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福岡市の都市構造と情報サービス化の進展 安河内 恵 子

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(1)

福岡市の都市構造と情報サービス化の進展

安河内 恵 子

1.はじめに

現代日本の大都市は,高度成長期以降,人口増加・人口集中による都市化,

都市の拡大による郊外化の段階を経て,人口の高齢化などにより成熟段階に入 りつつある。成熟都市では,都市中心部における人口減少などの反都市化現象 や高齢化の進行などがみられる一方,情報化の進展に伴うジェントリフィケー ションや再都市化といった,人口の都心回帰現象が指摘できる都市も存在する。

現在,人口

1 3 5

万人

(

全国第

8

)

に達している福岡市は,大都市が成熟化する 中で,どのような特性を持っている都市と位置付けることができるのであろう か。本稿は,こうした問題意識のもと,福岡市の都市構造を明らかにすること を目的として書かれたものである。

ところで,それぞれの都市における都市構造は,産業構造,職業構造,人 口・世帯構造,空間構造という4つの異なる構造の総体として捉えることがで きる。4つの構造は,それぞれ個別のベクトルにしたがって動きつつも,相互 に深く関連し,都市に特異な都市構造を形成する。

都市の産業構造は,グローバル化した世界経済の下で影響を受けつつ,同時 に直接的には,

3

大都市圏との関係や周辺都市との役割構造など,全国レベル およびローカルレベルでの都市のおかれた地域的なポジションのもとで,構成 されていく。

1 9 6 0

年代からの工業化,

7 0

年代,

8 0

年代におけるサービス経済 化,そして

9 0

年代以降の情報サービス化の進展というマクロレベルでの動き のもと,それぞれの都市のローカルエリアでの位置付けにより,各都市の産業 構造は形成されていく。そして,こうした産業構造レベルの変動は,直接的に は,職業構造に大きな影響を与える。工業化の進展は農林漁業従事者の減少と 生産工程作業者

(

技能工,製造・建設作業者,労務作業者等

)

の増加を促し,続 くサービス経済化の進展はホワイトカラー化の進行や女性労働力の増加を促

(2)

進,また,現在進行中の情報化の進展は,知識社会,知価社会と言われる社会 を出現させつつ,知識労働者,いわゆる上層ホワイトカラーを増加させ,ホワ イトカラー間に新たな階層分化を引き起こし始めている。今後,この新たな階 層分化は,居住地の選定や居住のあり方,ライフスタイル等の点で,新しい志 向性をもつ層として現れてくることになると想定できる。

これに対し,人口・世帯構造には,産業構造・職業構造と連動して変化する 側面と,まったく異なる次元で独自に変動していく側面とがみられる。前者の 側面は,女性労働力の増加による未婚化や晩婚化といったトレンド現象,およ び,それらに由来する少子化現象としてあらわれている。また,後者の側面は,

人口構成上の変化としての高齢化をあげることができる。また,こうした人口 構成上の変化は,これまで維持されてきた結婚規範,家族規範の解体,変容と 連動しつつ,家族の多様化を急速に推し進め,世帯構成上の大きな変化を促し ている。すなわち,未婚,離婚の増加による単身世帯,単親世帯

(

母子・父子 世帯

)

の増加,子どもがいない夫婦のみ世帯の増加,単身高齢者の増加,高齢 夫婦のみ世帯の増加などであり,家族のあり方,世帯のあり方には著しい変化 が指摘できるのである。

最後に,空間構造は,これら3つの構造の結果として,空間的な土地利用の 実態として提示される。工業化,サービス経済化の進展中には都市化や郊外化 が顕著であったが,情報サービス化が進展し始めると,都心居住,都心回帰現 象もみられるようになってきた。これはジェントリフィケーション,再都市化 と言われるが,とくに階層分化により新たに生じてきた上層知識ホワイトカラ ー層には都心部での職住近接を望む者が多く,こうした現象が出現してきたと 考えることができる。また,単身者の増加も都心居住を促進する大きな要因で ある。もちろん,こうした現象が起こるには,日本社会の場合には,地価の下 落も大きく寄与していることは疑う余地がない。

こうした視角にたって,福岡市の都市構造がどのように変動してきたのか,

今後さらに進展が予想される情報サービス化により,どのような変化が予測さ れるか,それらの点について分析を試みたい。また,全市的な変化の方向とと もに,各区の変化についても見ていくこととしたい。

(3)

2.福岡市における社会空間構造の変容

(1)

産業構造の変化

まず産業構造については,

7 0

年代以降から顕著になってくるサービス経済化 の進展を指摘することができる。他の大都市,とくに

3

大都市は,工業化の進 展の後でサービス経済化が進んでくるが,福岡市は工業集積が少なく,早くか らサービス経済化が進んだ都市と位置付けることができる。こうしたサービス 経済化に偏った都市の産業のあり方は,福岡市に商業都市,地方中枢都市,支 店型都市といった位置付けを与えることとなった。

