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JAIST Repository: 事後評価結果から見たNEDOプロジェクトの特徴と評価システムの課題 : 事後評価結果を用いた質的分析

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Academic year: 2021

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(1)

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title

事後評価結果から見たNEDOプロジェクトの特徴と評価

システムの課題 : 事後評価結果を用いた質的分析

Author(s)

加藤, 知彦; 柴山, 創太郎; 馬場, 靖憲

Citation

年次学術大会講演要旨集, 29: 849-854

Issue Date

2014-10-18

Type

Conference Paper

Text version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/10119/12577

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す

るものです。This material is posted here with

permission of the Japan Society for Science

Policy and Research Management.

(2)

H15

事後評価結果から見たNEDOプロジェクトの特徴と評価システムの

課題~事後評価結果を用いた質的分析~

○加藤 知彦(

NEDO)、柴山 創太郎、馬場 靖憲(東京大学)

1. はじめに 本 研 究で は 、 国 家 プロ ジ ェ ク ト の事 後 評 価 結 果を 定 性 的 に 分析 し て 、 評 価者 が 国 家 プ ロジ ェ ク ト を ど の よ う に見 て い る の か、 そ れ が 評 価結 果 に ど の よう な 影 響 を 与え て い る の か、 評 価 者 の 視点 を 構 造 化 する こ とで、現状の NEDO プロジェクトの特徴と評価システムの課題について検討することを目的とする。我が 国における研究評価については、1997 年に当時の科学技術会議により「国の研究開発全般に共通する評価 の実施方法のあり方についての大綱的指針」が策定され,多くの省庁で研究評価が開始されることとなった ([1]藤垣ら)。さらに、中央省庁等行政改革およびこれに関連した国立大学や国の試験研究機関の法人化に 伴 い ,さ ま ざ ま な 評価 シ ス テ ム が本 格 的 に 導 入さ れ 実 施 さ れて き て い る 。ま た , そ こ で対 象 と さ れ る評 価 の範囲も,少しずつ拡張されてきており([2]伊地知、2009)、研究開発に関わる政策,研究開発プログラム, 研 究 開 発 プ ロ ジ ェ ク ト と い っ た 行 為(研究行為および研究支援の政策的行為)の評価と,国,研究機関,研究者 といった行為者の評価というように,それぞれの階層ごとに評価が行われてきている([1]藤垣ら、)。 近年、NEDO プロジェクトについては、費用対効果の面が強調されて、分析がなされてきているが、NEDO プ ロ ジェ ク ト が ど のよ う な 特 徴 や役 割 を 期 待 され て い る の か、 日 本 の イ ノベ ー シ ョ ン シス テ ム の 中 でど の ような位置付けにあるのかといった点については、これまで十分に実施されてきていない。 本研究では、プロジェクトの事後評価コメントの分析を行ない、評価者から見たNEDO プロジェクトの 意 義 、課 題 、 役 割 を探 索 的 に 把 握す る た め に 、事 後 評 価 コ メン ト の 質 的 な分 析 を 行 う 。本 研 究 で は 、質 的 研究手法の中でも方法論が整備されている GTA(Grounded Theory Approach)手法を用いて事後評価コメ ントの分析を行ない、評点結果との関係について分析を行うことで、NEDO プロジェクトの特徴や課題を 構 造 化し て 把 握 す る。 さ ら に 、 深堀 し た 考 察 を行 う た め に 、コ ン ソ ー シ アム の 研 究 開 発体 制 な ど の 研究 開 発 マ ネジ メ ン ト が 評価 結 果 に 及 ぼす 影 響 に つ いて の 分 析 を 加え る 。 さ い ごに 、 評 価 シ ステ ム の 課 題 や今 後 の公的支援の意義についての考察を行う。 2. データと分析手法 (1)NEDO の事後評価と対象となるプロジェクト 平成 15 年 10 月の独立行政法人化に伴い,NEDO は,実施する全ての研究開発事業について,NEDO において評価を行っている。NEDO は,「業務の高度化等の自己改革を促進する」,「社会に対する説明責任 を 履 行す る と と も に, 経 済 ・ 社会 ニ ー ズ を 取り 込 む 」,「 評価 結 果 を 資 源配 分 に 反 映 させ , 資 源 の 重点 化 及 び業務の効率化を促進する」ことと定めている。NEDO の評価は,その実施時期により,事前評価,中間 評価,事後評価及び追跡調査・評価に分類され,研究開発マネジメントサイクルの一翼を担うものとして、 評価結果を事業の資源配分や事業計画等に適切に反映させているとしている([3]岡田)。 NEDO のプロジェクトに係る中間評価・事後評価においては,研究評価委員会及び研究評価委員会の下 に設置されるプロジェクトごとの分科会(以下,分科会)において外部評価が行われている。評価委員は、 利 害 関係 者 が 評 価 者に 加 わ ら な いよ う に 人 選 され て お り 、 プロ ジ ェ ク ト に関 す る 分 野 にお け る 専 門 家で あ る 「学 識 経 験 者 (大 学 教 員 、 研究 者 等 )」、「民 間 事 業 者 (ベ ン チ ャ ー キャ ピ タ ル 、 ユー ザ ー 企 業 等)」、「 一 般有識者(雑誌・新聞記者、評論家等)」が選任されている。

(3)

