弘前大学教育学部紀要 第 6 0 号 : 6 5 ‑9 3( 1 9 8 8年 1 0 月) Bul l .Fac .Educ.Hi r os akiUni v.6 0:6 5 ‑9 3( Oc t .1 9 8 8)
ヴ ォ ラ ンタ リー ・ア ソ シエー シ ョンにお け る 教育実践の基礎構造
A Ca s eSt udyo faYo ut hCho r usCi r c l e ( 1 )
‑ Ba s i cSt r uc t ur eo fEduc a t i o na lP r a ct i
as i n 〟 Vo l u nt ar y As s o c i at i ons " ‑
大 坪 正 一*
Shoi c h i Ot s u t x )
( 1 9 8 8.7. 2 1 受理)
論文要 旨
仙台市の青年合唱サ ークルを事例 として取 り上げ,発達社会学的分析法に よってヴォランク 1 )‑ ・ア ソシ エーシ ョンの教育的意義を解明す る。本稿では,対象を集団構造 の持つ特質に限定 して,集団活動におけ る 成員の発達を もた らす教育実践 の基礎構造を検討す る 。1 9 7 0 年か ら 8 4年 までのサークル 自己展開の事例か ら, 活動の画期を探 り,画期を作 り出 した原動力 として集団の 「サ ークル化」 と 「運動化」 の矛盾があること,
「展開」 を主導 した教育力の発現構造 (同時に受け入れ型 の構造)の特質が, グォランタ リー ・ア ソシエー シ ョンにおけ る個人の発達を問題にす る上での基礎構造に当た ることが論証 された。そ こか ら,サークルが グォランタ リー ・ア ソシエーシ ョンとして存在す る以上,公式な態度決定 と成員の発達は直接には関連 しな いとい う,個人の態度決定 ( 発達)に関わ るサークルの教育実践 を検討す る次の段階 の視角 ( 作業仮説)が 導 き出された。
I . 実証研究 における視 角と本稿の課藍
筆者は先に,教育社会学 の学問的性格をめ ぐる論争か ら,教育実践を実証的に検討す る教育社会学 の もつ
( 1 )
積極性を論 じ,研究が 「発達の社会学」 として発展 させ られ るべ きことを述べた。 また特に,教育社会学の 主たる研究 テーマである 「地域 と教育 」 「集団 と教育」におけ る実証研究において,調査研究の 「混迷 と停 滞」や 「不毛性」の批判に答える意味で も,教育の研究のためには何を ど う突証す るか とい う発達社会学的 方法を, ヴォランク1 )‑ ・ア ソシエ ーシ ョン ( Vo l u n t ar y・A s 血 t i o n略 してV ・Aと記す 。 ) を例に述べ
C2)