中小企業における管理会計手法の導入研究
‑TOMASEIグループにおけるSDGs経営の実践事例‑
著者 川島 和浩
雑誌名 東北工業大学紀要 理工学編・人文社会科学編
号 41
ページ 21‑30
発行年 2021‑03‑31
URL http://id.nii.ac.jp/1241/00000125/
Creative Commons : 表示 ‑ 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by‑nd/3.0/deed.ja
中小企業における管理会計手法の導入研究(川島)
21
1
2020年9月25日受理
*経営コミュニケーション学科 教授
中小企業における管理会計手法の導入研究
― TOMASEI グループにおける SDGs 経営の実践事例―
Introductory Research on Management Accounting Methods in SMEs
: Practical Examples of SDGs Management in the TOMASEI Group
川島 和浩
Kazuhiro KAWASHIMA
Abstract
This paper defines the practice of SDGs management as a new form of introduction of management accounting methods from the perspective of management accounting research. There are very few practical cases in which SMEs are trying to develop new businesses through efforts for SDGs. Under these circumstances, it has been announced on the website that the TOMASEI Group, a small and medium-sized enterprise in the Tomakomai area of Hokkaido, started working on the SDGs in October 2019 and built its own “food recycling loop”. Therefore, in this paper, we conducted an interview survey on the practice of SDGs management with Tomasei Co., Ltd., which is the core company of the TOMASEI group, and summarized the survey results. Tomasei Co., Ltd. is trying to diversify its business by utilizing the technology and know-how cultivated in the environmental business through the waste treatment industry. Then, in order to integrate the efforts for SDGs with its own management, it established a business company that produces agricultural products that can contribute to the local community by linking its strengths of environmental business, power generation business, and fertilizer manufacturing business. Finally, this paper takes up practical examples of SDGs management in the TOMASEI group and considers the issues and prospects of SDGs management in SMEs.
1. は はじ じめ めに に
中小企業庁が公表した『 2020 年版中小企業白 書』では、 2016( 平成 28) 年の中小企業数が全企業 約 358.9 万者の 99.7 %であり、中小企業の従業者 数が全従業員約 4,679 万人の 66.8 %であることを 示している。直近の 2014 年のデータと比較する と中小企業数が約 23.1 万者減少していること、
2009 年のデータと比較するとこの 7 年間で中小企 業数が約 62.3 万者も減少しており、しかも、この 大半の約 61.6 万者が小規模企業であることがわ かった。このように、中小企業数は年々減少の一 途をたどっており、特に小規模企業を中心とする 経営支援が喫緊の課題である。地域経済を活性化 するためには中小企業が持続可能な成長を遂げ ることが重要であり、中小企業の属性に合致した 経営管理に役立つ会計、すなわち管理会計を普及 させることが必要である。
このような観点から、川島( 2019 )は、北海道 苫小牧地域の中小企業における管理会計の導入 状況を明らかにするため、 2017 年 3 月にアンケー
ト調査を実施した。この調査では、中小企業の経 営改善のために、管理会計を積極的に活用してい る苫小牧地域の中小企業を探索し、管理会計実務 における課題の抽出を目的とした。アンケート調 査は、郵便質問票の形式で実施し、中堅企業 157 社に送付して 47 社から回答を得ることができた
(回収率 29.9 %) 。その後、アンケート調査の回 答結果を踏まえて、引き続き、聞き取り調査のご 協力を快諾していただいた経営者 ( 社長 ) 等とのイ ンタビュー調査を実施した。中小企業のインタビ ュー調査に際しては、水野 (2019 、 p.3 )が指摘す るように「中小企業のレベルにもよるが大企業や テキストの中で説明されている管理会計の理論 や技法はあまり用いられておらず、むしろ現実に 実践されている中小企業会計の中の数値を経営 管理に活用されている」ことを踏まえて、実施し ている。
今回の調査は、北海道苫小牧地域において廃棄
物処理業を営む中堅企業の TOMASEI グループを
対象とした。 TOMASEI グループは、 2019 年 10
月 1 日から SDGs(Sustainable Development Goals ;
持続可能な開発目標 ) への取組みの開始を HP 上で
22
2 宣言するとともに、独自の「食品リサイクルルー プ」を構築して、 SDGs 経営を実践している点が 注目に値する。中核会社の株式会社とませいは、
廃棄物処理業を通じて環境事業で培った技術や ノウハウを活用して事業の多角化を図っている。
TOMASEI グループは、 SDGs への取組みを自社の 経営と一体化させるため、自社の強みである環境 事業、発電事業、肥料製造事業を連環させて、地 域社会に貢献するために、その要となる農作物を 生産する事業会社を設立した。 株式会社 smile-loop である。
八木 (2018) は、企業経営のサステナビリティを
担保する戦略・マネジメントの理論的構築におい て、 SDGs には課題解決に向けた企業の主体的な 取組みが求められていることを指摘している。後 述する「 SDG Compass 」 ( 以下「 SDG コンパス」
という ) は、 SDGs を経営戦略に整合させ、 SDGs への貢献の測定・管理に関する指針として有用で ある。
