授業における子どもの活動と評価
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(2) 49. 授業における子どもの活動と評価. 々のものがあるo. ここでは,いくつかの目標論をとりあげ,目標がどのようを行動目標と. して示しうるのかに関して考察Lてみよう。 松田伯彦らは,教師による様々夜働きかけによって学習者にもたらされる教授効果-従 属変数-杏,第一次,第二次,第三次と,三つのレベルでとらえている.(3) 第一次従属変数は,. 「教師の働きかけの直接的・即時的結果である教授過程での学習者 「学習者の対数師・対学習. の反応+であり「一過的夜もの+であると述べる。たとえば,. 者発言の量と質,発言の集団内での偏りの程度,発言以外の諸行動のあらわれ方,教授過 程における学習者と教師の間の関係の親密さの程度,教授過程中の集団の雰囲気+等を例 としてあげている. 第二次従属変数は,. 「教授過程と直接結びついて形成された内部過程+であり,. 「一国一 そこでは,教えら. 回の教授過程に直接にかかわりあい,教材に即したもの+が含まれるQ. れたことの記憶,把持,習得,さらに「その習得されたものが学習者のそれまでにもって いる認知的体系,あるいは技能的体系の中に消化され応用力を持つにいたっているか+が 「教師との人間関係の変化,特定の. 問題にされる。また「評価の効果としての動機づけ+ コースやカリキュラムに関連した態度+. 「学習者集団に関しては教授過程を経験したこと. による集団の生産性と凝集性の変化+等も第二次従属変数としてあげている. 第三次従属変数は,時間的には長期的を, る。たとえば「学習する能力の学習+. 「学習者の内的過程とLては深い+ものであ 「態度や人格の形成と発達+等があげられる。. 従来,従属変数とLては,学業成績が測定されることが多かったが,全ての独立変数が, 学業成績と関連するとは限らず,性質の異覆る,他の従属変数に影響を及ぼす独立変数も あるo また,教授・学習活動の効果は授業直後に現われるものばかりとは限らをい。長期 的に現われる効果を授業直後に測定しても無意味である。どのようを教授・学習活動が, どのようを種類の学習を促すのか,また,学習するのにどのくらいの期間がかかるのかに ついて一定の仮説をしに,独立変数と従属変数の関連をみても,真の関連と偽の関連を見 誤る可能性がある.松田らのよう夜分類は,そのようを仮説をたてる上で,一定の見通し を与えるだろう。 青田貞介は,第13回日本教育方法 学会大会報告において,次のように 述べている。. 「実践者の立場からす. ると,明確に目標行動の形で記述,. 享 辛. 学. 壁. 亭 フC. 垂 蕃 e寺. (罷知領域〉. 且つ測定可能夜目標にのみ,教育目. 槻 ●論埋姑息考力. 標を限定するわけにはいか覆い。現. 8 ●創 a ー●発. *. 造. 性. (技能領域) +*. .A. ●鼓神曲.&成. 虎. ●価確t兄 ●探究意欲. 見. ●触れ合い.感動. 荏,明確に記述,測定可能でをくて ち,実践者は目標を想定し,その目. 慧:芸冨. 標の達成にかかわると考える働きか (要約, けをLをくては覆らをい+. 小泉)そして,図1,表1のよう葱. (情意領地I ●申. 図1. ●強. 飯. ●按. 約. 日棲の重層的構造. ●邦. 暁. ●執. 心.
(3) 50. 小. 泉 表1. 蒜孟--禦\f. 到. 達. 目. 標. 期. 待. 目. 標. 目標の記述. ・最終段階で達成されるべきことを目 標行動として具体的にしるす。. 学習者が向うベき方向を教師の期待 として一般目標でしるすo具体的夜 活動は一事例をあげるにとどめるo. ・複数人数による教材研究にもとづき, 目標の分析・統合を行をい,対象児 の実態とにらみあわせて到達最低基 準を作る。. 教師個人の教育観,学校の教育目標,. 目標設定の 方法. ・目標行動に規定されたところまで, ほほ完全に到達できるよう,教師は その指導に最大限の努力をする。. 個々の児童生徒の能力に応じて,主 体性,自主性を重んじ各自の力が発 揮できるよう激励,助言する。. 授. 業 活. 動. 指導の重点. 評価のあり方. 計画上の留意 点. 学級の児童生徒の能力等を考慮して, 教師個人が作成する。. 目標にあげられた事項が達成で垂る よう,学習方法,形態等を考慮し, 落ちこぼれの覆い揖導を行覆うo. 事例として取り上げた事柄だけで夜 く,その方向をめざした活動ができ るよう夜方法ヤ場を設定してやる。. 目標行動の一つ一つに対Lて,それ が習得できたかどうかの評価項目を 作成し,そのつど達成度をみていく。 個人の変容からおさえていく.. ある方向に 対して努力されたかどう か,またそ の結果,どの程度まで実 現できたか 普,長期の桁で判断する。 主にグルー プの中での相対的を位置 からとらえ る。. どの桁の計画かをはっきりさせ,目 標到達の度合いをチェックするテス トを指導計画の中に明確に位置づけ る.まただめ夜場合の処置もあわせ て明示する。. i.望ましい態度ヤ行動が発揮できるよ うに,教師が意図的に働きかける内 容を計画の中に明記する。それは一 回限りのもので夜く,反復して行覆 うように努める。. 目標分類を提案した。(4) 梶田叡-は,教育目標を表2,衰3のように,達成目標,向上目標,体験目標と三種類 に類別している。(5) それぞれの目標について,梶田は,概略次のように説明している.(6) 達成目標は,特定の具体的夜知識や能力を完全につけることが要求される目標で,目標 が達成された場合の状態について明確夜記述ができるものである。 表 達. 認知的領域. ・知識 ・理解. 情意的領域. 精神運動的領域. ・技能 ・技術. 成. 日. 橿. 等. 2. L. 向. 上. 目. ・論理的思考力 ・創造性. 標. 体. 験. 目. 標. ・発見 等. ・態度 ・価値観. ・触れ合い ・感動. ・練達. ・技術的達成. 等. 等.
