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高知経済の現状と課題

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Academic year: 2021

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高知経済の現状と課題

日本銀行高知支店

大谷 聡

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3

世界経済

 世界貿易が回復するもとで、製造業の活動が活発化。こうし た中、世界経済の成長モメンタムは着実に高まっている。 ▽ 世界の実質輸入(国別) (注)1. 直近は3Q(7月)。一部の国は直近の前年比で横置き。 2.米国、ユーロエリア、英国、中国、韓国、台湾、ブラジ ル、ロシアの実質輸入の伸び率をPPPウエイトを用いて 合算。 (出所)CEIC、Eurostat、HAVER、IMF ▽ 世界の実質輸入(財別) (注)1. 直近は3Q(7月)。一部の国は直近の前年比で横置き。 2.米国、ユーロエリア、英国、中国、韓国、台湾、ブラジル、 ロシアの実質輸入の伸び率をPPPウエイトと15年の各項 目のウエイトを用いて合算。

(4)

(注) 2017年10月時点。( )内は2017年7月時点の見通しとの差。インドは年度ベース。 (出所)IMF (前年比、%)

地域別のIMF見通し

2016年 (実績) (見通し)2017年 (見通し)2018年 (見通し)2019年 先進国 1.7 2.2 ( 0.2) 2.0 ( 0.1) 1.8 米国 1.5 2.2 ( 0.1) 2.3 ( 0.2) 1.9 ユーロ圏 1.8 2.1 ( 0.2) 1.9 ( 0.2) 1.7 英国 1.8 1.7 ( 0.0) 1.5 ( 0.0) 1.6 日本 1.0 1.5 ( 0.2) 0.7 ( 0.1) 0.8 新興国・途上国 4.3 4.6 ( 0.0) 4.9 ( 0.1) 5.0 新興アジア 6.4 6.5 ( 0.0) 6.5 ( 0.0) 6.5 中国 6.7 6.8 ( 0.1) 6.5 ( 0.1) 6.3 インド 7.1 6.7 ( ▲0.5) 7.4 ( ▲0.3) 7.8 ラ米 ▲0.9 1.2 ( 0.2) 1.9 ( 0.0) 2.4 ブラジル ▲3.6 0.7 ( 0.4) 1.5 ( 0.2) 2.0 新興欧州 3.1 4.5 ( 1.0) 3.5 ( 0.3) 3.3 CIS諸国 0.4 2.1 ( 0.4) 2.1 ( 0.0) 2.1 ロシア ▲0.2 1.8 ( 0.4) 1.6 ( 0.2) 1.5 世界計 3.2 3.6 ( 0.1) 3.7 ( 0.1) 3.7 4

(5)

5 ▽ 実質GDPの需要項目別動向 (出所)内閣府

日本経済

 日本経済は、緩やかに拡大しており、内外需がバランスよく 成長している姿。この点は、持続的な成長となる蓋然性が高 いことを示唆。

(6)

 自動車関連は、輸出車の高付加価値化の影響もあって増加 を持続しているほか、情報関連は、新型スマホ向け部品を 中心に増加。 6 ▽ 財別の実質輸出 (注)1.< >内は、2016年通関輸出額に占めるウエイト。 2.自動車関連は、自動車、自動車の部分品、原動機など。 3.情報関連は、電算機類、通信機、IC等電子部品、映像機器、音響機器、科学光学機器など。 4.資本財は、金属加工機械、建設用・鉱山用機械、重電機器、半導体等製造装置、船舶など。 5.2017/4Qは、10~11月の値。 (出所)財務省、日本銀行

