学校体育指導資料 第 48 集
望ましい運動部活動 の在り方 (四訂版)
平成 31 年3月
茨城県教育庁学校教育部保健体育課
改訂に当たって
県教育委員会では,平成9年3月に,運動部活動の指導が学校教育活動の一環として,効果的 に行われるよう「望ましい運動部活動の在り方」を刊行しました。その後,平成 14 年3月に改訂 を行い,平成 16 年7月に策定された「茨城県スポーツ振興基本計画」を受け,平成 18 年1月に も一部改訂を行いました。さらに,平成 25 年4月には,一部の顧問教員による生徒への体罰の状 況が把握されたことや柔道の部活動中において重大な事故が発生していることを受け,三訂版と して改訂を行いました。
今般,少子化が進展する中,運動部活動においては,従前と同様の運営体制では維持が難しく なってきており,学校や地域によっては存続の危機にあります。このため,スポーツ庁では,運 動部活動を持続可能なものとするため,運動部活動の在り方に関し,抜本的な改革に速やかに取 り組む必要があるとして,平成 30 年3月「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」
が公表されました。
このような中,本県では,平成 30 年5月,運動部活動は,全職員共通理解の下,生徒のバラン スのとれた生活と成長に配慮するとともに,運動部顧問の指導に係る業務の適正化が図られるよ う,学校全体の教育活動として適切な運動部活動の運営を図るため,「茨城県運動部活動の運営 方針」を策定し,運用を開始したところです。
また,平成 29 年3月に策定された「第2期スポーツ基本計画」では,運動部活動の具体的な 施策として,「スポーツ指導に係る専門性を有し,教員と連携して運動部活動をささえ,大会引 率も可能な部活動指導員について配置を促進する。」として,運動部活動における指導力の向上 や指導体制の充実を図ることを挙げております。
こうした国や県の動向,さらに,運動部活動指導員の活用など,運動部活動を取り巻く環境の 大きな変化に適切に対応するため,この度「望ましい運動部活動の在り方(四訂版)」を作成い たしました。
各学校におかれましては,これらの趣旨を踏まえた運動部活動を推進していただきますととも に,本指導資料を広く活用して運動部活動についてさらに理解を深められ,先生方の指導により,
一層充実した運動部活動が展開されることを願っております。
平成 31 年3月
茨城県教育庁学校教育部保健体育課長 益 子 雄 行
第 48 集 学校体育指導資料「望ましい運動部活動の在り方(四訂版)」
主な改訂内容等 1 改訂内容
ページ
改訂後 改訂前
P2~P4
中・高等学校学習指導要領 第1章 総則
(中学校平成 29 年3月,高校平成 30 年 3月)小学校学習指導要領解説 体育編 (平成 29 年3月)
中・高等学校学習指導要領 第1章 総則
(中学校平成 20 年 9 月,高校平成 21 年 11 月)
小学校学習指導要領 解説 体育編(平成 20 年 8 月)
P4 運動部参加者数の推移
(平成 26 年度~平成 30 年度)
運動部参加者数の推移
(平成 20 年度~平成 24 年度)
P17~P21
Ⅳ活動計画の作成例
年間計画例,月間計画例,週日誌(個人 用),活動日誌例(チーム用)
Ⅳ活動計画の作成と実践指導例 年間計画例,月間計画例,週間計画例
(個人用),活動日誌例 P39~P40 体育活動中における死亡・重度の障害事
故件数
運動部活動中における死亡・重度の障害 事故件数
P67
Q11 原則,朝の活動を行わないとあり ますが,「原則」とはどのようにとらえ ればよいですか
Q15 朝の練習はどのようにすればよい ですか
P93 学校における体育活動中(含む運動部活 動)の事故防止等について
学校管理下の運動中における事故防止に ついて
P100 資料 15 「第2期スポーツ基本計画」
(文部科学省 平成 29 年3月)の概要
資料 14 「スポーツ基本計画」(文部科 学省 平成 24 年3月)の概要
2 追加内容
ページ
内 容
P7~P8 部活動指導員の概要
P9 茨城県運動部活動の運営方針
P11~P12 適切な休養日の設定,参加する大会等の見直し
P22~P37
Ⅴ スポーツ医・科学的視点を踏まえた実践指導例 1 発育・発達段階から
2 運動部活動における生徒の悩み 3 生徒の「やる気」について 4 成長のための3大要素 5 スポーツ傷害予防 P39~P40 死亡・重障害事故の実例
P45 暑さ指数に応じた注意事項等
P61 5 セクシャルハラスメント防止について P70 Q18 部活動指導員とはどんな人ですか。
P71 Q19 部活動指導員の役割にはどんなことがありますか。
P71 Q20 部活動指導員には,どのような人物がふさわしいですか。
P73~P82 資料1 茨城県運動部活動の運営方針及び運動部活動の適切な運営等に係る取組の徹 底について 平成 30 年5月 30 日付け 保体第 444 号 通知 P95 資料 12 運動部活動等における熱中症事故の防止について
平成 30 年7月 23 日付け 保体第 776 号 通知
目 次
Ⅰ 運動部活動の意義と留意点等
1 意義………1 2 学習指導要領における運動部活動の位置付け………2 3 運動部活動の現状………4 4 運動部参加者数の推移(平成26年度~平成30年度)………4 5 運動部活動の課題………5
Ⅱ 地域と連携を図る開かれた運動部活動の在り方
1 新しい視点に立った運動部活動の展開………6
Ⅲ 運動部活動の運営
1 茨城県運動部活動の運営方針………9
2 指導体制の確立………10
3 顧問の役割………10
4 運動部活動運営の配慮事項………11
Ⅳ 活動計画の作成例 1 活動目標の設定………17
Ⅴ スポーツ医・科学的視点を踏まえた実践指導例 1 発育・発達段階から………22
2 運動部活動における生徒の悩み………24
3 生徒の「やる気」について………26
4 成長のための3大要素………28
5 スポーツ傷害予防………34
Ⅵ 安全管理と事故防止 1 体育活動中の事故防止………38
2 安全管理の方法と内容………40
3 緊急時連絡体制(例)………41
4 応急手当(RICE療法,骨折等の応急手当,熱中症,心肺蘇生法)………43
5 頭部及び頚部の事故………51
6 事故責任………53
7 訴訟例………53
Ⅶ 体罰を防止するために
1 「しない」・「させない」・「許さない」………55
2 運動部活動における体罰の防止………55
3 体罰に関する主な判例………57
4 事例に基づく研修資料………60
5 セクシャルハラスメント防止について………61
