書写教育における授業研究の視点 I
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(2) 2. 現行の「国語科書写」として学習指導が展開され始めたのは,昭和33年の学習指導要領の改訂 以降である。書写・書道教育関係者の悲願でもあった「毛筆書写」の復活は,この時期漸く実現 されることとなった。次いで昭和43年の小学校学習指導要領の改訂においては,毛筆書写が第3 学年以上で必修となり,指導形態は一応の体裁を整えることとなった。 以上概観してきた推移の中で,今日の書写教育に課題として残されているものは何かと考える ならば,大きく次の3点に絞ることができるであろう。 ①毛筆書写復活の意義が,多くは伝統及び芸術性の尊重といった部分に支えられていた。結 果,教材は「大字大書」の傾向が強く,学習が毛筆の運用の域に止まり,日常的書写力の向 上に影響を及ぼさなかった。このような意義の唆昧さから,毛筆使用の『必然性』が,実証 的論拠を持たなかった。 ② 「慣れ」 ・ 「コツ」 ・ 「勘」に頼る旧態依然とした学習指導法は,情報量の拡大に対応し た書写力を養成することができなかった。更に,学習指導要領で述べられた指導時間数の規 定と指導者の不足は,書写力充実を図るべき中学校2 ・ 3学年の書写指導を,希薄なものと する結果となった。 ③ 「国語科書写」としての位置付けと時を同じくして,昭和25年『国語の書き表し方』 (文 部省編) ,昭和27年「公用文作成の要領」 (内閣依命通知)が提示され,公的な書式として 横書きが認知された。しかし,縦書きする中で字形が確定された日本語を,手書きで横書き することによって生ずる問題点については検討が及ばず,昭和40年代中期以降,変形した字 形の状況が社会的な問題ともなってきている。 3指導事例分析の観点 学習指導事例分析にあたっては,授業者が上記の今日的課題をどのような形でとらえ指導にあ たっているか,問題解決の為の意図的・計画的,そして系統的な指導法を構築しているかが中心 的な観点となってくる。 例えば,学習集団の状況把握・授業者の教材観においては, 1)学習者の学習歴,並びに書写能力の把握が周到に成されているか。 2)書写用具・用材の特性について,客観的な考察を加えているか。 3)提示する教材の価値について,他教材と比較検討しているか。 が観点として設定できるであろう。 更に,指導目標・指導計画については, 1)網羅的ではなく,段階的に焦点化・構造化されているか。 2)目標に照らした意図的・計画的な展開が,生徒の活動を予測して立案されているか。 3) 1教材・単元の学習に止まらず,長期的な展望と系統性をもっているか。 などがあげられる。この観点は,指導計画に密接に関連する板書計画についても敷桁することが できる。 実技等の実習を伴う教科目においては,各学習者がドリルに要する時間の差が大きく,そのこ とが結果的に指導計画の展開を阻害する場合がある。授業者が, 「教育実習」という特別な状況 下であれば尚更である。それらの阻害要因を, 1つ1つ実際の場面に即して想定し,問題解決の 方法を講じておかなければ,学習は生き生きとして生動しない。例えば毛筆書写において,一人 の生徒が半紙1枚に2字句を書くのに,一体どの程度の時間を必要とするのか。試書によって自 己確認することも可能であるし,他者の実践を観察する中から導き出される場合もあろう。いず れの場合を採るにせよ,確実な「予測」と「検証」の繰り返しによって,初めて実際的な指導計.
