金属鉱業情報
平成 20 年 9 月 3 日 Vol.15 No.35
ニュース・フラッシュ
独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構 金属資源情報センター
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―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― [中南米] チリ:大手民間鉱山会社の 2008 年上期の収益は 89.9 億 US$ チリ:Antofagasta Minerals 社の 2008 年上期収益 は前年比 8.8%増 チ リ : Gabriela Mistral(Gaby)銅 山 、 2008 年 中 は CODELCO が 100%所有 チリ:2008 年 7 月銅生産実績-前年同月比 5.5%減 アルゼンチン:法律家が Mendoza 州の鉱業規制法を 憲法違反と批判 アルゼンチン:Xstrata ら 3 社は Alumbrera 周辺探 鉱に 360 万 US$を投資 ブラジル:INB による国内ウラン資源の原子発電所 への供給計画 ベネズエラ:鉱業法改正進展なし ペルー:鉱業権の新たな有効期限、9 月中に適用開始 ペルー:2008 年 7 月の鉱産物輸出額、拡大を持続 ペルー:Votorantim、ペルー企業を相次いで買収か ペルー:APEC マイニングタスクフォース終了 ペルー:余剰利益税法案が国会に提出 ペルー・ボリビア:大韓鉱業振興公社 KORES、ペル ー、ボリビアでの活動状況 メキシコ:Pitarrilla 銀プロジェクトの資源量増加 メキシコ:2008 年 6 月主要非鉄金属生産量、長引く 銅生産の不振 ドミニカ共和国:Cerro de Maimon 金・銀・銅鉱山 の操業開始 ドミニカ共和国:Xstrata Nickel、Falcondo のニッ ケル生産を 4 か月休止 パ ナ マ ・ カ ナ ダ : Petaquilla Copper 社 は Inmet Mining による 338 百万 US$の買収提案に合意
[北米]
カナダ:Vale Inco 社のニッケル製錬所、NL 州の認 可取得
[欧州・CIS]
グリーンランド:Angus & Ross 社、財政赤字で Black
Angel 鉛・亜鉛鉱山の再開を延期 スウェーデン:Kallak 鉄鉱石探鉱プロジェクトの JV 締結 [アフリカ] DRC コンゴ:同国政府は鉱業契約を見直し-FCX、 Lundin Mining 社らは契約内容の変更を求められる 南ア:ウラン輸出の規制を検討 ザンビア:Glencore、15 億 US$のザンビア水力発電 開発に向けて JV 投資を計画 [アジア] インドネシア:Grasberg 銅・金鉱山 2008 年第 2 四 半期生産実績 インドネシア:エネルギー鉱物資源大臣、新鉱業法 成立後の既存 COW の取扱いについて表明 インドネシア:新規銅製錬所建設の動き 中国:四川宏達集団公司、四川省のバナジウム、チ タン開発に投資 中国:江西銅業集団公司、2008 年上期の売上高と純 利益大幅増 中国:2008 年 1~7 月の国内銅精鉱生産量は昨年同 期比 14.5%増の 51 万 t 中国:四川省攀枝花-会理地震、鉛・亜鉛生産への影響なし 中国:内モンゴル鳥努格吐山銅・モリブデン開発プ ロジェクト順調に進行 中国:金川集団公司、ケニアのチタン・プロジェク トを買収 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
チリ:大手民間鉱山会社の 2008 年上期の収益は 89.9 億US$ 8 月 29 日付け地元紙によると、チリ大手民間鉱山 会社 17 社の 2008 年上期売上高は前年同期比 22.5% 増の 161.8 億 US$、収益は同 16.9%増の 89.9 億 US$を 記録した。これは、エネルギーコストの急騰、硫酸な どの原料価格の値上りなどの原因により生産コスト が 上 昇 し た に も 拘 わ ら ず 、 2008 年 上 期 の 銅 価 が 3.68US$/lb と、前年同期の 3.07US$/lb と比べ 19.8% 上昇したためである。この結果、所得税は前年同期比 30.7%増の 23.2 億 US$、鉱業特別税は同比 47.5%増 の 4.2 億 US$となり、いずれも過去最高を記録した。 チリ証券・保険監督局に提出された鉱山会社の営業 報告書によると、収益のトップを飾ったのは 2007 年 同様 Escondida で、前年同期比 10.4%増の 39.0 億 US$を計上した。第 2 位は Collahuasi、第 3 位は Los Pelambres であった。 チリ鉱業協会は、銅価が引続き高値を維持している ため、大手民間企業の収益は 2008 年下期も好調で、 民間鉱山会社が納める鉱業特別税は 10 億 US$に達す ると予測している。 (単位:百万 US$) 鉱山会社 売上高 収益 売上高 利益率(%) 所得税 鉱業特別税 Escondida 6,370.80 3,897.20 61.2 999.6 172
Doña Inés de Collahausi 1,856.70 1,043.90 56.2 263.2 50.3
Los Pelambres 1,698.90 1,018.70 60.0 264.1 48
Anglo American Sur 1,432.80 779.4 54.4 188.5 40.3
Candelaria 915.8 412.6 45.1 116.5 19.5
Zaldivar 532.1 322.8 60.7 82.1 15.1
Cerro Colorado 524.6 286.5 54.6 76 14
El Abra 691.9 282.2 40.8 77.7 14.5
Anglo American Norte 525.4 193.7 36.9 60.4 14.1
El Tesoro 384.3 186.3 48.5 51 8.6
Quebrada Blanca 358.4 178.7 49.9 45.1 8.4
Xstrata Lomas Bayas 239.7 123.8 51.6 32.2 5.3
