Title
Cognitive impairments after traumatic brain injury: a functional
magnetic resonance imaging study using the Stroop task( 内容の
要旨(Summary) )
Author(s)
副田, 明男
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(医学)甲 第657号
Issue Date
2006-03-25
Type
博士論文
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/14473
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氏 名(本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 副 田 明 男(兵庫県) 博 士(医学) 甲第 657 号 平成18 年 3 月 25 日 学位規則第4条第1項該当
Cognitiveimpairments after traumatic braininjury:a functiona[ magnetic resonanceimaging study using the Stroop task
(主査)教授 岩 間 号 (副査)教授 星 博 昭 教授 桑 田 一 夫 論文内容の要旨 重症頭部外傷後にいわゆる回復良好(Good Recovery:GR)にて退院したにもかかわらず,人格変化,注意 力障害,認知障害等により職場等への社会的復帰に困難をきたす症例が見られる。これらは神経高次機能障害と 一括されるが,その診断方法等に未だ続-された見解はなく,障害が見過ごされたり低く評価された場合には, 患者は十分な社会的救済が受けられなくなるなど,近年社会的な問題になっている。申請者はこれらの患者にお
ける注意力障害が前部帯状回(Anterior Cingulate Cortex:ACC)の障害に起因すると仮定し,神経高次機能
障害における代表的心理テストであるStroop課題を用いたfunctionalMRI(fMRI)を行い,Statistical Parametric Mapping99(SPM99)を用いた統計解析により本障害の責任病巣を視覚的に明らかにすることを 試みた。 方法 1)注意力の検定に用いられるStroop課題を日本人向け且つfMRI用に作成した。 2)健常者11名に対し申請者が作成したStroop課題を用いてfMRIstudyを行いACCが賦宿されることを確 認し,これら健常者をコントロール群とした。 3)健常者と年齢,性別,教育期間,利き手の合致した神経高次機能障害患者5名を対象とした。5名はいずれ も以下の条件を満たすものとした。
1.交通事故による頭部外傷患者で,入院時Glasgow Coma Scaleが3から8pointのいわゆる中程度から重
症の患者である。 2.頭部外傷による頭蓋内病変は軽微かもしくはび漫性の血腫のみで,ACCを含むような広範囲な外傷性 病変は合併せず,脳神経外科手術処置を行われていない。 3.退院時の神経所見が社会復帰が可能と考えられるGRである。 4.退院後,日常生活は自立しているが,人格変化,注意力障害,認知障害等により職場等への復帰に困難 をきたしている。 5.今回の研究目的を十分に説明し,理解と合意が得られ,岐阜大学倫理委員会で承認された承諾書に署名 した者である。 4)患者5名に対してMMSE,WAIS-R,WMS-Rの神経心理学テストを行い,fMRIstudyを施行した。 5)fMRIは1.5TのGE社製を用いたblock designで行い,同時にStroop課題の判定も行った。 6)fMRIの解析はSPM99を用いて行った。
一63-結果 1)健常者と患者間には年齢,性別,教育期間に有意差は認められなかった(p=0.78,p=0.73)。患者群におけ る神経心理テストの結果は正常範囲内であった。今回作成したfMRI用のStroop課題では,健常者(98± 1.6点)と比較し患者群では77.4±4.2と成績が低い傾向を認めたが有意差は認められなかった(p=0.51)。 2)Stroop課題の得点において健常者と患者間に有意差が認められなかったにもかかわらず,Stroop課題によ るfMRIのSPM解析では患者群において健常者と比較して明らかなACC領域の賦活低下が視覚的に確認さ れた。 考察 今回申請者が作成したfMRI用のStroop課題を用いた検討では,健常者においてACCが賦活されることが確認 され,且つ患者群ではACCの賦活が有意に低下しており高次機能障害がACCの機能障害に起因することが示唆 された。また,患者群では健常者に比べ賦宿される部位が散在し全体的に減少傾向にあり,び漫性脳損傷が潜在 している結果と考えられた。Stroop課題を用いたfMRIは神経心理テスト及び通常の画像診断法では把握困難 な神経高次機能障害患者の障害部位を視覚的に明らかにすることが可能で,重症頭部外傷患者における神経機能 の客観的評価・経過観察等に有用であると考えられた。 論文審査の結果の要旨 申請者 副田明男は,fMRI用のStroop課題を日本人用に作成し,頭部外傷後の神経高次機能障害患者におけ る障害部位を統計解析画像診断により視覚的に明らかとした。本研究は,頭部外傷後の障害が比較的軽微で神経 JL、理テストでは障害が見過ごされたり,過少に評価されている患者の障害部位を画像診断として客観的に評価し 得ることを示したもので,脳神経外科学および神経心理学の発展に少なからず寄与するものと認める。 [主論文公表誌]
Cognitiveimpairments after traumatic brainlnJury:a functionalmagnetic resonanceimaglng Study using the Stroop task
Neuroradiology47,501-506(2005),