• 検索結果がありません。

カトマンドゥ盆地のナーマサンギーティ文殊について 利用統計を見る

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "カトマンドゥ盆地のナーマサンギーティ文殊について 利用統計を見る"

Copied!
24
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

カトマンドゥ盆地のナーマサンギーティ文殊につい

著者名(日)

山口 しのぶ

雑誌名

東洋学論叢

33

ページ

170-148

発行年

2008-03

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00003248/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

(2)

1

カト マ ンド ゥ盆地 の

ナーマ サ ンギ ーティ文殊 につい て

し の ぶ

イ ンド にお け る文 殊 菩 薩 の 姿

イ ン ド 仏 教 に お い て 文 殊 菩 薩 は 、 日 本 に お け る と 同 様 に 観 音 と 並 んで 人 気 の 高 い 菩 薩 で あ る 。 文 殊 は 後 漢 の 支 婁 迦 識 訳 『道 行 般 若 経 』 に お い て は 、 観 音 や 弥 勒 と と も に 菩 薩 た ち の 首 長 と し て 登 場 す る 。 ま た 『文 殊 師 利 般 涅 槃 経 』 に お い て は 、 シュ ラ ヴ ァ ス テ ィ ー の バ ラ モ ン 出 身 の 文 殊 が 出 家 し 、500 人の 仙 人の た め に 教 説 を 説 く 几 初 期 大 乗 経 典 に お い て文 殊 が 特 に 活 躍 す る の は、『維 摩 経 』 お よ び 『華 厳 経 』 で あ る 。『維 摩 経 』 に お い て 文 殊 は 、 病 気 に な っ た 維 摩 居 士 の も と を 訪 れ 般 若 空 の 具 体 的 な 姿 に つ い て 対 論 す る。 ま た 『 華 厳 経 』「 入 法 界 品 」 で は、 文 殊 は 善 財 童 子 に さ と り の智 恵 に つ い て 賢 者 に 尋 ね る 旅 を 勧 め る 役 割 を 担 っ て い る。 こ の よ う な 大 乗 経 典 にあ ら わ れ る 文 殊 は 、 観 音 や 弥 勒 と 同 様 諸 々 の 菩 薩 た ち の リ ー ダ ー 的 な 存 在 で あ り 、 ま た 知 恵 者 で あ り 、 かつ さ と り の 智 恵 を 得 さ せ る ため の アド バ イ ス を 行 う 役 目 を負 っ て い る 。 こ の よ う に 仏 教 諸 尊 の 中 で も重 要 な 地 位 を 占 め る 文 殊 で あ る が 、 こ れ ら の 経 典 に お い て は 文 殊 の 具 体 的 な 尊 容 、 持 物 等 が 詳 し く 描 写 さ れ る こ と は 少 ない 呪 密 教 の 時 代 と な り 、 文 殊 が ます ます 多 く の 経 典 に 登 場 す る よ う に なる と、経 典 に は そ の 具 体 的 な 姿 が 記 述 さ れ る よ う に な っ た 。 頼 富 本 宏 氏 は、 漢 訳 密 教 経 典 お よ び 後 期密 教 に お け る サ ン ス クリ ッ ト の 観 想 法 テ キ スト 『サ ー ダ ナ ・マ ー ラ ー 』Sadhanamdla に 登 場 す る 文 殊 の 図 像 的 特 徴 に つ い て 整 理 し て お り 、 そ れ に よ れば 漢 訳 経 典 で は 、(I)童 子 形 、(2) 金 色系 統 の 体 色 、(3) 青 蓮 華 、 経 典 、 刀 剣 、 与 願 印 、 説 法 印 な ど の 持 物 や 印 相 な ど の 特 徴 が あ る 。 一170 −

(3)

ま た 『サ ー ダ ナ ・ マ ー ラ ー』 に お い て は マ ン ジ ュ シ ュ リ ーManjusrl 、 ア ラ パ チ ャ ナArapacana 、 ダ ル マ ダ ー ト ゥ ヴ ァ ー ギ ー シ ュ ヴ ァ ラDharmadhatuvagisvara ( 法 界 語 自 在 文 殊 ) な ど14 種 の 文 殊 の 記 述 が 見 ら れ る 。 そ こ に お い て は 体 色 も、 白 、 黄 金 、 赤 等 な ど 多 様 で あ り 、 面 や腎 の 数 も多 い 文 殊 が 登 場 す る 。 ま た 持 物 や 印 相 は 漢 訳 経 典 に も見 ら れた 刀 剣 、 経 典 、 青 蓮 華 ( 睡 蓮 )、 蓮 華 上 の 刀 剣 や 経 典 、 与 願 印 、 説 法印 、 禅 定 印 な ど を 腎 数 に 応 じ て 組 み合 わ せ る 場 合 が 多 い 呪 以 上 の よ う な 文 殊 が 実 際 の 作 例 と し て 知 ら れる の は 、 エ ロ ー ラ 石 窟 の 八 大 菩 薩 中 の 文 殊 で あ り 、 パ ー ラ 朝 に な っ て 文 殊 の 造 像 活 動 が 本 格 化 し た と さ れ る 呪 パ ー ラ 朝 の 文 殊 の 作 例 に つ い て は 、 す で に 頼 富 本 宏 氏 、 下 泉 全 暁 氏 、 森 雅 秀 氏 に よ り 詳 細 な 研 究 が な さ れ て い る 呪 こ れ ら の 研 究 に お い て 、 パ ー ラ 朝 の 文 殊 の 図 像 の多 く が 『サ ー ダ ナ ・ マ ー ラ ー 』 な ど の 文 献 に 忠 実 な 図 像 的 特 徴 を 持 つ こ とが 明 ら か に な っ てい る 。 こ の よ う な 先 行研 究 を 踏 まえ 、 本 稿 に お い て は 現 代 の ネ パ ー ル や チ ベ ッ ト で も 人 気 の 高 い 文 殊 の 一 種 ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィNamasamgiti を 取 り 上 げ 、 特 に カ ト マ ン ド ゥ 盆 地 の 作 例 を 中 心 に 、 そ の 図 像 的 特 徴 を 見 て い き た い 。

2.

カト マ ンド ゥ盆 地 のナ ーマ サ ンギ ー テ ィ文 殊

2。1 カト マンド ゥ盆地 にお ける 文殊 ネパ ール、 カト マ ンド ゥ盆地 では、チベ ット・ビ ルマ 語系 の ネワ ール 語を話す ネワー ル人た ちの間に ネワー ル仏教が広 まってい る。こ の仏 教 はチベ ット 仏教 と同様 インド密 教の伝統 を受 け継い でい るが、 ネワ ール 仏教におけ る文 殊の聖性 は非常 に高い。 ネパ ールで成立 した 『スワヤ ン ブ ー・プ ラーナ』 には、 カトマ ンド ゥ盆地 と文殊 に関 わる話が含 まれて い る。 本初 仏 (adibuddha) があ る 時 カーリ ープ ラ グ湖の 蓮 華の 上 に火 炎 の 姿で現 れた。 中 国か らネパー ルを訪 れた文 殊は2 人の妃 およ びダ ルマ ー カラ王 とともに 本初 仏に会いに 来たが、水 に阻 まれて近づ けず、 文殊 が 湖の周囲を 回っ て南側を 剣で切 り取 り、 水を外 に流した 。そこ は盆地 と なり、文 殊は そこに 寺院 を建て た ‰ この伝 説に おい て文 殊は中 国か ら -169 −

(4)

