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JAIST Repository: ナノテクノロジー・材料分野におけるNEDO研究開発事業の在り方に関する考察

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Academic year: 2021

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https://dspace.jaist.ac.jp/ Title ナノテクノロジー・材料分野におけるNEDO研究開発事 業の在り方に関する考察 Author(s) 佐藤, 義竜; 山田, 宏之 Citation 年次学術大会講演要旨集, 26: 686-689 Issue Date 2011-10-15

Type Conference Paper

Text version publisher

URL http://hdl.handle.net/10119/10210

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す るものです。This material is posted here with permission of the Japan Society for Science Policy and Research Management.

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2H03

ナノテクノロジー・材料分野におけるNEDO研究開発事業の在り方に関する考察

○佐藤 義竜、山田 宏之(NEDO) 1.はじめに 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機 構(以下「NEDO」)は、我が国におけるナノテク ノロジーの実用化を推進するため、 年度からテ ーマ公募型事業「ナノテク・先端部材実用化研究開 発」を実施している。本事業は、産業戦略上の重要 性を考慮してNEDOが選定したシーズ技術を用い て、新産業創造戦略(、経済産業省)におけ る新産業分野のうち、燃料電池、ロボット、情報家 電、健康・福祉・機器・サービス、環境・エネルギ ー・機器・サービスの  分野の発展に資するキーデ バイスの実現を目指している。  本稿では、今後の我が国のナノテクノロジーの発 展を目的に、より有効な研究開発事業の構築に資す るため、「ナノテク・先端部材実用化研究開発」の  年度間に亘る公募における提案内容等を分析した。 その結果を踏まえナノテクノロジーに関する研究開 発事業の在り方について基礎的な検討を行った。 2.「ナノテク・先端部材実用化研究開発」の概要  「ナノテク・先端部材実用化研究開発」は前述の   図1.提案/採択件数と採択倍率 趣旨に加え、下記の通り設計されている。 ・テーマ終了後 ~ 年での実用化を目指す研究開 発が対象。 ・先導的研究開発を「ステージⅠ」、実用化研究開発 を「ステージⅡ」とする。それぞれ ~ 年程度と する。ステージⅠでは、 百万円以内/年/件を NEDOからの委託として全額支給。ステージⅡ では、 百万円以内/年/件を補助率  以内 で補助。( 年度春実施の公募のみ、ステージ Ⅱでは  百万円以内/年/件を補助率  以内 で補助。) ・川上と川下の垂直連携、異業種・異分野の連携が 必須。ステージⅠでは研究体制の中に企業が一社 以上含まれていることが必要( 年度は大学あ るいは公的研究機関の参画も条件)。ステージⅡで は複数の企業で助成事業を実施する体制を取るこ とが必要。 ・ステージゲート方式を採用。ステージⅠとステー ジⅡの間で絞り込み評価(ステージゲート)を行 い、実用化の観点から有望なシーズ技術を選抜。 ただし、公募時にステージⅡから開始の提案も可 能。 ・想定する新産業分野、活用するシーズ技術を公募 時に選択、分類。選択肢は後述。なお、シーズ技 術においては  年度および  年度に項目を 追加。  3.研究方法 3-1.分析対象  年度から  年度に行った「ナノテク・先 端部材実用化研究開発」の公募全  回の提案  件を分析対象とした。図  に当該期間の提案/採択 件数と採択倍率を示す。 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0 0 20 40 60 80 100 2005 春 2005 秋 2006 春 2006 秋 2007 春 2007 秋 2008 春 20 08 秋 2009 春 2009 秋 2010 春 採 択 倍 率 提 案 / 採 択 件 数 提案件数 採択件数 倍率

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ナノテクノロジー・材料分野におけるNEDO研究開発事業の在り方に関する考察