(4) 授業における子どもの活動と評価 表 目標類型. 達. 成. 目. 標. 51. 3. i. 向. 上. 目. 標. 体. 験. 目. 標. 到達性確認の基本 視点. 目標として規定さ れている通りにで きるように覆った かどうか. 目標到達性の性格. ・ノ特定の教育活動の 直接的夜成果. ・多様夜教育活動の 複合的総合的夜成 果. ・教育活動に内在す る特定の経験. ・授業中. ・学期末,学年末. ・授業中. 到達性確認に適し た時期. 目標として裁定さ れている方向への 向上が見られるか どうか. l. ・単元末 ・学期末,学年末. 目標として規定さ れている体験が生 じたかどうか. ・単元末. 向上目標は,ある方向へ向かっての向上や深まりが要求されるといった目標でi論理的. 思考力とか鑑賞力,指導性とか社会性,といったよう夜包括的夜総合的夜高次の目標がこ れに属するo. 目標の到達性は,態度や行動の外的特性(シンプトム)について詳細夜記述. を準備しておくことにより,か覆りの程度の明確さを持って確認できる。 休験目標は,学習者側に何らかの変容を直接的夜ねらいとするものではをく,特定の内 的体験の生起自体をねらいとするよう夜目標o. そのよう夜体験が生じたか否かという意味. での目標到達性は,教師の観察ヤ学習者の内観報告夜どを通じて確認することが可能であ る。. ここで,青田と梶田の図,衰との間に共通性をみてとることは容易である。青田の分類 においては,目標は到達目標と期待目標の二種であるが,内容的にみると,梶田のそれと 対応がみられる。吉田の認知,技能領域における到達目標は,梶田の達成目標に相当し, 富田の期待目標にある論理的思考力,創造性,発見は,梶田の向上目標,体験目標に見出 すことができるo. 他の領域についても同様である。. さて,以上で述べた,教育目標の分類はいずれも目標の性格の違いを明らかにした上で,. その目標の違いに応じて指導のし方ヤ評価の方法を考えていこうとするものである。 ここで,目標の性格の違いの一つとして,先の青田のことばにもみられるように,どれ だ仇. その目標が,明確に記述可能夜目標であるかということをあげることができる。富. 田の到達目標は, 成日標は,. 「目標行動として具体的に七るす+ことのできるものであり,梶田の達. 「目標が達成された場合の状態について明確夜記述ができるものであり+. 「行動. 日標の形で記述され得るものの大事恵ものの大半が原則とLてここに入る+(7)のである。. 期待目標(青田),向上目標,体験目標(梶田)は行動目標として明確には記述Lにく. いものである。梶田の向上目標ヤ体験目標は,目標の記述可能性という点から,善田の期 待目標をさらに区分したものということができる。梶田によれば,向上目標は,近似的に ではあるにせよ,か覆りの程度の明確さを持って,目標到達性を確認できるものであり, 「個々の体験に対応した観察可能改変化が学習者の側にみられるとは 一方,体験目標は, 限ら+(8)ず休験したか否かという意味で目標到達性を確認するようを目標であるとして,.
(5) 52. ー泉. /ト. 芳. 夫. 二つを区別しているのである. 松田の場合も,第三次従属変数に含まれるものは,目標到達性の確認がより難しいもの. だということかできようo と外的行動との関. ところで,佐伯肝は,兆候(symptom)という概念を用いて,目標串 係を鋭明する。. *佐伯は,何を教えるかの「何を+について,命題,行為,技能と三つに分けており,以下に紹介 するのは命題に関して論じていることである。. 興味ある言を?で少し長くをるが引用しようo 「たとえばある人が,. 「わたしはt>どく風邪をt>いています+といったとき,r-どの程度t> 「たとえばのどが痛くて食. いてますか+と医者に問われたとしよう。そのときその人は,. べ物も噸を通ら凌いほどです+と答えたとしよう。医者はこれだけの情報でも,その患者 がどの程度の風邪をひいているかについて,ある程度の憩像がつく.しかし,この場合の 「のどの痛み+紘,あくまで. r-兆候+をのであって,このよう夜兆候をいくらあつめても,. それは「風邪を払いている+という身体のシステムの状態そのものには代わりえ覆い... つまり,ここでいい覆おせば,教師が生徒に(何らかの命題の学習で). -. 「たとえ畔--と. ●. いう行為ができるように覆ってもらいたい+というねがいをもつとき,教師が目標として ヽ. ヽ. いるのは生徒がある種の「わかる+状態に怒ってV>るということであり,それを「診断+ ヽ. ヽ. ヽ. するために, 「たとえば+として,優りに設定した,. 「あらわれるベき兆候+をさしている. のである.くどいようだが,教師はその「行為+を教えようとしているわけでは覆い.+(9) そして,. (「わかりつづけている+)ことをある程度の確から. 「兆候は正Lく「学んでいる+ ヽ. ヽ. ヽ. しさ(確率)で示唆してくれるめヤすであり,学習者が「頭の中でヤっていること+が見 当ちがいに怒ら覆いように,それを正しく方向づけることに,ある程度,確率的情報を与 えてくれる,という意味で参考に覆る+(10)と述べ「教育目標をいろいろ夜「兆候+で説明 することは明らかに大切夜ことである+(ll)と述べるo梶田か先に,シンプトムということ ばを使ったことも,.これと無関係では凌いだろうo 私には,ここで,命題に関する目標が原理的に行動日標として表わLうるか否かについ て論じることはでき覆いo. しかL,行動目標における行動であれ,兆候とLての行動であ. れ,そのよう夜行動はどこに現われるのであろうかo授業において子どもは様々夜活動を. する。その授業における子どもの活動の中に,目標達成を示す行動が現われると考えても おかしくはをい。そのようを授業における行動を見出すことは,行動目標とLて具体的に するのが難しい目標,或は目標の兆候を明らかにすることに怒るであろうo. そして,それ. 紘,評価基準を明確にする作業でもある。 さて,松田は,教授過程における一過的をものを第一次従属変数としたo松田は,内容 の理解, ,態度等のより高次の目標に関しては,第二次,第三次の従属変数として第一次の それとは区別したが,実は,第一次従属変数の中に,第二次,第三次従属変数の達成を示 す行動が現われると考えることができる。第一次従属変数をそのよう恵ものとしてとらえ.
