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報告及び勧告 平成21年職員の給与等に関する報告及び勧告|岡山市|市政情報|人事・給与

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(1)

職員の給与等に関する報告及び勧告

平成21年9月

(2)
(3)

岡 人 委 第 1 3 7 号 平 成 21 年 9 月 25 日

岡山市議会議長 宮武 博 様

岡 山 市 長 髙谷 茂男 様

岡山市人事委員会

委員長 中野 惇

本委員会は、地方公務員法第 8 条、第 14 条及び第 26 条の規定に基づき、職員の

給与等について別紙第 1 のとおり報告し、併せてその改定について別紙第 2 のとお

り勧告します。

この勧告に対し、その実現のため、速やかに所要の措置をとられるよう要請しま

(4)
(5)

別 紙 第 1 報 告 1

1 勧 告 の 意 義 1

2 職 員 給 与 の 状 況 1

3 民 間 給 与 等 の 状 況 2

( 1) 職 種 別 民 間 給 与 実 態 調 査 2

( 2) 調 査 の 実 施 結 果 2

4 職 員 給 与 と 民 間 給 与 と の 比 較 5

( 1) 比 較 方 法 5

( 2) 月 例 給 6

( 3) 特 別 給 6

5 物 価 及 び 生 計 費 7

( 1) 物 価 指 数 7

( 2) 標 準 生 計 費 7

6 人 事 院 の 給 与 等 に 関 す る 報 告 及 び 勧 告 の 概 要 7

7 む す び 12

( 1) 本 年 の 給 与 の 改 定 12

( 2) そ の 他 給 与 に 関 す る 諸 課 題 14

( 3) 人 事 管 理 に 関 す る 諸 課 題 15

8 お わ り に 21

別 紙 第 2 勧 告 23

参 考 資 料 ( 参 考 資 料 頁 ) 1 職 員 給 与 関 係 1

2 民 間 給 与 関 係 29

3 生 計 費 関 係 45

(6)
(7)

別 紙 第 1

岡 山 市 は 、 平 成 21 年 4 月1 日 、 全 国 で 18 番 目 と な る 政 令 指 定 都 市 と し て 新 た な ス テ ー ジ に 立 ち 、 西 日 本 圏 域 の 中 枢 拠 点 都 市 と し て 新 た な 一 歩 を 踏 み 出 し た 。

本 委 員 会 は 、 政 令 指 定 都 市 移 行 に 先 立 つ 本 年 2 月 1 日 に 設 置 さ れ 、 中 立 か つ 公 正 な 立 場 か ら 、 本 市 職 員 の 給 与 の 実 態 、 市 内 民 間 事 業 所 従 業 員 の 給 与 等 の 勤 務 条 件 及 び そ の 他 諸 情 勢 に つ い て 絶 え ず 調 査 研 究 を 行 い 、 職 員 の 給 与 等 の 勤 務 条 件 に つ い て 検 討 を 重 ね て き た 。 そ の 結 果 に つ い て 、 次 の と お り 報 告 す る 。

勧 告の 意 義

人 事 委 員 会 の 勧 告 制 度 は 、 職 員 の 労 働 基 本 権 制 約 の 代 償 措 置 と し て 、 職 員 に 対 し て 社 会 一 般 の 情 勢 に 適 応 し た 適 正 な 勤 務 条 件 を 確 保 す る こ と を 目 的 に 、 地 方 公 務 員 法 に 規 定 す る 諸 原 則 に 基 づ い て 、 地 域 の 民 間 給 与 水 準 と の 均 衡 を 図 る こ と を 基 本 と す る も の で あ る 。

こ れ は 、 職 員 も 勤 労 者 で あ り 、 勤 務 の 対 価 と し て 適 正 な 給 与 を 支 給 す る こ と が 求 め ら れ る 中 で 、 民 間 企 業 と は 異 な り 、 そ の 給 与 等 は 市 場 原 理 に よ る 決 定 が 困 難 で あ る こ と 、 公 務 が 円 滑 に 遂 行 さ れ る た め に は 社 会 一 般 の 情 勢 に 適 応 し た 適 正 な 給 与 等 の 確 保 が 必 要 で あ る こ と 、 職 員 の 給 与 は 市 民 の 負 担 で 賄 わ れ て い る こ と な ど か ら 、 労 使 交 渉 等 を 経 て そ の 時 々 の 経 済 ・ 雇 用 情 勢 を 反 映 し て 決 定 さ れ る 民 間 事 業 所 の 従 業 員 の 給 与 等 に 準 拠 す る こ と に よ っ て 、 職 員 の 給 与 等 を 定 め る こ と が 、最 も 合 理 的 で あ り 、職 員 の 理 解 と 納 得 と と も に 、 広 く 市 民 の 理 解 が 得 ら れ る 方 法 で あ る と 考 え ら れ る 。

職 員給 与 の状 況

本 委 員 会 は 、 本 年 4 月 1 日 を 調 査 期 日 と し て 、 本 市 職 員 の 給 与 の 実 態 を 把 握 す る た め 「 平 成 21 年 職 員 給 与 実 態 調 査 」 を 実 施 し た 。

(8)

な っ て い る 。

ま た 、 こ れ ら の 職 員 の 平 均 給 与 月 額 は 、 給 料 343, 030 円 、 扶 養 手 当 10, 649 円 、地 域 手 当 11, 180 円 、住 居 手 当 10, 006 円 、管 理 職 手 当 12, 178 円 、単 身 赴 任 手 当 43 円 、 初 任 給 調 整 手 当 239 円 、 計 387, 325 円 と な っ て い る 。

( 参 考 資 料 1 職 員 給 与 関 係 第 1 表 ( P4) 参 照 )

民 間給 与 等の 状 況

( 1) 職 種 別 民 間 給 与 実 態 調 査

本 委 員 会 は 、 職 員 給 与 と 民 間 給 与 と の 精 密 な 比 較 を 行 う た め 、 企 業 規 模 50 人 以 上 、 か つ 、 事 業 所 規 模 50 人 以 上 の 市 内 の 309 の 民 間 事 業 所 を 母 集 団 と し て 、 人 事 院 に お い て 無 作 為 抽 出 さ れ た 120 事 業 所 を 対 象 に 、 岡 山 県 人 事 委 員 会 、人 事 院 等 と 共 同 で「 平 成 21 年 職 種 別 民 間 給 与 実 態 調 査 」を 実 施 し た 。

こ の 調 査 で は 、 公 務 と 類 似 す る と 認 め ら れ る 事 務 ・ 技 術 関 係 の 職 務 に 従 事 す る 者 等 に つ い て 、 本 年 4 月 分 と し て 個 々 の 従 業 員 に 実 際 に 支 払 わ れ た 給 与 月 額 等 に つ い て 詳 細 な 実 地 調 査 を 行 っ た 。

ま た 、 民 間 企 業 に お け る 給 与 改 定 の 状 況 や 諸 手 当 の 状 況 、 雇 用 調 整 の 実 施 状 況 等 に つ い て も 事 業 所 単 位 で 調 査 を 行 っ た 。