Meridian 193.6 101.6 52.5 24.9 2.4 Michilla 173.8 52.1 30.0 12.9 2.9 Pucobre 165.1 52 31.5 12.6 1.3 Carmen de Andacollo 87.5 49.6 56.7 10.3 0.04 Florida 30.7 6.5 21.2 1.9 - 民間鉱山会社計 16,182.10 8,987.60 55.5 2,319.00 416.7 CODELCO 8,727.10 1,389.10 15.9 1,994.00 161.5 総計(含 CODELCO) 24,909.20 10,376.70 41.7 4,313.00 578.2 情報源:チリ証券保険監督局 (2008. 9. 2 サンティアゴ 平井浩二) チリ:Antofagasta Minerals社の 2008 年上期収益は 前年比 8.8%増 8 月 27 日付け Antofagasta Minerals 社発表による と、銅生産量増と銅価の高騰により、同社の 2008 年 上期売上高は前年同期比 23.9%増の 24.1 億 US$、収 益 は 8.8% 増 の 7.9 億 US$と な っ た 。 銅 生 産 量 は 10.1%増の 233,600t、モリブデン生産量は 22.4%減 の 3,800t であった。 同社グループのキャッシュコストは資材・エネルギ ー コ ス ト の 増 加 と モ リ ブ デ ン 減 産 に 伴 う モ リ ブ デ ン ・ ク レ ジ ッ ト の 低 下 に よ り 、 2007 年 上 期 の 0.30US$/lb から大幅高の 0.72US$/lb となった。 (2008. 9. 2 サンティアゴ 平井浩二) チ リ : Gabriela Mistral(Gaby) 銅 山 、 2008 年 中 は CODELCOが 100%所有 8 月 25 日付地元紙によると、CODELCO は 2008 年中 に Gabriela Mistral 銅 山 (SxEw) の 権 益 を 中 国 Minmetals に 売 却 す る 可 能 性 は 低 い と 発 表 し た 。 Minmetals は同山の権益 49%を取得できるオプショ ン権を保有しているが、これを 2008 年中に行使する ことが困難となった。 現在、CODELCO は Minmetals に対し、同山の権益 49% を取得しない見返りとして、海外において共同探鉱を 行う案を提示しているが、合意に至っていない。この 交 渉 期 限 は 11 月 と さ れ て お り 、 交 渉 期 限 以 後 に Minmetals が同山の権益 49%取得のオプション権を
行使した場合も手続に数か月を要す見込みであり、 Minmetals が権益を取得できるのは 2009 年以降とな る。この結果、Gabriela Mistral の 2008 年の生産計 画量 80,000t は CODELCO の生産量として加算される。 【補足】 CODELCO は同権益を Minmetals に譲渡することに難 色を示している。Minmetals との契約は銅価高騰前の 契約であり、CODELCO は Minmetals に破格の条件を出 したとチリ国会等で批判されており、また、CODELCO 労組も同権益を Minmetals に売却することに大反対 している。また、CODELCO の銅生産量は最近減少傾向 にあり、GM の生産量全量を加えないと 2008 年も前年 から大幅減産となるため CODELCO としては何とかし て同鉱山の権益 100%を維持したい、それが無理な場 合でも、少しでも Minmetals の権益を小さく抑えたい と考えており、CODELCO は Minmetals に対し、何らか の交換条件を与えて、オプション権を行使しないよう に説得している状況と認識される。ちなみに 4 月、 CODELCO 総裁は、「CODELCO そしてチリは、今まで一度 交わされた契約は守る精神を貫いている。そのため、 CODELCO が交わした契約は遂行する。」と断言してい た。(ニュースフラッシュ No.08-15(2008 年 4 月 16 日付)) (2008. 9. 2 サンティアゴ 平井浩二) チリ:2008 年 7 月銅生産実績-前年同月比 5.5%減 チリ統計局の発表によると、2008 年 7 月及び 2008 年 1~7 月間の銅生産量は以下のとおり。 (単位:t) 2007 年 7 月 2008 年 6 月 2008 年 7 月 前年同月比 前月比 2007 年 1~7 月 2008 年 1~7 月 前年比 精鉱 241,549 245,012 201,329 -16.7% -17.8% 1,600,182 1,540,557 -3.7% カソード 181,913 210,247 212,102 16.6% 0.9% 1,437,225 1,444,140 0.5% その他 31,876 18,425 16,930 -46.9% -8.1% 164,552 143,602 -12.7% 合計 455,338 473,684 430,361 -5.5% -9.2% 3,201,959 3,128,299 -2.3% (2008. 9. 2 サンティアゴ 平井浩二) アルゼンチン:法律家がMendoza州の鉱業規制法を憲 法違反と批判 8 月 27 日付の地元業界紙によると、アルゼンチン Mendoza 州で鉱業活動におけるシアン、水銀、硫酸な どの化学物質の使用を禁じているのは、鉱業部門に対 し 不 公 平 で 不 利 な 状 況 を 作 り 出 し て い る と 天 然 資 源・エネルギー事項を専門とする法律事務所の弁護士 の見解が発表された。それによれば、プラスティック 製造業などでも鉱業で使用が禁止された化学物質を 使っているが、それら他業種には規制が適用されてお らず、Mendoza 州の鉱業活動を念頭に置いたこの法律 は不公平である。 Mendoza 州で鉱業規制法が憲法違反であると申し 立てた 12 件の訴訟が起されている。同弁護士はその うち、6 件の起訴を行った鉱山会社からの依頼を引受 けている。それら企業にはカナダ Portal Resources 社の子会社 Poral del Oro 社、Minera Rio de Platga 社、Tenke Mining 社の子会社 Deprominsa 社、CNEA(ア ルゼンチン原子力エネルギー委員会)が含まれている。 これらは個別訴訟のため、裁判所が鉱山会社の申し 立てを認めた場合、勝訴した会社だけが対象の化学物 質を使うことができる。同弁護士は、これら裁判は正 しい方向への第 1 ステップであり、最終的には法律の 修正そして撤回を目指していると述べている。 