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無線センサネットワークにおけるセキュリティ向上の検討

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 76 回全国大会. 1Z-2. 無線センサネットワークにおけるセキュリティ向上の検討 三石 広樹†. 宮保 憲治†. 鈴木 男人†. 鈴木 貴之†. †東京電機大学大学院 情報環境学研究科. 1.. はじめに 近年,無線通信機を備えたセンサノードが自律 的 に動 作する アド ホック セン サネッ トワ ーク (ASN : Ad Hoc Sensor Network)が注目されてい る.ASN は,センサノードを複数箇所に配置し, 情報収集・分析を行うことにより周辺環境の監視 が迅速にできるため,防犯や軍事等の幅広い分野 で活用できる。センサノードは電池駆動である場 合が多く,収集情報を安全にデータ配送先へ送信 するためには,センサノードの低電力化に配慮し た高速暗号演算処理機構の検討が必要である. 本稿では,センサノードが収集した情報に対し て高速暗号処理を実施した後に,暗号文を複数の データパケットに分割して配送する方式を提案 する.以下に,攻撃者による収集情報の盗聴や改 竄を防ぐための高速暗号演算処理機構について, IRIS MOTE[1]を用いて実装評価した結果を述べる. アドホックセンサネットワーク ASN の基本構成例を図 1 に示す.センサノード は周辺の情報を収集するためのセンサボードと 無線通信機を備える.各センサノードはグローバ ルネットワークへのゲートウェイとなる基地局 ノードへ収集したデータ情報を配信する.ネット ワーク管理者は ASN 内の情報の定期的に監視する.. 3.. 高速暗号演算処理機構 センサノードは一般的に安価なので,限られた 演算能力しかもたない.従って,収集情報に暗号 処理を行う場合には,センサノードの仕様上の制 限に配慮した高速暗号演算処理機構の実装が必 要である.センサノードに実装した高速暗号演算 処理機構を図 2 に示す.. 2.. 図 1.ASN の基本構成例 Improvement of wireless sensor network security Kouki Mitsuishi†,Noriharu Miyaho†,Nanto Suzuki†, Takayuki Suzuki† †Graduate School of Information Environment,Tokyo Denki University. 図 2. センサノードの高速暗号演算処理機構 センサデータ発生部では,収集されたセンサデ ータと同じ長さの乱数列で排他的論理和演算を 実施する.当該の演算処理が行われたセンサデー タは,一体化処理[2]後に、N 個の断片データに分 割処理される.この分割されたデータを送信する 順番は,シャッフリング処理を実施して順不同に する.上述した一連の処理において,乱数列や演 算処理に関わるパラメータは,センサデータ発生 部でセンサデータを収集する度に生成する.この 乱数列とパラメータは,暗号解読のために必要な 暗号鍵に相当し,メタデータとして時系列的に 「メタデータ記録部」へ保存する.メタデータ記 録部に保存されたメタデータは,上記の分割デー タの送信に先立って送信される必要がある. データ配信先ノードは,このメタデータの情報 を用いて,高速暗号演算処理機構の処理手順を逆 の順序で実施し,センサデータを復号化する. 高速暗号演算処理機構は,センサデータを適切 なサイズに分割して多経路に転送することによ り,データ配信先以外の第3者による分割データ. 3-563. Copyright 2014 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 76 回全国大会. の回収が困難になるため,セキュリティ強度を, 一層向上できる. 4. 実験内容 高速暗号演算処理機構を実装したセンサノー ドにおける,分割データ数とホップ数による,復 元可能なパケット到達率の変化を,IRIS MOTE を 用いて測定した.実験パラメータを表 1 に示す. 実験ネットワーク構成を図 4 に示す. センサノードは直線上に 4 個配置した.ノード 間距離は,先行研究[3]より,ホップ数が増加し ても安定した通信が可能である 10[m]に設定し, データ分割数によるパケット到達率の影響を検 証した. 表 1. 実験パラメータ センサノード IRIS MOTE センサノード数 4 ソフトウェア XMesh[4] 無線周波数帯域 2.4 [GHz] ネットワークトポロジ リニア型 パケット送信間隔 5 [sec] ノード間距離 10 [m] 一体化処理回数 7 [回] 分割データ数 2,4,8,16 [分割]. 図 4.実験ネットワーク構成 5.. 実験結果 図 4 に示した実験ネットワーク構成にて測定し たビットエラー率を図 5 に,パケット到達率を図 6 に示す.ビットエラー率は,受信したパケット の内,ビット誤りを検出した割合を示す.パケッ ト到達率は,センサデータを正常に復号化できた 割合を示す.. 図 5. ビットエラー率. 図 6.パケット到達率 6.. 考察 図 5,図 6 で得られた実験結果より,ホップ数 とデータ分割数の増加に伴って,ビットエラー率 は上昇し,パケット到達率は低下することを定量 的に検証できた.この実験結果は,すでに先行研 究で報告されているように,ホップ数を増加させ て通信距離を長くすると,周辺端末からの電波干 渉の影響が強くなる現象を裏付けている.データ 分割数の増加により通信トラフィック量も漸増 するため,電波干渉の影響は通常の場合より大き くなることが想定できる.これらの要因が組み合 わされることにより,パケット同士の衝突頻度が 上昇し,パケット到達率が低下したと考えられる. 7.. まとめ 高速暗号演算処理機構をセンサノードへ実装 することにより,ASN におけるセキュリティ強度 を向上化できる可能性を示すと共に,データ分割 数の増減によるパケット到達率を評価した. 今後は,メッシュ型ネットワークにおける高速 暗号演算処理機構の性能評価を進める.またパケ ット到達率の一層の向上化のために,分割データ を複製して送信するパケット複製方式,パケット 衝突頻度を低下させるためのチャネル制御方式 の検討を進める予定である. 参考文献 [1] MOTE 仕様,住友精密工業株式会社, 2014 年 1 月 11 日,http://www.xbow.jp/ [2] N. Miyaho,Y. Ueno,S. Suzuki,K. Mori and K. Ichihara,“Study on a Disaster Recovery Network Mechanism by Using Widely Distributed Client Nodes”,ISCNC2009, pp.217-223,Sep.2,2009 [3] 石川,山本,山東,三石,宮保,“アドホック センサネットワークを構成するセンサノード の性能評価”,平成 24 年度電子情報通信学会 東京支部学生会研究発表会,講演番号 119,2013 年3月 [4] 住友精密工業,“MoteWorks センサネット統合 ソフトウェア - クロスボー”,2014 年 1 月 11 日,http://www.xbow.jp/moteworks.html. 3-564. Copyright 2014 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

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