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RIETI - 毎勤データ修正の生産性分析への影響

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RIETI Discussion Paper Series 19-J-029

毎勤データ修正の生産性分析への影響

森川 正之

経済産業研究所

独立行政法人経済産業研究所 https://www.rieti.go.jp/jp/

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RIETI Discussion Paper 19-J-029 2019 年 5 月 毎勤データ修正の生産性分析への影響∗ 森川 正之(経済産業研究所) (要旨) 本稿は、「毎月勤労統計調査」(毎勤)データの修正が、企業レベルの生産性分析に及ぼす 影響を定量的に検討する。その結果によると、第一に、平均的には計測される生産性への量 的な影響はわずかだが、ごく少数ながら比較的大きな生産性の修正が生じる企業がある。第 二に、労働時間修正前後のデータを併用して生産性上昇率を計測すると、一貫して修正前の データだけを用いるよりも計測誤差が大きくなる傾向がある。第三に、企業特性と生産性の 関係についての過去の実証研究の結論が、今般の毎勤データの修正によって定性的に覆る 可能性はほとんどない。しかし、生産性向上が重要な政策課題となる中、エビデンスに基づ く政策形成のため、2011 年以前の毎勤データについても可能な限り再集計が行われること が期待される。 Keywords:労働時間、生産性、企業特性、輸出、技術集約度 JEL Classification:D24, F14, J29, O39

RIETI ディスカッション・ペーパーは、専門論文の形式でまとめられた研究成果を公開し、活発な議 論を喚起することを目的としています。論文に述べられている見解は執筆者個人の責任で発表するも のであり、所属する組織及び(独)経済産業研究所としての見解を示すものではありません。 本稿の原案に対して、小西葉子、矢野誠の両氏ほか RIETI ディスカッション・ペーパー検討会 参加者から有益なコメントをいただいたことに感謝する。「経済産業省企業活動基本調査」のデ ータ利用に当たり、経済産業省調査統計グループの関係者の協力を得たことに謝意を表したい。 本研究は、科学研究費補助金(16H06322, 18H00858)の助成を受けている。

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2 毎勤データ修正の生産性分析への影響 1.序論 本稿は、厚生労働省「毎月勤労統計調査」(毎勤)データの再集計による修正が、生産性 の計測に及ぼす影響を定量的に検討する。雇用・賃金・労働時間に関する基幹統計である毎 勤は、従業員 500 人以上規模の事業所は全数調査することとされていたが、2004 年以降、 東京都の同規模事業所については約 1/3 のみを抽出調査し、2017 年までの間、抽出率に応 じたウエイト(抽出率)補正が行われていなかった。東京都の 499 人以下規模の事業所に ついても、2009~2017 年の間、一部ウエイト補正が行われていなかった。 すなわち 2004~2017 年の毎勤の集計データは誤っており、「復元に必要なデータ等が存 在する」2012 年~2017 年については抽出率を補正した「再集計値」が公表された。これに より賃金(現金給与額)の時系列での動きが従来の公表値と変わったことが、国会やメディ アで議論になった。1 また、雇用保険、労災保険等の給付額算定の基礎となる「きまって支 給する給与」については、2004 年以降の「給付のための推計値」が簡便な方法で推計・公表 され、追加給付が始まっている。2 毎勤データの修正は、同統計の公表データを用いた雇用・賃金・労働時間に関する過去の 実証分析の結果に幅広く影響するだけでなく、生産性に関する研究にも影響が及ぶ。労働生 産性や全要素生産性(TFP)を計測する際、労働投入量は労働者数ではなくマンアワーを用 いるのが望ましく、多くの研究が毎勤の労働時間データを利用しているからである。特に、 東京都の全国シェアが大きいサービス産業において、計測される生産性への影響が大きい かも知れない。 企業レベルの統計には労働者数や現金給与総額の情報は含まれていることが多いので、 毎勤の常用労働者数や現金給与額のデータに依存することなく分析が可能だが、一般の企 業統計において労働時間は調査されていないため、毎勤の産業別労働時間データを援用す ることが多い。このため、今般の問題に伴う労働時間の修正は、産業や企業の生産性に関す る分析に幅広く影響を及ぼすのである。 生産性向上は政府の経済成長戦略の中心に位置する重要な政策目標であり、毎勤データ 修正の影響が量的にどの程度なのか、どのような産業で影響が大きいのか、これまでの日本 企業・事業所のデータを用いた実証分析の結果をどの程度左右する可能性があるのか、検討 1 消費者物価指数を調整した実質現金給与総額の前年比の数字が大きな注目を集めているが、経 済学では賃金は労働時間当たりで考えるのが普通である。時間当たり賃金の場合、給与総額だけ でなく労働時間の修正も影響する。 2 「給付のための推計値」は、「再集計値」が存在する 2012~2017 年の平均乖離幅(0.6%)を 2004 年の数字に加え、その後は既公表値の伸び率で外挿されている。

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3 する必要がある。 分析結果の要点は以下の通りである。第一に、平均的に見る限り計測される生産性への量 的な影響は非常に小さい。これは、労働時間の修正率自体がさほど大きくないことから、当 然予想される結果である。ただし、労働時間の修正率が大きい業種に属するパートタイム労 働者比率が高い企業など、ごく少数ながら比較的大きな生産性の修正が生じる場合がある。 第二に、労働時間修正前と修正後のデータを接続して生産性上昇率を計測した場合、一貫し て修正前のデータのみを用いるよりも計測誤差が大きくなることが多い。第三に、確定的な ことは言えないが、企業特性と生産性の関係についての過去の実証研究の結論が、今般の毎 勤データの修正によって定性的に覆る可能性はほとんどない。 本稿の構成は以下の通りである。第2節では、毎勤原表の「再集計値」と「従来の公表値」 における労働時間の修正の大きさを産業別に観察した上で、産業・企業レベルの生産性に及 ぼす影響を概観する。第3節では、「経済産業省企業活動基本調査」(以下、「企業活動基本 調査」と略す)の企業レベルのデータを使用して、労働時間修正による生産性(労働生産性、 TFP)への影響を評価する方法を解説する。第4節で分析結果を報告し、第5節で結論を述 べる。 2.毎勤の労働時間と生産性:概観 2019 年 1 月に公表された 2012~2017 年度の「毎勤原表」に基づき、「再集計値」(修正後) と「従来の公表値」(修正前)の月労働時間データ(常用労働者 30 人以上の事業所)を比較 すると、全産業平均の実労働時間数の変化は比較的小さく、調査産業計(全産業)の常用労 働者全体で見ると、年度によって異なるが±0.1 時間以内の修正である。形態別に見ると、 一般労働者(フルタイム)は下方修正(2012~2017 年度の平均で▲0.2 時間)、パートタイ ム労働者は上方修正(同+0.1 時間)となっている。東京都内の大規模事業所は、一般労働 者の労働時間が短く、パートタイム労働者の労働時間が長いことを示唆している。 しかし、産業大分類(1ケタ産業)別に見ると、比較的大きく修正された業種も存在する 〔表1、図1〕。例えば、宿泊業・飲食サービス業は比較的大きな上方修正(+1.9 時間、+ 1.7%)、教育・学習支援業は比較的大きな下方修正(▲1.1 時間、▲0.8%)である。一般労 働者に比べてパートタイム労働者は、分母が小さいこともあって修正率で見ると大きい。こ の表には示していないが産業中分類まで下りると、例えば情報サービス業のパート労働者 の労働時間は 6 年間の平均で▲3.2%下方修正、通信業のパート労働者の労働時間は+2.7% 上方修正など、より大きな修正が起きた業種がある。年次によって上方修正と下方修正が混 在している業種があり、その場合、生産性の前年比の「変化率」は「水準」の修正よりも大 きくなる可能性がある。 「国民経済計算」(内閣府)の場合、GDP 総額は全く影響されないが、雇用者報酬や雇用