この規制法が憲法違反としての訴訟が 12 件も起こ されている事実は法律家の注目を集めており、また、 Mendoza 州の F.Perez インフラ・住宅・運輸大臣によ る「同州は鉱業を必要としている。」との発言も起訴側 の追い風になっている。 (2008. 9. 2 サンティアゴ 菱田 元) アルゼンチン:Xstrataら 3 社はAlumbrera周辺探鉱 に 360 万US$を投資 アルゼンチン El Cronista 紙によれば、Bajo de la Alumbrera 銅・金山を操業する Xstrata(権益 50%、 本社:スイス・Zug)、Yamana Gold(権益 12.5%、本 社:加・トロント)及び Goldcorp(権益 37.5%、本社: 加・バンクーバー)の 3 社は、同山周辺(Catamarca 州 Belen 地区の約 240km2の範囲)において今後 3 年間で 3.6 百万 US$(1.2 百万 US$/年)の探鉱を実施する。 Alumbrera 銅 ・ 金 山 の 2008 年 上 期 生 産 量 は 銅 61,248t、金 7.1t であり、前年同期の銅 79,422t、金 7.4t を共に下回った。 (2008. 9. 2 サンティアゴ 菱田 元)
ブラジル:INBによる国内ウラン資源の原子発電所へ の供給計画 8 月 26 日付の地元業界紙が報じたところ、INB(ブ ラジル国営原子力公社)によれば、2030 年までに建設 が計画されている 6 基の原子力発電所に供給するに 充分なウラン資源をブラジルは生産できる見通しで ある。 最近明らかになったブラジルの原子力エネルギー 計画では、1GW の原子力発電所を新たに 4 基建設する。 現在 2 基の原子力発電所が稼働中で、3 基目の建設は 2014 年完成を目標に進行中である。既存発電所 2 基 と建設中の 1 基はいずれも Rio de Janeiro 州 Angra dos Reis に位置し、700t/年の濃縮ウランが必要とな る。その他新規発電所 3 基は 2030 年までに建設され、 各々年間 700t の濃縮ウランが必要となる。 現在、Bahia 州 Caetipe で濃縮ウラン 400t が生産 されているが、この生産を 2016 年までに倍増すべき とされている。Bahia 州 Caetipe 地域は、ウラン埋蔵 量が豊富で 10 万 t を確認している。これに加えブラ ジル北部 Ceara 州に 14 万 t の確定埋蔵量がある。 2008 年 7 月、INB は Galvani Mineracao 社と、Ceara 州の州都 Fortaleza の西に位置する Santa Quiteria 鉱区でウラン及びリン鉱石を生産する契約を締結し た。Galvani 社は濃縮ウランを 2012 年から 1,100t/ 年、2017 年までに 1,500t/年生産する計画であるが、 Galvani 社が引取るのはリン鉱石だけで、ウランは全 量 INB が引取る。Bahia 州と Ceara 州のウラン生産量 計はブラジルの全生産量の 2/3 を占めるが、将来は現 在の 4 倍増の生産量を計画している。
6 基の原子力発電所が全て稼働すると、ブラジル全 発電量の 3%を供給することになる。ウラン濃縮処理 のほとんどは現在、欧州とカナダで行われているが、 2010 年までに Resende 州と Rio de Janeiro 州で実施 される予定となっている。新規ウラン資源については、 アマゾン地域付近(Para 州、Amazonas 州)が有望とさ れ、特に Para 州の Rio Cristalino に莫大な埋蔵ポテ ンシャルがあるとされている。そのほか、主要な現状 のウラン生産地である Ceara 州と Bahia 州でも、引続 き探鉱が継続される計画となっている。 (2008. 9. 2 サンティアゴ 菱田 元) ベネズエラ:鉱業法改正進展なし 業界紙等によると、Chávez 大統領が 2007 年 2 月、1 年 半以内に鉱業法を改正すると発言した問題について、 Camiven(ベネズエラの鉱業協会)は、すでに、期限が過ぎ ているが、鉱業法改正に関する公式な議論は、政府内に おいても、民間セクターにおいてもなされていないこと を明らかにした。また、11 月 23 日の地方選挙に向けて、 本件に関する議論が浮上する可能性もあるが、時間がな いため当面の進展はないだろうとの見通しを示した。 一時期、鉱業基礎産業省から示された改正草案では、 同国鉱業に投資する民間企業は、国営企業との JV が 前提となり、国がマジョリティを持つことが明記され ていたため、投資家から懸念の声が広がっていた。 同国の主要鉱山として、Anglo American による Loma de Niquel 鉱山、Rusoro Mining による Choco 10 金山 のほか、Minerven(鉱山公社)による金、ボーキサイト、 鉄鉱石鉱山がある。
ま た 、 開 発 承 認 待 案 件 と し て は 、 Crystallex International の Las Cristinas※(金)、Gold Reserve
の Las Brisas(銅・金)がある。 (2008. 8. 14 リマ 西川信康) 【本部付記】 ※Las Cristinas は 4 月に環境天然資源省から環境 対策計画に関して却下されていたが、8 月に環境対策 改善命令を受け、開発に向け可能性が発生した旨が報 じられている(MJ,2008.9.1 付)。 ペルー:鉱業権の新たな有効期限、9 月中に適用開始 業界紙等によると、エネルギー鉱山省の Isasi 鉱山 次官は、鉱区取得後に生産を開始するまでの期限を 10 年(延長期間含めた場合 15 年)とする内容の政令 1045 号に関して、施行細則が発表される 9 月後半を 目処に施行する見通しを示した。 なお、同省は、施行細則の原案を来週にも公開し、 10~15 日間、意見の受付期間を設けるとしている。 政令 1045 号によれば、鉱区取得の翌年から起算して 10 年満了時までに最低生産を履行できない場合、11~15 年目まで鉱区 1ha につき 350N.Soles(約 120US$/ha)に相 当する罰金が課せられる。不可抗力による最低生産不履 行が証明できない場合、16 年目で鉱業権失効となるが、 証明可能な場合は 5 年間の延長(再延長不可)措置となる。 (2008. 8. 21 リマ 西川信康)