調 査 の 重 要 性 に 対 す る 民 間 事 業 所 の 理 解 と 協 力 を 得 て 、 調 査 完 了 率 は 92. 5% ( 調 査 実 人 員 4, 592 人 ) と 極 め て 高 い 水 準 と な っ て お り 、 調 査 結 果 は 広 く 市 内 民 間 事 業 所 の 給 与 等 の 状 況 を 反 映 し た も の と な っ て い る 。 ( 2) 調 査 の 実 施 結 果

本 年 の 職 種 別 民 間 給 与 実 態 調 査 の 主 な 調 査 結 果 は 、 次 の と お り で あ る 。 ① 本 年 の 給 与 改 定 の 状 況

ア 初 任 給 の 状 況

新 規 学 卒 者 の 採 用 を 行 っ た 事 業 所 は 、 大 学 卒 で 48. 8% 、 高 校 卒 で 18. 2% と な っ て い る 。こ れ ら の う ち 、初 任 給 が 据 置 き に な っ て い る 事 業 所 が 、 大 学 卒 で 90. 7% 、 高 校 卒 で 85. 4% と な っ て い る 。

( 参 考 資 料 2 民 間 給 与 関 係 第 12 表 ( P42) 参 照 )

ま た 、 新 卒 事 務 員 ・ 技 術 者 の 初 任 給 の 平 均 額 は 、 大 学 卒 で 191, 532 円 、 高 校 卒 で 157, 808 円 と な っ て い る 。

(9)

イ 給 与 改 定 の 状 況

民 間 事 業 所 に お い て は 、 一 般 の 従 業 員 ( 係 員 ) に つ い て 、 ベ ー ス ア ッ プ を 実 施 し た 事 業 所 の 割 合 は 10. 8% と な っ て お り 、ベ ー ス ダ ウ ン を 実 施 し た 事 業 所 は な い が 、 ベ ー ス ア ッ プ を 中 止 し た 事 業 所 の 割 合 が 27. 0%と 高 く な っ て い る 。

第 1 表 民 間 に お け る 給 与 改 定 の 状 況 ( 単 位:% )

項 目

役 職 段 階

ベ ー ス

ア ッ プ

実 施

ベ ー ス

ア ッ プ

中 止

ベ ー ス

ダ ウ ン

ベ ー ス

改 定 の

慣 行 な し

係 員 10. 8 27. 0 0. 0 62. 2

課 長 級 9. 1 22. 0 1. 0 67. 9

ま た 、 一 般 の 従 業 員 ( 係 員 ) に つ い て 、 定 期 昇 給 を 実 施 し た 事 業 所 の 割 合 は 80. 2% と な っ て い る 。な お 、 昇 給 額 に つ い て 、 昨 年 に 比 べ て 増 額 と な っ て い る 事 業 所 の 割 合 が 25. 3%、 減 額 と な っ て い る 事 業 所 の 割 合 が 13. 7%と な っ て お り 、 定 期 昇 給 を 中 止 し た 事 業 所 の 割 合 は 8. 4% と な っ て い る 。

第 2 表 民 間 に お け る 定 期 昇 給 の 実 施 状 況 ( 単 位:% )

定 期 昇 給 制 度 あ り

定 期 昇 給 実 施 項 目

役 職

段 階 増 額 減 額

変 化

な し

定 期

昇 給

中 止

定 期

昇 給

制 度

な し

係 員 88. 6 80. 2 25. 3 13. 7 41. 2 8. 4 11. 4

課 長 級 87. 9 79. 0 27. 1 16. 0 35. 9 8. 9 12. 1

(10)

② 雇 用 調 整 の 実 施 状 況

民 間 事 業 所 に お け る 雇 用 調 整 の 実 施 状 況 を み る と 、 厳 し い 経 営 環 境 を 背 景 に 、平 成 21 年 1 月 以 降 に 雇 用 調 整 を 実 施 し た 事 業 所 の 割 合 は 41. 9% と な っ て い る 。雇 用 調 整 の 措 置 内 容 を み る と 、残 業 の 規 制 ( 23. 1%) 、採 用 の 停 止 ・ 抑 制 ( 20. 1%) 、 非 正 規 社 員 の 契 約 更 新 の 中 止 ・ 解 雇 ( 14. 6%) の 順 に な っ て い る 。

第 3 表 民 間 に お け る 雇 用 調 整 の 実 施 状 況 ( 単 位:% )

項 目 実 施 事 業 所 割 合

採 用 の 停 止 ・ 抑 制 20. 1

転 籍 出 向 5. 6

希 望 退 職 者 の 募 集 2. 8

正 社 員 の 解 雇 2. 7

部 門 の 整 理 閉 鎖 ・ 部 門 間 の 配 転 10. 3

業 務 の 外 部 委 託 ・ 一 部 職 種 の 非 正 社 員 へ の 転 換 0. 0

非 正 規 社 員 の 契 約 更 新 の 中 止 ・ 解 雇 14. 6

残 業 の 規 制 23. 1

一 時 帰 休 ・ 休 業 7. 3

ワ ー ク シ ェ ア リ ン グ 0. 0

賃 金 カ ッ ト 9. 9

雇 用 調 整 を 行 っ て い る と 回 答 が あ っ た 事 業 所 41. 9

( 注 ) 1 項 目 は 複 数 回 答 で あ る 。

2 「 一 時 帰 休・ 休 業 」、「 賃 金 カ ッ ト 」の い ず れ か の 措 置 を 実 施 し て い る 事 業 所 の 割 合 は 13. 7%で あ る 。

③ 賃 金 カ ッ ト の 実 施 状 況

(11)

て お り 、 課 長 級 に つ い て は 、 そ れ ぞ れ 9. 9%、 4. 7%と な っ て い る 。

第 4 表 民 間 に お け る 賃 金 カ ッ ト の 実 施 状 況 ( 単 位:% )

項 目

役 職 段 階

賃 金 カ ッ ト を 実 施 し た 事 業 所

賃 金 カ ッ ト を 実 施 し た 事 業 所

に お け る 平 均 減 額 率

係 員 4. 4 1. 9

課 長 級 9. 9 4. 7

( 注 ) 平 成 21 年 4 月 分 の 給 与 に つ い て 、賃 金 カ ッ ト を 実 施 し た 事 業 所 の 状 況 で あ る 。

こ の よ う に 、 本 年 の 給 与 改 定 の 状 況 、 雇 用 調 整 の 実 施 状 況 等 を 見 る と 、 民 間 事 業 所 に お い て は 、残 業 の 規 制 や 採 用 の 停 止・抑 制 、経 費 の 縮 減 等 様 々 な 取 組 を 行 い な が ら 、 従 業 員 の 給 与 に つ い て も 昇 給 の 抑 制 や 賃 金 カ ッ ト な ど の 措 置 が 行 わ れ て い る 。

