社会主義開発方式=重工業化と生活水準 : 生活水準 低下理論の批判
その他のタイトル Socialistic Industrialization and level of living
著者 杉本 昭七
雑誌名 關西大學商學論集
巻 4
号 6
ページ 492‑516
発行年 1960‑02‑29
URL http://hdl.handle.net/10112/00021745
問題であり︑第二は︑
ー 生 活 水 準 低 下 理 論
①一九一七年ソ同盟が社会主義への道を歩みはじめて以来︑歴史は全般的危機の段階にはいった︒これはさらに
第二次大戦後︑社会主義世界経済体制の成立という新らしい歴史的段階をみちびき︑現在では︑社会主義経済の急
速な成長はますます無視できぬものとなっている︒かかる段階において︑社会主義経済制度の資本主義経済制度に
対する優越性を否定しようとする学者は︑次の二点をその攻撃の論拠としている︒第一は︑
﹁重工業化偏重の結果︑軽工業・農業の発展がいちぢるしく遅れ︑人民の生活水準は上昇し
得ていない﹂という主張である︒このうち︑
ヽ
ー ︑
展と統計に関する反批判によって︑説得力を減じつつある︒たとえば︑アメリカ議会合同経済委員会編﹁ソ連の経
ま え
が
き
﹁統計的バイアス﹂の問題は︑現実の無視しがたい社会主義経済の発 社会主義開発方式
1 1
重工業化と生活水準︵杉本︶
の 批 判
I
杉
社会主義開発方式
11
重工業化と生活水準
本
﹁統計的バイアス﹂の 昭 五
0
七
社会主義開発方式
1 1
重工業化と生活水準︵杉本︶る学
者が
いる
︒
心テーマの一っとなっていることは全く当然のことである︒
五
近代経済学の立場に立つ学者は︑或る者
﹁ソ
連の
経済
成長
は︑
ソ連国民
済成
長﹂
は︑
﹁西方諸国の専門家の一致した意見によると︑
の大きな犠牲の上におこなわれてきたものであり︑
、•ノ
3
ら恩恵をうけなかった﹂︒すなわちこの点こそ︑り所となっているのである︒ 4
ヽ ノ
ソ連のデータは︑十分警戒して使うならば役に立つ﹂2
︶といわざるをえなかった︒このため現在では﹁重工業化による生活水準の低下﹂は︑社会主義化が必然的にともな
う︑社会主義開発方式の致命的欠陥であるとして大きくとりあげられてきている︒
ソ連国民は大工場ができたからといって︑それからほとんど何
社会主義経済制度の優位を否定しようと意図する学者の最後の拠
②第二次大戦後における政治的・経済的変貌の最も重要な特徴の一っは︑植民地・後進国の独立である︒これに
﹁後進国開発理論﹂として︑先進国︑後進国をとわともなって生じた経済開発と経済発展の方向に関する問題が︑
ず数多くの研究をよびおこした︒今後の世界史の動向の鍵を握る問題であるだけに︑経済理論上また経済政策上中
この
場合
︑
は︑開発方式として農業特化を主張し︑また或る者は工業化を認めながらも古典的な資本主義発展の道であった軽工
業からの出発を要求している︒他方︑これらの学者に対立して︑社会主義開発方式
1 1
重工業化による開発を主張す
ベトゥレーム︑ドップなどがその代表としてあげられよう︒そしてこの場合注目すべき点の一っ
は︑ベトゥレーム︑ドップともに︑消費の︑更には生活水準の視角からみても重工業開発方式が有利であることを
8 主張していることである︒すなわち重工業化による開発方式と生活水準の向上とは相反するものではなく︑相伴う
ものであることを強調しているのである︒﹁普通なされているつぎのごとき見解︑つまり高い投資率は意識的に生活
︐
水準の引き下げという犠牲を予定するものであったとする見解は︑実際には根拠をもっていないように思われる﹂︒ついでベトゥレームの概算を借用するに このように重工業化とそれにともなう生活水準の動向との関係は︑社会主義開発方式に関して理論的・実践的に
義開発方式と生活水準の向上とが矛盾しないということを実証しようと思う︒ ついで人民民主主義諸国のもっとも対立が明白になっている課題の︱つである︒以下︑小論でほ︑ソ同盟の場合︑
゜ ー
場合を具体的に検討することによって︑ドップおよび︑ベトゥレームの理論の正しさ︑すなわち重工業化1 1
社会主
社会主義国の重工業化政策は人民の生活水準を犠牲として遂行された︑と非難する学者が常に念頭においてきた
のはソ同盟の場合であった︒この場合まず社会主義国における生活水準という概念のもつ内容を規定しておく必要
がある︒生活水準は物質生活の水準と文化生活の水準の二つから成りたっている︒そして物質生活の水準には︑実
質賃金を基礎として︑
書館
︑
ソヴェト国家と企業が人民にあたえている無料の文化•生活施設、年金、補助金、奨学金、
社会保険︑社会保障費などが当然考慮に入れられる︒また国家による住宅建設︑無料で医療をおこなう国営の保健
制度などが人民の物質生活に影響をあたえる︒つぎに文化生活の水準という内容には︑無償教育︑および学校︑図
クラプなどの文化・教育施設のたえまない拡大︑出版物発行の増大︑研究機関の発展などが考えられる︒そ
れゆえ︑生活水準の動向という場合にはこれら多くの要素を考えあわせる必要があるのである︒しかしながらこれ
ら諸要素をすべて数量的に把握することは不可能な仕事である︒その上ソ同盟の重工業化にともなう生活水準の動
向︵第一次︑第二次五カ年計画期のそれ︶を研究する場合には︑そのもっとも中心的な指標となる実質賃金︵した