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 インバウンド需要をみると、訪日外国人1人当たり消費額 は低下しているものの、訪日外国人数がアジアを中心に増 加していることから、緩やかに増加。 7 ▽ 旅行収支の受取 ▽入国者数(国籍別) (注)北米は、米国、カナダ。2017/3Qは、7~8月の値。 (注)1.一人当たり消費額=旅行収支受取÷入国者数。 2.2017/3Qは、7月の値。 (出所)財務省・日本銀行、日本政府観光局(JNTO) 0 5 10 15 20 25 30 12 13 14 15 16 17 その他 北米 英仏独 ASEAN4 NIEs 中国 (季節調整済年率換算、百万人) 年 12 13 14 15 16 17 100 140 180 220 260 300 340 380 12 13 14 15 16 17 入国者数(左目盛) 旅行収支受取(左目盛) 一人当たり消費額(右目盛) (季節調整済、2012/1Q=100) 年 (季節調整済、万円)

(8)

 設備投資は増加傾向を続けている。先行きについても、企 業収益の改善と投資刺激的な金融環境を背景に、オリン ピック関連投資や人手不足に対応した省力化投資などを中 心に、増加を続けていくとみられる。 8 ▽ 設備投資関連指標 ▽ 省力化投資に関する新聞記事件数 0 5 10 15 20 25 30 35 40 0 50 100 150 200 250 87 89 91 93 95 97 99 01 03 05 07 09 11 13 15 17 「省力化投資」(左目盛) 「省力化投資」+「非製造業」(右目盛) (半年累計、件) 年 (半年累計、件) 2017年下期は 7/1日~9/30日の 記事件数 (注)1.2017/4Qは、10月の値。 2.建設工事出来高(民間非居住用)の実質値は、建設工事費デフ レーターを用いて日本銀行スタッフが算出。 (出所)内閣府、経済産業省、国土交通省、日経テレコン (注)全国紙と地方紙における「省力化投資」(+「非製造業」)を含む記事 件数。日経テレコンに基づく。期間は1987年上期~2017年下期。

(9)

 個人消費は、所得環境の着実な改善等を背景に、緩やかに 増加している。先行きは、可処分所得の増加や耐久財の買 い替えサイクルの影響などもあって、緩やかな増加傾向を たどるとみられる。 9 ▽ 個人消費 (注)1.消費活動指数(旅行収支調整済)は、除くインバウンド消費・含むアウトバウンド消費(12/7日公表値)。 2.賃金・俸給の2016/2Q以降は、雇用者所得(労働力調査ベース)を用いて試算。 3.2017/4Qは、10月の値。 (出所)内閣府、日本銀行等

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0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 13年度 14年度 15年度 16年度 17年度 (億円) (月) 1,068億円(前年比▲16.7%)

公共投資

 公共工事請負金額(年度初来累計額)をみると、複数の大型案件の発 注がみられた前年を下回って推移している。もっとも、公共工事の出 来高は、前年度の公共工事予算の執行が進むもとで、引き続き高水準 で推移しているとみられる。 11 ▽ 公共工事請負金額(年度初来累計、高知県) (出所)西日本建設業保証株式会社

(12)

▲ 25 ▲ 20 ▲ 15 ▲ 10 ▲ 5 0 5 10 15 20 25 1 5/ 1 0 1 6/ 1 4 7 10 1 7/ 1 4 7 10 軽 小型車 普通車 合計 (月) <月次ベース> (前年比、寄与度、%) ▲ 20 ▲ 15 ▲ 10 ▲ 5 0 5 10 15 1 5 / 1 4 7 10 1 6 / 1 4 7 10 1 7 / 1 4 7 10 ホームセンター ドラッグストア 家電大型専門店 百貨店・スーパー 合計 合計(コンビニエンスストアを含むベース) (前年比、寄与度、%) <月次ベース> (月)  個人消費は、労働需給が着実に改善し、雇用者所得も緩やか な増加基調にあるもとで、底堅く推移している。 12 ▽ 小売売上高 (出所)四国経済産業局、経済産業省、四国運輸局 (注)小売売上高は全店ベース。2017/10月は速報値。

個人消費

▽ 乗用車新車登録台数

(13)