また近年の変化としては,これらの特性に加えて,情報サービス化の進展も 指摘できる。シリコンヴァレーにちなんで,国内でも「渋谷ビットヴァレー」

「サッポロヴァレー」「大名ヴァレー」などのソフト系

I T産業の集積地が指摘

されるようになって久しい。しかし,天神地区の西に位置する「大名ヴァレー」

の名は,これまでのところ前

2

者ほどの知名度はなく,国内における福岡市の 情報産業の集積度は高い評価を得てはいなかった。ところが,山崎朗(1)が指 摘するように,福岡市のデザイン産業の集積度は,東京

2 3

区,大阪市,名古 屋市に次ぐ集積であり,他の地方中枢都市を大きく引き離していること

(

1

参照

)

(2),および,情報産業の集積も,博多駅周辺に渋谷駅周辺

(

ビットヴァレ ー

)

と同程度の集積があり,全国第

3

位〜第

4

位の集積度であること

(

2

参照

)

, などが明らかになってきたのである(3)。表

2

からは,さらに,ソフト系

I T

産業

(1)山崎朗「2 1世紀型福岡産業の新たな展開」,(財)福岡都市科学研究所『2 1世紀における福岡の将来像に 関する研究』((財)福岡都市科学研究所),2002年。

(2)山崎,同論文参照。山崎は同論文の中で,次のように指摘している。「福岡市へのデザイン産業の集積 は,他の地方中枢都市と比較するときわめて高い水準にある。平成1 0年に福岡市に立地しているデザ イン事業所は1 9 5で,東京2 3区の4 3 1,大阪市の3 8 8,名古屋市の2 8 0に次ぐものであり,札幌市の4 5,

仙台市の3 8,神戸市の1 6,広島市の3 1を大きく上回っている。従業者数でいえば,その差はさらに拡

大し,福岡市には3大都市に次ぐデザイン産業の集積が存在していることはまちがいない。」

(3)表2は,国土交通省による地区別調査の結果である。この調査結果は,「渋谷ビットヴァレー」「サッポ ロヴァレー」「大名ヴァレー」などと名づけられ注目されてきた地域に,実際にソフト系I T産業が最も 多く集積しているわけではないことを示したという意味で有用であった。最も集積度が高いのは渋谷 ではなく秋葉原周辺であること,これまでほとんど注目されてこなかった博多駅周辺に札幌駅周辺(サ ッポロヴァレー)の2倍,天神駅(大名ヴァレー)の4倍の集積があること,などが明らかとなった。大名 (天神)ではなく博多駅周辺の集積度のほうが高い理由は,交通の利便性が高い割に,オフィス賃貸料 が天神ほど高額でないことによるものと考えられる。

(4)

の東京への集中傾向が著しいこと,

3

大都市圏の一角をなしていた大阪市や名 古屋市,とくに名古屋市での展開が遅れてきていること,が読み取れるのであ る。これに対し,「サッポロヴァレー」や「大名ヴァレー」という名が付けら れるにいたった札幌市や福岡市の成長ぶり,とくに福岡市が実は地方中枢都市 の中で最大の情報産業の集積地であることも見て取れるのである。以上のこと から指摘できる点は,情報化は首都圏での進行速度が速く集中化を促進してい ること,工業都市として存立していた大阪市,名古屋市

(

とくに名古屋市

)

では 首都圏ほどの情報化の進展が見られず格差が開きつつあること,工業化がさほ ど進展していなかった地方中枢都市のほうが情報化への適応が容易であるらし いこと(4),の

3

点であろう。そして,こうした結果は,経済産業省の『特定サ ービス産業実態調査』の調査結果

(

3

参照

)

においても確認することができる

(5)
(6)

のである(5)

(2)

職業構造の変化

こうした福岡市の産業構造の特性,すなわち商業都市,地方中枢都市,支店

(4)しかし,3大都市間だけではなく,地方中枢都市(札幌,仙台,広島,福岡)の間でも,情報化に関して

は格差が開きつつある。札仙広福の中で,仙台と広島の地位は,札幌と福岡ほどの重要性がなくなりつ つある。たとえば,表2の中で,福岡市と札幌市は2ヶ所の集積地が指摘されているが,仙台市は1ヵ所 (仙台駅周辺に200程度),広島市にいたっては1ヵ所もあがっていない。

(5)表3は,経済産業省の『特定サービス産業実態調査』(平成1 0年)の調査結果である。これによれば,情 報産業の事業所数,従業員数は,いずれも東京23区,大阪市,横浜市,名古屋市の順に多くなっており,

福岡市はこれらに次いで第5位を占めている。地方中枢都市の中では最も多く存在していることが明ら かである。

(7)