Ⅷ 運動部活動Q&A
Q1専門的知識や専門的技能をもたない顧問の場合どのように指導すればよいですか。………64Q2初心者の指導で留意することはどんなことですか。………64
Q3新年度における「チームづくり」の留意点はどのようなことですか。………64
Q4効率的な練習はどのようにすればよいですか。………64
Q5長期休業中の練習の進め方はどのようにすればよいですか。………65
Q6会議や出張等で顧問が練習に出られない時はどのようにすればよいですか。………65
Q7他校に運動部活動の指導を依頼するにはどのようにすればよいですか。………65
Q8対外試合などの引率の時,留意することはどのようなことですか。………66
Q9合宿をするときの留意点はどのようなことですか。………66
Q10教員特殊業務手当とはどんなものですか。………66
Q11運動部活動の運営方針の中で,原則,朝の活動は行わないとありますが,「原則」とはどのよう にとらえればよいですか。………67
Q12合同合宿や合同練習の手続き等はどのようにすればよいですか。………67
Q13高校入学前の中学校卒業生が出身中学校や進学予定の高校の運動部の練習に参加するにはどのよ うなことに留意すればよいですか。………67
Q14学校に希望する運動部が設置されていないが,中学校体育連盟・高等学校体育連盟主催大会に参 加したいという生徒の取り扱いについてはどのようにすればよいですか。………68
Q15運動部活動の外部指導者とはどんな人ですか。………69
Q16外部指導者を導入する場合,留意することはどんなことですか。………70
Q17顧問と外部指導者との役割分担はどのようにすればよいですか。………70
Q18部活動指導員とはどんな人ですか。………70
Q19部活動指導員の役割にはどんなことがありますか。………71
Q20部活動指導員には,どのような人物がふさわしいですか。………71
Q21過呼吸への対応はどのようにすればよいですか。………71
Q22「総合型地域スポーツクラブ」とはどのようなものですか。………72
Ⅸ 参考資料
資料1 茨城県運動部活動の運営方針及び運動部活動の適切な運営等に係る取組の徹底について……73資料2 卒業生及び入学予定者の部活動への参加について ………83
資料3 学校に該当する運動部がない生徒の体育大会参加について ………85
資料4 中学校体育大会の開催に伴う業務に従事する教職員の服務の取扱いについて………86
資料5 運動部活動等の生徒引率における旅客運送無許可バスの利用禁止について………87
資料6 自家用車の公務利用に関する取扱要項の運用について………87
資料7 児童生徒の運動競技について………88
資料8 中学生の国民体育大会への参加について………90
資料9 運動部活動指導中における個人情報等の盗難事故防止について………91
資料10 部活動における適切な指導について………92
資料11 運動部活動における事故防止について………94
資料12 運動部活動等における熱中症事故の防止について………95
資料13 茨城県スポーツリーダーバンク設置要綱………96
資料14 「スポーツ基本法」(文部科学省 平成23年8月施行)の概要………97
資料15 「第2期スポーツ基本計画」(文部科学省 平成29年3月)の概要………100
資料16 体罰の禁止及び児童生徒理解に基づく指導の徹底について………104
資料17 学校等の柔道における安全指導について………106
1
Ⅰ Ⅰ 運動 運 動部 部活 活動 動の の意 意義 義と と留 留意 意点 点等 等
1 意 義
運動部活動は,スポーツに興味・関心のある同好の生徒が参加し,各運動部活動の責任者の指導 の下,学校教育活動の一環として行われ,本県のスポーツ振興・発展の基盤を担っている。
また,運動部活動は,生涯にわたって豊かなスポーツライフを実現するための資質・能力を育成 し,体力や技能の向上を図る目的以外にも,異年齢との交流の中で,生徒同士や生徒と教師等との 豊かな人間関係の構築を図ったり,学習意欲の向上や自己肯定感,自主性,協調性,責任感及び連 帯感を育んだりするなど,生徒の多様な学びの場として,教育的意義が大きい。
これを学校教育活動に位置付け,顧問をはじめ学校が組織的に運営することにより,生徒のス ポーツ活動と人間形成を適切に支援するとともに,生徒の明るい学校生活を一層豊かなものとし,
生徒や保護者の学校への信頼感をより高めることにつながっている。さらには,運動部の取組が学 校の一体感や愛校心を醸成するということにもなる。
豊かなスポーツ ライフの実現
体力や技能の 向上
学習意欲の向上 明るく充実した 学校生活の展開
責任感や連帯感 の涵養 豊かな人間関係
の構築 個性の伸長
運動部活動の意義
2
2 学 習 指 導 要 領 に お け る 運 動 部 活 動 の 位 置 付 け
部活動については,小学校,中学校(平成 29 年告示)及び高等学校学習指導要領(平成 30 年 告示)の総則「教育課程外の学校教育活動と教育課程との関連」の中で,部活動の意義と留意点 等が下記の通り示されている。
<中学校学習指導要領 第1章総則 第5 1ウ>
<高等学校学習指導要領 第1章総則 第6款1ウ>
教育課程外の学校教育活動と教育課程の関連が図られるように留意するものとする。特に,生 徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動については,スポーツや文化,科学等に親しま せ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養等,学校教育が目指す資質・能力の育成に資するも のであり,学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意すること。その際,学 校や地域の実態に応じ,地域の人々の協力,社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との 連携などの運営上の工夫を行い,持続可能な運営体制が整えられるようにするものとする。
中・高校生の時期は,生徒自身の興味・関心に応じて,教育課程外の学校教育活動や地域の教育 活動など,生徒による自主的・自発的な活動が多様化していく段階にある。少子化や核家族化が進 む中にあって,中・高校生が学校外の様々な活動に参加することは,ともすれば学校生活にとどま りがちな生徒の生活の場を地域社会に広げ,幅広い視野に立って自らのキャリア形成を考える機会 となることも期待される。このような教育課程外の様々な教育活動を教育課程と関連付けること は,生徒が多様な学びや経験をする場や自らの興味・関心を深く追究する機会などの充実につなが る。