(3) 書写教育における授業研究の視点I. 画が立案される。 指導計画について,別の視点をあててみよう,指導計画の立案は,いわば授業者に内在する指 導理論を精選し,系統化していく道筋である。しかし, 「予測」と「検証」がいかに周到に行わ れていようと,実際の指導の場面において,展開の変更を余儀なくされることは多い。紙上に展 開される指導計画はあくまで『案』であるから,実際の状況に合わせて転換させ,可変的に運用 すれば良い筈である。学習者が期待される反応を示さないからといって,授業者が自分の論に固 執し,無理やり自分の側に引きずり込んでいく方法を,学習指導とは言わない。指導計画の中で の必須項をとらえ,的確な状況判断でどのように対応していくかを重要な観点としながら,指導 実践に当たる授業者の姿に注目していきたいものである。 4書写指導における基本的学習指導過程の精選 大学付属学校の使命の1つに, 「教育実習」がある。各大学毎に実施にあたっては,大学・付 属学校の密接な連携によって特色あるカリキュラムが組まれ,教師としての授業力・指導力を向 上させるべく研究実践が行われ続けている。それと並行しながら,個別の教室-授業の場におい ては,学習者としての生徒・授業者としての教育実習生・指導助言者としての指導教官の3者に よる授業実践が,実習期間中,常に展開され続けている。 授業実践とは,教師がその教科目或いは教材の中から価値を発見し,生徒に教授することによっ てスタートする。しかし,これは一方的な伝授ではなく,教師の「価値」とするところのものが, 学習者としての生徒達にとっては「学びたいもの」 ・ 「学びがいのあるもの」でなくては成立し ない。その意味で,授業の分析とは,授業がうまいか下手かという技術力の問題だけではなく, 3に述べた観点をも総合的に包含する「授業指導力」の分析・指導でなくてはならない。以下例 示していく授業分析のための基礎資料の大部分は,広島大学附属中・高等学校における教育実習 生の授業分析を行った指導教官自らの指導記録である。 中学校2 ・ 3年生での実施状況の陥没はあるにせよ,国語科教育の一貫として書写が位置付け られ,指導実践が続けられてきていることについては既に触れた。しかし,具体的な授業という 指導実践の場においては,指導者の側も学習者の側も,単なる毛筆に頼った『手習い』の域を脱 却しきれていないというのが実状であろう。場合によっては,生徒の興味・関心におもねるとい う形で,安易に芸術体験を与え,表現さえすれば良いといった誤解も生じている。文字を素材と する共通項から,芸術科書道への発展は考える・としても,国語科書写としての基礎的・基本的な 書写能力を育成する,内在する文字感覚を向上させるという学習を放置することはできない0 『手習い』という技術優先の修練の場としてではなく,これらの知的学習活動を効果的なものと していくためにも,学習指導過程の精選は欠くべからざる課題であると言えよう。 書写指導における基本的学習過程を,どのように形成していくか考える糸口として,教育実習 生の立案する学習指導案の中から類型を例示してみよう。 類型A 課題の提示-練習-批正-清書 目標のない反復練習は,学習として成立しない。学習への導入にあたって,知的理 解・分析から行うことは,感動を喪失させてしまう一面を持ってはいる。しかし,症 観的にとらえたものの成否について結論も出さず,不安のままで練習を終えることは, 効果的な学習展開とは言えない。 旧来,多用されてきた方法であるが,課題を提示するやいなや, 「手本を良く見て 書きなさい」と言うのでは,指導者の価値観・主体性は垣間見ることもできない。学.
(4) 4. 習者主体の,観察・自己学習を行うという点では一定の評価はあるかもしれないが, 問題解決の為の系統的な学習法・分析力は,学習者の中に育ってこない。 類型B 課題の提示-目標の設定-練習-批正-清書 課題の総括目標が設定された形で,学習は展開されていく。総抱目標が大きければ 大きいほど,抽象的な指示を一度に与えてしまうことになる。類型Aよりは少なくと も科学的であるが, 「目標の設定」における指導者の力量に全てがかかっている。 類型C 課題の提示-目標の設定-試書-目標の確認-練習-批正-清書 課題を体験としてとらえさせ,目標を現実的なものとしていくという点で, 「試書」 の果たす役割は大きい。更に,議書に続いて展開される目標の再確認によって,練習 は目標への到達を狙った,内容の濃いものとなっていく。 教育実習生の立案する指導案が,ほぼ類型B ・ Cに集中することから考えれば,題 材への観点・批正の方法・機器の活用など工夫の余地があるとしても,学習指導の基 本的過程を踏んでいこうとする態度は,定着しつつあるように思われる。 類型D 課題の提示-目標の設定-問題解決の為の試書-確認(示範)-練習-批正-清書 指導者が実技力に秀でている場合は,類型Cに書き示す手法-示範を加えてくるこ とが多い。国語科の教師が担当する「書写」と言うことを考慮すれば,むやみに実技 力を誇示した展開を期待するものではない。部分の説明に示範を加える,あるいは機 器を導入しながらというような工夫が必要である。 この類型において,何にも増して注目するべきことは,試書に「問題解決の為」と いう目標を明示していることである。学習活動として繰り返される「書く」 ・ 「練習 する」という行為が,常に目標に照らして行われ,事後,確認がされるものであると いう立場を示しているに他ならない。 類型E 教育工学の発達から,学習指導案が『フローチャート』によって記されることも増 加してきたOフローチャートの基本事項を理解していれば簡単に作成できるし,学習 の展開を把握するのも容易である。事例については,項を改めて考察を加えることと する。 各類型が共通してIP'frに据えているのは, 「練習」という実習を伴う教科目特有の学習活動で ある。試書も含めながら,練習をどのように意識化していくかが,基本的学習指導過程を精選す る上での,キー・ポイントになっていくことは間違いない。そこで,核となる学習活動の基本単 位を『目標提示-確認-練習-確認』とし,学習の深化を図る為の3層構造で1時間の学 習が展開するよう,基本的学習指導過程を設計することとした。.