がってまた実質所得︶すら︑生計費指数︑物価指数統計がまった<欠除しているために計算できないという資料面
の制約があるのである︒したがってここでは︑ソ同盟の公表結果を示し︑ 社会主義開発方式
1 1
重工業化と生活水準︵杉本︶五
社会主義開発方式
1 1
重工業化と生活水準︵杉本︶ 張する︒したがってペトゥレームの計算によると︑
五
一九二八ー一九四
0年に実質賃金は五五彩以上増加したこと
また
一 六
とどめ︑種々の間接指標によってこの期の生活水準の趨勢をみるという方法をとることにする︒
﹁経済学教科書﹂はつぎのようにのべている︒すなわち﹁ソ同盟の勤労者の実質所得︵すなわち︑価格の変動を
考慮して計算された所得︶は︑働き手一人あたりについてつぎのようにふえた︒一九四0年には︑一九一三年にく
らぺて︑労働者については失業が一掃されたことを計算にいれると︵失業者の生活を維持する費用を︑労働者が負
担することによって︑労働者階級全体の実質賃金がひきさげられる︑という考えにもとづいている︒筆者注︶三倍
以上に︑農民については約三・五倍にふえた︒﹂﹁社会保険と︑企業の純収入︵利潤︶のうち労働者の生活改善の基
金にさしひいた分とを考慮にいれると︑実質賃金は︑すでに一九三0
年に
は︑
4 5 1 1
七彩
にふ
えた
︒﹂
などを含めて三•四倍、 一九一三年の水準にくらべて︑
﹁ソヴェト政権四0年の成果﹂は︑わずかに一九一三年と比較した一九五六年の労働者と農
民の実質賃金指数を示しているだけである︒それによると︑工業および建築労働者の場合︑国家からの恩給と手当
失業者の一掃を考慮すると三・七倍︑労働時間の短縮をも考えると四・八倍となっている︒
また農民の場合は四倍から六倍︵各種所得の算入方法によりことなる︒筆者注︶という指数が示されている︒しか
しこの指数によっては︑重工業化過程の初期段階である第一次および第二次五ヵ年計画遂行過程の実質賃金︵実費
所得︶については何も知ることはできない︒これにたいして︑ペトゥレームはつぎのように実質賃金の上昇を計算
︐ ー
している︒すなわち彼は︑一九二八/九年から一九三七年に至る二つの五ヵ年計画期間に二五彩の上昇があったとし︑ついで一九三七年から一九四0年までに実質賃金のきわめて顕著な改善が記録されたとして︑その上昇率を︱︱︱
゜ 2
0彩とみている︒そして彼は﹁工業化政策がその成果を第三次五カ年計画以後消費面でももたらしはじめた﹂と主にな
る︒
また
︑
2 一九二七/八年には戦前にくらべて実質賃金は三0彩高かったというグリンコの計算︑さらに一九2 2 0五ー一九0九年から一九二八年に実質賃金は約五0彩増大しているというストルミリンの計算があるが︑これら
の結果にベトゥレームの計算をつぎたしても︑経済学教科書の数字とは大きく乖離した価を示すにすぎない︒いず
れの計算にも計算基準となる基礎資料︑導入されている要素がまった<示されていないので︑これ以上分析をすす
以上のように計算結果が大きく異なっていることから考えると﹁一九五五年のソ連の生活水準は⁝⁝計画経済の
2 第一年度だった一九二八年よりかならずしも高いといえなかった﹂という主張がアメリカであらわれても別段驚く
以下私は︑若干の間接的な指標によって︑生活水準が第一次︑第二次五カ年計画期
1 1 重工業化の初期の段階に上
よう
と思
う︒
第一
図は
一九
︱︱
︱一
年か
ら一
九四
0年までの国民所得の動きを絶対額︵不変価格で︶によって示したものであり︑
第二図は一九一三年を基準とする︵一九一三
1 1 1 0 0 )
国民所得の成長︑ならびに人口増加の動態をグラフであら
わしたものである︒これによると一九二七年︵正確には一九二六年︶にはすでに一九ニ︱一年の国民所得を凌駕し︑
一九一三年のそれの二倍に達し︑その後急速に増大している︒ま
た一九二八年を基準としても︑すでに一九三三年には倍増しており︑さらに一九四0年には五倍に達している︒こ
の場合人口は一九一三年の一億四千万から一九二六年には一億四千七百万へと六劣ふえ︑ 第二次五カ年計画が開始される一九三二年には︑ 昇していることを示し︵成長の度合は明確でないとしても︶︑
一九三九年には一億七千 生活水準低下の主張が誤りであることを明らかにし
こと
はな
い︒
めることはできない︒ 社会主義開発方式
1 1 重工業化と生活水準
︵杉
本︶
五四
0億ルーブリであったのが︑ 第一図 ソ同盟における国民所得の動態(億ルーブリ)
社会主義開発方式
1 1 重工業化と生活水準︵杉本︶
1 邑 / L ‑ 7 "
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9 0 8 0 7 0 6 0
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1 0
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1 9 1 3 1 8 1 7 1 9 Z I 1 9 2 5 1 9 2 7 1 9 ? 8 1 9 3 0 1 9 3 1 1 9 3 2 1 9 3 3 1 9 3 6 1 9 3 7 1 9 3 8 1 9 4 0
第二図 ソ同盟における国民所得の動態
(1913=100)
7 0 0 600
500 400 300
z o o 1 0 0
批所,•P,./\/lA/\XBEP馴, Ha.炉叫叫匝?以0? ccct:.