職 員給 与 と民 間 給与 との 比 較

( 1) 比 較 方 法

月 例 給 の 公 民 の 比 較 は 、 職 員 と 民 間 企 業 従 業 員 の 同 種 ・ 同 等 の 者 同 士 を 比 較 す る こ と を 基 本 と し て 、 公 務 に お い て は 事 務 職 員 及 び 技 術 職 員 、 民 間 に お い て は 公 務 の 事 務 職 員 及 び 技 術 職 員 と 類 似 す る と 認 め ら れ る 事 務 ・ 技 術 関 係 職 種 の 従 業 員 に つ い て 、 主 な 給 与 決 定 要 素 で あ る 役 職 段 階 、 学 歴 、 年 齢 階 層 を 同 じ く す る 者 同 士 を 対 比 さ せ 、 精 密 な 比 較 を 行 う も の で あ る 。 月 例 給 の 水 準 比 較 に 当 た っ て は 、 個 々 の 本 市 職 員 に 地 域 の 民 間 給 与 額 を 支 給 し た と 仮 定 す れ ば 、 こ れ に 要 す る 支 給 総 額 が 、 現 に 支 払 っ て い る 支 給 総 額 に 比 べ て ど の 程 度 の 差 が あ る か を 算 出 す る ラ ス パ イ レ ス 方 式 を と っ て い る 。

ま た 、 月 例 給 の 職 員 給 与 と 民 間 給 与 と の ラ ス パ イ レ ス 比 較 に お け る 、 比 較 対 象 従 業 員 ( 事 務 ・ 技 術 関 係 職 種 ) 及 び 役 職 段 階 の 対 応 関 係 は 人 事 院 の 対 応 関 係 と 同 様 と し て い る

( 参 考 資 料 2 民 間 給 与 関 係 第 10 表 ( P41) 参 照 )

(12)

( 2) 月 例 給

職 員 給 与 実 態 調 査 及 び 職 種 別 民 間 給 与 実 態 調 査 の 結 果 に 基 づ き 、 職 員 と 民 間 に お け る 本 年 4 月 分 の 諸 手 当 を 含 む 給 与 額 を 対 比 さ せ 、 精 密 に 比 較 を 行 っ た 。

そ の 結 果 、 次 表 に 示 す と お り 、 本 市 職 員 の 給 与 が 民 間 給 与 を 1 人 当 た り 平 均 4, 972 円 ( 1. 23% ) 上 回 っ て い る こ と が 明 ら か に な っ た 。

第 5 表 職 員 給 与 と 民 間 給 与 と の 較 差

民 間 給 与 ( A ) 職 員 給 与 ( B )

公 民 給 与 の 較 差 ( A) - ( B)

〔 ( A) - ( B) 〕 / ( B) × 100

397, 914 円 402, 886 円 △ 4, 972 円

( △ 1. 23% )

( 3) 特 別 給

職 種 別 民 間 給 与 実 態 調 査 の 結 果 に よ る と 、 昨 年 8 月 か ら 本 年 7 月 ま で の 1 年 間 に お い て 、 民 間 事 業 所 で 支 払 わ れ た 賞 与 等 の 特 別 給 の 支 給 割 合 は 、 次 表 に 示 す と お り 所 定 内 給 与 月 額 の 4. 16 月 分 に 相 当 し て お り 、職 員 の 期 末 手 当 ・ 勤 勉 手 当 の 年 間 の 平 均 支 給 月 数 ( 4. 50 月 ) が 0. 34 月 分 上 回 っ て い た 。

第 6 表 民 間 に お け る 特 別 給 の 支 給 状 況

下 半 期 ( A1) 339, 151 円

平 均 所 定 内 給 与 月 額

上 半 期 ( A2) 335, 319 円

下 半 期 ( B1) 748, 890 円

特 別 給 の 支 給 額

上 半 期 ( B2) 653, 006 円

下 半 期 ( B1/ A1) 2. 21 月 分

上 半 期 ( B2/ A2) 1. 95 月 分

特 別給 の 支給 割合

年 間 4. 16 月 分

(13)

物 価及 び 生計 費

( 1) 物 価 指 数

総 務 省 統 計 局 に よ る 本 年 4 月 の 消 費 者 物 価 指 数 は 、 昨 年 4 月 と 比 べ て 全 国 で 0. 1% の 減 少 、 岡 山 市 で 0. 6% の 減 少 と な っ て い る 。

( 参 考 資 料 4 労 働 経 済 関 係 第 18 表 ( P50) 参 照 )

( 2) 標 準 生 計 費

本 委 員 会 が 同 局 に よ る 家 計 調 査 を 基 礎 に 算 定 し た 本 年 4 月 に お け る 本 市 の 2 人 世 帯 、 3 人 世 帯 及 び 4 人 世 帯 の 標 準 生 計 費 は 、そ れ ぞ れ 138, 060 円 、 168, 150 円 及 び 198, 220 円 と な っ て い る 。

( 参 考 資 料 3 生 計 費 関 係 第 17 表 ( P47) 参 照 )

人 事院 の 給与 等 に関 する 報 告及 び 勧告 の概 要

人 事 院 は 、本 年 8 月 11 日 、国 会 及 び 内 閣 に 対 し 、国 家 公 務 員 の 給 与 等 に つ い て 報 告 し 、 併 せ て 給 与 の 改 定 に つ い て 勧 告 す る と と も に 、 公 務 員 人 事 管 理 に つ い て 報 告 を 行 っ た 。 そ の 概 要 は 次 の と お り で あ る 。

給 与 勧 告 の 骨 子

○ 本年の給与勧告のポイント

月例給、ボーナスともに引下げ

∼ 平均年間給与は△ 15. 4 万円(△ 2. 4%)、平成 15 年の平均△ 16. 5 万円(△ 2. 6%)に次ぐ大

幅な引下げ

① 公務員給与が民間給与を上回るマイナス較差(△ 0. 22%)を解消するため、月例給の引下げ改定

− 俸給月額の引下げ、自宅に係る住居手当の廃止

② 期末・勤勉手当(ボーナス)の引下げ(△ 0. 35 月分)

③ 超過勤務手当等について、時間外労働の割増賃金率等に関する労働基準法の改正を踏まえた改定

Ⅰ 給与勧告の基本的考え方

・ 勧告は、労働基本権制約の代償措置として、国家公務員に対し適正な給与を確保する機能を有する

ものであり、能率的な行政運営を維持する上での基盤

・ 国家公務員の給与は、市場原理による決定が困難であることから、労使交渉等によって経済・雇用

(14)

Ⅱ 民間給与との較差に基づく給与改定

1 民間給与との比較

11, 100 民間事業所の約 46 万人の個人別給与を実地調査(完了率 87. 8%)

<月例給> 公務と民間の 4 月分給与を調査(ベア中止、賃金カット等を実施した企業の状況も反映)し、

主な給与決定要素である役職段階、年齢、学歴、勤務地域の同じ者同士を比較

○ 民間給与との較差△ 863 円△ 0. 22%〔行政職( 一) … 現行給与 391, 770 円 平均年齢 41. 5 歳〕

俸給△ 596 円 住居手当△ 209 円 はね返り分( 注) △ 58 円

( 注) 地域手当など俸給の月額を算定基礎としている諸手当の額が減少することによる分

<ボーナス> 昨年 8 月から本年 7 月までの 1 年間の民間の支給実績(支給割合)と公務の年間支給月数

を比較

○ 民間の支給割合 4. 17 月(公務の支給月数 4. 50 月)