ペルー:2008 年 7 月の鉱産物輸出額、拡大を持続 ペルー国税庁によると、ペルーの 7 月の鉱産物輸出 額は 2007 年同期比 3.1%増の 16.7 億 US$であった。 内訳は、主力の銅が 4.9%増の 7.58 億 US$、金が 56.3%増の 4.36 億 US$、銀が 67.7%増の 76 百万 US$で あった。一方、亜鉛は価格下落の影響で 46.8%減の 1.53 億 US$、鉛も 16.3%減の 1.17 億 US$に減少した。 これにより、1~7 月間の鉱産物輸出額累計は前年 同期比 21.5%増の 114 億 US$(銅:21.5%増の 49.3 億 US$、金:51.1%増の 32.5 億 US$、亜鉛:39.5%減 の 9.94 億 US$、鉛:21.8%増の 7.33 億 US$、銀:32.0% 増の 4.05 億 US$など)となった。 (2008. 8. 25 リマ 西川信康) ペルー:Votorantim、ペルー企業を相次いで買収か リマ近郊にある Cajamarquilla 亜鉛製錬所を所有 する Votorantim(本社:ブラジル・サンパウロ)によ るペルー亜鉛企業の株式取得の動きが相次いでいる。 業界紙等によると、8 月 18 日、リマ証券取引所では Milpo 社の株式全体の 5%に相当する 5,220 万株、(約 1 億 1,500 万 US$相当)が取引され、同株価は 15%上昇した。 8 月 20 日までの時点で Votorantim による Milpo の株式 所有率は、25.06%から 35%に増加したとの見方もある。 証券アナリストらは、Vorotantim が 2008 年 4 月に、 Milpo 株式の公開買付に失敗しており再び株式取得 の 機 会 を 窺 っ て い た 可 能 性 が あ る こ と 、 ま た 先 日 Cajamarquilla 製錬所の拡張を発表したことから、鉱 山への資本参加を拡大することで原料の亜鉛精鉱を 安定的に確保する狙いがあると指摘している。 一 方 、 Atacocha 鉱 山 会 社 ( ペ ル ー ・ Pasco 県 で Atacocha 鉛・亜鉛鉱山を操業)の株価も、8 月 26 日に 13.9%上昇し、取引額は 360 万 US$に達した。また、 翌 27 日も株価の終値は 3.70N.Soles で、前日比で 10.45 % の 上 昇 と な っ た 。 証 券 関 連 筋 に よ れ ば 、 Votorantim による Atacocha の株式大量買付或いは買 収の噂が値上りの要因となっている。 (2008. 8. 27 リマ 西川信康) ペルー:APECマイニングタスクフォース終了 業界紙等によると、APEC マイニング・タスクフォ ースは、ペルー・リマにおける 2 日間(8 月 26~27 日) の会合が終了し、“APEC 域内における鉱業の持続可能 な開発”等 3 点のプロジェクトが承認された。 このほか、アジア・太平洋地域において、より魅力 的な投資環境を整えるため、投資阻害要因に関する調 査報告をまとめる計画があると述べ、APEC が最優先 とするのはアジア・太平洋地域における鉱業の経済・ 技術・社会・環境を重視した持続的な発展であると強 調した。 (2008. 8. 28 リマ 西川信康) ペルー:余剰利益税法案が国会に提出 業界紙等によると、国民主義政党は、鉱山企業に対 する余剰利益税法案を提出した。法案では鉱山企業の 所得 20%を余剰利益税とし、地方政府並びに地方自 治体の貧困地区を優先する投資プロジェクトを実施 することが提案されている。また、同党は安定契約を 有する企業も含めて鉱区を所有し、操業を行う全鉱山 に対してロイヤルティの支払いを義務付ける法案も 併せて提出した。 法案に関する国会審議の日程は未定であるが、APRA 党の有力議員は法案に対する支持を表明した。なお、エ ネルギー鉱山省は、一貫して、外国投資を減退されるも のとして、これら法案に反対する構えを示している。 また、鉱業協会の元会長は法案に反対を表明し、鉱山 企業が納める所得税は 2002 年の 7 億 3,700 万 N.Soles から 2007 年には 88 億 N.Soles に増大したとし、既に超 過利益税を払っているようなものとコメントした。 (2008. 8. 29 リマ 西川信康) ペルー・ボリビア:大韓鉱業振興公社KORES、ペルー、 ボリビアでの活動状況 【KORES リマ事務所長ヒアリング状況】
KORES のリマ事務所 Park Young-Hoo 所長より聴取 した情報によると、同事務所は、2007 年 11 月に南米 初の KORES 海外事務所として開設され、主な任務は情 報収集、新規プロジェクトの発掘、既存プロジェクト の管理となっており、今後の鉱山ビジネスを展開する 対象として、チリではなく、ペルーを選択したと語っ た。ペルーでの主なプロジェクトは、Marcona 銅開発 プロジェクト(Chariot Resources 70%、KORES 15%、 LG Nikko 15%)であり、現在、FS 中で、2011 年に生
産開始(銅精鉱と SxEw カソード)の予定であり、KORES の地質技師 1 名が現地事務所に常駐している。また、 LG-Nikko が資本参加している Rio Blanco については、 地域住民との対話が進展しておらず、暗礁に乗上げた 状態が続いていることを明らかにした。
一方、ボリビアの Corocoro 銅探鉱・開発プロジェク ト(COMIBOL 55%、KORES 45%)については、現在、COMIBOL との契約書が、国会で審議中であり、1 か月程度で最終 承認が得られ、プロジェクトを開始する見通しを示した。 なお、これにより、KORES は、近々、ラパス事務所を設 置する方針であること、また、韓国大使館も 9 月にラパ スに新設されることを明らかにした。 (2008. 9. 1 リマ 西川信康) メキシコ:Pitarrilla銀プロジェクトの資源量増加 Silver Standard Resources Inc.(本社:バンクー バー)は、現在実施中のプレ FS の過程で、メキシコに 保有する Pitarrilla プロジェクトの銀資源量が 14% 増加したと発表した。同プロジェクトは、Durango 州 Torreon 市の西 150km に位置する。資源量見直し結果 は下表のとおり。 