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4 者の労働時間は毎勤データ修正の影響を受ける。このため、2016 年及び 2017 年の計数は既 に修正された数字が公表されている。これによるとマクロレベルの労働時間は、2016 年は 1747.7 時間から 1747.1 時間に(▲0.6 時間)、2017 年は 1745.3 時間から 1744.7 時間に(▲ 0.6 時間)いずれも下方修正された。この結果、名目 GDP を分子、就業者数×雇用者の労働 時間を分母として機械的に計算した労働生産性の水準は、両年とも+0.03%ポイント上方修 正される。2016 年から 2017 年にかけての労働生産性上昇率は、小数点以下第二位までで見 る限り 0.00%ポイントで変化が生じない。3 ただし、経済活動(産業大分類)別に見ると労働時間の修正率には違いがあり、時間当た り労働生産性の「水準」だけでなくその前年比「変化率」も修正される〔表2、図2〕。例 えば、「教育」の労働生産性水準は、同セクターの労働時間が比較的大きな下方修正となっ たため、比較的大きな上方修正となる(2016 年+1.63%、2017 年+0.93%)。2016 年の上方 修正がより大きいため、2016 年から 2017 年の労働生産性の変化率は▲0.69%ポイント下方 修正される。「建設業」、「電気・ガス・水道・廃棄物処理業」、「情報通信業」の労働生産性 変化率も▲0.2~▲0.4%ポイントの下方修正となる。他方、「保健衛生・社会事業」、「宿泊・ 飲食サービス業」、「運輸・郵便業」などのセクターは、逆に労働生産性変化率が上方修正さ れる。ただし、現時点では 2015 年以前の「国民経済計算」の経済活動別労働時間データの 改訂は行われていないため、年次によっては異なるパタンになる可能性も排除はできない。 以上は産業レベルの労働生産性だが、例えば、「企業活動基本調査」のミクロデータを使 用した生産性分析では、労働時間のデータは毎勤の産業別労働時間を使用することが多い。 したがって、「企業活動基本調査」の企業データを用いた過去の多くの実証研究は、潜在的 に今般の毎勤の労働時間データ修正の影響を受ける。4 マンアワー・ベースの労働生産性の場合、労働時間の修正率がほぼそのまま計測される労 働生産性を変化させる。労働時間データは産業レベルの集計値を用いるので、同一産業内の 企業はほぼ同じような影響を受ける。しかし、企業によってフルタイム労働者とパートタイ ム労働者の構成比は異なり、フルタイムとパートタイムの労働時間の修正率は異なるため、 計測される労働生産性は同一産業内でも企業によって違いが生じる。 全要素生産性(TFP)の場合にも労働投入量に関して同様の影響が生じる。ただし、資本 という別のインプットが存在するため、労働時間データ修正の影響はいくぶん希釈される 可能性が高い。 一般論として言えば、東京都に所在する 500 人以上規模の事業所の全国シェアが高い産 業ほど潜在的に影響が大きいはずであり、製造業よりも集積の経済性が強いサービス産業 3 厳密に言うと、2016 年から 2017 年の労働生産性上昇率は+0.00005%ポイント上方修正になる が、公表されている労働時間データは小数点以下1ケタまでの数字なので有効数字としては変 化がない。

4 生産性に関する筆者自身の公刊論文としては、Morikawa (2010), Morikawa (2013), Morikawa

(2015), Morikawa (2016), Morikawa (2019a), Morikawa (2019b)が、「企業活動基本調査」の企業デー タに毎勤の産業別労働時間データを接続して労働生産性や TFP を計測している。

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5 で深刻な影響が生じる可能性がある。また、事業所規模間・地域間の労働時間の差が大きい 産業ほど修正前後の労働時間の差が大きくなるので、結果として計測される生産性への影 響も大きくなると予想される。 前述の通り、2012 年以降は「再集計値」の原表が公表されているので、今後、2012 年以 降の分析を行う場合には、修正されたデータを使用すれば良い。しかし、2011 年以前もカ バーするパネルデータ分析ではそうはいかない。2004~2011 年の毎勤データの再集計が行 われ、公表されることが強く期待される。保守的に分析しようとするならば当面 2012 年以 降のデータのみを使用するのが一案だが、中長期の生産性上昇率の推計など長い期間のパ ネルデータを必要とする分析の方が多いだろう。その場合、①断層には目をつぶって 2011 年以前は「従来の公表値」、2012 年以降は「再集計値」を用いるという方法、②2012 年以降 も含めて全て「従来の公表値」を用いる方法、どちらがよりバイアスが大きくなるのかを把 握しておく必要がある。 もちろん年次によって修正の方向・大きさは異なるため、2011 年以前も 2012 年以降と同 じような影響になる保証はないが、2012 年~2017 年は「再集計値」と「従来の公表値」が わかっているので、修正前の数字と修正後の数字を併用した場合にどの程度の影響が生じ うるか、ある程度推察することができる。本稿ではそうした思考実験を行ってみる。 3.データと分析方法 以下、本稿では「企業活動基本調査」(経済産業省)のパネルデータ(2012~2016 年度) を使用して労働生産性及び TFP を推計する。同調査は 1992 年から開始された年次の基幹統 計調査であり、対象企業は、鉱業、製造業、卸売・小売・飲食店、一部のサービス業に属す る企業、従業者 50 人以上かつ資本金又は出資金 3,000 万円以上の企業である。毎年の対象 企業数は約3万社である。 同統計を用いた生産性の実証分析は数多く、生産性の計測方法も様々だが、本稿では①時 間当たり付加価値労働生産性(以下 LP)、②「代表的企業」を参照基準としたコスト・シェ アに基づくインデックス・ナンバー方式による TFP を推計する。LP、TFP いずれも各企業 の産業格付けに対応する毎勤の産業別労働時間を用いて労働投入量(マンアワー)を計測す る。毎勤原表の業種別労働時間の修正前と修正後のデータ(2012~2016 年度)を使用し、 計測される生産性に生じる違いを観察する。 現在、毎勤は常用労働者 5 人以上の事業所の集計値がヘッドラインの数字になっている が、「企業活動基本調査」は従業者 50 人以上の企業が対象なので、常用労働者 30 人以上の 事業所(毎勤の「第一種事業所」)の各年度の集計値を使用する。毎勤の産業分類は「企業 活動基本調査」に比べると粗いが、原則として産業中分類、必要に応じて「企業活動基本調 査」の産業分類と整合的に特掲産業(3ケタ産業分類)まで細分化した労働時間データを利

