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訪日旅行ハンドブック2018_ブックCC14.indb

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外国旅行の現状と展望

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ベトナムの出国統計は正式に公表されておらず、 世界観光機関(UNWTO)の統計にも掲載されてい ない。しかし、不定期にベトナム観光総局(VNAT) やベトナム観光協会(VITA)などから発表される ことがある。 VNATによると、2015年にベトナム人旅行者が多 く訪れた国・地域は、中国(216万人)、ラオス(119 万人)、カンボジア(99万人)、タイ(75万人)となっ ている。2016年の数値は、中国とタイに関しては出 ていないが、ラオス(100万人)、カンボジア(96万 人)、タイ(83万人)、シンガポール(47万人)、韓 国(25万人)となっている。日本はそれに次ぐ23 万人で、他に20万人以上のベトナム人が訪問した国 ・地域はマレーシア(22万人)がある。 ベトナムからの格安航空会社(LCC)の航空網が 拡大傾向にあることと、特に東南アジア諸国連合 (ASEAN)への旅行価格が国内旅行よりも安価に なることもあることから、外国旅行需要は増加の一 途を辿っている。VITAによると、2016年のベトナ ム人の外国旅行者数は概算で前年比15%増の650万 人となっており、2021年には750万人程度に増大す るであろうというクレジットカード会社の試算もあ る。 ■訪日旅行の現状と展望 2016年の訪日ベトナム人数は23万人を超え、過 去最高となった。月別の訪日ベトナム人数は2017年 10月時点で、2012年1月以降70カ月連続して前年同 月を上回っている。これは、ビジット・ジャパン事 業の重点20市場の中で最長記録となっている。訪日 ベトナム人の増加の大きな要因としては、以下に述 べるとおり、段階的かつ継続的に訪日査証の緩和措 置が取られてきたことが挙げられる。 ①2013年7月:ベトナム国民を対象とした短期滞 在数次査証の発給が開始された。 ②2014年11月:在外公館が指定するベトナム旅 行会社(以下「指定旅行会社」)のパッケージ ツアーを利用して訪日するベトナム国民を対象 に、簡易な手続きで一次査証(一回有効の査証) 発給申請を行うことができる制度の運用が開始 された。 ③2016年2月:短期滞在数次査証の発給対象者の 範囲を拡大することに加え、有効期間が5年か ら最長10年に延長され、数次査証取得後2回目 以降の訪日旅行をする際に、観光や親族・知人 訪問などの目的で使用することも可能とする措 置が取られた。 なお、2016年12月以降、在ベトナム日本国大使 館・総領事館に登録されている旅行会社を通じて、 全ての目的の訪日査証を申請することが可能な新制 度が導入された。(外交旅券・公用旅券所持者など の例外を除く。詳細は在外公館のウェブサイトを要 参照。ベトナムではハノイの日本国大使館とホーチ ミンの日本国総領事館が各々の管轄地域で旅行会社 の指定を行っていることに留意されたい。) 訪日ベトナム人は、訪問目的別の構成比が他市場 の旅行者とは大きく異なっている。訪日ベトナム人 全体の3割が観光、2割が商用に止まり、5割が「そ の他」となっている。この「その他」には留学生や 技能実習生も含まれており、この割合は過去5年間 大きく変わっていない。ベトナム人の日本留学熱や、 日本国内での労働力不足により、観光目的以外でも 訪日するベトナム人が増加している。 訪日旅行と言えば、以前は大部分がゴールデン ルート(東京~大阪間)のパッケージツアー商品で あったが、近年の傾向として、以下のとおり、①低 価格化、②旅行地の多様化が挙げられる。 ①低価格化 ゴールデンルートのツアーは6日間以上の商品が 主流であったが、日程を4日程度に短縮化し、1,000 米ドルを下回る商品が市場に流通し始めた。短縮し た日程では、ゴールデンルートを全部は訪問せず、 途中の中部空港から出国・入国する旅程も存在する。 ②旅行地の多様化 リピーターが少しずつ増加傾向にあり、ゴールデ ンルート以外でも中部、北海道、九州を訪れる商品 が造成され、少しずつ販売が拡大されている。LCC の就航に伴い、リピーターや個人旅行者層を意識し た関西方面の滞在型商品や、茨城県、群馬県、栃木 県を回る北関東を中心とした商品も登場し始めた。 その他、チャーター便を利用して、福島県、鹿児島 県、鳥取県など、地方を直接訪れる商品も通常の商