カテゴリー 資源量 (百万 t) Ag 品位 (g/t) 含銀量 (t) 精測資源量 45.7 108.9 4,973 概測資源量 189.7 79.3 15,045 予測資源量 36.1 70.8 2,560 (2008. 9. 1 メキシコ 小島和浩) メキシコ:2008 年 6 月主要非鉄金属生産量、長引く 銅生産の不振 INEGI(メキシコ国立統計地理情報院)は 8 月 28 日付 け HP にて、2008 年 6 月のメキシコ主要非鉄金属生産 量(速報値)を、下表のとおり発表した。Cananea 銅山 のストを主因とする低調な銅生産が継続している。 2007 年 6 月 2008 年 5 月 2008 年 6 月 前年同月比 前月比 2007 年 H1 2008 年 H1 前年比 金(kg) 3,197 4,048 3,690 15.4% -8.8% 18,836 21,393 13.6% 銀(kg) 252,037 234,732 190,532 -24.4% -18.8% 1,152,290 1,225,040 6.3% 鉛(t) 5,902 10,026 11,011 86.6% 9.8% 46,768 54,124 15.7% 銅(t) 29,886 18,465 19,875 -33.5% 7.6% 201,395 128,623 -36.1% 亜鉛(t) 35,055 36,790 33,823 -3.5% -8.1% 216,789 197,017 -9.1% (2008. 9. 1 メキシコ 小島和浩) ドミニカ共和国:Cerro de Maimon金・銀・銅鉱山の 操業開始
Globestar Mining Corp.(本社:トロント)はドミニ カ共和国に保有する Cerro de Maimon 金・銀・銅鉱山 (首都サントドミンゴの北西約 70km)の硫化鉱処理プ ラントの試運転が完了し、数週間以内にフル操業に到 達する予定と、8 月 26 日付け同社 HP に発表した。同 発表によると、硫化鉱処理プラントの試運転は 8 月 16 日に完了し、8 月 18 日から本操業を開始した。現 在、選鉱場は一方(6~8h/日)のみ操業されているが、 8 月 22 日に銅精鉱の生産が開始され、2 週間後を目処 にフル操業(粗鉱処理能力:1,300t/日)に到達する予 定である。一方、金・銀酸化鉱処理プラント(粗鉱処 理能力:700t/日)は数週間以内に完成し、同プラント の試運転は 9 月第 2 週に予定されている。
年間生産量は、Cu 15,200t、Au 560kg、Ag 15.6t が計画されている。
(2008. 9. 1 メキシコ 小島和浩)
ドミニカ共和国:Xstrata Nickel、Falcondoのニッ ケル生産を 4 か月休止
Xstrata のニッケル部門である Xstrata Nickel(本 社:トロント)は 8 月 19 日、石油価格の高騰及びニッ ケル価格の低迷が原因で、ドミニカ共和国 Bonao 市に ある Falconbridge Dominicana(以下、Falcondo)ニッ ケ ル 生 産 活 動 を 4 か 月 間 休 止 す る と 発 表 し た 。 (Falcondo は、Xstrata Nickel が権益 85.26%を有し、 残 り の 権 益 10 % は 同 国 政 府 、 4.74 % は 個 人 投 資 家。)Xstrata Nickel はこの 4 か月を利用して、溶鉱 炉等のメインテナンス、石油から石炭へのエネルギー 源の切替え計画に対する FS 及び Falcondo 鉱床より 25km 離れた Loma Miranda プロジェクトの更なる探鉱 活動を実施し、同鉱山のマインライフ延長を図る。 Falcondo フェロニッケルプラントは、年間 29 千 t の ニッケル(フェロニッケル中含量)を生産しており、世界 ニッケル供給の 2%を占める。Xstrata Nickel は世界第 4 位のニッケル生産会社であるが、ニッケル価格低迷及
び生産量の減により、2008 年上期の Xstrata Nickel の 営業収益(EBIT)は、前年同期比 67%減の 491 百万 US$へ と大幅に減少している。また、同社は、Falcondo 工場 に要するエネルギーの 75%を石油に依存し、400 万 bbl/ 年の石油を消費していたため、石油価格高騰により、 2008 年上期の Falcondo の生産コストは前年同比の 5.13US$/lb から、7.96US$/lb に上昇していた。これら の対策として、休止中のメンテナンスは将来の長期的な ニッケルビジネスのために重要であると判断された。 なお、業界誌によれば、Falcondo から産出された ニ ッ ケ ル は ほ ぼ 全 量 米 国 へ 輸 出 さ れ 、 Glencore(本 社:スイス)が Falcondo 産ニッケルの 100%取引契約 を締結している。Xstrata はコメントを控えているが、 ア ナ リ ス ト は 、 市 場 が 回 復 す れ ば 、 Glencore は Falcondo 産 の 在 庫 を 高 値 で 売 却 で き る の で 、 Glencore は良いポジションにいると評価している。 (2008. 9. 1 ロンドン フレンチ香織)
パナマ・カナダ:Petaquilla Copper社はInmet Mining による 338 百万US$の買収提案に合意
Petaquilla Copper Ltd.(本社:バンクーバー)は、 Inmet Mining Corp.(本社:トロント)による総額 354 百万 C$(338 百万 US$)の新買収提案に合意したと、8 月 26 日 付 け 同 社 HP に 発 表 し た 。 新 提 案 で は 、 Petaquilla 社の全発行済株式 161 百万株を 2.20C$/ 株 で 現 金 買 収 す る と し て お り 、 7 月 の 当 初 提 示 額 (2.00C$/株)の 1 割増しとなっている。 本発表を受けて、同日午前の Petaquilla 社株価は 15.3%値上りし 2.18C$/株を記録する一方で、逆に Inmet 社の株価は 0.9%下落し 61.21C$/株となった。 両 社 に Teck Cominco を 加 え た 3 社 は 、 パ ナ マ の Petaquilla 銅 プ ロ ジ ェ ク ト を 共 同 保 有 し て い た が (Inmet 社 48%、Petaquilla 社 26%、Teck Cominco 26%)、この買収により Inmet Mining が Petaquilla 銅プロジェクトの 74%権益を所有することになる。 (2008. 9. 1 メキシコ 小島和浩)