ネ パ ー ル に 文 明 を も た ら す 存 在 で あ り 、 ま た 湖 た っ た カ ト マ ンド ゥ盆 地 を 人 々 が 住 め る 状 態 に し た 国づ く り の 担 い 手 で あ る。 こ の よ う に カ ト マ ン ド ゥ 盆 地 の 作 り 手 と も さ れ る 文 殊 の 図 像 は 、 こ の 盆 地 内 の さ ま ざ ま な 場 所 で 目 に す る こ と が で きる 呪 ネ ワ ー ル 仏教 で 信 仰 さ れ る 文 殊 は 、 い く つ か の 異 なっ た 姿 を と る 。 一 面 二 腎 の 文 殊 像 は 結 珈 訣 坐 で 坐 し 、 右 手 で 剣 を 振 り 上 げ 、 左 手 で 悟 り の 智 恵 を 象 徴 す る 般 若 経 典 を 持 つ 。 ま た 右 手 の 剣 、 左 手 の 経 典 の 下 に 睡 蓮 を 置 く こ と も あ る。 一 面 四 腎 の 文 殊 の場 合 に は 、 上。記 の 剣 と般 若 経 典 に 加 え、 今 一 つ の 右 手 で 矢 を 、 左 手 で 弓 を 持 つ こ と が 多 い 。 カ ト マ ンド ゥ 盆 地 で 最 も よ く 知 ら れ る マ ン ダラ に 「 法 界 語 自 在 マ ン ダ ラ」(dharmadhatuvagiもvaramandala) が あ り 、 こ の マ ン ダ ラ の 中 尊 が 法 界 語 自 在 文 殊 で あ る 。 こ の 文 殊 は 大[]如 来 の 化 身 と も 言 わ れ 、 ネ ワ ー ル仏 教 の 総 本 山 ス ワ ヤ ン ブ ー ナ ー ト 寺 院 の 中 心 の 仏 塔 に 住 し て い る と 考 え ら れ て い る 呪 こ の 文 殊 は 四 面 六 腎 、 八 腎 ない し 十 腎 で 結 助‖訣 坐 し 、 一 対 の両 手 で 転 法 輪 印 を 結 び、 他 の 右 手 で 剣 、 矢 、 金 剛 杵 を 持 っ た り 、 与 願 印 を 結 び 、 左 手 で 睡 蓮 、 弓 、 金 剛 鈴 な ど を 持 ち 、 し ば し ば 妃 を 抱 い た 姿 で あ ら わ さ れ る 。 こ の 法 界 語 自 在 文 殊 は 先 に 述 べ た 『サ ー ダ ナ ・ マ ー ラ ー 』 や、11 ∼12 世 紀 イ ン ド 、 ナ ー ラ ン ダ ー の ヴ ィ ク ラ マ シ ラ ー 僧 院 の 学 頭 ア バ ヤ ー カ ラ グプ タに よっ て 著 さ れ た マ ン ダラ の テ キ ス ト『完 成 せ る ヨ ー ガ の 環Jy 卵annayogava/l[ こも 述 べ ら れ て お り 、 カ ト マ ンド ゥ 盆 地 の こ の 文 殊 の 尊 容 はこ れ ら の テ キ スト の 記 述 と 一 致 す る も のが 多 い 。 こ の よ う な 文 殊 に 加 え て 、 カ ト マ ン ド ゥ 盆 地 で は「 ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ 」(namasamgiti) と 呼 ば れ る 文 殊 が よ く 知 ら れ て い る 。 こ の 文 殊 は ネ ワ ー ル 仏 教 パ ン テ オ ン に お い て は 非 常 に 高 い 地 位 を 占 め て い る 。 次 節 に お い て、 こ の ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ の図 像 に つ い て 詳 し く 述 べ て い こ う 。 2。2 ナーマサ ンギー ティ文 殊の 作例 前述の ように カトマ ンド ゥ盆 地では「 ナーマ サ ンギ ーテ ィ」 と呼 ば れ る文殊菩 薩の 人気 が高い が、こ の文殊 は通常一面 十二腎 で、一 対の 両手 を頭上に 持ち上げ 合掌す る姿が特 徴的 であ る。ナーマ サ ンギーテ ィは文 殊 の 名号 を読誦 するこ とに より得ら れる功 徳 を中 心的 に述 べた密教 経典 −168 −

(5)

の 名 称 で も あ る 。 経 典 とし て の 『 ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ』(『聖 文 殊 真 実 名 義 経 』 大 正 蔵No.]187 ) は 『 金 剛 頂 経 』 の発 展 系 列 にあ り 、 中 期 密 教 ヨ ー ガ ・ タ ント ラ の 発 展 の最 後 に 位 置 す る と 考 え ら れ る 呪 後 期 の 無 上 ヨ ー ガ ・ タ ン ト ラ 経 典 で あ る 『 時 輪 タ ン ト ラ 』Kalacah'atantra の 中 で こ の 『 ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ 』 の 重 要性 が 説 か れて お り、 チ ペ ット 語 に も 早 期 に 翻 訳 さ れ て い る1呪 ま た ネ パ ー ル に は こ の 経 典 の サ ン ス ク リ ット 写 本 が き わ め て多 数 存 在 す る 一 方 、 中 国 や 日 本 の 仏 教 に は 、 ほ と ん ど 知 ら れ る こ と は な か っ た。 こ の 経 典 で は 菩 薩 で あ る 文 殊 が 法 身 であ る 大 毘 盧 遮 那 に 相 当 す る 存 在 と み な さ れ てい る が 上 先 に 述 べ た よ う な ナ ーマ サ ン ギ ー テ ィ 文 殊 の 具 体 的 な 姿 が 記 述 さ れ て は い な い 。 ま た 『サ ー ダ ナ ・ マ ー ラ ーJNo.82 に は 「 ナ ーマ サ ン ギ ー テ ィ 成 就 法 」 (namasamgitisadhana)が 述 べ ら れ て い る が へ そ こ に お い て は こ の 文 殊 は 三 面 四腎 で あ り 、 そ の 四 腎 の そ れ ぞ れ で 般 若 経 典 、 剣 、 弓 、 矢 を 持 つ と さ れ カ ト マ ン ド ゥ盆 地 で よ く 知 ら れ る ナ ーマ サ ン ギ ー テ ィ と は 姿 を 異 に し てい る 。19 世 紀 の ア ム リ タ ・ ア ー ナ ン ダ に よ り著 さ れ た 『 ダ ル マ コ ー シ ヤ・ サ ン グ ラ ハ 』Dhar 刑akosasa郡graha は ネ ワ ー ル 仏 教 の 代 表 的 な 寺 院 や 仏 教 パ ン テ オ ン の 諸 尊 の 姿 を 述 べ て い る が 、 ナ ーマ サ ン ギ ー テ ィ に つ い て は 以 下 の よ う に 記 さ れ てい る 呪 一 面 で 白 色 で あ り 、 瞑 想 し て い る ( 半 眼 の ) 眼つ きで 、 微 笑 ん で お り、 髪 髪 冠 を 結 っ て い る 。 さ ま ざ ま な 装 飾 品 で 飾 ら れ、6 つ の印 (mudra ) に よ り 飾 ら れ て い る 。 十 二 腎 を 持 ち 、 第1 の 左 右 の 腎 に よ り 胸 の 所 で 施 無 畏 印 を 結 ぶ 。 第2 の 二 腎 で 宝 冠 の 上 で 合 掌 し てい る 。 第3 の 右 手 で 棒 が 付 い た 二 重 金 剛 の 上 に 載 る 剣 を 持 ち 、 第4 の 両 手 で 「 タ ル パ ナ 印 」( 腕 を 肩 の 高 さ に 持 ち 上 げ 、 掌 を 内 側 に 向 け 指 先 は 少 し 曲 げ て 肩 を 指 さ す 形 )14)を 結 ぶ。 第5 の 右 手 と 左 手 で は 容 器 に 入 っ た甘 露 を救 い 上 げ る 仕 草 (utksepanamudra ) を し て い る 。 第6 の 右 手 と左 手 で は 鉢 を 持 っ て 禅 定 印 を 結 ん で い る 。 第3 の 左 手 で は 金 剛 杵 の付 い た カ ト ヴ ァ ー ン ガ 杖 を 持 ち、 蓮 華 の 上 に 金 剛 結 珈 鉄 坐 で 坐 す 。 こ れ が ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ と 呼 ば れる 仏 、世 尊 で あ り 、 −167 −

