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-広州ウオッチ-中国法への接近: 沖縄地域学リポジトリ

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Title

−広州ウオッチ−中国法への接近

Author(s)

新城, 将孝

Citation

沖大法学 = Okidai Hōgaku(19-20): 171-192

Issue Date

1997-06-27

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/6615

(2)

一広州ウオッチー

中国法への接近

沖大法学第十九 新城将孝 1.はじめに 十合併号 1996年6月21日から25日の5日間、広州市人民政府の招待で広 州市(広東省)を訪問した。広州市「広州建城2210年祭」への招待で あるが、そもそもの経緯は広州市人民政府対外友好協会による沖縄法政学 会と広州市法学会との交流橋渡しの話しがその切っ掛けであるときいてい る。本学、琉球大学、沖縄国際大学からの会員参加を基本としたようであ るが、結局本学から2人、琉球大学から2人の計4人の参加となった。 広州市へは香港から入ることになった。香港・マカオには3月に、調 査・資料収集のため訪れたばかりでもある。 本稿ではおさらいの意味も含め、広州市の概要に触れ、人民代表大会と 広州市人民代表大会、そして、司法制度、広州市法学会について、今回の 訪問をベースにして中国法およびその周辺への接近を試みたい。 2.広州市の概要 広州市は東シナ海に面する広東省の中部に位置し、珠江デルタに開けた 商都として、開放の進む大都市である。また、清朝時代末以来の広東省の 省都でもある。8区、4縣からなり、総面積は74344平方キロメー トル、人口は約630万人、都市人口は約394万人である。古くは階、 唐の時代から国際貿易都市として栄え、華僑のふるさととしても知られ、 中国における貿易の窓口である。 九 -27-

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中国近・現代史における位置付けも重要なところであり、18世紀の中 ごろ、清朝は欧州列強による開国要求に対して広州一港を対外貿易の窓口 とした。そして、アヘン戦争、すなわち林則除で知られるアロー号事件も この地で起き、三元里では進攻者に対する「平英団」による抵抗も行われ た。また、孫中山(孫文)の指導した辛亥革命の発源の地であり、さらに は、毛沢東、周恩来、劉少奇等の中国共産党指導者による初期の革命活動 が広州において行われたところからは、中国資産階級民主革命の発源地で あるともいわれる(広州市人民代表大会簡介)。 ここで話を変えて、現代世界の憲法を資本主義型憲法と社会主義型憲法 とに分類すると、中国における最初の社会主義型憲法は1954年の中華 人民共和国憲法(54年憲法)である。この54年憲法のとらえかたであ るが、広義には1840年のアヘン戦争以降の近代史における憲政運動の 歴史的経験を総括したものとされ、狭義には1920年代末以降の憲政運 動と制憲活動の総括であるとされる(小口彦太他、「中国法入門」55頁)。 この頃の中国憲法史をひもとくと、清朝末期の「欽定憲法大綱」(190 8年8月)、辛亥革命によって成立した中華民国の憲法、「中華民国臨時特 約法」(1912年3月、国民党政府による「中華民国憲法」(1947年 1月)をみることができる。そして、先程の54年憲法ということになる。 中国革命において、そしてその政権の樹立に際しても、重要な政治的基礎 となり、重要な役割を果たしたのが統一戦線(革命の担い手、主体として の人民の組織と編成に関わる原則)であるといわれるが、その統一戦線も 北伐戦争の段階における反帝民族統一戦線、抗日戦争の段階における抗日 民族統一戦線、人民開放戦争の段階における革命的民族統一戦線と変動し てきている。この54年憲法は、当然ことながら約20年にわたる国民党 政権との革命闘争をも反映するものとなっている(もっとも、中華人民共 和国の成立の当時における初期臨時憲法の役割を果たしたのは、中国人民 政治協商会議綱領である。1949年2月、中国共産党中央委員会は国民 中国法への接近 九 -28-

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党の六法全書を廃止する指示を出している。浅井敦(「現代中国法の認識」 現代中国法の基本構造4頁-6頁)。 現行憲法である1982年の中華人民共和国憲法(82年憲法、88年 改正)においては、その前文において1840年以降の中国の半植民地化、 1911年の辛亥革命、1949年の人民共和国の成立に至る歴史的事実 及びその後の経験に触れる。 少なくとも、アヘン戦争から中華人民共和国成立までの中国の歴史は、 おそらく屈辱の歴史でもあったであろう。大小あわせて数百回も行われた といわれる、中国に対して仕掛けられた侵略戦争は、中国人民の生命や財 産に図り知ることのできない損失を与えたであろう。この間の中国の歴史 は中国革命の原動力となったともいわれ、中国にとって、国家の真の独立 は人民の生存権の確保に繋がるものであったといわれる。ただ、国民党の 政府、中国共産党の政府、双方ともその国名の中に「中華」を入れる。こ の点、中華思想の継受につきその共通性は指摘できるともされるが(高木 桂蔵「華僑の商法」2頁以下参照)、現行憲法序文(前文)においては、 「中華人民共和国は全国の諸民族人民が共同で作り上げた、統一された多 民族国家である。.・・・・民族の団結を守る闘争の中では、大民族主義、 主に大漢民族主義に反対し、また地方民族主義にも反対し、また地方民族 主義にも反対しなければならない。」ものとしている。 沖大法学第十九 十合併号 3.人民代表大会および広州市人民代表大会 まず最初に、広州市人民代表大会について触れることにする。旅行の日 程としては寧ろ後半に属するものではあるが、本稿の構成の上から先に触 れることにする。 6月24日、広州市人民代表大会常務委員会を訪れた。当初、訪問の予 定はなかったといってよいであろう。理由は、今回の広州市訪問が急遼の 九○ -29-

