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圧力タンクを用いた給水装置のユニット化

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Academic year: 2021

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(1)

圧力タンクを用いた給水装置のユ=ット化

Tank-pump

Units

for Automatic

Water

Supply

夫*

Tadao Tateshita

従来,多く使用されている高架(または高置)タンク方式に代わる圧力タンクを用いた給水装置をユニット化 した"ウォータエース”の内容について紹介する。本給水ユニットは従来の圧力タンクの欠点である"タンク 内の空気の減少”に対してポンプの起動停止を利用して自動的に空気を補給する方法で解決している。また圧 力タンクの有効容積,起動停止の設定圧力とポンプ特性との間に関連性を持たせて起動頻度(ひんど)を押えて いるから使用上も安心である。選定方法についても使用最大水量と使用最低圧力から直接選定できるように組

合せを決めているから,設備設計が簡単でかつ間違いのないものを選定できるようになった。

圧力タンク

1.緒

言 マソショソ,アパート,学校,工場,ホテル,事務所,劇場など の建築物に給水する場合,一般には建築物の屋上に高置タンクを設 けるか,適当な位置に高い塔を建て,この上に高架タンクを載せて 需要末端との落差を利用して給水する高架(高置)タソク方式が用い られている。このような給水方式はきわめて単純であり安定してい るが,反面設備費が高く,高所作業を伴い,後日の保守に難点があ る。また建造物の美観上思わしくない。 高架(または高置)タンクに代わる給水方式としてほポンプによる 直送方式と圧力タンクなどの圧力容器を利用する方式があり,すで に実用化されているが,国内では家庭用の小形のものを別として業 務用で給水装置として本格的にまとめられたものがなく,現地でい ろいろに組み合わせられている。そのために組み合わせが適切でな かったり,保守管理に手間がかかり過ぎて,運転上も支障が生じ勝 ちである。 これらの欠点を解決して,選定上誤りなく,しかも保守の容易な 給水装置を提供するため,圧力タンクを用いた給水装置をユニット 化(各種実用新案申請中)し,"ウォータエース”の商品名で昭和45 年後半から市場に出して好評を博しているのでここにユニット化に あたっての検討事項と製品の内容について紹介する。

2.圧力タンク方式についての検討

2.1タンク内空気の一定量確保 圧力タンクを使用する場合,始動前にコンプレッサなどによりタ ンク内に計算された圧力で空気を封じこむ(初圧を与える)が,長 時間使用中に内部の圧縮空気が水に溶けこみ,徐々にタンク内の空 気が減少してくる。これを放置するとタンク内の水の有効容積(実 際に利用できる水量)が減少してポンプの起動,停止が激しくなっ てくる。これを防ぐにはタンク外側に設けられた水面計を監視し て,空気量が減少したら手動で外部から空気を補給するなi),タン ク内に水位検知の電極棒をそう入しておいて自動的iニコンプレッサ を回して空気を補給する装置が必要である。 "ウォータエース”の場合ほ,コンプレッサによらないで (1)ポンプの起動の都度,一定量の空気を自動的に圧力タンク に送入し, (2)タンク内の空気が一定量に達したら,過剰分の空気を自動 的に排出し, (3)タンク内の空気量を常に一定に保つ。 方式を採用することにした。使用ポンプが立軸形ポンプ(設備用 GMU形水中クーピソポソプ)の場合と一般的な横軸形ポンプでほ * 日立製作所習志野工場