(6)

空 と い う 形 相 を 持 つ 虚 空 で 光 り 輝 く。 ま た 先 行 研 究 にお い て も ネ パ ー ルの ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ の 図 像 が 紹 介 さ れ て い る 。(Bhattacharya1968b:276 ) の ネ パ ー ル の も の と し て 紹 介 さ れ て い る ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ 像 は 一 面 十 二 腎 、 胸 前 の 両 手 で 施 無 畏 印 を 結 び 、頭 上 にお い て 一 対 の 手 で 合 掌 す る 。 印 刷 が 非 常 に 不 鮮 明 で あ る が 、 第3 の 右 手 で は 剣 、 左 手 で は 経 典 を 持 つ よ う に見 え る 。 また 第4 の 両 手 と も 人 差 し 指 と 親 指 で 輪 を 作 っ て い る 。 第5 の両 手 は 容 器 に 差 し 込 ま れ てお り 、 第6 の 両 手 は 容 器 を 持 つ 手 で 定印 を 結 ん で い る 。vonSchroder (1981:94 )も14 世 紀 の ネパ ー ル の 作 例 を 示 し て い る 。 一 面 十 二 腎 、 施 無 畏 印 と 合 掌 お よ び 第5 、 第6 の 図 像 的 特 徴 は 前 作 例 と同 様 で あ る が 、第3 、第4 の 両 手 に は 持 物 を 持 た ず 肩 の 高 さ ま で 持 ち 上 げ る 。 こ れ ら の 手 が も と も と 何 も 持 だ な か っ た の か 、 あ る い は 持 物 が 欠 損 し て い る の か は 不 明 で あ る 。 ま た (Getty1975:PlateXX ) の 作 例 も(vonSchroder1981;94 )の 作 例 と 同 様 の 図 像 的 特 徴 を 持 つ 。 ( 洽eijger1999:82 ) に は1830 年 に 製 作 さ れ た 、 仏 頂 尊 勝 の 寺 院 を 中 心 と し 周 囲 に 数 多 く の 諸 尊 を 配 置 し た 絵 画 が あ り 、 そ の 右 上 の 部 分 に ナ ーマ サ ン ギ ー テ ィ 像 が 見 え る 。こ の 像 の 体 色 は赤 色 で 一 面 十 二 腎 で あ り 、 胸 前 に お い て 一 対 の 手 で 転 法 翰 印 を 結 び、 頭 上 で 合 掌 、 第3 の 右 手 で 睡 蓮 ( あ る い は 蓮 華 ) の 上 に 置 か れ た 剣 を 、 左 手 で 睡 蓮 ( あ る い は 蓮 華 ) の上 に 置 か れ た 経 典 を 持 つ 。 第5 の 両 手 を 容 器 に 差 し 入 れ 、 第6 の 両 手 で は 容 器 を 持 っ て 定 印 を 結 ぶ 。 一 方 第4 の 腎 は 前 作 例 の ど れ と も 一 致 せ ず 、 膝 の 高 さ まで 両 手 を 下 げ て 与 願 印 を結 ん で い る 。 以 上 の よ う に 先 行 研 究 で 示 さ れ て い る ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ の 作 例 は 、 一 面 十 二 腎 、 合 掌 、 容 器 に差 し 入 れ る 手 、 容 器 を 持 つ 手 で 定 印 を 結 ぶ 点 は 共 通 し て い る が 、 持 物 そ の 他 で バ リ エ ー シ ョ ン が 見 ら れる 。 筆 者 は 、2007 年8 月17 日 よ り27 日 ま で カ ト マ ン ド ゥ 盆 地 に お い て 図 像 資 料 収 集 を 行 っ た 。 そ の 際 盆 地 内 で 得 ら れ た ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ の 作 例 を こ こ に 紹 介 し て い こ う 。 <作 例1 > カト マンド ゥ国立博 物館所蔵 の像(1)(所 蔵No.254, 写 真1) 石 板上 に 浮き 彫り さ れたナ ーマサ ンギ ーテ ィ像で ある 。結 珈欧坐 し、 −166 −

(7)

宝冠 を被り、 装飾 品をつけ た菩薩 の姿 をと る。 一面 十二腎 で、 眼は半眼 であ る。 一対 の手 で胸前 にお いて 施無 畏印 を結ぶ。 他の一 対の 手は頭上 で合掌し 、 第3 の右 手で蓮華 の上 の二 重金剛 、左 手 で蓮華 の上 に仏塔状 の ものを持つ。 第4 の右手 は何も 持たず掌 を表に向け 、 親指と 人差し指 で輪 を作 り、左 手で は数珠 を持つ。 第5 の2 腎 で鉢 の形 の容器 に触 れる 仕草 をし 、 第6 の両 手で容器 を持っ て定印 を結ぶ。 <作例2 > カトマンド ゥ国立 博物館所 蔵の 像(2)(所蔵No.184, 写真2) 単独の ブロ ンズ像で あり、 身体は 金メッキ がなさ れてい る。蓮華 座に 結m 践坐 し、宝 冠や 装飾品 にはト ルコ 石、 ガーネ ット な どが埋 め 込 まれ た菩薩の 姿であ る。一 面十二腎 、胸前 で一対 の手で印 を結 ぶが、こ こで は前作 例と異 なり両掌 をこち らに向け、 そ れぞ れの 手の 親指 と人差 し指 で輪を作 ってい る。 第2 の両手 は頭上 で合掌 し、組 んだ両手 の中指 の先 端を付け 、 また人差し 指の先端 を近づけ てい る。 第3 の左 右の手 には杖 状の持物 があっ たこ とが予測 されるが、こ こで は両手 と も持 物は 欠損し ている。 第4 の 両手 には何 も持 たず肩 まで持 ち上げ、 全部 の指 をや や折 り曲げ た格 好 をして いる( タルパ ナ印 と思 われる)。 第5 の両 手で 容器 の中 に入っ た宝 珠の ような もの に触 れ、 第6 の 両手で 容器 を持ち ながら 定印を結 ぶ。 < 作 例3 > カ ト マ ン ド ゥ 国 立 博 物 館 所 蔵 の 像(3 )( 所 蔵No.027-24-21, 写 真3) 金 メ ッ キ さ れ た 単 独 のブ ロ ン ズ 像 で あ る 。 胸 前 で 一 対 の 両 手 で 施 無 畏 印 を 結 ぶ 。 頭 上 で 合 掌 す る 手 は 両 手 中 指 を 合 わせ 、 さ ら に 両 人 差 し 指 を 近 づ け て い る 。 第3 の 両 手 に は 何 も持 だ な い が 、 作 例2 が 両 手 指 す べ て を 丸 く 曲げ 杖 状 の も の を 持 っ てい た と 想 像 で き る 形 を と る の に 比 べ 、 こ の 作 例 で は 右 手 は 右 肩 横 で 軽 く指 を 広 げ 、 左 手 は 中 指 と 親 指 先 をつ け て 輪 を 作 っ て お り 、 こ の 両 手 が 何 か を 持 っ て い た と は 考 え に くい 形 を し て い る 。 第4 の 両 手 は 第3 の 両 手 と 同 様 肩 まで 持 ち 上 げ 、 指 全 部 を軽 く 折 り 曲 げ て お り 、 持 物 は な い ( タ ル パ ナ 印 と 思 わ れ る )。 第5 の 両 手 を 容 器 の 中 に 差 し 入 れ 、 中 の も の を す く い 上 げ る 仕 草 を し て い る。 第6 の 両 手 で 容 器 を 持 ち な が ら 定印 を 結 ぶ 。 - 165 −

