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再生可能エネルギーの現状と展望 : オプション価値の意義

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Academic year: 2021

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域暖房や燃料としての活用が拡大している。 ! ヨーロッパにおける再生可能エネルギー基盤社会にむけた取り組み ヨーロッパ諸国における2009年当時のエネルギー消費に占める再生可能 エネルギーの比率は図1のとおりである5)。北欧が最も高い比率を占め, オーストリアやポルトガルがそれに次ぐ。ベネルクス三国,イギリス,ア イルランドは再生可能エネルギー比率が低い。EU は全エネルギーに占め る再生可能エネルギーの比率を2020年までに20%に高め,エネルギー効率 を20%上げ,二酸化炭素の排出を20%下げる目標を定めている。 デンマークは1990年代後半から風力発電の比率を高めてきた。95年に比 べて2010年当時の風力発電量は5∼6倍に拡大している。風力発電がもた らす環境負荷についても長期にわたる詳細な実地データを蓄積している。 具体的には,2000∼2006年に,北海沖上の80基160MW からなる Horns Rev 図1 ヨーロッパ諸国において再生可能エネルギーが全エネルギーに占める比率

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オマスに転換し,2003年度に石油・石炭を全く消費しない運営を実現した。 上記の市町村62000人の世帯とオフィス・工場に地域暖房と電力を供給し, あわせてスウェーデンの他の地区15000世帯にも電力を供給している。 2003年当時,EU は泥炭を非化石燃料に分類していたが2004年に石油・石 炭と同様化石燃料に分類を変更したので,その後泥炭の使用を削減し木質 バイオマスに切り替えている。バイオマスによる地域暖房の場合,850℃ 以上の燃焼温度に達するとダイオキシンは発生しない。80℃以上に沸かし た湯を上水道等と同じ様に地域をめぐる配管網によって配送し,発電所に ほぼ40度に下がって戻る湯を再び80℃以上に熱して循環配送することによ 燃料別の電力生産 PJ 1994 2000 2009 2010 粗電力生産 145 130 131 140 石油 10 16 4 3 天然ガス 8 32 24 29 石炭 120 60 64 61 風力発電 4 15 24 28 その他 3 7 15 19 電力容量 MW 1994 2000 2009 2010 10774 12600 13392 13728 大規模施設 9126 8160 7446 7446 小規模施設 773 1462 1774 1784 自家発電 339 574 677 680 風力タービン 527 2390 3482 3802 その他 9 12 14 16 燃料による地域暖房 PJ 1994 2000 2009 2010 粗生産 113 120 131 150 石油 6 4 6 4 天然ガス 25 42 36 45 石炭 56 39 34 36 余剰熱 3 4 3 2 ごみ,非再生 5 8 10 10 再生可能エネルギー 18 23 42 53 再生可能エネルギーの内訳 わら 4 6 8 12 木質 4 5 17 24 バイオ燃料 0 0 1 2 ごみ,再生 9 11 15 14 バイオガス 0 1 1 1 表1 デンマークにおける電力と熱暖房

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1)本稿で示している個々のデータの一部に関しては,西脇(2012),遠州編著(2010), 長谷川(1996,2011増補)をはじめとする先行研究による数値等を参考にした。 西脇文男(2012)『再生可能エネルギーがわかる』(日経文庫1255)日本経済新聞 出版社 遠州尋美編著(2010)『低炭素社会への選択―原子力から再生可能エネルギーへ―』 法律文化社 長谷川公一(1996,2011増補)『脱原子力社会の選択 増補版:新エネルギー革命 の時代』新曜社 2)一般に「アメリカ合衆国」が用いられているが,語義は「アメリカ合州国」であ り,語義に従って本稿では「アメリカ合州国」と表記する。 3) バーゼル条約により国境を超える有害廃棄物移動が全面的に禁止されたのは1993 年である。 4) 埋設処理の具体的な処理方法として,次の3つが実施ないし模索されている。 !ワンススルー。アメリカ合衆国が実施している方法。再処理せずガラス固化し て地中のコンクリート構造物で保管する。"再処理+地層処分。日本が模索してい る方法。使用済核燃料から核分裂性のウラン235やプルトニウム,マイナーアクチノ イドを抽出して核燃料として再利用する。核毒部分は高レベル放射性廃棄物として 排出されるのでガラス固化して地上管理施設で30年∼50年冷却保管し,その後地層 内に数万年以上隔離・保管する。この方法では,1t の使用済み核燃料が30∼50kg の高レベル放射性廃棄物と,大量の低レベル放射性廃棄物になるとみなしている。 #再処理+群分離+核種変換。消滅処理する方法であるが,仮定的理論の域をでな い。高レベル放射性廃棄物を更に群分離して,超長半減期のマイナーアクチノイド と長半減期核分裂生成物を,高速炉や加速器駆動未臨界炉で中性子照射して核分裂 させ,すべて短半減期の同位体に核種変換する。更に群分離により,ストロンチウ ム・セシウムなどの高発熱量核分裂生成物を分離して熱利用・放射線利用に振り向 け,有用高価な白金族やレアメタルを回収する。残渣の「低発熱・短半減期核分裂 生成物」だけをガラス固化して100―500年保管し,天然ウラン並みに放射線が低下し た時点で再利用または廃棄する。

5)Danish Energy Agency,2011,Energy in Denmark 2010.

6)DONG Energy, Vattenfall, The Danish Energy Authority and The Danish Forest and Nature Agency eds., 2006, Danish Offshore Wind : Key Environmental Issues, Dong Energy, Vattenfall, Danish Energy Authority, and Danish Forest and Nature Agency. 7)2004年8月にスウェーデンで開催された研究集会で組まれたエクスカーション時

に行った現地調査による。

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iso-lated locations で参加者に配付された,スコットランド環境庁の DVD 解説による。 9)次のドキュメンタリー映画による。

フランク=ディーチェ/ヴェルナー=キーファー監督,2008,“Das Schönauer Ge-fühl,” Fuss e.V.(シェーナウ・環境保全的な電力供給のための支援団体)。邦題「シ ェーナウの想い∼自然エネルギー社会を子どもたちに∼」。「市民の市民による市民 のための」電力供給会社 EWS の誕生に至るまでの軌跡を描いている。

10)2007年9月 Energy From The Edge の学会時に参加者に配布された報告書(CD― ROM)による。

Riso National Laboratory, Denmark et al, 2006, EU ―ASEAN Wind project 2005―06 :

Project reports.EC―ASEAN Energy Facility

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