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ベトナム フィリピン マレーシア インド インドネシア 第2章 外国旅行の動向 品と比べて安価で販売されるため、人気がある。 現在、ベトナム人の訪日旅行に対する意識におけ る「日本には行きたいが、高額で査証手続きが面倒」 といった先入観が徐々に薄れつつある。日本が「一 生に一度は行ってみたい『憧れ』の国」という存在 から、「実際に予定を立てて訪問する『現実』の旅 行先」として認知されつつある転換期を迎えている。 韓国、台湾などの競合国・地域は、ベトナム人へ の査証緩和措置や低価格による販売攻勢を追い風 に、誘致活動を繰り広げているが、日本は日越両国 の友好関係やベトナムでの良好な対日感情が優位に 作用していることもあり、各種アンケート調査で日 本が「行きたい外国旅行先」として常にトップクラ スにランク付けされていることから、今後も訪日旅 行需要が継続して高まっていくものと思われる。 訪日旅行需要をより拡大させるためには、更なる 査証緩和措置や、日本関連情報の露出拡大、東南ア ジアの訪日旅行先進市場で行われているような旅行 フェアでの即売の定着、訪日個人旅行需要の拡大、 日本での訪問地の多様化、訪日インセンティブ需要 の拡大、ベトナム市場を取り扱う日本のランドオペ レーターの増加などを図る必要がある。

外国旅行の旅行形態別特色

2-2

1.

パッケージツアー ベトナム人外国旅行者の68%はパッケージ旅行を 利用している。ベトナム人がパッケージ旅行を好む 主な理由としては、「旅行会社に任せておけば効率的 に観光地を回れること」、「ガイドの説明があること」、 「安全性の確保」や、「家族や友人、会社の同僚などと、 大人数で楽しめること」などが挙げられる*1 人気の旅行地はアジアに集中している。査証が不 要なASEAN諸国(シンガポール、カンボジア、タ イ、マレーシアなど)に加え、LCCの就航や査証緩 和措置により、低価格の商品が豊富な韓国、台湾な どが外国旅行先として定着している。各旅行会社は 夏期休暇や旧正月(テト)前後に、廉価な海外パッ ケージツアーの販売促進を行っている。ヨーロッパ や米国、アフリカといった遠距離のパッケージ商品 も登場し始めており、外国旅行需要の拡大を促して いる。 訪日旅行に関しては、パッケージ旅行が7割以上 を占めているものと思われる。査証の申請(旅行会 社を通じて行うことが可能、前項参照)や言葉の問 題から、初訪日の場合、ガイド付きのパッケージツ アーを選び、ゴールデンルートを周遊するのが一般 的である。ベトナムで訪日旅行商品を取り扱う旅行 会社の数は増加傾向にある。

*1:INTAGE VIETNAM LLC.調査資料「Tourlist Behaviour Reseach in Vietnam」

2.

個人旅行 インターネットの普及、LCCの路線拡大、国内 旅行・外国旅行に対する関心の高まりなどを通じ て、ベトナム人の旅行スタイルは確実に多様化しつ つある。国内外を問わず依然として団体パッケージ ツアーの人気はあるものの、オンライン旅行会社や LCCのウェブサイトを通じて個人で予約し、友人と 自由な旅行を楽しむ若者層も拡大しつつある。ベト ナムの現地系オンライン旅行会社に加え、グローバ ル企業のエクスペディア、ブッキングドットコム、 アゴダ、口コミサイトのトリップアドバイザーなど も、ベトナム語による利用が可能になっている。 訪日旅行に関しては、2回目以降の訪日旅行形態 を個人旅行で希望する人々が増えている。JRパスや 民泊サイトを利用して旅行を楽しむ傾向が広がりつ つある。JNTOハノイ事務所が行った調査によると、 個人で訪日旅行をしたいという人は、外国旅行経験 が豊富であるという結果が出ている。なお、観光庁 の「訪日外国人消費動向調査」では、訪日ベトナム 人の旅行形態の大部分が「個別手配」となっている が、サンプル数の少なさからか、実情とは異なって いることに注意されたい。

3.