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6 用する。5 生産性分析に使用する毎勤の労働時間(1か月当たり)データとして、一般労働者(フル タイム)、パートタイムの両方を含む常用労働者全体の労働時間を用いて、「企業活動基本調 査」の常用労働者総数に掛けることも考えられるが、「企業活動基本調査」には企業毎のフ ルタイムとパートタイム労働者数の情報が存在する。企業によってパートタイム労働者比 率には大きな違いがあるので、特にサービス産業を分析対象に含む場合には、フルタイムと パートタイムを分けて計測することが望ましい。6 本稿では、労働時間は産業別のフルタイ ム、パートタイム別の数字を使用し、「企業活動基本調査」のフルタイム、パートタイム別 の労働者数に乗じて総労働投入時間を計算する。すなわち、労働投入量は下記の通りである。 労働投入量(人・時間)=フルタイム労働者数×一般労働者労働時間×12 +パートタイム労働者数×パートタイム労働者労働時間×12 LP は、企業の付加価値額をこの労働投入量で除した数字(千円/時間)で、対数変換して 分析に使用する。7 TFP は、期首の 2012 年を基準年として、「企業活動基本調査」の産業(3 ケタ分類)別に「代表的企業」を参照基準とするコスト・シェア・ベースのインデックス・ ナンバー方式でノンパラメトリックに計算する。8 この TFP も対数表示なので、修正前後 の数字は当該産業の平均的な企業と比べて生産性が何%高いか低いかを意味する。LP、TFP とも名目値と物価変動の影響を除去した実質値の両方を計算するが、煩瑣になるのを避け るため、労働時間修正前後の生産性「水準」の比較は名目値、生産性の「変化率」は実質値 を用いた結果を報告する。9 毎勤の修正前及び修正後の産業別労働時間を用いた 2012~2016 年の LP、TFP の水準及び 前年比変化率を計算し、修正前後の相関係数、平均値の差の有意差検定、分布特性(平均値、 標準偏差、分位点等)の比較を行う。 もともと労働時間は産業別に集計された数字であり、LP、TFP いずれも狭く定義された 同一産業内の企業では労働時間の修正率は共通なので、産業内での企業間の生産性の分布 に本質的な変化は生じないはずだが、前述の通り企業によってパートタイム労働者比率が 5 医薬品製造業、自動車・同付属品製造業、ソフトウエア業、土木建築サービス業、機械設計業、 警備業などが細分類の労働時間データが利用可能な業種である。 6 生産性の計測におけるパートタイム労働時間の扱いについては森川 (2014)参照。 7 企業の付加価値額は、粗利(売上高マイナス営業費用)、減価償却費、給与総額、福利厚生費、 動産・不動産賃借料、支払利息、租税公課の合計として計算している。 8 労働及び資本のコスト・シェアは、労働コストとして「企業活動基本調査」の給与総額+福利 厚生費を、資本コストとして有形固定資産額×(全国銀行貸出約定平均金利+減価償却率)+賃 借料を使用する。インデックス・ナンバー方式での TFP 計測については Syverson (2011)参照。 「企業活動基本調査」の企業データを使用してこの方法で TFP を計測した研究は、Nishimura et

al. (2005), Fukao and Kwon (2006), Morikawa (2010)など多くの例がある。

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7 異なるため若干の違いが生じる。また、産業によって労働時間の修正幅が異なるので、全産 業や産業大分類での生産性分布は、労働時間データ修正の影響を受けることになる。 次に、2012~2016 年の間、前年は修正前の数字、当年は修正後の数字を用いた生産性変 化率を計算し〔図3〕、修正後のデータのみを用いた場合と比較する。修正後のデータが正 しい数字だとすれば、それを使って計算した数字は「真の生産性変化率」であり、修正前後 の断層がある形で生産性変化率を計算した場合にどの程度の誤差が生じるかという思考実 験である。また、一貫して修正前のデータだけを用いた場合と、断層を許容して部分的に修 正後の正しい労働時間を用いる場合とを比較し、いずれの誤差が大きいかを観察する。 最後に、企業特性と生産性の関係に関する過去の様々な実証研究の結果が、今般の労働時 間の修正によってどの程度影響を受けるかを推察するため、①企業レベルの輸出と生産性 の関係、②企業の技術集約度と生産性上昇率の関係を事例としてシンプルな回帰を行う。生 産性に影響する企業特性には様々なものがあるが、ここでは過去に多くの分析が行われて きている輸出と技術集約度を取り上げる。 輸出を行っている企業ほど生産性が高いという関係は、ほぼ定型化された実証的事実と

言える。10 「企業活動基本調査」を用いた日本の研究として、Kimura and Kiyota (2006),

Wakasugi (2014), Morikawa (2019a)などの例がある。本稿では、財又はサービスの輸出を行っ ている企業を示すダミー変数を使用し、生産性(TFP)水準との関係を計測する。

研究開発やイノベーションと生産性の関係についても、夥しい数の実証研究が行われて

きている。11 「企業活動基本調査」データを用いた研究例として、Kwon and Inui (2003), Kiyota

(2006), Ito and Lechevalier (2010), Ito and Tanaka (2013), Kim and Ito (2013), Kiyota et al. (2016), Morikawa (2019b)などがある。研究開発投資、サーベイ・データに基づくイノベーション実 施の有無など様々な指標を用いた分析が行われてきているが、本稿では「企業活動基本調査」 で利用可能な特許保有件数対売上高を技術集約度の代理変数として使用する。研究開発支 出額データも利用可能だがフロー変数なので、特許保有数というストック変数を用いるこ ととした。技術の効果は生産性上昇率に対する効果として分析されることが多いので、TFP 上昇率を前年度末の技術集約度で説明する回帰を行う。 関心事は、労働時間データの修正前後で輸出企業の生産性プレミアム、生産性上昇率に対 する技術集約度の係数がどの程度異なるかである。貿易や技術の生産性への因果関係を分 析しようとする場合には、各種企業・産業特性、貿易や技術集約度の内生性などを考慮する 必要があるが、本稿の焦点は相関関係の違いなので、コントロール変数を増やすことはせず、 年固定効果、産業固定効果、企業固定効果のみを考慮した単純な推計を行う。

10 サーベイ論文として Greenaway and Kneller (2007), Wagner (2007, 2012), Bernard et al. (2012),

Hayakawa et al. (2012), De Loecker and Goldberg (2014)。邦文のものとしては若杉 (2011), 田中 (2015)。

