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聴覚障害乳幼児療育における新生児聴覚スクリーニング検査の在り方に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)      聴覚障害乳幼児療育における. 新生児聴覚スクリーニング検査の在り方に関する研究              特別支援教育学専攻              心身障害コース.              M07102D             小林 悟 I.問題と目的. 皿.研究方法.  聴覚障害は、早期に発見され適切な支援が行わ. 1.文献調査. れれば聴覚障害による影響が最小限に抑えられ、.  新生児聴覚スクリーニングマニュアル(三科,. コミュニケーションや言語の発達が促進され、社. 2007)や、新生児聴覚事業の報告書(岡山・秋田・. 会参加が容易になる(三科,2007)。また、生後6. 東京・北海道帯広・神奈川・山梨・長野・静岡・. ヶ月以前に介入すれば6ヶ月以後の介入より言語. 宮城)の文献調査を行った。. 発達に大きい伸びがみられるという報告もある. 2.面接調査. (坂本,2002)。聴覚障害を早期に発見し、療育を行. (1)対 象・聾学校の乳幼児相談関係者4名. うことが重要であるということが示され、多くの.      ・難聴幼児通園施設の関係者1名. 国で新生児聴覚スクリーニング検査が実施されて.      ・聴覚障害児の保護者2名. いる。日本でも平成12年8月に旧厚生省(現厚生.      ・保健師1名. 労働省)により導入され、新生児期に聴覚障害を発. (2)期 問 平成20年4月∼11月. 見できるようになった。. (3)手続き 文献調査では、実施されている支援や.  しかし一方で、新生児聴覚スクリーニング検査. 取り組みが、検査を行う側(産科・病院)や療育を. に対して、検査の実施について、検査結果後の支. 行う側(乳幼児相談関係者・難聴幼児通園施設等)、. 援、確定後の支援(療育・教育)の問題があげられ. 検査を受ける側(児・保護者)にどのような影響を. ている。このような状況に三科(2007)は、支援体. 与えるかは記載されていなく、不明な点が多い。. 制の構築のために「新生児聴覚スクリーニングマ. そこで、文献調査で明らかになっていない点を新. ニュアル」を作成した。また、独自の検査実施マニ. 生児聴覚スクリーニング検査の関係者に面接調査. ュアルを作成している県もある。しかし、新生児. を行った。. 聴覚スクリーニング検査に対する現状や課題は未. 皿.結果と考察. だ不明な点が多い。. 1.検査の実施についての現状と課題.  そこで本研究では、親の心理面や赤ちゃんの育.  新生児聴覚スクリーニング検査機器は、自動. 成にも大きく関わると考えられる新生児聴覚スク. ABRよりもOAEのリファー率が高く、偽陽性が. リーニング検査とその後の支援体制について、こ. 多いことが分かっている。偽陽性は保護者に無用. れまで公表されている新生児聴覚スクリーニング. な不安を抱えることになることから、偽陽性の低. 検査に関する調査報告の文献調査や関係者への面. 下を目的とした検査を行う必要があり、以下の取. 接調査を通して、どのような支援体制が望ましい. り組みを実施している口. か、支援体制の在り方を検討していく。. ・検査の回数を増加させ、信頼性を上げる。. 一212一.

(2) ・0AE機器での検査の場合、近隣の自動ABRの. 易にできる時代であり、検査側への質問も専門的.  ある施設を紹介する。. になっている。そのため検査側の対応や、きめ細. ・検査に関する知識や技量がある人が検査を行う。. かい支援が必要である。しかし、外来患者の対応.  しかし、検査を複数回行うことは保護者の不安. 等で忙しく、きめ細かい対応が困難な場合もある。. や負担があり、検査に対する保護者の心理面に配. 一人ひとりの保護者に対応することが望ましいが、. 慮することが望ましい。. 対応が困難な状況にあるならば、専門機関と連携. 2.リファー後∼確定診断の現状と課題. し、細かな対応をする方が、検査を行う側、受け.  保護者は、新生児聴覚スクリーニング検査を受. る側にとって相互によいと考える。. けることや検査時に対して不安は見られない。し. 3.確定診断後∼療育の現状と課題. かし、検査結果後やその対応に不満を抱いている。.  検査の結果は、引き延ばさずに、今の時点で分. そこで、新生児聴覚スクリーニング検査の告知に. かっている部分を保護者に逐一報告する必要があ. ついて、誰が、いつ、どこでという部分は整備さ. る。また、確定診断時の結果通知や説明が断定的. れる必要がある。. で不満があることで、保護者の不安は大きいこと. (1)誰が. が分かっている。そのため、両親2人で来所する.  検査や聴覚障害について知識があり、説明がで. ことの徹底をし、専門職の同席を行い多角的な視. き、リファー後の保護者の心理面に配慮ができる. 点を持てるようにすることが望ましい。更に、確. 人がよい口しかし、実際に結果を伝える側の知識. 定診断時の保護者のカウンセリングの重要性が認. 不足や説明不足があげられている。説明不足や知. められ、対応例を検討している。また、将来のこ. 識不足は保護者の不安を更に増大させるため、専. とやこれからの育児について情報がほしいという. 門家を同席させる必要がある。. 意見から療育機関への連携を密に取るようにする. (2)いつ. 必要があると考える。.  検査結果を1ヵ月健診時に伝える取り組みは保.  保護者の不安が軽減するためには、療育機関の. 護者の不安の軽減につながる。更に確定診断まで. 取り組みが重要である。しかし、療育機関が遠い. の期間が短くなることから、1ヵ月後の健診時に. ことや少ないということが保護者の負担になり問. 伝えるほうがよい。しかし、実際に取り組んでい. 題になっている。これらの問題に対して、保護者. るところは少なく、人口の規模の大きさや里帰り. の二一ズにあった支援を行うために、家庭訪問支. 分娩等により1ヵ月後の健診時に結果を伝える取. 援やサテライト教室があり、この取り組みにより. り組みを行わないほうがよい地域もある。. 保護者の負担や不安は軽減している。. (3)どこで. 1V.今後の課題.  プライバシーが守られている場所、落ち着いた.  提言した望ましい支援体制の在り方が、関係者. 場所で告知が行われる必要がある口. (保護者、産科、病院、専門家、療育関係者)にど. (4)その他. う影響するのか研究を進めていきたい。.  近年では、検査結果の通知時に保護者に何をど 主任指導教員 鳥越隆士. のように伝えるかということが分かっているが、. 保護者もインターネット等で情報を得ることが容. 一213一. 指導教員鳥越隆士.

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