婚前旅行・新婚旅行 ベトナムでは、新婚旅行で外国に行くカップルは まだ少なく、ベトナム国内のニャチャン、世界遺産 のハロン湾、ビーチリゾートのフーコック島、高原 リゾートのダラットなどに3泊~ 4泊で行くのが一 般的である。結婚式に先立ち、婚礼衣装を着て専門 の業者に依頼して写真集を作成する習慣がある。 新婚旅行先として外国旅行を選ぶのは富裕層に 限られる。富裕層の新婚旅行先としては、タイのバ ンコクやパタヤ、インドネシアのバリ島、カンボジ アのアンコール・ワット、シンガポールなどが人気 である。富裕層をターゲットとしてヨーロッパの商 品を販売している旅行会社も登場した。ビジット・ ジャパン事業でも新婚旅行を対象とした事業を行っ ている。 参考 https://www.camnhannhatban.vn/honeymoon/

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めに福利厚生の充実が重要課題となっており、その 対策の一つが、会社が主催する旅行である。セール スの成績優秀者への報奨旅行や、家族も参加が可能 な社員旅行が行われている。現在は、ASEAN諸国、 韓国、台湾や、豪華絢爛な体験ができるドバイなど が人気の旅行地であるが、日本は「プレミアム感の ある国」との認識が定着しており、社員の意欲の向 上につながるため、旅行地として選ばれる傾向が強 まりつつある。 訪日インセンティブ旅行は、以前は30人程度の団 体であったが、近年は100人を超える団体も増えて いる。実施している業界は、保険、通販、金融、製薬、 電力会社、塗料会社、広告代理店など多様化し始め ており、今後、市場の拡大が期待される。 ベトナムの旅行会社では、日本の自治体やコンベ ンションビューローの支援制度の情報に関するニー ズが高まっている。日本のランドオペレーターとの 連携を強化したり、ベトナム語による情報発信体制 を整えたりすることが課題となっている。

5.

教育旅行 ベトナムでは、外国へ教育旅行に出かける学校は 少ない。訪日教育旅行の場合、日本語学習者や日本 への留学生が増加傾向にあることから、数は多くな いものの、個別に旅行会社や自治体に受け入れを要 請している事例がある。今後の有望旅行者層の一つ として注目に値する。

観光関連政策

2-3

1.

外国旅行関連規制 かつてベトナムでは外国への渡航は一般的ではな く、それゆえ、パスポートの申請は政府関係者や国 営・外資系企業の社員などの一部を除き困難であっ た。1994年以前は外国へ渡航をする際には、パス ポート以外にも出国許可書と渡航先の査証が必要で あった。1990年代以降のドイモイ政策によって経済 の刷新が進み、外国との業務取引が黎明期を迎えた。 特に1994年に米国がベトナムへの経済制裁を取りや めた後は、外国への業務渡航が拡大した。 ベトナム政府は1997年11月に外国渡航の緩和策 を導入し、パスポートの申請が容易になった。また、 けた要因としては、1995年のASEAN加盟、2007年 の世界貿易機関(WTO)加盟、外国に移住してい るベトナム人(越僑)の里帰り、ベトナム政府によ る投資条件の緩和措置や、2013年のASEAN首脳会 議で決定した域内間の観光客往来の自由化・査証免 除などが挙げられる。

2.

旅行業法 ベトナムの観光政策は、文化・スポーツ・観光省 (Ministry of Culture, Sports and Tourism)傘下のベ トナム政府観光局(Vietnam National Administration of Tourism:VNAT)が中心となり、長期的な観光 開発戦略「Vietnam Tourism Development Strategy」 に基づいて進められている。 VNATは、観光産業をベトナムの経済発展を牽 引する主要産業の一つにするという目標を掲げてい る。VNATは国内観光業を振興するため、キャン ペーン対象都市を選び、集中送客を行う方針を取る こともある。ベトナムでは旅行業を容易に営むこと ができるため、大企業から個人営業まで旅行会社が 多数存在しており、激しい競争が繰り広げられてい る。 ベトナムの観光に関する法律は、2006年に施行 された「44/2005/QH11」の規定に基づいている。 2017年6月には、同法律を大幅に改正することが国 会で約9割の賛成を得て可決されており(「09/2017/ QH14」)、2018年1月に施行される予定である。同 法律の具体的な規定内容は、旅行会社の無許可営業 や名義貸しの取り締まり強化、観光地の環境保全、 外国旅行時のベトナム人観光客の節度ある行動、ツ アーガイドの雇用の厳格化などから成っている。

日本の競合旅行地

2-4

日本の競合旅行地は、各国政府観光局・統計局の 統計でも明らかなとおり、韓国、台湾、ASEAN諸 国(タイ、シンガポール、マレーシア、カンボジア)、 中国などの周辺アジア諸国・地域が挙げられる。

(4)

ベトナム フィリピン マレーシア インド インドネシア 第2章 外国旅行の動向

1.