評価においては、「事業の位置付け・必要性」,「研究開発マネジメント」,「研究開発成果」,「実用化・事 業化の見通し」という 4 つの評価軸と,それらを構成する評価項目・評価基準を整理している。表 1 に標 準的評価項目・評価基準を示す。これらの評価項目・評価基準に 基づいた定性的な評価を行うとともに,評価をできるだけ分かり やすく,定量的に示すため,評価軸ごとに優,良,可,不可の 4 段階からなる評点法も採用している。評点法による評点結果は優, 良, 可, 不 可 をそ れぞ れ 3 点,2 点,1 点,0 点と換算して平 均点が算出されており、それがプロジェクトの評点として、一般 に開示されている。 事 後 評価 結 果 に 着 目す る の は 、 ①公 式 に 評 価 とし て 、 国 民 に公 開 さ れ て いる の は 事 後 評価 の コ メ ン ト と 評 点 結果 の み で あ るこ と 、 ② 外 部へ の 公 開 を 前提 と し た も ので あ り 抽 象 度の 低 い 、 明 確な 言 葉 で 記 述さ れ て い るこ と 、 ③ 評 価結 果 は 、 評 価委 員 会 の 総 意と し て の 要 約で あ る た め 、質 的 デ ー タ であ る が 、 洗 練さ れ た も のに な っ て い るこ と が 期 待 され る こ と 、 から 有 用 と 判 断し て 分 析 に 用い た 。 分 析 対象 と す る プ ロジ ェ クトは,NEDO で実施したナノテクノロジー・材料分野(以下,材料分野)の 27 プロジェクトとライフサイ エンス分野の 21 プロジェクトの合計 48 プロジェクトである。当該研究分野は他分野と比較して,産学連携 や企業間の水平・垂直連携など多様な研究開発体制によって運営されており,また,基礎・基盤的な研究から 実 用 化 研 究 ま で,さまざまなプロジェクトが含まれており,研究の対象として本研究目的にあった研究分野 である。 (2)GTA 手法を用いたプロジェクトの評価概念の抽出方法 本研 究で は、 オリ ジナ ルバ ージ ョン であ るバ ーニ ー・ グレ イザ ーと アン セル ム・ スト ラウ ス([4] バーニ ー・グレイザーら,1990)の GTA 手法に準じ、概念生成については、木下([5]木下,2003)や西条の手法( [6] 西条,2007, [7]西条 2008)も参考にしながら分析を行った。GTA 手法には、様々な手法が存在するが、基本 的 な 手続 き は 共 通 して お り , ま ずデ ー タ 収 集 を行 な い , デ ータ 同 士 を 比 較し 何 ら か の カテ ゴ リ 一 を 見出 す (慨念生成),データ収集と概念生成を繰り返し,カテゴリーを洗練する(理論的サンプリングと継続的比 較 分 析) 手 続 き を 進め る 中 で , 新た な 知 見 が 得ら れ な い 状 態( 理 論 的 飽 和) に 達 し た ら, そ こ で 分 析を 終 了 し ,得 ら れ た カ テゴ リ ー 及 び ,カ テ ゴ リ ー 同士 の 連 関 か ら理 論 ・ モ デ ルを 推 計 す る とい う も の で ある 。 本 研 究で は 、 事 後 評価 結 果 が 記 載さ れ た 総 合 評価 、 今 後 へ の提 言 及 び 4 つの 評 価 軸 に 記載 さ れ た 評 価コ メ ン ト を分 析 対 象 と し、 評 価 コ メ ント を 、 プ ロ ジェ ク ト に 対 する ポ ジ テ ィ ブな コ メ ン ト とネ ガ テ ィ ブ なコ メ ン ト とそ の 他 の コ メン ト に 分 類 した 。 そ の 他 のコ メ ン ト に つい て は 、 プ ロジ ェ ク ト の 今後 に つ い て の提 言 や プ ロジ ェ ク ト の 周辺 動 向 に 関 する 知 見 の 提 供な ど が 含 ま れて お り 、 プ ロジ ェ ク ト の 結果 の 是 非 に つい て のコメントではないと判断して、分析から除外した。 次 に 、プ ロ ジ ェ ク トの ポ ジ テ ィ ブな コ メ ン ト とネ ガ テ ィ ブ なコ メ ン ト が 対象 と し て い る事 象 の 明 確 化 を 図り、その事象をもとに評価コメントが指摘している評価概念を抽出した。NEDO の事後評価コメントは、 標 準 的評 価 項 目 ・ 評価 基 準 に 沿 って 記 述 さ れ てい る が 、 評 価結 果 を 表 現 する た め の 文 言の 選 択 や ど のよ う な評価コメントを記載するかについては、評価委員会に委ねられている。また、例 え ば 、事 業 の 位 置 付 け ・ 必 要 性の と こ ろ に 、研 究 開 発 マ ネジ メ ン ト の こと が 記 載 さ れて い る 場 合 もあ る 。 ま た 、評 価 項 目 ・ 基準 以 外の観点でも記述もなされていた。そこで、本研究では、評価項目・基準を参考にしつつ、48 プロジェク トの事後評価の全コメントを分析し、GTA 手法に沿い、慨念生成、継続的比較分析、理論的飽和から評価 概 念 のカ テ ゴ リ ー を抽 出 し た 。 具体 的 に は 、 評価 コ メ ン ト が対 象 と し て いる 事 象 を 明 らか に し て 、 下位 カ テ ゴ リー を 分 類 し 、次 に 分 類 し た下 位 カ テ ゴ リー の 比 較 分 析を 行 な い 、 上位 概 念 と し ての カ テ ゴ リ ーを 作 成 し た。 カ テ ゴ リ ーを 分 類 す る カテ ゴ リ ー グ ルー プ の 作 成 にあ た っ て は 、標 準 的 評 価 項目 ・ 評 価 基 準を 参 考とした。 表 1 NEDO の 標 準 的 評 価 項 目 ・ 評 価 基 準

(4)