特に,学校教育の一環として行われる部活動は,異年齢との交流の中で,生徒同士や教員と生徒 等の人間関係の構築を図ったり,生徒自身が活動を通して自己肯定感を高めたりするなど,その教 育的意義が高いことも指摘されている。
そうした教育的意義が部活動の充実の中のみで図られるのではなく,例えば,運動部の活動にお いて保健体育科の指導との関連を図り,競技を「すること」のみならず,「みる,支える,知る」
といった視点からスポーツに関する科学的知見やスポーツとの多様な関わり方及びスポーツがもつ 様々な良さを実感しながら,自己の適性等に応じて,生涯にわたるスポーツとの豊かな関わり方を 学ぶなど,教育課程外で行われる部活動と教育課程内の活動との関連を図る中で,その教育効果が 発揮されることが重要である。
このため,本項では生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動について,
① スポーツや文化及び科学等に親しませ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養,互いに協 力し合って友情を深めるといった好ましい人間関係の形成等に資するものであるとの意義があ ること,
② 部活動は,教育課程において学習したことなども踏まえ,自らの適性や興味・関心等をより 深く追求していく機会であることから,第2章以下に示す各教科等の目標及び内容との関係に も配慮しつつ,生徒自身が教育課程において学習する内容について改めてその大切さを認識す るよう促すなど,学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意すること,
③ 一定規模の地域単位で運営を支える体制を構築していくことが長期的には不可欠であること から,設置者等と連携しながら,学校や地域の実態に応じ,教員の勤務負担軽減の観点も考慮 しつつ,部活動指導員等のスポーツや文化及び科学等にわたる指導者や地域の人々の協力,体 育館や公民館などの社会教育施設や地域のスポーツクラブといった社会教育関係団体等の各種 団体との連携などの運営上の工夫を行うこと,
をそれぞれ規定している。
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各学校が部活動を実施するに当たっては,本項や,中央教育審議会での学校における働き方改革 に関する議論及び運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン(平成 30 年3月スポーツ庁)
も参考に,生徒が参加しやすいよう実施形態などを工夫するとともに,生徒の生活全般を見渡して 休養日や活動時間を適切に設定するなど生徒のバランスのとれた生活や成長に配慮することが必要 である。その際,生徒の心身の健康管理,事故防止及び体罰・ハラスメントの防止に留意すること が大切である。
※ 下線部は高等学校学習指導要領に記載
<運動部の活動>
運動部の活動は,スポーツに興味と関心をもつ同好の生徒が,スポーツを通して交流したり,よ り高い水準の技能や記録に挑戦したりする中で,スポーツの楽しさや喜びを味わい,豊かな学校生 活を経験する活動であるとともに,体力の向上や健康の増進にも極めて効果的な活動である。
したがって,生徒が運動部の活動に積極的に参加できるよう配慮することが大切である。また,
生徒の能力等に応じた技能や記録の向上を目指すとともに,互いに協力し合って友情を深めるなど 好ましい人間関係を育てるよう適切な指導を行う必要がある。さらに,運動部の活動も学校教育活 動の一環であることから,生徒の主体的・対話的で深い学びの実現に向けた視点も参考に指導を行 うことが大切である。
加えて,運動部の活動は,主として放課後に行われ,特に希望する同好の生徒によって行われる 活動であることから,生徒の自主性を尊重する必要がある。また,生徒に任せすぎたり,勝つこと のみを目指したりした活動にならないよう留意する必要もある。そのため,例えば,競技を「する こと」のみならず,生徒自らが所属する運動部の活動を振り返りつつ,目標,練習計画等の在り方 や地域との関わり方等について定期的に意見交換をする場を設定することなどが考えられる。この ように,運動部の活動の意義が十分発揮されるよう,生徒の個性の尊重と柔軟な運営に留意した り,生徒のバランスのとれた生活や成長のためにも休養日や練習時間を適切に設定したりするな ど,生徒の現在及び将来の生活を見渡しながら,生徒の学びと生涯にわたるキャリア形成の関係を 意識した活動が展開されることが必要である。また,生徒の能力・適性,興味・関心等に応じつ つ,健康・安全に留意し適切な活動が行われるよう配慮して指導することが必要である。
なお,「学校教育法施行規則の一部を改正する省令」が平成 29 年4月1日から施行され,中学 校,義務教育学校の後期課程,高等学校,中等教育学校並びに特別支援学校の中等部及び高等部に おけるスポーツ,文化,科学等に関する教育活動(学校の教育課程として行われるものを除く。)
に係る技術的な指導に従事する部活動指導員について,その名称及び職務等を明らかにすることに より,学校における部活動の指導体制の充実が図られるようにした。
設置者(県や市町村)及び各学校においては,部活動指導員を活用する場合,部活動が学校教育 の一環であることを踏まえ,生徒の自発的,自主的な参加が促進されるよう部活動指導員との密接 な連携を図ることが必要である。
その際,部活動が,各学校の教育目標の実現に向けた主体的・対話的で深い学びの場となるよ
う,研修等の機会を適切に確保するなど,部活動指導員の指導力向上を図ることができる機会を適
切に確保することが求められる。
4
3 運 動 部 活 動 の 現 状
本県の運動部活動は,長年にわたり顧問の指導にかける情熱と献身的な取組により,生徒の体力 や技能の向上はもちろんのこと,他者を尊重し協働する精神や,公正さと規律を尊ぶ態度や克己心 を培うなど,豊かな人間形成を育む基礎を担っている。
しかしながら,今日においては,社会・経済の変化等により,教育等に関わる課題が複雑化・多 様化し,学校や教員だけでは解決することができない課題が増えている。とりわけ,少子化が進展 する中,運動部活動においては,従前と同様の運営体制では維持が困難になってきており,学校や 地域によっては存続の危機にある。
4 運 動 部 参 加 者 数 の 推 移 ( 平 成 2 6 年 度 ~ 平 成 3 0 年 度 )
<中学校> (人)