中国 ①概況 ◦2015年のベトナム人旅行者数は216万人であった。 ◦2014年には中越両国間で緊張が高まったが、中 国を訪れるベトナム人は増加した。 ◦陸路で入国する場合、国境付近で中国査証の取 得が可能。 ②主な観光魅力 ◦万里の長城、故宮博物院、シルクロードなどの 歴史遺産 ◦美しい自然景観 ◦上海、北京などでのショッピング ③観光インフラ ◦ホーチミン⇔北京、上海(浦東)、広州は、ベ トナム航空、中国国際航空、中国東方航空、中 国南方航空、ジェットスター・パシフィックな どが直行便を運航している。 ◦ハノイ⇔上海(浦東)、北京、広州は、ベトナ ム航空、中国東方航空、中国南方航空、ジェッ トスター・パシフィックなどが直行便を運航し ている。 ◦ダナン⇔北京、上海、広州は、中国東方航空、 海南航空、ベトナム航空などが運航している。 ◦その他の航空路線は、ハノイ⇔成都、ハノイ⇔ 昆明、ハノイ⇔南寧、ホーチミン⇔昆明、ホー チミン⇔深圳、ホーチミン⇔南寧、ダナン⇔成 都、ダナン⇔杭州、ダナン⇔昆明、ダナン⇔ 深圳、ニャチャン⇔北京、ニャチャン⇔天津、 ニャチャン⇔成都、ニャチャン⇔重慶、ニャ チャン⇔昆明、ニャチャン⇔貴陽、ニャチャン ⇔上海(浦東)、ニャチャン⇔杭州、ニャチャ ン⇔広州などがある。 ◦ハノイ⇔中国南部各都市へは、5時間~ 11時間 で行けるバスがある。 ④マイナス要素 ◦言語障壁 ◦領土問題 ⑤政府観光局の有無 ◦中国国家観光局の事務所はベトナム国内にはな い。

2.

カンボジア ①概況 ◦2016年のベトナム人旅行者数は95万9,663人で あった。 ②主な観光魅力 ◦アンコール・ワットなどの世界遺産 ◦プノンペンのカジノ ③観光インフラ ◦ホーチミン⇔プノンペン線は、ベトナム航空、 カンボジア・アンコール航空、カタール航空が 運航している。ホーチミン⇔シェムリアップ線 は、ベトナム航空、カンボジア・アンコール航 空が運航している。ホーチミン⇔シアヌークビ ル線は、カンボジア・アンコール航空が運航し ている。 ◦ハノイ⇔プノンペン線はベトナム航空が運航し ている。ハノイ⇔シェムリアップ線は、ベトナ ム航空、LCCのベトジェットエアが運航してい る。 ◦ダナン⇔シェムリアップ線はカンボジア・アン コール航空が運航している。 ◦国境を接しているため、ホーチミン⇔プノンペン は、直行バスで約6時間での移動が可能である。 ④マイナス要素 ◦治安(軽犯罪など) ⑤政府観光局の有無 ◦カンボジア王国政府観光局は、ベトナム国内に は事務所がない。

3.

タイ ①概況 ◦2015年のベトナム人旅行者数は76万7,643人で あった。 ②主な観光魅力 ◦バンコクでのファッションを中心としたショッ ピング ◦仏教文化、寺院(世界遺産) ◦バーやディスコなどのナイトライフ ◦タイ料理 ◦パタヤやプーケットなどのビーチリゾート

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トスター・パシフィック、タイ・ライオンエア、 ノックエア、タイ・エアアジアが運航している。 ◦ハノイ⇔バンコク線は、ベトナム航空、タイ国 際航空、カタール航空、LCCのベトジェットエ ア、タイ・ライオンエア、タイ・エアアジアが 運航している。 ◦ダナン⇔バンコク線は、タイ・エアアジア、バ ンコク・エアウェイズが運航している。 ◦その他の航空路線は、ハイフォン⇔バンコク、 フーコック⇔バンコクがある。 ④マイナス要素 ◦不安定な政情 ⑤政府観光局の有無 ◦タイ政府観光局がホーチミンに事務所を設置し ている。

4.