toc
心 八 い 屯3 3 ( ) . . M ,
If5i,ク免5 7 お よ 公
滋駆錆出浪.バ采鑓研究町</Jt'\• ージ
人 口 ( 1 9 1 3 = 1 0 0 )
要
1 9 1 3 1 9 1 7 1 3 2 1 1 9
砂お1 8 2 7 1 9 2 8t S 3 0 1 9 3 1 1 9 3 7 1 9 3 3 1 9 J 6 1 9 3 7 1 9 3 6 1 8 d 0
みる
と︑
五 五
的・文化的要求に対する支出を 百弱万
へと
一九
︱︱
︱︱
年の
それ
を 資金より支払われる社会保険︑
奨学金︑医療費など人民の社会
一九二七/二八年に二
一九三七年には三二0
億ループリヘと一六倍に増加しており︑さらに一九四
0年には4 2
四二
0億ルーブリヘとニ︱倍(‑九二七/二八
1 1
1 0
0 )
に増大しているのである︒
また第三の指標としてあげた預金者数ならびに預金高の増大も生活水準向上の一側面をあらわすものと思われる
つぎに国家予算あるいは企業
二図が明確に示している︒ に増大している︒このことを第 ニ八年であり︑その後は飛躍的 一年の水準に達したのは一九ニ︱ せると一人当り国民所得が一九 ている︒人口の増大を考えあわ 準にすれば同じく一六形増加し 二
三形
こえ
︑
又一九二六年を基
第 図 第
表
ソ同盟の生活必需品生産量の動態(但し,各商品の成長の度合を示すにと
どまり商品相互間の比較は行えなし、
)食 肉
絹 縞
綿 繕 暉
五八ー五九ページ
出所ソ連国民経済統計集
ソヴェトにおける銀行預金の動態
~119切/28
預金者数(千人)
I 3 5 2 3 1 1 1 3 4 6
預 金 額
( 1 0 0
万ループリ)│2 1 3 I
出所 「ソヴェト政権40 年の成果」
331 ページ
る ︒ ︵
第一
表︶
︒
リンコの言葉がこのことの裏づけとして役立 すなわち一九四0年には︵一九二七/二八年
1 1 1 0 0 )
︑預金者数は四・九倍︑預金
5
2
つぎに生活必需品の生産数量の動きを第三図としてかかげる︒これによると︑さきにのべた人口増加率を考慮した場合︑完全に︵毛織物を除く︶
九一三年水準に達したのは︑第二次五カ年計画がおわった一九三七年ということにな
る︒又一九三七年を一九三二年とくらべると︑その生産の増大は疑いえないものがあ
一九三二年を一九二八年のそれと比較すると︑農村に直接関係をもつ織物類︑食
肉︑砂糖︑動物性油脂の諸商品は低落し︑他の工業製品は増大している︒この農産物関係商品の低落は︑
6
ー一九三二年度の生産減退と︑亜麻喧舟
紙 絹 縮 物 1 ( ' 9 ‑ A . ̲ 乳製品
一九
三〇
一九二八年以
ヽ
箕後おこなわれた農業集団化にともなう動揺が
2
79
^ 3 1
ひきおこしたことに注意しなければならな4 "
u3 2
い︒すなわち一九三二年統計に示されている
c o
生活必需品生産の停滞は︑直接重工業化にと
2 19
もなって生じた消費財生産の停滞とみなすこ
1 3
1 9
とはできないのである︒つぎの︑ドッブとグ 額は同じく三四倍になっている︒
1 9 4 0
7 2 5 3
社会主義開発方式
1 1 重工業化と生活水準︵杉本︶
一人あたり生産量が 五六
社会主義開発方式
1 1
重工業化と生活水準︵杉本︶
五七
つで
あろ
う︒
﹁注目すべきことは第一次五ヵ年計画の当初の計画がこの五ヵ年の高い投資水準の結果として消費水
8
2 準の減少がおこることを決して予定するものではなかったことである︒﹂﹁都市人ロ一人当りの実質収入は五一彩︑︐
そして農村人口のそれは五二彩増加する筈である︒﹂すなわち第一次五ヵ年計画の期間における消費財生産の若干の減少は︑さきの特殊要因にその原因を求めることができる︒そしてこの減退は決して予定されていた必然的なも
以上︑国民所得︑国家支出︑預金︑消費財生産量などの諸指標によって︑生活水準の動向を間接的に裏づけてき
た︒このように︑いずれの指標からも︑生活水準の上昇傾向を見ないわけにはいかない︒作意的な操作によらない
限り︑この結論は動かしえない客観的なものである︒さらに我々がソ同盟の重工業化と生活水準との関連を考える
場合注意しなければならないことは︑その建設過程における国際環境の特殊性についてである︒すなわち︑ただ一
国で資本主義諸国の敵対的包囲の下で経済建設をおこなうという条件は︑どんな犠牲をはらっても︑出来るだけ短
経済的独立性を確立して国防力を強化することをソ同盟に要請したのであり︑
﹁ソ同盟のすべての五カ年計画がつねに帝国主義国からの干渉戦争の不断の脅威のもとに起草され︑修正され︑実
︒
施されてきたといっても︑必ずしも誇張ではない﹂のである︒換言すればソ同盟のこの特殊性が生活水準向上の反対要因あるいは上昇テンボ緩漫化の要因として作用していたのである︒したがって第二次大戦後の人民民主主義国
の場合︑社会主義開発方式
1 1
重工業化と生活水準との関係はより直接的な形態をとるであろうことが推定される︒
この項は人民民主主義諸国における重工業化の概観をあたえること︑すなわちこれら諸国における重工業化の事
期間
に︑
岡稔氏の言葉をかりれば のではなかったのである︒
ルーマニア四六%︑北朝鮮四
0%
︑ ハンガリー六四%︑チェコスロバキア六二飴︑東ドイッ五七・五%︑
ヽ ー
