本稿では,私が第5内科(循環器内科)より保健学科に着任後に参画した医科歯科連携のプロジェクトについて,
そして医学部の地域連携協定に基づく研究について紹介する。
1.医科歯科連携に基づく研究:松本市歯科医師会を中心とし,松本市医師会や有識者により研究会が組織され,
医科歯科連携による先進予防医療研究会・松本(D-CAMP 松本)と名付けた。D-CAMP とは,Dental and Medi- cal Collaboration for the Advanced Medical Prevention である。松本市の歯周疾患検診の結果と,国民健康保険 の診療報酬明細(レセプト)上の病類コードを突合し,歯周疾患検診異常と全身疾患の関連を解析した。2008~
2015年度に歯周疾患検診を受診した6,068例のうち,国民健康保険による診療を受けた2,574例を調査した結果,残 存歯数の減少 健全歯数の減少,喪失歯数の増加は 脳心血管病,高血圧性疾患,糖尿病等の代謝性疾患の病名を 有するリスクが高いことが示された。また,骨の密度および構造の障害など骨格系疾患とも関連した。歯周疾患・
オーラルフレイルと全身疾患との関連が松本市の調査で明らかとなり,口腔保健の意義が示された。循環器領域の 診療ガイドライン等には口腔歯周疾患の介入による脳心血管病の予防の意義は未収載であるが,脳心血管病対策5 か年計画で基盤となっている0次予防(危険因子の発現予防)に,口腔保健が含まれることが期待される。
D-CAMP 松本では今後,研究成果に基づいて歯科―医科の相互紹介を推進する診療連携を構築し,市民の健康増 進への貢献を目指している。0次予防の方策は地域保健と健康啓発を推進するものであり,保健学科の地域貢献と して意義がある。このプロジェクトの詳細が掲載された Impact 誌の記事(DOI : https://doi.org/10.21820/2398707 3.2018.12.15)を転載した。
2.医学部の地域連携協定に基づく研究:北安曇郡松川村と信州大学医学部の地域連携は協定の締結後5年が経過 した。平成30年度より新たに東筑摩郡麻績村と地域連携協定を締結し 1年が経過した。それぞれにおいて,食育 を中心とした学校保健への貢献(児童・生徒の生活習慣病予防),特定健診と身体活動能力調査,認知症予防など の取り組みが展開されている。地域保健データに基づいた健康課題の抽出,そして健康課題に対する対策や取り組 みについて,活動の推進とともにその前向き調査による成果の検証が課題である。
平成 28 年に第 5 内科(循環 内科 り保健学科に
1. 医科歯科 携 基づく 究:松本市歯科医師会 し,松本市医 会 有識 より 究会が 組 さ 歯 連 よる先 防 松本 CA P 松 。 C と ,
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異常と全身 患 解析 た 201 度 歯周疾患検診 受診した 068例のうち 民健康保険による診療を受けた2 574 調 した結果 残 歯数の減 健全歯数の減少 喪 歯 数の増加 脳心血管病 血圧性疾患 糖 病等の代謝性疾患の病名を するリスクが高いことが 示された また 骨の密度お び構造の障害など骨格系疾患とも関連 た 歯周疾患・オーラルフレ イルと全身疾患との関連が松本市の調査で明らかとなり 口腔 健の意義が示された 循環 領域の 診療ガイ ライン等には口腔歯周疾患の介入による脳心血管病の予防の意義は未収載で るが,脳心 血管病対策5か 計画 基盤となっ いる 0 次 防(危険 子 発現 防)に,口腔 含まれる ことが期待 れる。 CAMP 松本では 後 研究成果に基づいて歯科-医 の相互紹介を推 る診療 連携を構築し 進 貢献 指し る。0 次予防 方 は 域保 と健康啓 を推
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医学部保健学科看護学専攻老年看護学 伊澤 淳
222 信州医誌 Vol. 67
信州医誌,67⑶:222,2019
W aʼ w? ―研究室探訪―