(8)

< 作 例4 > カ ト マ ン ド ゥ 、 ジ ャ ナ ・ バ ハ の 像 ( 写 真4 ) カ ト マ ン ド ゥ 市 内 の 観 音 を 本 尊 と す る 寺 院 ジ ャ ナ ・ バ ハJanaBaha に お い て、 本 堂 と 向 か い 合 う 形 で 建 て ら れ た 祠 にあ る 石 像 で あ る 。 三 尊 形 式 で あ り 、ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ 像 を 中 心 とし て 、右 側 に ヴ ァ ス ダ ラ ー ( 持 世 )、 左 側 に ター ラ ー と い う2 尊 の 女 神 を 配 し て い る 。 中 央 の ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ 像 は 、 胸 前 に お い て 二 腎 で 合 掌 す る 手 を や や 開 き気 味 に し た ポ ー ズ を と る 。 頭 上 で は 、 伸 ば し た 人 差 し 指 の み を つ け た 両 手 で 合 掌 し て い る。 第3 の 右 手 で 剣 、 左 手 で 経 典 を 持 ち 、 第4 の 右 手 で 矢 、 左 手 で 弓 を 持つ 。 第5 は 前 作 例 と同 様 容 器 に指 を 差 し 入 れ、 第6 の 両 手 は 容 器 を 持 つ 手 で 定 印 を 結 ぶ 。 <作 例5 > カトマンド ゥ、 タン・ バヒ 、ト ーラナの 像 (写 真5 ) カトマンド ゥ、 タメ ル地区 の寺 院タン・バヒTha 印Balii本 堂卜− ラナ 中央 の像であ る。こ のナ ーマ サ ンギ ーティ像 の左 右には、そ れぞ れ観音 像 と文殊像が 配さ れている。 中央の ナーマサ ンギ ーティ像は 前作例 と同 様十 二腎 、胸 前では一 対の 二腎 で施無 畏印を 結ぶ。頭 上で は、一対 の手 で 各々の中指 先をつ けて合 掌し、 第3 の右手 で下 から蓮華、 宝珠、 二重 金剛 を積 み重 ね た上に 剣を 付け た杖を 持ち、左 手は下 から 蓮華、 宝珠、 経 典の上の 金剛杵が 付い た杖を持つ。 第4 の 両手 は各 々 人差 し指 と親指 で 輪を 作る ポ ーズ を とる。 第5 、 第6 は今 までの 作 例と 同様 であ るが、 甘露 の容器の 中には宝 珠の ような ものが入っ てい る。 < 作 例6 > カ ト マ ンド ゥ 、 ス ワ ヤ ン ブ ー博 物 館 所 蔵 の 像 ( 写 真6 )'^)16 世 紀 に 制 作 さ れ た ブ ロ ン ズ 像 で あ る。十二腎 で 胸 前 の一対 の 両 手 で 施 無 畏 印 を 結 ぶ。頭 上 で 中 指 をつ け 合 掌 し 、 第3 の 右 手 で 作 例5 の タ ン ・ バ ヒ の 像 と 同 様 、 蓮 華 、 宝 珠、二重 金 剛 上 の 剣 の 付 い た 杖 を 持 ち 、 左 手 に は 蓮 華 、 宝 珠 、三叉 戟 上 の 金 剛 杵 のっ い た 杖 を 持 つ 。 第4 の2 腎 は 肩 まで 持 ち 上 げ 、 親 指 と 薬 指 で 輪 を 作 る。第5 、 第6 腎 は 前 作 例 と 同 様 で あ る。 <作 例7 > パ タン 博物 館所蔵の 像 (写真7 )15 ない し16 世紀制 作のブ ロ ンズ像で、 金 メッ キが施 され てお り、 ま −164 −

(9)

だ 宝 冠 、 腕 輪 等 に ト ル コ 石 が は め 込 ま れ て い る 。 一 面 十 二 腎 で あ り 、 胸 前 で 両 掌 を 表 に 向 け 各 々 の 親 指 と 人 差 し 指 で 輪 を 作 る。 パ タ ン 博 物 館 の 展 示 説 明 で は 、 こ の 印 は 「 ヴ ィ タ ル カ 印 」(vitarkamudra,説 法 印 ) と 呼 ば れて い る 。 頭 上 で 両 中 指 を付 け 、 両 手 の 各 々 の 薬 指 と 小 指 を 絡 め てい る 。 第3 の 右 手 の 持 物 は 欠 損 し て い る と 思 わ れ る 。 左 手 は 金 剛 杵 の 付い た 杖 を 持 つ 。 第4 の 両 手 は 肩 ま で 持 ち 上げ 左 右 で 小 さ く 掌 を 開 く ( タル パ ナ印 と 思 わ れ る )。 第5 、 第6 の 手 は 今 まで の 作 例 と 同 様 で あ る 。 <作例8 > パタン、 ナ・バ ハの像 (写真8 ) パ タン 市、 ナ・バ ハ寺 院境内 の小 堂に安 置 され た単独 の石 像で ある。 十二腎 のうちの一 対の腎 で胸 前におい て転法輪印 を 結び、頭上 では すべ ての両指 をつけ て合掌 する。 第3 の右 手で剣の 付い た杖 を、左 手で 経典 の付い た杖 を持つ。 第4 の右手 に は矢 、左 手に弓 を持つ 。 第5 、第6 の 背は前作 例と同 様であ る。 <作例9 > パタン、 ブ・バ ハの像 十腎 であ り、 胸前で 転法輪印 を結ぶ。 頭上で は2 腎 の両中指 を立 てて 合掌す る。 他の2 腎の左 右で杖 を持つ が、杖の先 が 欠損 してい るた めに 何か杖先 に付い ていた かは明 らかでは ない 。 第4 の二腎 で容器 に手 を差 し込 み、 第5 の 二腎で 容器 を持ちなが ら定印を 結ぶ。こ の像 は十腎 のみ である が、 像を安 置し た小堂の 上部にあ るト ーラナの ナーマサ ンギ ーテ ィ像 は十二腎 であ り、 堂内 の像 には無 い二腎 で矢 と弓 を 持つこ と から、 堂内の像 も元来 は十二腎 で矢 と弓 を持つ両 手が欠 損して いる可 能性があ る。 <作例10 > ブ ン ガマ テ イ、 ラト・ マ ツ ェーン ド ラ ナ ート 寺 院ト ーラ ナの 像(1)(写真9 ) カトマ ンド ゥ市 の南 部ブ ンガマテ ィ村 にある ラト・マ ツェ ーンド ラナ ート(赤 観自在) 寺院 の本堂四 方の卜− ラナの2 つ にナーマ サンギ ーテ ィ像が彫刻 さ れてい る。 両者 とも最近の作 と見 られる。 一体 目のナ ーマ サンギ ーティ像 は、 体 色は白色 で一面十 二腎 、二 対の腎 のう ち、一対 は 胸前、今一対 は頭上 で合掌 する。 第3 の 右手 は数 珠、左 手 は経典 を持 ち、 ―163 −