シンガポール ①概況 ◦2016年のベトナム人旅行者数は46万9,429人で あった。 ②主な観光魅力 ◦マリーナ・ベイ・サンズなどの先進的な都市景 観 ◦ナイトサファリやセントーサ島などの造成され たリゾート ◦ユニバーサル・スタジオ ◦カジノ ◦ファッション街でのショッピングや、ファッ ションの流行 ◦F1レースや国際展示会などのイベント ③観光インフラ ◦ホーチミン⇔シンガポール線は、ベトナム航空、 シンガポール航空と、LCCのベトジェットエ ア、ジェットスター・パシフィック、ジェット スター・アジア、スクート・タイガーエアが運 航している。 ◦ハノイ⇔シンガポール線は、ベトナム航空、シ ンガポール航空、シルクエアーと、LCCのベト ジェットエア、スクート・タイガーエアが運航 している。 きる。また、観光バスも複数の路線がある。 ④マイナス要素 ◦物価高 ⑤政府観光局の有無 ◦シンガポール政府観光局がホーチミンに事務所 を設置している。

5.

マレーシア ①概況 ◦2016年のベトナム人旅行者数は21万6,877人で あった。 ②主な観光魅力 ◦中国系、マレー系、インド系、中国からの移民 とマレー人の混血の子孫「プラナカン」の独自 文化(建築、食事) ◦マラッカやペナン島などの世界遺産 ◦ショッピング ③観光インフラ ◦ホーチミン⇔クアラルンプール線は、ベトナム 航空、マレーシア航空、エアアジア、マリンド・ エア、ベトジェットエアが運航している。 ◦ハノイ⇔クアラルンプール線は、ベトナム航空、 マレーシア航空、エアアジア、マリンド・エア が運航している。 ◦ダナン⇔クアラルンプール線は、エアアジアが 運航している。 ◦その他の航空路線は、ホーチミン⇔ペナン、 ホーチミン⇔ジョホールバル、ニャチャン⇔ク アラルンプールがある。 ◦クアラルンプール市内の交通は、市内と近郊を 結ぶ鉄道(KTMコミューター)、市内主要地点 を結ぶ高架鉄道(LRT)、市の中心部を結ぶKL モノレール、空港と市内を結ぶKLIAエクスプ レスとKLIAトランジットがある。主要観光地 は市街中心部から離れているため、タクシーを 使う必要がある。 ④マイナス要素 ◦治安(軽犯罪など)

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ベトナム フィリピン マレーシア インド インドネシア 第2章 外国旅行の動向 ⑤政府観光局の有無 ◦マレーシア政府観光局がホーチミンに事務所を 設置している。

6.

台湾 ①概況 ◦2016年のベトナム人旅行者数は19万6,636人で あった。 ②主な観光魅力 ◦故宮博物院の文化遺産、九份などの歴史的な街 並み ◦中華料理、士林夜市などの夜市でのグルメ ◦台北101などでのショッピング ③観光インフラ ◦ホーチミン⇔台北(桃園)線は、ベトナム航空、 チャイナエアライン、エバー航空、ベトジェッ トエア、ユニー航空(立栄航空)、バニラエア が運航している。バニラエアは2016年9月に、 ホーチミンから台北経由で成田に就航した。 ◦ハノイ⇔台北(桃園)線は、ベトナム航空、チャ イナエアライン、エバー航空、ベトジェットエ アが運航している。 ◦ホーチミン⇔高雄線は、ベトナム航空、ベト ジェットエアが運航している。 ◦ハノイ⇔高雄線は、ベトナム航空、マンダリン 航空、ベトジェットエアが運航している。 ◦ホーチミン⇔台中線は、マンダリン航空、ベト ジェットエアが運航している。 ◦ハノイ⇔台中線は、マンダリン航空が運航してい る。 ◦ホーチミン⇔台南線は、ベトジェットエアが運 航している。 ◦その他の航空路線としては、ダナン⇔台北(桃 園)線がある。 ◦各空港から市内へは、バスまたは都市鉄道 (MRT)が運行している。市内ではタクシーま たはMRTで移動する。台北市周辺は悠遊カー ドという電子カードで、市内バス、高速バス、 MRT、鉄道に乗ることができ、コンビニエン スストアや飲食店などでも利用できる。悠遊 カードはコンビニエンスストアなどで購入でき る。同様に台中や高雄にも独自の電子カードが ある。 ④マイナス要素 ◦特になし ⑤政府観光局の有無 ◦ベトナム国内には台湾観光協会の事務所はない。

7.