(6) 授業における子どもの活動と評価 直すことにより,第一次従属変数の内容も豊富に覆ろうo. ニ. 教育評価と授業における子どもの話動. クロンバックは1950年代後半から1960年代にわたる,. U.S.A.の教育内容改革運動の中. 「今までの評価の専門家たちが待っているある種の技法や考え方の習慣が,最近のカ. で,. ・)キュラムの研究にとっては,むしろ適さをいのでは凌いかと考えるようにをりつつあ る.+(12)と述べ従来の教育評価について疑問を提Lている。彼は「評価とは一つの教育計 画について決定を下すための情報の収集とその使用である+(13)〉と述べ,決定の型の種類を 「授業の改善+. 「個人に関する決定+. 「管理上の調整+の三つに分けてみることができると. し, 「それぞれはいくらか異覆った特質をもっている鋼定・手続きを要求Lているo(14)と 述べている。そして,カリキュラム及び,授業の改善の為の評価に際L,どのよう在原理 ヤ方式が求められているのかを検討しているo 「評価の方法+では,. 「評価はあまりにもしばしぼある授業の終りに一時間程度の客観式. テストを実施することだという風に考えられている。しかL,生徒の行動を調べる方法は 他にもたくさんあり,生徒の到達度だけが授業の評価の唯一の基礎では凌いo+(15)と述べ ている.そして,次のよう夜例を示Lている。 イ)学習者たちに授業中で述べられたことが,その時の最善の知識と矛盾してい覆いか どうかたずねるという夜仕方も,少しも不当では覆いo健全かつ必要を手続きでさえあ る。. ロう生徒が行をったことに対する教師たちの報告-「ここで生徒たちは苦労した+ 「ここでは彼らは用意した練習問題の半分しか必要で はこ、れにはうんぎりLたようだ+ 夜かった+夜どo. 「破ら. このようをことは組織的ではをいにLろ,観察された行動であり,非. 常に価値あるものである。+(16) さらに「授業過程の分析+としては,計画された教材の展開において何人の生徒たちが 示された項目を見落したかの記録,どのよう夜活動がえらぱれ,どのくらいの時間が割り 当てられるか,学級活動日記に,夏期講習で教示された技術のどれが実際に用いられてい るか等があげられている. これらの情報は,授業そのものから,或はその直後に得られる情報である。また,粗放. 的にまとめられる情報ばかりで夜く,イ),ロ),等はむLろ逸話的をものであるoクロン バックは,このよう夜情報も,授業の評価に有効を情報として利用することができる七し てい・,る.. 細谷純は,従来の評価に対してタロンバックが示七た先の疑問に賛意▲を述べた級,.次の よう荘官;jているo. 「評価する.には,普通の目と耳がありさえすれぱ,て特別を技法だの考. え方の習慣夜どが,こと竜らに「評価Jという看板せぶらさげた形では,_■∴・濠んら必要では 覆い.といってもよいほどである.+(17). 「根本的夜問題は何をはかるかの選択である占--授. 業は,教師の目標と手だての選択のし方せ主要因とL:,子どもたちの学習の実現度を結果.
(7) 54. 小. 泉. 秀. 夫. とする仮説の検証を行う(ことに在ってしまう)実験をのであった.要因と結果がみえて はかられてい夜ければをら覆いL,その授業が失敗である場合,あらた夜仮親をつくり出 ナのに必要改革柄が,見えてはかられてい夜ければ覆らをいのである。+(18) そして,次のよう夜,砂車の実践例を述べている。 砂車の授業における,教師の課題や働きかけの一つの案として,. 「どうしたらはゃくま. わせるか+とか「はやくまわせるように工夫してみよう+と発閲したら,また,そ.の為に, 「いい砂をつくろう+と砂づくりを子どもたちに工夫させてみるということが考えられるo そのよう改発問ヤ,働きかけが砂車の授業における目標を達成するのに適切夜ものかどう かをみる為に,評価として次のよう夜子どもの反応の測定がt>とまず考えられるとしてい る。即ち,子どもたちが"す夜づくり”を喜んでやったか否か,作った砂で砂車をはやくま わすことができたか否かが一つ,さらに多少欲張ればとして,その際に落とす位置れ砂 の量れ. 落とす高さをどの条件の中のどれかに気付いたか否か等の事柄をあげている.(19). これらはいずれも,後でテストをしてわかるといったものでは夜く,授業中の生徒の活 動そのものによって確認されうることであろう。 以上のように,評価とは,授業が終ってからペーパーテストや質問紙等で覆されるもの. ぱかりで夜く,授業そのものが評価の場であり,生徒の活動はその情報を与えるはずのも のであるo. しかし,評価を授業で覆し得る為には,どのよう ̄ ̄菅生箇の蘭動が評価の情報と. して有効夜のれ. 目標とされる生徒の行動,或は行動の兆候はどのよう改ものか等を明ら. かにすることが必要であろう。細谷によれば,それは「目標・手だての明確化と,実現へ の執念J(20)の問題だと言う.. 富田幸宏はさらにすすめて,授業の評価として,授業そのものを見ることの必要性を述 べているo. 「授業のよしあLは,ことに子どもにいかをる効果を与えたかは,何らかの「テ. スト+をし浸ければわからをいと考える人が,授業研究者の中には多い.授業前のテスト と授業後のテストを比較し夜くてはとか,実験クラスと統制クラスとの事後テストを較ベ 夜くてはと考える人が多い.いうまでも夜く,それもt>とつの根拠ある考え方である。そ れらのテストによってわかることはいろいろ多いoそれも事実だ.しかし,それらによっ てわかることがいろいろあると考えることと,それらで夜ければわから覆いと考えること とは全く別のことだo授業のよしあしは,授業を見ればわかるとはをぜ考え凌いのか?撹. 業の展開そのもの,討論の内容,その質,その深まり,子どもの発言,子どもの表情の変 化夜どからわかるはずだと夜ぜ考え覆いのか.をぜ,ペーパーテストに表われた点数だけ しか信じようとし覆いのか,そこには,一方には,テストに対する過信があり,他方には, 授業の生きた現実を「見ること+についての自信の欠除あるいは不信があるように思われ てをら覆いol-・・・-授業のよしあLは授業そのものの中にもっともよく現われる。それをい かにとらえるれ. 授業の研究者はこのことをまず日ぎすべきではをいか。+(21)と述べる.. そこでは,授業を「見る目+観察し分析する能力が問題と覆る,適切夜対象,事実に定 位し,それを読みとら夜ければをら覆いoそのよう朗巨カを身につけるにはかをりの熟練 を要するであろうが,授業における評価をさらに進めるにば必要夜能力であろうo′.