(5) 書写教育における授業研究の視点I. 書写指導における基本的学習指導過程(試案) 課題の提示 J. 目標の提示 J. 第1層《発見〉 問題点の発見と解決法の理解. 目標の確認 J. 問題点発見の為の試書 J. 目標実現を阻害する問題点の列挙 J. 問題点解決の為の説明 J. 問題点解決の為の目標の提示 《深化》 解決法の実証と問題点の克服. J. 問題点解決の為の練習 I. 目標に従った批正. 「第2震. I. 学習内容の. 第3層《集約》 解決-の手順と成果の確認. J. 清書 J. 学習成果の確認 J. 評価 ここで述べた基本的学習指導過程とは,学習指導にあたって誰もが踏むべき道筋を,系統的・ 段階的に配列したものである。それゆえに,本基本的学習指導過程を活用した指導実践が,一定 の教育効果を上げることは期待できるものであるが,指導者側の主体的な学習指導の観点がない 場合,当然の結果としてパターン化し,形骸化していく欠点をも合わせ考慮しておかなければな るまい。. 5学習指導事例の分析--一中学校第2学年r白紙に詩を書くJlより 指 導 日時. 6 月19 日 第 3 時限. 対 象 クラス. 広島大学附属 中学校第 2 学年 C 組 (男子 18名 . 女子 19名) 教育実習生 松村頼子. 授. 業. 者.
(6) 6. 2)基本的な漢字の点画の省略の 仕方,続け方を学ばせる。 時間配当2時間 1時間-本時 2時限-毛筆で4字句を書かせる。 題材設定の理由. 題材「風にことば」 (高田敏子詩) 一一中1国語教科書(学校図書刊)より-. ①中1の教科書の巻頭詩であるから,生 徒になじみのある作品であると思われ る。 ② 3連構成, 1行の字数に変化がある といったことから,白紙に書く時,多 少の妙味が出せ, 『調和』ということ に関心を向けさせることができそうで. ある。 ③特に難しい語句がない。 (動「風・馬・優・光・枝・渡」や,そ の他,どの漢字も必要頻度が高く,基 本的な点画の省略や続け方を学ばせる ことができる。 ⑤ 1行の字数の少ない行が多いので,行 をまげないで書くことが比較的成功し やすいと思われる。 以上のような理由から,この時間に取り 扱う教材として,適当だと考えた。. 書を学ばせながら,白紙への配置・配字を 狙った学習であることは理解できる。教材 観と関連する内容であるが, 「行書体の基 礎をどう考えるか」 ・ 「行書における学習 要素の分析結果」 ・ 「使用する用具・用紙 の価値」を精選していく中で,目標が明確 化してくると思える。 ☆題材設定の理由について. 設定の理由は羅列的である。使用する題 材についての学習者の反応予測を①に掲げ たことは妥当であるが,字・句の分析を(釦・ ④に,全体構成の分析を②・6)にとるなど, 系統的な取り上げになっていない。 ④で表れる題材への観点は,特に『漢字』 という点画の集団を対象としたとらえ方で, 基礎単位である点画の連続・省略から,行 書体を考えていこうとするものではない。 学習題材を設定するにあたって,必要頻度 (使用頻度)を考えていくことは大切ではあ るが,系統的学習を意図するならば,次の ような考察の手順が必要となろう。 点画の構成と連続の方法 縦画一横画 横画一斜画. などの分類. 斜画一横画 I. 点画の集合した『部分・部首』への拡大 I. 授業の教材観ならびに教材研究 ☆教材観は, 「題材設定の理由」に同じ ☆教材研究 ①速く書ける書体「易しい行書」の観点 ・書きやすい ・読みやすい ・形を整えやすい (特色). ・点画が丸味を帯びる場合がある。 ・点画が続く場合がある。 (連続) ・点画のとめや払いの形が変わる場合 がある。 (方向) ・点画が省略される場合がある。 ・筆川財i変わる場合がある。. 点画の集合した『文字」への拡大 授業者の発想は,この系統を逆進して理 論化したものといえよう。その為,学習要 素よりも,文字決定が先行してしまう結果 を生んでいる。 ☆教材観ならびに教材研究について 芸術科書道でいう行書の扱いとは大きく 異なり,国語科書写では「易しい行書」と は何かが大きな研究のテーマとなってくる。 「易しい」とは,書き手が書き易く,読み 手が読み易いことが第一であろう。その意 味から,授業者の掲げる「書きやすい・形 を整えやすい」は書き手の側の,「読みやす い」は読み手の側の視点として妥当である。.