(10)

第4 の左 手 は三 叉戟 を持つ が、右 手の持物 は不明 であ る。第5 の右 手は 輪、左 手 は蓮 華 を持 ち、 第6 の二 腎は 定印 を結 ぶが 、容 器は 持 だない。 またこの作 例の 右側 には 白色の文 殊像、左 側 には赤色 の文殊 像がある。 <例11 > ブ ン ガ マテ ィ、 ラト ・ マツ ェ ーンド ラ ナート 寺 院 ト ーラ ナ の 像(2)(写真10 ) い ままで の全作例 と異 なり、一 面十腎であ る。 一対 の手で胸 前、今一 対 の手は頭 上で合掌 する。 第3 の 右手は 欠損のた め持物 があっ たか どう か明 らかで ない。左 手で は経典を 持つ。 第4 の右 手で輪 を持つ が、左 手 は持 物が 欠損してい る。 第5 の右 手は施無畏 印を 結び、左 手 には何らか の持 物を持っ ている が、内 容は不 明である。 また 今まで の作例 に見ら れ た定印を 結ぶ手は見 ら れない 。 <作 例12> シ ャン ク、 カド ガ ・ヨ ー ギニ ー寺 院 ト ーラ ナ の 像 (写真11 ) カト マ ンド ゥ市の 北東 約15 キロ メ ート ルにあ る シャ ン クの カド カ・ ヨ ー ギニ ー女 神寺 院の 本 堂ト ー ラナ にあ る ナーマ サ ン ギー テ ィ像で あ る。一 面十二腎 、胸 前の一対 の腎 で水瓶あるい は 仏塔 と思 わ れる ような 容器 を持つ。一 対の腎 を頭上 に持 ち上 げ合掌 はせず 、両掌 を外側 に向け てい る。 第3 の 右手 で 剣を、左 手 で経 典を持 つ。 第4 の右 手は 数珠 を、 左手 は花の 茎のよう なもの を持つ が先 が欠損 してい るた め正確 な持物は 不明 であ る。 第5 の右手 は与願印 を、左 手は 施無 畏印を 結び、 第6 の腎 は鉢状 の容 器を 持ちなが ら定印 を結ぶ。い ままで述べて きた作 例がす べて持物 を持 たず 胸前で印 を結ぶ か合掌す るの に比 べ、こ の作 例のみが容 器 を掲げ 持 つ。 また 第5 の両手 でそ れぞ れ与 願印 、施無 畏印 を結ぶ点 がい ままでの 作例 と異なっ た本作 例の特徴 であ る。

3. 結び

以上、 カトマ ンド ゥ盆地で 見ら れる ナーマ サン ギーテ ィ像の作 例を見 て きたが 、こ れらの 尊像の図 像的特徴 を まとめる と表1 のよう になる。 - 162 −

(11)

作 例 面 ・腎 胸 前 の 一 対 の 腎 頭 上 の 一 対 の 腎 1. カ ト マ ン ド ゥ国 立 博 物 館(1) 1 面12 腎 施 無 畏 印 指 を 立 て ず に 合 掌 2. カ ト マ ン ド ゥ国 立 桔 物 館(2) 1 而12 腎 親 指 と 人 差 し 指 で 輪( ヴ ィ タ ル カ 印) 中 指 を 付 け て 合 掌 3. カ ト マ ン ド ゥ国 立 博 物 館(3) 1 面12 腎 施無 畏 印 中 指 を 付 け 、 人 差 し 指 を 近 づ け て 合 掌 4. ジ ャ ナ ・ バ ハ 1 面12 劈 合 掌 し た 両 手 を 開 く 人 差 し 指 をっ け て 合 掌 5. タ ン ・ バ ヒ 1 面12 腎 施無 畏 印 中 指 を 付 け て 合 掌 6. ス ワ ヤ ン ブ丿 専物 館 1 面12 腎 施無 畏 印 巾 指 を 付 け て 合 掌 7. パ タ ン 博 物 館 1 面12 腎 親 指 と 人 差 し 指 で 輪( ヴ ィ タ ル カ 印) 中 指 を 付 け て 合 掌 8. パ タ ン 、 ナ ・ バ ハ 1 面12 背 転 法 輪 印 す べ て の 指 を 付 け て 合掌 9. パ タ ン、 ブ ・ バ ハ 1 面12 背 また は1 面lo 腎 転 法 輪 印 中 指 を 立 て て 合 掌 10.ブ ンガ マ テ イ ラト・マ ツェ ンド ラ ナ ート 剛 1 而12 腎 合掌 す べ て の 指 を 付 け て 合 掌 11.ブ ンガ マ テ イ ラト・マ ツェ ンド ラ ナ ー ト(2) 1 面10It 合掌 す べ て の 指 を 付 け て 合 掌 12.シ ャ ン ク、 カ ド ガ≒ ヨ ー ギニ ー 寺 院 1 面12 腎 両 手 で 水 瓶 あ る い は 仏塔 を 持 つ 両 掌 を 外 側 に 向 け る 表1 カトマ ンド ゥ盆地 にお け る ナーマ サ ンギ ー ティ 像 の図像 的 特徴 -161 −

(12)

第3 の腎 第4 の 腎 第5 の 腎 第6 の 腎 ( 右 ) 蓮 華 の 上 の 二 重 金剛 ( 右) 人 差 し 指 と 親 指 を 付 け る 容 器 に 触 れ る 容 器 を持 ち 定 印 ( 左 ) 蓮 華 の 上 に 仏 塔 状 の も の ( 左 ) 数 珠 ( 右 ) 持 物 は 欠 損 ( 両 ) 掌 を 表 に 向 け 、 指 を や や 折 り 曲げ る ( タ ル パ ナ 印 ) ( 両 ) 容 器 に 入 っ た 宝 珠 状 の よ う な も の に 触 れ る 容 器 を 持 ち 定 印 ( 左 ) 持 物 は 欠 損 (両 ) 中 指 と 親 指 を 付 け て 輪 を 作 る ( 両) 指 を 軽 く 祈 り 曲 げ る( タル パ ナ 印) ( 両 ) 容 器 の 中 に 手 を 差 し 入 れ る 容 器 を 持 ち 定 印 ( 右 ) 剣 ( 右 ) 矢 ( 両) 容 器 の「 ㈲こ 手 を 差 し 入 れ る 容 器 を 持 ち 定 印 (左 ) 経 典 ( 左 ) 弓 ( 右) 蓮 華 、 宝 珠 、 二 重 金 剛 上 に 剣 の 杖 ( 両 ) 人 差 し 指 と 親 指 で 輪 を つ く る ( 両 ) 容 器 の 中 に 手 を 差 し 入れ る 容 器 を 持 ち 定 印 ( 左) 蓮 華 、 宝 珠 、 経 典 上 に金 剛 杵 の 杖 ( 右 ) 蓮 華 、 宝 珠 、二重 金 剛 上 に 剣 の 杖 (両 ) 親 指 と 薬 指 で 輪 を つ く る ( 両 ) 容 器 の 中 に 手 を 差 し 入 れ る 容 器 を 持 ち 定 印 ( 左 ) 蓮 華 、 宝 珠 、 三 叉 戟 上 に 金 剛 杵 の 杖 ( 右 ) 持物 な し ( 両) 左 右 の掌 を 小 さ く 開 き 、指 を 折 り 曲げ る( タル パ ナ印) ( 両 ) 容 器 の 中 に 手 を 差 し 入 れ る 容 器 を 持 ち 定印 ( 左 ) 金剛 杵 の つ い た 杖 ( 右 ) 剣 のつ い た 杖 ( 右 ) 矢 ( 両 ) 容 器 の 中 に 手 を 差 し 入 れ る 容 器 を 持 ち 定印 ( 左 ) 経典 の つ い た 杖 ( 左 ) 弓 (右 杖 (先 は 破 損 ) す べ て 破 損 の 可 能性 ( 両 ) 容 器 の 巾 に 手 を 差 し 入 れ る 容 器 を 持 ち 定印 ( 左 ) 杖 (先 は 破 損 ) − − ( 右 ) 数 珠 ( 右 ) 不 明 ( 右 ) 輪 容 器 を持 た ず 定 印 (左 ) 経 典 ( 左 ) 三 叉 戟 (左 ) 蓮 華 ( 右) 欠 損 ( 右 ) 輪 ( 右 ) 施 無 畏印 無 し (左 ) 経 典 ( 左 ) 持 物 は 欠 損 (左 ) 持 物 は 不明 ( 右 ) 剣 ( 右 ) 数 珠 ( 右 ) 与 願 印 容 器 を 持 ち定 印 (左 ) 経 典 ( 左 ) 先 が 破 損 の た め 不 明(左 ) 施 無 畏印 −160 −