0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 (%) 年度 計画 2016年度 2017年度 実績 計画 (修正率) 全産業 ▲ 24.9 + 11.3 (+ 1.6) 製造業 ▲ 32.4 + 0.6 (▲ 5.9) 非製造業 ▲ 10.6 + 25.3 (+ 10.8) 13 ▽ 設備投資額(12月短観) (前年度比・%)

企業収益・設備投資

 高知の企業の収益は極めて高水準。こうしたもとで、2017 年度の設備投資計画は、幅広い業種で能力増強、BCP、省力 化などの目的の投資がみられており、製造業、非製造業と もに増加の計画。 (出所)日本銀行高知支店 ▽ 売上高経常利益率(12月短観)

(14)

▲ 60 ▲ 40 ▲ 20 0 20 40 60 80 100 ┗ 1 1 ┛ ┗ 1 2 ┛ ┗ 1 3 ┛ ┗ 1 4 ┛ ┗ 1 5 ┛ ┗ 1 6 ┛ ┗ 1 7 ┛ (前年比、%) (年) <四半期ベース>  新設住宅着工戸数は、高水準ながらも、減少に転じている。 14

住宅投資

▽ 住宅着工戸数 (注)2017/4Qは、10月の前年同月比。 (出所)国土交通省

(15)

▲ 20 ▲ 10 0 10 20 30 40 16/10 12 17/2 4 6 8 10 <月次ベース> 西部 東部 中部 合計 (月) (前年比、寄与度、%) ▲ 10 ▲ 5 0 5 10 15 16/10 12 17/2 4 6 8 10 <月次ベース> 西部 東部 中部 合計 (月) (前年比、寄与度、%)  主要旅館・ホテルの宿泊客数や観光施設入込客数は、足も と台風到来に伴う県外宿泊客キャンセルの影響などがみら れるものの、基調としては個人客を中心に増加している。 15 (出所)高知県、日本銀行高知支店 ▽ 主要観光施設入込客数 ▽ 主要旅館・ホテル宿泊客数 (注)集計対象先について随時見直しを行っているため、計数は 必ずしも連続しない。2017年以降は速報値。 (注)集計対象先について随時見直しを行っているため、計数は 必ずしも連続しない。直近見直し後は高知県内39先ベース。

観光

(16)

項目 2017年 2018年 設備投資 高めの水準で推移 能力増強・BCP・省力化・効率化投資を中 心に増加 公共投資 高水準 減少に転じる可能性 個人消費 底堅く推移(乗用車販売の増加な ど、明るい動きがみられた) 所得の増加と耐久財の買い替えサイクル の影響などから、底堅さを増す 住宅投資 増加 高水準ながらも、減少に転化 観光 増加(3月以降、「幕末維新博」 の効果から増加) 好調維持(幾分鈍化の可能性) 生産 持ち直しから増加へ 増加  日銀高知支店は、昨年1月、高知経済を「緩やかに回復して いる」に上方修正。2017年中は、景気の明るさが増していた 状態。  2018年は、波及効果の大きい設備投資の増加、ウエイトの大 きい個人消費の改善などから、足取りは一段としっかり。 ▽ 2017年から2018年にかけての景気展開

高知経済の現状と先行き

16

(17)

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 悪くなっている やや悪くなっている 変わらない やや良くなっている 良くなっている 年 17  しかし、景気回復の実感に乏しい。この背景としては、人 口減少により地元の経済規模が縮小していることや、特に 小売関係を中心に供給サイドの競合激化(県外資本の進出 やインターネット販売の台頭)などが指摘可能。 ▽ 景気ウォッチャー調査(四国分) (注)1.全体(家計動向関連+企業動向関連+雇用関連)に関する調査。 2.2017年は1~11月のデータを用いて算出。 (出所)内閣府

(18)