(8) 55. 授業における子どもの活動と評価. 三. 学習,成長,発達と子どもの活動 目標追求行. 教育は子どもに何らかの学習をもたらそうとする目的的夜営みであるとれ 動であるとかいわれる。また,教育が先れ. 発達が先かという論争もしばしばをされてき. た。教育の違いによって,子どもは目をみはるばかりに学習をしたり,またその逆の例も しばしぼ目にする所である。しかし,教育しただけ子どもが学習したり,発達したりする のではをいことも確か夜ことである。物の売買のよう夜場合であれぱ,売った人がいれば しかし,教育と学習や 貿った人は必ずいるのであり,それは事柄の別の表現にすぎ覆いo 発達は同一の事柄では覆い。ここでは,教育と,学習や発達の間に介在する,子どもの学 習活動の意味について考えてみたい。 高橋金三郎は,. 「ふたつの授業とふたつの科学+の中で「燃焼+の二つの授業を紹介し,. 次のように述べている。 「ベテランの授業では,密閉した容器の中でローソクの火がきえるのは,燃焼をささえ. るもの(酸素)が夜く覆ったからだということが目標と思われるが,その授業は次のよう を問題点があると指摘する。この授業では,ほとんど事実が与えられ覆いままに子どもた ちはt>たすら思考することが要求されている.. 「子どもの考え+が出てきても,それは既. に子ぞもが勉強してきたことを,あたかも「子どもの考え+らしく出したにすぎ覆いもの であり,オシバイであった。+(22) 一方,若い教師の授業では,デンプンを分解したら何が出きるれ. という課題で,はじ. め子どもは(教師も)炭酸ガスが出ると予想した。ところで,でんぷんを分解して出きた 気体を石灰水に入れた所,水溶液は白濁し夜かった。そこで今度は別の確認の方法として, 子どもたち札. 「抄. その気体の中でマッチの火がきえるかどうか調べた。火は消えたが,. どく未練たらしい消えかただった+それでも,. 「石灰水は白く濁ら夜かったけどマッチの 「をんほ火が. 火が消えたから二酸化炭素がある.+という結論が大勢を占めようとした時, 消えたって,それはおかしい。ほんの少し二酸化炭素があっても石灰水は白く濁るけど, 火が消えるほどだったら,二酸化炭素がたくさんいる。連夜のはおかしい.何かほかの気. そ. 体のせいできえたのとちがうか。+という疑問が出され,また実験が覆されていったo. そういう授業. して,でんぷんを分解した時に水分ができるということを自力で見出したo であったと言う。(23) 高橋は後者の授業に関連して,次のように言う。. 「若い教師のクラスの子どもたちが示. したように魅力的を目標にむかってのがむしゃらを突進,知っている全ての知識,手段の 動員*. (それは教えられたものと,自分で獲得したものの差は覆い)予想とは全然違う現. 象との対面,そこで,思考が,反省的思考が生まれる。**ベテランの教師のクラスとは全 *たとえば,炭酸ガスを検出する為に石灰水を使い,それでだめなら,マッチの火を使う等はそれ **. (小泉) にあたるといえよう。 「なんぼ,火が消えたって---+の発言はそれにあたるといえよう。. (小泉).