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ことであったということ、訪問の目的が広州市法学会との交流にあったと いうこと、沖縄法政学会の今年度当番校である沖縄国際大学からの(会長 の)出席のないこと、今回の訪問は広州市にある法学系の大学(学部)の 状況の把握(訪問)に可能な限り努めたいこと、出発前の訪問者およびそ の間での比較法研究に関する準備(打ち合せ)等のないことから、特に合 意を得てはいなかったように理解していたからである。ただ、筆者におい て知り得る限りでは、広州市人民政府対外友好協会が最大の努力を払って、 広州市人大常務委員会の訪問を実現してくれたとのことである。感謝する 次第である。 中国法への接近 (1)人民代表大会 ここで、整理の意味も含め、人民代表大会制度についておさらいをして おきたい。 周知のように、中国は人民民主主義独裁の国体をとり、社会主義制度を 国の根本制度とし、そして国家機構体系の基礎に人民代表大会を置く。具 体的に、憲法第1条においては、中国は「労働者階級の指導する、労農同 盟を基礎とした社会主義国家である」ことを明らかにするとともに、第2 条において、中国の「すべての権力は、人民に属する。人民が国家権力を 行使する機関は、全国人民代表大会および地方各級人民代表大会である」 としている。そして、第3条においては中国の「国家機構は、民主集中制 の原則を実行する」ものとし、民主主義的中央集権制のいわれとなる。中 国は単一制度の国家構造をとる。 国家機構は基本的には最高国家権力機関(全国人民代表大会)、最高国 家行政機関(国務院[中央人民政府])、地方国家権力機関(地方各級人民 代表大会)、地方国家行政機関(地方各級人民政府)、そして国家人民法院、 国家検察院から構成されている(図]参照)。 人民代表大会は人民が国家権力を行使する組織形態であり、全国人民代 八九 -30-

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表大会は最高の国家権力機関とされる(憲法第57条)。そして、地方人 民代表大会は省、直轄市および県が管轄する区、郷、民族郷におかれ(憲 法第95条)、地方人民代表大会は地方国家権力機関である(憲法第96 条)。 人民代表大会は基本的に行政区画にしたがって組織されるが(行政区に ついては、憲法第30条参照)、行政区画と選挙系統は図2のとおりであ る。憲法第3条は、「全国人民代表大会および地方各級人民代表大会は、 すべて民主的な選挙によって選出され、人民に対して責任を負い、人民に よって監督を受ける」ものとしている。図2でみるように、人民による直 接選挙は郷級、あるいは県級レベルの人民代表大会までである。全国人民 代表大会の代表、それから地方各級人民代表大会のうち省、自治区、直轄 市、区を設置している市、自治州の人民代表大会の代表は1級下の人民代 表大会によって選出される(憲法第97条)。 全国人民代表大会は最高の国家権力機関であるが、その代表は省、自治 区、直轄市および軍から選出され、および各少数民族から適当数が選出さ れる(憲法59条。任期は5年、憲法第60条)。最高の国家権力機関で ある全国人民代表大会は国家の立法権を行使するが(憲法第58条)、具 体的にその職権は憲法の改正およびその実施の監督、法律の制定の他、国 家主席、副主席の選挙、国務院総理の人選、中央軍事委員会主席の選挙、 最高人民法院院長および最高人民検察院検察長の選挙、その他最高国家権 力機関が行使する職権等にある(憲法第62条)。勿論、選任権があると ころからは、その解任権(罷免権)も有する(憲法第63条)。 今日における人民代表大会の特徴は、常務委員会制度であろう。人民代 表大会には、常設機関として常務委員会が置かれている。 全国人民代表大会の常務委員会は委員長、副委員長(若干名)、秘書役、 委員(若干名)によって構成される。全国人民代表大会はその構成員を選 挙し、罷免権も有する。そして、全国人民代表大会は立法権と、憲法の実 沖大法学第十九 十合併号 八 八 -31-