型都市,情報産業都市といった都市の特性は,職業構造上の変化として,販売 職,サービス職,事務職,専門・技術職,管理職などの増加といったホワイト カラー化の進展を推し進め,その中の,とくに事務職,サービス職への女性労 働力の参入をも促進していった。また,近年では情報化の進展に伴い,専門・

技術職が増加してきている

(

4

参照

)

男性の職業構造は,

1 9 8 5

年から

1 9 9 5

年にかけて,専門・技術職,管理職,

サービス職が増加したが,職業構成上で依然第1位を占めているのは,技能工,

製造・建設作業者,労務作業者等の生産工程作業者であり,これが男性就業者

2 5.2 7

%を占めている

(9 5

年国調データ

)

。第

2

位は,販売職の

2 4.1 8

%である。

これら

2

つの職業の構成比率は

8 5

年から

9 5

年までほぼ変わらず,また順位も変 わらない。第

3

位は専門・技術職

(1 3.5 4

)

,第

4

位は事務職

(1 2.7 6

)

である。

産業構成における情報サービス化の進展は,職業構成上ではあまり大きな変化 として現れてきていないが,この

1 0

年間で専門・技術職が事務職を上回った という点に認めることができよう。

これに対して,女性の職業構造は,

1 9 8 5

年から

1 9 9 0

年にかけては事務職の

増加,

1 9 9 0

年から

1 9 9 5

年にかけてはサービス職の増加,また

1 9 8 5

年から

1 9 9 5

年の

1 0

年間で一貫して専門・技術職が増加していることがわかる。その結果,

女性の職業構造は,第

1

位が事務職

(3 5 . 0 3

)

,第

2

位は販売職

(1 6 . 7 9

)

,第

3

位は専門・技術職

(1 5.4 0

)

,第

4

位はサービス職

(1 4.6 4

)

となっている。男 性同様,第

3

位と第

4

位が

1985

年から

1990

年の間に入れ替わっている。

このように男女の職業構造は大きく異なるが,同様の傾向は他の大都市にお いても確認することができる。他の大都市と比較すると

(

5

参照

)

,男性にお いて販売職の構成比率が高い点

(2 4 . 1 8

)

が福岡市の特徴として指摘でき,こ の点に商業都市の性格を認めることができる。また,男性の技能工,製造・建 設作業者,労務作業者の構成比率が福岡市

(2 5 . 2 7

)

と同程度に低いのは,札 幌市

(26.10

)

,仙台市

(23.38

)

,千葉市

(26.43

)

,東京

23

(25.99

)

であり,

首都圏の都市と地方中枢都市とで低いことが分かる。これに対して,この構成 比率が高いのは,北九州市

(3 7 . 7 1

)

,大阪市

(3 7 . 1 7

)

,名古屋市

(3 3 . 1 1

)

で あり,いわゆる工業都市として存立していた都市では,いまだ生産工程作業者

(8)
(9)
(10)

の占める割合が高い。そして,これらの都市では,専門・技術職に就いている 男性の割合が低く,とくに大阪市では

1 0

%程度にとどまっている。首都圏の 横浜市や川崎市では,男性就業者の

1 7

%〜

1 8

%が専門・技術職に就いている ことと対照的である。 こうした各都市におけるホワイトカラー,ブルーカラ ーの割合は,先に検討した産業構造のあり方を反映するバロメーターでもあり,

そしてそれがまた,各都市を性格付けていく要因ともなるのである。

(3)

人口構成上の変化

以上見てきた福岡市の都市としての産業構造の特性,すなわち地方中枢都市,

商業都市,情報産業都市といった特性は,大学・専門学校の集積ともあいまっ て,九州の周辺都市から福岡市への若年人口の流入といった現象を引き起こし ている。その結果,福岡市の人口増加率は,大都市の中でも依然きわめて高い 傾向を示している。表

6

に見るように,

1 9 9 5

年の国勢調査結果では,

1 9 9 0

年〜

1 9 9 5

年の人口増加率は

3.9

(

政令指定都市平均は

1.4

)

(6),高齢化率は

1 1.0

(

政令指定都市平均

1 2 . 2

%,全国平均

1 4 . 6

)

であった。また,

2 0 0 0

年国勢調査 の速報結果では,総人口は

1,3 4 1,4 7 0

人であり,

1 9 9 5

年〜

2 0 0 0

年の人口増加率 は

4.4

%,そして高齢化率は

13.3

%という低率

(

全国平均

17.5

)

となっている。

1 5

歳未満の年少人口比率は

1 4 . 2

(

全国平均

1 4 . 5

%,

2 0 0 0

年データ

)

であり,

少子化が進んでいて,福岡市の合計特殊出生率もきわめて低い(7)が,

2 0

歳前 後の若年人口が継続的に流入しているため,老年人口比率が全国平均を下回る 結果を生み出している。すなわち,若年層の人口流入による人口の高齢化

(

高 齢化率

)

