第3学年
国語科学習指導案
1 単元名 場面の様子を想像しながら読もう( ちいちゃんのかげおくり )「 」 2 指導観 <このような子ども達だから(児童観)> ○読むことに関しては、1学期の物語単元「きつつきの商売 「三年とうげ」で、場面を想像し」 ながら工夫して声に出して読む学習を通して、90 %の児童が上手に音読ができるようになった。 しかし、場面の様子や人物の気持ちなどを叙述を基に想像して読みとることはできていない。 ○交流に関しては、自分の考えを相手に伝えることができるが、聞く側の自分の考えと比べなが らしっかり聞くという態度は、十分に育っているとは言えない 「みんなの前で発表すること」。 がきらい・あまり好きではないと答えた児童が 50 %で、その理由として 「恥ずかしい、話した、 いことがみつからない」が多かった。また 「グループ学習で友だちの考えと自分の考えを比べ、 ながら聞くこと」については80%が「よくできた・できた」と答えてはいるが、似ている考えを 見つけることだけにとどまっている。 ○読書に関しては、朝の活動などの時間で、自分で本を選び積極的に読んでいるが、自分の課題 をもって、関連した他の本を読むまでには至っていない。 <このような単元で(単元観)> <このような方法で(方法観)> 本単元は、戦争時の情景や登場人物の様子、 ○「出会う段階」では、教師の読み語りによ 心情を場面の移り変わりに気をつけ、想像して り教材に出会わせ初読の感想を書き、学習の 読むことができる。登場人物の会話文を生かし めあてを作る。また 「家の人を招待して音、 た音読の工夫をしたり思ったことを伝え合った 読発表会をしよう」という単元の見通しを持 りしながら読み進めることをねらいと してい たせ、本単元への関心意欲を高めたい。 る。本教材のよさは、次の通りである。 (相手意識 (目的意識)) ○戦争によって家族からひき離されてしまうちいち ○「深める段階」では、学習のめあてをもと ゃんの寂しさや、防空壕の中で家族の帰りを信じつ に、それぞれの場面の様子や登場人物の気持 つ、ひとりで力尽きてしまうやりきれなさなど、戦 ちを考える。叙述をもとに想像しやすいよう 争を十分理解できないと思われる児童にとっても、 に、行動や会話文にサイドラインを引き着目 感情移入がしやすく、平和の大切さ、家族の絆の尊 させ、音読記号などを記入させる。吹き出し さを感じ取ることができる。 に登場人物の気持ちを想像して書かせ、登場 ○叙述の面でも、最初と最後の「かげおくり」 人物の心情に迫らせたい。考えたことを確か が対照的に描かれ、場面構成がはっきりしてい にしたり広げたりするために 「話し合いの、 ることから、ちいちゃんの心情の変化がとらえ 進め方カード」を使ってグループ交流をし、 やすい。また、会話文が多く、前後に「つぶや 全体交流をする。さらに、登場人物の思いを きました 「聞き返しました」な どの表現が多」 音読で工夫して表現できるようにしていきた いことや、体言止めや現在形の文末表現が折り い。 込まれた状況説明や情景描写によって、登場人 ○「生かす段階」では、聞く人に自分たちが 物の心情に迫りやすく、音 読を通して情感豊 伝えたいことを分かってもらうようにするた かに読み浸らせることができる教材である。 めに、グループで話し合って役割を決める。 これらのことから、場面の移り変わりに注 評価カードをもとに、登場人物の気持ちや読 意 しながら、登場人物の気持ちの変化、場 面 みの工夫について考えて音読できたかどうか の様 子などについて、叙述を基に想像しな が を評価し合うことで、音読への意欲を高めて ら声に 出して読む態度を育てる上で意義深 い いき、家の人を招待して音読発表ができるよ 。 ( ) と考える。 うにしたい 評価意識 3 目標 ○場面ごとの様子を進んで読み、家の人を招待して音読発表会を開くための活動に進んで取り組 。 ( ) もうとしている 関心・意欲・態度 ○登場人物の気持ちや読みの工夫について考えたことを話したり、聞いたりすることができる。 (話す・聞く) 。 ( ) ○登場人物の気持ちを吹き出しに書くことができる 書く ○登場人物の気持ちを想像したり、場面の様子がよくわかるように、声に出して読んだりするこ とができる。 (読む) 、 。 ( ) ○動作や様子を表す言葉の意味を考えたり 短文を作ったりすることができる 言語事項4 評価規準 ア関心・意欲・態度 イ話す・聞く能力 ウ書く能力 エ読む能力 オ言語についての 知識・理解・技能 ①音読発表会に向け ①自分の思いや考え ①登場人物の行動 ①会話文や行動を ①動作や様子を表 て、意欲を持って音 の意図を相手に分か や会話文から気持 表す言葉をもとに す言葉の意味を考 読に取り組もうとし るように話し、自分 ちを吹き出しに書 して、情景を想像 えたり、短文を作 ている。 の考えと友達の考え いている。 しながら読んでい ったりすることが の相違点を考えなが る。 できる。 ら話を聞いている。 ②場面の様子がよ く分かるように音 読している。 5 単元計画及び評価計画(14時間) 段階 時 ねらい 主な学習活動 ○教師の支援及び( )評価規準 ○興味・関心を持って ○扉の詩を読み、広がる青 ○教師が読み語りをすることで、 作 品 の 読 み 語 り を 聞 空 を 想 像 し た 後 「 ち い ち 挿絵を手がかりに話の順序や出会、 き、感想を書くことが んのかげおくり」の読み聞 いのイメージを鮮明にし、興味関 1 できる。 かせを聞く。 心が持てるようにする。 ( ) 、 ○登場人物を確かめ、初読 書 教材文に興味・関心を持ち の感想を書く。 心に残ったことを書いている。 ( ) ウ-① 感想・観察 ○時や場の設定・登場 ○新出漢字の練習と分から ○辞書を用いてもわからない言葉 出 人物・語句などを確か ない言葉を辞書で調べる。 については教師が説明する。 会 めながら全文を音読す う 2 ることができる。 ○音読の練習をする。 (言)新出漢字や読み替えの漢字 を読んだり難しい言葉の意味がわ 。 ( ) かっている オ-① 観察 ○「音読発表会をしよ ○学習計画をつくり、学習 ○初読の感想から学習計画をつく う」という単元全体の の見通しをもつ。 ることで、児童が意欲をもって取 めあてを持つことがで り組むことができるようにする。 きる。 3 ○音読発表会をして、おうちの人 に聞いてもらうという見通しを持 たせる。 (話・聞)自分の思いや考えの意 図を相手に分かるように話し、自 分の考えと友達の考えの相違点を 考えながら話を聞いている。 ( ) イ-① 観察 (関)読みの見通しをもとうとし ている。 ア-①(観察・感想) ○家族みんなでかげお ○1の場面前半を読み、か くりをする情景を読み げおくりをしている家族の (※4~10は同じ支援) 4 取ることができる。 様子や気持ちを読み取る。 ○学習場面の音読を行い、学習場
5 ることができる。 ○教科書のちいちゃんの気持ちが わかるところにサイドラインを引 かせ、ちいちゃんの気持ちを読み ○1人ぼっちになって ○2の場面を読み、空襲か 取れるようにする。 しまったちいちゃんの ら逃げまどううちにお母さ 6 気持ちを読み取ること んとはぐれてしまったちい ○グループ内で自分の思いが伝え 深 ができる。 ちゃんの気持ちを読み取る。られるように、話し合いの進め方 め のカードを使う。 る ○ 焼 け 落 ち た 家 の 跡 ○3の場面を読み、母と兄 7 で、1人で母や兄を待 を待ち続けるちいちゃんの ○交流をするときは、自分の思い ち続けるちいちゃんの 気持ちを読み取る。 と友達の思いを比べながら聞くよ 本時 気持ちを読み取ること うにさせる。 Ⅰ ができる。 ○1の場面と比べなが ○4の場面前半を読み、1 ○会話文やちいちゃんの行動を表 8 ら、1人ぼっちでかげ 人ぼっちでかげおくりをす す文をもとに考えさせる。 