ポジティブ ネガティブ ポジティブ ネガティブ ポジティブ ネガティブ 社会・経済的位置付け 0.96 0.71 0.93 0.67 1.00 0.76 技術的位置付け 0.92 0.19 0.96 0.15 0.86 0.24 国の関与の必要性 0.85 0.04 0.81 0.00 0.90 0.10 研究開発体制 0.77 0.21 0.78 0.19 0.76 0.24 体制内連携 0.44 0.44 0.44 0.33 0.43 0.57 プロジェクトリーダー 0.52 0.00 0.44 0.00 0.62 0.00 ユーザーとの連携 0.08 0.38 0.11 0.33 0.05 0.43 他省庁との連携の必要性 0.00 0.15 0.00 0.00 0.00 0.33 目標・計画 0.94 0.67 1.00 0.67 0.86 0.67 選択と集中 0.13 0.13 0.15 0.11 0.10 0.14 予算配分 0.15 0.15 0.11 0.07 0.19 0.24 情勢変化への対応 0.54 0.29 0.52 0.26 0.57 0.33 革新的成果 0.79 0.33 0.74 0.30 0.86 0.38 基盤技術の構築 0.81 0.25 0.85 0.26 0.76 0.24 実用化に向けた成果 0.90 0.77 0.89 0.78 0.90 0.76 特許等の知的財産権 0.75 0.44 0.78 0.41 0.71 0.48 論文・成果発表・広報 0.75 0.46 0.78 0.41 0.71 0.52 実用化・事業化シナリオ 0.71 0.79 0.74 0.74 0.67 0.86 実用化・事業化体制 0.13 0.29 0.15 0.26 0.10 0.33 市場への波及効果 0.46 0.17 0.33 0.19 0.62 0.14 人材育成 0.35 0.00 0.41 0.00 0.29 0.00 概念名 材料+ライフサイエンス 材料 ライフサイエンス 材料+ライフサイエンス N=48、材料 N=27、ライフサイエンス N=21 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 1 総合点 2 事業の位置付け・必要性 0.72* 3 研究開発マネジメント 0.86* 0.56* 4 研究開発成果 0.87* 0.54* 0.70* 5 実用化・事業化の見通し 0.81* 0.41* 0.56* 0.57* 6 社会・経済的位置付け(ポジティブ) 0.12 0.18 0.07 0.14 0.04 7 技術的位置付け(ポジティブ) 0.20 0.44* 0.20 0.07 0.04 -0.06 8 国の関与の必要性(ポジティブ) 0.06 0.07 0.04 0.04 0.05 -0.09 -0.12 9 研究開発体制(ポジティブ) 0.31* 0.25 0.28 0.34* 0.17 0.38* -0.16 0.20 10 体制内連携(ポジティブ) 0.11 0.13 0.14 0.22 -0.09 0.18 -0.04 0.13 0.38* 11 プロジェクトリーダー(ポジティブ) 0.17 0.14 0.24 0.19 0.01 0.01 -0.14 0.08 0.17 0.26 12 ユーザーとの連携(ポジティブ) 0.16 0.07 0.15 0.05 0.25 0.06 -0.18 -0.09 -0.01 -0.11 -0.16 13 目標・計画(ポジティブ) 0.28 0.02 0.23 0.24 0.35* -0.05 0.23 -0.11 0.06 -0.12 -0.08 0.08 14 選択と集中(ポジティブ) 0.05 -0.12 0.22 0.05 -0.01 -0.24 0.11 0.16 -0.09 -0.08 -0.02 -0.11 0.10 15 予算配分(ポジティブ) 0.15 0.18 0.02 0.10 0.20 0.09 0.12 0.00 0.23 -0.13 -0.08 -0.12 0.11 0.02 16 情勢変化への対応(ポジティブ) 0.26 0.17 0.26 0.18 0.23 -0.19 0.03 0.33* 0.10 -0.03 0.29* -0.03 -0.06 0.09 0.26 17 革新的成果(ポジティブ) 0.33* 0.30* 0.34* 0.36* 0.11 -0.11 0.03 0.37* 0.09 0.25 0.33* -0.03 0.08 0.04 0.07 0.25 18 基盤技術の構築(ポジティブ) 0.48* 0.19 0.38* 0.45* 0.47* -0.1 0.05 0.10 -0.01 0.10 -0.03 0.14 0.32* 0.18 0.05 0.20 0.15 19 実用化に向けた成果(ポジティブ) 0.32* 0.11 0.23 0.32* 0.34* -0.07 -0.1 0.05 0.30* 0.16 0.22 0.10 0.19 -0.08 -0.05 0.23 -0.01 0.19 20 特許等の知的財産権(ポジティブ) 0.06 -0.09 0.06 0.19 0.01 -0.12 -0.17 0.17 0.14 -0.07 0.02 -0.17 0.05 0.22 -0.03 0.05 0.06 0.09 0.12 21 論文・成果発表・広報(ポジティブ) 0.21 0.17 0.18 0.21 0.15 0.12 0.00 -0.1 0.03 -0.17 0.02 0.00 0.05 0.22 0.10 0.05 -0.06 0.09 -0.04 0.56* 22 実用化・事業化シナリオ(ポジティブ) 0.50* 0.12 0.44* 0.33* 0.65* -0.13 -0.19 -0.14 0.09 -0.17 0.12 0.19 0.21 -0.03 0.27 0.24 0.01 0.16 0.23 0.16 0.37* 23 実用化・事業化体制(ポジティブ) 0.25 0.16 0.32* 0.18 0.15 0.08 0.11 -0.02 0.06 0.05 -0.02 0.11 