区 分 平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 参加者数 61,470 60,645 59,225 56,934 56,025 生徒総数 84,620 83,765 82,180 80,058 78,100 参加率 72.6% 72.4% 72.1% 71.1% 72.9%
男子 84.6% 84.1% 83.3% 81.4% 81.7%
女子 60.2% 60.2% 60.4% 60.3% 61.3%
外部指導者
活用数 627 613 647 558 594
※ 参加者数は,運動部活動に参加している生徒数(県中体連調査)
<高等学校> (人)
区 分 平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 参加者数 34,236 38,726 35,417 35,133 32,306 生徒総数 77,340 78,750 78,665 78,262 79,213 参加率 44.3% 49.2% 45.0% 44.9% 40.8%
男子 56.9% 66.8% 57.4% 56.8% 52.5%
女子 31.2% 30.9% 32.1% 32.4% 28.5%
外部指導者
活用数 104 103 103 134 119
※ 参加者数は,高体連,高野連の加盟者数(県立,私立高等学校全日制)と加盟者以外の部員
(マネージャー等)の合計(保健体育課調査)
平成26年度から平成30年度までの5年間における本県中・高・中等教育学校の運動部の参加者 数,生徒総数,参加率及び外部指導者活用数を示したものである。
少子化に伴い参加者数は減少している。参加率については,中学校は横ばいで高等学校は減少し ている。
外部指導者の数は,ここ5年間多少の増減はあるものの,中学校で約600名,高等学校で約100名 が外部指導者として活用されている。
<参考>
小学校学習指導要領解説 体育編
<クラブ活動 運動部の活動>
クラブ活動,運動部の活動は,スポーツ等に共通の興味や関心をもつ同好の児童によって行わ れる活動であり,体育の授業で学習した内容を発展させたり,異なる学級や学年の児童との交流 を深めたりするなどの成果が期待される。
このうちクラブ活動は,学校において適切な授業時数を充てるものとしており,学校や地域の 実態等を考慮しつつ,児童の興味・関心を踏まえて計画的に実施することが大切である。
また,運動部の活動は,主として放課後を活用し,特に希望する児童によって行われるもので
あるが,児童の能力や適性などを考慮し,教師などの適切な指導の下に,自発的,自主的な活動
が適正に展開されるよう配慮することが大切である。
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5 運 動 部 活 動 の 課 題
子供たちを取り巻く環境の変化により,学校が抱える課題も複雑化・困難化してきており,運動 部活動を取り巻く環境には運動部活動を推進していくための課題となる要因が多々存在している。
とりわけ,教員の多忙化の要因の一つとして指摘されている「部活動」については,顧問教員の 中には休養日もなく指導を行っている実態もあり,大きな負担を強いることで部活動が成り立って いる状況は正常ではなく,適正化を図る必要がある。また,勝利至上主義などによる行き過ぎた活 動は,生徒の心身に疲労を蓄積させ,スポーツ障害の要因となるだけでなく,バーンアウト(燃え 尽き)などの一因ともなると考えられる。したがって部活動の適正化を図る上で,生徒のバランス のとれた生活や成長を最優先とするべきである。
課題
適切な部活動運営と適正な活動時間(スポーツ障害,バーンアウト,ドロップアウト等の防止)
顧問の指導力の向上(スポーツ医学的・科学的な根拠に基づいた合理的な指導法の研修)
部員数の減少,顧問の高齢化等への対応,体罰やハラスメント等の不祥事 生徒の多様なニーズを踏まえた運動部活動の設置
地域の競技関係団体との連携を図る運動部活動の在り方
学 校
自己実現
学校教育活動
指 導 者体罰・ハラスメント
専門的知識を有 した指導者不足
多様なニーズ
経 済 的 負 担
勝利至上主義 レクリエーション的 楽 し み 志 向 者 学校週5日制
合理的な指導 科学的な指導
適正な活動時間
競 技 志 向 者 部 活 離 脱
転 部 ・ 移 籍 バーンアウト
部 活 離 れ
生 徒 数 の 減 少
運 動 部 活 動
スポーツ障害
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Ⅱ Ⅱ 地域 地 域と と連 連携 携を を図 図る る開 開か かれ れた た運 運動 動部 部活 活動 動の の在 在り り方 方
1 新 し い 視 点 に 立 っ た 運 動 部 活 動 の 展 開
(1)これからの運動部活動
学校教育としての運動部活動の実施にあたっては,「地域や学校の実態に応じ,部活動指導員 等のスポーツや文化及び科学等にわたる指導者や地域の人々の協力,体育館や公民館などの社会 教育施設や地域のスポーツクラブといった社会教育関係団体等の各種団体との連携などの運営上 の工夫を行い,持続可能な運営体制が整えられるようにすること」(学習指導要領総則から抜 粋)と明記されているように,学校や顧問には,地域をつなぐ橋渡してとしての「マネジメント 能力」がより求められている。
これまで,各学校では,地域と連携を図る取り組みとして,外部指導者や部活動指導員を導入 するなど,地域の優れた指導者を積極的に活用してきた。前述したように,平成 30 年度の本県の 中学校外部指導者数は,594 人(県中体連調べ)であり,調査を開始した平成8年度(57 人)の 10 倍以上と激増している。一方で,外部指導者の増加に伴い,活用校や顧問,生徒の間でトラブ ルになる事象も少なくない。そこで,本県教育委員会では,外部指導者や部活動指導員の資質向 上を目的とした研修会を行ったり,中・高等学校に対しては,活用規定の例や連携の在り方を示 した「運動部活動外部指導者活用Q&A」を周知したりしてきた。
また,取り組みの数は少ないが,総合型地域スポーツクラブとの連携や民間企業に指導の支援 を要請するケースも全国的にみられている。いずれにしても,現状を改革する試みである。
これらの試み以外にも,各学校においては,魅力ある運動部活動の実現のために,複数校によ る合同部活動やシーズン制による複数種目実施,総合運動部の設置など,「実態に応じた運動部 活動の改革」を考える時期にきている。
(2)運動部活動と地域社会との連携