2 3 中国二六•四%となっている。この場合ハンガリーそしてとくにプルガリア︑ ブルガリア四九・ニ%︑ これを国民所得に占める工業生産物の割合という指標でみると︑一九五六年において︑
実を
確認
し︑
義共
国和
︑
ソ同盟の場合と比較してその特質を明らかにすることを課題とする︒
第二次大戦後社会主義への道を歩みはじめた諸国とは︑中華人民共和国︑ボーランド人民共和国︑ドイツ民主主
ハンガリー人民共和国︑
朝鮮人民民主主義共和国︑ アルバニア人民共和国︑ブルガリア人民共和国︑
ルーマニア人民共和国︑チェコスロバキア共和国︑ ヴェトナム民主主義共和国︑
︑
' ノ
ー
3 モソゴール人民共和国︑及びユーゴースラヴィアである︒まずこれら人民民主主義国の重工業化を確認するために︑若干の国について︑国民経済に占
める工業の比重をみる︒
ポーランド四九飴︑
ルーマニアの社会主義後進国における工業の比重によって社会主義工業化が進展していることがうかがわれる︒ィ・
オレイニクによると戦前の比重はポーランド四七•四%、
3
であった︒それではさらにかかる比重をもつ工業総生産額のうち生産手段生産と消費財生産はいかなる割合をしめ ているだろうか︒これを示したのが第二表である︒この場合とくに重工業化の発展程度をしるために︑後進国であ る中国︑北鮮︑
アル
バニ
ア︑
率を示したものであり︑ ルーマニア四
0%
︑プルガリアニ五形︑中国二三・ニ劣
ルーマニアそれにハンガリーを撰択することにした︒これによると︑現在生産手段生
産は社会主義後進国においても工業生産の過半を占め︑
,
4 3 おいても四三%をしめていることがわかる︒ 工業化のもっとも遅れていた国の︱つであるアルバニアに
つぎに投資政策の側面から重工業化を裏づけることにする︒第三表
( A )
は全資本投資のうち工業投資のしめる比 叉工業投資のうち生産手段生産部門へ投資された比率をしめしたのが第三表( B )
である
︒
社会主義開発方式
1 1
重工業化と生活水準
︵杉 本︶
五八
社会主義開発方式
11
重工業化と生活水準
いるのにたいして︑
︵杉 本︶
ハン
ガリ
ー︑
五九 ルーマニアともに八
0%
ハンガリーはこれに
第三表
( A )
による
と︑
第二表 工業生産に占める生産手段部門
(A) と
消費財部門
(B)
の比率出所: Pa3BHTHe 9KOHOMHKH CTpaH HapO.l{HOH,lleMoKpaTHH, H3 八 aTeJ!bCTBO C O I . ¥ H 3 J l b H O ・ 9KOHOM 四 eCKOH JIHTepaTypb!, MOCKBa, CTp. 2 1
工業に対する投資が全投資に占める割合ほチェコスロバキアでは一︱
‑ 0
%代の比率を占めて ルーマニア︑北朝鮮は五
0
%代の工業投資率をもち︑中国︑ブルガリア︑
近い価をしめしている︒また第一一一表
( B
の生産手段生産に投資した比率は︑)
1 . 中 国 ¥ 芝 │'49 5 2 5 6 5 7 A ¥ 2 s . s 3 9 . 7 4 9 . 7 s 2 . 2 B ¥ n.2 6 0 . 3 5 0 . 3 4 7 . 8
2 . 北鮮\芝き I 44 4 6 4 9 5 3 5 6
: │ :
: ::::: : 62 7 3 7 46 3 1 9 1
冒¢ \呵
3 8 5 6 1 出所: MHPOBall COUHaJIHCTHqeCKall
I CHCTeMa X03 雌 CTBa, BHelllTOprH3,llaT,
~ I 1 9 5 8 , CTp. 4 3 8
B 177.5 5 7 . 0
4 : ルー\芝き l 38 48 ' 5 0 5 5 5 6 5 7
マニア
: :: :l
つ: : 4 47 6 3 0 0 44 5 2 8 42 7 4 6 4 5 : 7 3 1
5芦::::
\雙 I 50
A I 47
B I 5 3
第三表
(A)
' 5 5 5 3 4 7
出所: MHpOB 紐 C O I . ¥ H a J I H CTHqecKaf! CHCTeMa X03 只 HCTBa BHellITOp
ur H 3 , l 1 . a T , 1 9 5 8 , CTp. 4 7 4
出所: 3 4 1
ページ,剌p H I I I 論文より
‑‑‑‑‑][竺
I'52 ' 5 5 ' 5 6 ' 5 7
中 国 4 3 . 2 4 8 . 8 4 6 . 4 5 3 . 2 プ ル ガ リ ア 4 2 . 1 4 8 . 9 4 6 . 9 6 2 . 9 ハ ン ガ リ ー 4 5 . 6 4 1 . 9 4 6 . 6 4 2 . 3
北
鮮 5 1 . 2 5 3 . 8
ル ー マ ニ ア 5 5 . 7 5 7 . 6 5 6 . 1 チェコスロバキア 4 8 . 5 ' 3 7 . 9 3 6 . 6 3 9 . 6
年 次 23/24‑27 / 2 8 28/29‑32 33‑37
ソ 同 盟 4 4 . 2 4 7 . 2 4 7 . 8
出所:仝上369
ページ全資本投資に占める工業投資の比率
( 形 )
出所:
人民民主主義国の 比 率 は
pli3B!lT!le
3KOHOM!lKll CTpaH Hapo,ll.HOH,ll.eMOKpa T l l l l , 1 9 5 8 , CTp. 5 8 5 より作成。
ソ同盟のそれは岡稔著