の抑制という効果が見られ,このことから福岡市は,大都市の中で依 然人口増加中の比較的年齢構成の若い都市という特性を持つにいたっている。

東京

2 3

区,名古屋市,京阪神

(

大阪市・京都市・神戸市

)

は,都市としては すでに成熟期に入っていると考えられ,人口も減少している都市が多く,その

(6)国勢調査結果によれば,政令指定都市中で1 9 9 0〜1 9 9 5年の人口増加が多い都市は,仙台市5.8%,札幌 市5.1%,福岡市3.9%となっており,全国的に見ると,3大都市圏以外の,いわゆる地方中枢都市が上 位に位置している。これらに次いで,千葉市3.3%,横浜市2.7%,川崎市2.5%など,首都圏内の都市 での人口増加が見られる。

(7)1995年の合計特殊出生率は,全国平均1.42に対し,福岡市は1.29である。

(11)

ことともあいまって,今後,急速な勢いで高齢化が進行するであろうことが推 測される。福岡市では,高齢化が急速に進行する予兆は今のところ見受けられ ないが,周辺都市からの若年層の流入傾向に歯止めがかかれば,少子化が進ん でいる関係から,その時点で高齢化が予想以上に進展していく可能性は常に存 在する。また,いずれにしろ,若干のタイムラグはあっても,早晩,高齢化が 進行するのは確実であり,今から高齢化がもっと進んだ場合に備えておくこと は急務であろう。

また,この人口流入

(

と人口流出

)

は男女比の構成にも影響を与えている。福 岡市の人口構成の男女比は,

2 0

歳代前半までは男性の比率の方が高いが,それ 以降は一貫して女性比率の方が高くなる。男性比率が最も高いのは

2 0

2 4

歳 であり,このとき男性:女性は

5 2 . 8

4 7 . 2(9 5

年国調データ。

9 0

年データでは

5 3 . 2

4 6 . 8)

となるが,こうした現象が生じる原因は,もともと出生した時点で

(12)

男性の方が多いうえに,

2 0

2 4

歳における増加人口

2 5,0 0 0

人〜

3 0,0 0 0

人の内訳 が女性よりも男性の方が多いことによる。しかし,それが

2 0

歳代後半になる と逆転するのは,この時点で男性が多く流出していくからである。図1を見る と明らかなように,

1 5

1 9

歳と

(5

年後の

)2 0

2 4

歳を比較すると,増加人口は それぞれ

2 4 , 9 0 6

(8 5

)

2 9 , 4 1 7

(9 0

)

2 9 , 5 7 2

(9 5

)

であり,コンスタ ントに若年層が社会増していることがわかる。しかもその男女の内訳は,いず れの年のデータを見ても,男性が女性より多い

(

たとえば

9 5

年の

2 9,5 7 2

人の男 女内訳は,男性

1 5 , 4 9 3

人,女性

1 4 , 0 7 9

人である

)

。しかし次に,

2 0

2 4

歳と

(5

年後の

)2 5

2 9

歳の人口増減を見てみると,−

1 1,5 3 1

(8 5

)

,−

1 3,1 9 2

(9 0

)

,−

1 5 , 1 1 5

(9 5

)

となっていて,この年齢層ではコンスタントに人口が

減少している。その減少率は,−

1 1.3

(8 5

)

,−

1 2.4

(9 0

)

,−

1 2.6

(9 5

)

となっており,

1

割以上の人がコンスタントに流出していることを示してい る。すなわち,

2 0

歳代前半に就学等のために流入した人口の約半数が,

2 0

歳 代後半には就業等のため流出していること,その流出率は該当年齢層の

1

割強

(13)

にあたることが読み取れるのである。しかも,その流出人口は大半が男性であ ることが明らかであり

(9 5

年の−

1 5,1 1 5

人の男女内訳は,男性−

1 3,5 1 1

人,女

性−

1 , 7 8 4

人である

)

,こうして,この年齢層より上の世代では,一貫して男性

比率は女性比率よりも低くなるのである(8)

これらのことは,人口あたりの学生数が京都市に次いで多いことに示される ように,大学や専門学校への就学目的で周辺都市から若年層が流入するが,卒 業する頃には,男性

(

とくに高学歴男性

)

の就業先が少ないため,彼ら男性の多 くが流出していくことを意味している。こうした現象は,情報サービス産業の 基盤がつくられつつあるとはいえ,福岡市に本社をもつ企業が少ないため,高 学歴男性の就職先が乏しいという現実,福岡市には商業関連以外の核となる産 業が育成されていないという現実を反映しているものであろう。男性の流出状 況に対し,女性の場合には,一般に地元志向が強く,支店都市における地元採 用の可能性,さらに福岡市が商業都市であることから,サービス業,販売業の 受け皿も大きいため,こうしたところへ就業し,男性ほどの流出がみられない のではないかと考えられる。こうした高学歴男性の就業先をいかに確保してい くか,産業基盤の確立をいかに進めていくかが,福岡市の今後の重要な課題の

