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青森県内の二次医療圏におけるがん拠点病院の役割に関する研究

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Academic year: 2021

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43 厚生労働科学研究費補助金(がん対策推進総合研究事業)

(分担)研究報告書

青森県内の二次医療圏におけるがん拠点病院の役割に関する研究

研究分担者 松坂 方士 弘前大学医学部附属病院 医療情報部 准教授

研究要旨

青森県がん登録データを解析した結果、拠点病院へのがん医療の集約化が進行していた。二次医療 圏に拠点病院以外にがん診療を担う医療機関がない場合、集約化によって拠点病院のキャパシティー を超える危険性がある。

A.研究目的

がん拠点病院は二次医療圏に1施設を目安とし て、主に主要5部位のがん診療を担っている。そ の一方で、医師不足や自治体病院の財政状況の悪 化などにより地方ではがんを診療できる医療機関 が集約化されている。そのため、がん拠点病院の 役割が大きくなっている反面で、キャパシティを 超えた診療となることも懸念される。

今回の研究は、青森県がん登録データを解析し、

がん拠点病院が二次医療圏のがん医療に占める割 合を検討した。

B.研究方法

平成 25-27 年青森県がん登録データを解析し、

青森県内の二次医療圏におけるがん診療連携拠点 病院ががん患者の診断に占める割合を検討した。

これらを部位(胃、大腸、肝臓、肺、乳房)別、

および診断年別で比較した。

C.研究結果

拠点病院が診断に占める割合は、拠点病院以外 にがん診療病院がない二次医療圏で最も高く、拠 点病院以外にがん診療病院が存在する二次医療圏 が次に高かった。拠点病院がない医療圏が最も低 かった(この二次医療圏で拠点病院で診断された 患者は、すべて他の二次医療圏に移動して診断さ れた患者である。)。

全部位、胃、大腸、肺では、平成 25-27 年の間 に圏域内に拠点病院が存在する二次医療圏では拠 点病院が占める割合が高くなり、逆に圏域内に拠 点病院が存在しない二次医療圏では拠点病院が占 める割合が低くなっていた。

また、肝臓では、圏域内に拠点病院が存在する 2つの二次医療圏で、拠点病院が診断に占める割 合が低くなっていた。

D.考察

青森県では、がん医療の拠点病院への集約化が 進行していることが明らかになった。このことは、

がん医療の均てん化にとっては好ましいことだと 思われた。しかし、二次医療圏に拠点病院以外に がん診療を担う医療機関がない場合、集約化によ って拠点病院のキャパシティーを超える危険性が あり、肝臓がんで割合が低くなった2つの二次医 療圏では、そのような現象が起きていないかどう かを注意深く観察する必要があると思われた。

E.結論

がん医療に占めるがん拠点病院の割合が高くな ること、すなわちがん医療ががん拠点病院に集約 されることは、がん医療の均てん化にとっては好 ましいことである。しかし、過度の集約によって 拠点病院のキャパシティーを超える危険性がある ことも十分に考慮してがん医療計画を立案、実行 する必要がある。

G.研究発表

1. 論文発表

なし

2. 学会発表

なし

H.知的財産権の出願・登録状況

1. 特許取得

なし

2. 実用新案登録 なし

3.その他 なし

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