堅些璽

ポンプG吸込L+ 吸気弁 排気弁 LoL チェック弁 ポンプ モートル LL R(停JL圧力) Pl(起動圧力) R Pl タンク吐出しロ (UT-VA形) 図1 圧力タンクに対する空気の自動補給説明図 多少の相違があるが,空気の送入原理は同一であるため,図1の立 軸形ポンプによる空気の自動補給と過剰空気逃し装置による作動 (実用新案申請中)について説明する。 (a)圧力タンクにコンプレッサで初圧を与えずにタンク内が大 気圧の状態でポンプを始動するとタンク内の水位が上昇し,設定 停止圧力P2でポンプが停止する。このときタンク内の水位をHoL とする。 (b)ポソプが停止するとタンクの圧力ほチェック弁によってし ヤ断されるから,吸水面とチェック弁の間の部分(図1のAB問) の水がポソプ吸込口から受水槽に逆流しようとし,AB間が負圧 になる。AB内が負圧になると吸気弁内のフロートが下がり,外 部の空気を吸引し,やがてAB内ほ完全に空気に置換される。 (c)ポンプの停止中に水の需要があれば,圧力タンク内の水位 は低下L,タンク内の圧力が降下を続け,設定起動圧力Pl(この ときのタンク内の水位をLoLとする)になってポンプが再起動す る。ポンプが運転を始めると,AB内の圧力が上昇し,吸気弁内 のフロートは内圧によって自動的に閉まり,内部の空気は揚水と ともに圧力タンク内に送り込まれる。 以上のようにポンプの停止,起動サイクルごとに一定量の空気が 自動的に圧力タソクに送人されるために圧力タンク内の空気量は増 加するから圧力タソク内の水位ほ低下し,やがて低水位(起動圧力 Plに対する水位)が排気弁取付位置LL(図1参照)に達する。 (d)排気弁は水の浮力により閉じ,水が降下すれば開くレバー 付きフロート弁形式になっていて,水位が図1のLLよりさらに 低下しようとすると弁が開き,圧力タンク内の過剰空気を外部に

(2)

望省三へ八へ只出

-

(排気弁位置) 王カタンク内髭刀 水位状況 {L

態動時の高水位H。L 几虚了師巧打

 ̄■T

最終の高水位HL_ 排気弁 最終の低水位LL ー一 志動回数 囲2 ポンプの起動回数と圧力タンク内水位の関係 放出する。したがってタンク内の低水位はLL線以下には低下し ないことになる。 (e)以後はタンク内の空気の減少を補って余りある空気がポン プの起動の都度補給され,過剰分ほ排気弁から自動的に排出され るから圧力タンク内の空気量は常に一定である。 図2ほポンプの起動回数と圧力タンク内の水位の変化の関係を 示す実験結果の一例で,吸気弁ならびに排気弁の前述の作動が円 滑iこ行なわれていることを示すものである。 2.2 有 積 圧力タンク内の圧力と空気容積との関係は一般に次式で示さ jtる。 Pol㌔r=ろV17=P21ちr ここに,Po: Pl: P2: 1㌔: 11 1ろ 初 圧 最低圧力(起動圧力) 最高圧力(停止圧力) Po時の空気容積で, する Pl時の空気容積 P2時の空気容積 7・:定 数 (1)式で等温変化とすればr=1, ..(1) (絶対圧力) (絶対圧力) (絶対圧力) 圧力タソクの全容積に相当 断熱変化とすjlばr=1.4であ る。本圧力タソクの場合は等温変化と断熱変化の中間と考えr=1.2 とし,圧力タンクの内容積帆に対する有効容積Ⅴ(=n一鴨)の 比を(1.)式から求めると(2)式ならびに(3)式のようになる。 V 11-1㌔ l㌔ Vo

=(吾)去(1-

1 (P2/Pl)了万 .….(2)

=即一誌吉)・

・・‥(3) l二2)式および(3)式でPlの値は必要最低圧力であるから特定の 給水設備を想定した場合,一定である。したがって1〃帆の値は (二2)式では ア0とP2/Pl (二3)式では n/1㌔とア2/Pl によって決まることになる。従来の圧力タンクの場合は(2)式によ って計算せざるを得ない。したがって圧力比P2/Plのほかに必ず 初圧Poをいくらにするかということが問題になる。一方,ウォー タユースの場合はnの値は排気弁の取付位置によって定まること になる(図1ならびに2.1の説明参照)から(3)式によってⅤ/l㌔ が計算される。排気弁の取付位置が定位置であるため,Vl/帆の値 は一定になるから有効容積比1〃帆の値は圧力比P2/Plだけで決ま り,初圧P。には無関係となる。排気弁の取付位置はn/鴨の値が できるだけ大きく,しかもタンク内の空気がタンクからの吐出し水 中に混入しないような配慮のもとに,各種実験の結果に基づいて決 定されている。そのため従来の初圧を基準にしたものに比べて有効 0.3 0 ▲‖V 。>\>聖祭紳環栖 P p▲ ⅤⅤⅤ P。 lぎ† P、 :>lD 1>・ 1 U U 起動圧力 停止圧力 有効容積 P.時の空気容積 タンク容積 0:実測値 -:計算値(Y=1.2の場合)