カナダ:Vale Inco社のニッケル製錬所、NL州の認可取得 8 月 26 日、カナダニッケル大手の Vale Inco 社が カナダ NL 州東部の Long Harbour(州都 St.John’s から 西に約 100km)に総工費 20 億 C$を投じ建設を予定して いる Long Harvour ニッケル製錬所について、その操 業開始により、ニッケル、銅、コバルトなどが溶存す る廃水を、近くの Sanday Pond 湖へ年間 40 万 t 排出 することに対して、同州規定の 10 項目の基準を遵守 するという条件で環境影響評価基準をクリアしたと 発表した。今後は、連邦漁業海洋省の認可を求めるこ ととなるが、同州の認可を得たことで同製錬所建設実 現に向けて大きく前進した。 しかしながら、地元 Long Harbour では、廃水によ る環境問題を懸念する声も大きく、製錬所建設反対派 と地域経済活性化を期待する製錬所建設推進派との 勢力が拮抗し、両者間でのつばぜり合いが続いている 模様である。 (2008. 8. 29 バンクーバー 大野隆幸)
グリーンランド:Angus & Ross社、財政赤字でBlack Angel鉛・亜鉛鉱山の再開を延期
Angus & Ross 社(本社:英)が 8 月 29 日に発表した 年間報告によると、同社は 2007~08 年の 1 年間で約 4.3 百万£(約 7.8 百万 US$)の赤字が発生したと発表 し、同社が最も注力しているグリーンランドの Black Angel 鉛・亜鉛プロジェクトの再開発計画を延期する。 従来の計画では、同社は、Black Angel 鉛・亜鉛鉱 山を、2008 年 10 月に操業を再開し、約 22 万 t/年の 高品位亜鉛鉱を生産する予定であった。しかしながら、 財政赤字及び鉛・亜鉛価格の低迷が原因で、2008 年 は同区でのボーリング調査が全く実施されておらず、 また、極寒のグリーンランドの気候も懸念され、生産 は 2009 年まで延期されることとなった。 Black Angel 鉛・亜鉛鉱山は 1990 年までの 17 年間、 Teck Cominco と Boliden によって、累計 11.2 百万 t(品 位 Zn 12.6%、Pb 4.1%、Ag 30g/t)を生産した。当 時は、亜鉛価格の下落、同地区での探鉱不足、ならび にフィヨルド近隣の鉛汚染を主とした環境懸念によ って休山された。同社関係者によれば、現在は鉛・亜 鉛価格が低迷しているが、2010~11 年には鉛・亜鉛 の次の価格高騰期が到来すると分析しており、現計画 ではこの時期はフル生産に達する年に合致するとし ている。 (2008. 9. 1 ロンドン フレンチ香織)
スウェーデン:Kallak鉄鉱石探鉱プロジェクトのJV 締結 AIM 上場の Beowulf 社(本社:英)は 8 月 28 日、豪 州を拠点とする WAG 社と、スウェーデンの Kallak 鉄 鉱石探鉱プロジェクトに関し、JV 契約を締結した。 本契約のもと、WAG 社は 2010 年までに磁気探査、ボ ーリング調査及び選鉱試験作業を完了することで、同 プロジェクトの権益 50%を獲得することができる。 ス ウ ェ ー デ ン 地 質 調 査 所 の 探 査 結 果 に 基 づ い た 2008 年 7 月の発表によると、Kallak 磁鉄鉱区域には、 88~92 百万 t の鉄鉱床(品位 Fe 35~42%)の存在が予 想されている。Beowulf 社によると、Kallak における ボーリング調査は、2008 年 11 月に計画されている同 鉱区近隣の Ruoutevare 鉱区でのボーリングが完了後、 直ちに開始される。 (2008. 9. 1 ロンドン フレンチ香織) DRCコ ン ゴ : 同 国 政 府 は 鉱 業 契 約 を 見 直 し - FCX 、 Lundin Mining社らは契約内容の変更を求められる DRC コンゴは、現在 61 件のプロジェクトに対する 鉱業契約の見直しを行っているが、Lundin Mining 社 (本社:加・バンクーバー)と Freeport McMoran Copper & Gold(本社:米国・フェニックス、以下 FCX)が開発 を手掛ける Tenke Fungurume 銅・コバルトプロジェク トもその契約内容の変更を求められている。同プロジ ェクトは世界最大級の未開発銅プロジェクトの一つ で、FCX が 57.75%、Lundin Mining 社が 24.75%及び 鉱山公社 Gecamines が 17.5%の権益を所有している。 現契約では、所得税、ロイヤルティ、譲渡手数料な どを含む 1 億 US$が DRC コンゴ政府に支払われること になっており、既に 7,000 万 US$が支払われている。 今回の契約の見直しで DRC コンゴ政府は、総支払額を 2.5 億 US$へ引上げること及び同政府が現有する権益 を倍にすることを求めている。Lundin Mining 社は DRC コンゴ政府に対し、これは非常に困難な要求で、開発 が経済的に実行不可能に陥ることも考えられると主 張している。同政府は、1996 年に Lundin Mining 社 と締結した契約内容(DRC コンゴ政府が 45%権益所有、 譲渡手数料 2.5 億 US$)に従うべきだとしているが、 Lundin Mining 社は現在契約(2005 年に再交渉)には法 的拘束力があり、また DRC コンゴ政府にとっても非常 に有益な内容であることから再交渉には応じない姿 勢を示している。
カ ナ ダ 企 業 で は 、 他 に Katanga Mining 、 Anvil Mining 及び Moto Goldmine の各社が所有するプロジ ェクトも見直し対象となっている。 (2008. 8. 29 バンクーバー 村上尚義、室井エリサ) (2008. 9. 1 ロンドン フレンチ香織) 【メモ(FCX ニュースリリースによる)】 ※Tenke Fungurume プロジェクトは DRC コンゴで最 も有望視されるプロジェクトで、可採鉱量 100 百万 t、 品位 Cu 2.3%、Co 0.3%であるが、今後の探鉱によ り鉱量拡大の可能性が高い。Capex 17.5 億 US$の内 FCX が 70%を負担する。2009 年下期に生産開始、年 産計画量(金属量ベース)銅 250 百万 lb(113.4 千 t: SxEw カソード)、コバルト 18 百万 lb(8,165 千 t)。 南ア:ウラン輸出の規制を検討 南ア・鉱物エネルギー省(DME)は、国内の電力不足 を克服するため、国内に既在の原子力発電所へのウラ ン供給を優先し、輸出を規制する方針を示した。業界 誌によれば、Sanjica 大臣は本件を数週間内に承認す るはずである。 国内のウランは、南アの電力公社 Eskom へ供給され、 同社は 2025 年までに 18,000MW の発電能力を有する原 子力発電所を建設する予定である。Eskom は、7 月に 国内の電力不足対策として、投資額 3,430 億 rand(約 450.4 億 US$)からなる発電能力拡張計画を発表して いる。