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施監督権等を全人大常務委員会に委譲する。具体的に、全人大常務委員会 の職権は憲法の解釈、憲法の実施の監督、全人大の制定すべき法律以外の 法律の制定、法律の解釈、国務院・中央軍事委員会・最高人民法院・最高 人民検察院の活動の監督、国務院の制定した行政法規・決定・命令の取消 権、地方国家権力の制定した地方法規・決議についての取消権、その他国 務院・中央軍事委員会・最高人民法院・最高人民検察院の構成員について の任免権等を有する(憲法第67条)。理由は、全国人民代表大会が年に 1回しか開催されない(憲法第61条。期間は、2週間)ところにあると される。しかし、この常務委員会は代表制機関ではなく(対外的に、国家 元首は国家主席であるが、対内的に国家主席は、全人大の職権を補完する 形式機能を果たす特殊な国家機関とされる(小口前掲書96頁。憲法第 79条以下参照)。ここにその特徴を見ることもできる。 地方各級の人民代表大会は当該地方国家権力機関であり、その職務権限 は①同級の人民政府を組織すること、②法律の定める権限に基づく決議の 採択・公布、地方の経済建設・文化建設及び公共事業の建設についての計 画の審議、決定、③その他、縣級以上の人民代表大会では同級の人民法院 及び人民検察院の組織、省級の人民代表大会では憲法、法律、行政法規 (国務院制定)に抵触しないことを前提とした地方法規の制定権等である。 そして、地方の各級人民政府は、同級の人民代表大会又はその常務委員会 (縣級以上)に責任を負い、また業務についての報告義務を負担する。加 えて、地方の各級人民政府は一級上の国家行政機関に対して責任を負うも のとされ、その活動の報告も行い、最終的には国務院(最高国家行政機関) の統一的指導に従うこととなっている(小口前掲書98頁。憲法第95 条一第111条)。 中国法への接近 八七 (2)広州市人民代表大会 ①広州市人民代表大会 -32-

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地方国家機関は行政区画に従って設置されているが、広州市は比較的大

きな市にあたるため、その行政区には区と縣が設置されている。広州市人

民代表大会はその行政区の地方国家権力機関であり、その代表は市各区、

縣レベルの人民代表大会から選出される(区、縣の人民代表大会の代表は、

選挙民の直接選挙による)。代表の任期は5年である。

広州市人民代表大会は広州市における国家権力を行使するが、その法的

任務と職権は①行政区における憲法、法律、行政規制、人民代表大会及び

常務委員会決定の実施とそれらについての遵守の確保、ないし国家計画の

遵守確保、国家予算の執行の確保、②行政区における国民経済と社会発展

計画、国家予算及びその執行状況に関する報告の審査及び批准、③行政区

における政治、経済、教育、科学、文化、衛生、民政、民族工作(国民対

策)の重要事項に対する審議と決定、④市人大常務委員会構成員の選出及

び罷免権、⑤市長、副市長の選出及び罷免権、市人民政府構成員(職員)

の罷免権、⑥市中級人民法院院長並びに市人民検察院検察長の選出及び罷

免権、⑦省人民代表大会代表の選出及び罷免権、⑧市人大常務委員会、市

政府、市中級人民法院並びに人民検察院に対する聴取及び執務報告の審査、

⑨市人大常務委員会、市政府が行った不適切な決定及び命令の取消、⑩具

体的事情及び実際の需要にしたがった地方法規の制定等々である。

市人民代表大会代表は、大会期間中においては①人民代表大会へ出席し、

報告及び議事についての審議・投票権、議案の提出権、建議、意見及びコ メント権、②市レベル国家機関に関する質問権、③常務委員会構成員の選

出権、人民政府指導者、人民法院院長、人民検察院検察長、及び一級人民

代表大会代表の人選権、市人民代表大会主席会(幹部会)の人選及び意見

の提出権等の職務権限を有する。大会期間外においては①常務委員会の取

り決めに従った市及びそれ以下の国家機関及び関係部門の行う業務につい

ての調査権、②顧問的役割を果たす会議への出席権(投票権なし)、特別

問題委員会への参加、③市人民政府の業務推進への協力、④市人民代表大 沖大法学第十九 十合併号 八六 -33-

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会臨時大会を召集するための提案権等である。 また、広州市人民代表大会にはその常設機関として常務委員会が置かれ、 市人民代表大会からの権限の委譲が行われている。常務委員会の委員は広 州市人民代表大会代表の中から選出され、その任期は5年である。常務委 員会の事務機構は図3の通りとなっている。常務委員会は主任1名、副主 任9名、秘書長1名、委員34名の総勢45名(訪問時現在は、43名) で構成されている。会議は主任によって召集され、少なくとも2カ月に1 回開催される。常務委員会は市人民代表大会に対して責任を負うもので、 その業務についての報告義務を有する。そして、市人民代表大会の閉鎖期 間における、その職務権限は①市行政区内における憲法、法律施行の保障、 上級人民代表大会及びその常務委員会の行政決定、決定事項の遵守執行、 ②市人民代表大会代表の選挙統轄、人民代表大会会議の召集権、③行政区 における政治、経済教育、科学、文化、衛生、民政・民族に関する重要事 項の審議・決定、市人民政府の建議に基づき行政区における国民経済、社 会発展計画、予算の部分的変更、④市人民政府、市人民法院、市人民検察 院の業務についての監督権、市人民政府の行う不適切な決定及び命令の取 消、副市長、他の職員の職務の取消権、副市長の任免権、市人民政府職員 の任免権(市長の提案に基づく)、人民法院副院長、裁判長、副裁判長、 裁判委員会の委員及び裁判官等についての任免権、人民法院副院長、裁判 長、副裁判長、裁判委員会委員等の職務取消権、市人民検察院副検察長、 検察委員会委員、検察官についての任免権およびその職務の取消権、下級 人民検察院検察長の任免に関する承認権、事故等のときの市長、市人民法 院院長、市人民検察院検察長等の代理人の選任権、⑤広東省人民代表大会 代表が欠けたときの補欠選挙、および代表の取消、変更、⑥所轄区、縣人 民代表大会及びその常務委員会によって作成された不適当な決定の取消、 ⑦地方法規の制定等である。 中国法への接近 八五 -34-