0.10 0.43* 0.02 -0.03 0.04 0.02 0.13 0.07 0.22 0.10 24 市場への波及効果(ポジティブ) 0.37* 0.18 0.30* 0.22 0.46* -0.02 -0.03 0.02 0.10 0.03 0.13 0.03 0.06 -0.22 -0.02 0.09 0.16 0.23 0.31* 0.05 0.14 0.41* 0.16 25 人材育成(ポジティブ) 0.19 0.01 0.16 0.05 0.34* -0.06 -0.09 0.06 0.09 -0.04 0.01 0.09 0.19 0.25 0.06 0.16 -0.05 0.24 -0.03 0.03 0.13 0.28 0.12 0.11 (3)プロジェクトの評価概念の抽出 48 プロジェクトの事後評価のポジティブコメントとネガティブコメントの分析の結果、21 のカテゴリー を抽出した(表2)。ライフサイエンス分野では評価項目・基準にはない他省庁との連携(厚生労働省、文 部 科 学省 、 農 林 水 産省 ) の 評 価 概念 が 抽 出 さ れた が 、 研 究 開発 マ ネ ジ メ ント に 分 類 し た。 さ ら に 、 両分 野 に お いて 、 評 価 項 目・ 基 準 に み られ な い 実 用 化・ 事 業 化 体 制( 実 用 化 ・ 事業 化 に 向 け た体 制 ・ 企 業 のや る 気 ) のカ テ ゴ リ ー を抽 出 し 、 実 用化 ・ 事 業 化 見通 し に 分 類 した 。 プ ロ ジ ェク ト の 評 価 概念 と し て 、 事業 の 位 置 付け の カ テ ゴ リー グ ル ー プ にお い て 、 3 つの カ テ ゴ リ ー( 社 会 ・ 経 済的 位 置 付 け 、技 術 的 位 置 付け 、 国の関与の必要性)、研究開発マネジメントで9つのカテゴリー(研究開発体制、体制内連携、プロジェク ト リ ーダ ー 、 ユ ー ザー と の 連 携 、他 省 庁 と の 連携 の 必 要 性 、目 標 ・ 計 画 、選 択 と 集 中 、予 算 配 分 、 情勢 変 化への対応)、研究開発成果で5つのカテゴリー(革新的成果、基盤技術の構築、実用化に向けた成果、特 許等の知的財産権、成果普及)、実用化・事業化見通しにおいて、4つのカテゴリー(実用化・事業化シナ リオ、実用化・事業化体制、市場への波及効果、人材育成)を抽出した。 プ ロ ジェ ク ト の 評 価結 果 の 中 に 、当 該 概 念 に つい て 、 ポ ジ ティ ブ に コ メ ント が さ れ て いた 場 合 を ( あ り =1、なし=0)、ネガティブにコメントがされていた場合(あり=1、なし=0)として、プロジェクト 単 位 でデ ー タ ベ ー スを 整 備 し た 。同 一 プ ロ ジ ェク ト に お い て、 同 一 の コ メン ト が 複 数 掲載 さ れ て い るケ ー ス や 、同 一 カ テ ゴ リー の 事 象 が 複数 コ メ ン ト され て い る ケ ース 、 特 定 の テー マ に 関 す るコ メ ン ト 、 コメ ン トの表現上の強弱も見られたが、共通的な指標化が困難であったためダミー変数として整理した(表 3)。 表2 事 後 評 価 結 果 か ら 抽 出 さ れ た 評 価 概 念( カ テゴ リ ー ) 表 3 プ ロ ジ ェ ク ト 単 位 で 個 別 の 評 価 概 念( カ テ ゴ リー )を ダ ミ ー 変 数 で 整 備 3.分析手法と結果 GTA 手法を用いて抽出した評価概念(カテゴリー)が評点結果に及ぼす影響について分析を行う。さらに、 深 堀 した 考 察 を 行 うた め に 、 コ ンソ ー シ ア ム の研 究 開 発 体 制が 評 価 コ メ ント や 評 価 結 果に 及 ぼ す 影 響に つ いての分析を加えることで、コンソーシアムのマネジメント上の課題を抽出する。 (1)評価概念(ポジティブ)が評点に及ぼす影響の分析 総合点、 事業 の位置付 け・ 必要性、 研究 開発マネ ジメ ント、研 究開 発成果、 実用 化・事業 化の 見通しに ついては、NEDO のプロジェクトの4つの評価軸については、それぞれ独立な事象ではなく、相互に影響を 及ぼしていると推定される。評点結果と評価概念(ポジティブ)との相関テーブルを示す(表4)。 総 合 点 と 相 関 が み ら れ た の は 、 研 究 開 発体制、革新的成果、 基 盤 技 術 の 構 築 、 実 用 化 ・ 事 業 化 シ ナ リ カテゴリーグループ カテゴリー 下位カテゴリー 事業の位置付け 社会・経済的位置付け 社会的意義・市場的意義・プログラムの中での位置付け・費用対効果・ビジネモデル・競合との比較 技術的位置付け 我が国独自の技術、優位性を持つ技術、海外先行技術、公共性・共通基盤技術 国の関与の必要性 開発リスクが高い、産官学連携(産官連携・産学連携)の必要性 研究開発マネジメント 研究開発体制 実施者選定の妥当性 体制内連携 実施者間・テーマ間連携 プロジェクトリーダー プロジェクリーダーの活躍 ユーザーとの連携 成果の受け手・ユーザーとの連携 他省庁との連携の必要性 厚生労働省・文部科学省・農林水産省との連携 目標・計画 戦略的目標・計画の設定 選択と集中 選択と集中 予算配分 予算配分の妥当性 情勢変化への対応 中間評価への対応・プロジェクト途中での計画変更 研究開発成果 革新的成果 世界初・世界最高レベル・革新的開発成果 基盤技術の構築 基盤技術の構築・当該分野の開発促進 実用化に向けた成果 実用化に向けた成果(課題の明確化含む) 特許等の知的財産権 特許出願・海外出願・国際標準化 成果普及 論文・成果普及・学会発表 実用化・事業化の見通し 実用化・事業化シナリオ 実用化・事業化シナリオ、実用化、事業化見通し 実用化・事業化体制 実用化・事業化に向けた体制、企業のやる気 市場への波及効果 市場への波及効果、関連分野への波及効果 人材育成 人材育成効果 表 4 評 点 結 果 と 評 価 概 念 ( ポ ジ テ ィ ブ ) の 相 関 表