(7) 書写教育における授業研究の視点I. 間を等しくとる,題・名前を書く位 置を決める』ことを目標として,各 自,鉛筆とものさしを使って中心線 を引かせる。. 付加して, 「易しい行書」のパターンの骨格 を, き. 下の空欄には,この時間に使う字体 の方を書いて練習させる。 (2)名前を書く 自分の名前を2 ・ 3の様式で思い 思いに書かせて,そのうち本文に最 も合いそうなものを,ひとつ選ばせ る。 ③白紙a ・ 『行をまげない,上をそろえる,行. 日常書写力に転移していくかが,学習の成 果として問われている。そこでこの視点を. 辛. ②(1)漢字の練習 くずし方の違う2種の字を上げ,. ない。教室における学習が,いかに定着し,. ′′′!!\. プリントならびにOHP資料に関する説明 《プリント第1案》 ① 「風にことば」を白紙に書いた手本。 漢字は必ずしもその通りの字体で 書くことは求めないが,間隔のとり 方・そろえ方・仮名の書き方等の見 本とする。. 表現されたものを見させることには止まら. 書. 隔をとって書く。. 一方,学習は単に表現させる,あるいは. 易 し い 行. ②行書で書く漢字(教科書を参考にして) より行書らしい左側の字を基本にし て書かせる。 ③白紙に調和よく書くためには ・行をまげないで書く。 ・各行間を等しくとる。 (1連と2連, 2連と3連の問は少し多め。 ) ・上をそろえる。 ・くずし方の度合いを,ほぼ統一する。 ・原則として漢字は大きく,仮名は小 さく。 (漢字のうち,画数の多いも のは大きめ) ④行書の詩につり合った自分の名前を書 Mas ・くずし方の度合いを,本文の詩に合 わせる。 ・題の次の適当な位置に,ほどよい間. 学 び 易 い『こ笠 芸 吉 … 霊 冨 堊 霊 霊 ::X 霊 孟 宗 孟 呈 読み 易い\こ笠 岩吉 … 芸 雷. 皇 幸劃. 化 と位置付けることができよう。 ②・③・④で触れられる表現の幅(授業 者は, 『くずし方の度合い』と表現してい る。)は,指導の中で常に論議を生じさせる 部分である。槽書の『許容される書き方』 と通C,多様な表現がとれることが行書の 特徴であるが,どの程度の幅を学習者に提 示していくか検討の余地があろう。 「枝」 を例としても,下掲のような表現の幅が考 えられる。中学生を学習者とするならば, .この内の②・④あたりが,両極の字列とし て扱うに適当であろう。 ① ② ③ ④ 6). 園匪]抱囲圏. ☆プリント資料について. 授業者は,行書で書く漢字を下掲のよう に例示している。 (部分抜粋). ! 派 使 、 ー !舶 礼√ 「 プ し 倭 姓 聞 臥 ". ・ s 蝣 ̄.
(8) 8. ・中心線が引けたら,そこへ手本を見て 本文を書かせる。 ④白紙b ③ができたら,机間巡視をして気付き を述べ,注意を与えた上で白紙bに書か せ,提出させる。 ⑤白紙C 失敗したとか,もう1枚書きたいとい う子がいたら与える。. この字体を根底として,プリント第1案 が作成されている。学習指導案N0.1ととも に提示された本資料に加えた分析・指導は, 以下の通りである。 ・プリントの概要が図示されていない為, 学習の様子が見えにくい。 ・学習の指示が, 「恩い思い」とか「本文に 最も合いそうなもの」といった調子で 投げやりである。学習の基準がない。 ・白紙に書かせようとする学習の段階が,. 〈プリント第2案〉 No.1① 「風にことば」を白紙に書いた見本 必ずしもその通りに書くことは求め ないが,間隔のとり方・行のそろえ方, 漢字・仮名の書き方等の見本とする。 ②漢字の字体(行書). 構造的でない。反復練習を行えば到達 できるという学習指導である。 ・教師が準備すれば良い部分を,学習者 の『手作業』に任せている。その為, 学習の効率が悪い。 指導後,学習指導案Na2とともに,プリ ・①の見本に書いたとの同じ字体を拡 ント第2案が提示された。 大して示し,それを一応の基準とし ☆学習指導案N0. 1について て練習させる。 (点画の省略の仕方・ 学習指導過程に関して加えた分析・指導 続け方をまちがわずに書けるように。) は,以下の通りである。指導後,学習指導 ・自分で書いてみたい書体(くずしす 葉NO.2が再立案され,具体的な授業実践の ぎは認めない。 )や,練習したい字 展開となった。 を書かせる。 ・教育実習という状況下では無理もない MEMO欄には,調和よく書くため が,学習者の実態把握が暖味である。そ に気をつけるべきことを書かせる。 の為,目標が盛り沢山になり,学習が. 焦点化されていない。自分の名前を行 書に釣り合わせて書けるならば,本文 での行書学習ステップは不必要なので はないか。 ・ 3での記名の書体について指示がない。 同じく「雰囲気をっかむ」とあるが, 指導内容・基準が不明確な為,学習に なっていない。 ・ 4での「思い思いに書かせて,本文に 調和するものを,ひとつ選ばせる」は,. No.2①マス目のある紙 イ∼ホの目標を達するのに,一番易 しいと思われるから。 ②罫紙. 表現上で起こる行書の幅について,価 値を与えていない。価値付けのない選 択は,暖味な表現を生じさせるだけで, 授業者自身,学習を評価することもで きない。 ・ 5で言われる条件の内,授業者が最も.