韓国 ①概況 ◦2016年のベトナム人旅行者数は25万1,402人で あった。 ②主な観光魅力 ◦K-popや韓流ドラマなどのロケ地 ◦済州島の査証なし観光 ◦ソウル、釜山などの大都市でのショッピング ③観光インフラ ◦ホーチミン⇔ソウル(仁川)線は、ベトナム航 空、大韓航空、アシアナ航空、ベトジェットエ ア、ティーウェイ航空が運航している。 ◦ハノイ⇔ソウル(仁川)線は、ベトナム航空、 大韓航空、アシアナ航空、ベトジェットエア、 イースター航空、ジンエアー、チェジュ航空が 運航されている。 ◦ダナン⇔ソウル(仁川)線は、ベトナム航空、 大韓航空、アシアナ航空、ティーウェイ航空、 ベトジェットエア、イースター航空、ジンエ アー、チェジュ航空が運航している。 ◦ホーチミン⇔釜山線は、ベトナム航空が運航し ている。 ◦ハノイ⇔釜山線は、ベトナム航空、ベトジェッ トエアが運航している。 ◦その他の航空路線は、ハイフォン⇔ソウル(仁 川)、ニャチャン⇔ソウル(仁川)、ダナン⇔釜 山がある。 ④マイナス要素 ◦特になし ⑤政府観光局の有無 ◦韓国観光公社がハノイに事務所を設置している。

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高額の部類に属していた。最近は下記の表にあるよ うに、米国、ヨーロッパ、アフリカなど遠距離の商 品が市場に登場しているため(第2章2-2、1.パッケー ジツアー参照)、アジアと欧米との中間の価格帯に なっていることが分かる。 日本のパッケージツアーは日程の短縮化と低価格 化が進んでおり、既に韓国や台湾への渡航経験者を 取り込めるような価格帯になってきている。日本は、 アジア諸国の中では査証が必要で、かつ他のアジア 諸国と比べて相対的に高い金額であるという状況か ら、プレミアム感が高い旅行地となっている側面も ある。ただし、知名度や訪日取り扱い実績の少ない 旅行会社が、インターネット上で法外に安い商品の 販売広告を出しており、質の低下や購入者とのトラ ブルが懸念される。 最大の競合国・地域である韓国と台湾は、査証緩 和措置を講じたり、低価格商品の販売促進を行った りするのみならず、旅行会社への金銭的な支援や大 量のギブアウェイ(景品)の提供、インセンティブ 旅行を対象としたプログラムの実施など様々な施策 を行っている。訪日旅行商品の販売においては、質 の高さで差別化を図っていくことが求められる。 ■外国旅行(パッケージツアー)価格比較表 旅 行 先 日 (ベトナムドン)価格 (日本円)価格 フランス→スイス→ イタリア 10 53,900,000 261,000 アメリカ西海岸  7 52,200,000 252,000 南アフリカ 8 47,500,000 230,000 日本 7 38,900,000 188,000 オーストラリア 7 37,990,000 183,000 シンガポール 3 9,990,000 48,000 韓国 5 9,900,000 47,000 台湾 4 9,000,000 43,000 タイ 4 4,690,000 22,000 注:JNTOハノイ事務所調べ 2017年4月 ウェブサイトおよびVITM会場のパンフレットな どから抜粋 (1ベトナムドン=0.004844円で換算) 体的な訪問地について仔細に記憶していることは少 ない。(パンフレットにもチャーター便を除き、東京、 大阪、富士山、京都などの有名観光地しか掲載され ないことがほとんど。) JNTOハノイ事務所が行った調査によると、訪問 した都市についての項目で回答が多かったのは、東 京、大阪、京都、富士山、北海道、神戸、奈良など であった。中でも富士山は別格で、「日本=富士山」 というイメージが定着していることから、初めて日 本に行った際には特に富士山の写真を撮りたいとい う欲求が強い。(訪日観光目的として「富士山」を 挙げる人が多い。) ■人気のある日本の旅行地 場所 興味対象 1東京および東京近郊 日本の中心で、近代的かつ清潔な街並み 豊富なショッピング場所 バラエティに富んだ日本料理 東京タワー、東京スカイツリー 浅草寺 東京ディズニーリゾート 2 大阪 ショッピング ユニバーサル・スタジオ・ジャパン 通天閣 海遊館 お好み焼きやたこ焼きなど関西ならでは のグルメ 3 京都 古都の街並み 歴史や伝統文化を感じさせる金閣寺、銀 閣寺、清水寺など 4 神戸 神戸牛 5 その他 日光 富士山 河口湖 箱根 白川郷、高山