SDGs 経営の実践は、経営戦略の策定とその実 行の観点から、新たな管理会計手法の一つと定義 することができる。中小企業においては、現状で は、 SDGs への取組みを通じた新たな事業の創出 を展開している実践事例は極めて少ない。 『 2020 年版中小企業白書』 ( p. Ⅱ -69 )も含めて、 SDGs 活 動の推進を掲げ、社会課題解決起点でのサービス で差別化を図る企業として、環境に配慮した環境 印刷に取組んでいる株式会社大川印刷の事例が 取り上げられる程度である。
そこで、本稿では、川島( 2019 )の先行研究か ら、北海道苫小牧地域における管理会計手法の導 入状況を概観し、次いで、 SDG コンパスから SDGs 経営の戦略に関するフレームワークを検討する。
そのうえで、社会課題を自社の強みで解決し本業 を活かした新たな事業を創出した SDGs 経営の実 践事例として、 TOMASEI グループの SDGs への 取組みを紹介する。 SDGs 経営の実践事例が、中 小企業の経営管理をどのように変化させ、管理会 計手法にどのような影響を与えるか考察する。
2. 苫 苫小 小牧 牧地 地域 域の の中 中小 小企 企業 業の の管 管理 理会 会計 計導 導入 入調 調査 査 2.1 ア アン ンケ ケー ート ト調 調査 査の の実 実施 施状 状況 況
川島( 2019 )は、 2017 年 3 月に北海道苫小牧地 域における中堅企業に対して、管理会計手法の導 入がどの程度普及しているのか、どのような管理 会計手法が導入されているのか、について郵便質 問票によるアンケート調査を実施した。この実態 調査は、山口( 2016 )の調査手法に依拠している。
アンケート調査では、①会社概要 ( 業種、創業・
設立年数、従業員数、資本金額、総資産額、売上
高、製造業における顧客と製品の特徴 ) 、②経営課 題、③経営管理手法の導入状況、④経理体制、⑤ 管理会計手法の導入の有無、⑥管理会計手法の導 入の必要性、⑦管理会計手法の導入状況 ( 予算、損 益測定、原価計算、原価管理、資金管理、その他 の管理会計手法 ) 、⑧見直しや導入が必要な管理会 計分野、という管理会計手法全般にわたる質問項 目が設定されている。
アンケート調査の実施に際しては、苫小牧商工 会議所のご協力を得て抽出した苫小牧地域 157 社 の中堅企業に対してアンケート調査用紙を発送 した。中小企業においては、創業・設立年数、従 業員数、売上高の規模によってアンケート調査の 回答結果が得られない可能性を考慮した。 2017 年 3 月 7 日にアンケート調査用紙を発送し、同年 3 月 22 日を回答期限とした。後述する TOMASEI グループの中核会社である株式会社とませいに も本アンケート調査用紙を発送している。アンケ ート調査の結果、送付社数 157 社に対して、回答 社数 47 社であり、回収率は 29.9% であった。この うち、製造業は 16 社 (34%) で、非製造業は 31 社
(66%) であった。また、回答企業の大部分が、創
業・設立年数が 25 年超、従業員数が 30 名以上、
売上高が 1 億円以上であった。
山口 (2016) は、中小企業を調査研究する場合、
設立経緯、業績特性、経営資源の制約による地域 内企業との高い相互依存性、地域内顧客への高い 依存性の要因によって、経営管理システムおよび 管理会計システムの成熟度や特徴に違いがある こと、また、調査対象企業の位置する地域性や取 引の特殊性、経営者 ( 社長 ) の管理会計に関する理 解度や関与の程度にも違いがあることを指摘し ている。
このことから、アンケート調査結果の分析に際 しては、可能な限り経営者 ( 社長 ) に対するインタ ビュー調査を実施し、質問項目の解説などを通じ て回答内容の確認をするように心がけている。
2.2 管 管理 理会 会計 計手 手法 法の の導 導入 入状 状況 況
川島 (2019) は、前述のアンケート調査の回答結
果を分析し、苫小牧地域における中堅企業の管理 会計手法に係る導入状況を整理している。管理会 計手法の導入の有無に関する設問では、アンケー ト調査の対象が中堅企業であったことを含めて 概ね導入済みであった。回答を寄せた 47 社のう ち、「何らかの管理会計手法を導入している(導 入済み) 」と回答した企業が 45 社であり、 「管理 会計手法を導入していない」と回答した企業が 2 社であった。
また、 47 社に対して今後の管理会計手法の見直
し・導入の必要性を感じていると回答した企業は、
中小企業における管理会計手法の導入研究(川島)
2
23宣言するとともに、独自の「食品リサイクルルー プ」を構築して、 SDGs 経営を実践している点が 注目に値する。中核会社の株式会社とませいは、
廃棄物処理業を通じて環境事業で培った技術や ノウハウを活用して事業の多角化を図っている。
TOMASEI グループは、 SDGs への取組みを自社の 経営と一体化させるため、自社の強みである環境 事業、発電事業、肥料製造事業を連環させて、地 域社会に貢献するために、その要となる農作物を 生産する事業会社を設立した。 株式会社 smile-loop である。
八木 (2018) は、企業経営のサステナビリティを
担保する戦略・マネジメントの理論的構築におい て、 SDGs には課題解決に向けた企業の主体的な 取組みが求められていることを指摘している。後 述する「 SDG Compass 」 ( 以下「 SDG コンパス」
という ) は、 SDGs を経営戦略に整合させ、 SDGs への貢献の測定・管理に関する指針として有用で ある。
SDGs 経営の実践は、経営戦略の策定とその実 行の観点から、新たな管理会計手法の一つと定義 することができる。中小企業においては、現状で は、 SDGs への取組みを通じた新たな事業の創出 を展開している実践事例は極めて少ない。 『 2020 年版中小企業白書』 ( p. Ⅱ -69 )も含めて、 SDGs 活 動の推進を掲げ、社会課題解決起点でのサービス で差別化を図る企業として、環境に配慮した環境 印刷に取組んでいる株式会社大川印刷の事例が 取り上げられる程度である。
そこで、本稿では、川島( 2019 )の先行研究か ら、北海道苫小牧地域における管理会計手法の導 入状況を概観し、次いで、 SDG コンパスから SDGs 経営の戦略に関するフレームワークを検討する。
そのうえで、社会課題を自社の強みで解決し本業 を活かした新たな事業を創出した SDGs 経営の実 践事例として、 TOMASEI グループの SDGs への 取組みを紹介する。 SDGs 経営の実践事例が、中 小企業の経営管理をどのように変化させ、管理会 計手法にどのような影響を与えるか考察する。
2. 苫 苫小 小牧 牧地 地域 域の の中 中小 小企 企業 業の の管 管理 理会 会計 計導 導入 入調 調査 査 2.1 ア アン ンケ ケー ート ト調 調査 査の の実 実施 施状 状況 況
川島( 2019 )は、 2017 年 3 月に北海道苫小牧地 域における中堅企業に対して、管理会計手法の導 入がどの程度普及しているのか、どのような管理 会計手法が導入されているのか、について郵便質 問票によるアンケート調査を実施した。この実態 調査は、山口( 2016 )の調査手法に依拠している。
アンケート調査では、①会社概要 ( 業種、創業・
設立年数、従業員数、資本金額、総資産額、売上
高、製造業における顧客と製品の特徴 ) 、②経営課 題、③経営管理手法の導入状況、④経理体制、⑤ 管理会計手法の導入の有無、⑥管理会計手法の導 入の必要性、⑦管理会計手法の導入状況 ( 予算、損 益測定、原価計算、原価管理、資金管理、その他 の管理会計手法 ) 、⑧見直しや導入が必要な管理会 計分野、という管理会計手法全般にわたる質問項 目が設定されている。