(13)

こ れ ま で 見 て き た カ ト マ ン ド ゥ 盆 地 に お け る ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ 像 は 、1 例 ( 作 例9 を 十 腎 と み れ ば2 例 ) を 除 き す べ て 一 面 十 二 腎 で あ る 。 し か し な が ら 胸 前 の 一 対 の 腎 の 格 好 は 、 施 無 畏 印 、 合 掌 、 親 指 と 人 差 し 指 で 輪 を 作 る ( ヴ ィ タ ル カ ) 印 、 転 法 輪 印 な ど を 結 ぶ 場 合 、 ま た は 水 瓶 あ る い は 仏 塔 を 持つ 姿 とい う 、 い く つ か の バ リ エ ー シ ョ ン が あ る 。 ま た 頭 上 の 一 対 の 腎 に 関 し て は 、 一 例 を 除 き 合 掌 し てい る 。 第3 の 一 対 の 腎 に 関 し て は 、 剣 と 経 典 を 持 つ 作 例 が 多 く 、 そ の 他 数 珠 や蓮 華 、 金 剛 杵 な ど の 例 が あ る 。 また 第4 の 腎 に 関 し て は 、 持 物 を 持 た ず2 本 の 指 で 輪 を 作 っ た り 、 肩 の 高 さ で 指 を 広 げ た りす る し ぐ さ ( タ ル パ ナ 印 と 思 われ る ) の ほ か 、 弓 と 矢 を 持 つ 例 が 複 数 見 ら れ る 。 現 在 カト マ ン ド ゥ 盆 地 で 見 ら れ る 経 典 『 ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ 』 の 版 本 表 紙 に 印 刷 さ れ た ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ 像 の絵 や 寺 院 に 貼 ら れ た ポ ス ター の 像 ( 写 真12 勺 は 、 第 四 腎 右 手 で 矢 、 左 手 で 弓 を 持 つ 姿 で 描 か れ る こ と が ほ と ん ど で あ り 、 こ の 弓 と 矢 は 現 在 ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ 像 の持 物 と し て ネ ワ ー ル 仏 教 徒 た ち に 一 般 的 に受 け 入 れ ら れ て い る と思 わ れる 。 第5 の腎 に 関 し て は 、 ブ ン ガ マ テ ィ の2 例 お よ び シ ャ ン ク の1 例 を の ぞい て 、 鉢 状 の 容 器 に 手 を 差 し 入 れ る 、 あ る い は 容 器 に 触 れ る し ぐ さで 示 さ れる こ と が 多 い 。 ま た 第6 の 腎 に 関 し て は 、 鉢 状 の 容 器 を 持 ち な が ら 定 印 を 結 ぶ 形 が ほ と ん ど で あ る 。 一 方 『 ダ ルマ コ ー シ ャ ・ サ ン グ ラ ハ 』 に 述 べ ら れ る ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ は 、 胸 前 で 施 無 畏 印 を 結 び 、 頭 上 で 合 掌 す る 。 第3 の 右 手 で 剣 、 左 手 で 金 剛 杵 の つ い た 杖 を 持 ち 、 第 四 腎 は タ ル パ ナ印 を 結 ぶ 。 ま た 第 五 腎 は 容 器 の 甘 露 を す くい 上 げ 、 第 六腎 は 容 器 を 持 ち 定 印 を 結 ぶ 。 こ の 記 述 と 以 上 に 述 べ た 作 例 を 比 較 す る と 、 胸 前 の 印 で は12 例 中5 例 が 一 致 し 、 頭 上 の腎 で は11 例 が 一 致 す る。 し か し な が ら 第3 腎 の 剣 は5 例 と 一 致 す る も の の 、 金 剛杵 の つ い た 杖 に 関 し て は わ ず か1 例 と 一 致 す る の みで あ り 、 そ の 代 わ り に 経 典 を 持 つ 例 が多 い 。 第4 腎 に 関 し て は 、『 ダ ルマ コ ー シ ャ ・ サ ン グ ラ ハ 』 に は 「 タ ルパ ナ 印 を 結 ぶ 」 とあ る が 、 本 稿 の作 例 に は タ ル パ ナ 印 と 見 ら れ る も の が3 例 あ っ た ほ か 、 人 差 し 指 あ る い は 薬 指 と 親 指 で 輪 を 作 る 例 や 、 右 手 で 矢 、 左 手 で 弓 を 持 つ 例 が 見 ら れ る 。 第5 腎 、 第6 腎 に 関 し て は 『 ダ ル マ コ ー シ ャ ・ サ ン グ ラ ハ 』 の 記 述 に一 致 す る 作 例 が多 い 。 -159 ―

(14)