1

つである。

(4)

世帯構成の変化

以上見てきたように,産業構造・職業構造上の特性と,それに由来する人口 構成上の特徴が明らかとなった。そうした状況の中で,世帯構成も大きく変化 してきている。

7

に示されているように,福岡市の世帯構成は単独世帯比率がきわめて高

く,

1 9 9 5

年データでは,政令指定都市中,東京

2 3

区とともに

4 0

%にも達して

いる。福岡市の世帯構成の状況は東京

2 3

区とほぼ同程度になっており,都市

(8)2 0歳代後半以降,男性比率が女性比率よりも低くなるため,他の政令指定都市と比較すると,福岡市 における女性の未婚率が高いという結果をもたらすのではないかと考えられる。3 0歳代女性の未婚率 は東京2 3区,大阪市,札幌市に次いで第4位を占めているが,3 0歳代男性の未婚率は第8位であり,む しろ低いほうである。

(14)

規模の割に家族の多様化が進行していることがわかる。また,

2 0 0 0

年速報値

(

8

参照

)

では単独世帯比率はさらに増加して

4 3 . 0 7

%,核家族世帯比率は

5

割 をきって

4 9 . 8 7

%にまで減少している。このことは,核家族世帯を想定したさ まざまなコミュニティ政策がすでに限界に達していることを意味するものであ

(15)

る。しかも,

5

割近くを占める核家族も,その内実はまた多様化が進んでおり,

夫婦と未婚の子からなる「典型的」な核家族は,全体の世帯の中ではすでに多 数派ではなくなっている。離婚の増加や高齢化の進行にともなって,核家族と 言っても単親世帯

(

母子・父子世帯

)

,夫婦のみ世帯

(

高齢夫婦のみ世帯を含む

)

が増加しているのである(9)

また,単独世帯の増加は,有配偶率の低下によるものであるが,その原因も 未婚,離婚,死別など,多様化が進んでいる。男女別では,実は,男性よりも,

(9)2 0 0 0年国調データにおける,核家族世帯のそれぞれの構成比率は,以下のとおりである。核家族世帯

4 9.8 7%(夫婦のみ世帯1 4.7 8%,夫婦と子どもの世帯2 7.1 6%,男親と子どもの世帯0.9 6%,女親と子

どもの世帯6.9 6%)である。夫婦と未婚の子どもからなる「典型的」核家族は,全世帯中の2 7.1 6%を 占めるにすぎない。

(16)

女性の単身者の割合が上昇傾向にあることが特徴として指摘できる

(

9

およ び図

2

参照

)

。図

2

から明らかなように,男性の場合,

3 0

歳代前半までの未婚率 はかなり高いが,

4 0

歳以上になると

8

割以上が有配偶者となり,婚姻状況は安 定化する。それに対し,女性の場合には,婚姻状況に多様化の進行が認められ る。女性の未婚率も高まってきたため,最も有配偶率が高まるピークは

3 0

歳 代後半から

4 0

歳代前半となる。しかし,その時点でも女性の有配偶率は

8

割に 達することはなく,その後再び離婚,死別により有配偶率は低下する。

9 5

年デ ータでは,女性の有配偶率が最も高い年齢層は

4 0

歳代前半層で

7 8 . 5

%,それが

5 0

歳代後半層では約

7

割,

6 0

歳以上層では

4 5

%前後

(6 0

歳以上層の全年齢層の 平均

)

に低下する。これは

4 0

歳代前半からは離婚,

5 0

歳代後半からは死別が増 加することによるものである。また,後の章で詳述するが,女性の未婚者は中

(17)
(18)

央区と城南区,離婚者は博多区,中央区に多く,都市化との関連が指摘できる。

たとえば,

9 5

年データで見ると,中央区居住の

4 5

4 9

歳の女性では,有配偶 が

6 6 . 7

%,未婚

1 8 . 8

%,離婚

1 4 . 0

%となっており,有配偶者が

3

分の

2

しか占め ていないことが明らかである。こうしたことから,とくに女性における家族,

世帯構成の多様化が顕著に進んでいることが明らかである。

(5)

空間構造の変化

では,これらの変化に伴った空間構造は,どのようになっているのであろうか。

まず,人口分布から見てみると,市内各区における人口は,東区が最も多く 約

2

割を占め,次いで南区

(1 8

)

,早良区

(1 5

)

の順となっている

(

6

参照

)