同 国 は 、 Namibia、 Malawi、 Zimbabwe、 な ら び に Zambia からもウランを輸入している。Macquire Group 社のウラン需給予想によると、世界のウラン消費量は 2020 年までに 55%増の 102 千 t にまで達し、南アに は世界ウランの 7%が埋蔵されている。 (2008. 9. 1 ロンドン フレンチ香織) ザンビア:Glencore、15 億US$のザンビア水力発電開 発に向けてJV投資を計画
業界誌によると、Glencore International AG(本 社:スイス・Baar)は、ザンビアの CEC(Copperbelt Energy Company)と共同で、投資額 15 億 US$の水力発 電所を建設する計画である。
CEC はザンビアの国内鉱山に電力を供給する唯一 の企業で、この水力発電所建設によって 750MW を発電
し、更に 3 億 US$を投資して、同国内の銅・コバルト 鉱山への電力供給設備を整える計画である。Glencore は、同国第 2 の銅生産量を誇る Mopani 銅鉱山の権益 73.1%を所有しており、この投資を通じて、近隣の Mufulira 銅製錬所及び Nkana、Mufulira 両銅山への 電力供給増強を目指している。現在、CEC は隣国の DRC コンゴ及びザンビアの国家電力会社 Zesco からも買 電しており、同社は全長 836km の電力ラインを稼働し、 鉱山及びその近隣地域に電力供給している。 (2008. 9. 1 ロンドン フレンチ香織) インドネシア:Grasberg銅・金鉱山 2008 年第 2 四半 期生産実績
Freeport-McMoRan Copper & Gold 社(以下 FCX)の発 表によると、インドネシア Grasberg 銅・金鉱山の 2008 年第 2 四半期は、粗鉱品位の低下により生産量が低下 した。同社によれば、これは採掘対象区域が 2007 年 第 3 四半期から低品位部に差し掛っているためで、 2008 年第 3 四半期以降は回復に向う予定としている。 2007 年以降、四半期毎の生産実績は下表のとおり。 2007 年 Q1 2007 年 Q2 2007 年 Q3 2007 年 Q4 2007 年計・平均 2008 年 Q1 2008 年 Q2 銅精鉱(Cu 純分)(千 t) 218 141 88 103 549 97 108 粗鉱品位 Cu(%) 1.21 0.82 0.58 0.65 0.82 0.70 0.75 選鉱実収率 Cu(%) 91.0 91.8 89.1 88.8 90.5 89.7 89.8 Au(銅精鉱中の全量分)(t) 35.6 27.7 10.2 7.7 81.1 7.7 6.9 粗鉱品位 Au(g/t) 2.01 1.63 0.70 0.52 1.24 0.61 0.54 選鉱実収率 Au(%) 87.8 88.6 83.0 76.5 86.2 79.0 78.9 注)合計・平均は FCX の個別データで作成している為、必ずしも一致しない。 (2008. 8. 28 ジャカルタ 小岩孝二) インドネシア:エネルギー鉱物資源大臣、新鉱業法成 立後の既存COWの取扱いについて表明 地元紙によれば、Purnomo エネルギー鉱物資源大臣 は、国会で審議が続いている新鉱業法(鉱物石炭鉱業 法)は、ほぼ合意に達しているものの、既存の COW 等 の契約の新法下での取扱いの点で依然議論が続いて いると述べた。この中で、政府としては法的に有効な 既存の契約は尊重されるべきであって強制的に変更 するつもりはないとしつつ、新鉱業法に適合する契約 に変更できるよう、5 年間の経過期間の中で再交渉を 行い合意に達したいとしている。 (2008. 8. 28 ジャカルタ 小岩孝二) インドネシア:新規銅製錬所建設の動き 【PT Nusantara Smelting 社関係者の電話インタビュ ー概況】 ロイターは、インドネシア東 Kalimantan 州におい て年産量 20 万 t、投資総額 850 百万 US$の銅製錬所建 設計画が進行中であることを報道した。2009 年第 1 四半期に建設開始、2011 年第 2 四半期に生産開始を 予定し、原料精鉱は同国の Grasberg、Batu Hijau 両 銅山から確保し、不足分は輸入する計画とされている。 製錬所建設を計画している PT Nusantara Smelting 社に当事務所から電話インタビューしたところ、次の とおり: ①報道内容は正しい。 ②鉱石の調達については PT Freeport Indonesia 社と 協議を開始しており、PT Newmont Nusa Tenggara 社には今後協議を申し入れる予定。 ③建設資金についてはドイツ銀行、Samsung グループ 等と協議中。 ④建設地についてはインドネシア有数の肥料会社で ある PT Pupuk Kaltim の保有地を同社と共同で整備 する予定。 一方、PT Freeport Indonesia 社の広報担当者に確認した ところ、PT Nusantara Smelting 社及び同社との協議につい ては承知していないと述べている。また同社社長 Juangga Mangasi 氏は、同州に石炭鉱山を有する会社を保有する PT Sitrade Nusagloubus 社の副社長を務め、かつインドネシア 鉱業専門家協会の専務理事も務めている人物である。 (2008. 8. 28 ジャカルタ 小岩孝二) 中国:四川宏達集団公司、四川省のバナジウム、チタ ン開発に投資 安泰科によれば、8 月 15 日、四川宏達集団公司は、 5,100 万元(約 8.2 億円相当)を投じ、攀枝花鉄鋼集団