(参考)地域別の景気総括判断  日本の9地域の中で、現在の景気を「拡大」と評価してい るのは6地域。多くは輸出増の恩恵を受けやすい地域。こ の点、高知を含む四国は、輸出比率が低いこともあって、 「回復」との判断。 18 (出所)日本銀行 景気判断(17年10月) 北海道 回復している 東北 緩やかな回復基調を続けている 北陸 緩やかに拡大している 関東甲信越 緩やかに拡大している 東海 拡大している 近畿 緩やかに拡大している 中国 緩やかに拡大している 四国 緩やかな回復を続けている 九州・沖縄 緩やかに拡大している

(19)
(20)

90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 -60 -50 -40 -30 -20 -10 0 10 20 30 40 50 60 年 (%ポイント) 予測 高知 全国 「良い」超 「悪い」超 17 20 ▽ 業況判断DI (注)シャドーは景気後退期。 (出所)日本銀行高知支店  2000年代は、日本の景気が拡大する一方、高知経済は低 迷。しかし、2010年以降は、日本の景気と同じように高知の 景気も改善。

日本と高知の業況感の推移

(21)

21 生産の増加 所得の増加 支出の増加 海外経済の拡大と輸出の増加

日本と高知の成長メカニズム

日本経済

高知経済

2000年代は遮断

2010年以降は「地産外商」により起動

(22)

-1.0 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 完全失業率 構造失業率 需要不足失業率 (%) (年度) 22  高知の労働市場は既に「完全雇用」 ▽ 高知県の構造失業率 (注)構造失業率と需要不足失業率は日銀高知支店の推計値。直近は2017/3Q。 (出所)総務省、厚生労働省

高知の労働市場の変化

(23)

 かつては需要が供給を 下回る需要不足の状態 ⇒経済成長のための方 策は需要の拡大

この

事実

は何を意味するのか?

23 総供給 総需要 需要不足 現在=需給均衡 経済停滞 経済拡大 総供給、総需要 時点  今は需要と供給が均衡 ⇒需要拡大は経済成長 にはつながらない (供給能力の天井) ⇒経済成長のために は供給能力(生産 性×労働力人口) の引き上げ

(24)

24 -50 -25 0 25 50 75 100 -1500 -1000 -500 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 乖離率(右目盛) 高知県 全国 (万円/人) (%) 0 5 10 15 20 25 農業・林業 漁業 鉱業等 建設 製造業 電気・ガス・熱供給・水道 情報通信 運輸・郵便 卸・小売 金融・保険 不動産・リース 専門・技術サービス 宿泊・飲食サービス 生活関連サービス・娯楽 教育・学習支援 医療・福祉 複合サービス その他サービス (構成比%) (注)2012年調査の計数。 (出所)経済産業省 ▽ 業種別労働生産性とシェア  高知は、生産性が相対的に低い業種のウエイトが高いだ けでなく、ほとんどの業種で全国平均に比べ生産性が低 い。

高知の生産性

(25)

 生産性を高めるには、効率化、付加価値の増加、経済の新 陳代謝促進が必要。 25

生産性引上げのための対応策

生産性= 付加価値 労働投入量 効率化 ①IT、AIの活用 ②省力化投資 ③ビジネスプロセスの見直し 付加価値の増加 ①6次産業化 ②研究開発投資 ③海外への輸出 ④グローバル・ニッチ・トップ ⑤インバウンド観光 資源配分の改善 経済の新陳代謝促進(事業承継、起業)

(26)

26

人口流出とその背景

▽ 労働分配率の比較 ▽ 高知県の転出者数の推移 8,000 9,000 10,000 11,000 12,000 13,000 14,000 15,000 16,000 -1,000 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 2000 02 04 06 08 10 12 14 16 ネット転出者(左目盛) 転入者(右目盛) 転出者(右目盛) (人) (人) 年 (出所)高知県  高知では、若者を中心に高水準の流出が持続(若年人口の 減少を踏まえると、人口流出が加速と解釈可能)。その大 きな理由は、全国との賃金格差(労働分配率の低さ)。 50 55 60 65 70 75 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 高知県 全国 (%) (年度) (出所)内閣府