(9) 書写教育における授業研究の視点I. ①をふまえて,行書に適さないマス目 から罫紙に変える。少々難しくなるが, (彰をふまえているのでよかろう。. No.3白紙 N0.2をふまえて, 「行をまげない」こ とを第1目標として書く。 -1枚で書か せるが,失敗したり,時間があまっても う1度書きたい生徒には, 2枚使っても よいことにする。. h3. 大切と考えているものが示されていな I、。 「行を曲げない」というなら,そ のことを中心に組み立てることが必要 である。網羅的な要求は,学習者に消 化不良を起こさせるだけである。 初歩的段階で,中心線を通すことを主 眼とするのは良いが,指導者としては, 速書する中では行が右に流れることも, 必然として理解しておくことが必要で ある。 5で行われる「各自で中心線をひく」 活動は,結果的に学習を拡散させるこ とになる。どの位置が中心か学習者の 判断に任せてしまい,確認をしていな い。時間的にも無理がある。 6での「共通的に困難な点-」につい て,授業者の仮説がない。学習者の 『っまずき』を予測しない場あたり的な 対応を,学習指導とは呼ばない。 練習用紙・清書用紙の枚数について, 検討が必要である。 1枚に限定するか ら成果がもたらされる場合もあれば, 複数枚書かせることによってもたらさ れる成果もある。どちらでも良い,書 きたい者に書かせるとういうのでは, 計画的学習指導ではない。 学習の評価は,目標に照らして行われ るのが当然である。ここでは,技術的 な下位項目のみが前面に出ている為, 評価項目が多すぎる。技術面の錬度に のみとらわれず,理解・関心といった 分野の評価項目を設定することも大切 であろう。 前途の学習指導過程の類型からすれば, 本案は, Bの形式を示すものであろう。 目標の絞り込みの不十分さの為に,展 開される学習指導が暖味なものになっ てしまうという欠点を,如実に示して いる。 5の「白紙を使ってく練習)」で の展開に,工夫と精選が必要であろう。 様々な欠点もあるが,丁寧に作成され た学習指導案であるとは言える。今後, 1時間の中で一体何を学ばせたいのか を大掴みにし,スムーズな学習展開を 計画していきたいものである。.
(10) 10. 指導案. 題. 白紙 に詩を調和 よ く書 く〇. 日. 「 風 に ことば」 N o.1 学. 日. 習. 内. (2)行書の詩に釣り合わせて自分の名前を書かせる。. (万年筆 . 行書). 容. 指 導 過 程. (I)万年筆を使って白紙に詩を行書で調子よく書かせる0. 樵. (3捧時で 扱う封的な軒 の都細仕方.続け方を学 ばせる 0. . 学 習 活 動. 指導 上の留意点. 1 挨 拶 . 点呼. .自認折(空前.よろしく ‥). 2 用具 の確認. .「 万年筆.鉛筆. も のさし を忘れずに 準備し ている か0 」敬 するO. 忘れた者のために, 多少用意して おく0. 3 本時 の題材 と 目標 の把握. .プリント ①.②を 配り, 「 ①を 手本にし て 書くの だということ 0」. 気脈を通じさせる0. 「 名前は自分の 名前を各自で書いて, ト割 とすること O」「 仮名の行 力を入れるところと抜くところ0 都も手本を 真似て郡蝋をつかむこと 0 」を鯨 する O .プリント ②を出さ せ, 木 崎で 使用する 蘚声 の字体を 鮒. 4 漢字 の練習. .プリ ント ②の空欄に木崎で 使用する 棚. 原則として. る 。. 机間巡視. さ せる 0. .自 分の名前を2.3回思い思い に書かせ, 本文に 執 するものを一つ 許容できる行書の字体は認めてや る0 名前がうまく書けない子には,. 選ば せる 。. 個別的に助言を与える0 5 白紙 a を 使 って. .白 紙に 詩(題.名前.本のを含 噺ロ よく 書く には どう いうことに 気 を付けたらよ いかD. く 練習〉. (できる だけ 生徒から 出さ せる0 ) 「 行をまげ ない 」「 上をそろえる 」「 行間を等しくとる 」憎拝. 板書するO. と 仮名の大きさに 気をつける(湧 拝l 大 仮名l ′ Jl)」「 題.名 前の 位置を適確にとる 」 .翻 よく 書けるよう に, 各自 , 鉛筆とも のさし を 使って ,∈ 紙に巾L1 線を入れさ せる 0 机間巡視. .和己 磯の上に, 万年筆で詩を書かせる 0. 気がついたことは, 個別的に注意 する0 6批正. .共 通的に巨 推な点 気付き があれL瑚 ける0. 7 白紙 b ( c ) 杏. .巾L腺を入れずに白紙に 書かせる 0. 使 って. 失敗し た生臨 時問 カ 坊りもう 4 措きたい生徒がいれば白 紙. 〈 清書〉. Cを与える 0. 8 次 時の予 告. .次の昭司は毛筆で4字の讃 拝を書く(行動 と いうこと を伝える 。. 9 提出. .瀧をl故と , ノート を抽出 させる0. 確認 . 整理 評. .行がまがつていないか0. 価. した自分の名前が書けているか0 .行間のとり方は適当か0 . 題. 名前の位置は適当か0 . 漢字と仮名のバランスはよいか。. .漢字の行書が正しく書けているか0. . 上はそろっているか0. . 詩に調和.