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8 4.分析結果 4.1.労働時間修正前後の生産性比較 企業レベルの LP、TFP の労働時間修正前と修正後の相関係数をまとめたのが表3である。 全産業で見ると、労働時間修正前後で企業レベルの LP、TFP の「水準」は極めて高い相関 係数(1.0000)である。年次別に見ても、産業大分類別に見ても同様で、相関係数はほぼ 1 である。 次に、生産性の平均値の有意差検定を行うと、サンプル数が多いこともあって多くの場合 に統計的有意差があるが、量的な差は非常に小さい〔表4〕。表の数字は修正後の数字から 修正前の数字を引いた値を示しているので、プラスの値は労働時間の修正によって生産性 が上方修正されることを意味する。全サンプル平均で見ると LP で+0.07%、TFP では+ 0.01%の上方修正となっている(同表(1), (2)列)。総じて LP よりも TFP の方が修正前後の乖 離は小さい。これは、TFP は生産要素として労働だけでなく資本を考慮しており、その分だ け労働投入量の影響が希釈されるからで、予想された結果である。 産業別に見ると、情報通信業が LP+0.23%、TFP+0.12%と相対的に上方修正率が大きく、 製造業はそれぞれ+0.03%、+0.01%と非常に小さい。東京都は製造業の全国シェアが小さ いこともあって、そもそも毎勤の労働時間の修正率が小さいからである。 生産性変化率の修正率は、生産性水準のそれに比べて量的に小さい(同表(3), (4)列)。全 サンプル平均で LP 変化率は 0.02%ポイントの上方修正、TFP 変化率の違いはほぼゼロであ る(小数点以下のケタ数を増やすと 0.0047%ポイントの上方修正)。東京都の大規模事業所 の過小代表の影響はランダムではなく経年的に共通のバイアスを持つ傾向があるため、変 化率の誤差は水準の誤差よりも小さくなるからだと考えられる。 修正前後の計測される生産性の差(誤差)及びその絶対値の分布特性を示したのが表5で ある。また、絶対誤差のヒストグラムを図4に示している。1%を超える誤差という企業は ほとんどなく、総じて見れば労働時間の修正が計測される生産性に及ぼす量的な影響は限 定的である。 しかし、生産性の修正率の分布特性を詳しく見ると、比較的大きな改訂になる企業もごく 少数だが存在する。LP 水準の場合、誤差分布の 1 パーセンタイル(p1)に当たる企業は▲ 0.59%、99 パーセンタイル(p99)の企業は+0.85%の修正率である((1)列)。TFP 水準の場 合、それぞれ▲0.47%、+0.50%である((2)列)。生産性の「変化率」について p1、p99 の企 業の数字を見ると、LP 変化率は▲0.61%、+0.58%、TFP 変化率は▲0.68%、+0.72%であ る((3), (4)列)。前述の通り、平均値で見ると生産性変化率の誤差は水準のそれに比べて小 さいが、前年と当年の労働時間の修正の方向(符号)が異なる業種・年次があるため、かな り大きな修正率となる企業が少数存在する。

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9 4.2.不連続データの使用による生産性変化率への影響 次に、前年の修正前データと当年の修正後データを接続して仮想的な生産性変化率を計 測する。例えば、修正前の 2012 年と修正後の 2013 年の間の LP 及び TFP 変化率を計算す る。同様に 2013~2014 年、2014~2015 年、2015~2016 年について仮想的な生産性変化率を 計算し、4 年分の生産性変化率データをプールして、前年・当年ともに修正後の労働時間デ ータを用いた場合(真の生産性変化率)と平均値を比較した結果が表6である。 LP 変化率の結果(同表(1))を見ると、平均誤差は全産業・全年次をプールしたケースで +0.05%ポイントであり、量的にはごく小さいものの統計的には有意差がある。全ての年次 で+0.03~+0.09%ポイントの有意差がある。産業別に見ると、電力・ガス・水道・熱供給 業を除き 1%水準で有意な誤差がある。全ての産業で誤差の符号はプラスであり、修正前デ ータと修正後データを接続した場合には生産性上昇率を過大評価するバイアスがある。 特に情報通信業は平均で+0.17%ポイントの誤差が生じる。既述の通り、情報通信業は毎 勤のパートタイム労働者の労働時間が比較的大きく下方修正されたため、LP 水準が比較的 大きな上方修正となった。この結果、修正前(前年)→修正後(当年)の LP 上昇率が過大 になるバイアスを持つわけである。 表の右端には、修正前データのみを用いた生産性上昇率と真の生産性上昇率の差を示し ており、LP 上昇率の場合、接続データを用いた方が、修正前データだけを使用して計算す るよりも平均誤差の絶対値が大きい。あくまでも 2012~2016 年のデータでの計算結果から の推測の範囲にとどまるが、2011 年以前も含む長期パネルデータでの LP の分析に当たっ て、修正前データと修正後データを混在させると、修正前データのみを用いるよりも精度が 悪化する可能性が示唆される。 TFP 変化率の結果は表6(2)列に示す通りである。修正前(前年)→修正後(当年)を接続 した場合の誤差は LP に比べると量的には小さく、全産業・全年次をプールした場合+0.01% ポイントである。年次別には 2012~2013 年の TFP 変化率では有意差がないが、他の年次で は+0.01~+0.03%ポイントの過大評価となる。産業別に見ても全ての産業で有意な誤差が 見られ、特に情報通信業は+0.16%ポイントと比較的大きな上方バイアスがある。ただし、 LP と異なり符号は業種によって違い、製造業、小売業、その他産業では TFP 変化率が過小 評価される。 TFP 変化率の場合も、全産業・全年次で見ると接続データでの誤差(+0.01%)は、全て 修正前データを用いた場合の誤差(0.00%)よりも大きい。特に情報通信業では修正前・修 正後接続データを用いた場合の誤差がかなり大きいので、「企業活動基本調査」の全サンプ ルを用いて分析を行う際には、修正前データと修正後データを接続する形で生産性上昇率 を計測するのは望ましくないと推測される。ただし、LP 変化率とは異なり、年次や産業に

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10 よっては修正前データのみを用いた方が平均誤差の絶対値が大きくなるケース(小売業、そ の他産業)も存在する。 4.3.企業特性と生産性 どのような特性を持つ企業の生産性が高い/低いのかは、極めて多くの実証分析が行われ てきており、生産性向上が重要な政策課題とされる中、現実の経済政策との関連も強い。そ こで企業特性と生産性の関係について、修正前データと修正後データとで分析結果にどの ような違いが生じうるか検討する。生産性に影響する企業特性には、グローバル展開、イノ ベーション活動、IT 利用度、労働力の質、企業統治、経営の質その他様々なものがあるが、 本稿では①輸出企業の生産性プレミアム、②技術集約度と生産性上昇率の関係を対象にケ ーススタディを行う。 輸出と生産性の分析では、財輸出、サービス輸出のいずれかを行っている企業のダミーを 説明変数とし、TFP 水準を被説明変数とする。年固定効果(FE)のみ、年 FE 及び産業 FE、 年 FE 及び企業 FE という3種類の定式化を行う。推計結果は表8に示す通りである。(1), (3), (5)列は労働時間修正前のデータ、(2), (4), (6)列は修正後のデータを用いた結果である。 輸出企業ダミーの係数は小数点以下第 4 位まででは差が生じないため、小数点以下6位ま で表示している。定式化に関わらず、推計された輸出企業の生産性プレミアムの修正前と修 正後の差は±0.01%ポイント以下であり、違いはごく小さい。 技術集約度と生産性(TFP)上昇率の関係は、対数変換した前年末の技術集約度(特許保 有件数/売上高)を説明変数として、前年比の TFP 上昇率を説明する回帰分析である。12 式化は輸出と同様の3パタンを用いる。結果は表9に示しており、(1), (4), (7)列は労働時間 修正前、(2), (5), (8)列は修正後のデータを用いた結果である。やはり係数の差が極めて小さ いので、小数点以下第6位まで表示している。定式化に関わらず、推計された係数の修正前 と修正後の差は±0.01%ポイント以下である。技術集約度の標準偏差は約 1.7 なので、3標 準偏差の違いによる TFP 上昇率の差は±0.05%ポイント未満であり、量的に極めて小さい。 生産性上昇率については、修正前(前年)→修正後(当年)という接続データを用いた推 計も行ってみた(同表(3), (6), (9)列)。この場合も研究開発集約度の係数に大きな差は生じな いが、しいて言えば、修正前の労働時間データだけを一貫して用いた場合よりも、真の生産 性上昇率との乖離がわずかに大きい。 2011 年以前の修正データが存在しない現在、確定的なことは言えないが、以上2つのケ ーススタディの結果によれば、説明変数が労働時間と極めて強い関係を持つような特殊な 12 ただし、特許保有ゼロの企業が多数存在する(対数変換すると欠損値になる)ため、推計に使 用するサンプル数は大幅に少なくなる。技術集約度の観測値の数は 29,070、サンプルの標準偏差 は 1.7001 である。