① 部活動指導員等の活用及び地域スポーツクラブとの連携
「学校教育法施行規則の一部を改正する省令」が平成 29 年4月1日から施行され,中学校,
義務教育学校の後期課程,高等学校,中等教育学校並びに特別支援学校の中等部及び高等部にお けるスポーツ,文化,科学等に関する教育活動に係る技術的な指導に従事する部活動指導員につ いて,職務等を明らかにすることにより,学校における部活動の指導体制の充実が図られるよう になった。本県教育委員会では,運動部活動指導員配置事業において,市町村が「運動部活動指 導員」を任用し,中学校に配置することにより,顧問教員の業務に係る負担軽減及び運動部活動 の適正化を図っている。高等学校の運動部活動では,特に生徒数の減少が見込まれる地域におい て,学校単独で練習を実施することや大会など出場できない学校に,運動部活動指導員を活用す るとともに,複数校合同による部活動の実践研究を実施することを検討している。
また,県教育委員会,市町村教育委員会及び校長は,生徒のスポーツ環境の充実の観点から,
学校や地域の実態に応じて,地域のスポーツ団体との連携,保護者の理解と協力,民間事業者の
7
活用等による,学校と地域が共に子供を育てる視点に立った,学校と地域が協働・融合した形で の地域におけるスポーツ環境の整備を推進する。
② 部活動指導員等の活用上の留意点
部活動指導員及び外部指導者を活用する場合には,以下に示すような点に留意し,その指導 者と顧問及び学校側が十分な連携を図りながら,教育の中における運動部活動のねらいがより 効果的に達成されるよう配慮しなければならない。(運動部活動外部指導者Q&A 県教育委 員会HP 参照)
外部指導者の活用について
○運動部活動における指導の中心となるのは,あくまでも顧問(教員)であることを踏まえ ておく。
○外部指導者を選定する際には,スポーツの専門的な技術指導だけでなく,人間性や学校教 育への理解など,多方面の資質について十分検討することが重要。
○採用,活用について学校長の承認を得ること。
○事前に指導者と十分な打ち合わせを行うこと。
○活用期間中も定期的に打ち合わせを行い,外部指導者が顧問と一致した方針を持って指導 に当たれるようにする。
〔打合せ内容:例〕
・生徒の実態 ・部の運営方針 ・学校の実情 ・部の練習計画
・学校の教育方針 ・活動場 ・外部指導者の指導や関わりの範囲
・指導期間,指導日 ・事故防止について ・指導時間 ・指導内容
・謝礼,その他
③ 運動部活動への支援措置
本県教育委員会では,平成元年度から専門的実技指導者の不足している県内の中・高等学校 の運動部を対象に外部指導者を派遣するとともに(中学校は平成 28 年度廃止),平成 29 年度 から運動部活動指導員配置事業において,中学校に運動部活動指導員を配置している。また,
平成4年度から運動部活動指導者研修会を開催して顧問教員の指導力の向上に努めている。
さらに,市町村教育委員会においても外部指導者及び部活動指導員の活用が事業化されてお り,今後,校外の運動施設の活用も含めた学校と地域の連携が一層促進されることが望まれる。
なお,県教育委員会内に,県民のスポーツ活動の普及・発展を図るために有能なスポーツ活 動指導者の登録・紹介等を行う「茨城県スポーツリーダーバンク」(資料 13 参照)を設置して いる。
④ 部活動指導員の概要
ア 学校教育法施行規則の一部改正の概要
中学校,高等学校等において部活動の指導,大会への引率等を行うことができる職務を有 する部活動指導員について,規定を整備する。
イ 部活動指導員の主な職務
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(ア)部活動指導員は,学校の教育計画に基づき,生徒の自主性,自発的な参加により行われ るスポーツ,文化,科学等に関する教育活動(学校の教育課程として行われるものを除 く。)である部活動において,校長の監督を受け,教育的な部活動指導に従事する。
(イ)部活動指導員の主な職務として,部活動に係る以下のものが考えられる。
・実技指導,戦術指導,活動計画の作成,保護者との対応 ・学校外での活動(大会・練習試合等)の引率等
(ウ)校長は,部活動指導員に部活動の顧問を命じることができる。
ウ 部活動指導員に係る規則等の整備
学校の設置者は,部活動指導員に係る規則等を整備する。当該規則等には,部活動指導員 の身分,任用,職務,勤務形態,報酬及び費用弁償,災害補償,服務及び解職に関する事項 等必要な事項を定める。
エ 部活動指導員に対する研修
学校の設置者及び学校は,部活動指導員に対し,事前に部活動に関して必要な研修を行う ほか,その後も定期的に研修を行う。研修は,部活動が学校教育の一環であることなど部活 動の位置付けと教育的意義,生徒の発達の段階に応じた科学的な指導,生徒の人格を傷つけ る言動や体罰の禁止等について,十分に理解させるものとする。
オ 施行日
平成 29 年4月1日
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Ⅲ Ⅲ 運動 運 動部 部活 活動 動の の運 運営 営
1 茨 城 県 運 動 部 活 動 の 運 営 方 針 (1) 運営方針策定の趣旨
国のガイドライン及び県の「新たな運動部活動在り方検討委員会」の報告を踏まえ策定した。
公立中学校・高等学校段階の運動部活動を主な対象とし,以下の点を重視して,生徒にとっ て望ましいスポーツ環境を構築する。
・バランスのとれた心身の成長と豊かな学校生活を送ることができるようにする。
・学校教育の一環として教育課程との関連を図り,合理的でかつ効率的・効果的に取り組むこと。
・学校全体として運動部活動の指導・運営に係る体制を構築すること。
(2) 運営方針の主な内容
① 学校教育の一環としての運動部活動の適切な運営
・学校全体の教育活動として,全職員共通理解の下,運動部活動の運営を図る。
② 適切な運動部活動運営のための体制整備
・市町村教育委員会及び校長は,本運営方針に則り,「運動部活動の方針」を策定する。
・運動部活動顧問は,年間の活動計画並びに毎月の活動実績を作成し,校長に提出する。
・学校の運動部活動に係る活動方針及び活動計画を,学校のホームページ掲載により公表する。
③ 合理的でかつ効率的・効果的な活動の推進のための取組
・生徒の心身の健康管理,事故防止及び体罰・ハラスメントの根絶を徹底する。
・科学的な見地に基づき最大のトレーニング効果を得るため,計画的に休養日を設定する。
④ 適切な休養日等の設定
・中学校では週当たり2日以上,高等学校では週当たり1日以上の休養日を設ける。