公司等と共同で四川バナジウム・チタン資源開発有限 公司を設立した。 四川バナジウム・チタン資源開発有限公司は、四川省 延辺県の埋蔵量約 380 万 t、平均品位 30~50%のバナジ ウム・チタン鉱床を開発することが主要業務とするが、開 発に関する政府関係機関の許可書はまだ取得していない。 (2008. 9. 2 北京 土屋春明) 中国:江西銅業集団公司、2008 年上期の売上高と純 利益大幅増 安泰科によれば、2008 年上期、江西銅業集団公司 の売上高は 268.31 億元(4,300 億円相当)に達し、対 前年同期比 55.05%増となった。純利益は 27.79 億元 (445 億円相当)で、同比 35.05%増となった。 同公司の、上期の銅カソード生産量は、36.5 万 t で対前 年同期比 50.21%増加した。金 7.2t は同比 1.11%増、銀 200t は 1.96%減となった。銅棒の生産量は 19.5 万 t で同 比 22.64%増、硫酸 80.5 万 t は 55.41%増、硫化精鉱 63.8 万 t は 3.24%増となった。また、銅精鉱の生産量(銅量ベ ース)は 7.8 万 t で同比 5.41%増加した。 同公司は中国の大手銅生産企業で、2007 年の銅地 金生産量 55.4 万 t は中国国内第 2 位である。そのう ち自山鉱分は金生産量は 15.5 万 t で自山鉱比率は約 28%と高いことが特徴である。 (2008. 9. 2 北京 土屋春明) 中国:2008 年 1~7 月の国内銅精鉱生産量は昨年同期 比 14.5%増の 51 万t 安泰科によれば、2008 年 1~7 月間の中国国内の銅 精鉱生産量(銅量ベース)は 50.87 万 t に達し、対前年 同期比 14.5%増加した。省別では、同比で内モンゴ ル 21.8%、安徽 44.0%、雲南 22.1%、甘粛 45.4%、 青海 136.2%増となっている。 主要企業別に見ると、江西銅業集団公司 9.4 万 t は対同比 0.36%増、雲南銅業集団公司 8.25 万 t は 22.87%増、銅陵有色集団公司 2.88 万 t は 10.73%増 であったが、大冶有色集団公司 1.24 万 t は 0.44%減、 中条山有色集団公司 1.55 万 t は 5.89%減となってお り、以上 5 社の銅精鉱生産量計は 23.32 万 t で、対前 年同期比 8.2%増加した。 (2008. 9. 2 北京 土屋春明) 中国:四川省攀枝花-会理地震、鉛・亜鉛生産への影 響なし 安泰科によれば、8 月 30 日、四川省南部の雲南省 との省境にある攀枝花市・会理県でマグニチュード 6.1 の地震が発生した。31 日午後時点で、四川、雲南 両省で住民 80 万人余りが被害を受け、死者 27 人に及 んでいる。 電話で現地の鉛・亜鉛鉱山の被害状況について確認 した結果、鉛・亜鉛鉱山の生産は、ほとんど影響を受 けていないとのことである。ある社の鉛・亜鉛鉱山の 責任者の話によると、今まではオリンピック開催中の 火薬類の使用規制により、生産を一時中止させていた が、現在、通常生産体制に戻っている。 (2008. 9. 2 北京 土屋春明) 中国:内モンゴル鳥努格吐山銅・モリブデン開発プロ ジェクト順調に進行 安泰科によれば、内モンゴル鳥努格吐山銅・モリブ デン鉱床開発プロジェクトは、順調に進行している。 本鉱床は内モンゴル自治区新巴尓虎右旗に位置し、鉱 区面積は 9.8km2、埋蔵量(金属量ベース)は銅 267 万 t、 モリブデン 54 万 t である。 本プロジェクトの建設期間は 3 段階に区分され、1 期工事の投資額は 28.4 億元(455 億円相当)で、建設 期間は 1 年半である。既に、2007 年 6 月に建設が開 始され、2008 年 12 月から鉱石処理量 30 千 t/日、生 産量(鉱量ベース)は、銅 259 千 t/年、モリブデン 2,958t/年の生産を開始する。2 期工事、3 期工事完了 後は、鉱石処理量 120 千 t/日となり、国内鉱石処理 量最大の鉱山となる。 鳥努格吐山銅・モリブデン鉱床は中国黄金集団公司 が 2005 年 7 月に入札により探査権を取得した国土資 源部による探査権入札プロジェクトである。 (2008. 9. 2 北京 土屋春明) 中国:金川集団公司、ケニアのチタン・プロジェクト を買収 安泰科によれば、金川集団公司は、最近、25 百万 US$を出資し、Tiomin Resources(本社:加トロント) が所有するケニアの全額出資子会社の株式 70%を買 収することで、同社と合意した。
Tiomin の子会社が有する Kwale チタン鉱区の面積 は 56km2で、資源量は 254 百万 t である。同社は同鉱 区の採掘権を取得したものの、立ち退く住民と補償面 で折り合いが付かず、採掘を進められずにいた。 協議書によると、金川集団公司は買収手続を 2008 年 11 月 1 日までに完了させる計画である。 (2008. 9. 2 北京 土屋春明) おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありませ ん。正確な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポ ートに基づきとられた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負い かねます。なお、各記事に対するご意見・ご感想は、各記事の執筆者まで電子メールでご遠慮なくお寄せください。 本部 [email protected] 北京事務所 [email protected](土屋) ジャカルタ事務所 [email protected](小岩) シドニー事務所 [email protected](原田)、[email protected](増田) バンクーバー事務所 [email protected](下田)、[email protected](大野)、 [email protected](村上)、[email protected](室井) メキシコ事務所 [email protected](小島) リマ事務所 [email protected](西川) サンティアゴ事務所 [email protected](菱田)、[email protected](平井) ロンドン事務所 [email protected](及川)、[email protected](竹谷)、 [email protected](フレンチ香織)