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11 場合を除き、毎勤の労働時間データの修正が企業レベルの生産性分析の結論を定性的に変 える可能性は極めて低いと考えられる。 2011 年以前と 2012 年以降を含むパネルデータでの分析においては、2012 年以降のみを 修正後の労働時間にする(不連続を許容する)よりは、修正前のデータのみを一貫して用い た方が、修正後の(正しい)データに近い結果になることが示唆される。しかし、不正確な ことがわかっている基礎データを使用して分析を行うのは研究者にとっては大きな抵抗感 があり、可能な限り遡及した修正が行われることが期待される。 5.結論 本稿では、毎勤の労働時間の修正が計測される企業レベルの生産性に及ぼす影響につい て定量的に検討を行った。総じて見れば、計測される生産性への量的な影響は非常に小さい。 労働時間の修正率自体がそれほど大きくないことから、当然予想される結果ではある。ただ し、労働時間の修正率が大きい業種でパートタイム労働者比率が高いごく少数の企業では、 比較的大きな生産性の修正が生じうる。なお、企業特性と生産性の関係についての過去の実 証研究の結果が、今般の毎勤データの修正によって定性的に覆る可能性はほとんどない。 前年は修正前、当年は修正後のデータを用いて前年比の生産性変化率を計測した場合、両 年とも修正前の数字を用いた場合よりも「真の生産性変化率」との乖離が大きくなる傾向が ある。2011 年以前の期間を含むパネルデータ分析を行う際、2012 年以降も含めて修正前の 数字を用いた方が、修正前・修正後の断層がないだけましだということになる。 しかし、明らかに正しくないことがわかっている修正前のデータを用いるのは研究者に とって甚だ不本意なことである。また、日本の統計データの信憑性への疑念から、海外の学 術誌に論文が採択されにくくなることも懸念される。2012 年以降のデータのみを用いて分 析結果の頑健性を確認するなど研究者としてできる対応もないわけではないが、長期パネ ルデータでなければ分析できない研究テーマも多い。 本稿では「企業活動基本調査」を対象に検討を行ったが、他の企業統計、事業所統計を使 用する場合でも、毎勤の労働時間データを利用する場合には同様の問題が生じる。一部の時 期について原データがなく修正が不可能だとしても、それが可能な時期の再集計データが あれば、クロスセクション情報として利用可能だし、統計のユーザーが利用目的に沿って推 計を行う余地も拡がる。生産性向上が重要な政策課題となっている中、エビデンスに基づく 政策形成のため、2011 年以前のデータも可能な限り再集計値が公表されることを強く期待 したい。13 13 なお、そもそも大規模事業所を全数調査すべきか、費用対便益の観点からサンプル調査で十 分なのかは本稿の射程外だが、毎勤のミクロデータを用いて検証する余地がある。

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12 参照文献 (邦文) 岡田羊祐 (2019), 『イノベーションと技術変化の経済学』, 日本評論社. 田中鮎夢 (2015), 『新々貿易理論とは何か: 企業の異質性と 21 世紀の国際経済』, ミネルヴ ァ書房. 森川正之 (2014), 『サービス産業の生産性分析:ミクロデータによる実証』, 日本評論社. 若杉隆平編 (2011), 『現代日本企業の国際化:パネルデータ分析』, 岩波書店. (英文)