アンケート調査の実施に際しては、苫小牧商工 会議所のご協力を得て抽出した苫小牧地域 157 社 の中堅企業に対してアンケート調査用紙を発送 した。中小企業においては、創業・設立年数、従 業員数、売上高の規模によってアンケート調査の 回答結果が得られない可能性を考慮した。 2017 年 3 月 7 日にアンケート調査用紙を発送し、同年 3 月 22 日を回答期限とした。後述する TOMASEI グループの中核会社である株式会社とませいに も本アンケート調査用紙を発送している。アンケ ート調査の結果、送付社数 157 社に対して、回答 社数 47 社であり、回収率は 29.9% であった。この うち、製造業は 16 社 (34%) で、非製造業は 31 社
(66%) であった。また、回答企業の大部分が、創
業・設立年数が 25 年超、従業員数が 30 名以上、
売上高が 1 億円以上であった。
山口 (2016) は、中小企業を調査研究する場合、
設立経緯、業績特性、経営資源の制約による地域 内企業との高い相互依存性、地域内顧客への高い 依存性の要因によって、経営管理システムおよび 管理会計システムの成熟度や特徴に違いがある こと、また、調査対象企業の位置する地域性や取 引の特殊性、経営者 ( 社長 ) の管理会計に関する理 解度や関与の程度にも違いがあることを指摘し ている。
このことから、アンケート調査結果の分析に際 しては、可能な限り経営者 ( 社長 ) に対するインタ ビュー調査を実施し、質問項目の解説などを通じ て回答内容の確認をするように心がけている。
2.2 管 管理 理会 会計 計手 手法 法の の導 導入 入状 状況 況
川島 (2019) は、前述のアンケート調査の回答結
果を分析し、苫小牧地域における中堅企業の管理 会計手法に係る導入状況を整理している。管理会 計手法の導入の有無に関する設問では、アンケー ト調査の対象が中堅企業であったことを含めて 概ね導入済みであった。回答を寄せた 47 社のう ち、「何らかの管理会計手法を導入している(導 入済み) 」と回答した企業が 45 社であり、 「管理 会計手法を導入していない」と回答した企業が 2 社であった。
また、 47 社に対して今後の管理会計手法の見直 し・導入の必要性を感じていると回答した企業は、
3 製造業 4 社( 25 %) 、非製造業 10 社( 32 %) 、合 計で 14 社( 30 %)という予想よりも低い結果と なった。特に管理会計手法を導入済みと回答した 製造業 15 社のうち見直し・導入の必要性ありと 回答したのは 3 社であった。これに対して、導入 済みと回答した非製造業 30 社のうち見直し・導 入の必要性ありと回答したのは 10 社であった。
このことから、経済社会環境の変化に対して、製 造業よりもむしろ、非製造業において事業構造の 転換が模索されている可能性が高いことが伺え た。
次いで、管理会計手法の導入実践では、①予算、
②損益測定、③原価計算、④原価管理、⑤資金管 理の観点から、その導入状況を回答してもらった ところ、製造業 15 社については概ねすべての項 目で導入が確認された。これに対して、非製造業 30 社については、製造業特有の原価計算( 80 %)
と原価管理( 57 %)を除くと概ね導入されている ことが確認された。
その他の管理会計手法の導入については、「導 入していない」企業がほぼ半数の 22 社 (49%) であ った。
これに対して、その他の管理会計手法を導入し ている企業においては、複数回答で、「設備投資 の経済性計算」が 7 社、 「品質原価計算・品質コ スト管理」が 3 社、 「バランスト・スコア・カー ド」が 2 社、 「活動基準原価計算 (ABC) 」が 1 社、
「スループット会計・付加価値会計」が 1 社、 「ラ イフサイクル・コスティング (LCC) 等」が 1 社、 「そ の他 ( 自社基準 ) 」が 1 社であった。
特に、非製造業に注目すると、「設備投資の経 済性計算」には「運送業」 2 社と「その他 ( 自動車 整備業 ) 」 1 社が、「品質原価計算・品質コスト計 算」には「その他 ( 設備工事業、自動車整備業 ) 」 2 社と「情報通信業者」 1 社が、 「活動基準原価計算 (ABC) 」には「卸売・小売業」 1 社が、 「スループ ット会計・付加価値会計」には「その他 ( 自動車整 備業 ) 」 1 社が、「ライフサイクル・コスティング (LCC) 等」には「その他 ( ビルメンテナンス業 ) 」 1 社が、それぞれ回答を寄せていた。表 1 を参照。
表1 その他の管理会計手法(複数回答)
製造業(15) 非製造業(30) 合計(45)
設備投資の経済性計算
4 3 7
バランスト・スコア・カード
2 0 2
活動基準原価計算
0 1 1
スループット会計、付加価値会計
0 1 1
マテリアル・フロー・コスト会計
0 0 0
品質原価計算、品質コスト管理
0 3 3
ライフサイクル・コスティング、
ライフ・サイクル・コスト管理
0 1 1
その他(「自社基準」)
1 0 1
導入していない
8 14 22
未回答
0 9 9
出所:川島(2019)、p.285より作成。
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4 3. SDGs 経 経営 営の の実 実務 務指 指針 針
SDGs (持続可能な開発目標)の策定は、 2012 年 6 月にブラジルで開催された「国連持続可能な 開発会議(リオ+ 20 )」において、経済、環境、
社会分野の 3 つの側面に総合的に対応するための 目標として、 2015 年の国連総会で正式に策定する ことが合意されていた。これを受けて、 2015 年 9 月に国連サミットで採択された「持続可能な開発 のための 2030 アジェンダ」に、 2016 年から 2030 年 まで の具体 的な 行動計 画と して策 定さ れた SDGs が記載された。 SDGs は、 2030 年に向けて 世界的な優先課題および世界のあるべき姿を明 らかにしており、世界の各国政府はもちろんのこ と、個別企業がどのように行動を起こすべきであ るかについて問題提起をしている。
このような状況の下で、 GRI ( Global Reporting Initiative )、国連グローバル・コンパクト( United Nations Global Compact )および WBCSD ( World Business Council for Sustainable Development :持続 可能な開発のための世界経済人会議)は、 2015 年 12 月に共同で SDG コンパスを作成した。日本語 版は 2016 年 3 月にグローバル・コンパクト・ネ ットワーク・ジャパン (GCNJ) と地球環境戦略研究
機関 (IGES) によって翻訳・公表されている。そこ
では、各企業の事業に SDGs がもたらす影響を解 説するとともに、持続可能性を企業の戦略の中心 に据えるためのツールと知識が提供されている。
なお、 GRI は、サステナビリティに関する国際 規 準の 策定を 使命 とする 非営 利団体 であ り、
UNEP (国連環境計画)の公認団体として、国際 規準「サステナビリティ・レポーティング・ガイ ドライン)を策定している。国連グローバル・コ ンパクトは、 1999 年の世界経済フォーラムにおい て、国連事務総長のコフィー・アナン(当時)が 企業に対して提唱したイニシアチブであり、そこ では、企業が人権・労働・環境・腐敗防止に関す る 10 原則を遵守し実践するよう要請している。
WBCSD は、持続可能な開発を目指す企業約 200
社の CEO 連合体で、企業が持続可能な社会への 移行に貢献するために協働しており、通常の活動 としては、 「循環型経済」 「気候変動・エネルギー」
「生態系・景観管理」 「社会インパクト」 「持続可 能なライフスタイル」 「水」という 6 つの産業集 積(クラスター)でプロジェクトを展開しており、
SDGs への取組みに積極的に関与している。
3.1 SDG コ コン ンパ パス スに にお おけ ける る実 実務 務指 指針 針
SDGs は、貧困や健康、教育、気候変動、環境 劣化など、企業にとって関連のある広範な課題を 取り扱うため、企業戦略を地球規模の優先課題に