(11) 書写教育における授業研究の視点I 指導案. 題. Na 2. 日. 白 紙 に 詩 を 調 和 よ く書 く0. 日. ll. (1坊 年筆を使って, 白紙に詩を行書で調和よく書かせる0. (万 年 筆 . 行 書 ). 学. 習. 内. R 行をまげないでl. 「 風 に こ とば 」. 容. 1 挨拶 . 点呼. 2 用 具 の碓 認. 指 .自軌. 標. 導 過. 程 ... 学 習. (2柄 で 扱う 渡印 廟 の基本 的な 鍋 の仕方渦 坊 を学ばせるO. 活 動. 指 導 上 の留 意 点. 出 欠をと る0. 忘れた者 のために教本用意 してお. .「 万年筆を忘れずに 鞘 し ている か0」 を聴忍 する O. く0 3. く 導入〉. .プリント Nilを配る 0 .「 ①を見本として 書く O」と いう ことを 手 断 る 0 .②のプリント で見本に 使用している 鞍声 の字体を , ll痛の基準とし て 示すc. も良 いが, 一応基準を示 しておき,. .その棚. さ せる 0. 許容 で きる字体 は, 机 問巡視 で認. .仮名の行書の書き 方を衝 け る 。 手本を見てま ねること 0支 脈を通じ させること D (ヰ. めてやるO 名 実. 線は 続けなく ても 続けるよう な対寺 ちで 0). 4 本 時 目標 を. 必 ず しも指定 した字体 に しな くて. .白 紙に 滞口 よく 書く には どう いう ことを 由削lればいいか0. と らえ る 0. (できるだけ 蜘 }ら 出さ せる 0) . ィ . 行をまげない 0ロ , 上をそろ える O ハ,行間を等しくとる O (ただし , 1 ・2連の阻 2 .3連の間は1行分空ける0 ) ニ ,. 仮名 の行書 につ いて は, 多 くを求 め ない0. 板書す る0 各 乱 M E M O 欄 に記入 させる。 特 に, イに ポイ ントを 置 くことを 指示 す る0. 漢字と 仮名の大きさ に気をつける 0 (軒 l大 仮名T 小) ホ, 題.本文のバランス をとる 0. 5 書 く (練 習 ). .プリント Na2を配る 0 ①マス目のある紙に書かせる。 2行目の4マス目から 題を書く こと O 本文は上をlマスあけて. 机間巡視0 気づ きがあれば, 個別的 に助 言す. 書くこと 0. る0. 餌 紙に 書かせる 0 (①をふまえて ). 机問巡視O 助言0. (批 正 ). .共通に匪 灘な 点 気づきをあげる 0. 題 の位置 . 上 がそろって いな い .. (清 書 ). .プリント Nu3 を 配る O. 字 の大 きさがふ ぞろい日.が 予想 で. ①白紙に 書かせる (N0.2を11まえて). きる0 「 行 を まげな い」 よう充 分 に気 を. 6 次 時の予告. .「 脚寺 は 4字の行書を書く ので, 毛筆(大小 ) を忘れないように0」 つ けさせる0 失敗 した生徒, もう一枚 書 き たい. 7 提 出. .清書1枚と , ノI ト を提出させる 0. 生徒 は, ② も使 ってよ い ことにす. 8 後 かたづ け. .当番を 堪忍し て , きちんと 如 させる 0. る0. 評. . 漢字 の行書 が正 しく書 けてい るか0. 価. . 行 がまが つて いないか0. (点画の省略の仕方 . 続 け方 を間違 って いないか0 ).