(5)

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 1 総合点 2 事業の位置付け・必要性 0.72* 3 研究開発マネジメント 0.86* 0.56* 4 研究開発成果 0.87* 0.54* 0.70* 5 実用化・事業化の見通し 0.81* 0.41* 0.56* 0.57* 6 社会・経済的位置付け(ネガティブ) -0.52* -0.28 -0.54* -0.47* -0.38* 7 技術的位置付け(ネガティブ) -0.23 -0.23 -0.16 -0.16 -0.21 0.31* 8 国の関与の必要性(ネガティブ) 0.10 0.05 0.07 -0.01 0.18 0.13 -0.1 9 研究開発体制(ネガティブ) -0.36* -0.28 -0.26 -0.34* -0.31* 0.22 0.15 -0.11 10 体制内連携(ネガティブ) -0.17 0.00 -0.37* -0.26 0.07 0.01 -0.1 0.03 0.06 11 ユーザーとの連携(ネガティブ) -0.25 -0.12 -0.18 -0.17 -0.33* 0.02 0.18 -0.16 0.24 0.10 12 他省庁との連携の必要性(ネガティブ) -0.39* -0.33* -0.28 -0.37* -0.29* 0.14 -0.05 0.21 0.22 0.11 0.05 13 目標・計画(ネガティブ) -0.22 -0.12 -0.23 -0.12 -0.22 -0.16 0.11 -0.07 0.04 0.09 0.27 0.29* 14 選択と集中(ネガティブ) -0.32* -0.24 -0.25 -0.32* -0.24 0.24 0.30* -0.08 0.43* 0.05 0.10 0.02 0.13 15 予算配分(ネガティブ) -0.22 -0.04 -0.32* -0.33* 0.00 0.14 0.10 -0.09 0.22 0.23 0.05 0.00 0.17 0.56* 16 情勢変化への対応(ネガティブ) -0.09 0.02 -0.14 -0.06 -0.09 0.01 -0.07 0.10 0.12 -0.01 0.07 0.12 0.16 -0.1 -0.01 17 革新的成果(ネガティブ) -0.24 -0.14 -0.2 -0.27 -0.16 0.06 -0.11 0.29* 0.18 0.27 0.09 0.33* 0.31* 0.13 0.08 0.03 18 基盤技術の構築(ネガティブ) -0.02 -0.08 -0.08 -0.05 0.10 -0.05 0.22 0.12 0.06 0.17 -0.05 -0.1 0.10 0.07 -0.10 -0.05 0.20 19 実用化に向けた成果(ネガティブ) -0.27 -0.16 -0.22 -0.2 -0.28 0.20 0.01 0.11 0.28 -0.12 0.12 0.08 0.14 0.21 -0.06 0.02 0.07 0.09 20 特許等の知的財産権(ネガティブ) 0.01 -0.05 0.04 -0.09 0.10 -0.08 0.01 0.24 -0.04 0.15 -0.16 0.23 0.00 0.05 -0.01 -0.1 0.00 -0.02 0.08 21 論文・成果発表・広報(ネガティブ) 0.19 0.29* 0.05 0.08 0.25 -0.05 -0.33* 0.23 0.04 0.28 -0.02 0.09 -0.24 -0.22 -0.02 0.05 0.15 0.24 0.10 -0.05 22 実用化・事業化シナリオ(ネガティブ) -0.42* -0.24 -0.44* -0.32* -0.34* 0.57* 0.25 0.11 0.26 -0.06 0.19 0.07 0.07 0.19 0.21 0.10 0.25 0.18 0.33* -0.17 0.06 23 実用化・事業化体制(ネガティブ) -0.49* -0.40* -0.50* -0.35* -0.37* 0.31* 0.28 0.10 0.24 -0.01 0.07 0.25 0.26 0.03 0.12 0.29* 0.13 -0.16 0.24 -0.01 -0.22 0.33* 24 市場への波及効果(ネガティブ) 0.15 0.09 0.17 0.04 0.19 0.16 0.07 0.19 -0.09 -0.17 -0.23 -0.18 -0.16 -0.17 -0.03 -0.04 0.28 0.13 -0.29* -0.06 0.04 0.23 -0.04 モデル1A モデル1B モデル1C モデル1D モデル1E 総合点 事業の位置付け・必要性 研究開発マネジメント 研究開発成果 実用化・事業化の見通し 1.35 0.31 0.43 0.53 0.08 [2.71]* [2.65]* [2.80]** [3.59]*** [0.39] 0.02 0.02 -0.10 0.02 0.09 [0.05] [0.18] [-0.80] [0.13] [0.55] -0.44 -0.24 -0.12 -0.08 0.00 [-0.83] [-1.92]† [-0.75] [-0.51] [-0.01] 0.64 0.00 0.21 0.31 0.11 [1.05] [-0.00] [1.10] [1.75]† [0.47] -0.41 -0.05 -0.20 -0.10 -0.06 [-0.91] [-0.52] [-1.40] [-0.76] [-0.31] 1.34 -0.03 0.69 0.53 0.15 [1.20] [-0.10] [1.98]† [1.60] [0.32] -0.01 -0.09 0.07 -0.01 0.01 [-0.03] [-1.14] [0.69] [-0.07] [0.09] 0.34 0.07 0.10 0.09 0.09 [2.01]† [1.71]† [1.85]† [1.78]† [1.25] 0.03 0.05 -0.06 -0.04 0.08 [0.11] [0.64] [-0.63] [-0.41] [0.68] N数 48 48 48 48 48 F値 1.81† 1.37 1.72 3.23** 0.46 自由度調整済みR2 0.13 0.07 0.12 0.30 -0.12 上段が非標準化係数で[ ]内はt値 †p<0.1, * p<0.05, ** p<0.01, *** p<0.001  集中研(平均) プロジェクト参加企業の従業 員数(平均) 参加機関数 垂直連携(平均) 水平連携(平均) 産学連携(平均) 材料 企業負担割合(平均) 一機関あたりのプロジェクト 予算 平均 標準偏差 最小値最大値 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 1 総合点 9.11 1.20 6.60 11.20 2 事業の位置付け・必要性 2.69 0.27 2.00 3.00 0.72* 3 研究開発マネジメント 2.12 0.37 1.30 3.00 0.86* 0.56* 4 研究開発成果 2.37 0.39 1.60 3.00 0.87* 0.54* 0.70* 5 実用化・事業化の見通し 1.93 0.42 0.80 2.60 0.81* 0.41* 0.56* 0.57* 6 集中研(平均) 0.44 0.49 0.00 1.00 0.42* 0.30* 0.38* 0.56* 0.13 7 垂直連携(平均) 0.36 0.46 0.00 1.00 0.03 -0.04 -0.03 0.08 0.06 0.10 8 水平連携(平均) 0.56 0.43 0.00 1.00 0.25 0.03 0.22 0.39* 0.14 0.65* 0.15 9 産学連携(平均) 0.83 0.35 0.00 1.00 0.15 0.11 0.06 0.22 0.11 0.12 -0.09 0.13 10 材料 0.56 0.50 0.00 1.00 0.11 0.01 0.11 0.18 0.05 0.28 -0.01 0.25 -0.14 11 企業負担割合(平均) 0.10 0.19 0.00 0.50 0.05 -0.05 0.11 0.04 0.05 -0.18 0.16 -0.01 -0.36* 0.10 12 一機関あたりのプロジェクト予算 4.97 0.59 3.78 6.36 0.04 -0.09 0.13 0.06 0.01 0.22 0.10 0.08 -0.25 0.35* -0.24 13 プロジェクト参加企業の従業員数(平均)(自然対数) 7.70 1.18 3.53 9.66 0.24 0.13 0.24 0.22 0.19 0.07 -0.07 0.20 -0.09 0.53* 0.04 0.30* 14 参加機関数(自然対数) 2.65 0.73 0.00 4.28 0.22 0.24 0.13 0.20 0.17 0.22 -0.21 0.17 0.38* -0.28 0.12 -0.33* -0.11 オ 、 実 用 化 ・ 事 業 化 体 制 で あ っ た 事 業 の 位 置 付 け ・ 必 要 性 と 相 関 が み ら れ た の は 、 技 術 的 位 置 付 け 、 革 新 的 成 果 で あ っ た 。 研 究 開 発 マ ネ ジ メン ト は 、 革 新的 成 果 、 基 盤技 術 の 構 築 、実 用 化 ・ 事 業化 シ ナ リ オ 、実 用 化 ・ 事 業化 体 制 と 相 関が み ら れ た。 研 究 開 発 成果 と 相 関 が みら れ た の は 、研 究 開 発 体 制と 革 新 的 成 果、 基 盤 技 術 の構 築 、 実 用 化に 向 け た 成果 で あ っ た 。実 用 化 ・ 事 業化 見 通 し と 相関 が み ら れ たの は 、 目 標 ・計 画 、 基 盤 技術 の 構 築 、 実用 化 に向けた成果、実用化・事業化シナリオ、市場への波及効果、人材育成であった。 (2)評価概念(ネガティブ)が評点に及ぼす影響の分析 次に、評点結果と評価概念(ネガティブ)との相関テーブルを示す(表 5)。総合点と相関がみられたのは、 社会・経済的位置付け、研究開発体制、他省庁との連携の必要性、選択と集中、実用化・事業化シナリオ 、 実 用 化・ 事 業 化 体 制で あ っ た 。 事業 の 位 置 付 け・ 必 要 性 と 相関 が み ら れ たの は 、 他 省 庁と の 連 携 、 成果 普 及、実用化・事業化体制であった。研究開発マネジメントと相関がみられたのは、社会・経済的位置付け、 体 制 内連 携 、 予 算 配分 、 実 用 化 ・事 業 化 シ ナ リオ 、 実 用 化 ・事 業 化 体 制 であ っ た 。 研 究開 発 成 果 と 相関 が みられたのは、社会・経済的位置付け、研究開発体制、他省庁との連携、選択と集中、予算配分、実用化・ 事 業 化シ ナ リ オ 、 実用 化 ・ 事 業 化体 制 で あ っ た。 実 用 化 ・ 事業 化 見 通 し と相 関 が み ら れた 評 価 概 念 (ネ ガ テ ィ ブ) は な か っ た。 評 点 結 果 と相 関 が あ る のは 、 社 会 ・ 経済 的 位 置 付 け、 他 省 庁 と の連 携 、 予 算 配分 、 実 用 化・ 事 業 化 シ ナリ オ 、 実 用 化・ 事 業 化 体 制で あ っ た 。 評点 結 果 に 影 響を 及 ぼ し て いる の は 、 研 究開 発 プ ロ ジェ ク ト で 実 施し た 成 果 が 実用 化 ・ 事 業 化し 、 社 会 経 済的 に 影 響 を 及ぼ す か と い う点 に つ い て 重点 的 な評価が実施されているといえる。 (3)研究開発マネジメントが評価結果に及ぼす影響の分析