「ソヴェト
工業生産の分析」
P . 8 8
より。
生産
四倍
︑
ニ・
七倍
︑
第
表
(B)
( 1 )
ルーマニアの重工業投資比率(全工業=1 0 0 )
チェコスロバキアは︵一九四八=
I 0
0)
を︑ソ同盟のそれと比較する︒
消費
財生
産ニ
・ニ
倍︑
業化の後進的な国として︑
一九五六年に生産手段生産ニ・八倍︑
ボーランドは︵一九四九
1 1 1 0 0 )
び︑これら諸国の工業発展︵重工業化のテンポ︑生産手段生産と消費財生産のそれぞれの発展テンボの間の関係︶
︵ソ
同盟
︑
一九五七年に生産手段生産四・六倍︑消費財生産ニ・七倍︑北朝鮮は︑(‑九五一︱
‑ 1 1 1 0 0 )
一九五五年に生産手段生産三倍︑消費財生産
消費財生産ニ・ニ倍とな 一九五六年に生産手段
一九
二八
1 1 1 0 0 )
︒
これによるとルーマニアは(‑九三八
1 1 1 0 0 )
チェコスロバキアはすすんだ工業国として︑
この
場合
︑
ルーマニアと北朝鮮はエ
三 呵
'50'51'53'55'56'57
生産手段生産部門 8 6 . 7 8 7 . 9 9 0 . 7 8 3 . 5 8 8 . 1 8 9 . 6 消 費 財 生 産 部 門 1 3 . 3 1 2 . 1 9 . 3 1 6 . 5 1 1 . 9 1 0 . 4
出所:MllpOBaH COl̲¥118JIIICTl!qecKaH CIICTeMa
X03 雌 CTBa, fOCilJl8Hll3 八 aT, 1 9 5 8 , crp
3 6 6 . : : r
、ノスタソチネスク論文より作成。( 2 )
ハンガリーの重工業投資比率(全工業=1 0 0 )
‑‑‑‑]こ竺 1 第一次五カ年計画 1 9 5 5
重 工 業 9 2 . 3 8 2
軽工業及食品工業 7 . 7 1 8
出所:pa3BIITl!e 9KOHOMIIKII EsponeHCKIIX
CTpaH HapOJJ.HOH JJ.eMOKpaTl!II, BHelll‑
TOprH3 八 8T, 1 9 5 7 , CTp. 1 8 3 .
社会主義開発方式
1 1 重工業化と生活水準
︵ 杉本︶
(3) ソ同盟の重工業投資比率(全工業=
1 0 0 )
‑ ‑ 〜 ‑ 〜 ] こ 竺 ¥ 1 9 2 3 / 2 4 ‑ ‑ ' 2 7 1 2 s
頂 工 菜 軽 工 業
出所:岡稔「ソヴェト工業生産の分析」 1 1 6 ページより
ボーランドは中間に属する国としてえら
つぎに生産手段生産と消費財生産と の成長の関係をみることにする︵第四
図︶
︵第
五図
︶︒
なわれているといえよう︒
73.5 2 6 . 5
ほぼソ同盟のそれと同様の比重でおこ 義諸国国民経済の工業化︑重工業化は︑ と類似している︒すなわち人民民主主
29‑32 8 5 . 9 1 4 . 1
33‑37 8 5 . 0 1 5 . 0
の工業投資率︑第三表
( B
)
の生産手段, ノ
5 3
生産部門投資率いずれもソ同盟のそれ 以上に達している︒そして第三表
( A )
六〇
社会主義開発方式
1 1
重工業化と生活水準︵杉本︶
レーマニア
(1938=100) 万 万 升迂 笠 云
封 叶 。
叶五ロ
ヵ
画 伽 画 年
っている︒これら諸国に共通な第一の特徴は︑生産手段生産︑消費財生産ともに︑
ド︑チェコスロバキアにおいて例外なく規則正しいテンボで成長をつずけていることである︒第二の重要な特徴ほ
消費財生産の成長のテンボと生産手段生産の成長のテンボの差が小さいことである︒とくにチェコスロバキア︑ボ
第四図
生産手段と消費財生産の発展500
400
3002 00 I OD
生産手段生産 全 工 業 消骨財生産
袋 王 1 9 4 8 : i O
400 300 200 100
立 業 立 噂 邦 エ 仁 5 3
j
0 9生 産︿三消
竿魚
輯三カ H 計
tj
ボーランド(1949=100)
苔 生産手段生産
全 工 業
迫曹貝オ生産
翌19訊 叩
6
300 200
100
次 笠 48
贔 l 9 5 0 5 3 5 4
菊チ ェ コ ス
□1¥" キ ア
0948=100) 叫Ff:I レーマニア
わ如ん止4 う KoHO‑
塁
生産手段生産必“しし尻屈如叫砂—し ぷ 孟 ご 年与叶 ; こ t こ ピ
X03 必必c.,.,~,王 : : c....f.-..:z.•/ : ん 1 ‑ 1 c ‑ / o ‑ . H↑
函画
伝コス0
バヤァf g ん兄立ぅ KOHO
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5 3 5 i i 6
‑ ノ
ルーマニア︑北朝鮮︑ポーラン第 五 図
ソ同盟における生 産手段と消費財の 発展
(1928=100)
消費財缶差
︳ o ロ コ 3 五 宍
七六 天
go
出所:ソ連国民経済統計集
46 ページ
︵ただし北朝鮮で両部門の発展テンボおよびそれらの差が大きいのは︑朝鮮
業発展の大きな特質として一般化できるものである︒そしてこれは一般的には国際環境の有利さ︵資本主義圏との
6 3
力関係の変化︑社会主義国際分業の発展など︶に負っているのだといえよう︒以上若干の指標によって人民民主主義国の重工業化を確認し︑ソ同盟の場合とことなっているその特殊性
1 1
第二