・1日の活動時間は,中学校では,平日2時間程度,休業日は3時間程度。高等学校では,平日 2時間程度,休業日は4時間程度とする。
・週末に大会参加した場合は,休養日を他の日に振り替える。
・長期休業中は,ある程度長期の休養期間(オフシーズン)を設ける。
・原則として朝の活動は行わない。
⑤ 生徒のニーズを踏まえたスポーツ環境の整備
・生徒のニーズを踏まえた運動部の設置(体を動かす習慣の形成に向けた動機付けとなるもの)
⑥ 学校単位で参加する大会等の見直し
・校長は,茨城県中学校体育連盟,茨城県高等学校体育連盟,茨城県高等学校野球連盟,市町村 教育委員会が定める参加する大会数の上限の目安を踏まえ,参加する大会等を精査する。
<参考>
HPアドレス
http://www.edu.pref.ibaraki.jp/board/gakkou/karada/taiiku/bukatsu/sidou.html茨城県教育委員会ホームページ→学校教育→健康や体力を育む教育→学校体育→運動部活動→
茨城県運動部活動の運営方針・茨城県運動部活動の運営方針資料(別添1~別添 14)
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2 指 導 体 制 の 確 立
運動部活動は,運動部顧問の個人的な判断で活動の是非を問うものではなく,全職員の共通理解 の下,生徒のバランスのとれた生活と成長に配慮するとともに,運動部顧問の指導に係る業務の適 正化が図られるよう,学校としての組織力を高めながら,学校全体の教育活動として適切な運動部 活動の運営を図っていく必要がある。
3 顧 問 の 役 割
運動部活動の顧問は,運営・指導者として一方的な方針により活動するのではなく,生徒との意 見交換等を通じて生徒の多様な運動部活動へのニーズや意見を把握し,生徒の主体性を尊重しつつ,
各活動の目標,指導の方針を検討,設定することが必要である。さらに,生徒の心身の健康管理
(スポーツ障害・外傷の予防やバランスのとれた学校生活への配慮等を含む),事故防止(活動場 所における施設・設備の点検や活動における安全対策等)及び体罰・ハラスメントの根絶を徹底す る。
指導する際には,勝つことのみを目指すことのないよう,科学的な見地に基づき最大のトレーニ ング効果を得るため,計画的に休養日を設定することが必要なこと,また,過度な練習にはスポー ツ障害・外傷のリスクを高め,必ずしも体力・運動能力の向上につながらないこと等を正しく理解 する。
また,専門的知見を有する保健体育担当の教員や養護教諭,学校医等と連携・協力して,発育・
発達の個人差をはじめ,特に成長期における体と心の状態等に関する正しい知識を得た上で指導を 行う。
さらに,活動目標,活動方針,出場試合等,具体的な練習内容や方法等について,生徒や保護者 が十分に理解できるよう適切に伝えることが重要である。また,日頃の指導においても,運動部顧
校 長
副 校 長 ・ 教 頭
生徒指導部・特別活動部等 教務部・保健指導部等
運動部活動運営委員会 職員会議
運動部活動顧問会議
(連絡・調整) ・運動部活動方針の確認
・運営上の諸問題についての協議および検
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問と生徒間のコミュニケーションを十分に図り,練習においてできるだけ短時間に「誰が,何を,
いつ,どこで,なぜ(どのような目的で),どのように行えばよいか」等を的確に伝え,理解させ るとともに,安全に徹した指導が実現できるようにする必要がある。
主な顧問の役割
・年間活動等の計画の作成 ・広報活動(部活動通信等)
・施設・用具の管理と指導 ・部会の開催・運営
・部予算の確保と管理 ・顧問会議への出席
・部員名簿の作成 ・部員の事故防止と安全指導
・部員の健康管理 ・保健室や医療機関との連携
・実技指導 ・保護者会との連携
・部活動日誌等の活用と整理 ・地域団体との連携
・大会への引率 ・中体連・高体連との調整
4 運 動 部 活 動 運 営 の 配 慮 事 項
運動部活動を適切に運営するためには,以下の5項目について特に配慮することが大切である。
(1) 適切な休養日の設定
① 中学校では,学期中は週当たり2日以上,高等学校では週当たり1日以上の休養日を設ける。
(中学校では,平日は少なくとも1日,土曜日及び日曜日(以下「週末」という。)はいずれ か1日以上を休養日とする。また,週末に大会参加等で活動した場合は,休養日を他の日に振 り替える。)
② 長期休業中における休養日の設定は,学期中に準じた扱いを行う。また,生徒が十分な休養 を取ることができるとともに,運動部活動以外にも多様な活動を行うことができるよう,ある 程度長期の休養期間(オフシーズン)を設ける。
③ 中学校では,1日の活動時間は,平日は2時間程度,休業日(学期中の週末を含む)は3時 間程度とする。高等学校では,1日の活動時間は,平日は2時間程度,休業日(学期中の週末 を含む。)は4時間程度とし,できるだけ短時間に,合理的でかつ効率的・効果的な活動を行 う。
④ 心身の疲労が解消できる十分な休養をとるための時間の確保や,学校生活に支障を来すこと がないよう,原則として朝の活動は行わず,放課後の限られた時間で活動していく。
(2) 参加する大会等の見直し
顧問は,参加する大会・試合等を把握し,生徒のバランスのとれた生活と成長に配慮するとと
もに,生徒の教育上の意義や,負担が過度とならないことを考慮して,参加する大会・試合等を
精査する必要がある。
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(例)県総体・県新人大会を含め,一か月当たり1大会程度とすることが望ましい。
(3) 民主的な運営
生徒が積極的に運動部活動に参加し,楽しく継続的に活動できるようにするために,計画,実 践,評価のすべてに生徒が参加できるようにするとともに,一人一役,役割分担等に配慮し,生 徒一人一人が意欲的に取り組めるような民主的な運営が大切である。
① 活動組織の例
② リーダーの位置付けと役割
顧問
部長(主将))
副部長 副部長
救護係 技術係 用具係 練習計画係 記録係 試合計画係
・応急手当
・救急箱の管理
・技術指導
(ポジション)
・用具の点検,管理
・購入希望品の調整
・大会日程に基づ く練習計画立案
・毎日の練習記録
・試合結果の記録
全体ミーティング
・練習試合の計画
全体のリーダー
(部長・主将)
部 全 体 の ま と め
練 習 計 画 と 実 践
他 の 部 ( 長 ) と の 連 携
好 ま し い 人 間 関 係 の 確 立
・チームワークの醸成