カト マ ン ド ゥ 盆 地 で は ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ は 文 殊 の 一 種 と し て 認 識 さ れ て い る と 考 え ら れ 先 行 研 究 に お い て も 文 殊 と し て 紹 介 さ れ て い る が 几Bhattachaiya (1968b:206 )はこ の 十二腎 の ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ は同 書pp.115-116 に 述 べ た ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ 文 殊 と は 区 別 さ れ る べ き で あ り18) 十 二 背 の ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ は 経 典『ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ 』 が 神 格 化 さ れ た も の で あ る と 述 べ て い る。ま た 同 書 で は「『ダ ルマ コ ー シ ヤ・ サ ン グ ラ ハ 』 に は ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ 尊 の 族 長 は 言 及 さ れ て い な い が 、 体 色 が 白 で あ る た め 、 大 日 如 来 で あ る 」 と も 述 べ ら れ て い るI呪 ま たGetty (1975:66 )は 、「 ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ は 観 音 の一種 であ る 」 と 述 べ て い る2几 一方 、 ネ ワ ー ル 仏 教 の 僧 侶 で あ る ガ ウ タ ム ・ ラ ト ナ ・ ヴ ァジ ュ ラ ー チ ャ ー ル ヤ 氏 は 、 ナ ーマ サ ン ギ ー テ ィ は 五 仏 す な わち 大[ヨ如 来、 阿 閲 如 来 、 宝 生 如 来 、 阿 弥 陀 如 来 、 不 空 成 就 如 来 の 五 如 来 を 統 合 し た 存 在 で あ る と 述 べ て い る2几 こ れ ら の 諸 見 解 に よ れば 、 カ ト マ ン ド ゥ盆 地 に お い て 十二 腎 の ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ は 文 殊 の 一 種 と 考 え ら れ る ほ か 、大 日 如 来 か ら 派 生 し た 仏、 観 音 の 一 種 と 見 る 場 合 、 あ る い は 五 仏 の 統 合 す な わ ち一種 の 本 初 仏 (adibuddlia) 的 性 格 を 持 つ と す る 考 え 方 な ど 複 数 の 異 な っ た 性 格 を 帯 び て い る と 考 え ら れ る。こ の こ と か ら カ ト マ ン ド ゥ盆 地 に お い て 、 ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ は 以 前 よ り 単 に 文 殊 の 一 種 と の み 考 え ら れ る と い う よ り も、 上 記 の よ う な い く つ か の 異 な っ た 性 格 を持 っ て お り 、 そ れ ら 異 な っ た 性 格 を 意 識 し た 上 で 印 相 や 持 物 な ど の 異 なっ た ナ ー マ サ ン ギ ーテ ィ 像 が 制 作 さ れ て き た の で は な い か 、 と推 測 さ れ る。例 え ば 作 例8 お よ び9 の よう に 転 法 輪 印 を 結 ん で い る 像 は、 大 日 如 来 か ら 派 生 し た 仏 とし て の 性 格 を示 し て お り 几 ま た 作 例10 の よ う に 数 珠 や 蓮 華 を 持 つ 像 は 観 音 を 意 識 し て い る と も 考 え ら れ る 。 さ ら に 作 例12 の よ う に 第 五 腎 で 与 願 印 と 施 無 畏 印 を 結 ぶ 像 は 、 定 印 を 結 ぶ 第 六腎 と 合 わせ て 五 仏 を統 合 し た 性 格 を 示 す と い う 可 能 性 も あ る 。 先 に も 述 べ た よ う に 現 在 カト マ ン ド ゥ盆 地 で 経 典 『ナ ー マ サ ン ギ ーテ ィ 』 の 版 本 表 紙 や 、 ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ 読 誦 会 の ポ ス タ ー 等 に 描 か れる 像 は 、 第 三 腎 で 剣 と 経 典 、 第 四 腎 で 弓 と 矢 を 持 つ 姿 で 表 さ れ る 場 合 が ほ と ん ど で あ る。剣 と 経 典 、 弓 と 矢 と い う こ れ ら4 つ の 持 物 は 文 殊 の 持 物 と し て一般 的 で あ り 、『サ ー ダ ナ ・ マ ー ラ ー 』 に 述 べ ら れ る ナ ーマ サ ン - 158 ―

(15)

ギ ーティ文 殊も四腎 のそ れぞれにこ れらの持物 を持つ。 す なわちこ の剣 と経典、弓 と矢 を併せ 持つ ナーマ サンギーテ ィ像は 文殊 とし ての性 格を 強 く持っ てい る。こ のこ とから元 来幾つかの 異なっ た性 格を持つ ナーマ サ ンギーテ ィは、少 なく とも現在の カトマ ンド ゥ盆 地で は文殊 とし ての 性 格を一番 強く持つ と意識 されてい ることは 確かで ある。 次に考察 しなけ ればな らない の は、 この十 二腎の 像が なぜ 、 またいつ 頃 から「 ナーマサ ンギ ーティ」 と呼称 さ れて きたの か、 また本初 仏的な 性格 を持つ ナーマサ ンギ ーティが、 なぜ、 また誰 に対し て合掌 をし てい る のかな どの点てあ るが、 これ らに関して は今 後の 課題 としたい。 [附記] 本稿 は2007 年12 月21 日 に脱稿し たが、2007 年12 月16 田 こ 大 阪 市の 法楽 寺 で開 催さ れた密 教図 像 学会 第2 フ回学術 大 会 にお い て、 ス ダ ン・シ ャキ ャ氏 ( 種智 院大学 非常 勤講師 )が 「『ナ ーマ サンギ ーテ ィ文殊』 の 図像 と典拠 につい て の一 考察」 と題す る研 究発 表 をさ れた。 し かしなが ら、筆 者はこ の学会 に出席で きず氏 の 発表を 聞くこ とがで き なかったこ とが残 念であっ た。 注 1)( 菅 沼1986:102-103 )2 )( 頼 富1985:322 ).(下 松1994:52 )3 )( 頼 富1985 )4 )( 森1996:55 )。 な お 宮 治(1985:12,21 ) は ガ ン ダ ー ラ 出 土 の 半 珈 思 惟 、 梵 爽 を 持 つ 菩 薩 が 文 殊 で あ る 可 能 性 を 述 べ て い る 。5 )( 頼 富1988 )( 頼 富 ・ 下 泉1994 )( 森1996 )6 )(Bhattacahi-ya1968b:101 )(Getty1978:110-111) フ) カ ト マ ン ド ゥ 盆 地 の 文 殊 につ い て は ( 立 川2004:80-86 ) に 詳 し い 。8 ) ネ ワ ー ル 仏 教 の 最 も 基 本 的 な 儀 軌 で あ る 『 師 曼 荼 羅 供 養 儀 軌JGiiruman 伽1叩lujavi晶i 表 白 文 に は[吉 祥 な る ス ワ ヤ ンブ ー 仏 塔 に 住 す る 法 界 語 自 在 文 殊 の 近 く にお い て ](srisvayambliucaityadharmadhatuvagisvarasan-nidhane )と い う 部 分 が あ る ( 山 口2005:135 )。9 )( 立 川 ・1989:川 -157 −

(16)

10) ( 桜 #2005:118) 川 ( 桜 #2005:120 )12 )(Bhattacarya1968a:159-161 ) な お (Kirfel1959:54 ) に も 同 様 の 図 像 的 特 徴 を 持 つ 尊 格 が ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ 文 殊 と し て 述 べ ら れ て い る 。13 ) 以 下 の 和 訳 は(Aryal2002:265 )を 定 本 に し た 。 な お (Bhattacarya1968b:207 ) に もDharmakosasamgraha の サ ン ス ク リ ッ ト 文 お よ び 英 訳 が あ る が 、 第3 の 右 手 の 持 物 が 後 者 で は 「 杖 が 付 い た 」(sadanda ) を 欠 い て い る 。 前 者 で は 第 四 腎 の 描 写 は 右 手 の み(savyacaturthena ) と な っ て お り、 本 稿 で は (Bhattacarya1968:207 ) の 記 述 (savyavamacaturthebhyam ) を 参 照 し て 両 手 の 印 相 と し て 和 訳 し た 。14 )(Gordon1978:22 ) お よ び (Bunce1997:300 ) の 説 明 に よ っ た 。 両 文 献 に お い て 、 こ の 印 は 「 ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ の 印 で あ る 」 と 述 べ ら れ て い る。15 ) 写 真6 の み は1994 年8 月 筆 者 が 撮 影 し た も の で あ る 。16 ) 写 真12 は 、2007 年8 月 パ タ ン 市 の ナ ・ バ ハ で 開 催 さ れ た 『 ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ』 の 読 誦 会 の ポ ス タ ー で あ る 。17 )( 立 川2004;83 )18 ) ま た (LokeshChandra2003:2405-2406) に お い て も、 十 二 腎 の ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ はNamasamgitiVairocana と し て 紹 介 さ れ て お り 、「 ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ 文 殊 と は 区 別 さ れ る べ き 」 とし て い る 。 一 方 同 書 で は 、 ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ 文 殊 の 説 明 と し て 、『 サ ー ダ ナ ・ マ ー ラ ー』 第82 毎 に 述 べ ら れ る 三 面 四 腎 の ナ ーマ サ ン ギ ー テ ィ を 紹 介 し て い る 。19 )(Bhattacarya1968b:206 )20 )Liebert(1976:190 ) は 観 音 の 一 種 あ る い は 大 日 か ら 派 生 し た 尊 格 と す る 。 ま たLiebert もLokeshChandra と 同 様 ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ 文 殊 を 別 尊 とし て い る 。21 )2007 年8 月 筆 者 が カ ト マ ン ド ゥ 盆 地 に て 図 像 調 査 を 行 っ た 際 に 得 ら れ た 情 報 で あ る 。 そ の 際 ガ ウ タ ム ・ ラ ト ナ 氏 は 、( 立 川2004:83 ) に 掲 載 さ れ て い る、 氏 が 描 い た ナ ー マ サ ン ギ ー テ ィ 像 ( 胸 前 で 転 法 輪 印 、 頭 上 で 合 掌 、 第 三 賢 で 剣 と 経 典 、 第 四 腎 で 矢 と 弓 、 第 五 腎 で 鉢 に 手 を 入 れ 、 第 六 腎 で 鉢 を 持 っ て 定 印 を 結 ぶ 像 ) を 示 し な が ら 、 胸 前 の 右 手 が 大 日 、 左 手 が 不 空 成 就 、 第 五 腎 が 宝 生 と 阿 閑 、 第 六 腎 が 阿 弥 陀 を 表 す 、 と い う 説 明 を さ れ た 。22 ) カ ト マ ン ド ゥ 盆 地 の 大 日 如 来 は 転 法 輪 印 を 結 ぶ 場 合 が 多 い 。( 立 川2004: 一156 −