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②地方法規の制定 ところで、国家立法と地方的法規の制定との関係であるが、地方各級人 民代表大会または常務委員会の立法権は憲法、法律、行政法規(国務院、 上級人大制定)に抵触しないことを前提とした地方法規の制定にある。そ して、制定された地方法規は、全国人民代表大会常務委員会及び国務院に 報告・登録(登記)される。地方的法規の特徴は、当該地方の具体的な状 況と実際的な必要に基づき制定されるところにある。すなわち、地方的な 特色を有し、当該地方の自主性と積極性を充分に発揮させ、その土地の事 情に適した処置を取るというところにある。そして今日において、それは 同時に各地方経済の合理的な構造と健全な発展の促進にもつながっている ものでもあろう。地方的法規の制定にあたっては、中華人民共和国におけ る上下左右関係の協調を図った、調和ある法体系の中での作業を必要とさ れる。地方的法規の制定が憲法、法律及び行政法規に抵触するものであれ ば、全国人民代表大会常務委員会においてその取消を行うことができる。 しかし地方において、全国的法律の制定条件の備っていない事柄について は、地方的法規の制定を先に行うことができる。例えば、広東省の「経済 特区渉外会社条例」(1986年9月制定)は当該地方の具体的な状況と 実際的な必要に基づき制定されたものであるが、「中国会社法」(1992 年12月制定)制定の経験ともなったといわれる(王前掲書131頁- 132頁)。 広州市人民代表大会常務委員会での説明(広州市人民代表大会簡介に基 づく)は、上記より極めて基本的な事柄についてのものであった。立法等 に関わる事柄については、当該常務委員会に置かれた法制委員会が地方立 法の準備を行うとのことである。その手続きとしては、市政府からの必要 性の指摘に基づき、法制委員会での準備検討が行われ、人民代表大会での 審議となるとのことである(図4参照)。その中で、地方立法は全国法と の衝突(抵触)はさけ、特に全国法の実施のための地方立法はその補充性、 沖大法学第十九 十合併号 八四 -35-

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実験性、実践性を求められるとのことである。また、全国法にはない地方 独自の事柄についての地方的立法について、その制定権は拡大されている とのことである。広州市では自然環境保護のための条例の制定が行われて いるとのことであるが、具体的に広州には「-山一水」という言葉があり、 その自然環境の保護のため、いわゆる白雲山の景観区の管理条例、珠江上 における飲食業管理条例等をその例として示された。そして、経験則に基 づくと、市人民代表大会における地方的立法は多いときで1年間に21個 の立法があるが、近年は条例の制定数が増加しているとのことである(理 由は、聞き取れなかった)。 全国法との調整の問題であるが、広東省人民代表大会に報告をし、そこ での許可を受け行うとの説明にあった。広州市人民代表大会簡介をみるに、 広東省人民代表大会常務委員会の批准を受け制定又は施行することの必要 性が指摘されている(図4参照)。おそらく実践としては、権力に基づく 行為を行わず、口頭による形で、双方協議し、改正の勧告が行われている ということであろう。また、そのようなニュアンスの説明にあったと理解 している。しかし、このような実践については、中国の法律監督体制の機 能という側面から疑問視するむきもある(朱景文「現代中国法の動 向一一現代中国の立法一一」法律文化96年2月号25頁)。また、 地方法規制定との関わりでは、①中央に関係法規がなく、特定の市におい て地方性法規が制定されている場合、この法規は当該地域だけで適用され ているとは限らず、他の地方でも裁判の根拠法とされている、②各地方で 独自に法を制定し、その法が相互に統一性を欠いている(法の抵触問題)、 ③中央法規の枠内という憲法上の制約が実際には守られず、中央の法律の 細則という名目で、法律の空文化、中央と異なる解釈という現象がある、 との指摘もある(小口「中国法の常識一一日本法の常識とはどう違うの か」中国ビジネスの法と実際75頁-76頁)。確かに今日、中央の 法律の制定(法整備)は急ピッチに進められている。指摘の上位法による 中国法への接近 八 -36-

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下位法の制約の希薄性に疑問の余地なしというものではないが、特に今後 (将来)という視点を加味したとき、前述、地方的な特色を有し、当該地 方の自主性と積極`性を充分に発揮させ、その土地の事情に適した処置を取 ることの必要性の尊重は考慮すべきところもあるように思える。 沖大法学第十九 3.司法制度 十合併号 (1)裁判の組織 まず、中国の裁判の組織は図5の通りである。これは、所謂人民法院の 組織であるが、最高人民法院を頂点とし、地方各級人民法院、軍事法院と に分かれる。地方各級人民法院には、さらに専門人民法院が置かれる。基 層法院には人民法廷(巡回法廷)が設けられているものの、人民法院は基 本的に4級制(最高人民法院、高級人民法院、中級人民法院、基層人民法 院)にある。そして、裁判は2審制である(小口前掲書103頁-10 4頁。伊藤淳吉「中国の裁判制度と司法部」中国の現代化と法285 頁以下)。 前述のように、中国においては西洋的な権力分立制はとられておらず、 司法権の独立は存在しない。民主集中の原則の下、権力分立に似た機関分 業体制が採用され、法院の独立が保障されているようである(小口前掲 書103頁-104頁、190頁以下)。ただ、ここでいう法院の独立は 裁判員(官)の独立をも意味するものではなく、法院内部では民主集中の 原則が実行されているようである(小口前掲書105頁。伊藤前掲論 文296頁以下)。 裁判は公開が原則とされているようであり(非公開は国家の機密・個人 の秘密に関する事件、未成年者の犯罪事件)、各民族の言語・文字の使用 も認められているようである(小口前掲書106頁)。 八 -37-