。 これら周辺に位置する区は範域が広く,郊外化現象のため,人口が多い。しか

1 9 8 5

年から

2 0 0 0

年までの人口増加率についてみてみると,南区,早良区の

増加率は市平均あるいはそれ以下でしかなく,東区の増加率が顕著に高いのも

9 0

年までである。これに対して,

8 5

年以降増加率が一貫して高いのは西区で ある。また

1 9 9 5

2 0 0 0

年では,中央区での増加率が最も高く,また博多区も 高くなっており,これらの区が西区とともに高い人口増加率をみせている。こ のことは,地価が下落すれば,都心居住が増加することを示す結果である。ま た人口密度

(9 5

年データ

)

を見てみると,最も高いのは中央区

(9 , 2 2 0

)

,これ に次いで城南区

(7,7 5 4

)

,南区

(7 ,7 0 3

)

,そして博多区

(5,3 9 2

)

,東区

(4 , 1 1 1

)

と続いている。早良区

(2 , 0 5 2

)

,西区

(1 , 8 4 6

)

は,これらに比べき わめて低い。

このように人口面からだけみてみると,最も都市化が進行しているのは中央 区,それに次ぐのは城南区であると考えられる。都心部と言うと,中央区とと もに博多区があげられるが,博多区は人口密度も特別高いとは言えず,現状で は中央区と同程度に都市化が進行している地域と認めることはできなくなりつ つある。また,郊外住宅地としての性格を明確に示している区は,西区と早良 区ということになろう。

このような特性が妥当であるかどうか,以下で,これまで検討してきた職業 構成,人口構成,世帯構成,有配偶率,高齢化率,通勤率などの指標を用いて,

(19)

区別に検討していくこととしたい。

3.福岡市における各区の特性

(1)

通勤率

前節で,最も都市化が進行している区は中央区,それに次ぐのが城南区,ま た郊外地としての性格を有している区は西区と早良区であろうと述べた。

この点の確認のために,まず通勤率から見てみたい

(

1 0

参照

)

9 5

年デー タでは,居住する区とは異なる,市内の他区へ通勤している人が多く見られた のは,城南区

(6 1.1 3

)

,早良区

(5 5.8 6

)

,西区

(5 2.8 2

)

,南区

(4 9.9 0

)

など であり,これらの区では就業者の

5

6

割の人が市内他区へ通勤していた。こ れに対し,中央区と東区では

3 5

%,最も低いのは博多区の

2 1

%であった。市 内他区への通勤率で見る限り,通勤率の高い

4

区,すなわち城南区,早良区,

西区,南区が市内の住宅地としての性格を有していると考えることができる。

また,これとは別に,市外への通勤者が多くみられる区もあり,東区では

1 3 . 9 5

%,博多区では

1 0 . 7 4

%,南区では

9 . 7 6

%の居住者が市外へ通勤している。

東区は,市内他区への通勤者が

3 5

%程度なのに対し,市外通勤者は

1 4

%も存 在しており,このことから市中心部への通勤者のための郊外住宅地としての性 格はあまり強くはないと言うことができる。

最後に,自分の居住する区内

(

自宅の場合を含む

)

で勤務する人の割合を見て みると,博多区が最も高く約

7

(6 8 . 2 2

)

,次いで中央区が約

6

(5 9 . 8 5

)

東区が

5

( 5 0 .9 7

)

,南区と西区,早良区が約

4

( 4 0.3 4

%,

4 0.7 6

%,

3 8.7 4

)

,城南区が

3

割強

(3 3.6 1

)

であった。こうしてみてみると,市中心部

と言われてきた中央区,博多区において,やはり居住区内に仕事場・通勤先を もつ人の割合が高い。また,西区・早良区と城南区・南区とはいずれも市内の 住宅地としての性格を有しているが,両者の違いは,先に指摘したように,後 者

(

城南区,南区

)

の人口密度がかなり高く,前者

(

西区,早良区

)

よりもかなり 都市化が進行しているという点,後者は人口増加がほぼ終息しているが,前者 は現在でも人口増加率が高い点,この

2

点に求められる。つまり,後者の

2

区 は中央区に隣接する区であるため,早くから土地開発,住宅開発が進められて

(20)
(21)

きたのに対し,現時点で新興住宅地が開発され,郊外住宅地としての性格を有 する区は,やはり西区,早良区であると言うことができるのである。城南区に ついては,ここでは中央区に次ぐ都市化傾向が見られるかどうか,明らかには ならなかった。

(2)

人口構成,世帯構成,有配偶率,高齢化率

2 0 0 0

年国調データで人口構成上の特徴を見てみると,

1 5

歳未満の年少人口比

率が市平均

(1 4 . 2 4

)

よりも低いのは,中央区

(1 0 . 8 0

)

,博多区

(1 2 . 3 1

)

,城

南区

(1 3.2 1

)

3

区である。これに対し,比率がとくに高く,子どもが多い区

は西区

(1 6 . 1 6

)

と早良区

(1 5 . 8 8

)

である。また,

6 5

歳以上の高齢化率が市平 均

(1 3.2 5

)

よりも高いのは,西区

(1 4.5 6

)