2 給与改定の内容と考え方

<月例給> 民間給与との較差(マイナス)の大きさ等を考慮し、月例給を引下げ

( 1) 俸給表 初任給を中心とした若年層及び医療職( 一) を除き、すべての俸給月額について引下げ

① 行政職俸給表( 一) 基本的に同率の引下げ(平均改定率△ 0. 2%)とするが、初任給を中心に若年

層(1 級∼3 級の一部)は引下げを行わない。7 級以上は平均を 0. 1%上回る引下げ

② 指定職俸給表行政職俸給表( 一) の管理職層の引下げ率(△ 0. 3%)を踏まえた引下げ

③ その他の俸給表行政職俸給表( 一) との均衡を基本に引下げ(医療職俸給表( 一) 等を除く)

※ 給与構造改革の俸給水準引下げに伴う経過措置額の算定基礎となる額についても、引下げ改定が

行われる俸給月額を受ける職員を対象に、調整率([実施時期等]参照)を踏まえた率を乗じて得た

額に引下げ

( 2) 住居手当 自宅に係る住居手当(新築・購入後 5 年に限り支給、月額 2, 500 円)を廃止

( 3) 委員、顧問、参与等の手当 指定職俸給表の改定状況等を踏まえ支給限度額を引下げ

(35, 300 円→35, 200 円)

<期末・勤勉手当(ボーナス)> 民間の支給割合に見合うよう引下げ 4. 5 月分→4. 15 月分

(一般の職員の場合の支給月数)

6月期 12 月期

21 年度 期末手当

勤勉手当

1. 25 月( 支給済み)

0. 7 月( 支給済み)

1. 5 月(現行 1. 6 月)

0. 7 月(現行 0. 75 月)

22 年度 期末手当

以降 勤勉手当

1. 25 月

0. 7 月

1. 5 月

0. 7 月

※ 本年 5 月の勧告に基づき、21 年 6 月期における期末手当・勤勉手当の特例措置により凍結した

支給月数分(0. 2 月分)は引下げ分の一部に充当

〔実施時期等〕 公布日の属する月の翌月の初日(公布日が月の初日であるときは、その日)

本年 4 月からこの改定の実施の日の前日までの期間に係る較差相当分を年間給与でみて解消するた

め、4 月の給与に調整率(△ 0. 24%)(注)を乗じて得た額に 4 月から実施の日の属する月の前月まで

の月数を乗じて得た額と、6 月に支給された特別給の額に調整率を乗じて得た額の合計額に相当する

(15)

(注)行政職( 一) の職員全体の較差の合計額を引下げ改定が行われる俸給月額を受ける職員の給与月

額の合計額で除して得た率

<超過勤務手当等> 時間外労働の割増賃金率等に関する労働基準法の改正を踏まえ、特に長い超過勤務

を強力に抑制し、また、こうした超過勤務を命ぜられた職員に休息の機会を与えるため、月 60 時間を

超える超過勤務(日曜日又はこれに相当する日の勤務を除く。)に係る超過勤務手当の支給割合を 100

分の 150 に引き上げるとともに、当該支給割合と本来の支給割合との差額分の支給に代えて正規の勤

務時間においても勤務することを要しない日又は時間(代替休)を指定することができる制度を新設

なお、日曜日又はこれに相当する日の勤務の取扱いについては、今後、民間企業の実態を踏まえて

必要な見直し

[ 実施時期] 平成 22 年 4 月 1 日

Ⅲ 給与構造改革

・ 給与構造改革として当初予定していた配分見直しや諸制度の導入・実施が終了する平成 22 年度以降、

勤務実績の給与への反映の推進、地域間給与配分の見直し等について検証を行うとともに、Ⅳの高齢

期の雇用問題に関連した給与制度等の見直しを含めた様々な課題について、順次検討

・ 平成 23 年度以降において経過措置の段階的解消に伴って生ずる制度改正原資の取扱いについて、若

年層給与の引上げや諸手当の見直し等に充てるなどの方策を検討

・ 地域別の民間給与との較差と全国の較差との差は最大 2. 6 ポイントで、改革前(最大 4. 8 ポイント)

より減少。平成 23 年度以降に最終的な検証を行うに当たっては、地域手当の異動保障や広域異動手当

が同一地域に引き続き勤務する国家公務員に影響しないことにも配慮して検討

Ⅳ 高齢期の雇用問題∼65 歳定年制の実現に向けて∼

1 雇用と年金をめぐる動き

・ 雇用と年金の連携を図ることは公務・民間共通の課題。既に民間企業に関しては 65 歳までの雇用確

保措置を義務付け

・ 国家公務員制度改革基本法は、定年年齢の 65 歳への段階的引上げの検討を規定

2 基本的な考え方

・ 公務能率を確保しながら 65 歳まで職員の能力を十分活用していくためには、年金支給開始年齢の引

上げに合わせて、平成 25 年度から、定年年齢を段階的に 65 歳まで延長することが適当

・ その条件を整えるため、「公務員の高齢期の雇用問題に関する研究会」(座長:清家篤慶應義塾長)

の最終報告も踏まえ、総給与費の増大を抑制するための給与制度の見直しや組織活力及び公務能率を

高めるための人材活用方策等、検討すべき諸課題への対応を早急に進める必要

・ 準備期間も勘案すれば、平成 23 年中には法制整備を図る必要。定年延長は公務運営の在り方全般に

かかわるため、本院を含む関係者が協力し政府全体としての検討を加速すべき。本院としては、平成

22 年中を目途に立法措置のための意見の申出を行えるよう、今秋以降鋭意検討

3 具体的な検討課題

(16)

を設定。併せて 60 歳前の給与カーブや昇給制度の在り方を見直し

( 2) 組織活力を維持するための施策 役職定年制の導入、専門性をいかし得る行政事務の執行体制の構

築、公務外への人材提供と公務外の業務の公務への再配置等の人材

活用方策を検討

( 3) その他の措置 特例的な定年の取扱い、短時間勤務制の導入、早期退職を支援する措置、公務員の

退職給付の在り方等について検討

公務員人事管理に関する報告の骨子

Ⅰ 公務員制度改革に関する基本認識

( 1) 本院の基本認識と取組

高い専門性を持って職務を遂行するという職業公務員制度の基本を生かしつつ、制度及び運用の一

体的な改革を進め、公務員の意識改革を徹底することが肝要。改革の実現に向け使命・責務を果たす

決意

( 2) 政官関係と公務員の役割

政治と公務員の役割分担を前提に、政治的に中立な職業公務員制度が維持されることで、行政の専

門性や公正な執行を確保。幹部公務員制度の検討には、議院内閣制の下での政治と職業公務員の関係

の十分な検討が必要

( 3) 労働基本権

労働基本権の在り方は公務員制度の基本的枠組みや行政執行体制に大きな影響。現行制度の見直し

には、憲法との関係、使用者の当事者能力の制約、市場の抑制力の欠如など公務特有の論点を含め、

幅広い観点から慎重な検討を行った上で判断することが必要

Ⅱ 主な個別課題と取組の方向

1 人材の確保・育成等

( 1) 採用試験の基本的な見直し

・ 有為な人材の誘致のため、積極的な人材確保活動と併せ、試験制度の見直しが必要

・ 「採用試験の在り方を考える専門家会合」(座長:高橋滋一橋大学教授)の報告書を踏まえ、総合

職試験・一般職試験・専門職試験・中途採用試験への再編、総合職試験には院卒者試験も創設− 各

試験の枠組みを提示

・ 平成 24 年度の新試験の実施に向け、早急に具体化を検討

( 2) 時代の要請に応じた職業公務員の育成

・ 「公務研修・人材育成に関する研究会」(座長:西尾隆国際基督教大学教授)の報告書を踏まえ、

各役職段階で必要な研修の体系化と研修内容の充実を推進 検討の

視点

○ 中立・公正な試験の構築 ○ 人材確保に資する魅力ある試験

○ キャリア・システム見直しの契機 ○ 新たな人材供給源に対応

(17)