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(2)調停・仲裁制度、弁護士制度 ところで、今回大学の法学系の教員(研究者)と対話できたのは、広州 大学法学系の先生と広東萱南大学経済法系の先生方である。 広州大学の先生は2人で、主任の先生(副教授、女性)と副主任の先生 (副教授)である。それぞれの他の肩書きをみると、お-人は、広州市仲 裁委員会委員、仲裁員、広州市法学会副会長、もう一方の先生は広州市検 察学会副会長、広州市仲裁委員会仲裁員、広東法新律師事務所律師(弁 護士)である。広東萱南大学の先生は、5人である(男性1人、主任。他 は女性)。名刺を頂いている先生の肩書きをみると、主任の先生(教授) は他に広東萱南律師事務所律師であり、広州市仲裁委員会仲裁員である。 私たちを出迎えてくれた先生(副教授)は、広東蟹南律師事務所律師であ る。そして、副主任の先生(副教授)も律師である。名刺を頂いていない 先生は、契約法専攻の先生と身分法(家族法)専攻の先生とのことである。 前述のように、中国の裁判は4級2審制を採っているが、民事訴訟にお いては調停優先主義にあるようである。調停は調停委員会(民間組織)に よるものと司法行政機関によるものとがあり、調停委員会の調停に不満が あるときは司法行政機関による調停ができるようである。司法行政機関に よる調停には法的効力が与えられている(小口前掲書120頁-122 頁)。 これに対して、仲裁は経済契約紛争および労働争議のときにとりうるも のようである。経済契約紛争は一般市民間の契約をめぐる紛争の意ではな く、計画経済の運営に関わる経済組織間の契約をめぐる紛争のことのよう である(小口前掲書116頁)。経済契約仲裁においては、当事者が仲 裁を望まないとき、直接に民事訴訟に持込むことができる。そして、仲裁 機関は工商行政管理機関に設置され、仲裁委員会には専業の仲裁員だけで なく、一般の専門家・有識者も兼業仲裁員として置かれる(小口前掲書 l]7頁)。 中国法への接近 八 -38-

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弁護士については、国による保護が図られ、司法部に属する公務員とし