,博多区

(1 3.8 1

)

,南区

(1 3.5 1

)

3

区である。しかし,各区における高齢化率の高低には,年少人口比率ほど の差異は見られない。

1 9 9 5

年データで,各区の世帯構成に関する特徴を見てみると

(

8

参照

)

,単

独世帯比率

(

市平均は

4 0 . 5 4

)

が最も高いのは中央区

(5 5 . 1 8

)

,次いで博多区

(4 8.8 3

)

,城南区

(4 7.5 3

)

である。逆に低いのは,西区

(2 3.5 2

)

,早良区

(3 0.8 4

)

である。これと関連して,西区,早良区では核家族世帯比率が多く

見られるが,中央区,博多区,城南区では少ない。また,西区と早良区では拡 大家族世帯比率も高い。都市化との関連が顕著に読み取れる。

配偶関係について見てみると,さらに区別の特徴は明らかとなる。

1 5

歳以上 の人々の有配偶率を見ると

(

9

参照

)

,男性では,

6

割を超えているのは西区

(6 3.3 5

)

と早良区

(6 0.7 2

)

のみで,城南区

(4 9.1 7

)

,博多区

(5 0.9 1

)

,中央 区

(5 0 . 9 6

)

については有配偶者は

5

割程度しかいない。しかし,男性の場合,

有配偶率の平均が低い理由は,

3 0

歳代までの若年層において未婚率が急激に高 まってきていることに求められ,

4 0

歳代以降は

8

割以上が有配偶者となり,婚 姻状況は安定化する。この点は,女性の場合とは大きく異なる。女性は男性よ りも,配偶関係の多様化,家族状況の多様化が進行しており,全体的に見た場 合でも有配偶率の平均は男性より低い

(

男性

5 5 . 4 1

%に対し女性

5 1 . 2 0

)

。これ は,女性の場合には,それぞれの年齢層に応じた有配偶率を低下させる発生要

(22)

因が存在するためである。すなわち,若年層では未婚者の増大によるため,

4 0

歳代以降からは離婚の増加,

5 0

歳代後半からは死別が増えることによる単親

(

母子

)

世帯,単独世帯の増加がみられることによる。地域的には,都市化との 関連性が指摘でき,女性の有配偶率が高いのは西区

( 5 6 .3 6

)

と早良区

(5 4 . 9 2

)

,低いのは中央区

(4 0 . 5 2

)

,博多区

(4 6 . 8 7

)

である。しかし,いず れの区においても男性の有配偶率のほうが高く,女性の有配偶率が高い

2

(

西区,早良区

)

でもその比率は

5 5

%前後,中央区や博多区においては

5

割をか なり下回っている。このことは中央区,博多区では,

1 5

歳以上の女性の中で配 偶者を持つ女性の方が少数派になっていることを意味しているのである。また,

先程から城南区において都市化が進んでいることを指摘してきたが,配偶率に 関しては顕著な傾向が見られない

(5 0.1 4

)

。これは,城南区には学生が多い ことをあげることができよう。それを裏付ける事実として,城南区では未婚率 が高いこと,特に男性に関しては最も高い未婚率であること

(4 5 . 6 4

)

が指摘 できる。女性の場合でも,中央区での未婚率

(4 0.4 4

)

がぬきんでているが,

これに次ぐ高さ

(3 4 . 7 1

)

であることが明らかである。最後に,離婚率に関し て見てみると,女性の方が男性の約

2

倍の比率を示している

(1 5

歳以上の女性

平均

5.4 9

%,男性

2.7 1

)

が,やはり男女ともに博多区,中央区での比率が高

い。特に女性の場合,博多区

7 . 1 8

%,中央区

6 . 9 6

%にも達している。しかし,

城南区では,男女ともに市平均以下

(

女性

4.9 4

%,男性

2.1 5

)

で,低いほうに 分類される。このことは,城南区では学生によるであろう若年の未婚者が多い が,中高年では有配偶率は高く,離婚者も少ないことを示す結果である。つま り,城南区では,未婚率は高いものの,それ以外の点では家族の多様化はあま り進行していないことが明らかである。この点が,中央区や博多区とは異なる 点である。中央区,博多区では,男女ともに未婚率,離婚率が高く,有配偶率 は低い。とくに女性の婚姻状況に関する多様化が顕著に進行していると言うこ とができる。

(3)

職業構成

では,最後に,職業構成について見てみよう

(

4

参照

)

。最も特徴的なのは,

(23)

中央区,博多区,城南区である。中央区では技能工,製造・建設作業者,労務 作業者がきわめて少なく

(

市平均

2 0.6 1

%に対し

1 2.5 0

)

,専門・技術職,管理 職,販売職,サービス職従事者が多い。ホワイトカラー化が顕著に進行してい る。中央区よりも専門・技術職従事者が多いのは城南区であり,技能工,製 造・建設作業者,労務作業者も中央区に次いで比率が少ない