○佐藤 義竜、山田 宏之(NEDO) 1.はじめに 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機 構(以下「NEDO」)は、我が国におけるナノテク ノロジーの実用化を推進するため、 年度からテ ーマ公募型事業「ナノテク・先端部材実用化研究開 発」を実施している。本事業は、産業戦略上の重要 性を考慮してNEDOが選定したシーズ技術を用い て、新産業創造戦略(、経済産業省)におけ る新産業分野のうち、燃料電池、ロボット、情報家 電、健康・福祉・機器・サービス、環境・エネルギ ー・機器・サービスの  分野の発展に資するキーデ バイスの実現を目指している。  本稿では、今後の我が国のナノテクノロジーの発 展を目的に、より有効な研究開発事業の構築に資す るため、「ナノテク・先端部材実用化研究開発」の  年度間に亘る公募における提案内容等を分析した。 その結果を踏まえナノテクノロジーに関する研究開 発事業の在り方について基礎的な検討を行った。 2.「ナノテク・先端部材実用化研究開発」の概要  「ナノテク・先端部材実用化研究開発」は前述の   図1.提案/採択件数と採択倍率 趣旨に加え、下記の通り設計されている。 ・テーマ終了後 ~ 年での実用化を目指す研究開 発が対象。 ・先導的研究開発を「ステージⅠ」、実用化研究開発 を「ステージⅡ」とする。それぞれ ~ 年程度と する。ステージⅠでは、 百万円以内/年/件を NEDOからの委託として全額支給。ステージⅡ では、 百万円以内/年/件を補助率  以内 で補助。( 年度春実施の公募のみ、ステージ Ⅱでは  百万円以内/年/件を補助率  以内 で補助。) ・川上と川下の垂直連携、異業種・異分野の連携が 必須。ステージⅠでは研究体制の中に企業が一社 以上含まれていることが必要( 年度は大学あ るいは公的研究機関の参画も条件)。ステージⅡで は複数の企業で助成事業を実施する体制を取るこ とが必要。 ・ステージゲート方式を採用。ステージⅠとステー ジⅡの間で絞り込み評価(ステージゲート)を行 い、実用化の観点から有望なシーズ技術を選抜。 ただし、公募時にステージⅡから開始の提案も可 能。 ・想定する新産業分野、活用するシーズ技術を公募 時に選択、分類。選択肢は後述。なお、シーズ技 術においては  年度および  年度に項目を 追加。  3.研究方法 3-1.分析対象  年度から  年度に行った「ナノテク・先 端部材実用化研究開発」の公募全  回の提案  件を分析対象とした。図  に当該期間の提案/採択 件数と採択倍率を示す。 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0 0 20 40 60 80 100 2005 春 2005 秋 2006 春 2006 秋 2007 春 2007 秋 2008 春 20 08 秋 2009 春 2009 秋 2010 春 採 択 倍 率 提 案 / 採 択 件 数 提案件数 採択件数 倍率 3-2.分析方法  提案を表  の通り分類し、提案の研究「ステージ」 と、研究体制の「構成」、「想定出口分野」および「シ ーズ技術」を公募ごとに集計、時系列で整理し、傾 向を明らかにした。また、各出口分野を想定する提 案がシーズとする技術を集計し、「想定出口分野」と 「シーズ技術」の相関を明らかにした。   表 .提案の「ステージ」、「構成」、「想定出口分野」、 「シーズ技術」の分類 ステージ  ・ステージⅠ  ・ステージⅡ 構成 ・大学・公的研究機関無し ・企業>大学・公的研究機関 ・企業=大学・公的研究機関 ・企業<大学・公的研究機関 想定出口分野 D 燃料電池 E ロボット F 情報家電 G 健康・福祉・機器・サービス H 環境・エネルギー・機器・サービス シーズ技術 Ⅰ ナノインプリント等 Ⅱ 精密ビーム加工技術等 Ⅲ 薄膜成長等 Ⅳ 自己組織化等 Ⅴ ナノ空間等 Ⅵ ナノファイバー技術等 Ⅶ 高度材料界面制御技術等 Ⅷ 高次組織制御技術等 Ⅸ ナノ計測・評価技術等 ※「構成」において、企業および大学・公的研究機関に分類されない 機関については考慮に含めていない。   4.結果 4-1.ステージ  「ステージ」ごとの提案件数を図  に示した。 ~ 年度まで一貫してほとんどがステージⅠへ の提案であった。  4-2.構成  「構成」ごとの提案件数を図  に示す。「大学・公 的研究機関無し」に分類される提案は各回の公募で わずかであった。  図 .「ステージ」ごとの提案件数  図 .「構成」ごとの提案件数 0 20 40 60 80 100 提 案 件 数 ステージⅠ ステージⅡ 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 提 案 件 数 大学・公的研究機関無し 企業>大学・公的研究機関 企業=大学・公的研究機関 企業<大学・公的研究機関