・ 職業公務員固有の役割にかんがみ、全体の奉仕者たる使命感や広い視野、識見などを長期的視点

に立って涵養。このため、失敗も含めた行政事例の多角的検証等の研修を強化

( 3) 能力及び実績に基づく人事管理への転換

人事評価の公正・適正な実施及び評価結果の任免・給与への適切な活用を支援するほか、職員の能

力の伸長に資する研修コースの開発・実施により人事評価の人材育成への活用を支援

( 4) 人事交流の推進

官民人事交流の見直しは、公務の公正性等に留意しつつ対応する必要。国と国以外の組織との人的

交流の在り方について、職員の身分取扱いとの関係を含め幅広い研究が必要

( 5) 事務官・技官の呼称の廃止

国家公務員としての一体感を高め、適材適所の人事配置に資するよう、事務官・技官の呼称を廃止

することが適当であり、関係府省における必要な検討を要請

2 勤務環境の整備等

( 1) 非常勤職員制度の適正化

指針の発出による非常勤職員給与の適正支給の取組は着実に進展。日々雇用職員の任用・勤務形態

の見直しを検討。忌引休暇等の対象範囲を拡大

( 2) 超過勤務の縮減

幹部職員をはじめ組織全体として取り組むことが重要。全府省における計画的な在庁時間削減の取

組を推進。国会関係業務による超過勤務の縮減への対応が重要

( 3) 両立支援の推進

育児休業法改正の意見の申出を行うほか、短期介護休暇の新設等両立支援の取組を一層推進

( 4) 職員の健康の保持

心の疾病を予防するための保健師等による相談体制を整備。「パワー・ハラスメント」についての情

(18)

む すび

( 1) 本 年 の 給 与 の 改 定

職 員 の 給 与 の 決 定 に 関 係 す る 基 礎 的 な 諸 条 件 に つ い て は 、 以 上 述 べ た と お り で あ る が 、本 委 員 会 が 行 っ た 本 年 の 職 種 別 民 間 給 与 実 態 調 査 に よ る と 、 昨 年 来 の 世 界 的 な 金 融 危 機 を 発 端 と し た 景 気 の 急 速 な 悪 化 を 反 映 し て 、 民 間 事 業 所 に お け る ベ ー ス ア ッ プ や 定 期 昇 給 の 実 施 状 況 は 非 常 に 厳 し い も の と な っ て い る 。

ま た 、 残 業 の 規 制 や 非 正 規 社 員 の 契 約 更 新 の 中 止 ・ 解 雇 、 賃 金 カ ッ ト な ど 、 何 ら か の 雇 用 調 整 を 行 っ て い る と 回 答 し た 事 業 所 は 4 割 を 超 え る 状 況 と な っ て い た 。

こ の よ う な 民 間 の 状 況 の 下 、 人 事 院 に お い て は 、 俸 給 表 の 引 下 げ や 期 末 手 当 ・ 勤 勉 手 当 の 過 去 最 大 と な る 大 幅 な 引 下 げ な ど を 内 容 と す る 勧 告 が 既 に な さ れ た と こ ろ で あ る 。

こ れ ら の 状 況 を 総 合 的 に 勘 案 し た 結 果 、 本 委 員 会 は 次 の 措 置 を 行 う 必 要 が あ る と 考 え る 。

① 給 料 表 の 改 定

本 市 に お い て は 、国 と の 均 衡 を 図 る 観 点 か ら 、平 成 20 年 4 月 に 国 の 俸 給 表 と 同 様 の 給 料 表 を 導 入 し て い る が 、 本 年 設 置 さ れ た 人 事 委 員 会 に よ り 、 職 員 給 与 と 地 域 民 間 給 与 と の 比 較 が 可 能 と な っ た 。

こ れ ま で 述 べ た と お り 、 本 年 4 月 時 点 で 職 員 給 与 と 民 間 給 与 を 比 較 し た 結 果 、月 例 給 に つ い て は 本 市 職 員 の 給 与 が 民 間 給 与 を 4, 972 円( 1. 23%) 上 回 っ て い た こ と か ら 、 較 差 の 大 き さ 等 を 考 慮 し て 、 給 料 表 の 引 下 げ 改 定 を 行 う 必 要 が あ る 。

人 事 院 に お い て は 、 俸 給 表 に つ い て 、 初 任 給 を 中 心 と し た 若 年 層 で あ る 1 級 か ら 3 級 ま で の 一 部 に つ い て は 引 下 げ を 行 わ な い 一 方 で 、 管 理 職 層 で あ る 7 級 以 上 に つ い て は 一 般 職 員 を 上 回 る 引 下 げ を 行 う 勧 告 が な さ れ た と こ ろ で あ る 。

(19)

な お 、 給 料 月 額 に つ い て 引 下 げ の 改 定 を 行 う こ と を 踏 ま え 、 岡 山 市 職 員 の 給 与 に 関 す る 条 例 の 一 部 を 改 正 す る 条 例 ( 平 成 20 年 市 条 例 第 6 号 ) 附 則 第 6 項 に 規 定 す る 経 過 措 置 の 対 象 と な っ て い る 職 員 に つ い て も 、 他 の 職 員 と の 均 衡 を 図 る 観 点 か ら 、 そ の 差 額 に 相 当 す る 額 の 算 定 の 基 礎 と な る 額 に つ い て 同 様 の 改 定 を 行 う 必 要 が あ る 。

ま た 、 行 政 職 給 料 表 以 外 の 給 料 表 に つ い て も 、 行 政 職 給 料 表 と の 均 衡 を 基 本 と し た 改 定 を 行 う 必 要 が あ る が 、医 療 職 給 料 表 ( 1) に つ い て は 、医 師 の 処 遇 を 確 保 す る 観 点 か ら 、 改 定 を 行 わ な い こ と が 適 当 で あ る 。

② 期 末 手 当 及 び 勤 勉 手 当 の 改 定

期 末 手 当 ・勤 勉 手 当 に つ い て は 、昨 年 8 月 か ら 本 年 7 月 ま で の 1 年 間 に お け る 民 間 の 特 別 給 の 支 給 割 合 と の 均 衡 を 図 る た め 、支 給 月 数 を 0. 35 月 分 引 き 下 げ 、 4. 15 月 分 と す る こ と と す る 。