次大戦後の新らしい段階における重工業化の一般的特質として二つの点を明らかにした︒これら二つの特質︵同一
テンボでの発展及びつりあいのとれた発展︶が生活水準の向上に役立つであろうことは推定できる︒次項において
は︑か4る特殊性を前提として︑生活水準の動態がいかなるものであるかを検討することにする︒
人民民主主義国における生活水準の動向を明確にするのが本項の課題である︒そのためボーランド︑チェコスロ
3
バキア︑プルガリア︑中国各国について検討するという方法をとる︒しかし︑ここでは物質生活の動向と水準のみに資料を限定し︑文化生活の側面は︵国家支出に関係をもつ限りで表現される︶︑
ポーランド
生活水準の動向を検討する際︑
一九五五年には(‑九三八=
1 0 0 )
二三
0
とな
り︑
三となり︑後者の場合年平均約一三彩成長しているl}
とが
わか
る︒
また一九五七年には︵一九四九=
1 0 0 )
二0
つぎに第二の指標として個人消費フォンドの変動をみる︵第五表︶︒
国民
所得
は︑
そのもっとも一般的な指標は国民所得の動きである︵第四表︶︒ 戦争による破壊がもたらしたものである︒︶
これ
ら二
点は
︑
これによると消費フォンド全体は一九五五 一応捨象することにする︒
これ
によ
ると
︑
ソ同盟重工業化の場合と異なる︑人民民主主義国のエ ーランドでこの傾向はいちじるしい︒ 社会主義開発方式
1 1
重工業化と生活水準︵杉
本︶
六
社会主義開発方式
1 1
重工業化と生活水準︵杉本︶ している︒すなわち涸人消費フォンドは年平均約十%の増加率となっている︒第三の指標として小売商品の一人当り消費をみることにする︵第六図︑ 年には︵一九四九
1 1 1 0 0 )
六三%増大しており︑
第四表 ボーランドの国民所得動態
\\ここ竺 I'49 ' 5 0 ' 5 1 ' 5 2 ' 5 3 ' 5 4 ' 5 5 ' 5 6 ' 5 7
1 0 ( 億ズロティー 5 6 . 1 . 1 価格) I 1 3 5 . o 156.o 167.o 178.o 197.0 211.0 236.o 254.0 2aa.o 1938=100 I 1 2 5 . 0 151.2 169.o 186.0 2 0 1 . . 2 219.0 230.o …………
I 1949=100 I 1 0 0 . 0 1 1 5 . . 1 1 2 4 . o 1 3 1 . 4 1 4 5 . 1 160.4 1 7 3 . 5 . 1 8 8 . 2 203.3
出所: BorrpOCbl SKOHOMHKH, 1 9 5 8 , 蔑 11,..CTp. 1 2 2 .
第五表 ボーランドの個人消費フォソドの動態
( 5 0 年価格 10 億ズロティー)
~—-芝竺I'49
個人消費フォソト,I 55.5 60.1 64.6 66.9 消 費 フ ォ ン ド │62.1 67.3 73.1 74.9
出所: Pa3BHTHe 3KOHOMHKH EsporreiiCKHX
CTpaH HapO.l(HOH 邸 MOKpaTHH, BHelll‑
TOprH3,l(aT, 1 9 5 7 CTp. 6 7 .
' 5 0 ' 5 1 ' 5 2 ・ 5 3 ' 5 4 ' 5 5 69.2 81.3 88.5 77.2 91.0 101.0
これにともなって個人消費フォンドも同期間に五九•五%増大 第六図
︐
ノ
ただしこの図は各商品別消費量の趨勢を7 6 5 4 3 2 1
¥ 0 9 8 7 6 5 4 3 2
ー
ー ー ー
ポーランドの一人当り年消費量の動態
ミ)しワ及び ミ I l l ' 7 製 品 恥袖窃牲油脂 主要食和斗
刹 & 厄 卜 碑
綿 織 物
ビール綱 織 物 毛甜釈窃
石ケン
次仔 1 9 3 3 3 7 49 5 0
平エビ]
出何;
B 叫 心 知 Ho
必ゆく以,必.I I ,/四/しが、 /30
5 3 54 5 5 ~6 5 1
はいずれも︵主要食料をのぞく︶ み
うる
にと
どま
る︶
︒ これによるといずれの商品消費量も一九三三ー三七年平均を上廻っていること︑また消費量
一九五七年には四九年水準をこえていることがわかる︒それとともに一人当り生 活必需品消費量の系統的な増大という結論をも導き出すことができる︒なお主要食料消費量の一九五六年から五七
第六表
〜 〜 こ1
、 49 ' 5 0 ' 5 1 、 52 ' 5 3 ' 5 4 ' 5 5 ' 5 6 ' 5 7
社労会者主尉 義 年 賃 セクター勁
ド ( 1 0 の 0 金 ロ テ フ オ
4一
ン'24.344 35.085 . . . … ・ ・ ・ ・ ・ ・ 72.895 …••• 86.989 100.509 1 1 8 . 9 5 1 5 6 年価
旦。テ I 466 567 ···...• 986... 1 0 6 9 1183 1362 同月平均賃金
100 1 2 1 . 7 132 1 4 4 211.6 216 229.4 253.9 292.3 消価費財及格び指サー数ピス I 1 0 0 1 0 8 1 1 8 1 3 5 192 181 1 7 7
...... ......平均実質賃金指数¥ 1 0 0 112.3 112.3106.7 1 0 5 . 8 1 1 9 . 7 1 2 7 . 6 . . . . . . . . . . . .