コ ン ソ ー シ ア ム に よ る 研 究 開 発 体 制 な ど の 研 究 開 発 マ ネ ジ メ ン ト が 評 価 結 果 に 対 し て 、 影 響 を 及 ぼ し て い る 可 能 性 が あ る 。 そ こ で 、 コ ン ソ ー シ ア ム の 研 究 開 発 体 制 な ど の 研 究 開 発 マ ネ ジ メ ン ト が 評 価 結 果 に 及 ぶ す 影響についての分析を行うため、被説明変数を、総合点(モデル1A)と4つの評価軸の評点事業の位置付 け・必要性(モデル 1B)、研究開発マネジメント(モデル 1C)、研究開発成果(モデル 1D)、実用化・事 業化の見通し(モデル 1E))として、説明変数をプロジェクトに参加した企業の研究開発体制(集中研、 垂 直 連 携 、 水 平 連 携 、 産 学 連 携 ) の 平 均 、材料 ( 材 料 =1、ライフサイエンス=0)、企業負担割 合の平均、一機関あたりのプロジェクト予算、プ ロ ジ ェ ク ト 参 加 企 業 の 従 業 員 数 ( 平 均 )、 参 加 機 関数(自然対数)を分析に用いた。分析に用いた 変数の相関テーブルを示す(表 6)。研究開発体制 の変数の抽出については、加藤ら(加藤ら、投稿 中)で抽出したものと同様のデータを用いた。 その結果(表 7)、総合点(1.35,p<0.05)、事 表6 評 点 結 果 と 研 究 開 発 マ ネ ジ メ ン ト 変 数 の 相 関 表 表7 評 点 結 果 に 研 究 開 発 マ ネ ジ メ ン ト の 変 数 が 及 ぼ す 影 響 に 関 す る 回 帰 分 析 結 果 表5 評 点 結 果 と 評 価 概 念 ( ネ ガ テ ィ ブ ) の 相 関 表

