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水口 景子

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Academic year: 2021

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『複言語・多言語教育研究』 日本外国語教育推進機構会誌 No.1 (2013) pp.18-19 18

新たな外国語とのであい

理事 水口 景子 実家のお隣さん、アンリ・ポ ール・デグチ家は、ドイツ人のおばあちゃん、フランス 人のお父さん、ベトナムにルーツをもつお母さん、インターナショナルスクールに通うコ コ、モニク、アンナの 3 兄弟の 6 人家族。初めて家に招かれたとき、玄関で靴をぬがず に家の中に入ったり、お風呂とトイレが一緒になっているのにすごく驚いたことを今でも よく覚えています。 最初は居心地の悪さを感じたものの、それを超え るワクワクがたくさんありました。 おばあちゃんが焼いてくれたケーキは、お店で売っているものとはまったく違うものでし た。大きなクリスマスツリーの下に用意されていたプレゼントの箱には、当時日本では手 に入らないバービー人形の洋服が入っていました。小学校から中学校に通う私に、毎 朝お父さんがかけてくれたことば「 Bonjour!」は、私が初めてであったフランス語でし た。 私が進学した高等学校には、二年次でフランス語とドイツ語が選択科目として設 置されていました。1 学年 400 人以上の生徒が在籍していましたが、7,8 時間目に設定 されている自由選択科目を受講するのは、30 人にも満たなかったでしょうか。もちろん、 私は迷うことなくフランス語を選択しました。毎週 2 コマと学習時間は決して多くありませ んでしたが、フランス語への憧れが強くなり、大学でもフランス語を専攻することにつな がりました。 当時は、他の高等学校でも同じように複数の外国語を学ぶことができると思ってい ましたが、現在の職場で働くようになってから、英語以外の外国語が設置されている学 校は、少数派だと知りました。また、ドイツ語やフランス語よりも多くの学校が、中国語や 韓国語のクラスを設置していることも、実は驚きでした。 財団の仕事に携わってから早 20 年。日本にとって隣国、隣人のことばである中国 語と韓国語を「隣語(りんご)」と位置づけ、二つのことばの教育に関する事業に取り組 んできました。 ここ数年そ のネ ットワークが二つの こ とばから多様なことばへと広がり、 「隣語」は、隣の人とつながるためのことば=自分にとって大切な外国語に拡がりまし た。 JACTFL は、中学生や高校生など若い世代が、自分にとって大切な外国語とであ える環境づくりを目標の一つに掲げている組織です。設立から 1 年あまり、教えている、

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『複言語・多言語教育研究』 日本外国語教育推進機構会誌 No.1 (2013) pp.18-19 19 あるいは学んでいる言語は違っても、外国語教育のもつ可能性を信じている人たちが 続々と集まってきています。 JACTFL がめざしていることを実現するためには、乗り越えるべき多くの課題があ ることは明らかではありますが、会員のみなさんそれぞれが持つパッションを力に変えら れるような事業をこれからもみなさんとともに進めていくことができたらと思っています。 (公益財団法人国際文化フォーラム)

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