つなげて策定することに役立つ。企業は、その戦 略、ゴール、活動などを立案し、運用し、周知し、
報告する上で、それら全体を包括するフレームワ ークとして、 SDGs を利用することができる。
GRI 等 (2015) が共同で作成した SDG コンパスに は、企業が SDGs を利用する理論的根拠として、
①将来のビジネスチャンスの見極め、②企業の持 続可能性に関わる価値の向上、③ステークホルダ ーとの関係性の強化と新たな政策展開の同調、④ 社会と市場の安定化、⑤共通言語の使用と目的の 共有、が挙げられている。このうち、上記の③で は、企業が自社の優先課題を SDGs に整合させる ことができれば、法的リスクやレピュテーション リスクを負うことなく、顧客、従業員、その他の さまざまなステークホルダーとより良い関係を 構築することが可能となるシナリオを展開して いる。
3.2 SDG コ コン ンパ パス スに にお おけ ける る 5 つ つの のス ステ テッ ップ プ SDG コンパスの目的は、企業が、どのようにし て SDGs を経営戦略と整合させ、 SDGs への貢献 を測定して管理していくかという指針を提供す ることにある。そして、この指針では、企業が SDGs に最大限貢献できるように次の 5 つのステ ップを提示している。すなわち、ステップ 1 では
「 SDGs を理解する」 、ステップ 2 では「優先課題 を決定する」 、 ステップ 3 では 「目標を設定する」 、 ステップ 4 では「経営へ統合する」 、最後に、ス テップ 5 では 「報告とコミュニケーションを行う」
である。
これを経営戦略のツールである PDCA サイクル に合致させると、図 1 のようになる。ステップ 1 で SDGs を理解したのちは、 PDCA サイクルの手 法によって、 SDGs への取組みをより精緻化し、
SDGs 達成に向けて「本業」を活かした新たな事 業活動の創出を通じて企業価値の向上と競争力 の強化を図ることになる。
中小企業においては、その中核的事業の戦略が 持続可能なビジネスを構築する上で、どのあたり に位置しているかを勘案し、その戦略の方向性を 決定し、調整していくために、この 5 つのステッ プを適用することが有用となる。
次に、 SDG コンパスから、具体的な 5 つのステ ップの側面をみてみよう。
ステップ 1 では、企業が SDGs について知り、
企業活動にとって SDGs がもたらす機会と責任を
理解することから始まる。企業が SDGs を利用す
る理論的な根拠は、 SDGs 達成に向けた社会的背
景を勘案し、自社が貢献できるさまざまな方策を
考えて実行することにより、新たな事業成長の機
会を見出し、リスク全体を引き下げることにある。
中小企業における管理会計手法の導入研究(川島)
4
253. SDGs 経 経営 営の の実 実務 務指 指針 針
SDGs (持続可能な開発目標)の策定は、 2012 年 6 月にブラジルで開催された「国連持続可能な 開発会議(リオ+ 20 )」において、経済、環境、
社会分野の 3 つの側面に総合的に対応するための 目標として、 2015 年の国連総会で正式に策定する ことが合意されていた。これを受けて、 2015 年 9 月に国連サミットで採択された「持続可能な開発 のための 2030 アジェンダ」に、 2016 年から 2030 年 まで の具体 的な 行動計 画と して策 定さ れた SDGs が記載された。 SDGs は、 2030 年に向けて 世界的な優先課題および世界のあるべき姿を明 らかにしており、世界の各国政府はもちろんのこ と、個別企業がどのように行動を起こすべきであ るかについて問題提起をしている。
このような状況の下で、 GRI ( Global Reporting Initiative )、国連グローバル・コンパクト( United Nations Global Compact )および WBCSD ( World Business Council for Sustainable Development :持続 可能な開発のための世界経済人会議)は、 2015 年 12 月に共同で SDG コンパスを作成した。日本語 版は 2016 年 3 月にグローバル・コンパクト・ネ ットワーク・ジャパン (GCNJ) と地球環境戦略研究
機関 (IGES) によって翻訳・公表されている。そこ
では、各企業の事業に SDGs がもたらす影響を解 説するとともに、持続可能性を企業の戦略の中心 に据えるためのツールと知識が提供されている。
なお、 GRI は、サステナビリティに関する国際 規 準の 策定を 使命 とする 非営 利団体 であ り、
UNEP (国連環境計画)の公認団体として、国際 規準「サステナビリティ・レポーティング・ガイ ドライン)を策定している。国連グローバル・コ ンパクトは、 1999 年の世界経済フォーラムにおい て、国連事務総長のコフィー・アナン(当時)が 企業に対して提唱したイニシアチブであり、そこ では、企業が人権・労働・環境・腐敗防止に関す る 10 原則を遵守し実践するよう要請している。
WBCSD は、持続可能な開発を目指す企業約 200
社の CEO 連合体で、企業が持続可能な社会への 移行に貢献するために協働しており、通常の活動 としては、 「循環型経済」 「気候変動・エネルギー」
「生態系・景観管理」 「社会インパクト」 「持続可 能なライフスタイル」 「水」という 6 つの産業集 積(クラスター)でプロジェクトを展開しており、
SDGs への取組みに積極的に関与している。
3.1 SDG コ コン ンパ パス スに にお おけ ける る実 実務 務指 指針 針
SDGs は、貧困や健康、教育、気候変動、環境 劣化など、企業にとって関連のある広範な課題を 取り扱うため、企業戦略を地球規模の優先課題に
つなげて策定することに役立つ。企業は、その戦 略、ゴール、活動などを立案し、運用し、周知し、
報告する上で、それら全体を包括するフレームワ ークとして、 SDGs を利用することができる。
GRI 等 (2015) が共同で作成した SDG コンパスに は、企業が SDGs を利用する理論的根拠として、
①将来のビジネスチャンスの見極め、②企業の持 続可能性に関わる価値の向上、③ステークホルダ ーとの関係性の強化と新たな政策展開の同調、④ 社会と市場の安定化、⑤共通言語の使用と目的の 共有、が挙げられている。このうち、上記の③で は、企業が自社の優先課題を SDGs に整合させる ことができれば、法的リスクやレピュテーション リスクを負うことなく、顧客、従業員、その他の さまざまなステークホルダーとより良い関係を 構築することが可能となるシナリオを展開して いる。
3.2 SDG コ コン ンパ パス スに にお おけ ける る 5 つ つの のス ステ テッ ップ プ SDG コンパスの目的は、企業が、どのようにし て SDGs を経営戦略と整合させ、 SDGs への貢献 を測定して管理していくかという指針を提供す ることにある。そして、この指針では、企業が SDGs に最大限貢献できるように次の 5 つのステ ップを提示している。すなわち、ステップ 1 では
「 SDGs を理解する」 、ステップ 2 では「優先課題 を決定する」 、 ステップ 3 では 「目標を設定する」 、 ステップ 4 では「経営へ統合する」 、最後に、ス テップ 5 では 「報告とコミュニケーションを行う」
である。
これを経営戦略のツールである PDCA サイクル に合致させると、図 1 のようになる。ステップ 1 で SDGs を理解したのちは、 PDCA サイクルの手 法によって、 SDGs への取組みをより精緻化し、
SDGs 達成に向けて「本業」を活かした新たな事 業活動の創出を通じて企業価値の向上と競争力 の強化を図ることになる。
中小企業においては、その中核的事業の戦略が 持続可能なビジネスを構築する上で、どのあたり に位置しているかを勘案し、その戦略の方向性を 決定し、調整していくために、この 5 つのステッ プを適用することが有用となる。