本 年 度 に つ い て は 、 本 委 員 会 の 意 見 の 申 出 に よ る 特 例 措 置 に よ っ て 凍 結 さ れ た 6 月 期 に お け る 期 末 手 当 ・ 勤 勉 手 当 の 支 給 月 数 分 ( 0. 2 月 分 ) を 支 給 し な い こ と と す る と と も に 、引 下 げ 月 数 ( 0. 35 月 分 ) か ら 当 該 凍 結 分 に 相 当 す る 月 数 ( 0. 2 月 分 ) を 減 じ た 月 数 ( 0. 15 月 分 ) を 12 月 期 の 期 末 手 当 ・ 勤 勉 手 当 か ら 差 し 引 く こ と と す る 。

こ の 結 果 、 本 年 12 月 期 及 び 平 成22 年 6 月 期 以 降 の 期 末 手 当 及 び 勤 勉 手 当 の 支 給 月 数 は 次 表 の と お り と な る 。

期 末 手 当 ・ 勤 勉 手 当 の 支 給 月 数 ( 単 位 : 月 分 )

平 成 22 年 度 以 降

区 分 平 成 21 年 12 月 期

6 月 期 12 月 期 年 間 計

期 末 手 当 1. 50( △ 0. 10) 1. 25 1. 50 2. 75

勤 勉 手 当 0. 70( △ 0. 05) 0. 70 0. 70 1. 40

一 般 の 職 員

計 2. 20( △ 0. 15) 1. 95 2. 20 4. 15

期 末 手 当 0. 80( △ 0. 05) 0. 65 0. 85 1. 50

勤 勉 手 当 0. 40 0. 35 0. 35 0. 70

再 任 用 職 員

(20)

③ 改 定 の 実 施 時 期 等

こ の 改 定 は 、 こ の 勧 告 を 実 施 す る た め の 条 例 の 公 布 の 日 の 属 す る 月 の 翌 月 の 初 日 ( 公 布 の 日 が 月 の 初 日 で あ る と き は 、 そ の 日 ) か ら 実 施 す る こ と と す る 。

な お 、 本 年 4 月 か ら こ の 改 定 の 実 施 の 日 の 前 日 ま で の 期 間 に 係 る 公 民 較 差 相 当 分 を 解 消 す る た め 、12 月 に 支 給 さ れ る 期 末 手 当 に お い て 、 適 切 な 調 整 措 置 を 講 ず る 必 要 が あ る 。

( 2) そ の 他 給 与 に 関 す る 諸 課 題 ① 住 居 手 当

自 宅 に 係 る 住 居 手 当 に つ い て は 、 国 に お い て は 、 主 に 自 宅 の 維 持 管 理 の 費 用 を 補 て ん す る 趣 旨 の 手 当 と し て 設 け ら れ た が 、 創 設 以 来 手 当 額 の 改 定 が 行 わ れ な い な ど 、 公 務 部 内 で そ の 趣 旨 が 定 着 し な か っ た と し て 、 平 成 15 年 に 財 形 持 家 個 人 融 資 に 関 連 す る 住 宅 の 新 築・購 入 後 5 年 に 限 り 支 給 さ れ る 手 当 の み を 残 し て 廃 止 さ れ 、 当 該 手 当 に つ い て も 、 本 年 、 人 事 院 に よ る 廃 止 の 勧 告 が な さ れ た と こ ろ で あ る 。

本 市 に お い て は 、 給 与 制 度 の 適 正 化 を 目 指 し た 見 直 し の 中 、 本 年 4 月 に 新 築 ・ 購 入 後 5 年 に 限 り 支 給 さ れ る 手 当 の み を 残 し て 自 宅 に 係 る 住 居 手 当 を 廃 止 し た と こ ろ で あ り 、平 成 23 年 度 ま で の 経 過 措 置 の 中 で 適 正 な 水 準 に 向 け て 移 行 中 で あ る 。

ま た 、 勤 務 地 と 居 住 地 の 関 係 や 住 宅 事 情 な ど 、 国 家 公 務 員 と 本 市 職 員 で は 住 居 手 当 に 関 す る 状 況 に 相 違 が あ る 。

こ れ ら の 状 況 を 考 慮 し た 結 果 、 自 宅 に 係 る 住 居 手 当 に つ い て は 、 他 都 市 の 状 況 や 民 間 の 状 況 を 踏 ま え な が ら 、 借 家 ・ 借 間 に 係 る 住 居 手 当 の あ り 方 も 含 め て 引 き 続 き 検 討 を 進 め る こ と と す る 。

② 給 与 構 造 改 革

(21)

本 市 に お い て も 、 平 成 18 年 4 月 か ら 、 給 料 表 の 平 均 4. 8% の 引 下 げ や 給 与 カ ー ブ の フ ラ ッ ト 化 、 号 給 の 4 分 割 な ど 、 国 と 同 様 に 給 与 構 造 改 革 を 進 め て き た と こ ろ で あ る 。

本 市 に お け る 給 与 構 造 改 革 は 、 来 年 度 の 東 京 事 務 所 に 勤 務 す る 職 員 及 び 医 療 職 給 料 表 ( 1) の 適 用 を 受 け る 職 員 に 対 す る 地 域 手 当 の 支 給 率 の 改 定 を も っ て 、 給 与 制 度 上 は 完 成 す る 予 定 で あ る 。

今 後 は 、 職 務 ・ 職 責 に 応 じ た 給 与 構 造 へ の 転 換 、 勤 務 実 績 の 給 与 へ の 反 映 及 び 給 料 と 地 域 手 当 の 適 切 な 配 分 に よ り 地 域 民 間 給 与 水 準 と の 均 衡 を 図 る と い う 給 与 構 造 改 革 の 趣 旨 を 踏 ま え つ つ 、 職 務 ・ 職 責 に 応 じ た 管 理 職 手 当 の あ り 方 、 合 併 時 期 に よ り 、 国 が 指 定 す る 支 給 地 域 に 該 当 し て い な い 市 内 一 部 地 域 へ の 地 域 手 当 支 給 の 問 題 に つ い て も 、 引 き 続 き 検 討 を 進 め て い く 必 要 が あ る 。

③ 時 間 外 勤 務 手 当 等

長 時 間 労 働 を 抑 制 し 、 労 働 者 の 健 康 確 保 や 仕 事 と 生 活 の 調 和 を 図 る こ と を 目 的 に 労 働 基 準 法 の 改 正 が 行 わ れ 、平 成 22 年 4 月 1 日 か ら 、 1 か 月 に 60 時 間 を 超 え る 時 間 外 労 働 の 割 増 賃 金 率 の 引 上 げ 等 が 行 わ れ る こ と と な る 。

国 に お い て は 、 労 働 基 準 法 改 正 の 趣 旨 を 踏 ま え た 超 過 勤 務 手 当 の 支 給 割 合 引 上 げ 等 に つ い て 、 本 年 、 人 事 院 に よ る 勧 告 が な さ れ た と こ ろ で あ る 。

本 市 に お い て も 、労 働 基 準 法 の 改 正 を 踏 ま え 、月 60 時 間 を 超 え る 時 間 外 勤 務 に 係 る 支 給 割 合 を 引 き 上 げ る と と も に 、 当 該 支 給 割 合 の 引 上 げ 分 の 支 給 に 代 え て 、 正 規 の 勤 務 時 間 に お い て も 勤 務 す る こ と を 要 し な い 日 又 は 時 間 ( 代 替 休 ) を 指 定 す る こ と が で き る 制 度 の 導 入 を 検 討 す る こ と が 必 要 で あ る 。