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4-3.想定出口分野 提案時の想定出口分野の選択割合を図  に示す。 F 情報家電、 G 健康・福祉・機器・サービス、 H 環境・エネルギー・機器・サービスは提案が多く、 D 燃料電池と E ロボットの提案は尐なかった。ま た、 D ~ H それぞれの提案の割合に大きな変化は 見られなかった。  4-4.シーズ技術 提案時のシーズ技術の選択件数を図  に示す。 Ⅶ 高度材料界面制御技術等が比較的高い割合であ ったほか、おおむね同程度の提案割合であった。こ の傾向はシーズ技術の選択項目が同じ  年度か ら  年度の公募で大きな違いが無かった。  5.考察 5-1.「ステージ」の分析 ステージⅡの応募が限られていた理由は、①ナノ テクノロジーだけでは事業化されにくい、②実用化 までの期間が長い、③出口(応用分野)が多岐にわ たるため、特定の出口との関連が弱い、④革新的な 技術ほど既存ユーザーに受け入れられにくい、とい ったナノテクノロジーの特徴に起因すると考えられ る。そのため、小額であるが企業負担が不要であり、    図 .提案時の想定出口分野の選択割合 先導的な研究段階にあるステージⅠへの提案にイン センティブが働くと考えられる。  5-2.「構成」の分析 「ナノテク・先端部材実用化研究開発」では、 年度のステージⅠを除き大学・公的研究機関の参画 は応募の要件としていなかったが、およそ の提 案において大学・公的研究機関が参画していた。こ のことから企業がシーズ技術を大学に求めている状 況がうかがえる。ナノテクノロジーにおいては、こ うした産学連携による研究開発は有効であると考え られ、大学・公的研究機関を含めて提案しやすい制 度設計が望まれる。  5-3.「想定出口分野」と「シーズ技術」の相関 分析 図  および図  に示した「想定出口分野」と「シ ーズ技術」の結果を用いて、「想定出口分野」と「シ ーズ技術」の相関を図  の通り示す。 第  に、すべての組み合わせで提案があったこと がわかった。このことからナノテクノロジーの応用 範囲の広さを改めて確認することができた。 第  に F 、 H × Ⅲ や F 、 G 、 H × Ⅶ な ど特に多く選択される「想定出口分野」×「シーズ 技術」の組み合わせや、逆に D × Ⅰ 、 Ⅱ のよ うに選択される回数が尐ない組み合わせの存在が明 らかとなった。事業設計において対象分野を限定し たり重みづけを行うような場合には注意が必要であ ることが示唆された。 また、新産業創造戦略から設定した出口分野や、 NEDOが定めたシーズ技術の範囲、すなわち事業 の対象(境界条件)については、その妥当性を評価 することも必要である。そのためには、常にナノテ クノロジーに関する現状の動向を把握することが重 要であると考える。  6.結論 「ナノテク・先端部材実用化研究開発」の過去の 公募の提案を分析した結果、以下のことが示唆され た。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 2005 春 2005 秋 20 06 春 2006 秋 2007 春 2007 秋 2008 春 2008 秋 2009 春 2009 秋 2010 春 選 択 割 合  (a)燃料電池 (b)ロボット (c)情報家電 (d)健康・福祉・機器・サービス (e)環境・エネルギー・機器・サービス