次に、 SDG コンパスから、具体的な 5 つのステ ップの側面をみてみよう。
ステップ 1 では、企業が SDGs について知り、
企業活動にとって SDGs がもたらす機会と責任を 理解することから始まる。企業が SDGs を利用す る理論的な根拠は、 SDGs 達成に向けた社会的背 景を勘案し、自社が貢献できるさまざまな方策を 考えて実行することにより、新たな事業成長の機 会を見出し、リスク全体を引き下げることにある。
5
図1 SDGコンパスに基づく5つのステップ 出所:SDGコンパス(2016日本語版) p5をより作成。
ステップ 2 では、 SDGs がもたらす事業機会や 社会課題解決に対して企業が優先して取り組む 課題を選定する。この過程で、バリューチェーン をマッピングして企業の事業活動が SDGs に及ぼ している、あるいは及ぼす可能性のある正および 負の影響を把握し、指標を選択してデータの収集 を図る。
ステップ 3 では、企業の事業活動を SDGs と連 動させながら、意義の深い目標設定と持続可能な 開発のためのコミットメントに関して効果的な 情報発信を行うために、 KPI( 主要業績評価指標 ) を選択する。ベースラインを設定し、目標タイプ を選択する。目標設定のアプローチについては、
何が必要かについて外部から検討し、それに基づ いて目標を設定することを通じて現状の達成度 と求められている達成度のギャップを埋めてい く「アウトサイド・イン」のアプローチが増加し ている。
ステップ 4 では、 KPI 達成に向けた具体的な施 策やマネジメントシステムを構築し、経営トップ が主導してすべての部門内・組織内に持続可能な 目標を定着させる。大幅な組織改革を成功させる ためには、その改革の種類にかかわらず、 CEO や 経営幹部による積極的なリーダーシップが鍵と なり、パートナーシップに取組むことになる。
最後に、ステップ 5 では、企業の持続可能性に 関する情報開示内容がステークホルダーによる 情報ニーズの変化に応じて増加する。そのため、
企業がステークホルダーのニーズを把握して応 えるために、 SDGs 達成に向けた進捗状況を定期 的に報告し、共通言語となった SDGs の報告で効 果的なコミュニケーションを行うことになる。
3.3 SDGs 経 経営 営の の実 実践 践に によ よる る効 効果 果
環境省は、 2018 年 6 月に「すべての企業が持続 的 に 発 展 す る た め に ― 持 続 可 能 な 開 発 目 標 (SDGs) 活用ガイド―」 (以下「旧ガイド」という)
を公表している。旧ガイドの特徴は、 SDGs につ いてこれまで特段の取組みを行っていない、ある いは SDGs に関心を持ち何か取組みを始めてみよ うと考えているような中小規模の企業・事業者を 対象としている点にある。また、変化するビジネ ス環境のなかで企業が置かれている状況と、企業 にとって SDGs に取組む意義を説明したうえで、
PDCA サイクルにもとづく具体的な取組の進め方 が提示されている。そして、旧ガイドを活用して、
中小企業が SDGs に取組むことにより、経営リス クを回避するとともに、新たなビジネスチャンス を獲得し、持続可能な企業へと発展していくこと が期待されている。
その後、 2020 年 3 月には「すべての企業が持続 的 に 発 展 す る た め に ― 持 続 可 能 な 開 発 目 標 (SDGs) 活用ガイド―」 [ 第 2 版 ] (以下「新ガイド」
という)が公表されている。新ガイドでは、 SDGs の活用により、企業イメージの向上によって多様 性に富んだ人材の確保につなげていくこと、新た な事業機会の創出等を図っていくための具体的 な取組が提示されている。
また、新ガイドでは、 SDGs 経営の実践によっ て期待できる 4 つのポイントを、次のように示し ている。すなわち、①企業イメージの向上、②社 会の課題への対応、③生存戦略になる、④新たな 事業機会の創出、である。図 2 を参照。
具体的には、①企業イメージの向上では、 SDGs への取組みをアピールすることで、多くの人に
「この会社は信用できる」 、 「この会社で働いてみ たい」という印象を与え、より多様性に富んだ人 材確保にもつながるなど、企業にとってプラスの 効果をもたらすことを示している。
②社会の課題への対応では、 SDGs には社会が 抱えているさまざまな課題が網羅されていて、今 の社会が必要としていることが詰まっているこ と、そして、これらの課題への対応は、経営リス クの回避とともに、社会への貢献や地域での信頼 獲得につながることを示している。
③生存戦略になるでは、取引先のニーズの変化
や新興国の台頭など、企業の生存競争はますます
激しくなっていることを踏まえて、今後は、 SDGs
への対応がビジネスにおける取引条件になる可
能性を視野に入れて、持続可能な経営を行う戦略
として活用できることを示している。
26
6
図2 SDGsの活用によって広がる可能性 出所:環境省(2020) p.11より作成。
最後に、④新たな事業機会の創出では、 SDGs への取組みをきっかけに、地域との連携、新しい 取引先や事業パートナーの獲得、新たな事業の創 出など、今までになかったイノベーションやパー トナーシップを生むことにつながることを示し ている。
さらに、新ガイドでは、中小企業だからこその 強みを活かすことで大企業には簡単に真似でき ないものとして、①意思決定のスピード、②地域 での信頼やつながり、③創意工夫と柔軟性を例示 して、独自色のある強みを活かした SDGs への取 組みを奨励している。
この場合、①では、中小企業の強みとして、ト ップダウンで行動に移すまでの速さがあること や経営者と従業員の距離が近いことで目的に対 する理解や情報の伝達も速いことを示している。
②では、中小企業は、大企業と比べて地域に根 ざした事業活動を積み重ねてきた経験が多く、地 域住民との距離も近く、地域課題との関係も強い と考えられること、また、地域のなかで同業や取 引先、顧客などとのネットワークも有しているこ とを示している。
③では、中小企業には、限られた経営資源を効 率的に活用すること、消費者や取引先などの個々 のニーズに細かく対応できる柔軟性があること、
現場での創意工夫により新たな製品やサービス を生み出すこと、生き残るために積み重ねてきた 経験の蓄積があることを示している。
経済同友会も SDGs 経営の実践による効果とし て、 2019 年 7 月に「企業と人間社会の持続的成長 のための SDGs ~価値創造に向けて、一人ひとり が自ら考え、取り組む組織へ~」を公表している。
そこでは、 SDGs を企業経営・組織変革のツール
にする最も重要なことは、組織を構成する個人の 動機づけと活性化であることを指摘している。そ のうえで、①経営者自身が SDGs を深く理解し、
自らが伝道師となって語り、伝えること(経営方 針への落とし込み)、次に、②このような理解を 企業戦略・事業計画・目標に落とし込むこと( SDGs を数値で追うこと)、さらに、③従業員の共感を 呼び、個々の従業員が挑戦できる仕掛けを作るこ と(個人への落とし込み) 、という 3 つのステッ プの方法論によって、 SDGs が企業の組織文化に 落とし込まれることで経営と一体化できるとい うシナリオを示している。
4. TOMASEI グル グ ルー ープ プに にお おけ ける る SDGs 経 経営 営の の実 実践 践 事
事例 例
4.1 TOMASEI グ グル ルー ープ プの の概 概要 要
TOMASEI グループの中核会社は、北海道苫小
牧市に本社を置く「株式会社とませい」であり、
1953( 昭和 28) 年に創業している。会社の沿革を概 観すると、 1968 年 9 月に苫小牧市し尿収集業務の 受託を目的とした前身の「苫小牧清掃企業組合」