鞋1・6

1.5 1.37 1.2 1.15 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 Vlノ′■Vo 図3 圧力タソク内の空気量と有効容積の関係  ̄h こ± R P, qd q【n。; 水量 q8 図4 ポンプ特性と設定圧力の関係 容積は一般に大きくなる。 なお(3)式による計算値と11ノ′l㌔ならびにP2/Plを種々変化さ せた場合の実測値は国3のようlこほぼ一致し,γ=1.2が妥当な値で あることがわかる。 2.3 圧力タンクの目的と起動ひん度 従来の圧力タンク式給水装置は一般に圧力タンク内の貯水量(有 効容積分の水量)で給水するようiこ計画されている。すなわち圧力 タソクの目的ほ「貯水+という考え方である。この考え方によると 圧力タンクの容量を相当大きくしないと起動ひん度が高いことにな る。図4で使用最大水量(タンク吐出し量)甘′max,使用最低圧力(起 動圧力)Plが与えられると給水装置の組合せは次の順で決められて いる。 使用最高圧力(停止圧力)P巳の決定一初圧の設定→有効容積比 の算出一圧力タンクの容積計算一ポンプの選定 ポンプの選定は図4の◎点(甘′max,タ2)を満足する④のような性 能のポンプとの組合せがほとんどである。したがってヴ佃axに対し てポンプ吐出し量す♪が上回ることになる。設定圧力Pl,P2に対 してす♪がヴ。→甘占の範囲で運転されるから,圧力タンク吐出し量 (給水量)が最大水量甘fmaxのときでも圧力タンク内の水位ならびに 圧力が上がり,圧力P2で停止し,貯水量が減じ 圧力がPlに低下 して起動する。これを繰り返すことになる。この間のポンプの運転 時間≠1と停止時間才2はそれぞれ(4)ならびに(5)式で示される。

ん=盲三訂

f2=若

……(4) ……‥‥(5) = り

(3)

(保護ケース付) 図5 UT一VA形 (保護ケースをはずした状儲) 図6 UT-VA形 ここに, よ1:ポソプ運転時聞 古2:ポンプ停止時間 恥:ポンプ吐出し量 ヴ∠:圧力タンク吐出し量(給水量) (5)式からわかるようにヴ′が大きいほど,停止時間≠2は小さくな るから従来ほ使用最大水量甘′maxで,これを検討していたのは当然 である。 ここで観点を変えて,圧力タンクは「貯水+よりも「ポンプの起動 停止を指令する送信装置+であるとしたらどうであろうか。需要側 で必要な時はできるだけポンプを連続運転させ,需要水量が減じて きたら必要じゅうぷんな時間停止をさせる。このような観点に立つ と,圧力タンクとはポンプの組合せが従来とだいぶ異なったものに なる。 図4で㊦点(す′ⅢaX,Pl)を満足する⑳のような性能のポソプの組 合せを考えると,設定圧力Pl,ア2に対してヴ♪は〃。→ヴdの範囲で運 転するから,ヴ′がす卜mx∼〃dの範囲では甘♪と甘′はバランスすること になり(恥=すf),(4)式の才1ほ無限大(連続運転)となる。またポン プが停止するのはすf≦ヴdの小水量の範囲だけであるから,最短の停 止時間f2minが従来の方式に比べて長くなることは次の(6),(7) 式の比較でもわかる。 Ⅴ

=去ニ(従来方式の場合)

=(6) 才2mi。= 20

苧4苧1≡2

1112 l HP2。心LH 23 Ll)1∇WL L

(垂)

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図7 UT-VA形断面 図 表1 UT-VA形構成機器一覧表

竺1

2 3 一4-5 6 7 ∩八U 9 0 1 1 1 品 部 名 プ ル 管弁弁管チ ス ス 管弁 ブ タス ッーー ベ

ンー水:

ィルベ 気 ケ ス ネプ ソ 水 ェル カヤソ ポ防揚チ ス 短圧チ ポ曲吸

!土

12 13 (14) 20 21 22 23 24 25 26 部名 品 計箱 ス ク計弁弁弁弁棒 ス ーソ 水一 レ 成御ケタカ気全州帥棲 護カ ン畑 ソ 連制保圧圧排安タ タ 電