・副部長,各係長との連携
試 合 等 の 結 果 報 告
・練習計画の作成,確認,反省
・出欠確認,健康観察,安全配慮
・ミーティングの実施
・部長会議への参加
・部員の悩み等の相談
・試合の反省,課題の設定
種目別・ポジシ ョン別リーダー
種目別・ポジション別練習 の計画と実践
部長,他の種目別ポジショ ン別リーダーとの連携
・練習計画の作成,確認,反省
・出欠確認,健康観察,安全配慮
・ミーティングの実施
・技術的なポイントの指導
・練習内容,場所の確認・調整
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③ リーダー養成研修会について
(4)豊かな人間関係の育成
豊かな人間関係を構築することは,部活動運営を円滑にする上で大変重要なことである。
① 生徒と顧問のかかわり
運動部活動において顧問の指導は,生徒の取組に大きく影響し,その成果を左右するもので ある。
指導に当たっては,下の図のような場や機会をとらえて,きめ細かにかかわり合っていくこ とが望ましい。
信 頼 関 係 の 確 立
生 徒 顧 問
実 態 把 握 ミ ー テ ィ ン グ 部 活 動 日 誌 心 の 交 流
○一人一人を知る
・欲求,経験,能力,
性格,健康面,学 習面,生活態度等
・保護者の願い,要 望
○個に応じたねらい をもたせる
・適正,興味,関心,
能力から
・チーム内での役割 から
○顧問の体験談
・失敗談,苦労話,
感動したこと等
○技術アドバイス
・基礎基本,戦術,
作戦,ルール等
○精神面
・忍耐力,集中力,
気力,プレッシ ャー等
○マナー・態度
・あいさつ,チーム ワーク,時間の使 い方等
○励まし,称賛等
○部日誌
・活動内容の確認,
健康状態の把握,
課題確認
○個人ノート
・技術的アドバイス
・精神的アドバイス
・悩みのアドバイス
・顧問への質問
○班ノート
・技術的アドバイス
・精神的アドバイス
・悩みのアドバイス
・顧問への質問
○生徒から見た顧問 の存在
・指導者
生き方,考え方を 学び,尊敬される 存在,共に技術を 磨き合い,目標と する存在
・相談相手 悩みや不安を取り 除き,頼れる存在 リ ー ダ ー の 資 質 向 上
各 運 動 部 間 の 共 通 理 解
講 話
実 技
各 部 の 交 流 ・ 情 報 交 換
・リーダーの在り方
・好ましい人間関係の在り方
・自主的運営の在り方
・生理学,栄養学,トレーニング理論
・顧問,外部講師による経験談等
・応急手当,スポーツマッサージ等
・効果的な練習方法の紹介
・不安や悩みについての話し合い等 研 修 会
ね ら い
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② 生徒同士のかかわり
好ましい上級生・下級生の関係
・一人一役の民主的な部活動
・お互いの意見交換ができる部活動
・率先垂範のできる上級生
・上級生から学べる下級生
・悩んだとき助け合うことができる部活動
・互いに競い合える部活動
・よいところを認め合える部活動
③ 生徒をとりまく環境とのかかわり
運動部活動に関わる諸問題を解決するに当たっては,生徒を取り巻く諸環境に働きかけてい くことが大切である。
学 級 担 任
顧 問 保 護 者
生 徒
○入部届け ・健康状態 ・勉強との両立 ・友人関係の悩み
○活動の様子 ・意欲・活躍 ○友人関係 ○活動の様子
・意欲・活躍
○友人関係
励まし
励まし 励まし
○部活動への希望・不安 ○勉強との両立 ○協力・要望
○部の経営方針 ○部活動だより ○援助・協力
○学級生活の様子
・授業態度
・当番活動
・学習との両立
・健康状態
○学校行事への参加
○学年会での話題
○養護教諭から
○本人の悩み
部活動だより 保護者・生徒
○顧問の願い
○生徒の紹介
○保護者へ協力してもらいたいこと
○練習の様子(頑張っている生徒の紹介など)
○練習計画(年間,月間,週間)
○試合日程(公式大会,練習試合)
○試合結果,大会結果の報告
○部活動と勉強の両立についてのアドバイス
○活動についての要望
○悩み,不安
○家庭での様子
○学習との両立
学 び 合 い 助 け 合 い 認 め 合 い
上級生 下級生
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(5)運動部活動と学習の両立
運動部活動と学習の両立については,多くの生徒が悩み,その解決について努力している。両 立のためには,生徒の実態を踏まえた練習を計画し,短時間で効果の上がる方法等を工夫するな どして学習時間の確保に努めることが大切である。
また,入部,転・退部等についても生徒の側に立って適切に対応することが大切である。
① 両立を阻害する要因と対応
② 入部と転・退部への対応
運動部活動を行っていく上で,生徒は人間関係のトラブルや技術面の悩みなど多くの問題に 直面することがあるが,このような機会をとらえてよりよい運動部活動と生徒のかかわりを指 導していくことが大切である。
ア 入部
保護者・学級担任のアドバイス
自己を知る 選 択 決 定
自 己診断 部活動紹介 部 活 動 見 学 体 験 入 部 ・ 仮 入 部 正 式 入 部
入 部 届 け
〈生徒が部決定に至るまでの留意事項〉
・過去の経験 ・各部の説明する機会の充実 ・練習の方法,量を見る
・興味・関心 ・能力・適正 ・部の雰囲気をつかむ
・顧問の指導の様子を見る 精神的・肉体的な疲労
学習時間等の不足
○生徒の体力・健康状態に合った練習の内容と量の工夫
○疲労回復のための体操・ストレッチの工夫
○練習計画(年間,月間,週間)での練習量の調整
○定期的な休養の設定(活動しない日の設定)
○休養の取り方のアドバイス
○楽しく活動できる雰囲気づくり
○すべての活動において時間を守る習慣づくり
○練習開始と終了の時刻の厳守
○下校指導(練習終了後,すぐに下校させる)
○家庭での学習計画の立案
〈要 因〉 〈対 応〉 〈顧問・保護者〉
練習の
工夫
援 助
支 援
16 イ 転部・退部について
[入部申込書,転・退部届の例]
部活動転部届
年 組 番 生徒氏名 保護者氏名 印 住所 ℡ ( )
部⇒ 部
年 月 日 理由
決 裁 中
前顧問 印 学級担任 印
( )部顧問 印 部活動退部届
年 組 番 生徒氏名 保護者氏名 印
住所
℡ ( ) 退部する
部 年 月 日
学級担任 様 担任印 顧 問 様 顧問印 理由
転 部・ 退部の 申し 出 話 し 合 い 転 ・ 退 部 届 新たな方向
・保護者 悩み
・本 人 問題・傷害
・顧問
・学級担任
・友人
・養護教諭
・保護者
・転部先の顧問
・転部先の友人