を資本金 500 万円で設立した。 1970 年 4 月には苫 小牧市で第 1 号となる一般廃棄物収集運搬許可を 取得し、 1974 年 8 月には北海道の産業廃棄物収集 運搬許可を取得して事業を拡大した。 1998( 平成 10) 年 10 月には本社を現在の苫小牧市新開町に移 転して新社屋を建設するとともに有明支店を開 設した。 2004 年 4 月には、 ISO14001 の認証を取 得してエコワークス苫小牧を設立して無機汚泥 リサイクル施設を開設し、翌年 4 月には有機汚泥 リサイクル施設も開設している (2018 年 3 月に ISO14001 : 2015 規格 ) 。その後、 2015 年 11 月に「株 式会社とませい」に会社名および組織変更して現 在に至っている。
TOMASEI グループは、中核会社の株式会社と
ませい ( 代表取締役:渡辺健治 ) と、株式会社トマ ウェーブおよび株式会社 smile-loop で構成されて おり、グループの正社員数は 140 名である。株式 会社とませいの業種は廃棄物処理業であるが、近 年では、環境事業を通して得た技術やノウハウを 活用し、清掃業、建設業、貨物運送業など事業を 多角化している。 2018 年に創業 65 周年、設立 50 周年を迎えている。
TOMASEI グループの企業理念は、 HP 上で、
「 TOMASEI グループは環境事業を通して社員の
やりがいと成長を育むとともに、お客様に快適さ と満足を提供し、地域経済と社会の発展に貢献し ます。」と明記されている。そして、企業理念に 明記された社員への思いやりとは「社員満足」を、
お客様への思いとは「お客様満足経営」を、地域
中小企業における管理会計手法の導入研究(川島)
6
27 図2 SDGsの活用によって広がる可能性出所:環境省(2020) p.11より作成。
最後に、④新たな事業機会の創出では、 SDGs への取組みをきっかけに、地域との連携、新しい 取引先や事業パートナーの獲得、新たな事業の創 出など、今までになかったイノベーションやパー トナーシップを生むことにつながることを示し ている。
さらに、新ガイドでは、中小企業だからこその 強みを活かすことで大企業には簡単に真似でき ないものとして、①意思決定のスピード、②地域 での信頼やつながり、③創意工夫と柔軟性を例示 して、独自色のある強みを活かした SDGs への取 組みを奨励している。
この場合、①では、中小企業の強みとして、ト ップダウンで行動に移すまでの速さがあること や経営者と従業員の距離が近いことで目的に対 する理解や情報の伝達も速いことを示している。
②では、中小企業は、大企業と比べて地域に根 ざした事業活動を積み重ねてきた経験が多く、地 域住民との距離も近く、地域課題との関係も強い と考えられること、また、地域のなかで同業や取 引先、顧客などとのネットワークも有しているこ とを示している。
③では、中小企業には、限られた経営資源を効 率的に活用すること、消費者や取引先などの個々 のニーズに細かく対応できる柔軟性があること、
現場での創意工夫により新たな製品やサービス を生み出すこと、生き残るために積み重ねてきた 経験の蓄積があることを示している。
経済同友会も SDGs 経営の実践による効果とし て、 2019 年 7 月に「企業と人間社会の持続的成長 のための SDGs ~価値創造に向けて、一人ひとり が自ら考え、取り組む組織へ~」を公表している。
そこでは、 SDGs を企業経営・組織変革のツール
にする最も重要なことは、組織を構成する個人の 動機づけと活性化であることを指摘している。そ のうえで、①経営者自身が SDGs を深く理解し、
自らが伝道師となって語り、伝えること(経営方 針への落とし込み)、次に、②このような理解を 企業戦略・事業計画・目標に落とし込むこと( SDGs を数値で追うこと)、さらに、③従業員の共感を 呼び、個々の従業員が挑戦できる仕掛けを作るこ と(個人への落とし込み) 、という 3 つのステッ プの方法論によって、 SDGs が企業の組織文化に 落とし込まれることで経営と一体化できるとい うシナリオを示している。
4. TOMASEI グ グル ルー ープ プに にお おけ ける る SDGs 経 経営 営の の実 実践 践 事
事例 例
4.1 TOMASEI グ グル ルー ープ プの の概 概要 要
TOMASEI グループの中核会社は、北海道苫小
牧市に本社を置く「株式会社とませい」であり、
1953( 昭和 28) 年に創業している。会社の沿革を概 観すると、 1968 年 9 月に苫小牧市し尿収集業務の 受託を目的とした前身の「苫小牧清掃企業組合」
を資本金 500 万円で設立した。 1970 年 4 月には苫 小牧市で第 1 号となる一般廃棄物収集運搬許可を 取得し、 1974 年 8 月には北海道の産業廃棄物収集 運搬許可を取得して事業を拡大した。 1998( 平成 10) 年 10 月には本社を現在の苫小牧市新開町に移 転して新社屋を建設するとともに有明支店を開 設した。 2004 年 4 月には、 ISO14001 の認証を取 得してエコワークス苫小牧を設立して無機汚泥 リサイクル施設を開設し、翌年 4 月には有機汚泥 リサイクル施設も開設している (2018 年 3 月に ISO14001 : 2015 規格 ) 。その後、 2015 年 11 月に「株 式会社とませい」に会社名および組織変更して現 在に至っている。
TOMASEI グループは、中核会社の株式会社と
ませい ( 代表取締役:渡辺健治 ) と、株式会社トマ ウェーブおよび株式会社 smile-loop で構成されて おり、グループの正社員数は 140 名である。株式 会社とませいの業種は廃棄物処理業であるが、近 年では、環境事業を通して得た技術やノウハウを 活用し、清掃業、建設業、貨物運送業など事業を 多角化している。 2018 年に創業 65 周年、設立 50 周年を迎えている。
TOMASEI グループの企業理念は、 HP 上で、
「 TOMASEI グループは環境事業を通して社員の
やりがいと成長を育むとともに、お客様に快適さ と満足を提供し、地域経済と社会の発展に貢献し ます。」と明記されている。そして、企業理念に 明記された社員への思いやりとは「社員満足」を、
お客様への思いとは「お客様満足経営」を、地域
7 社会への思いとは「地域社会満足の向上」を、そ れぞれ意味していることを説明している。
また、社是は「一念一路」であり、「自己の損 得や欲を第二として地域社会の利益のために共 に協力し合い、お互いにやりがいと成長を育み、
あらゆる困難を乗り越えて仕事を全うする」とい う意味であることを説明している( 2020 年 8 月 25 日 Web アクセス: http://www.tomasei.net/ ) 。
次いで、株式会社とませいの財務情報を概観し てみよう。会計上では、 2018 年度に資本金を 1,000 万円から 2,000 万円に増額している。直近の 2019 年度の売上高は約 14 億 5,800 万円で経常利益は約
6,600 万円である(代表取締役専務の渡辺秀敏よ
り財務情報の提供を受けた) 。図 3 では株式会社 とませいの売上高と売上高経常利益率の推移を 示している。売上高はこの 4 年間増収が続いてい るが、売上高経常利益率は 2019 年度が 4.5 %であ ったものの、対前年度 1.6 ポイント低下している ことがわかる。
図3 売上高と売上経常利益率の推移
4.2 TOMASEI グ グル ルー ープ プの の SDGs の の取 取組 組み み TOMASEI グループは、 HP 上において 2019( 令 和元 ) 年 10 月 1 日にから、 SDGs の取組みを開始 したことを宣言している。この SDGs の取組みに 至 る 背 景 と し て は 、 2004 年 4 月 に 国 際 規 格
IS014001 の認証を取得してエコワークス苫小牧