訪日旅行の有望な旅行者層

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日本への渡航費用は、他のアジアの国・地域と比 較すると割高であったが、訪日旅行商品の低価格化 が進んだ結果、査証緩和措置との相乗効果もあって、 ハノイ、ホーチミン、ダナンなどの大都市に住む中 間所得者層以上に手が届くようになってきた。 今後は、富裕層向けの高級ツアー(個人手配を含 む)、中間所得者向けの安価なパッケージツアーに 二極化することが予想される。今後の査証緩和の動

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ベトナム フィリピン マレーシア インド インドネシア 第2章 外国旅行の動向 向によっては、訪日旅行可能者層に大きな変化が表 れる可能性がある。また、経済成長に伴い、ハノイ、 ホーチミン、ダナン近郊の地方都市でも訪日旅行需 要が高まることが予想される。 なお、若年層の日本への留学生が急増しており、留 学生も広義のターゲットとしてとらえることもできる。 ■主要都市の富裕層および中間所得層 〇属性 ◦1カ月当たりの世帯所得が1,500万ベトナムドン (約72,000円)以上の中間所得者層および富裕層 ◦上記の層の中心居住地域となるハノイ、ホーチ ミン、ダナン在住者 〇旅行形態 ◦査証の取得や言葉の壁などがあり、団体旅行へ の参加が多い。ただし、個人旅行へのニーズも 高まりを見せつつある。 ◦家族連れや友人、同僚と行くことが多い。 ◦1月下旬~ 2月中旬の旧正月(テト)の連休を 利用して外国旅行をする人が多いが、訪日旅行 の時期は現在のところ、桜と紅葉の時期である 3月~ 5月と9月~ 11月に集中している。その 他の季節(学校休暇の6月~ 8月)の需要も少 しずつ増加傾向にある。 ◦近年は、国内旅行よりも近場の外国旅行の方が 低価格の場合もあり、外国旅行を手頃な感覚で 楽しめる環境が整いつつある。 〇訴求ポイント ◦初めての訪日旅行は、定番のゴールデンルート や富士山、桜・紅葉の季節を楽しむ人が多い。 一度そのような日本を体験した人たちに、どの ように2回目以降の訪日旅行を促進していくか が課題である。そのためには、大勢の仲間と楽 しむことが好きで、購買意欲が高いベトナム人 の嗜好に合った日本料理店や買い物場所を盛り 込んだツアープランの提案が必要である。 〇選定基準 ◦東京や大阪以外の都市はあまり知られていない ため、特定の都市に行くというよりも、「日本」 に行くという意識が強い。日本は安心、安全と いうイメージが定着しているため、チャーター 便で地方を周るツアーの購入にも抵抗感がない。 ◦対日感情が良いため、さらなる査証緩和により リピーターの増加が期待できる。 〇費用、日数など ◦人気の観光地が点在する関東から関西にかけて のゴールデンルートを周る5泊6日が主流で、 旅費は総額で1,600米ドル~ 2,000米ドルほど。 (ただし、前述のとおり近年急速な低価格化が 進み、1,000米ドルを下回る商品も登場。訪日商 品の二極化が加速している) 〇富裕層および中間所得層への効果的な宣伝方法 ◦SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービ ス)を含むメディアへの露出の拡大 ◦旅行会社を対象とした施策の充実化(補助やギ ブアウェイの提供など)

