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腰痛のよもやま話

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Academic year: 2021

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腰痛のよもやま話 名城病院整形外科・脊椎脊髄センター 川上紀明 高齢化社会と言える現在、腰痛を主訴に整形外科を訪れる人達の数は年々 増加しています。程度差はあるものの腰痛はすべて人間が必ず経験する症状と 言え、時には人生を変えてしまうような難治性の疾患が腰痛の原因となってい ることも少なくありません。 腰痛は種々の原因疾患から生じる一症状であり、筋肉由来、神経由来、椎間 板由来、椎骨由来、内臓由来、など様々な部位から様々な病態で出現します。 時には心因性のものもあり、その原因を的確に診断し、適切な治療を施すこと は脊椎専門医でも悩むケースがあります。 腰痛は私達の日常生活とは切っても切り離せない関係にあると言っても過言 ではありません。特に何もしていなくても普通の生活でさえ腰痛は生じます。 ましてやスポーツや重労働などでは注意しないとさらに力学的負担が腰椎部に かかり、その発現頻度は増加し、程度もひどくなります。多くの人達は腰痛で 日常生活ができなくなると病院へ受診し治療を受けようとします。確かに疼痛 で困っているときは前向きに治療しようと努力をします。しかし、外来で患者 の方々の訴えを聞き、そしてその個々の治療に対する取り組みを見ていると、 いかに多くの人達が腰痛の予防に無頓着であるかがわかります。一旦腰痛が改 善するとすぐに忘れて元の生活に戻ってしまう人達がなんと多いことでしょう か。小学校や中学校時代に保健体育の時間があっても腰痛についての授業を聞 いた覚えは一切なく、腰痛の一般常識や脊椎の負荷に対するメカニズムも理解 しているとは言えません。重要なことは、痛くなったら治療を受けるのみでは なく、どうして腰痛が出たのか、何が原因なのか、どうしたらこの腰痛の再発 を防げるか、などを真剣に考えることです。 本講演では、総論としての正常な腰椎の解剖の説明を踏まえて、各論として 少年期のスポーツ障害である分離症、成人に多く見られる腰椎椎間板ヘルニア、 加齢に伴い増加する腰部脊柱管狭窄症や変性後側弯症など、私が経験したいろ いろな患者さんのエピソードや病態を紹介しながら腰痛についてよもやま話の ごとくわかりやすく述べたいと思います。

参照

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