(12) 12. 授業の具体的展開 学習内容. 指. 導. 事. 項. な. ら. び. に. 発. 問. 学 習 者 の反 応 . 状 況. . 出欠 を とる 導入. . 教材確認0 用具確認。 . プ リ ン ト左 , 漢 字 の練 習 を 指 示0 板書. . 指 示 を 受 け, 一 生 懸 命 書 い て い る0. 詩 を調 和 よ く書 く 万年 筆 行 展開 書 く. 書. 《机 間 巡 視 》 . 点 画 の 省 略 の仕 方 . 続 け方 に注 意 す る ことを指示 0 《個 人 指 導 》. . 退 屈 す る生 徒 が 出 始 め る0. . 「上 手 に書 け な くて も良 い0 省 略 の仕 方 . 続 け 方 だ け で きて い れ ば良 い○ 」 . 「下 に, 詩 を 自分 が書 く とき の字 体 を 練 習 しな さ い○」. . 指 示 が 出て も, 直 ぐに は書 き始 め よ うと しな いO. . 「読 め な い の で は い け な い0 槽 書 の よ うで は い け な い○ も う い い と思 う もの は, 練 習 しな くて も良 い0 5 分 く らい で○ 」 《机 間 巡 視 》 《個 人 指 導 》 . 万 年 筆 を持 って い な い生 徒 を 見 つ け, 貸 し与 え る。 . 「省 略 の仕 方 . 続 け方 は良 い と思 う0 行 書 の 仮 名 は, ど うす れ ば 良 い のだ ろ うか○ 」 . 教 科 書 P 2 8 を 開 け させ る0. . 教 科 書 を 開 き, 説 明 を 聞 くO. . 「行 書 を う ま く書 け と は言 い ませ ん〇 日分 で納 得 して 書 い て下 さ い0 」 . 「次 に続 け るの だ と い う気持 ち を 持 って書 くこ と が 必 要 で す0 気 脈 を通 じさせ る と言 い ま す。 」 板書 気 脈 を通 じ させ る○. . う しろ の 方 の 生 徒 は, 聞 い て い な い0. . 「今 日の 目的 は, 白 紙 に調 和 よ く書 く こ とで す ○ 何 に気 を つ けれ ば調 和 よ く書 け る だ ろ うか 0 皆 か ら出 して も らい ます 0 」 《指 名 》 . 「漢 字 は大 き く, 仮 名 は小 さ くで す ね 0 漢 字 も画 数 に よ って 違 い が あ ります 。 た と えば , 目0 メ モ. . 「漢 字 を 大 き く, 仮 名 を小 さ く書 け ば よ い0 」.
(13) 書写教育における授業研究の視点I. 13. 欄に,メモしよう。」 板書. ィ,漢字と仮名の大きさ 〈指名〉. ・ 「文字の中心を揃える。 」. ロ , 文 字 の 中 心 を そ ろ え る 。 行 を ま げ ず に. 《指名》 -,丁寧に書く。 (気持ち). 「丁寧に書こうという気持 ちの問題。 」. ・後,こんな事柄がありますね。 」 こ,上をそろえる。 ホ,題を書く位置 ・プリントN0.2の配布。. へ,行間を等しくとる。. ・ 「文字は,マス目一杯に書くこと。 」 ・配置の仕方についての指示を与える。. ・説明中,少々ざわつく。他. ・ 「題は4マス日から,本文は1マス空けて。 」. のことをしていて,説明を. ・ 「今日の目標はロです。 」. 聞いていない生徒がいる。. ・ 「行書だから,できるだけ速く書いて。サラサラ と, 5分くらいで。」 ・姿勢について注意を与える。 《机問巡視》 《個人指導〉. ・一生懸命書いている。 ・万年筆の持ち方がおかしい 生徒がいる。. ・ 「N0.2の②を書きます。行をまげないで。 」 ・ 「前のところは,書いても書かなくても良い。 」. ・一生懸命書いている。. ・ 「チャイムの鳴る1分前までに書き上げる。 」 〈机問巡視〉 〈個人指導〉 まとめ. ・ 「上をそろえるのはできています。 」 ・ 「行をまげないことが大切。次に白紙に書くこと を考えて,慎重に書くこと。 」 ・ 「書けている人は,手を上げてみて。 」. ・5-6人,挙手。. ・ 「時間が来たようですから,明日までに1枚白紙. ・ざわついて,指示が聞きと. に書いてきて下さい。 」 ・ 「N0.2の②を提出して下さい. 」. MSB ・提出の仕方が,理解されて いない。. 終了. ・片付け。.