ての位置付けが行われてきたようである。これは「律師暫定条例」(80

年8月26日第5期全人大第15回会議)に基づくもので、この処置は弁

護士の社会的地位が確立する間の政策的配慮によるものとのことである。

弁護士は地域毎に設立された事務所(国家所有)に所属し、基本的に刑事、

民事、経済の分野でその活動を行うようである。ただ今日では、経済改革

で請負制が普及するに伴い、近年では独立採算制を認められた事務所もあ り、また契約制度の普及に伴い、各企業での法律顧問としての弁護士の雇

用の奨励も行われているようである(小口前掲書115頁-116頁)。

広東寳南大学の先生に律師(弁護士)を兼業している先生の存在に気ず

かされるが、これは、大学の法学部、法学研究機関等は司法行政機関の指

導の下で、法律事務所を設置することができるというところからであろう

か(金光旭「人民日報」をよむ国際商事法務21巻8号997頁)。

中国において弁護士制度の改革およびその数の増加は司法行政における重 要な課題とされてきている。この間、新しい弁護士法の制定作業が進めら

れてきている。帰国後において、確かには知ることとなったが、この弁護

士法(中華人民共和国律師法)は私たちが入国する前の5月15日の第8

期全人大第19回会議において採択されている(97年1月1日施行)。

新しい弁護士法は弁護士を法律サービス業務の提供をするものとし、弁

護士資格に関する全国統一試験制度の導入を図っているようである(この

点、広州大学の劉興桂先生が話されていた。また、先生は日本の制度につ

いて強い関心を示されていた。)。また、法律事務所については、国家出資、

合作経営、共同経営等の設置形式を認め、さらには、弁護士の業務権利の

強化、弁護士協会による(弁護士の)管理体制への移行を確立したようで

ある(金光旭「人民日報」をよむ国際商事法務24巻7号762頁)。

沖大法学第十九 十合併号 八○ -39-

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(3)人民検察院

人民検察院は最高検察院を頂点に地方の各級人民検察院が置かれている

が(図l参照)、人民法院に対応する形で専門人民検察院の設置も行われ

ているようである(小口前掲書106頁)。 中国法への接近 4.広州市法学会

私たちが今回広州市を訪問する第一の目的は、広州市法学会との交流で

あった。広州市法学会のメンバーとの交流は、対外友好協会の全日程終了

の翌曰(6月24日)の午前10時からであった。広州市法学会からの出

席者は、三氏である。名刺からそれぞれの肩書きをみると、お-人が広州

市法学会常務副会長、広州市東方律師事務所顧問、律師で、もうお-人が

広州市法学会顧問、広州中国法律諮詞中心副理事長、中国法律諮詞中心理

事、律師、さらにお-人が広州市法学会秘書長、市場と法雑誌社主編、広

州市東方律師事務所律師である。

まず、先方から広州市法学会についての説明が行われるが、創設11年

の歴史をもち、法律実務家(法律、法学工作者)および法学研究者等で構

成されているとのことである。第3期会員代表大会が1995年1月で、

第2期会員代表大会が9月であるところ(広州市法学会第三次会員代表大

会会刊1995年1月)、第1期会員代表大会は1986年に行わ

れたであろう(章程第12条)。

広州法学会のI性格であるが。説明によれば、研究者と実務家の掛け橋と

なる団体であるとのことであった。理由として、理論は現実を踏まえる必

要I性があり、研究も現実を前提としたものでなければならない旨の説明が

行われた。具体的に、研究者、実務家とも、年齢にそれぞれ相違がある。

また、上下関係もあれば、師弟関係もある。経験者と若者という関係もあ

る。定年者で、法に関心をもち研究を行っている者もいる。広州市法学会

七九 -40-

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(よ、このような関係(人)間の調整、意見の交換の場であるという。ただ、 これだけであれば、わが国の学会と相違ないものであろう。広州市法学会 は、これに留まるものではない。広州法学会は、国家又は地方国家の改革 開放政策実現のための-つの団体としての位置付けも可能である。広州法 学会章程第1条では、学会は中華人民共和国憲法を遵守し、都小平同志 の中国建設の特色ある社会主義理論をその指導原理とする旨そして、広 州市の社会主義法学の充実と、社会主義現代化の建設事業に貢献する旨が 明らかにされている。そもそも広州市法学会は独立の法人格を有するもの の、中国共産党広州市委員会の指導下にあり、広州市司法局の管理下に置 かれている(章程第16条)。学会の財源でも、会費、経営(運営)収入、 各種団体の寄付は勿論であるが、関係団体(広州市等と思われる。)から の交付金又は補助金もあるようである(章程第17条)。これらの点にお いて、説明では、日本でいう学会、あるいは純粋に学問的という意味での 法律学(法学)会ではないとのことである。 学会の組織機構としては、会員代表大会、理事会、常務理事会、そして 会員連絡組織がある。 会員代表大会は学会の最高の権力機関であり、その権限は会章程の制 定・改正、会務の審議・審査、理事会理事の選任、名誉会長、顧問の承認 等である(章程第12条)。開催は4年に1度であるが、常務理事会の決 定でその変更は行える(章程第12条)。 理事会は会員代表大会において選出される理事(47名、任期は4年) をもって構成され、会員代表大会の閉会期間における会務を主持する(章 程第13条)。理事会は年に1回開かれるが、会長(1人)、副会長(若干 名、現在は12名)、秘書長1名、常務理事(現在14名)を選出し、常 務理事会を組織する。常務理事会は、理事会閉会期間会務を主持するが、 常設機関として秘書処がおかれる。秘書処は会長と副会長の指導の下会務 を行うことになるが、秘書長が秘書処の責任者であり、学会の代表者とな 沖大法学第十九 十合併号 七八 -41-

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っている(章程第13条)。 会員連絡組織であるが、会員は系統又は区域(地域)の所在に基づき連 絡組織を置くこととなっている。そして、連絡組織の長はその系統または 区域(地域)の会員による選挙で選出され、秘書長の指導下に置かれてい る(章程15条)。 1995年1月の会刊(17頁-19頁)によると、会員代表大会の代 表は系統又は区域(地域)の所在に基づく連絡組織からの選出に基づき構 成されている模様であり、系統又は区域(地域)の所在に基づく84連絡 組織から142名の代表の選出がみられる。大雑把に、中共関係から4名、 公安関係から22名、検察院関係から20名、司法局関係から18名、人 民法院関係(海事法院も含む)から17名等の代表の選出がある。最も多 くの代表を選出している連絡組織は広州市公安局(8名)、広州市人民検 察院(8名)、広州市中級人民法院(8名)で、次に広州市人大常委(5 名)、広州市司法局(5名)であり、残りは4名から1名である(表l参 照)。 先程、広州市法学会は純粋の意味での学会ではない、との指摘を行った が、第3期の名誉会長(5名)の有する他の肩書きは、それぞれ広東省委 常委(広州市委書記)、広州市人大常委会主任、広州市委副書記、広州市 人民政府常務副市長、広州市人大常委会副主任であり、また、顧問(9名) はそれぞれ広州市公安局副局長、広州大学法学系教授、広州市人大常委会 副主任、広州市人大常委会法制委員会主任、広州中国法律諮詞中心副理事 長、広州市人民検察院検察長、広州市人大常委会秘書長、広州市委政法委 員会副書記となっている。 理事会の構成メンバーをみると、会長は広州市委副書記であり、副会長 (12名)の有する他の肩書きはそれぞれ広州市中級人民法院院長、広州 市人民検察院検察長、広州市人大常委会法制委員会主任、広州市委政法委 員会副書記、広州市人民政府弁公庁主任、広州市司法局局長、広州市体制 中国法への接近 七七 -42-