すd (ウォータエース方式)…..….…‥.(7) ここに,甘d≪甘′皿aX 以上のように,起動ひん度ほ圧力タソクの有効容積,設定圧力Pl, P2(特にア2)とポンプ性能との間に有機的な関連を持たせないと思 わぬ支障をきたしたり,不経済な設備になる場合がある。ウォータ エースに対してほこれらの関係を整理し,最終的にほ使用機器にと って必要じゅうぶんな起動ひん度に押え,ユニットの機能を保証す る方式を採っている。

3.給水ユニットの構成と作動

図5,dならびに図7ほ立軸形ポンプを使用した"ウォータエー ス”UT-VA形(このほかに秩軸ポンプを使用したUT-HA形があ る)の外観(保護ケース付),・保護ケースをはずした外観ならびに断 面図を示したものである。表1は構成機器一覧表である。 図7ならびに表lに示すように給水装置として必要な機器ならび に保護装置一式を装備しているから,現地搬入したら, (1)"ウォータエース”を据付ける。 (2)圧力タソク出口から先の配管工事をする。 (3)"ウォータエース”に組み込まれている制御箱の接続端子 と電源とを連結する1次側の配線をする。 と,二次側の配線ならびにポンプ回りの配管はすべて付属されてお り,圧力スイッチも所定値に調整されているから,直ちに始動でき るようになっている。したがって現地での据付工事費も大幅に節減 され,配線作業の間違いなども避けられる。保護ケース付の場合 (図5参照)ほポンプ室を特に設けないでそのまま屋外設置できるよ うになっている。

(4)

Pr・Sw① pr.sw② 圧力タンク ・・・・・---仕切弁 ポンプ①

チ努竿

ボン7D

蛋≡

○⇒

(篭U\哲三末世堂塔胃壁 (盲U\聖二平出車畔旺世 仕切弁

→ 一■・----・一寸■一 因8 並列運転の場合の配管図 →-並列運転方式

慧P2一①

丁こ ヽn 合流管 pl【① ①OFF ①:1号綴 ⑧:2号綴 一④ ②ON ②OFF (丑ポンプ単独特性 / ①十②合成特性 吐出し量 囲9 並列運転方式と設定圧力 7,0 6.0 5.0 4.0 3.0 2.0 1.5

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1▲5 2◆0 2■5 3'0 図11UT-VA形 適用 図 表(60Hz) 図7についてその作動を説明すれば次のようになりそれらがすべ て自動的に行なわれる。 (1)圧力タンク(内面エポキシコーティング)㊨の圧力が下が り,起動圧力Plになると圧力スイッチ⑦の指令でポンプ (Dが起動する。 (2)圧力タソクからの吐出し量(給水量)が減少してくるとタン ク内の圧力が上がり,停止圧力タ2になると圧力スイッチ ⑦の指令でポンプ①が停止する。 (3)揚水管③内の水が受水槽内にポンプ吸込口部を通って落水 し,吸気弁⑪が自動的に開き,空気が揚水管内に吸引され る。(2.1参照) (4)圧力タンク内の水位が下がり,圧力がク1になると再びポ ンプ①が起動する。このとき吸気弁が自動的に閉じ,揚水 管内の空気は水といっしょに圧力タンク㊥内に送りこま れる。(2.1参照) (5)起動,停止を繰り返して圧力タンク@〉内の空気が過剰にな 形記号説明 (例)1 V40F-52.2 (例)2 V40-53.7S

立方壬れご打力打†

羽根車柿頬 V65-52.2×2 汗乏記号説明 (例)1 V40F【62.2 (例)2 V40-63.7S

正牙三溝打

(例)3 車純頼

2T・・+

X 数 プ洪H り" わ軋 珊 り,タンク内の水があらかじめ設定された限界水位L-Lま で低下すると排気弁㊧が自動的に開き,余分な空気を外部 に排出する。したがって圧力タンク⑳内の水は常に一定 水位を確保する。(2.1参照) (6)受水槽内の水位がなんらかの理由であらかじめ設定された 運転水位以下に低下した場合は電極棒㊧によりこれを検 知してポンプを停止させて空運転を防ぐ。

4.圧力タンク査利用したポンプ並列運転方式

使用最大水量は一般に需要のピーク時を考えて決められるために 平常時ほ当初決められた使用最大水量よりはるかに少ないことが多 い。したがって常に1台のポンプを運転させることは運転経費もか かり,起動ひん度の考慮から圧力タンクの容量が大きくなり設備費 も増すことになる。圧力タンクにポンプの台数制御を組合せること により,これらの問題を解決することができる。比較的水量が多い

