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音声・センサ・画像の情報統合による音楽指導の支援手法

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Academic year: 2021

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(1)2C-4. 情報処理学会第66回全国大会. 音声・センサ・画像の情報統合による音楽指導の支援手法 豊田実香†. 永田章二†. 柳田益造†. 金田重郎†. †. 新谷公朗‡ 芳賀博英†. ‡. 同志社大学工学部知識工学科. 常磐会短期大学幼児教育科. 1. はじめに 幼稚園・保育所では,子どもの個性や感性を伸ばし,養 うことを重視している.音楽についてもリズムやテンポを感 じ取ったり,体で表現したりすることで豊かな表現力を養う よう配慮がされている. 一方,保育者には,それぞれの子どもを観察し,発達段 階に応じた指導・介助を行うことが求められる.図1のように ピアノを演奏しながらとなれば,かなりの熟練を要する.ま た,子どもを,どのように指導するか,ピアノの演奏にはど のような配慮が必要かを経験の浅い保育者や学生が,現 場を目で観察しているだけでは,理解することは難しい. そこで,著者らは,子どもの動きから質的情報を抽出し, 子どもの観察・記録に活かす方法について検証を試みた。 その具体的な手法として,音楽に合わせてタクトを振る動 作に着目し,マーカートラッキングを用いた幼児音楽教育 の支援手法を提案した[1]. 本稿では,保育現場の照明条件でもトラッキングできる LED マーカーを用いた改良版を提案する.更に,ピアノの 演奏から拍を抽出し,画像データと統合することで精度を 上げることを試みた(図 1).また,加速度センサーの導入 により,従来の画像データだけでは得られなかった子ども の腕の微細な動きを読みとれた.. 2. 従来手法の課題と新システムの構成 従来研究では,タクトの周期を,時間軸方向にグラフ化 した.これにより,初学者には,一見「うまい」と思われた子 どもでも,後半になると周期が伸び,リズムが変わっている ことを観察できた. しかし,従来手法では,1) マーカートラッキングは困難 であり,手操作によるトラッキングが不可欠.2) 30fps の市 販デジタルビデオカメラでは残像が残り,トラッキング困難. 3) 実際の演奏・歌声から拍の長さを求めなければ,テンポ やリズム変化への対応が困難.等の課題が指摘された. これら課題を解決する方法として今回の実験では、フレ ームレートが従来よりも高い,民生用ハイビジョンカメラ (60fps)を使用し,マーカーのロストを防ぐために,LED をマ A Support Method for Infant Music Education by Integration with Sounds, Sensors, and Images †. Mika TOYODA, Syoji NAGATA, †MasuzoYANAGIDA,†Shigeo KANEDA, ‡Kimio SHINTANI, †Hirohide HAGA † Doshsha University, Faculty of Engineering, Knowledge Engineering and Computer Sciences ‡ Tokiwakai College, Infant Education. 図 1. LED/加速度センサ付きタクトを振る子ども. y. g. 2軸 加 速 度 セ ンサ ー + LED  搭 載 タ ク ト. D ig ita l V id e o C a m e ra. ♪. LE D. ♪. 点滅. ♪. ♪. ♪. 赤 色 フ ィル タR64. T im e S ta m p ♪. LAP T O P P C ADコン バ ー タ PCカー ド. M ic ro p h o n e. ♪. 図 2. 新システムの概念図. ーカーとして使用した.また,画像データよりも細やかな動 きが観察できる,加速度センサーを導入した.図2は,シス テム構成の概念図である.システムの特徴は以下の通りで ある. z マーカーとしては赤色LEDを用い,赤色フィルター (Kenko R64)を装着した民生用HDカメラで撮影(子ど も達の様子は,別のビデオカメラで撮影)1. z テレビ画像と加速度センサーデータの同期用に,10 秒に1回点滅するタイムスタンプマーカーを作製. z 音声については,ピアノ音から自動的に拍の頭を検 出.このため,マイクによりピアノの演奏を録音.音声 もにタイムスタンプが必要な場合は,音声信号用の AD コンバーターボードにタイムスタンプ信号を入力. これらにより,画像,加速度センサー,及び音声を統合 し,より精細な子どもの運動の質的分析を試みた. 1. 幼稚園での実験では、青色LEDで行った.しかし,青色LEDでは、照 明条件によってはLEDの青色が白っぽく撮影され,マーカーがロストする ため赤外線撮影に仕様を変更した.実際に赤色LEDを用いた2つのタクト を赤色フィルター付きカメラで撮影したところ,タクトの先端マーカーとタイ ムスタンプマーカー(点灯時)以外はまったく見えない.このため,輝度の みでのトラッキングが可能となった.. 4−359.