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4-3.想定出口分野 提案時の想定出口分野の選択割合を図  に示す。 F 情報家電、 G 健康・福祉・機器・サービス、 H 環境・エネルギー・機器・サービスは提案が多く、 D 燃料電池と E ロボットの提案は尐なかった。ま た、 D ~ H それぞれの提案の割合に大きな変化は 見られなかった。  4-4.シーズ技術 提案時のシーズ技術の選択件数を図  に示す。 Ⅶ 高度材料界面制御技術等が比較的高い割合であ ったほか、おおむね同程度の提案割合であった。こ の傾向はシーズ技術の選択項目が同じ  年度か ら  年度の公募で大きな違いが無かった。  5.考察 5-1.「ステージ」の分析 ステージⅡの応募が限られていた理由は、①ナノ テクノロジーだけでは事業化されにくい、②実用化 までの期間が長い、③出口(応用分野)が多岐にわ たるため、特定の出口との関連が弱い、④革新的な 技術ほど既存ユーザーに受け入れられにくい、とい ったナノテクノロジーの特徴に起因すると考えられ る。そのため、小額であるが企業負担が不要であり、    図 .提案時の想定出口分野の選択割合 先導的な研究段階にあるステージⅠへの提案にイン センティブが働くと考えられる。  5-2.「構成」の分析 「ナノテク・先端部材実用化研究開発」では、 年度のステージⅠを除き大学・公的研究機関の参画 は応募の要件としていなかったが、およそ の提 案において大学・公的研究機関が参画していた。こ のことから企業がシーズ技術を大学に求めている状 況がうかがえる。ナノテクノロジーにおいては、こ うした産学連携による研究開発は有効であると考え られ、大学・公的研究機関を含めて提案しやすい制 度設計が望まれる。  5-3.「想定出口分野」と「シーズ技術」の相関 分析 図  および図  に示した「想定出口分野」と「シ ーズ技術」の結果を用いて、「想定出口分野」と「シ ーズ技術」の相関を図  の通り示す。 第  に、すべての組み合わせで提案があったこと がわかった。このことからナノテクノロジーの応用 範囲の広さを改めて確認することができた。 第  に F 、 H × Ⅲ や F 、 G 、 H × Ⅶ な ど特に多く選択される「想定出口分野」×「シーズ 技術」の組み合わせや、逆に D × Ⅰ 、 Ⅱ のよ うに選択される回数が尐ない組み合わせの存在が明 らかとなった。事業設計において対象分野を限定し たり重みづけを行うような場合には注意が必要であ ることが示唆された。 また、新産業創造戦略から設定した出口分野や、 NEDOが定めたシーズ技術の範囲、すなわち事業 の対象(境界条件)については、その妥当性を評価 することも必要である。そのためには、常にナノテ クノロジーに関する現状の動向を把握することが重 要であると考える。  6.結論 「ナノテク・先端部材実用化研究開発」の過去の 公募の提案を分析した結果、以下のことが示唆され た。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 2005 春 2005 秋 20 06 春 2006 秋 2007 春 2007 秋 2008 春 2008 秋 2009 春 2009 秋 2010 春 選 択 割 合  (a)燃料電池 (b)ロボット (c)情報家電 (d)健康・福祉・機器・サービス (e)環境・エネルギー・機器・サービス 図 .提案時のシーズ技術の選択件数  図 .想定出口分野とシーズ技術の相関   ・ナノテクノロジーは実用化研究までのハードルが特 に高く、長期的な視点でステージⅠから支援する必 要がある。 ・大学・公的研究機関の有するナノテクノロジーのシ ーズ技術に大きな需要がある。大学・公的研究機関 を含めて提案しやすい制度設計が望まれる。 ・「ナノテクノロジー」という研究カテゴリーの中でも、 多様な出口分野やシーズ技術の組み合わせが想定 される。一方で組み合わせにより提案件数には大き なばらつきがある。事業設計において対象分野を限 定したり重みづけを行うような場合には注意が必 要である。   実用化までの期間が短い研究開発が強く求められる が、ナノテクノロジーについては上記  点を踏まえた 事業設計を行ってゆくべきであると考える。 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 2005春 2005秋 2006春 2006秋 2007春 2007秋 2008春 2008秋 2009春 2009秋 2010春 選 択 件 数 (Ⅰ)ナノインプリント等 (Ⅱ)精密ビーム加工技術等 (Ⅲ)薄膜成長等 (Ⅳ)自己組織化等 (Ⅴ)ナノ空間等 (Ⅵ)ナノファイバー技術等 (Ⅶ)高度材料界面制御技術等 (Ⅷ)高次組織制御技術等 (Ⅸ)ナノ計測・評価技術等 a b c d e 0 20 40 60 80 100 120 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅴ Ⅵ Ⅶ Ⅷ Ⅸ 選 択 件 数 ※ Ⅵ は  春から、 Ⅱ Ⅶ Ⅷ は  春から追加されている 想定出口分野: D 燃料電池、 E ロボット、 F 情報家電、 G 健 康・福祉・機器・サービス、 H 環境・エネルギー・機器・サービ ス シーズ技術: Ⅰ ナノインプリント等、 Ⅱ)精密ビーム加工技術 等、 Ⅲ 薄膜成長等、 Ⅳ 自己組織化等、 Ⅴ ナノ空間等、 Ⅵ ナノファイバー技術等、(Ⅶ)高度材料界面制御技術等、(Ⅷ)高次 組織制御技術等、 Ⅸ ナノ計測・評価技術等 ※データは ~ 年における提案件数の総数

参照

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