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14 表1 労働時間の修正率・産業大分類別 (1)常用労働者計 (2)一般労働者 (3)パートタイム労働者 (注)「毎月勤労統計」原表の修正後の労働時間と修正前の労働時間の差をパーセント換算。 右端の列は 2012~2017 年の平均修正幅(時間)。マイナスの値は労働時間が下方修正さ れたことを意味。 年度 2012 2013 2014 2015 2016 2017 平均 同・時間 調査産業計 0.1% 0.1% 0.0% 0.0% -0.1% -0.1% 0.0% 0.0 鉱業,採石業,砂利採取業 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0 建設業 -0.2% -0.2% -0.2% 0.0% -0.1% 0.1% -0.1% -0.2 製造業 -0.1% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0 電気・ガス・熱供給・水道業 0.1% 0.1% -0.1% -0.2% -0.1% 0.1% 0.0% 0.0 情報通信業 0.4% 0.2% -0.1% -0.2% -0.2% -0.1% 0.0% 0.0 運輸業,郵便業 0.4% 0.2% -0.3% -0.4% -0.5% -0.6% -0.2% -0.3 卸売業,小売業 0.1% 0.1% 0.0% 0.0% -0.1% 0.1% 0.0% 0.0 金融業,保険業 -0.9% -0.1% 0.2% 0.5% 0.5% 0.3% 0.1% 0.1 不動産業,物品賃貸業 0.0% -0.1% -0.3% -0.3% -0.1% 0.0% -0.1% -0.2 学術研究,専門・技術サービス業 0.0% 0.0% 0.0% 0.1% 0.1% 0.2% 0.1% 0.1 宿泊業,飲食サービス業 0.4% 1.4% 2.3% 1.9% 2.3% 2.1% 1.7% 1.9 生活関連サービス業,娯楽業 0.5% 0.6% 0.4% -0.4% -0.1% -0.1% 0.2% 0.2 教育,学習支援業 -0.2% -0.6% -0.5% -0.9% -1.2% -1.6% -0.8% -1.1 医療,福祉 -0.1% -0.1% 0.0% 0.0% 0.2% 0.1% 0.0% 0.0 複合サービス事業 0.0% 0.1% 0.0% -0.1% 0.1% -0.1% 0.0% 0.0 サービス業(他に分類されないもの) 0.2% 0.2% 0.1% 0.0% -0.1% -0.1% 0.1% 0.1 2012 2013 2014 2015 2016 2017 平均 同・時間 調査産業計 0.0% -0.1% -0.1% -0.2% -0.1% -0.2% -0.1% -0.2 鉱業,採石業,砂利採取業 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0 建設業 -0.2% -0.2% -0.1% -0.1% -0.1% -0.1% -0.1% -0.2 製造業 -0.1% 0.0% -0.1% 0.0% 0.0% -0.1% 0.0% 0.0 電気・ガス・熱供給・水道業 0.0% 0.1% 0.0% -0.2% -0.1% 0.1% 0.0% 0.0 情報通信業 0.2% 0.1% -0.2% -0.2% -0.2% -0.1% -0.1% -0.1 運輸業,郵便業 0.4% 0.2% -0.4% -0.4% -0.5% -0.5% -0.2% -0.4 卸売業,小売業 -0.1% -0.1% -0.1% -0.2% -0.2% -0.2% -0.1% -0.3 金融業,保険業 0.0% 0.1% 0.1% 0.3% 0.3% 0.3% 0.2% 0.3 不動産業,物品賃貸業 0.0% 0.0% -0.1% 0.0% 0.1% 0.1% 0.0% 0.0 学術研究,専門・技術サービス業 -0.1% -0.1% 0.1% 0.1% 0.2% 0.2% 0.1% 0.2 宿泊業,飲食サービス業 0.0% -0.1% -0.2% -0.7% -0.9% -0.8% -0.4% -0.8 生活関連サービス業,娯楽業 -0.1% -0.3% -0.4% -0.2% -0.2% -0.1% -0.2% -0.4 教育,学習支援業 -0.2% -0.3% -0.4% -0.7% -0.8% -1.0% -0.6% -0.9 医療,福祉 -0.1% -0.1% -0.1% -0.2% -0.1% -0.1% -0.1% -0.2 複合サービス事業 0.0% 0.0% 0.0% -0.1% -0.1% 0.0% 0.0% 0.0 サービス業(他に分類されないもの) 0.1% 0.1% 0.1% -0.1% -0.2% -0.1% 0.0% -0.1 2012 2013 2014 2015 2016 2017 平均 同・時間 調査産業計 -0.2% 0.0% 0.2% 0.2% 0.3% 0.2% 0.1% 0.1 鉱業,採石業,砂利採取業 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0 建設業 0.2% -1.0% -0.5% -0.4% -1.2% -0.2% -0.5% -0.5 製造業 -0.2% 0.0% 0.1% 0.2% 0.0% 0.2% 0.0% 0.0 電気・ガス・熱供給・水道業 -0.1% 0.0% 0.1% 0.6% 1.7% 1.0% 0.5% 0.6 情報通信業 -0.6% -0.9% -1.3% -4.1% -5.6% -4.3% -2.8% -2.8 運輸業,郵便業 0.2% 0.0% 0.0% 0.1% -0.2% -0.1% 0.0% 0.0 卸売業,小売業 0.1% 0.1% 0.2% 0.2% 0.1% 0.2% 0.1% 0.2 金融業,保険業 -6.1% -2.1% -1.0% -1.5% -1.2% -0.7% -2.1% -2.2 不動産業,物品賃貸業 -0.1% 0.0% -0.1% -0.3% -0.1% 0.1% -0.1% -0.1 学術研究,専門・技術サービス業 0.0% 0.1% 0.1% -0.1% -0.1% 0.2% 0.0% 0.0 宿泊業,飲食サービス業 0.1% 0.7% 1.0% 0.1% 0.6% 0.4% 0.5% 0.4 生活関連サービス業,娯楽業 -0.6% 0.1% 0.2% -0.4% -0.2% -0.1% -0.2% -0.2 教育,学習支援業 -0.7% -1.0% -0.7% -2.2% -2.2% -2.0% -1.5% -0.8 医療,福祉 -0.3% 0.0% 0.1% 1.1% 1.3% 0.8% 0.5% 0.4 複合サービス事業 0.1% 0.1% 0.2% -0.4% -0.2% -0.1% -0.1% -0.1 サービス業(他に分類されないもの) -0.1% -0.2% 0.1% 1.1% 0.9% 0.5% 0.4% 0.4

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15 表2 「国民経済計算」の労働生産性の変化 (注)数字は暦年。労働生産性の分母に当たるマンアワーは、経済活動別就業者数×雇用者労働時間として計算。 改定後 改定前 改定後/改定前 改定後 改定前 改定後/改定前 改定後 改定前 改定後-改定前  1.農林水産業 1.486 1.486 0.01% 1.027 1.027 0.01% -1.8% -1.8% 0.01%  2.鉱業 3.803 3.799 0.09% 2.925 2.923 0.09% 14.2% 14.3% -0.01%  3.製造業 5.591 5.591 0.00% 5.404 5.404 0.00% 2.5% 2.6% -0.10%  4.電気・ガス・水道・廃棄物処理業 12.743 12.741 0.01% 8.554 8.553 0.01% 9.7% 9.9% -0.21%  5.建設業 3.067 3.072 -0.15% 2.909 2.914 -0.15% 3.6% 3.9% -0.36%  6.卸売・小売業 4.036 4.035 0.02% 3.962 3.961 0.02% 1.0% 1.0% -0.04%  7.運輸・郵便業 3.481 3.474 0.21% 3.172 3.165 0.21% 1.9% 1.7% 0.17%  8.宿泊・飲食サービス業 2.749 2.752 -0.12% 2.567 2.570 -0.12% 3.8% 3.6% 0.20%  9.情報通信業 7.511 7.511 0.00% 7.649 7.649 0.00% -1.0% -0.8% -0.18% 10.金融・保険業 7.216 7.216 0.00% 8.695 8.695 0.00% -0.3% -0.4% 0.05% 11.不動産業 30.213 30.225 -0.04% 31.232 31.244 -0.04% 0.4% 0.6% -0.18% 12.専門・科学技術、業務支援サービス業 3.785 3.783 0.06% 3.549 3.547 0.06% -3.2% -3.1% -0.15% 13.公務 7.807 7.808 -0.01% 7.626 7.627 -0.01% -1.6% -1.7% 0.02% 14.教育 6.802 6.740 0.93% 6.699 6.637 0.93% -0.5% 0.2% -0.69% 15.保健衛生・社会事業 2.743 2.747 -0.13% 2.676 2.680 -0.13% 0.9% 0.2% 0.66% 16.その他のサービス 2.285 2.279 0.28% 2.157 2.151 0.28% 0.4% 0.7% -0.20%    国内総生産 4.629 4.627 0.03% 4.501 4.500 0.03% 1.1% 1.1% 0.00% 名目労働生産性(2017年, 千円/時間) 実質労働生産性(2017年, 千円/時間) 同・上昇率(2016-2017年)

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16 表3 労働時間修正前後の生産性の相関係数 (注)「企業活動基本調査」2012~2016 年の企業データによる計測。LP、TFP の水準は名目 値、上昇率は実質値を使用。 (1) LP (2) TFP (3) LP変化 (4) TFP変化 全年次・全産業 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 2012 1.0000 1.0000 2013 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 2014 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 2015 1.0000 1.0000 0.9999 1.0000 2016 1.0000 1.0000 1.0000 0.9999 製造業 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 電力・ガス 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 卸売業 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 小売業 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 情報通信業 1.0000 1.0000 0.9999 0.9999 サービス業 1.0000 1.0000 0.9999 0.9999 その他 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000