(9) 56. /卜. 泉. 秀. 夫. く違うこの子どもたちの行動は,たしかにそれは科学者の行動と一致LているoたLかに 子どもたちは科学を学んでいたのである.+(24) 高橋は,同論文でさらに次のように述べる。. 「科学の事実・法則を現代科学の成果と考. えて,これを子どもに教えこもうとする考えが一部にあるようだがこれは危険を考えであ ると思う。+(25)また一方「ろく改革実,ろくを手段も与えはしをいで,ただ抄たすらに思 考することを要求する「探究の科学+はもっと惑いと思う。. ・・・・-科学の方法は無数にある。 研究対象とその目的に対応Lていくらでも科学の方法は存在する.ファラデーの方法があ り,ヴュゲナ-の方法があり,アインシュタインの方法がある。だが,それは無数の現象 とのとりくみ,無数の事実からのつかみどりの中で科学者の身についたものである。+(26) 子どもが科学を学ペるのは,おしきせの内容,或は無内容の方法によってではをく,若 い教師のクラスの子どもたちが示したよう夜行動によってであるというわけである。 林竹二は「授業の成立+の中で授業は「子どもたちが,自分たちだけでは到達できをい 高みにまで自分の手や足を使って,よじ登っていくのを助ける仕事だ+(27)と述べ,さらに 「高い頂にのぼりつめる仕事は継続的夜たたかいに勝って,子どもたち自身が改しとげ夜 ければ覆らをい仕事をのだo+(28)と述べている。 学習する主体は子ども(学習者)自身である。教育すれば,子どもが学習するのではを く,学習それ自体は,子どもが自分自身の活動によって獲得できるということである。教 師ができることは,直接子どもの成長・発達を促すということではをく,子どもの成長・ 発達を促すよう夜子ども自身の活動を組織することだということにをる. 東洋は,授業のモデルとして図2(29) は. た ら き. 活 J. 1. 力、. 動. l ̄ ̄1. け. I+. のよう恵ものを提出したo. 図について,. 次のように説明しているo. 「教師が夜. んらかのしかたで生徒に対してはたら. I. ね ら. きかけ,生徒はそれに反応して活動し,. j\_ 紳蔓… r_メ_:i;-j ゾ +…\蓋う /i し\. それがふたたび教師に作用して,その. は. ち. 活. 揺. 動. ら. はたらきかけの続行覆いし,次のはた. き. 1. か. 汁. :舵;. ね ら. 1 1 1. 汁;冒. し\. 1 1 1. :力;. メ. 紘. 議. を. と〉. き か け. 動. 動. 生. 1 I. 徒. 教 園2. --また, 生徒のそれぞれの活動は彼を方向づけ たり,彼に新しい概念を獲得させたり 改んらかの習慣を形成したりするはた. r 1. らきをもち,そしてこれらが,さらに. 紘 ら. 改んらかの能力覆いし心理的可能性-. し\. は た ら き か け. 請. L__+. +. らきかけ-の移行を生ずる。. I. .J. と収束してゆく。+(30)このモデルにお. いては,子どもの学習の直接的夜要因 紘,教師によるはたらきかけでは夜く, 師. 子ども自身の学習活動として表わされ ている。そして教師によるはたら-きか.
(10) 57. 授業における予どもの活動と評価 け軌. まず子どもの学習活動に影響を与え,その学習活動を通して,間接的に生徒の学習. をもたらすものとされている。 1)どのよう夜はたらきかけがど. 束は,図2のモデルにもとづいて,研究課題として,. 2)生徒の活動が,どういう場. のよう夜生徒において,どのよう夜活動を生じさせるか。. 合にどういう心理過程を形成L,また,それらの心理過程がどのようを青巨力をどのよう覆 しかたで参与するか。. 3)教師の意図を教師の実際の活動に移行するまでの過程を支配す. る諸原理,等をあげている.(31) 課題1は,教師の活動の種類,子どもの特性,子どもの活動の種類等を同定する作業を 含んでいる。ここで,そのよう夜試みに関するいくつかの研究を,子どもの活動に焦点を あててみてみよう。 Flandersは,(32)教師や生徒の活動を比較的少数の項目にカテゴライズしているoそれ らの項目は,実習生が授業を観察したり,実習生自身の授業を分析したりして,教師教育 の場においてもしばLぱ使われている.(33)それは次のよう夜項目より成っているo 教師の発言-1.生徒の感情の受容, 利用。 4.質問,. 5.講義,. 生徒の発言-8.答える。. 2.はめる,. 6.指示を与える,. 3.生徒の考えの受け入れ,明確化,. 7.批評をするo 10.沈黙,混乱,. 9.生徒が話をきり出す。. ここにみるように生徒の活動をとらえるカテゴリーは,わずか三種類のみであるo Bellack(34)らは,教師,生徒の言語活動をまず次の4つの教授学的手法に分けるo ロ)さそい. イ)設定-ふんいきや構えをつくったり,詩論される問題を提出したりするo. かけ一言語的改ものにLろ,身体的恵ものにしろ,聞き手から応答を引き出すoハ)応答 ニ)確認-その前に話されたことを,さらにはっきりさせたり, -さそいかけに応じるo まとめたり,あるいはさらにそれに何かをつけ加えたり,あるいは評価したりするo以上 の4つの教授学的手法は,さらに次の4つの次元で記述されるo. イ)教科の内容に関するもの,ロ). (イ)の論理過程,ハ)教育活動,ニ). (ハ)の論理. 過程。イ)は教材内容に即した概念,用語による分類である。ロ)の論理過程は,定義づ ける,解釈する,事実を述べる,説明する,意見をのべる,正当化する,等であるo教育 アサインメント,. 活動については以下のよう改発言に関するカテゴ7)-が用意されているo 教材,個人的事柄,手続き,発言の安当性や正誤等,論理過程,行為,言語の用法や文法. (ロ)で述べたものの他に,評価(育. 等である。ニ)は(ハ)における論理過程であり,. 定,否定等)行為,指示等がつけ加えられている。以上のよう夜カテゴT)-を使い,教師. や生徒の発言は次のように分析される。話L手/教投学的手法の種類/内容の次元/内容 の論理過程/行数/教育活動の次元/その論理過程/行数o ベラックらのものはたい-ん赦密を分析方法であるo普通の軽業で杜,設定,さそいか 机確認は教師が行をうことが多い.しかし,話し手が誰であるかによって,これは教師 と生徒両方にそのまま適用できるものに覆っているo 松田伯彦らは,学習者の行動を次のように分類している。 辛(発言). 3.指示的挙手(同意・確認). 1.自発的挙手,. 4.挙手の途中で迷う,. 2・指示的挙. 5・手をあげかけてやめ.