おくりをするちいちゃ るちいちゃんの気持ちを読 本時 んの様子や願いがわか み取る。 ○ワークシートで本時を振り返ら Ⅱ るように音読すること せ、音読発表会に向けて場面ごと ができる。 に音読記号を書かせておく。 ○花畑の中でみんなと ○4の場面後半を読み、花 9 再会したちいちゃんの 畑の中でみんなと再会した (読)会話や動作を表す言葉をも 気持ちを読み取ること ちいちゃんの気持ちを読み とにして、情景を想像しながら読 ができる。 取ることができる。 んでいる。 ○空色の花畑でちいち ○5の場面を読み、空色の エ-①(観察・ワークシート) 10 ゃんの命が消えていく 花畑でちいちゃんの命が消 様子を読み取る。 えていく様子を読み取る。 ○1番心に残った場面 ○いちばん心に残った言葉 ○相手意識を持たせることで、感 を選び、聞き手を意識 や文を書き出し、読みたい 動したところや心に残ったところ 11 して音読をすることが 場面を選び、音読練習をす など、思いが伝わるように音読を 12 できる。 る。 工夫させる。 13 (関)音読発表会に向けて、相手 意識を持って活動している。 生 ア-①(観察・感想) か す (読)場面の様子がよく分かるよ うに音読している。 エ-②(観察・ワークシート) ○音読の仕方を工夫し ○おうちの人に対して 「ち ○相手意識・目的意識をもって発、 て発表することができ いちゃんのかげおくりを紹 表をさせる。 る。 介する会」を開く。 14 (読)場面の様子がよく分かるよ うに音読している。 エ-②(観察)
6 本時Ⅰ (1)主眼 1人ぼっちで母や兄の帰りを待ち続けるちいちゃんの気持ちを吹き出しに書き、読み取 ることができるようにする。 (2)準備 (教師)挿絵 (児童)ワークシート、学習つづり (3)展開 段階 学習活動 支援と評価 1.前時学習を想起し、本時 ○前時場面の音読をし、前時までの学習を掲示物で振り返ら つ 学習のめあてをつかむ。 せ、本時のめあてを確認する。 か む 2.1人ぼっちのちいちゃんの 気持ちを読み取る。 (1)本時場面を音読する。 ○一斉読みをし、学習の場面を意識づける。 (2)町の様子やちいちゃんの ○町の様子がわかるところを発表させ、町の様子を考えさせ 様子を考える。 る。※すっかり変わった町の様子の挿絵を示す。 ○ちいちゃんの様子や会話にサイドラインを引かせる。 (3)おばちゃんと二人でいる 深くうなずきました ・・・そう思う。 つ ときのちいちゃんの様子を 。 【着眼2】 く 考える。 また深くうなずきました ・・・きっとそうだ。 。 る (4)ぼうくうごうの中でねむ ○「おかあちゃんとおにいちゃんは、きっと帰ってくるよ」 るちいちゃんの気持ちを書 をもとに、ワークシートにぼうくうごうの中でねむるちい く。 ちゃんの気持ちを書く。 交 流 す (5)グループで交流する。 ○「話し合いの進め方カード」をもとに交流させ、自分の考 る えを発表できるようにする。 ○自分の考えと同じところ・違うところを線を引きながら聞 くようにさせる。 、 、 ○同じところやちがうところを整理して 班の考えをつくり カードに書かせる。 3.全体交流を通してちいちゃ ○自分の考えと友達の考えを比べながら、ちいちゃんの気持 んの気持ちについてまとめ ちについて話し合わせる。 る。 ○戦争当時の様子の挿絵や時間的経過についても振り返ら ふ せ、ちいちゃんの気持ちにより深く迫らせる。 り か 4.本時のまとめをし、学習の ○ワークシートで本時を振り返らせ、音読発表会に向けて声 え 振り返りをする。 の大きさや速さの工夫について音読記号で書かせる。 る お母ちゃんとお兄ちゃんは家に帰 ってくるはずだから待っていれば かならず会える。一人でさびしい けれどお母ちゃんとお兄ちゃんが 来るまで待っていよう。 