出所: BonpOCbl 3KOHOMHKH, 1 9 5 8 , M. 1 1 CTp. 1 2 5 . 但し,消費
財及価格指数は
1 9 5 6 ,2 , 3 , TJiyBHH Lu 八 u ,5 1 , 5 2 , 5 4 年
は
aonpOCbl 3KOHOMHKH, 1 9 5 6 ,
婦.3 , CTp. 1 7 2
第七図
出所:第六表と同じ
ボーラソドの賃金動態
ボーラソドの実質賃金動態
230
220 210 200 190 180
1
ワ0
160 150 140 130 120 I I 0
IO O ̲
塁 1 9 4 95 0 ・ 1 5
貨弊貨金指数
社会主義開発方式
11
重工業化と生活水準︵杉本︶
六四
泣 5 35 4 5
り第七表 ボーラソドの勤労者の社会的文化的要求に対する国家支出の動態
〜 〜 こI
1 0 0 万ズロティー I 6 8 0 8
1949=100 I 1 0 0
出所: BorrpOCbI 9KOHOMHKH, 1 9 5 8 , N e . 1 1 . CTp. 1 2 6 .
' 4 9
金 は 九 五 五 年 (
‑ 九 四 九
1 1 1 0 0 )
二三
0
とな
り︑
0 7
︒
2 1 1 5 4 6 5 4
︱
゜5 1 4 2 3 5 5 0
4
0 6 9 9 2 4 0 4
゜
1 3 6 8 2 3 0 4
︒
9 6 2 3 2 3 8 3
2
2 8 6 3 1 2 7 7
ー3 9 6 3 1 2 0 6 8 2 1 8 2 ー
' 5 0 ' 5 1 ' 5 2 ' 5 3 ' 5 4 ' 5 5 ' 5 6 ' 5 7
社会主義開発方式重工業化と生活水準1 1
ある
︒
チェコスロパキア
ある
︒
︵杉 本︶
六 五
年にかけての若干の減少は︑暴動と政策変更にともなう一時的減退である︒
第六表は︑生活水準の動態にとってもっとも基本的な実質賃金の動きをしめしたものである︒すなわち︑貨幣賃
それを物価上昇率でデフレイトすると︑
―二七•六となる。実質賃金は六年間に二八形弱の上昇、年平均四•五形の増加をしたことにな る︒この貨幣賃金指数︑物価指数︑実質賃金指数の動きを示したのが第七図である︒即ち一九 五二︑五三年に一度低落し︑五四年︑五五年と上昇しているのである︒
最後に社会主義国の場合︑人民の生活水準の向上に重要な役割を果すものとして︑勤労者の 社会的・文化的欲望の充足に役立つ国家支出があることを忘れてはならない︵第七表︶︒
が直接︑間接に人民の生活水準上昇をもたらすことはソ同盟の項︵一︶においてのべた通りで
この
支出
額︑
たとえば一九五七年の四︱二億ズロティーをポーラソド人ロニ五
00
万で除す
と一人当り年一五
00
ズロティーとなり︑これは一九五七年における勤労者の一ヶ月分の賃金
に相当するものである︒
以上五つの指標によってボーランドの生活水準の上昇を示してきた︒
チェコスロバキアは︑人民民主主義国のなかで︑革命前にもっとも工業が発展していた国で
これ
実質賃金は同じく
計費指数が一八%低下しているので︑その結果実質賃金指数は︑この四年 0 ) 0
︱︱五︑同じく工業労働者のそれは一︱四となっている︒他方で生 社会主義セクター勤労者の月平均賃金は︑
一九
七五
年に
は(
‑九
五一
︱‑
11
ている︒しかも系統的な一貫した増大が特徴的である︒
第八表
7 5 6 U J
5 5
所得成長をそ
5 4
れと
比較
する
︒
5 3
これによると
5 2
国民
所得
は︑
5 1
一九五七年に
︒
は一九四八年 5︐ 4
の二倍となっ80 4 3 2 1
ており︑一人
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
︒
ー ・
0 9 8 1 6 5 4
N
ー ー ー ー 1 1
│ l
当り国民所得は︑一九四八年に比べて一九五六年には七六%の増加をみせ
第二の指標として︑実質賃金の動向を検討する︵第八表︶︒これによると︑ 第八図
チェコスロバキアの国民所得動態
(1937=‑100)
一 人 当 ) 国尻戸財男
社会主義開発方式
1 1 重工業化と生活水準
U .
k
‑パ 2 0 2
H I
k u
A
ぅ 5
0 0 戌
5 ︒叶 B ー 9 , I 昨 斤 ム
r出チェコスロバキアの賃金動態
~ \ ' 4 9 ' 5 0 ' 5 3 ' 5 4 ' 5 5 ' 5 6 ' 5 7 社 金 会 フ 主 ォ 義 ソ セ ド ク ( 1 タ 00 ー 万 勤 ク 労 ロ 者 ー の ソ 年 )賃 27.765 36.484 53.230 •... 61"595 65.756 •...
