特別支援学校における視覚に障害のある児童の指導について-特別支援教育コーディネーターのコンサルテーション事例から-
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(2) えていく必要があるといったコーディネーターの助 言に、交互に鳴らされた楽器の音を聞いて好きな楽器 の方に手を伸ばさせるといった指導力桁われた。. 動かしている手指を見せながら、握りこんでいくとき の感触の変化を、児童に体感させることができた。. 2 考察. 2 考察. 触らせながら見せることで、見るという活動洲足さ. 指導のねらいとして、さわりながら名称を聞くこと. れたと考える。. で、さわった時の形状の理解から、名称を理解させよ. 指導(授業)計画が、同じ内容を繰り返し半期にり たって行うものであったことから、つぎへの見通しと. うとするものであった。復唱ができてきたことから手 でさわったものと復唱した名称の理解ができている かどうかの点検も含めて、名称を伝えてそれを袋に入. 期待感といったものを}瞳は学習できたと考える。. れるといった設定や、2つから1つを選ぶといった設 定をしていこうと考えた。しかしながら、選択する複 数の対象物を視的にとらえられないA児には難しい と考え、音を2つ聞かせて、好きな楽器の方に手を出. 覚に障害のある児童に対しての指導のあり方を、実際. させるといった設定となった。. lV総合考察. <事例3〉. 歩行や空間認知等については、盲学校地域支援部の支. 1 結果. 援を依頼したが、コーディネーターを含め研究宍橡校の. コーディネーターが指導場面に介入したことで、視. の指導場面を通して指導者にコーディネーターが提 示するとともに、指導の根拠を指導者が理解できたと 考える。. 運動と動作の指導では、クッションマット上を歩く. 指導者の中には、長らく重度重複の障害のある,瞳生徒. ことで、マットヘの沈み込みを膝や腰で調整したり、. ブロックの上を足をすらせながら進むことで、ブロッ. にかかわってきた経験もあり、視覚に障害のある,瞳の 指導に、経験から対応できることも多かったと考える。. クの端を知覚したりする等、状況に応じた身体の動か. そのことは、コーディネーターの助言を受けての指導者. し方をA児は獲得することができた。. の指導の工夫に多くあらわれている。. また、身体のバランス感を育成したり、身体を曲げ たり伸ばしたりといった身体機能の育成については、. 特別支援学校のコーディネーターにあっては、外部支. 姿勢の介助や動作を構成する一連の動きを介助するこ. いう実態もあると聞く。今回の指導場面への介入にあっ. とで、要求される身体の動きを具体的にA児に知らせ. ても、継続的に同じ時間帯に介入ができたものではなか. ることができた。. ったが、不定期であっても成果がみられたことから、指 導場面への介入を行う意義は大きいと考える。. 視覚模倣にて、姿勢や動作を学ぶことが難しいA児 にとっては、動作介助での指導が主となり、運動量も. 援に奔放するものも多く、校内支援に疎外になりがちと. 今回の指導場面への介入は、文橡とした指導者に視覚. 同じ時間枠で保障することは十分にはできなかった。. に轄のある魑生徒を指導した纏鰍カ、ったため、. 2 考察 A児が視覚に障害があり、動作を模倣することがむ. 介入が容易であったが、他者からの指導場面への介入を. ずしいこともあり、動作介助にて指導者と一緒に動作 を行い、動きの構成や動きの流れを知らせていく必要. 指導場面への介入の1つの意図としては、複数の目で指 導のあり方やリ瞳生徒の実態を的確に判断していくとい. があった。. ったこともある。. 身体にどのような力を育てていくのかといったこと. 指導場面への介入を指導者への指導ととらえず、,瞳. に関しては、1つの授業枠では、必要とされる身体機 能の育成を全て保障することは難しく、年間指導計画 での指導内容の調整等をしていくことが課題として残. 生徒の実態や課題に応じて指導を進めるための1つのシ ステムという理解を、支援を受ける側に促していければ. った。. V今後に向けて. 〈事例4〉. 検査等を児童生徒に実施できず、今回のように指導者. 1 結果. の指導と,瞳の反応から指導者への助言をしようとする. 受けることを良しとしない指導者は多いと想定される。. と考える。. 感覚と感触の指導では、r見る」「さわる」r嗅く〕と. ならば、指導のねらいや文橡児童生徒の障害の特性とい. いったことを、バラバラで行ったときよりも、「見る」. ったものを把握しておく必要がある。. といったことに視点をおき、他の感覚を補助としてつ. 指導者の指導に対する}瞳の反応を観察し、その時々. かったことで、見るという活動洲足され、二瞳の反応. の,瞳の様子が把握できていることで、,瞳の実態に見. もとらえやすくなった。. 合った助言をコーディネーターは行えると考える。指導. パン生地を、粘り気があり感触のよい粘度にしてB 児にさわらせながら見せるという指導は、手の動きと. の記録等の文章で表記されたものは認識に手間取ること もあり、活用しずらい場合もあると考える。それだけに. 感触の変化を関係させての指導であり、「どのように. 指導場面の観察から、指導経験を生かしゴーディネータ. 見せていくのか」「見るための意識や意欲をどのよう. 一榊旨導者に助言を行うことで、指導者の指導とリ瞳の. に育てていくのか」といった指導上の工夫方桁われた。. 変容が促されるならば、指導場面への介入に対する期待. r見る」ということを視点にしたことや、r見る」と. は大きいと考える。. いうことを促すため、他の感覚を併用したことでの成. 主倒=旨導教員 柘植雅義. 果は大きく、さわらせながら見せるという場合では、. 一255’ @ 指導教員 柘植雅義.
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