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改革委員会主任、広州市公安局副局長、広州市対外経済貿易委員会副主任、 市政協委員、中山大学法政学院副院長、広州大学法学系主任である。 このようにみてくると、その組織機構及びその構成員等から、広州市法 学会は理論と実務の掛け橋となる学術研究の学会ではあるが、その色彩よ りもむしろ、(国家又は)地方国家の改革開放政策実現のための-つの団 体としての位置付けの色彩が濃厚のようにも思われる。また、説明からは、 全国における法学会階層構造の中に組込まれているような節も伺えた。 前述したように、広州市法学会のメンバーとの交流は対外友好協会の全 日程終了の翌日であったが、実際にはこの間にも同学会の構成員との交流 及び懇親は行ってはいた。すなわち、広州市到着の当日、広州駅で迎えに きてくれたのは対外友好協会の副秘書長と広州市法学会の秘書長である が、当日の午後、広州大学の先生のお2人と、私たちは宿泊先である白天 鵺寳館(WhiteSwanHotel)において交流を行った。法学系主任の先生が 広州市法学会の副会長である。また、対外友好協会の日程最後のプログラ ムは広州市主催のパーティーへの参加であったが、同パーティーの席上で 常務副市長とお会いしている。同氏は、広州市法学会名誉会長でもある。 ともあれ、広州市法学会のメンバーとの交流であるが、法学会について の説明の後、今後の交流についての可能性についての意見交換が行われた。 具体的には、学術(及び実務)研究について資料の相互提供・交換、比 較法の研究、そして将来的には講演および会議の開催等についてであった。 そして、それぞれ訪問の際における、裁判所、刑務所等の見学についての 希望も出された。特に、裁判所、刑務所等の見学につき、広州市法学会側 からは米国ニューヨーク市警察からの視察団による刑務所見学の例もあ り、また、法学会構成メンバーには裁判所、刑務所の責任者もおり、可能 であるとのことであった。 その他、広州市法学会側からは合作、すなわち合弁企業、企業(工場) 誘致等についての実務(ベンチャー)交流についても可能である旨の説明 沖大法学第十九 十合併号 七 六 -43-

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も行われた。ただ、この点、沖縄法政学会は純粋な学術研究団体であり、 これまでの活動の形跡からみても、これら実務交流に関与して行くことは 現在では困難であろうと思われるし、またそのような実務に学会として関 与していくことは考えにくいところではなかろうか。 中国法への接近 5.むすびにかえて 中国への訪問は、まさに1993年12月以来のことである(香港・マ カオについては前述)。このときは、国際教育学研究大会で蘇州を訪れた (報告書は、拙書「国際教育学研究大会蘇州会議に参加して」沖縄大学 地域研究所所報第8号所收)。蘇州では、法学に関する話をすることはほ とんどなく(立ち話で、中央民族大学の王教授と会社法制定についてちょ っと話しただけ)、研究会とシンポジュウムへの参加で帰国となった。今 回は広州市人民政府対外友好協会の招待で、特に民間レベルでの交流をそ のベースにおいていた。世界数ケ国からのお客様の招待を行っており、日 本からは私たち沖縄法政学会の他に、福岡市(広州市の姉妹都市)からの 参加があった。福岡からはRKB毎日放送も取材に来ており、交流の深さ を感じさせるものがあった。もっとも、対外友好協会副秘書長の劉少卿女 史、通訳を勤めて頂いた広州大学外語系講師の羊昭紅女史も友好姉妹都市 という関係もあって福岡の大学へ留学をしたとのことであった。 広州市では交流・懇親のレセプションは勿論こと、増城市でのレイシ狩 り、市内見学、演劇鑑賞等々と広州の自然、歴史、文化と触れさせて頂い た。慣習等の相違にはチヨット驚きと戸惑いを感じる場面もあったが、気 候、野の草花、そして、食材と、沖縄との類似性に妙に喜んだりもした。 今回の訪問では、広州市法学会、広州市人民代表大会常務委員会(法制 委員会)、広州大学、萱南大学の先生方々との交流は中国の法事情を理解 するに大変有意義なものとなった。その成果は本論の通りでもあるが、広 七五 -44-

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州市人大常委会の方たちとの夕食会では「一人会社」について教えを頂く こともできましたし、萱南大学では広州における法学教育の実情について の説明も受け、若手女性スタッフの多さからは頼もしくもあり、また、文 化革命の頃の事情を窺い知る思いにもなった。 訪問そのものは、急のことでほとんど何の前準備も行うことなく、全く ぶっつけ本番的なものであった。しかし、経済開放の前進地、広州への訪 問によって、より多くのことが学べた。本稿はその多くについて筆者のメ モ等をもとにしながら纏めたが、筆者の聞き違い、中国および中国法につ いての理解不足等からの勘違い、表現の不正確さ等があるものと思われる。 これらの点、ご了承頂き、ご勘弁頂きたい。 末筆となりましたが、前記劉女史と羊女史には深く感謝の意を表したい。 劉少卿女史は「広州建城2210年祭」への招待という職務の他、広州市 法学会のみならず、広州市人民代表大会常務委員会、広州大学の方々との 交流の場の設定、さらには寳南大学および広東外語外貿大学(本学、沖縄 大学との姉妹校。劉女史の母校)訪問の連絡・設定と大変お手を煩わせた。 羊女史は、私たちが広州についてから帰るまでの間の通訳をして頂いた。 特に、最終曰の寶南大学および広東外語外貿大学の訪問の際は、ご本人の 教え子の卒業式にもかかわらず最後までお付き合い頂いた。対外友好協会 秘書長の前昭道氏には、広州駅でのお見送りを頂いた。 琉球大学大学院の李穂生君には、通訳および香港、広州での滞在、今回 の訪問の全てにおいて大変お世話になった。 広州市政府、対外友好協会、広州市法学会、広州市人大常委、広州大学、 寳南大学、広東外語外貿大学の各先生方等、関係各位に深くお礼申し上げ る次第である。 沖大法学第十九 十合併号 七四 -45-