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17 表4 労働時間修正前後の平均生産性の差 (注)「企業活動基本調査」2012~2016 年の企業データによる計測。LP、TFP の水準は名目 値、上昇率は実質値を使用。***: p<0.01, **: p<0.05。 修正後-修正前 t値 修正後-修正前 t値 全年次・全産業 0.0007 95.52 *** 0.0001 31.93 *** 2012 0.0002 19.69 *** 0.0000 -0.22 2013 0.0005 38.36 *** 0.0002 23.62 *** 2014 0.0006 43.55 *** 0.0001 8.84 *** 2015 0.0009 47.95 *** 0.0003 18.14 *** 2016 0.0012 59.90 *** 0.0002 16.80 *** 製造業 0.0003 39.96 *** 0.0000 -7.97 *** 電力・ガス 0.0000 1.01 0.0000 0.06 卸売業 0.0007 140.00 *** 0.0002 45.91 *** 小売業 0.0005 53.78 *** 0.0001 17.71 *** 情報通信業 0.0023 51.11 *** 0.0012 40.78 *** サービス業 0.0006 19.89 *** 0.0001 4.03 *** その他 0.0018 33.31 *** 0.0000 0.68 (2) TFP (1) LP 修正後-修正前 t値 修正後-修正前 t値 全年次・全産業 0.0002 31.47 *** 0.0000 6.69 *** 2013 0.0002 19.57 *** 0.0002 21.37 *** 2014 0.0001 8.18 *** -0.0001 -11.19 *** 2015 0.0003 16.65 *** 0.0002 11.49 *** 2016 0.0002 20.31 *** -0.0001 -3.73 *** 製造業 -0.0001 -9.18 *** 0.0001 7.42 *** 電力・ガス 0.0000 0.43 -0.0002 -3.61 *** 卸売業 0.0003 46.49 *** 0.0001 12.73 *** 小売業 0.0002 17.92 *** 0.0002 14.46 *** 情報通信業 0.0017 46.07 *** -0.0001 -2.43 ** サービス業 0.0002 4.72 *** -0.0001 -4.02 *** その他 0.0001 1.48 0.0002 3.44 *** (3) LP変化 (4) TFP変化

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18 表5 誤差・絶対誤差の分布特性 (注)「企業活動基本調査」2012~2016 年の企業データによる計測。LP、TFP の水準は名目 値、上昇率は実質値を使用。 誤差 絶対誤差 誤差 絶対誤差 誤差 絶対誤差 誤差 絶対誤差 N 143,019 143,019 142,120 142,120 103,302 103,302 102,635 102,635 mean 0.0007 0.0015 0.0001 0.0009 0.0002 0.0011 0.0000 0.0012 sd 0.0027 0.0023 0.0017 0.0015 0.0022 0.0019 0.0023 0.0019 p1 -0.0059 0.0000 -0.0047 0.0000 -0.0061 0.0000 -0.0068 0.0000 p5 -0.0022 0.0000 -0.0017 0.0000 -0.0021 0.0000 -0.0029 0.0000 p10 -0.0012 0.0000 -0.0010 0.0000 -0.0012 0.0000 -0.0016 0.0000 p50 0.0005 0.0007 0.0000 0.0004 0.0000 0.0006 0.0000 0.0006 p90 0.0030 0.0039 0.0013 0.0019 0.0017 0.0027 0.0019 0.0031 p95 0.0052 0.0058 0.0023 0.0032 0.0032 0.0040 0.0032 0.0042 p99 0.0085 0.0101 0.0050 0.0074 0.0058 0.0091 0.0072 0.0106 min -0.0631 0.0000 -0.0358 0.0000 -0.0638 0.0000 -0.0502 0.0000 max 0.0762 0.0762 0.0475 0.0475 0.0491 0.0638 0.0473 0.0502 (1) LP (2) TFP (3) LP変化 (4) TFP変化

(20)

19 表6 修正前後のデータの併用による生産性上昇率の計測誤差(平均値) (1)LP 変化率 (2)TFP 変化率 (注)「企業活動基本調査」2012~2016 年の企業データによる計測。LP、TFP 変化率は実質 値。修正前(前年)→修正後(当年)のデータで生産性上昇率(前年比)を計測。***: p<0.01。 接続値 真の値 差 t値 (参考)修正前と 真の値の差 全年次・全産業 0.0021 0.0016 0.0005 73.16 *** -0.0002 2013 0.0023 0.0021 0.0003 20.11 *** -0.0002 2014 -0.0048 -0.0052 0.0005 37.62 *** -0.0001 2015 -0.0112 -0.0118 0.0006 41.53 *** -0.0003 2016 0.0220 0.0211 0.0009 46.13 *** -0.0002 製造業 -0.0003 -0.0006 0.0004 37.06 *** 0.0001 電力・ガス -0.0828 -0.0828 0.0000 1.20 0.0000 卸売業 0.0125 0.0119 0.0005 92.87 *** -0.0003 小売業 -0.0134 -0.0137 0.0003 27.99 *** -0.0002 情報通信業 0.0286 0.0269 0.0017 34.32 *** -0.0017 サービス業 -0.0067 -0.0072 0.0005 16.37 *** -0.0002 その他 0.0140 0.0124 0.0017 25.20 *** -0.0001 接続値 真の値 差 t値 (参考)修正前と 真の値の差 全年次・全産業 0.0057 0.0055 0.0001 25.00 *** 0.0000 2013 0.0012 0.0012 0.0000 -0.29 -0.0002 2014 -0.0068 -0.0069 0.0002 21.42 *** 0.0001 2015 -0.0045 -0.0046 0.0001 7.88 *** -0.0002 2016 0.0326 0.0323 0.0003 17.04 *** 0.0001 製造業 0.0078 0.0079 -0.0001 -19.63 *** -0.0001 電力・ガス 0.0063 0.0061 0.0002 7.01 *** 0.0002 卸売業 0.0066 0.0064 0.0001 30.23 *** -0.0001 小売業 -0.0033 -0.0033 0.0000 -4.24 *** -0.0002 情報通信業 0.0159 0.0143 0.0016 53.60 *** 0.0001 サービス業 -0.0014 -0.0017 0.0002 9.70 *** 0.0001 その他 0.0080 0.0082 -0.0001 -3.13 *** -0.0002

(21)

20 表7 修正前後のデータの併用による生産性変化率の計測誤差分布 (1)LP 変化率 (2)TFP 変化率 (注)「企業活動基本調査」2012~2016 年の企業データによる計測。LP、TFP 変化率は実質値。修正前(前年)→修正後(当年)のデータで 生産性上昇率(前年比)を計測。