(27)

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 全国 (国民経済計算) 全国 (法人企業統計) 高知 (県民経済計算) 高知 (法人企業統計に よる想定値) (%) 69% 59% 77% 69% 27

労働分配率の低さ

(注)「ありうべき」とは、業種別・規模別の全国平均の 労働分配率を基に、高知県の産業構造から推定される 当県の労働分配率のこと。 ▽ 企業規模別の労働分配率(2016年度) (出所)財務省  通常、労働分配率は、企業規模が小さいほど高く、非製造 業の方が高い姿。高知は、中小企業が多く、非製造業のウ エイトが高いため、本来なら労働分配率は全国よりも高い はずだが、実際は説明できないほど低い。 (出所)財務省、経済産業省、内閣府 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 大企業 中堅企業 中小企業 (%) ▽ ありうべき高知の労働分配率(2014年度)

(28)

28  高水準の転出が持続する中で、少子・高齢化が進展し、 人口減少が加速。それに伴い、今後、経済規模が大き く縮小する可能性が高い。今後も労働分配率が低いま まだと、一段と人口減少が進む可能性も。 10 11 12 13 14 15 16 17 50 55 60 65 70 75 80 85 1990年 2000年 10年 20年 30年 40年 高知県(左目盛) 全国(右目盛) (万人) (千万人) (出所)国立社会保障・人口問題研究所 ▽ 人口の推移

将来人口の予測

(29)

29  高知経済が今後発展を続けるためには、供給能力(生産 性×労働力人口)の引き上げが重要であり、それには、 生産性向上と賃金(労働分配率)引き上げが必要。

高知の課題のための対応策

労働分配率=名目賃金/生産性

① 生産性の引き上げは労働分配率の押し下げ要因 ② 生産性と労働分配率を同時に引き上げるには、 賃金を生産性の伸び以上に引き上げる必要

(30)

30 1000 1500 2000 2500 3000 3500 1500 2000 2500 3000 3500 4000 4500 5000 名 目 賃 金 労働生産性 上位15県 下位15県 (円) (円) (円) (円) 全国平均 高知 B A (注)1.2010年の名目賃金上位15県と下位15県を並べた散布図。 2.点線は、全国と労働分配率が等しくなるような(名目賃金、労働生 産性)の組合せを結んだ線。 3.名目賃金と労働生産性は、雇用者報酬と県民所得を、各々、就業 者数×労働時間で除した値。 4.就業者数×労働時間は、国勢調査等を基に経済産業研究所が算出 した値を使用。 (出所)内閣府、経済産業研究所 ▽ 労働分配率の分解 (円)  高知は、生産性が低 く、かつ、賃金がその 生産性に見合った水準 にも届いていない「悪 い均衡」に長期間固 定。  生産性に見合わない水 準しか賃金が支払われ ていないと、労働者に も生産性向上のインセ ンティブが欠如。  生産性が高く、相応に 賃金も高い「良い均 衡」に移行する必要。

「悪い均衡」から「良い均衡」へ

(31)

31  昨年の高知経済は順風満帆な1年。景気循環の側面から は、今年も高知経済の足取りは一段としっかり。  高知経済は、需要不足の時代から供給能力(労働力人口 ×生産性)の天井という新たな局面に変化。今後は、供 給能力の引き上げに注力しなければ、人口減少のもと、 高知の経済規模の縮小は不可避。  高知は賃金(労働分配率)が合理的に説明できないほど の低水準にあり、内外賃金格差の拡大もあって若者の県 外流出が持続。  生産性引上げとともに、全国よりも大幅な賃金引上げを 実現することで、労働分配率を引き上げるのと同時に、 供給能力を拡大することが、高知の持続的成長を実現す る唯一の方策。

まとめ

(32)

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参照

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