( 3) 人 事 管 理 に 関 す る 諸 課 題 ① 人 材 の 確 保 ・ 育 成

(22)

ま た 、 地 方 分 権 の 進 展 に 伴 い 、 各 自 治 体 に は 、 行 財 政 改 革 を 推 進 し な が ら 自 己 責 任 に よ る 主 体 的 な 都 市 経 営 を 行 う こ と に よ っ て 、複 雑 ・ 高 度 化 、 多 様 化 す る 行 政 ニ ー ズ に 応 え 、 よ り 一 層 質 の 高 い 行 政 サ ー ビ ス を 積 極 的 か つ 持 続 的 に 提 供 し て い く こ と が 求 め ら れ て い る 。

こ う し た 中 、本 市 で は 本 年 、4 年 ぶ り と な る 行 政 職 の 採 用 試 験 を 実 施 し た と こ ろ で あ る が 、 政 令 指 定 都 市 と な っ た 本 市 に お い て は 、 そ の ス ケ ー ル メ リ ッ ト を 活 か し な が ら 都 市 ビ ジ ョ ン に 定 め た 目 指 す べ き 都 市 像 の 実 現 に 向 け て 事 業 を 着 実 に 進 め て い く た め 、将 来 を 担 う 優 秀 な 人 材 の 確 保 ・ 育 成 が ま さ に 喫 緊 の 課 題 で あ る 。

そ の た め 、 本 委 員 会 と し て は 、 任 命 権 者 と 連 携 、 協 力 し な が ら 、 職 員 募 集 ガ イ ド 配 布 等 の 広 報 活 動 や イ ン タ ー ン シ ッ プ 受 入 等 に よ る 受 験 者 確 保 の 取 組 を 行 っ て き た と こ ろ で あ る が 、 今 後 も 、 募 集 や 試 験 実 施 の 手 法 に つ い て の 分 析 と 研 究 を 重 ね 、 引 き 続 き 受 験 者 の 確 保 に 向 け た 有 効 な 取 組 を 推 進 し て い く 必 要 が あ る 。

さ ら に 、民 間 企 業 で 培 っ た 専 門 的 知 識 ・実 務 経 験 を 市 政 運 営 に 活 用 す る た め 、 本 年 実 施 す る 民 間 企 業 等 職 務 経 験 者 採 用 試 験 な ど 、 今 後 も 、 多 様 化 ・ 高 度 化 す る 人 材 確 保 の 要 請 に 臨 機 応 変 に 対 応 す る 取 組 を 行 っ て い く 必 要 が あ る 。

ま た 、 人 材 の 育 成 に 当 た っ て は 、 任 命 権 者 に お い て 、 人 材 育 成 ビ ジ ョ ン を 策 定 し 、 職 員 の 能 力 開 発 ・ 向 上 に 努 め て い る と こ ろ で あ る が 、 今 後 は 「 職 場 」「 人 事 」「 研 修 」 が そ れ ぞ れ 有 機 的 に 連 携 し 、 人 を 育 て る 制 度 と 人 が 育 つ 組 織 づ く り に 向 け た 具 体 的 な 人 材 育 成 策 に つ い て 、 さ ら に 検 討 を 行 う 必 要 が あ る 。

な お 、 相 次 ぐ 公 務 員 の 不 祥 事 等 に よ り 、 公 務 及 び 公 務 員 へ の 国 民 、 市 民 の 不 信 感 や 批 判 が 高 ま っ て い る 現 状 を 踏 ま え 、 市 民 の 信 頼 と 期 待 に 応 え る べ く 、 本 市 と し て も 、 改 め て 全 体 の 奉 仕 者 と し て 公 務 ・ 公 共 の た め に 全 力 を 尽 く す と い う 職 員 の 使 命 感 を 醸 成 し 、 市 民 に 信 頼 さ れ る 組 織 を 実 現 さ せ な け れ ば な ら な い 。

② 人 事 評 価 制 度

(23)

図 る こ と 、 ま た 、 複 雑 ・ 高 度 化 す る 行 政 課 題 に 迅 速 か つ 的 確 に 対 応 し う る 能 力 の 確 保 及 び 全 体 の 奉 仕 者 と し て の 高 い 倫 理 意 識 を も っ た 人 材 育 成 に 活 用 す る も の で あ り 、 国 に お い て は 、 国 家 公 務 員 法 の 改 正 に よ り 本 年 4 月 か ら 新 た な 人 事 評 価 制 度 が 施 行 さ れ て い る 。

本 市 に お い て は 、 職 務 ・ 職 責 に 応 じ た 給 与 構 造 へ の 転 換 を 図 る た め 、 平 成 18 年 度 か ら 順 次 導 入 し て き た 給 与 構 造 改 革 を 基 盤 と し て 、 現 在 は 、 「 新 岡 山 市 行 財 政 改 革 大 綱 」に 掲 げ ら れ て い る よ う に 、平 成 22 年 度 を 目 標 と し て 人 事 評 価 制 度 の 本 格 的 な 導 入 を 進 め て い る と こ ろ で あ る 。

人 事 評 価 制 度 の 本 格 的 な 実 施 に お い て は 、 客 観 的 で 公 正 性 ・ 透 明 性 を 十 分 確 保 し た 実 効 性 の あ る 人 事 評 価 制 度 を 早 急 に 整 備 す る 必 要 が あ り 、 具 体 的 な 評 価 方 法 や 人 事 管 理 へ の 反 映 方 法 に つ い て は 、国 の 実 施 状 況 や 、 他 都 市 の 状 況 も 把 握 し な が ら 、 職 員 の 理 解 と 納 得 が 得 ら れ る よ う 十 分 な 検 討 と 検 証 が 必 要 と 考 え る 。

③ 女 性 職 員 の 登 用

近 年 、 本 市 に お い て は 女 性 職 員 の 割 合 が 増 加 す る 傾 向 に あ り 、 男 女 共 同 参 画 社 会 推 進 の 観 点 か ら 、 女 性 職 員 の 登 用 に 向 け た 取 組 が 行 わ れ て い る と こ ろ で あ る 。

任 命 権 者 に お い て は 、 性 別 に よ る 固 定 的 な 職 務 分 担 の 概 念 を 払 拭 し 、 女 性 職 員 の 企 画 ・ 経 営 ・ 政 策 立 案 部 門 や 契 約 ・ 折 衝 ・ 徴 収 ・ ケ ー ス ワ ー ク 等 を 含 む 渉 外 部 門 な ど へ の 積 極 的 な 登 用 に よ る 職 域 ・ 職 務 の 拡 大 を は じ め 、 将 来 の 女 性 幹 部 候 補 生 と し て 係 長 ・ 主 任 級 に 積 極 的 に 登 用 を 行 う な ど 、 長 期 的 な 視 野 で 女 性 職 員 の 登 用 に 向 け た 取 組 が な さ れ て い る が 、 今 後 も よ り 一 層 、 男 女 共 同 参 画 社 会 を 推 進 し て い く 積 極 的 な 取 組 が 求 め ら れ る と こ ろ で あ る 。