N mean sd p1 p5 p10 p50 p90 p95 p99 min max 全年次・全産業 103,302 0.0005 0.0024 -0.0057 -0.0022 -0.0012 0.0004 0.0025 0.0051 0.0079 -0.0631 0.0762 2013 25,825 0.0003 0.0021 -0.0047 -0.0023 -0.0016 0.0000 0.0018 0.0023 0.0064 -0.0116 0.0762 2014 25,633 0.0005 0.0020 -0.0043 -0.0024 -0.0012 0.0002 0.0023 0.0041 0.0072 -0.0183 0.0197 2015 25,927 0.0006 0.0021 -0.0056 -0.0021 -0.0012 0.0005 0.0029 0.0050 0.0077 -0.0307 0.0186 2016 25,917 0.0009 0.0032 -0.0071 -0.0018 -0.0011 0.0006 0.0045 0.0060 0.0121 -0.0631 0.0400 製造業 45,687 0.0004 0.0020 -0.0051 -0.0023 -0.0013 0.0000 0.0019 0.0051 0.0075 -0.0326 0.0165 電力・ガス 546 0.0000 0.0009 -0.0012 -0.0012 -0.0006 0.0000 0.0016 0.0019 0.0019 -0.0024 0.0040 卸売業 20,358 0.0005 0.0008 -0.0016 -0.0006 -0.0002 0.0006 0.0018 0.0018 0.0032 -0.0077 0.0108 小売業 12,368 0.0003 0.0013 -0.0022 -0.0021 -0.0011 0.0005 0.0016 0.0017 0.0026 -0.0440 0.0221 情報通信業 8,187 0.0017 0.0044 -0.0057 -0.0047 -0.0045 0.0007 0.0060 0.0065 0.0134 -0.0631 0.0400 サービス業 13,089 0.0005 0.0034 -0.0079 -0.0049 -0.0023 0.0001 0.0031 0.0047 0.0142 -0.0307 0.0257 その他 3,067 0.0017 0.0037 -0.0037 -0.0015 -0.0004 0.0012 0.0033 0.0058 0.0140 -0.0071 0.0762

N mean sd p1 p5 p10 p50 p90 p95 p99 min max 全年次・全産業 102,635 0.0001 0.0017 -0.0040 -0.0017 -0.0010 0.0000 0.0012 0.0023 0.0049 -0.0330 0.0475 2013 25,665 0.0000 0.0008 -0.0013 -0.0006 -0.0004 0.0000 0.0002 0.0005 0.0018 -0.0116 0.0475 2014 25,474 0.0002 0.0013 -0.0030 -0.0014 -0.0009 0.0000 0.0015 0.0027 0.0046 -0.0124 0.0126 2015 25,757 0.0001 0.0013 -0.0035 -0.0025 -0.0012 0.0001 0.0013 0.0016 0.0041 -0.0176 0.0139 2016 25,739 0.0003 0.0026 -0.0076 -0.0022 -0.0015 0.0000 0.0017 0.0049 0.0101 -0.0330 0.0314 製造業 45,567 -0.0001 0.0012 -0.0036 -0.0014 -0.0009 0.0000 0.0008 0.0014 0.0028 -0.0324 0.0126 電力・ガス 546 0.0002 0.0005 -0.0011 -0.0004 -0.0004 0.0001 0.0009 0.0010 0.0018 -0.0027 0.0035 卸売業 20,277 0.0001 0.0007 -0.0019 -0.0008 -0.0004 0.0000 0.0010 0.0012 0.0026 -0.0105 0.0099 小売業 12,307 0.0000 0.0010 -0.0026 -0.0025 -0.0010 0.0001 0.0008 0.0009 0.0016 -0.0330 0.0192 情報通信業 7,928 0.0016 0.0027 -0.0029 -0.0017 -0.0012 0.0012 0.0049 0.0049 0.0093 -0.0283 0.0314 サービス業 12,957 0.0002 0.0028 -0.0076 -0.0028 -0.0019 0.0000 0.0019 0.0040 0.0125 -0.0176 0.0255 その他 3,053 -0.0001 0.0026 -0.0094 -0.0048 -0.0012 0.0000 0.0015 0.0034 0.0056 -0.0124 0.0475

(22)

21 表8 輸出と TFP (注)カッコ内は企業レベルでクラスターした標準誤差。 ***: p<0.01, **: p<0.05。被説明 変数は TFP 水準(名目)。輸出は財輸出、サービス輸出を含む。(5), (6)列の R2は within。 輸出企業 0.161432 *** 0.161355 *** 0.180938 *** 0.180945 *** 0.011910 *** 0.011863 ** (0.005239) (0.005239) (0.005838) (0.005838) (0.004586) (0.004586) 年FE yes yes yes yes yes yes 産業FE no no yes yes no no 企業FE no no no no yes yes Nobs. 142,120 142,120 142,120 142,120 142,120 142,120 R2 0.0212 0.0212 0.0284 0.0283 0.0017 0.0018

(5) (6) 修正前TFP 修正後TFP 修正前TFP 修正後TFP 修正前TFP 修正後TFP

(23)

22 表9 特許集約度と TFP 上昇率 (注)カッコ内は企業レベルでクラスターした標準誤差。 ***: p<0.01, **: p<0.05。被説明変数は TFP 水準(名目)。輸出は財輸出、サービス 輸出を含む。(7)-(9)列の R2は within。 特許集約度-1 0.002162 ** 0.002164 ** 0.002151 ** 0.004103 ** 0.004101 *** 0.004107 *** 0.103683 *** 0.103732 *** 0.103672 *** (0.000881) (0.000881) (0.000881) (0.001057) (0.001057) (0.001057) (0.007444) (0.007444) (0.007444) 年FE yes yes yes yes yes yes yes yes yes

産業FE no no no yes yes yes no no no

企業FE no no no no no no yes yes yes

Nobs. 26,443 26,443 26,443 26,443 26,443 26,443 26,443 26,443 26,443 R2 0.0079 0.008 0.008 0.015 0.0151 0.0151 0.0197 0.0199 0.0198 修正前・後 (3) (6) (8) (9) 修正前 修正後 修正前・後 修正前 修正後 修正前・後 修正前 修正後 (1) (2) (4) (5) (7)

(24)

23 図1 労働時間の修正率・産業大分類別

(注)「毎月勤労統計」原表の修正後の労働時間と修正前の労働時間の差をパーセント換算。

(25)

24 図2 国民経済計算の労働生産性の改定率 (1)労働生産性水準(名目、2017 年)

(2)労働生産性上昇率(実質、2016~2017 年)

(26)

25 図3 修正前と修正後の不連続データに基づく生産性上昇率の計測 図4 生産性の絶対誤差の分布 (1)LP 水準 (2)TFP 水準 2012 2013 2014 2015 2016 修正前生産性 修正後生産性 修正前生産性 修正後生産性 修正前生産性 修正後生産性 修正前生産性 修正後生産性 0 10 20 30 40 50 Percent 0 .02 .04 .06 .08 Absolute measurement error

2012-2016 LP Measurement Error 0 20 40 60 Percent 0 .01 .02 .03 .04 .05 Absolute measurement error

2012-2016

(27)

26 (3)LP 変化率 (4)TFP 変化率 0 20 40 60 Percent 0 .02 .04 .06

Absolute measurement error

2012-2016

LP Growth Measurement Error

0 20 40 60 Percent 0 .02 .04 .06

Absolute measurement error

2012-2016

(28)

27 図5 修正前後のデータの併用による生産性上昇率の計測誤差の分布 (1)LP 変化率 (2)TFP 変化率 0 20 40 60 Percent 0 .02 .04 .06 .08 Measurement error 2012-2016, hypothetical

LP Growth Measurement Error

0 20 40 60 Percent 0 .01 .02 .03 .04 .05 Measurement error 2012-2016, hypothetical

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