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集中研 (平均) 垂直連携 (平均) 水平連携 (平均) 産学連携 (平均) 1 社会・経済的位置付け(ネガティブ) -0.40* 0.01 -0.31* -0.18 2 技術的位置付け(ネガティブ) -0.22 -0.01 -0.05 -0.07 3 国の関与の必要性(ネガティブ) -0.19 -0.11 -0.11 -0.17 4 研究開発体制(ネガティブ) -0.27 -0.18 -0.19 -0.11 5 体制内連携(ネガティブ) -0.07 -0.30* -0.01 0.11 6 ユーザーとの連携(ネガティブ) -0.17 -0.31* -0.31* -0.01 7 他省庁との連携の必要性(ネガティブ) -0.25 -0.16 -0.12 0.06 8 目標・計画(ネガティブ) -0.07 -0.27 0.00 0.25 9 選択と集中(ネガティブ) -0.11 -0.03 -0.13 -0.01 10 予算配分(ネガティブ) -0.38* -0.04 -0.19 0.03 11 情勢変化への対応(ネガティブ) -0.11 0.18 -0.03 0.28* 12 革新的成果(ネガティブ) -0.10 -0.26 -0.13 -0.15 13 基盤技術の構築(ネガティブ) 0.00 -0.26 -0.11 -0.16 14 実用化に向けた成果(ネガティブ) -0.11 -0.06 0.04 0.02 15 特許等の知的財産権(ネガティブ) 0.18 -0.12 0.36* -0.17 16 論文・成果発表・広報(ネガティブ) -0.04 -0.24 -0.09 0.02 17 実用化・事業化シナリオ(ネガティブ) -0.42* -0.04 -0.30* -0.09 18 実用化・事業化体制(ネガティブ) -0.21 0.03 -0.03 0.07 19 市場への波及効果(ネガティブ) -0.18 -0.10 -0.23 -0.20 集中研 (平均) 垂直連携 (平均) 水平連携 (平均) 産学連携 (平均) 1 社会・経済的位置付け(ポジティブ) 0.01 0.17 -0.07 -0.09 2 技術的位置付け(ポジティブ) 0.12 -0.09 -0.05 -0.15 3 国の関与の必要性(ポジティブ) -0.11 -0.19 -0.26 0.48* 4 研究開発体制(ポジティブ) 0.11 -0.11 0.12 0.20 5 体制内連携(ポジティブ) 0.15 0.31* 0.14 0.04 6 プロジェクトリーダー(ポジティブ) 0.19 -0.10 0.04 -0.01 7 ユーザーとの連携(ポジティブ) -0.12 -0.08 -0.22 -0.29* 8 目標・計画(ポジティブ) 0.06 -0.17 0.19 -0.13 9 選択と集中(ポジティブ) 0.28 -0.15 0.27 0.18 10 予算配分(ポジティブ) -0.13 -0.30* -0.08 0.10 11 情勢変化への対応(ポジティブ) 0.15 -0.39* -0.01 0.18 12 革新的成果(ポジティブ) 0.05 -0.04 -0.01 0.44* 13 基盤技術の構築(ポジティブ) 0.33* 0.11 0.31* -0.09 14 実用化に向けた成果(ポジティブ) 0.03 -0.19 0.10 0.03 15 特許等の知的財産権(ポジティブ) 0.03 -0.16 0.18 0.36* 16 論文・成果発表・広報(ポジティブ) 0.13 -0.04 0.27 0.08 17 実用化・事業化シナリオ(ポジティブ) 0.02 -0.09 0.25 0.08 18 実用化・事業化体制(ポジティブ) 0.04 0.11 0.21 -0.03 19 市場への波及効果(ポジティブ) -0.20 0.14 0.12 -0.10 20 人材育成(ポジティブ) 0.16 -0.01 0.11 0.05 業 の 位 置 付 け ・ 必 要 性 (0.31,p<0.05)、 研 究 開 発 マ ネ ジ メ ン ト ( 0.43,p<0.01)、 研 究 開 発 成 果 (0.53,p <0.001)において、集中研がポジティブな影響を及ぼしていることが明らかになった。集中研があると研 究 開 発プ ロ ジ ェ ク ト評 価 が 高 く なる 傾 向 が 観 察さ れ た 。 集 中研 の 実 用 化 ・事 業 化 の 見 通し へ の 影 響 は観 察 されなかった。水平連携は、事業の位置付け・必要性に対して、ネガティブであり(-0.24,p<0.1)、産学 連携は研究開発成果に対してポジティブな(0.31,p<0.1)影響を及ぼしていた。 次 に 、研 究 開 発 体 制( 集 中 研 、 垂直 連 携 、 水 平連 携 、 産 学 連携 ) と 評 価 概念 ( ポ ジ テ ィブ ) と の 相 関 分 析を行った(表8)。集中研と水平連携は基盤技術の構築に お い てポ ジ テ ィ ブ に相 関 が み ら れた 。 垂 直 連 携に つ い て は 、体 制 内 連 携 とポ ジ テ ィ ブ に相 関 が み ら れた 。 予 算 配分 や 情 勢 変 化へ の 対 応 に つい て は ネ ガ ティ ブ に 相 関 して い た 。 産 学連 携 に つ い ては 、 国 の 関 与の 必 要 性 、革 新 的 成 果 、特 許 等 の 知 的財 産 権 と ポ ジテ ィ ブ に 相 関し て い た 。 ユー ザ ー と の 連携 に つ い て は、 ネ ガティブに相関していた。 研究開発体制(集中研、垂直連携、水平連携、産学連携)と評価概念(ネガティブ)との相関分析(表 9) に つ いて は 、 集 中 研が 、 社 会 ・ 経済 的 位 置 付 けと ネ ガ テ ィ ブに 相 関 し て いた 。 垂 直 連 携は 、 体 制 内 連携 と ユーザーとの連携とネガティブに相関していた。水平連携は、社会・経済的位置付け、ユーザーとの連携、 実 用 化・ 事 業 化 シ ナリ オ と ネ ガ ティ ブ に 、 特 許等 の 知 的 財 産に つ い て は ポジ テ ィ ブ に 相関 し て い た 。産 学 連携は、情勢変化への対応にネガティブに相関していた。 4.考察 (1)プロジェクト評価結果からみたプロジェクトの特徴 本 研究 で は 、 質 的研 究 手 法 で ある グ ラ ウ ン デッ ド ・ セ オ リー ・ ア プ ロ ーチ 手 法 を 用 いて 、 材 料 分 野と ラ イフサイエンス分野におけるNEDO の事後評価結果を評価コメントから評価概念を抽出し、事後評価結果 で重視される NEDO プロジェクトの特徴や研究開発マネジメントについての分析を行った。 NEDO プロジェクトにおいては、社会・経済的位置付け、技術的位置付け、国の関与の必要性といった 事 業 の位 置 付 け ・ 必要 性 に つ い ては 、 多 く の プロ ジ ェ ク ト で概 ね 肯 定 的 な評 価 を 受 け てお り 、 実 施 自体 に ついては肯定的な評価を受けているといえる。 NEDO プロジェクトでは、革新的成果、基盤技術の構築については、8 割程度のプロジェクトでポジテ ィブなコメントを受けており、また、評点結果にも影響しており、NEDO プロジェクトに求められる重要 な要素といえる。実用化・事業化シナリオ、社会・経 済的位置付け、実用化・事 業化体制といった実用化・ 事業化に直接影響を及ぼす要因が評点結果にも大きく影響を及ぼしていた。NEDO プロジェククトでは開 発した成果を実用化・事業化に繋げるかといった点が重視されていることが示された。 ラ イ フサ イ エ ン ス 分野 に 特 徴 的 に見 ら れ た の は、 他 省 庁 と の連 携 の 必 要 性で あ り 、 ラ イフ サ イ エ ン ス 分 野のプロジェクトの1/3でみられ、事業の位置付け、研究開発成果、総合点に影響を及ぼしており、省庁 横断的な連携の必要性を示す結果であった。 (2)研究開発マネジメントと評価との関係 表8 研 究 開 発 体 制 と 評 価 概 念 ( ポ ジ テ ィ ブ ) の 相 関 表 表9 研 究 開 発 体 制 と 評 価 概 念 ( ネ ガ テ ィ ブ ) の 相 関 表

(7)