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図1国家機構の体系 (出典:小口彦太他、中国法入門95頁) 全国人民 代表大会 中国法への接近 常務委貝会 各種専門委貝会 国家k席 ロ・央爾事委員会 最 人氏検察院 最人民法院 国務院 省級 人民検察院 省級人氏 検察院分院 中級 人民法院

称Tラi

リ,4級 人民検察院 巫胴 人民法院 図2行政区画と選挙系統 (出典:小口彦太他、中国法入門87頁) i同轄巾 11治州

七 注)1:一は面接選挙を、-は間接選挙および行政系統を示す。 Z:各級人代代表の任期は、82年憲法によって全人代および省 級人代と区を設けている市の人代が5年、それ以外は3年に 改められた。この時、基屑政権の人民公社は郷または民族 郷と改称された。 -46- 自治州 選挙民 市 市 区

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図S広州市第9期人民代表大会常務委員会弁事機構 (出典:広州市人民代表大会簡介) 沖大法学第十九

團函國画回囹國國國函函函

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十合併号 法制委員会 常務委員会 財政経済委員会 城市建設委員会 藝長、委員でliH綴 教育科学文化衛生委員会 農村委員会 華僑外事民族宗教委員会 代表選挙連絡委員会 代表資格審査委員会 --■ロ・■-■、一口ロ 市選挙工作弁公室 --・・ ̄ ̄-■■.,、-0 図4地方法規制定手続(出典:広州市人民代表大会簡介)

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七 -47-

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図ら裁判所の組織(出典:小口彦太他、中国法入門1o3頁) 最高人民法院 中国法への接近 人民解放軍 軍事法院 各省市自治区高級人民法院 各大軍区・各軍兵種 軍事法院 各省市日治州 中級人民法院 各省市自治県 基層人民法院

表1広州市法学会会員連絡組織および選出代表数() (出典:広州市法学会第3期会員代表大会会刊) 中共広州市委員会(1) 中共広州市委政法委員会(3) 広州市人大常委員会(5) 広州市人民政府弁公庁(2) 広州市人民政府法制局(2) 広州市公安局(8) 白雲区公安分局(1) 越秀区公安分局(1) 東山区公安分局(1) 芳村区公安分局(1) 海珠区公安分局(1) 蕩湾区公安分局(1) 天河区公安分局(1) 花都市公安分局(1) 圦化市公安分局(1) 広州市公安幹部学院(2) 広州市警察学校(3) 広州市人民検察院(8) 東山区検察院(1) 越秀区検察院(1) 海珠区検察院(1) 蕩湾区検察院(1) 天河区検察院(1) 白雲区検察院(1) 芳村区検察院(1) 黄浦区検察院(1) 番禺市検察院(1) 圦化市検察院(1) 増城市検察院(1) 花都市検察院(1) 広州市中級人民法院(8) 東山区人民法院(1) 蕩湾区人民法院(1) 白雲区人民法院(1) 黄墹区人民法院(1) 芳村区人民法院(1) 天河区人民法院(1) 広州市司法局(5) 広州市公証処(3) 広州法制報社(1) 越秀区司法局(1) 東山区司法局(1) 海珠区司法局(1) 芳村区司法局(1) 白雲区司法局(1) 天河区司法局(1) 黄墹区司法局(1) 増城市司法局(1) 番禺市司法局(1) 圦化市律師事務所(1) 広州市律師事務所(1) 広州市対外経済律師事務所(1)| 広州市経済貿易律師事務所(1)I 広州市金触海商律師事務所(ljl 広州市国際経済貿易 律師事務所(1) 広州市華僑律師事務所(1)| 広州市国際商務律師事務所(')| 広州市万通律師事務所(1)I 広州市金網合作律師事務所(1)I 広州市通達律師事務所(1) 広州市永森律師事務所(1) 広州中国法律藷調中心(2) 広州市司法学校(2) 広州市法学会(4) 広州市海事法院(3) 広州市体改委員会(1) 広州市経済委員会(1) 広州市外経委員会(1) 広州市国土房地産管理局(3) 広州市民政局(2) 広州市工商行政管理局(3) 広州市労働局(1) 広州市国家安全局(2) 広州市域市規劃局(1) 広州市女性聯合会(1) 羊城晩報社(1) 広州日報社(1) 広東省公安司法管理幹部学院(4) 七 広州大学(3) 中山大学(3) 匿南大学(1) 広州新光花園酒家(1) 東方酒店集団(1) 広東現代市場管理公司(1) -48-

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