(1 8 . 3 3

)

。これ に対し,技能工,製造・建設作業者,労務作業者が最も多いのは博多区であり

(2 4.5 4

)

,次いで東区

(2 2.7 0

)

,西区

(2 2.2 6

)

である。特に博多区では男性 就業者の

3 0 . 0 0

%が技能工,製造・建設作業者,労務作業者であり,きわめて 高い比率を占めていることが明らかである。また,博多区では,ホワイトカラ ーの中でも上層に位置付けられる専門・技術職と事務職従事者の比率が低く,

とりわけ専門・技術職は

1 0.2 5

(

市平均

1 4.3 1

)

という低率を示している。つ まり,博多区では専門・技術職,事務職などのホワイトカラーが少なく,技能 工,製造・建設作業者,労務作業者などのブルーカラーが多いという特徴が見 られる。これに対し,中央区,博多区では,対照的にブルーカラーがきわめて 少なく,ホワイトカラーが多いという特徴が見られるのである。すなわち,博 多区は,中央区や城南区とは対極構造を見せているのであり,以上のことから,

博多区は,世帯構造や配偶関係などの局面では都市化が進行しているかに見受 けられるが,職業構造の面での分析を加味すると,むしろインナーシティ化が 進行しているのではないかと想定されるのである。

4.おわりに

これまで,他の政令指定都市との比較から見た福岡市の特徴,および区別の 特性について分析してきた。そこから明らかになったことは,情報化の進展の 中での首都圏への集中化の進行,大阪市,名古屋市の地位の相対的低下,福岡 市を含めた地方中枢都市,とくに札幌市と福岡市の地位の上昇が確認された。

さらに,福岡市は,地方中枢都市の中では最も情報産業が集積している都市で あることも明らかとなったのである。

また,区別の分析からは,以下の諸点が知見として得られた。

(1)

人口の増加は,

20

歳代前半の学生および若年労働者の流入による。

(24)

(2)

すでに少子化はかなりの程度進行している。それに対して,高齢化がそれ ほど進行していないのは,若年者の流入による効果である。

(3)

男性の有配偶率は

4 0

歳代以降は安定化するが,女性の配偶関係は未婚,

離婚,死別などの要因により,多様化が進行している。女性の婚姻状況の 多様化がとくに進んでいるのは,中央区,博多区である。

(4)

中央区,博多区では,単独世帯の増加,家族の多様化,女性の未婚者・離 婚者の増加といった現象が見られ,女性労働力の高まりとともに少子化,

高齢化も進行している。しかし,同じく家族の多様化現象が指摘できるに しても,中央区と博多区では,職業構成には大きな違いが見られる。中央 区はホワイトカラー化が顕著に進み,ブルーカラーがきわめて少ないのに 対し,博多区は全市の中で最もブルーカラーが多く,最も上層ホワイトカ ラーが少ない。博多区では,インナーシティ状況が現れ始めていると捉え ることができる。

(5)

中央区に次いで都市化が進行しているのは城南区であると位置付けられ る。人口密度も中央区に次いでおり,また単独世帯比率もかなり高い。職 業構造も中央区に近く,ブルーカラーが少なく,上層ホワイトカラーが多 い。しかし,未婚率が高い以外には,家族の多様化現象はあまり進行して いない。この点は,中央区とは明らかに異なる点である。

(6) 2 0

歳代後半になると,

2 0

歳代前半に増加した人口の約半数は流出する。

その大半は男性であり,それによって,この年齢層以降,男性の割合のほ うが少なくなる。これは,男性の職場,とくに高学歴男性の職場が少ない ことに起因すると想定できる。そして,そのことが,福岡市における女性 の未婚率,単身者比率を増大させる一因になっていると考えられる。

(7)

女性の未婚率は他都市と比較すると高いが,男性のそれは高くはない。

(8)

単独世帯比率は,東京

2 3

区と同程度の高さにまで達しており,政令指定 都市の中ではきわめて高い。

(9)

西区,早良区において,人口面,通勤状況の面から見て,郊外化が指摘で きる。西区は郊外化とともに,伝統的な家族形態もかなり維持されてい る。

(25)

以上の

9

点である。こうした都市構造を持つ福岡市は,今後,グローバル化 した経済情勢,情報化の進展の中で,アジアとの連携をどのようにとりながら,

支店都市から脱皮し,どのような産業機能をつくりだしていけるのか。また,

地下鉄

3

号線の開通や九州大学の西区への移転など,都市構造に大きな影響を 与えるであろう開発が予定されている中で,市民はどのような生活を営んでい くのか。情報化の進展や都市開発によって,福岡市は今後も大きく変容すると 考えられるが,ホワイトカラーの階層分化や単独世帯の増加にともなうライフ スタイルの変化に,今後とくに注目していく必要があろう。

(26)

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