訪日旅行の買い物品目

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JNTOハノイ事務所が行った調査によると、訪日 旅行経験者のショッピング予算平均額は300米ドル ~ 500米ドル程度であるが、1,000米ドル程度と回答 する人も一定数確認され、ショッピングが大きな訪 日目的の一つになっていることが分かる。ベトナム では良好な対日感情に加え、日本製品の品質の高さ と安全性への信頼度が高く、このような背景も旺盛 なショッピング意欲を下支えしていると言える。 購入品目としては、衣料品(ユニクロのブラン ド名は都市部を中心に知名度が上がっている)、時 計などの装飾品、化粧品、家電製品、サプリメント (機能性食品を含む)、酒類、中古のスマートフォン、 温水洗浄便座などが人気である。その他、ベビー用 品店や100円均一ショップ、ドラッグストア、ディ スカウントショップも人気がある。現在、ホーチミ ンとハノイを中心にコンビニエンスストアの開店が 相次いでおり、市民の生活に浸透しつつあるため、 日本滞在中、宿泊施設の近くにコンビニエンススト アがあると安心してショッピングができるという声 も聞かれる。

日本の食に対する嗜好

2-9

ベトナム人は日常的に、多様な食材を様々な調理 法で食していることから、食におけるタブーはほと んど存在しない。そのため、日本での食事でもそれ ほど大きな問題は生じない。むしろ本格的な日本食 を食べたいということが、訪日動機の中でも上位に なっている。ただし、一般的に冷たいご飯を食べる

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身を思い浮かべる人が多かったが、近年は日本の外 食チェーンの進出により、多種多様な日本料理が楽 しめるようになっている。たこ焼きやどら焼きなど も大都市では徐々に浸透しており、「抹茶」、「餅」、 「うどん」、「ラーメン」といった言葉もベトナム人 の会話に登場するようになった。神戸牛を代表とす る「和牛」も人気が高まっている。ハノイのリン・ ラン通りやホーチミンのレー・タイン・トン通りに は日本料理店が軒を連ね、ショッピングセンター にも日本料理店を入居させることが増えている。ベ トナム全土に販売網を広げるイオングループでは、 ショッピングモール内で日本の外食産業の店舗を展 開している。系列スーパーで日本食材が安易に手に 入るようにもなっている。2016年7月にはホーチミ ンに髙島屋がオープンし、日本料理店が多く入居す るフードコートが人気を博している。2017年7月時 点で、ベトナム国内の日本料理店数は1,000店を超 えている。ベトナム料理と比べて数倍の価格ではあ るものの、大都市を中心に、定期的に日本食を楽し むベトナム人が急速に増えている。また、サッポロ ビールはベトナムでも生産されており、大都市を中 心に日本品質の高級ビールとして認知され、人気が ある。 訪日ベトナム人に食事を提供する際の注意点と しては、刺身や生ものを連続して出さないことと、 脂っこい料理をあまり好まないため揚げ物のみとし ないこと、食卓での味付け用に唐辛子(七味唐辛子 はあまり好まれない)や醤油などの調味料を別途用 意しておくことが挙げられる。 ビュッフェや食べ放題の焼肉、しゃぶしゃぶなど は好評である。特に鍋ものは、ベトナムでも年間を 通じて人気があることから、好んで食すことが多い。 懐石料理のようにご飯が最後に出るよりも、ご飯を 食べながら食事をすることが一般的である。日本の 果物もイチゴやブドウ、リンゴ、梨などを中心に人 気がある。 遇において特段留意することはない。ただし、同行 する添乗員やガイドに対して宿泊施設の利用の仕 方、ショッピング時の免税手続きの方法、食事内容、 公共施設や食事場所での分煙化、集合時間などの説 明を詳細に正しく伝えることが重要である。ベトナ ム国内では無料Wi-Fiの環境が整っているため、携 帯Wi-Fiを持参していない場合は、接続方法を説明 する必要がある。インターネットの接続環境を常に 提供しないと、旅行者にストレスを与えることとな る。 ベトナムでは硬貨が流通していないことから、日 本での硬貨の使用にも慣れていない。クレジット カード所持者でない場合は、多額の現金を持ち歩く ことにもなり得るので、注意が必要である。 ベトナム人は長時間歩く習慣がないため、屋外で 15分以上の徒歩観光を行うとすぐに疲労を覚え、不 満が出やすいので注意を要する。 訪日旅行中、ショッピングのための自由時間や、 SNS映えのする場所での写真撮影のための時間は特 に重要で、この時間を十分に取らないと日本に旅行 に来た意味がないと考える旅行者が多い。行程上最 も配慮する必要がある。(その他第4章4-1、5.旅行 会社招請も参照。)

参照

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