集 中 研は 事 業 の 位 置付 け ・ 必 要 性、 研 究 開 発 マネ ジ メ ン ト 、研 究 開 発 成 果に ポ ジ テ ィ ブな 影 響 を 及 ぼ し て い るこ と が 明 ら かに な っ た 。 集中 研 に つ い ては 、 社 会 ・ 経済 的 な 位 置 付け や 実 用 化 ・事 業 化 シ ナ リオ で つ い て、 ネ ガ テ ィ ブな コ メ ン ト を受 け に く く 、基 盤 技 術 の 構築 の 観 点 で ポジ テ ィ ブ に 評価 さ れ て い る。 ま た 、 集中 研 と 相 関 のあ る 水 平 連 携に つ い て は 、実 用 化 ・ 事 業化 シ ナ リ オ と市 場 へ の 波 及効 果 と い っ た観 点 で ポ ジテ ィ ブ な 影 響を 及 ぼ す 傾 向が 観 察 さ れ た。 こ れ は 、 水平 連 携 は プ ロジ ェ ク ト で 開発 し た 共 通 基盤 技 術 を 市場 へ と 波 及 させ る と い う 観点 で 市 場 へ の波 及 効 果 が 評価 さ れ た と 示唆 さ れ る 。 従来 の 研 究 に おい て は 、 水 平 連 携 に つ い て は 、 ネ ガ テ ィ ブ な 評 価 を な さ れ る こ と が 多 か っ た ([8] 長 岡 貞 男 ら , 2011,[9]H.E.Aldrich and T.Sasaki (1995),[10]吉田ら (2011), [11]吉田ら (2012))が、本分析結果からは、 基 盤 技術 の 市 場 へ の波 及 と い う 観点 で 評 価 さ れて い る 。 産 学連 携 に つ い ては 、 基 盤 技 術の 構 築 や 革 新的 な 成 果 とい っ た 点 で ネガ テ ィ ブ な 評価 を 受 け に くく 、 公 的 支 援の 意 義 を 高 める と い う 観 点で も 重 要 な 組織 形 態 と いえ る 。 垂 直 連携 に つ い て は、 体 制 内 連 携が ポ ジ テ ィ ブに な る こ と 、ユ ー ザ ー と の連 携 に つ い てネ ガ ティブでないということ以外で有効な点は観察されておらず、NEDO プロジェクトで求められている基盤 技術の構築や革新的成果といった観点で有意に作用していないといえる。 (3)政策への示唆 本 分析 結 果 か ら 、現 状 の 評 価 シス テ ム に お いて は 、 基 盤 技術 の 構 築 や 革新 的 な 成 果 であ り 、 そ の 結果 が 産 業 へ波 及 し て い く可 能 性 が あ るか と い っ た 観点 が 中 心 的 に評 価 さ れ て おり 、 集 中 研 ・産 学 連 携 ・ 水平 連 携 と いっ た 形 態 が 相互 に そ の 特 徴を 活 か し て 、プ ロ ジ ェ ク トの 評 価 を 高 める 要 因 と な って い る と 示 唆さ れ る 。 こう し た 技 術 開発 に つ い て は、 社 会 経 済 的な 位 置 付 け 、技 術 的 位 置 付け 、 国 の 関 与の 必 要 性 と いっ た プ ロ ジェ ク ト を 積 極的 に 推 進 す る意 義 も 高 く 、革 新 的 な 成 果や 基 盤 技 術 の構 築 に 繋 が りや す い と い った 特 徴 が あり 、 プ ロ ジ ェク ト 単 位 で は、 積 極 的 に 評価 さ れ て い る。 一 方 で 、 企業 単 位 の 分 析で は 、 集 中 研や 水 平 連 携 に つ い て は 、 囚 人 の ジ レ ン マ や 非 実 施 割 合 が 高 ま る と い っ た 指 摘 ([10]吉田ら (2011), [11]吉田ら (2012))や実用化・事業化に対してネガティブに作用しているという分析がある。また、企業単位でみた 場 合 は、 垂 直 連 携 が実 用 化 ・ 事 業化 に 対 し て 有効 に 機 能 し てい る と い う 分析 も な さ れ てお り ( 加 藤 ら、 投 稿中)、プロジェクトの事後評価結果と企業単位の分析において、有効な組織形態に違いがみられる。集中 研 ・ 産学 連 携 ・ 水 平連 携 を 活 用 した 共 通 な 基 盤技 術 の 構 築 や革 新 的 な 成 果を 追 求 し つ つ、 企 業 単 位 では 成 果 に 応じ て 、 実 用 化・ 事 業 化 を 目指 し て 垂 直 連携 を 駆 使 す るハ イ ブ リ ッ ド方 式 が 有 効 に機 能 す る 可 能性 が 示唆される。 ま た、 現 状 の 評 価シ ス テ ム に おい て は 、 大 学所 属 の 委 員 の割 合 が 多 く を占 め 、 今 回 対象 と し た プ ロジ ェ クトの事後評価委員の 290 名の所属を調べたところ、大学所属が 185 名(64%)、財団法人・独立行政人所 属30 名(10%)、民間事業者(ベンチャーキャピタル、ユーザー企業等)53 名(18%)、一般有識者(雑誌・ 新 聞 記 者 、 評 論 家 等 )22 名(8%)であり、大学所属、財団法人・独立行政法人研究機関を合わせると、 74%となっている。こうしたアカデミアを中心とした評価委員の構成が基盤的研究の構築や革新的な成果 を 求 める 傾 向 に な って い る 可 能 性も あ る 。 開 発成 果 が 実 際 に産 業 化 に 貢 献す る か ど う かを 詳 細 に 評 価す る ためには、企業系の委員の割合を増やすなどの方策が必要となる。 (4)本研究の限界と今後の展開 最 後に 、 本 研 究 の限 界 を 述 べ る。 今 回 の 分 析に お い て は 、研 究 開 発 体 制を 含 め た 分 析を 行 う た め に、 サ イ エ ンス 型 産 業 で ある 材 料 分 野 とラ イ フ サ イ エン ス 分 野 に 絞っ て 分 析 を 行っ た が 、 そ れ以 外 の 分 野 のプ ロ ジェクトにおいて同様の分析結果が得られるかについての検証が必要である。さらに、本分析においては、 個 別 の評 価 概 念 を ダミ ー 変 数 化 して 分 析 を 行 って い る が 、 個別 の 評 価 概 念が 全 体 の 評 価結 果 に 強 く 影響 を 及 ぼ して い る 可 能 性や 、 逆 に ほ とん ど 影 響 を 及ぼ し て い な い可 能 性 も あ る。 個 別 の 評 価概 念 の 強 度 を制 御 した分析により、さらに深堀した検討が可能となる。

参照

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