・継続
・転部
・退部
観察 励まし
充実した学校生活
部活動入部申込書
年 組 番 生徒氏名 保護者氏名 印
住所
℡ ( ) 入部する部
年 月 日
学級担任 様 担任印 顧 問 様 顧問印
保護者の考え
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Ⅳ Ⅳ 活動 活 動計 計画 画の の作 作成 成例 例
活動計画を作成する際には,学校教育目標の実現に向けて,年間計画,月間計画等等を立てて計 画的に進めるようにする。また,週日誌や活動日誌等を活用し,主体的に取り組めるようにする。
運動部活動は,保護者や地域から生徒の健全育成の場として期待されており,競技志向者と楽しみ 志向者が共存し楽しく充実した運動部活動を展開していく必要がある。そのため,練習内容の精選 や練習方法を工夫・改善し,生徒の意欲を引き出し,一人一人が充実した活動にすることが重要で ある。
1 活 動 目 標 の 設 定
学校目標の具現化のための運動部活動の運営方針を策定し,その方針に基づいた各運動部の活動 目標を作成していく必要がある。その際,顧問の指導理念だけでなく,保護者の要望や生徒一人一 人の実態や適性等を十分に踏まえて立案することが大切である。
2 活 動 計 画 の 作 成
(1)活動計画作成上の基本的な考え方
① 学校行事,大会(試合)等の日程等を考慮
② 練習内容等について生徒理解を踏まえた立案と実施
③ 環境(施設,用具,人数,地域の立地条件等)を踏まえた立案と実施
④ 生徒の実態(体力,技術,意欲,経験,体調等)を踏まえた立案と実施
⑤ 保護者,地域との連携を図る
⑥ 長期休養期間(オフシーズン),休養日の設定
学 校 教 育 目 標
運 動 部 活 動 運 営 方 針
各 運 動 部 の 活 動 目 標
生 徒 の 実 態
顧 問 の 指 導 理 念 保 護 者 の 願 い
個 人 の 活 動 目 標
競技面 技能面 生活面 体力面 精神面
生 徒 の 要 望
運 動 部 活 動 の 活 動 目 標 の 立 て 方
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(2)年間計画例
顧問名 顧問:○○,副顧問:○○
部員数 1年 ○○人(男,女) 2年 ○○人(男,女) 3年 ○○人(男,女) 活動日 及び
活動場所
火・水・木・金・土(日):体育館
体育館が使用できない日は,グラウンドで実施(雨の日は〇〇〇)
休養日 月・土(日)※原則,休日のどちらか1日は休養日(中学校)
年間目標 ○○○○
月 大会,計画等 学校行事 活動概要 1
年 2 年
3 年 4 仮入部,見学期間(~日まで)
地区春季大会
入学式 体育祭
○○ 基
礎 準 備 期
基 礎 鍛 錬 期
専 門 準 備 期
完 成 5 関東大会県予選大会 中間テスト ○○ 期
6 各市郡地区予選大会
全国大会県予選 関東大会 期末テスト
○○
試 合 期
7 夏季休業 ○○
8 全国大会 夏季合宿等 ○○
専 門 鍛 錬 期 試 合 期
9 地区秋季大会 体育祭 ○○
10 秋季大会 文化祭
中間テスト
○○
11 新人大会 ○○
12 年末
期末テスト 冬季休業
○○
1 年始 冬季休業 ○○
2 学年末テスト ○○
3 春季大会 春季休業 ○○
○各期における生徒・顧問の活動概要と説明例
期 生 徒 顧 問
基礎準備期
部活動見学・体験,基礎基本の定着 競技内容,ルールの理解
生徒の実態把握と意欲の向上 練習計画・立案
練習場所の調整 リーダーの養成 基礎鍛錬期
練習内容の理解
基本動作の習得(実態に合わせて適宜,
練習内容の変更と質の向上)
基本的練習計画の指導
(練習強度調整)リーダーの養成
競技の特性に合わせて基本的技能の 練習の計画立案
専門準備期
基本的技能の練習(部分練習)
試合に向けた応用練習
他校との合同練習で新しい技術の習得
練習強度の調整 リーダーの指導 競技の特性に合わせて試合に向けた 課題練習の計画立案
専門鍛錬期
専門的技能の練習 試合に向けた実践練習
戦略的練習計画立案 課題練習指導 リーダーの指導
試合に向けた戦術や知識の導入 完 成 期
試 合 期
総合的な実践練習
(戦略的な練習など)
総合的練習指導 全体活動の総括
○練習内容 や部員たち に身に付け させたい力 など,具体 的な活動に ついて記入 入する。
平成○○年度 ○○○部 年間活動計
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(3)月間計画例
○○○部 活動計画 (平成○○年○○月)
今月の目標 ○○○○ ※年間目標に基づいて技術的な達成目標を記入する。
今月の言葉 生徒の実態に合わせて,生徒に伝えたい言葉を記入する。
日 曜 活動 日程及び練習時間など 行 事 備 考 下校時刻など
1 水 ○ 特別日課 18:00完全下校
2 木 ○ 3 金 ○ 4 土 ○ 5 日 休 6 月 休 7 火 ○ 8 水 ○ 9 木 ○ 10 金 ○
11 土 ○ 8:00~12:00 (高校)
12 日 休
13 月 休 テスト期間休み 14 火 休
15 水 休 16 木 休 17 金 休 18 土 休 19 日 休
20 月 休 期末テスト
21 火 ○ 期末テスト
22 水 ○ 23 木 ○
24 金 ○ 生徒会・委員会活動
25 土 休
26 日 ○ 練習試合8:00集合 会場:○○学園
現地集合・現地解散 12:30終了予定 27 月 休
28 火 ○ 29 水 ○ 30 木 ○ 31 金 ○
連絡事項
・○○○○
・○○○○
20
(4)週日誌(個人用)
○○○部活動 個人週日誌
年 氏名 チームの目標を考えて,今週の練習に対する個人の課題
今週の目標
個人の生活や練習の振り返り 日付・曜日 起床
時間
食事
(○・△・×)
練習でできるようになったこと,新たに気付いたこ とや意識したことなど反省や振り返り
就寝 時間
/ 月 時 分
朝
(A ・ B ・ C)
時 昼 分
夕
/ 火 時 分
朝
(A ・ B ・ C)
時 昼 分
夕
/ 水 時 分
朝
(A ・ B ・ C)
時 昼 分
夕
/ 木 時 分
朝
(A ・ B ・ C)
時 昼 分
夕
/ 金 時 分
朝
(A ・ B ・ C)
時 昼 分
夕
/ 土 時 分
朝
(A ・ B ・ C)
時 昼 分
夕
/ 日 時 分
朝
(A ・ B ・ C)
時 昼 分
夕 1週間の評価と振り返り
※個人の課題に対して,できたこと,できなかったことを振り返り,理由も記入する。
反 省
顧問所見
*チームの課題や月や年間目標に基づいて,具体的な個人の達成目標を記入する。