(11) 58. る,. 小. 6・指示的発言 ̄(同意・回答). 9・自発的発言(回答) に注目,. 秀. 夫. 7・指示的発言、(意見・-反論). 10・自発的発言(意見・反論). 出て板書作業. 17.教科書に注目(指示的). 20・ノートする(指示). (指示) 23・隣りと話L合う(非指示) 方から話しかける). あくびをする・ ものいじりする. 29.考え込む. 33.いたずら書きをする 37・笑う,. 38.驚く. 12.黒板. 15.ノートに注目(指示的). 21.ノートする(非指示),22.隣りと話し合う 24.隣りに話しかける,. 30.よそみする. 25.教師と話す(敏師の 27.教師に対しう夜ずく, 31.. 34.隣りとvSlぎけあう 39.教科書をノートで隠す,. 41・身休全体を動かす`42.身体の部分を動かす,. Uiとりごとを言う. 40.隣りをのぞきこ. 43.その他. 分類項目を含んでいる.松田らはこれらの項目に対し,その活動の違いにより,生徒の授 莱-の参加度得点を与えている。そして参加度を定量的に出すことを試みている.(35) 生徒の活動といっても,種々の活動がある。どのよう夜活動に注目するか,また,どの よう夜分析ヤ記述の単位が適切であるかは一義的にはきまら覆いo(36)生徒の心理過程の形 成と結びつくよう夜生徒の活動がとりあげられるペきであり,その為には,生徒の活動と 心理過程の形成との関連についての仮説が必要であろう。その際,高橋の例にみられるよ う夜,生徒の課題解決の実体をとらえることのできるよう夜活動,或は,その際の生徒の 思考活動の兆候とLて役立つ.ようを活動がとりあげられるペきであろう.その点からみる と先にみた生徒活動の分析力テゴ)). -は十分とはいえ覆い. さらに前述の目標論とのかかわりでいえば,生徒の心理過程の形成,成長・発達をもた. らすと思われる授業中の生徒の学習活動そのものも目標と覆ってしかるべきである。広岡 亮蔵は到達度評価につV,ての論評の中で次のように述べている。. 「知識・技術は,過程を. 伴った結果であることが大切である。. -・・・到達度評価とv,う時に,私たちはともすれば, 知識・技術の結果だけを目標基準とし,それの達成の度合を評価しよう,との結果主義の 評価姿勢をとりがちである。+(37)そLて,結果中心の行き方をした場合,イ)興味のもち. 方,問題のとらえかた,予想のたてかた,検証のしかた夜ど(理科を例として)知識(技 棉)過程面での評価がほとんど欠落してしまうロ)結果だけを獲得させる教え込みの授業 に覆りやすい,という2点を指摘している。そうをら覆い為に,. 32.. 35.ぼんやりする,. これらは上位概念にまとめられることが覆い為もあって,たい-ん多くの生徒の活動の. 「到達目標としては,知. 識(技術)結果とともに,知識(技術)過程をも,項目としてかかげるようにすればよい とおもわれるoか覆らずしもゴールに位置する諸結果ばかりでをく,ゴールにいたる途上 の諸活動をも,目標項目としてかかげればよいのでは覆かろうか+(38)と述べている。. 梶田の言う体験目標も,触れ合い・感動・発見等の生徒の体験(活動)が,学習者の知 的精神的成長のために重要夜意味を持つ-その・よう夜体験をした者としをい者とに何らか の差が生じると考えることは不当を推量では覆い-と考え,生徒の体験(学習活動自体) を目標としたものとみることができる。. 16.. 18.発言中の児童に注目19.前に. 26.教師と話す(児童の方から話しかける). 28・児童に対しう夜ずく,. 8.指示的発言(一斉)∫. ll.自発的発言(一斉). 13・教師に注目14・ノートに注目(自発的). 教科書に注目(自発的). む. 泉. 36..
(12) 59. 授業における子どもの活動と評価. 四. 事例における考察. 以上で論じたことは,事実としては授業における生徒の活動という同一の事柄に関する ことであり,それぞれ密接に関連している。それ故,事例についてはここで一括して考察 する。 (1)事例1. 小泉(39)らは,理科の授業分析において,投票における生徒の発言を次のように分類し た。. イ)仮説+現象予測のある発言 たとえば,次のよう改発言である。酸素をつめふたをしたフラスコの中で炭を燃やした 場合,全体の重さはどう覆るかという間に対し,. 「僕は(重さは)かわる(現象予測)ス. ミがきえて小さく覆るでしょうo気体に覆るんでしょう。それで,その気体は軽く覆った から。. (仮説)+. 現象予潤とは具体的夜予測であり,この場合,現象として,はかりで結果を確認できる 予測である。仮説は,その現象予測を支える仮説である。この場合「炭が燃えてできた気 体は炭より軽いから+と自己の現象予測を説明しているo. ロ)実例+仮説のある発言 現実に行覆う実験の予測では夜く,自己の経験,或は思考実験等,別の例を示して佼説 の正当性を主張する発言である。. ハ)実例十現象予測のある発言 実例によって現象を予測する発言である。たとえば,次のよう夜発言がそれにあたるo (鉄を燃やLた場合,重さはどうをるかという実験で-燃やす前の重さは測ってある-) 「木がもえるとさあ-・-こわれるでしょう。それが改んれほくの--・みるとね,軽く覆っ. てたよね,だから鉄も同じように,この木が灰に覆るのと同じようにねえ(実例)灰に在っ (理象予測)木の場合を実例として,鉄の場合の重さを て軽く怒るんだろうと思います。 予測しているo. ニ)現象予測のみの場合 ホ)現象予測と実例と倣説のある場合。一つの発言に3つともみられる場合。 へ)理由つき賛否 イ) -ホ)までと次元を異にするが,討論に際して,他の生徒の発言にかかわり夜く自 己の意見を表出する発言と,事実や理由をあげて,他の生徒の出した仮鋭やルール(と考. えたもの)に賛成,反対の表明を行覆う発言とがあるが,後者がこれにあたるo この研究では,五人の教師のテコの授業を観察L,四つのクラスで事後にテコの理解テ. ストを行をった.イーへまでの生徒発言のクラス別の分布(但-L,予想,ルール引出し, 実験の方法を考える,実験の合理性の貌明という作業内に限定して)は,そのテコのテス ト結果をよく説明し得た。. 、この研究では,そのテスト結果を説明するものとして,. ・さらに.