ぼうくうごうは暗くてこわいけれ ど、がまんして待っていればお母 ちゃんとお兄ちゃんが迎えにきて くれるよ。町が焼けてしまってど こに行けばいいのかわからない。 家族の思い出のある家でお母ちゃ んとお兄ちゃんを待っていればか ならず帰るよ。大好きな家族をし んじているから。 さびしいな。おなかがすいた な。がんばろう。おばあちゃ んについていけばよかった。 評価 会話や動作を表す言葉をもとにして、情景を想像 しながら読んでいる。 (観察・ワークシート) めあて 一人ぼっちでぼうくうごうの中でねむるちいちゃんの気持ちを読み取ろう。 手だて1 ち い ち ゃ ん の 言 葉 か ら 考 え よ う 。 手だて2 ち い ち ゃ ん の 様 子 。 はどうだったかな
6 本時Ⅱ (1)主眼 1の場面と比較することで、1人ぼっちでかげおくりをするちいちゃんの気持ちを吹き 出しに書き、ちいちゃんの様子や願いがわかるように音読することができるようにする。 (2)準備 (教師)挿絵 (児童)ワークシート、学習つづり (3)展開 段階 学習活動 支援と評価 1.前時学習を想起し、本時 ○前時までの学習を掲示物や音読をすることで振り返らせ、 つ 学習のめあてをつかむ。 本時のめあてを確認する。 か む 2.本時学習場面を読み取る。 (1)学習場面を音読する ○一斉読みをし、学習の場面を意識づける。 (2)場面の様子を考える。 ○ちいちゃんの気持ちや 様子がわかるところに つ サイドラインを引く。 ○1の場面と比較し、 く 家族が死んでしまった る ことやちいちゃんが死 んでしまったことに気 【着眼2】 づかせる。 (3)1人でかげおくりをして ○挿絵から吹き出しを出しておくことで、ちいちゃんの気持 いるちいちゃんの気持ちを ちを書きやすいようにする。 書く。 交 流 す る 3.全体交流を通して、ちいち ○自分の考えと友達の考えを比べながら、ちいちゃんの気持 ゃんの気持ちについてまとめ ちについて話し合わせる。 る。 ○音読発表会に向けて、どんな読み方をしたらよいか音読記 4.工夫して音読する。 号について話し合わせる。 ふ (1)グループで ○「話し合いの進め方カード」をもとにグループで音読の工 り (2)全体で 夫について交流させる。 か え ○音読カードを活用して相互評価させ、感想を伝え合う。 る 5.本時のまとめをし、学習の ○友達の音読発表を聞いてよさを見つけさせる。 振り返りをする。 ○全員で音読し、自己評価を書かせ、学習のまとめをする。 おなかがへったな。 きついな。 評価 声の大きさや速さを工夫し、様子や気持ちがわ かるように音読している (観察・ワークシート)。 4人でしたかげおくりは楽しか ったな。お母ちゃんやお兄ちゃ んはどこに行ったんだろう。早 く会いたいよ。また家族4人で 一 の 場 面 お 父 さ ん が つ ぶ や き ま し た 。 お 母 さ ん が 横 か ら 言 い ま し た 。 み ん な で 、 か げ ぼ う し に 目 を 落 と し ま し た 。 目 の 動 き と い っ し ょ に 本 当 の か げ お く り 家 族 四 人 の 楽 し い か げ お く り 四 の 場 面 お 父 さ ん の 声 が 青 い 空 か ら ふ っ て き ま し た 。 お 母 さ ん の 声 も 青 い 空 か ら ふ っ て き ま し た 。 た っ た 一 つ の か げ ぼ う し を 見 つ め な が ら 、 空 に す い こ ま れ て い く ま ぼ ろ し の か げ お く り ひ と り ぼ っ ち の か げ お く り 手だて2 ち い ち ゃ ん は 本 当 に 幸 せ だ っ た の か な。 手だて1 ちいちゃんはふらふら するのに、なぜ立ち上 がったのかな。 お父ちゃん、お母ちゃん、お兄ちゃんの声が聞こ えるよ。うれしいな。待っていてよかった。 めあて 一人ぼっちでかげおくりをするちいちゃんの気持ちを考えて音読しよう。