場合の給水ユニット"ウォータエース”にこの方式を採用している。

(5)

図8はその組合せ(組合せ方式については実用新案申請中)を 示したものである。要求される使用最大水量の1/2の水量用のポン プを2台設置して,ポンプ①を圧力タンクに直結し,ポンプ④ほ 圧力タンクの出口側で合流させ,合流管で給水する方式である。圧 力スイッチPr.Sw①はポンプ①用,Pr.Sw②ほポンプ㊤用で,そ れぞれの起動圧力Pト①,Pト②ならびに停止圧力P2-①,P2一②を図 9のようにずらして設定しておく。また図9でポンプ①の単独運転 の場合のポンプ特性曲線を①,ポンプを2台運転(①,②の並列運 転)した場合の合成特性を①+②とすると次のように作動する。 (1)圧力タンクの圧力が下がり,ポンプ①の起動圧力Pl-①に なると圧力スイッチPr.Sw①がこれを検知してポンプ① が起動する。 (2) タンクからの吐出し量(給水量)が少なければポンプ①の単 独運転でこれをまかない,さらに給水量が減り,タンク内 の圧力が上がりP2-①になるとPr.Sw①によりポンプ① が停止する。 (3)ポンプ①が運転中に給水量が増し,タンク内の圧力が下が り,圧力がPト②になるとPr.Sw②がこれを検知してポン プ②が追加起動してポンプ①と②の並列運転となり,合 流管内の圧力と水量の関係は合成特性①+②の線上で変 化し,その圧力は圧力スイッチで検知される。 (4)給水量が少なければ圧力タンク内の圧力が上がり,P2-②に なるとPr.Sw②によりポンプ④が停止してポンプ①の単 独運転になる。 (5)圧力タンクへの空気の自動補給はポンプ①の起動停止によ って行なわれ,タンク内の空気量ほ一定に保たれる。 この方式によればポンプ1台と細_み合わせるものに対して圧力タ ンクは1/2の容積ですみ,しかも運転経費を大幅に節減することが できる。

5.給水ユニットの選定法

2・3で述べたように従来の圧力タンク方式では圧力タソクの計算, ポソプの選定という順序になっているがウォータエースの場合は (1)起動ひん度から検討された圧力タンクの容積,設定圧力な らびにポンプ特性の組合せが事前にできていて, 表2 給水装置の設備設計順序従来の方法と ウォータエースの比較 仕 様 給 水 装 置 圧力タンク ボン70 制御符 l保護装置 従来の方法 使用最大水量 ̄√▲▲】 ̄ ̄【▼▼ ̄ ̄7=二二二二ilポンプ選引 設計

十選定

(q仙∫) 任用最低圧力 (Pl) 芦 l J 甘 :有効等価比の井出 はンプカタログ より) L{l圧力タンクの容積決定l ウォータ エースの場合 使用黄大水量

便泡盛力

(P.) -●lユニット形番選定l +(ウォータエースカタログより) (2)使用最大水量甘′maxと使用最低圧力Plから組合せので きているユニットの形番を選定すればよい(図10,11は UT-VA形の選定図である)。 したがって設備設計工数が大幅に節減され,しかも実際使用上間 違いのない給水装置が得られることになる。従来の方法との比較を まとめると表2のようになる。

d.結

口 給水設備に必要な圧力タンク,ポンプ,制御箱,保護装置塀をコ ンパクトにまとめた給水ユニット"ウォータエース”を製品化して 現地での据付ならびに取り扱いを単純化するようにした。 本給水ユニヅトは従来の圧力タンクの欠点である"使用中に圧力 タンク内の空気が減少する”問題に対して,ポンプの起動停止を 利用して自動的に空気を圧力タンクに補給する方式を考案した。こ れによりタンク内の水位は常は一定に保たれ,保守上きわめて扱い やすくなった。また圧力タンクの有効容積が大きく,起動停止圧力 とポンプ特性との間に関連性を持たせた組合せを設定しているので 圧力タンクが小形化され,しかも起動ひん度は低く押えられている。 これの選定は使用最大水量と使用最低圧力から直接できるようにな っているから設備設計工数も大幅に節減できて,しかも間違いが生 じないことになる。 今後,建築構造物の美観上から,また現場工費の節減の意味から も高架タンクや高置タンク方式に代わってこの種給水ユニットが注 目されるものと期待している。

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