(13) 6¢. 小. 泉. 秀. 夫. 次のよう恵三つの「ル-ルに対する生徒の考え方のパターン+を設定Lた。 a)ルー・}レ観念の希薄性-自己のルールと矛盾する事実を出されても誤仮説,誤った ルールを主張し続けるパターン b)ルールに対する外延的思考-ルールを事実や現象に結びつけて考えようとしたり, 或は,こういうルールを俊定すれば,こういう事実や現象を説明できたり,予想できたり すると考えようとする考え方のパターン c)部分的にルール化する傾向-自分のル-ルにあわ覆い例が出ると,例外とLたり, 一定の事実や現象を説明したり,予測Lたりする部分ルールで満足してしまうパターン テストや質問紙で,それらのパターンについて測定することはしをかったが,それらの パターンを示すものとして-佐伯の用語を使わせてもらえれば,. 、「兆候+として-授業中. の生徒の発言を同定した。 a)のパターンの場合は,. +仮説(テコ実験器において,左側の目もりの数とおもりの. 数の和と右側のそれとが等しい時につりあうといった考え)では明らかに説明でき覆い例 が出された後でも,. +仮説を主張する発言を同定した。. b)のパターンの場合は,先の発言分類のイ) c)のパターンの場合は,. -ホ)の発言がそれである。 「100%当たらをいけど・・--+とか「距離を両方とも足して, ヽ. ヽ. ヽ. ヽ. おもりの数を両方とも足して,そして同じにをったらだいたいつりあうoそLてつりあわ 覆い場合は,. Mさんの言ったようにすればつりあう+といった発言を兆候として同定した.. イーへまでの生徒の発言分類にしても,. a-cの兆候としての生徒の発言にしても,い ずれも授業中の生徒の発言である。前者はそれ自体,テスト結果を説明するもので,束の モデルでいえば,生徒の活動にあたるものである。つまり,イ). -ホ)の場合ルールと現. 象を結びつけて検討するという活動によって,自分の考えたルールにあわ覆い現象が出れ ば,自分のルールを再検討せぎるを得をい状況が生じ. それだけ誤ったルールも消去され. やすく,正しいルールが理解されると考えられた.へ)の理由つき賛否についても,その よう夜活動によって理解が促進されるわけである。兆候としての発言の場合,一回の授業 の発言だけで,それらのパターンが形成されていると断定するのは危険である。観察数を ふやして,同じようを発言を生徒がするかどうか確かめる必要がある.また,それらのパ ターンの内容をさらに明確にする為に様々夜兆候を授業の中の生徒の発言や行動の中に見 出すことが必要であろう。 小泉ら(40)は社会科においても,授業中の生徒発言の分類をし,生徒の持っている歴史 認識を探ろうと試みた。. (2)事例2. 表4(41)紘,京都における到達度評価の研究報告で示されたものであるが,真において B51,. B5-2,. B5-3に善かれている内容は基本的事項についての到達目標で肴 ̄る.. 5年生のテコに関するものである。. ①-㊨. .これは. (⑲以下は噂)は実際の授業にお昨る教材及び. 授業の筋道についての計画である.それぞれの内容は,生徒が授業中に行をうことを期待, 或は求められている活動とをっている。たとえば,テコの三次四次において,生徒は`「テ.
(14) 61. 授業における子どもの活動と評価 表. 4. と運動. 内容区分i物質とエネルギーl基本的指導事項l力. S*I5. 学. 基本的指導事項. の. 力. 基. 本. 性(表示内容3). についての到達. B5-1てこには,支点のほかに力点・作用点があることが言える.. 日樗. B5-2. てこのつり合vlは,力の大きさヤ働らく位置に関係があることを貌 明できる。. B5-3. てこの支点には,力が働いていることを見つける.. (評価基準の 表示内容) 認識過程. 事実・現象の把握. 教材計画 てこの力の 吹. はたらく点. 1本の棒を使って重い物 をらくに動かす方法をシ. 問題の発見と問題解決の 方法の探索. 用語・記号・操作的定義 夜どの知識 てこの支点力点作用点. ーソー夜どの経験を話L 合うことによって,てこ 吹. (2時間). のしくみについて考える ① ことができるo. ㊨. 支点が中に. てこをおす力の大喪さは. あるてこの. おもりを,重さに代えて. はたらき. 調べる方法を話L合い計 画する.・. 次. 甲 てこの実験器をモデルと. 四. .して,支点から力点迄の 距離と,おもりの重さと. 吹. の関係が予想できるo. (2時間) 支点がはし. 五. 吹. にあるてこ. (申 まくらを使わをいで重い 物を1本の棒で動かす方. 支点がはしにあるてこの. ぱねばかり (力をはかる道具). つり合いについて垂まり にあてはまるか予憩が立. 法が話し合える。. てられ実験器をどのよう. 六 吹. に使うか話し合える。. ㊨. コ実験器をモデルとして,支点から力点までの距離とおもりの重さとの関係+を予想する. 作業を行覆うこと(㊨)を求められている。さらに「テコのつりあいの関係をテコ実験幕 を使って調べる+作業を行覆うこと(⑨)が求められているo. そして,予想Lたり,調べ. たりすることを生徒が実際に行をうかどうかがチェックされることに覆るo. これら軌. 授. 業中における生徒の活動であり,至ほ目標とはされてい覆いが,あきらかに授業における 目標と覆っているo 目標を明確にする作業とは,授業後に何ができるかを明らかにするだけでをく,このよ うに授業中に生徒にどのよう夜活動をさせるのれ. 或杜生徒はどのよう夜活動をするのか. ということを明らかにする作業も含まれてしかるべきであろうo限られた最終日標におい.
