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https://dspace.jaist.ac.jp/ Title 技術知識の減衰速度率と外部環境変化 Author(s) 光畑, 照久 Citation 年次学術大会講演要旨集, 11: 264-269 Issue Date 1996-10-31Type Conference Paper Text version publisher
URL http://hdl.handle.net/10119/5569
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技術知識の減衰速度率と 外部環境変化
0 光焔照久 榊ォ 支庁・科学ま 文荷政策研 1 . まえがき 研究開発と技術進歩の 経済分析 " あ るいは技術進歩による 経済成長の影Ⅰ 分 析 " には、 研究開発投資による 技術知識ストックが 用いられている。 技術知識 ストックの算定には、 技術知識の減衰速度率 ( 陳腐化率 ) のデータ " が必要で あ る。 従来、 減衰速度率は 時間に関して 一定であ るとし、 定性的な経験 式 に基 づいて推定されているが、 これらの推定方法が 成立するかどうかは 理論的に立 証されているわけでほなかった。 このため、 技術知識の基本的な 減衰モデルに 基づいて、 技術知識ストック 算 定 に必要な減衰速度率を 算定する新しい 方法の確立を 試みてきた。 既に、 技術知識の基本的な 減衰メカニズムを 価値・効用が 増大している 新技 術 知識と価値,効用が 低下している 既存技術知識の 交代による結果として 捉え 技術知識の基本的な 減衰モデルを 提案した。 - 。 , この減衰モデルに 基づいて 得 られた減衰関数を 登録特許の更新による 減衰データ ( 登録特許残存件数 ) l 5r に 適用した結果、 この減衰関数は 減衰データの 状況を再現性よく 説明できるの みならず、 工業所有権 制度の改正等の 外部環境変化が 登録特許の減衰に 及ぼす 影響についても 定量的に分析可能であ ること等の知見が 既に得られている , - 。 , 。 本報告では、 この減衰モデルに 基づいて得られる 減衰速度率の 算定式と、 既 に 得られている 減衰係数, 。 ,を 用いて算出された 減衰速度率の 特性、 および工 業所有権 制度等の覚部環境の 変化が減衰速度率に 及ぼす影響等について 述べる。 2 . 技術知識の減衰関数と 減衰速度率。 - 。 , 初期値 J ( t , ) を持つ既存技術知識の 減衰関数 J ( t , t , ) は 、 J ( t , t @ = J ( t J) exD[ 一 2 K o ( t @ ( S o ( t 一 u o ) 一 S 0 ( t 0 ) 円 (1) で 与えられる。 ここで、 0 は減衰要因の 種類、 K 。 ( t ,) は減衰係数、 u 。 ( 幸 0) はタイムラ グ 、 および t 。 ほ 減衰要因 0 の発生開始時点を 表す。 S 。 ( t ) は減衰要因 0 の 発生数 u 。 ( t ) の累積 ( ¥ u o ( t ) d t ) であ る。 技術知識の減衰速度率 p ( t , t ,) は 、 0 ( t . t , ) = 一 (I/ J ( t , t り卜 { d J ( t t .)/ d t ) = Z K, o ( t , ) U o ( t 一 Lv [J ) (2) で定義される。 即ち、 減衰速度率 p ( t , t ,) は減衰係数 K 。 ( t , ) と時点 t 一 U 。 に発生した 減衰要因 0 の発生数 u 。 ( t 一 U 。 ) の積に依存する。 一 264 一3 . 減衰係数の長期的特性,・ " 昭和 2 3 年∼昭和 6 1 年の登録特許残存件数による 減衰データの 回帰分析 か ら 決定された減衰係数の 値を表 1 および表 2 に示した。 図 1 に表 1 および表 2 の減衰係数の 長期的推移を 示す。 図 1 から分かるよう に 、 昭和 2 3 年から昭和 4 5 年にかけて、 工業所有権 制度の改正等、 減衰に 影 響を与える大きな 環境変化があ ったことがわかる。 表 1 減衰係数 ( 昭和 2 3 年∼ 4 3 年登録特許 ) No データ番号 領域 K "X l0 。 K ,X l[@ 。 経過年数 ホ * ホ Ⅰ ヰ申 $ SxxByyG23 0 ② Ⅱ . 299 0 ∼ 6 ③ 6. 598 6 ∼ 1 2 ④ 2, Ⅰ 67 Ⅰ 2 ∼Ⅰ 4 SxxByyG28 ③ 8. 6s0 1 2 ∼ 7 ④ 3. 8 1 3 7 ∼ 1 4 SxxByyG33 ④ 2. 633 一 0 . 2 8 ∼Ⅰ 4 4 SxxByyG38 ④⑤ 2. 242 0 . 4 5 ∼Ⅰ 4 ⑤ 3. 1 69 ⅠⅠ∼ 1 4 SxxByyG43 ④⑤ Ⅰ. 1 5 9 一 0 . 64 ∼Ⅰ 4 ⑤ 3. 2 85 7 ∼Ⅰ 4 表 2 減衰係数 ( 昭和 5 3 年∼ 6 1 年登録特許 )
