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檜隈寺周辺の調査 -

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Academic year: 2021

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Ⅱ-3 飛鳥地域等の調査 119 調査の概要  本調査はキトラ古墳周辺に計画された国

営飛鳥歴史公園の整備にともなう発掘調査である。調査 は国土交通省の委託を受け、2008年度から実施している もので、今年度はその7ヵ年目にあたる。調査区は、丘 陵斜面部(A区)と丘陵上の金堂南東(B区)に設定した。

 A区は、檜隈寺の回廊東南隅に南接し、檜隈寺の伽藍 配置の一端を解明する目的で設けた。B区は、金堂南面 の未調査区で、塔の東西中軸線の南方に設けた。この中 軸線上では、塔の南方およそ100mの位置で、平安時代 後期の幢竿支柱と推定される柱穴SX950が発見されてい る 1)。檜隈寺では、平安時代後期に塔跡に十三重石塔が 建立され、講堂基壇の改修がおこなわれていることか ら、建立当初だけではなく古代末~中世における檜隈寺 の実態を知る手がかりを得ることも目指した。

 調査は2014年1月9日から開始し、3月17日に終了し た。調査面積はA区195㎡、B区100㎡、合計295㎡である。

詳細は次年度の紀要において報告することとし、以下に

その成果の要点を述べる。

調査の成果  斜面部のA区は、現代まで棚田として利 用されていたため相応の地形改変を受けてはいるが、丘 陵中腹の比較的平坦な面において、地山上面で一辺70~

90㎝をはかる隅丸方形の柱穴からなる掘立柱建物・掘立 柱南北塀を検出した(図Ⅱ-58)。これらの建物方位は檜 隈寺伽藍の振れに概ね一致する。塀は南北の調査区外 に延び、その南延長部分の柱穴1基が4次調査(1982年)

で検出されている。

 B区では小型の柱穴からなる掘立柱建物3棟と、土坑 の周囲に石を配置した大型の遺構等を検出した。これらは いずれも平安時代末~中世に降る遺構であり、この時期に おける檜隈寺の利用に新たな知見を追加するものである。

なお、B区では古代の遺構はほとんどみられなかった。

 これまでの調査では、伽藍南方での遺構の発見が乏し くその利用状況があきらかではなかったが、今回検出し た調査区外に延びる遺構が、その解明の糸口となること

が期待される。  (森先一貴)

1) 「檜隈寺周辺の調査―第172次」『紀要 2012』。

檜隈寺周辺の調査

-第180次

図Ⅱ︲₅₈ 第₁₈₀次調査A区で検出した建物と塀(東から)

参照

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