のリサイクル施設を開設してから、事業活動に伴 う環境影響を最小限にするために、さまざまな環 境整備に努め、「循環型社会」の構築に取り組ん できたことが挙げられる( 2018 年に ISO14001 : 2015 規格) 。そして、今般、その取組を発展させ て「持続可能な社会」の実現に向けた、サステナ ブル・カンパニーとして、自社の強みである環境 事業を通じて、今まで以上に地域と社会に貢献す るために SDGs の取組みを開始したことが説明さ れている。
TOMASEI グループにおいて、 SDGs の取組みに 積極的に関与したのは、株式会社とませいの代表 取締役専務:渡辺秀敏であり、 TOMASEI グルー プとして 2019 年 10 月の SDGs の取組み始動に先
駆けて、「廃棄物から電気と肥料を作っても野菜 を作らなければ持続可能になっていない」という 理由で、トップダウンで、 2018 年 4 月に農業生産 の作業受託を目的とする株式会社 smile-loop を設 立した。社長兼務で社員は 2 名という小規模な会 社である。受託栽培物は、キャベツ、リーフレタ ス、ほうれん草の 3 種類で、 2020 年度の生産量は キャベツ 2 万玉、 ほうれん草 2 万株の実績という。
TOMASEI グループは、株式会社 smile-loop の 設立によって、「食品リサイクルループ」の構築 が可能となった。まさに、 SDGs 経営を具現化す るための組織改革が実行されたといえる。
TOMASEI グループでは、 SDG コンパスにおけ る 5 つのステップに準拠するように、また、 SDGs が企業の組織文化に落とし込まれる仕掛けづく りをしながら、 SDGs の取組みを経営と一体化さ せる努力を行っている。表 2 を参照。
表 2 における TOMASEI グループの SDGs の取 組みにおける【 STEP.3 :既存業務と SDGs 推進】
を詳述すると、①株式会社とませい:有明支店(環 境事業部)では一般廃棄物、産業廃棄物収集運搬。
②株式会社とませい:新開支店(開発事業部)で は下水管・排水管の清掃洗浄など。③株式会社と ませい:エコワークス苫小牧では汚泥リサイクル プラントにおいて、有機汚泥(下水道、食品等の 汚泥)についてはリサイクルで肥料の原料を、無 機汚泥(分離槽等の汚泥)についてはリサイクル で覆土(ふくど)材をそれぞれ製造している。こ れ以外に、 ICD(innovation create div.) としてビルド エンジニア(住宅リフォーム)を手掛けている。
④株式会社トマウェーブでは廃棄物リサイクル ( 肥料製造 ) とバイオガス発電事業 ( エポジェネ苫 小牧 ) を手掛けている。⑤株式会社 smile-loop では 農業の請負(農業生産に係る作業受託)を手掛け ている。
以上のような TOMASEI グループの環境事業、
発電事業、肥料製造事業、そして農業生産に係る 作業委託事業のそれぞれが、「食品リサイクルル ープ」を構築する重要な要素となり、これによっ て、 SDGs 経営の実践が始動したのである。
TOMASEI グループおいて、この食品リサイク
ルループを展開するための中心的な役割を果た すのは株式会社トマウェーブである。この工場・
施設では、処理困難な廃タイヤをクリーンエネル
ギーに転換し、有機肥料製造の熱源として利用し
ている。ガス化後に残るタイヤワイヤーは再び鉄
材の原料として再利用している。また、エポジェ
ネ苫小牧バイオガス施設では、食品廃棄物をメタ
ン発酵の原料とし、再生可能エネルギーであるメ
タンガスを生成している。この生成されたメタン
ガスが発電機に供給され電力となっている。発酵
28
8 表
表 22 T TO OM MA ASSEEII グ グル ルー ープ プの の SSD DG Gss 取 取組 組み み
【
【S ST TE EP P. .1 1: :T TO OM MA AS SE EI Iグ グル ルー ープ プ内 内の の周 周知 知】 】
① SDGs 推進宣言:各拠点、グループ会社玄関に SDGs 宣言を設置
② 役職員への SDGs サークルバッチの配付:グループ役職員へ SDGs バッチの配付
③ SDGs 勉強会の実施:各拠点、グループ会社にて SDGs 勉強会の実施
④ グループ役職員のご家族への発信:社内広報誌 ( トマメーション ) での SDGs 情報の発信
【
【S ST TE EP P. .2 2: :対 対外 外発 発信 信】 】
① 株式会社とませい HP に SDGs 専用ページ開設:グループの取組みを説明するページを作成
② 企業広告での SDGs の発信・各協賛広告、広報に SDGs についての情報を掲載
【
【S ST TE EP P. .3 3: :既 既存 存業 業務 務と と SDGs 推 推進 進】 】
① 株式会社とませい 有明支店
・廃棄物に関する排出責任をトータルアドバイス
② 株式会社とませい 新開支店
・社会インフラの清掃・洗浄業務にオールラウンドに対応
③ 株式会社とませい エコワークス苫小牧
・廃棄物処理施設から「ファクトリー」へ環境産業の NEXT ステージ
④ 株式会社トマウェーブ
・廃棄物から再生可能エネルギーの創出
⑤ 株式会社 smile-loop
・もう一度原点へ、肥料から始まる地産地消
【
【S ST TE EP P. .4 4: :2 20 03 30 0年 年に に向 向け けた た SDGs へ への の取 取組 組み み】 】
・苫小牧市教育委員会へリフレクター 1,600 個寄贈 ( 小学校新入学生用、 2020 年 3 月 17 日 )
出所:TOMASEIグループHP(http://www.tomasei.net/) 8月25日アクセス
図4 TOMASEIグループにおける「食品リサイクルループ」の構築
出所:株式会社とませいより提供された資料による。
中小企業における管理会計手法の導入研究(川島)
8
29表
表 22 T TO OM MA ASSEEII グ グル ルー ープ プの の SSD DG Gss 取 取組 組み み
【
【S ST TE EP P. .1 1: :T TO OM MA AS SE EI Iグ グル ルー ープ プ内 内の の周 周知 知】 】
① SDGs 推進宣言:各拠点、グループ会社玄関に SDGs 宣言を設置
② 役職員への SDGs サークルバッチの配付:グループ役職員へ SDGs バッチの配付
③ SDGs 勉強会の実施:各拠点、グループ会社にて SDGs 勉強会の実施
④ グループ役職員のご家族への発信:社内広報誌 ( トマメーション ) での SDGs 情報の発信
【
【S ST TE EP P. .2 2: :対 対外 外発 発信 信】 】
① 株式会社とませい HP に SDGs 専用ページ開設:グループの取組みを説明するページを作成
② 企業広告での SDGs の発信・各協賛広告、広報に SDGs についての情報を掲載
【
【S ST TE EP P. .3 3: :既 既存 存業 業務 務と と SDGs 推 推進 進】 】
① 株式会社とませい 有明支店
・廃棄物に関する排出責任をトータルアドバイス
② 株式会社とませい 新開支店
・社会インフラの清掃・洗浄業務にオールラウンドに対応
③ 株式会社とませい エコワークス苫小牧
・廃棄物処理施設から「ファクトリー」へ環境産業の NEXT ステージ
④ 株式会社トマウェーブ
・廃棄物から再生可能エネルギーの創出
⑤ 株式会社 smile-loop
・もう一度原点へ、肥料から始まる地産地消
【
【S ST TE EP P. .4 4: :2 20 03 30 0年 年に に向 向け けた た SDGs へ への の取 取組 組み み】 】
・苫小牧市教育委員会へリフレクター 1,600 個寄贈 ( 小学校新入学生用、 2020 年 3 月 17 日 )
出所:TOMASEIグループHP(http://www.tomasei.net/) 8月25日アクセス