No
データ番号
領域 K , b々 ⅠO6
1 0 S48B5 2G53 Ⅰ. 73 8 一 0 . 49 ∼Ⅰ 2 2. 7 1 2 1 2 ∼Ⅰ 4 Ⅰ @ S4gB5 3G54 Ⅰ. 9 Ⅰ g 0 . 0 3 ∼ 1 2 3. 2 5 1 1 2 ∼ 1 4 2 2 S49B54G5 5 1 . 3 g @ 一 0 . 7g ∼ g 3. 0 7 4 9 ∼Ⅰ 3 29 S52B5 6G5 7 Ⅰ. 45 6 一 0. 70 ∼ 9 1 . 73 6 9 ∼ 1 Ⅰ 30 S52B5 7G57 Ⅰ. 34 g 6 2 ∼ g 2. 750 9 ∼Ⅰ 0 3 5 S50B58G5 9 Ⅰ・ 5 1 4 76 ∼ 9 * データ番号の 最初の Sxx は出願 年 、 Byy は出願公告 午 、 Gzz は登録 年 を表 す 。 ** K " は 減衰要因 A に関する減衰係数、 K , は減衰要因 B に関する減衰 係 数 、 K 。 ほ 減衰要因 b に関する減衰係数であ る。 減衰要因 A は、 昭和 4 5 年以前の出願特許による 登録特許件数と 昭和 4 6 年以降の出願特許 で 出願日から 2 年以内に出願公告された 登録特許件数により、 登録 日 に 基づいて作成された 減衰要因の時系列データであ る。 減衰要因 B は 昭和 4 6 年以降の出願特許で 出願日から 2 年経過後に出願公告された 登録特許件数により、 登録 日 に基づいて作成された 減衰要因の時系列 データであ る。 減衰要因 b は、 昭和 4 6 年以降の出願特許で 出願日 か 5 2 年経過後に出願公告された 登録特許件数により、 出願公告 日 に基づいて作成された 減衰要因の時系列データであ る。 *** 経過年数の原点は 出願公告 年 であ る。 4 . 減衰速度率の 特性 図 2 ∼図 9 に、 表 1 および表 2 に示した減衰係数を 用いて、 式 (2) から計算さ れた減衰速度率の 経過年数依存性を 示した。 図 2 ∼図 9 から分かるよさに、 減 衰速度率は零から 時間経過と共に 増大するが、 権 利存続期間中における 工業所 有権 制度の改正、 技術動向および 経済情勢等の 変化は、 技術知識の価値・ 効用 や 権 利の維持・放棄の 意志決定にかなり 大きな影響を 与え、 技術知識の減衰運 度 率はそれに応じた 変化をすることが 分かった。 特に、 図 1 に示した減衰係数 の 長期的特性の 場合と同様に、 経済復興 ( 昭和 2 9 年 ) 、 昭和 3 4 年特許法改 正 ( 昭和 3 5 年施行 ) . 昭和 4 5 年特許法改正 ( 昭和 4 6 年施行 ) 、 および 特 計料の階段的上昇の 影響等、 大きな外部環境の 変化により減衰速度率は 不連続 的に変化していることが 分かる。 5 . まとめ 技術知識の減衰速度率は 技術知識ストックの 通常の計算に 用いられているよ う な定数ではなく、 式 (2) から分かるよ う に、 減衰係数の変化や 減衰要因 ( 新妓 術 知識等 ) の発生数 u 。 ( t ) を通して時間に 依存することが 明らかとなった。 減衰速度率は 減衰要因の発生開始後あ る一定のタイムラグを 経て時間経過とと もに零から増加していくが、 工業所有権 制度の改正等の 外部環境変化は 減衰 速 度 率に大きな 影 を 及ぼし、 減衰速度率を 大きく増減することが 分かった。 今 後、 技術知識ストックの 算定精度を向上させるためには、 減衰速度率のこの 特 性を考慮する 必要があ ろう。 参考文献等 後藤 晃、 本城 昇 、 鈴木和志、 滝野沢 手、 「経済分析№ 103 」、 経済企 両序経済研究所、 昭和 61 年 10 月Ⅱ自発行 2 . 経済企画庁 編 、 「平成 2 年版経済白書」、 平成 2 年 9 月 10 日、 D144 3 . ( 財 ) 機械振興協会経済研究所、 委託 先 : ( 株 ) 三菱総合研究所、 「平成 2 年度日米テクノストックの 定量的比較に 関する調査研究一日米の 産業技術 、 ンステム・科学アセットの 比較評価 一 」、 平成 3 年 4 月、 ppg 円 0 4 . 光焔照久、 「技術知識の 減衰要因分析 ( 権 利者区分別 ) 」、 第 9 回研究・ 技 術計画学会年次学術大会講演要旨 集 、 ppZ7 Ⅱ 2 (l994) 5 . 知的財産の経済効果に 関する調査研究、 ( 財 ) 産業研究所、 委託 先 ( 財 ) 知的財産研究所、 平成 7 年 6 月、 p44. 6 . 九灯照久、 「技術知識の 減衰係数の長期的特性」、 第 10 国 研究・技術計画 学会年次学術大会講演要旨 集 、 ppI 75-l 79 (@ 995). 一 266 一
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