クローン 867 945 1082... 1178 1224 1248
同一人当り月平均賃金 1953=100 .•.... . . . . . . 100... 109 113 115
工業労働者の賃月平均 金 1 ク 9 5 ロ 3= ー 1 ソ 00I ・ ・ 7 ・ 8 ・ ・ 1 ・
8 7 6 1138.. … •1252 1285 1291
. . . . . . 100•• …• 110 113 114
消 者 費 支 財 出 及 指 び 数 サ ( 1 ー 95 ビ 3‑ ス1
に0 対 0 ) する勤労
1…••• . . . . . . 1 0 0 87.4 86.7 84.1 82.2
勤労者の実質賃金指数 (1953=100) I … . . . . . . . . . 100... 126 1 3 4 1 4 9
工 業 労 働 者 の " (1953=100) I … … . . . . . . 100... 127 134 148
九四八年︵革命後の趨勢︶におき︑また一人当り国民
194B=IOO
1937=100
図 ︶ ︒
その基準を一九三八年︵戦前との比較︶と︑
︵ 杉
本 ︶
出所: BorrpOCbl3KOHOMIIKII, 1 9 5 8 , N2. 1 1 . CTp. 1 2 5 . I I 1 2 7
総合的な指標として国民所得の動きをみる
ハ 六
︵第
八
社会主義開発方式
1 1
重工業化と生活水準︵杉本︶
定さ
れる
︒
そしてこの実質賃金とその水準との動向は︑さらに一人当り食料品消費量によっても同様にしめされているので
ある
︵第
九図
︶︒
すなわち一九五三年に主要食料品の一人当り消費は一九三六年水準をこえており︑さきの推定を
︑︑
︑︑
︑
裏づけている︒しかしながら︑第九図には一人当りの工業生産物消費量に関する資料が欠けているので︑
765432
—
098765432 第九図
チェコスロバキアの一人当り農産物消費量の動態 卵
ミルワ
小 表 粉肉
動 樋 物 牲;由
ラード 上眉 J ( '
ダー石少芥唐
1 9 3 6 4 8 5 3 5 4 5 5 5 6 5 7
出所: B
叫ヽ C
ん,)KOHO 人 KA ノ y o . / I . I 9 5 t , C4l30
六七
に一
九一
二七
年水
準よ
り三
ヽ ノ
O ・8
3
八彩高かったという絞述から判断
する
と︑
一九
五三
年に
一
九三七年水準を凌駕したと推 ア
の実
質賃
金は
︑
一九
五三
一九
五六
年
能で
ある
が︑
チェコスロバキ
るの
であ
る︒
質賃金を計算することは不可 如しているため︑この期の実 五三年までは生計費指数が欠 一九四九年から の実質賃金の上昇が確認され る︒すなわち年平均十%以上 間に五割近い上昇を示してい
指標として役立つであろう︒
り︵
革靴
を除
く︶
︑
第十図
チェコスロバキアの軽工業生産の動態
1 5
14
13
1 2
ー
0 9 8 7 6 5 4 3
?
‑
革靴
綿餓例
絹描愧 毛織拘
社会主義開発方式
1 1 重工業化と生活水準
︵杉
本︶
甜 所 :
fヽ汁心“}~If•~ら H
心J / 0 i
如巧い^心、
/ 9 玖
ヴ・
1 1
1 9 3 6 4 9 5 3 ~4 5 5 5 6
補いとして第
' 4 9 ' 5 0 ' 5 1 ' 5 2 ' 5 3 5 4 ' 5 5 5.8 1 0 . 0 9.50 1 1 . 8 22.3 27.4
たがってこの
28.3
出所: BonpOCbI3KOHOMHKH, 1 9 5 8
,婦.1 1 . CTp. 1 2 6 .
年以降の実質賃金のうらづけとし
考えると︑こ
点である︒し
十図
で綿
織物
︑
絹織物︑毛織
物︑革靴生産
の発展をみる︒これによるとこれら軽工業製品は一九三八年以来一貫した伸長をみせており︑
一九五六年にはいずれも一九三八年水準の倍以上になっている︒これほ消費生活の上昇を示す
︵但し四九ー五六年の成長率は三八ー四九年のそれを下廻ってお
現段階ではまだ重工業に重点がおかれていることをあらわしている︒︶
ここで勤労者の社会的・文化的要求に対する国家支出の動向をみよう︵第九表︶︒これによる
と一九五七年には︵一九四九
1 1 1 0 0 )
五五
0の指数を示している︒この数字たとえば一九五
第九表
チェコスロバキアの勤労者の為の国家支出の動態~ I
1 0 億クローソ
11
糾9=100 I
' 5 6 ' 5 7 28.8
れは大きな欠
3 1 . 9 1 0 0 1 7 2 . 4 163.8 203.4 384.5 472.4 487.9 496.6 5 5 0 . 0
スロバキアが工業国であることを ては不充分である︒とくにチェコ 六八