(17)

46 ) 参 照。 参 考文 献 桜 井 宗 信 2005 「『 ナーマ サ ン ギー ティ』 読 経 から 瞑 想へ 」『イ ンド 後 期密 教 』(上 )、 春秋 社。 下 松 徹1994 「 文 殊 菩 薩 − そ の か た ち と 信 仰− 」「高 野 山 大 学 密 教 文 化 研 究 所 紀 要 」8:49-93. 菅 沼 晃1986 「 文 殊 菩 薩 と は 」『大 法 輪 』53-6:100-106. 立 川 武 蔵1989 「 カ ト マ ン ド ゥ に お け る 法 界 マ ン ダ ラ 」『 法 界 語 自 在 マ ン ダ ラ の 神 々 』( 長 野 泰 彦 ・ 立 川 武 蔵 編 『 国 立 民 族 学 博 物 館 研 究 報 告 別 冊 』 フ 号 ) 国 立 民 族 学 博 物 館,pp.5-20.2004f 曼 荼 羅 の 神 々 』 あ り な 書 房 。 宮 治 昭1985 『イ ン ド ・ パ キ ス タ ン の 仏 教 図 像 調 査 』 弘 前 大 学 。 森 雅 秀1996 「 パ ー ラ 朝 の 文 殊 の 図 像 学 的 特 徴 」『高 野 山 大 学 論 叢 』31:55-98. 山 口 し の ぶ2005r ネ パ ー ル 密 教 儀 礼 の 研 究 』 山 喜 房 俳 書 林 。 頼 富 本 宏1985 「 文 献 資 料 に 見 る 文 殊 菩 薩 の 図 像 表 現 」『 雲 井 昭 善 博 士 古 稀 記 念 仏 敦 と 異 宗 教 』 平 楽 寺 書 店 。1988 「 パ ー ラ 朝 期 の 文 殊 菩 薩 像 」『佛 教 芸 術 』178:105-120. 頼 富 本 宏 ・下 泉 全 焼1994 『密 教 仏 像 図 典 』 人 文 書 院 。Aryar,Mukundaraj(ed.)2002Dhannakosa-samgraha.Kathmandu:NepalRajakiyaPrajfiaPtatisthan.Bhattacharya,B.1968aSadhan αmala,G.O.S.vol.26,Baroda:OrientalInstituteBaroda.1968bTheIndianBuddhistIconography.Calcutta:FirmK.L.Mukhopadhyay ・Bunce,FrederichW 。1997ADictionaryofBuddhistandHinduIconography.NewDehli:D.K.PrintWorld.Clark,W.E.1965TwoLamaisticPantheon.NewYork:ParagonBookReprint.Getty,Alice1978TheGodsofNorthernBuddhism.NewDehli:MunshiramManoharlalPublishers.Gordon.A.K.1978TheIconographyofTibetanLamaism.NewDehli:Munshiram - 155 −

(18)

Manoharlal.

Kirfel,Willibald1959Sv 川bolikdesBiuldhismus.Stuttgart:Hiersemann.Kreijger,HugoE.1999KathmanduVallyPainting ・London:SerindiaPublications.Liebert,Gosta1976Iconogr

叩/l/CDictionarvoftheIndianReligions.Leiden:E.J.Brill.LokeshChandra2003DictionarvofBuddhistIconography,vol.8.NewDehli:InternationalAcademyofIndianCulture.vonSchroeder,Ulrich1981Indo-T

山etanbronzes.HongKong:DharmaPublications.

(19)

) ︵ ’ ︶ 遜G 刺刺 似彝 歌徊 阿 一I ヱΛ 卜乙 ’ 、 ︰ f似 呻 ︵` ︶ 遜e 腿肥 溜彝 弊徊 阿 一I ヱ八 トヱ R N似 呻 −153 −

(20)

152 − (19 ) ︵巴 聶e脱 肪昶 郭弊 徊Eタ ヱΛ トヱ R £m± Ma)\ /U ■-(1A-/J^6.H <AM \ 寸似 陸

(21)

奪eも 心IふI く 八偽 タH<ahq: Q似 帥 − ・.I −.I ヾ●.. 肇cDmmmi^m-.c <a- £. ^ ’ ^a <^' ^q : り似 帥 −151 −

(22)

(21 ) 肇e城 胞穏 郭諦 ↑ 八 偽気 卜似 帥 ma ︶\f).f ■-f ^ < ^ ^i ∞似 帥 150 −

(23)

) (I) 噺 ︵ ! ︶4-c- ^mm-4-^A<-H / ⋮A-H ^y-&i ^U- <C-`似 帥 ︵` ︶ 価︵ 。 も 心IAmA-f ^A<-H おr 二 心 ぐ らたR え ︰ 9似 帥 −149 −

(24)

(23 ) 遜eも 心Iふ 廻竹 −︲ 斗Im£2R ぶ八 や八 im・k 肇図el 偽K恥 部濡 溺r> ^-. * <-fi-A ︱ ^jMi?iisf リiM-4-ivn ・k ―

参照

関連したドキュメント

I stayed at the British Architectural Library (RIBA Library, RIBA: The Royal Institute of British Architects) in order to research building materials and construction. I am

I stayed at the British Architectural Library (RIBA Library, RIBA: The Royal Institute of British Architects) in order to research building materials and construction. I am

I stayed at the British Architectural Library (RIBA Library, RIBA: The Royal Institute of British Architects) in order to research building materials and construction. I am

I stayed at the British Architectural Library (RIBA Library, RIBA: The Royal Institute of British Architects) in order to research building materials and construction. I am

Arriba Soft Corp., ΐΐ F.Supp... Google

[r]

日本においては,付随的審査制という大きな枠組みは,審査のタイミング

特許権は,権利発生要件として行政庁(特許庁)の審査が必要不可欠であ