図4 TOMASEIグループにおける「食品リサイクルループ」の構築
出所:株式会社とませいより提供された資料による。
9 槽から排出される消化液は固形分解され、肥料・
堆肥として農地へと循環させることで、廃棄され た資源を無駄なく有効活用することが可能とな っている。
TOMASEI グループでは、従来より、株式会社
トマウェーブで製造された「肥料・堆肥」(有機 肥料「トマックス」 )と、バイオガス発電( Fit 認 定)に関して、組織内部における利用目的が明確 ではなかった。しかしながら、今般、「食品リサ イクルループ」が構築されたことで、食品廃棄物 を肥料に、肥料を農地に、収穫した作物を市場・
家庭に、というより良い関係の循環が整ったので ある。図 4 を参照。
5. お おわ わり りに に
2019( 令和元 ) 年 12 月に新型コロナウイルス感染 症 (COVID-19) が確認されて以降、感染が国際的な 広がりを見せ、世界保健機関 (WHO) は、 2020 年 1 月 30 日に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊 急事態」を宣言した。その後、 WHO は、同年 3 月 11 日にパンデミック(世界的な大流行)の状 態にあることを宣言した。わが国においても、同 年 3 月 13 日に成立した新型インフルエンザ等対 策特別措置法として緊急事態宣言が成立した。安 倍晋三総理大臣は同年 4 月 7 日に東京、神奈川、
埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の 7 都府県に緊急 事態宣言を行い、 4 月 16 日には対象を全国に拡大 した。その後、 5 月 25 日に首都圏 1 都 3 県と北海 道の緊急事態宣言が解除されたことで、およそ 1 か月半ぶりに全国で解除されるに至った。現在で は、新型コロナウイルスを想定した「新しい生活 様式」の実践が要請され、経済活動が再起動を始 めた状況にある。
このような状況のもとで、今年度については、
中小企業に対するアンケート調査およびインタ ビュー調査の実施はかなり制限されてしまった。
今回の調査では、北海道苫小牧地域における中 堅企業の株式会社とませい本社において、代表取 締役専務:渡辺秀敏に対するインタビュー調査を 1 度実施することができた( 2020 年 8 月 14 日) 。 その後は、文書による質問書をメール送付し、そ の回答文書にもとづき電話にて確認をする調査 方法を採用した。
本稿では、 SDGs 経営の実践を管理会計手法の 新たな導入形態と定義している。中小企業におい て SDGs への取組みを通じて新たな事業展開を図 っている実践事例は極めて少ない。
このような状況のもとで、 TOMASEI グループ が 2019 年 10 月 1 日より、 SDGs の取組みを開始 したことが HP 上に掲載され注目をしていた。
TOMASEI グループの中核会社である株式会社と
ませいが自社の強みである環境事業、発電事業、
肥料製造事業を連環させて地域社会に貢献でき る農作物を生産する事業会社を、トップダウンで 設立した。その過程で、 SDGs を企業の組織文化 に落とし込むための仕掛けづくりを行い、経営と 一体化できるしくみとして「食品リサイクルルー プ」の構築を通して、 SDGs 経営の実践を開始し た。
管理会計研究からは、 SDGs 経営の実践に際し て、 SDGs に対する理解を企業戦略、事業計画、
目標に落とし込むなかで、 SDGs の取組みの活動 をどのように数値で追うか、企業行動を測定する かという課題が残されている。
謝 謝辞 辞
本稿の執筆に際して、インタビュー調査および内部資 料のご提供いただいた株式会社とませいの代表取締役専 務の渡辺秀敏氏に心より御礼を申し上げます。
参 参考 考文 文献 献
GRI, UN Global Compact and World Business Council for Sustainable Development (WBCSD), SDG Compass: The guide for business action on the SDGs , 2015.(日本語版:
GCNJ・ IGES『SDGsの企業行動指針―SDGsを企業は どう活用するか―』2016年3月)。
https://sdgcompass.org/wp-content/uploads/2015/
12/019104_SDG_Compass_Guide_2015.pdf http://ungcjn.org/sdgs/pdf/SDG_COMPASS_Jpn. pdf 川島和浩「第15章 北海道苫小牧地域の中小企業におけ
る管理会計実践に関する実態調査」水野一郎編著『中小 企業管理会計の理論と実践』所収、中央経済社、2019 年2月、pp.260-290.
環境省「すべての企業が持続的に発展するために―持続可 能な開発目標(SDGs)活用ガイド―」[第2版] 、2020 年3月。
http://www.env.go.jp/policy/sdgs/guides/SDGsguide-honpen _ver2.pdf
グ ロ ー バ ル ・ コ ン パ ク ト ・ ネ ッ ト ワ ー ク ・ ジ ャ パ ン
(GCNJ)・ 地球環境戦略研究機関 (IGES) 「主流化に向
かうSDGsとビジネス~日本における企業・団体の取組 み現場から~」(SDGs調査レポートVol.3)、2019年2月。
http://ungcjn.org/sdgs/pdf/elements_file_3606. pdf
グ ロ ー バ ル ・ コ ン パ ク ト ・ ネ ッ ト ワ ー ク ・ ジ ャ パ ン (GCNJ)・ 地球環境戦略研究機関 (IGES)「ESG 時代に おけるSDGsとビジネス~日本における企業・団体の取 組み現場から~」(SDGs調査レポートVol.4)、2020年3 月。
http://ungcjn.org/sdgs/pdf/elements_file_2019. pdf
30
10
経済同友会「企業と人間社会の持続的成長のためのSDGs~価値創造に向けて、一人ひとりが自ら考え、取り組む 組織へ~」2019年7月。
https://www.doyukai.or.jp/policyproposals/uploads/docs/19 0731a.pdf?190731
中小企業庁『2020年版中小企業白書』2020年4月 https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/
2020/PDF/2020_pdf_mokujityuu.htm 独立行政法人中小企業基盤整備機構HP
https://j-net21.smrj.go.jp/special/sdgs/index.html
TOMASEIグループ(株式会社とませい)HP
http://www.tomasei.net/
水野一郎「第1章 中小企業における管理会計研究の意義 と課題」水野一郎編著『中小企業管理会計の理論と実践』
所収、中央経済社、2019年2月、pp.2-20.
八木俊輔「企業のサステナビリティ戦略とマネジメント・
コントロール―ESG、統合報告、SDGsへの対応―」日 本経営学会第92回大会『経営学論集』89集、2018年9 月、自由論題報告、pp.1-7.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/abjaba/89/0/89_
F49-1/_pdf/-char/ja
山口直也「第2章 燕三条・大田区・東大阪地域の中小企 業における管理会計実践に関する実態調査」日本管理会 計学会スタディ・グループ(研究代表者 水野一郎)『中 小企業における管理会計の総合的研究(最終報告書)』所 収、2016年9月、pp.13-33.
http://sitejama.jp/articles/docs/studygroup/JAMA2014-2015 sg-report.pdf