(2) 350. 3. 実験結果. 300. 300 250 250 200 200. 実験は,常磐会短期大学付属幼稚園において 5 歳児 の音楽指導の時間に行った.指導者のピアノあるいは、歌 に合せて 3 人の子どもが実験用タクトを振る様子をビデオ カメラで撮影した.ピアノの音は DAT に小型マイクを接続 し,ピアノ内部に入れて録音した.以下に実験結果の概要 示す.. 100 100 50 50 0 0. 89 133 507 705 8 9 1111 1 1 13 3 155 1 55 177 17 7 199 19 9 221 22 1 243 24 3 265 2 65 287 28 7 3309 09 3331 3 1 353 3 53 375 3 7 5 397 39 7 419 4 19 441 44 1 463 46 3 485 48 5 50 7 5529 29 551 55 1 573 5 73 595 59 5 617 6 17 639 6 3 9 661 6 61 683 6 83 70 5 727 7 27 749 74 9 771 77 1 793 7 9 3 815 81 5 837 8 37. 6. 8. 2. 4. 4. 14. 17. 20. 96. 52. 08. 4. 6. 8. 24. 64. 3. 2. 27. 30. 33. 36. 76. 32. 2. 4. 6. 8 .4. 88. 44. 7. 43. 8. 2. 4. 加速度センサー(横軸)(秒) 46. 52. 68. 2. 6. 34 56. 8. 59. 8. 62. 36. 72. 65. 688. 92. 4. 6. 8. 52. 4. 76. 768. 821. 2. 4. 6. 8. 884. 48. 941. 964. 927. 8. 画像(Y 座標)でのタクトの動き. 49. 67 67. 56. マーカートラッキングと加速度センサー. 23 2 3 45 45. 12. 11. 080. z. 150 150. 00. 図 3 は、動画からマーカートラッキングによって得たデ ータと加速度センサーから得たデータをグラフ化したもの である.各グラフとも上部がマーカートラッキングのデータ, 下部が加速度センサーのデータをグラフ化したものである. 画像データのグラフを比較すると指導者と子どものグラ フには若干のばらつきがあるものの大差は見られない.し かし,加速度センサーのデータを見比べると,両者の運動 の違いが見て取れる.指導者のセンサーデータのグラフ は,きれいに整った鋭いピークが現れ,周期もほほ等しい 波形となっている.一方,子どものグラフは,データがばら つき,ピーク,周期ともばらついている. また,センサーデータからは,両者のタクトの振り方のtig aiwo見て取れる.指導者は,タクトを「V字」を描くように振 り,タクトの描く軌跡の最下点で力をいれてリズムを取って いる.一方,子どもは,タクトが振れる軌跡の水平方向の振 幅でリズムを取っている場合が多い. 今回の実験では,2軸の加速度センサーを利用したが, 軸の方向はタクトの持ち方によって変化するため,必ずし もカメラ画像との対応は単純でない.センサーの軸の固定 方法等は,今後の課題であるが,前述したように,子どもの タクトの振り方(手首と腕の運動の質)について客観的かつ, 有効な結果が得られた. z. ピアノの演奏との情報統合. ピアノ演奏からの拍の抽出には,波形エンベロープを用 いて,打楽器の演奏で明確に現れる波形の立ち上がりを 探索し,自動分析を行った.拍抽出の結果から,ベテラン 音楽指導者は,必ずしも譜面どおりに一定の拍で演奏し ているのではなく,子ども達の歌の様子を伺いながら,そ の時々に合わせてテンポを調整している.図 4 は,子ども のタクトの拍とピアノの拍の演奏時間における推移を表し たグラフである.分析に使用した演奏から抽出した 1 拍の. 50. 00. 50. 0 00. 50. 0. 0. 491 505 519 533547 561 575589 603 617631 617 631 645 659673 687 701715 729 743757 771 785799 813 82 82 1 15 29 43 57 71 85 99 113 127141 155 169183 197 211225 239 253267 281 295309 323 337351 365 379393 407 421435 449463 477 491505. 0. 図3 先生(上)と子供(下)の画像トラッキングデータとセンサデータ. 均は 0.8 ンポアップしている.子どもは揺らぎながらもテン ポアップを感じとり後半は,速く振っているのが判る.また, センサーデータから子どもは,腕の水平方向の振幅でリズ ムを取りタクトを振っていると述べたが,図 4 の拍の間隔か らは,遅い,速いを,ほぼ交互に繰り返しているのが判る. これは,腕を外側にふる運動能力が未発達であるために 生じていると考えられる.. 4.まとめ 本研究の狙いは,幼児教育科の学生が,子ども達一人 一人の成長や個性をどのように把握するか,あるいは長期 的に観測したときに発達をどのように見いだすかを支援す ることにある.今後は,保育者を目指す学生も交え分析デ ータを精査し,子どもを長期に観測して波形の変化を見て 行く必要がある.ただし,今のケーブルが繋がったタクトで は,子ども達の自由な活動を制約するため,無線で加速 度センサーの情報を伝送できる,より実践的なタクトを開発 したい.. 参考文献 [1] 渋谷真人,新谷公郎,坂東敏博,金田重郎,柳田益造: 幼児 を対象としたマーカー追跡による音楽指導支援 FIT2003,講演番 号 LN-002,2003 年 9 月. 先生の演奏の拍間隔. C( 子 供 ) の 拍 間 隔. 演 奏 の は く 間 隔 の 平 均 (0.8). 拍 間 隔 (秒 ) 1 0 .9 5 0 .9 0 .8 5 0 .8 0 .7 5 0 .7 0 .6 5 0 .6. 25.6. 24.8. 24. 23.2. 22.4. 21.6. 20.8. 20. 19.2. 4−360. 18.4. 図4. 子どものタクトとピアノ演奏の拍の推移. 17.6. 16.8. 16. 15.2. 14.4. 13.6. 12.8. 12. 11.2. 10.4. 9.6. 8.8. 8. 7.2. 6.4. 5.6. 4.8. 4. 3.2. 2.4. 1.6. 0.8. 演 奏 時 間 (秒 ).

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参照

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