(14) 14. 学習指導の展開について 授業者は, 1時間の授業を振り返って,次のようなレポートを綴っている。. 細かな部分から反省してみると, 「白紙に調和良く」という学習テーマを与えながら,指 導者自身の板書が雑で情なかった。反省会で先生にも言われたが, 「教師にとっての白紙は, まさに黒板なのだ」と実感した。指示が不徹底に終わったため,生徒たちは右往左往するば かりだった。更に,導入部分に時間を掛け過ぎたため,後半をまとめることもできなかった。 ポイントをしっかりと設定した,時間配分の必要性を知った。 授業の展開自体は,まぁまぁだったと思うが,漢字・仮名それぞれを行書でどう書くのか など研究不足で,机問巡視の際に,適切な助言を与えることができなかった。全ての面で, 自分の中に今一つ確信がなくて, 「何のためにこんなことをしたんだろう。 」という思いが 残った。生徒にとって,何ら発展性を見出だせないようなことを扱ってみたところで,結局, その場限りのものになってしまい,何の力もつけてやることができなかったと思った。行書 というものに対する認識不足・研究不足を感じた。同時に,目標である主な指導事項とその 他の事項とを,授業でどの様に取り扱って目標を徹底させたら良いのか,発展性・広がりを 持たせる指導をするためにどういう工夫が必要なのか,今後の自分の研究課題であると思う。 書写指導において,事前の教材研究が,大きな関門として授業者の前に立ちはだかってくる。 『行書』の教材研究においても,歴史とか代表的古典についての論述を収集し,学習指導にあた ろうとする授業者も多い。生徒の日常書写への切り込みや,書字・書写の実態については触れら れず,その為,自らが展開する学習指導の『価値』を語ることもできない。行書とはこう言われ ているもの-という認識を越え,自分自身が行書の定義・意義を構築していくこと無くして,生 徒達に行書の必要性は説くことはできまい。行書を書くことの利点は何か,どういう経過を辿れ ば書けるようになるのか,それが学習を通して生徒達の中に定着していくことが,学習指導の導 入であり結論である。上述の授業者のレポートの中にも,そのことに至り得なかった悔しさが満 ち溢れている。 授業の観察者からは, ①早口で,指示の語尾がはっきりしない。 ②板書が計画的でない。 ③仮名の行書について,説明が不十分で暖味。 ④姿勢の良くない生徒が多い。姿勢についての指導が必要。 などの意見が出された。 ①の「早口」については,授業者ごとの特徴もあり,一概に否定はでき まい。しかし話法という観点から,指示語の在り方を含めて再考の余地はある。 「こういう風に-」 といった,何を要求しているのか,何を意味しているのか限定できない指示語が多く,それによっ て,学習内容が拡散していったことは否定できない。 学習の展開の中で, 『手本』を固定的にとらえないという点で,新しい見識が授業者にあった ことを,大きく評価して良いであろう。充分に研究を深めていない為, ③のような指摘は生じた。 「この手本でなくても良い。 」と言われても,自由さの範囲が分からない学習者にが戸惑いがあ る。何種類かの字本例を示し,一定の枠を示すという方向から,揺さぶりかけていきたい内容で. :JBS.
(15) 書写教育における授業研究の視点I. 15. 6本論のまとめにかえて 自らの手で『もの』を形造ることができる学習は,本来,生徒達の興味・関心が集中する部分 である。国語科書写においては,純粋の創作活動と認められるものは少ないが,知的理解として 得られたものを体験的に深めていくという点で,果たすべき役割は大きい。生徒達が「書きたい」 と思う場を,どの様に仕組み,どの様に設定していくか,題材選定の段階から周到な計画が必要 とされる。本論5の行書指導事例についても,生徒の身近な言語生活の中に題材を求めることを, 授業者としては忘れてはなるまい。生徒達の生活の中で,新しい言語が次々と誕生し,次々と受 け入れられていっているという事実は,既習の国語教科書を題材にするといった程度の対応では, 生徒達の言語生活に追いっくことはできないことを,我々に認識させる筈である。 本論4においても述べてきたように,学習指導過程の中で, 「練習」という部分をいかに意識 化していくかが,大きなポイントになると考えて良いであろう。設定しておいた練習のための時 間を,時間が余ったからといって拡大したり,追い詰められて縮小してしまったりするという安 易な態度では,確実な書写能力は形成されていくまい。実習は,学習指導の時間的な調整を行う 『空白』として存在しているのではない。実習を学習指導の中に,生き生きとした活動として, どのように組み込んでいくか。今後,そのことが大きな課題となっていくであろうことを付記し て, 『書写教育における授業研究の視点I』と題した本論のまとめに代えたい。 参考文献 藤原宏・加藤達成(1986)書写書道教育原理東京書籍 久米公(1989)書写書道教育要説董原書房.
(16) 16. Research on a Way of Penmanship I. Mitsuo SHINO This study attempts to analyze positively the cases of teaching penmanship in Japanese language classes and to establish a teaching theory.. With the recent necessity for the modernization of education, establishing a new theory in penmanship teaching is an urgent need. At present, teachers still tend to give the students a kind of artistic experiences because no distinction is made between penmanship education and calligraphy education. Taking this reality into account, this paper analyzes the present situation and mentions a concrete teaching process. It also discusses a systematic method of teaching and considers its significance through the cases of student teachers classes. A basic theory on how to teach penmanship and the cases by the theory are mentioned alternately in this paper as a part of a continuous research. Key words : Penmanship in Japanese language classes, a case analysis, a teaching process of fundamental learning, leadership qualities in class, a semicursive style of writing, penmanship with pens.
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