(15) 62. 泉. 小. 秀. i給 時間数I. 教材壬. 夫. 8時間. 月. 週. -. 月. 週. 学力の発展性(表示内容4・5) ㊨ ⑥㊥⑪⑭⑰⑦⑲. B 5-4. てこのはたらきを利 用した道具をさがし. ㊨. 力点・支点・作用点 が言える。. 丁. 実験・観察・情報lデータの解釈と一般化 長い棒をてことして. てこには,支点と力. 使い,重い物を,ら. 点のほたらく,. くに動かせる操作が. の点があることを見. できるo. つける。. 原理・法則・理論 「力点の位置を支点. 2つ. @. 応. から,は覆す程,小 さい力でつり合う.+. @. @. 支点・力点・作用点 の位置によって物を 動かす力の大きさ が,かわることの実 証ができる。. ⑦. てこのつり合いの関. てこが,つり合う時. 「つり合っていると. 係を,てこ実験器を. の条件を数量的に測. 使って調べることが. 定でき支点の右と左. と支点からの距離の. できる。. の関係がまとめられ. 墳は左右等しい+. @. る。. きは,おもりの重さ. ⑲. ・⑭. てこ実験器できまり. 測定結果を真にまと. にあてはまるか確か. め,きまりが見つけ. は力の大きさと,支. められる。. られる。. 点から2点の働らく. 「つり合っている時. までの距離との境は ⑯. ては同じでも,. ⑲. 等しい+. ⑰. 活動の違う場合,生徒の内部に形成される心理的特性は同一とはいえ覆い. だろう。. 本稿においては,授業中における子どもの活動と,教育目標,評価,子どもの学習や成 長・発達とのかかわりについて考察した。教育目標を明確にする為に,行動日標として示 すことが必要だといわれている。目標には種々のものがあり,目標によっては行動目標と ・Lて示しにくいものがあるが,投業における生徒の活動は,目標の記述及びその到達性,. ㊧ 用.
(16) 63. 授業における子どもの活動と評価 或は到達の兆候として利用することができる。さらに授業中の生徒の活動そのものが目標 と覆りうる.評価は授業後に行覆うことだけでは夜く,投業そのものも評価の場であるo 授業における生徒の活動は評価の為の情報を与える。生徒が,ある教材を学習する場合, 教師による働きかけとともに,生徒自身どのよう夜学習活動によって学習するかは,生徒 の学習,さらにその後の成長・発達に差異をもたらす可能性がある。生徒の心理的過程に 差異をもたらす学習活動の同定が必要である。 注. (1). 水越敏行『授業評価の研究。明治図書1976. (2). 坂元昂・水越敏行編著『授業評価の新技術。明治図書1977. (3) (4). 松田伯彦・松田文子『教授心理学。明治図書1974.p.27-28 第13回日本教育方法学会 課題研究-学力の構造と教育評価のあり方,発表資料 富田貞介. (5). 梶田叡-. 1977. (6). (7). 『授業改革の論理。文化開発社1977.p.45-46. (8)同上p.44-45. (9). 佐伯肝『学びの構造。東洋館出版社1975p.. (10). 同上p.153 同上p.151. (ll) (12). 149-150. 「授業の改善のための評価+ヒース宿東洋監訳 国土社1965p.257. (13). 岡上p. 258. (14). 岡上p. 266. (Ⅰ5) (16)同上p.267 藤永保 (17) 細谷純「教育評価の使命と方法+ 第一法規1975p.223 抜と教育。第6章. 麻生誠編著『現代教育講座・. (18). 同上p. 233. (19) (20). 同上p. 228. (21). 青田幸宏『授業の心理学をめざして。国土社. (22). 高橋金三郎「ふたつの科学とふたつの授業+. (23). 同上p. 40142 同上p.48. (24) (25). p'新カリキュラム.8. 7)-・クロンバック. 第12章. 7一能力・適性・選. 同上p. 223 1975. p. 201. 『開く。第5号. 明治図書1973p.38-39. (26)岡上p.47-48. (27). 林竹二『授業の成立。一重書房1977p.135. (28). 同上p.160. (29) (30)東洋「授業の心理学+細谷俊夫他編著『教育学全集4一教授と学習。第4章 1968. (31). 同上p.137. (32). Flanders,. (33) (34). N. A.. Some. ”contemporary. relationship Research. in. Rinebart. 1964. p. 197 and Winston R.ど. & Tucker, ∫.A. Research. Peck,. teacher. among. ment;. on. Teacher. on. on. Teaching”. Bellack,. A. A.. The. (木原健太郎,加藤幸次訳. influence,. pupil attitudes, and achieveEffectiveness” ed. by Biddle, B. J. Holt,. teacher. ed. by Travers, R. M. W. Language of the Classroom.. Research. 1966. 小学館. p. 135-136. Rand. education; McNally. Teachers. 授業コミュニケーションの分析. in "Second. Handbook. of. 1973. College. Press,. 費明書房). Columbia. Univ..
(17) 64. (35) (36). 小. 泉. 秀. 夫. 松田伯彦・松田文子 前掲書p.39 藤岡完沿\増山明夫「多次元評価による授業分析の検討+折日本教育工学雑誌。 小泉秀夫 1977-2. (37) (38)広岡亮蔵「学習到達度に弾力性をJ P授業研究J 1978年 3月号p.5-6 藤岡完治 (39) 小泉秀夫 増山明夫 前掲書 (40) 小泉秀夫 藤岡完治「自己評価を生かした授業分析概念の検討+第13回日本教育方法学会 レジュメ. (41)京都府小学校教育研究会宿『小学校の到達度評価。地歴杜1977p.. 218-221.
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