④ 仕 事 と 家 庭 の 両 立 支 援

本 年 7 月 、 民 間 労 働 者 が 就 業 し つ つ 育 児 や 介 護 を 行 う こ と が で き る 環 境 を 整 備 す る こ と を 内 容 と す る 育 児 休 業 、 介 護 休 業 等 育 児 又 は 家 族 介 護 を 行 う 労 働 者 の 福 祉 に 関 す る 法 律 及 び 雇 用 保 険 法 の 一 部 を 改 正 す る 法 律 が 公 布 さ れ た 。

(24)

責 任 を 担 い つ つ 、 仕 事 と 生 活 の 調 和 を 図 り 得 る よ う な 勤 務 環 境 を 整 備 す る こ と が 重 要 な 課 題 で あ る と し て 、 人 事 院 に よ る 国 家 公 務 員 の 育 児 休 業 等 に 関 す る 法 律 の 改 正 に つ い て の 意 見 の 申 出 が な さ れ た と こ ろ で あ る 。 同 様 の 趣 旨 か ら 、 地 方 公 務 員 に つ い て も 地 方 公 務 員 の 育 児 休 業 等 に 関 す る 法 律 の 改 正 が 見 込 ま れ る と こ ろ で あ る 。

ま た 、 本 市 に お い て は 、 職 員 が 職 場 及 び 家 庭 に お い て 子 育 て の 意 義 に つ い て の 理 解 を 深 め 、 か つ 、 仕 事 と 子 育 て の 両 立 を 図 る こ と が で き る よ う 、「 岡 山 市 特 定 事 業 主 行 動 計 画 ∼ 子 ど も き ら き ら 家 族 に こ に こ 職 場 い き い き み ん な で 子 育 て 岡 山 市 ∼ 」 を 定 め る な ど 、 様 々 な 取 組 を 進 め て い る と こ ろ で あ る 。

こ の 行 動 計 画 は 、 本 年 度 末 で 当 初 の 5 年 の 計 画 期 間 を 経 過 す る た め 、 見 直 し が 検 討 さ れ て い る と こ ろ で あ る が 、 見 直 し に 当 た っ て は 、 次 世 代 育 成 支 援 対 策 推 進 法 の 趣 旨 も 踏 ま え 、 仕 事 と 子 育 て の 両 立 を 支 援 す る た め の 勤 務 環 境 の 一 層 の 整 備 が 期 待 さ れ る と こ ろ で あ る 。

⑤ 時 間 外 勤 務 の 縮 減

職 員 の 心 身 の 健 康 を 保 持 し 、 仕 事 と 家 庭 の よ り よ い 調 和 の 実 現 を 図 る 観 点 か ら 、 時 間 外 勤 務 の 縮 減 は 重 要 な 課 題 と 位 置 づ け ら れ て い る 。

任 命 権 者 に お い て は 、 時 間 外 勤 務 の 縮 減 に 向 け て 、 ノ ー 残 業 デ ー の 徹 底 や 週 休 日 の 振 替 制 度 等 の 活 用 、 サ ー ビ ス 残 業 は あ っ て は な ら な い と い う 認 識 の う え で の 時 間 外 勤 務 の 事 前 命 令 及 び 事 後 確 認 の 徹 底 、 年 間 を 通 じ た 業 務 の 適 正 な 配 分 及 び 計 画 的 な 進 行 管 理 な ど の 取 組 が 行 わ れ て い る と こ ろ で あ る 。

し か し な が ら 、 行 財 政 改 革 の 推 進 に 伴 う 職 員 数 の 減 少 、 政 令 指 定 都 市 移 行 に 伴 う 行 政 ニ ー ズ の 複 雑 ・ 高 度 化 、 多 様 化 の 流 れ の 中 、 職 場 に よ っ て は 長 時 間 に わ た る 時 間 外 勤 務 が 常 態 化 し て い る 実 態 が 見 受 け ら れ る こ と か ら 、 引 き 続 き 、 時 間 外 勤 務 の 縮 減 に 向 け た 実 効 性 の あ る 取 組 が 望 ま れ る と こ ろ で あ る 。

(25)

に 管 理 し 、 適 切 な 業 務 配 分 を 行 う な ど 、 個 別 具 体 の 行 動 と し て 実 践 す る こ と が 重 要 で あ る 。

さ ら に 、 任 命 権 者 に お い て は 、 事 務 の 簡 素 化 ・ 効 率 化 を は じ め と す る 事 務 事 業 の 見 直 し や 人 員 の 適 正 配 置 な ど 、 時 間 外 勤 務 、 総 実 勤 務 時 間 の 縮 減 に 向 け た 取 組 を 推 進 す る 必 要 が あ る 。

⑥ 職 員 の 健 康 の 保 持

近 年 、 社 会 全 体 が 急 速 に 変 化 す る 中 、 地 方 分 権 や 行 財 政 改 革 の 推 進 と い っ た 公 務 を 取 り 巻 く 環 境 は 刻 々 と 変 化 し て お り 、 行 政 ニ ー ズ の 複 雑 ・ 高 度 化 、 多 様 化 と 相 ま っ て 、 職 員 の 心 身 の 負 担 も 増 大 し て い る 。

こ う し た 中 、 任 命 権 者 に お い て は 、 従 来 か ら の 健 康 診 断 や 健 康 相 談 な ど 、職 員 の 健 康 管 理 に 関 す る 各 種 事 業 の 実 施 に 加 え 、「 過 重 労 働 に よ る 健 康 障 害 予 防 対 策 実 施 要 領 」 を 定 め て 、 一 定 の 基 準 を 超 え る 時 間 外 勤 務 を 行 っ た 職 員 に 対 し 、 産 業 医 に よ る 健 康 相 談 や 面 接 指 導 な ど を 実 施 し て い る と こ ろ で あ る 。

ま た 、 全 国 的 な 傾 向 と 同 様 に 、 本 市 に お い て も 「 心 の 病 」 に よ り 休 職 す る 職 員 、休 暇 を 取 得 す る 職 員 の 数 が 年 々 増 加 す る 傾 向 に あ る 中 、「 岡 山 市 職 員 メ ン タ ル ヘ ル ス 対 策 実 施 要 綱 」 を 制 定 し 、 セ ル フ ケ ア 及 び ラ イ ン に よ る ケ ア が で き る よ う 研 修 会 や パ ン フ レ ッ ト 配 布 等 に よ る 啓 発 を 行 う と と も に 、産 業 医 に よ る ス ト レ ス 相 談 や 専 門 相 談 員 に よ る セ ク ハ ラ 相 談 、 休 職 者 の 復 帰 支 援 体 制 の 整 備 を 行 う な ど の 対 策 が 実 施 さ れ て い る 。

こ の よ う に 、 任 命 権 者 に お い て 様 々 な 取 組 が 行 わ れ て い る と こ ろ で あ る が 、 職 員 の 心 身 の 健 康 を 保 持 、 増 進 し 、 心 身 の 健 康 に 不 安 を 覚 え る こ と な く 職 務 に 専 念 す る 環 境 を 整 え て い く こ と は 任 命 権 者 の 重 要 な 責 務 で あ り 、 今 後 と も 、 職 員 の 健 康 障 害 防 止 策 や 職 員 が 気 軽 に 相 談 で き る 環 境 づ く り な ど 、 予 防 や 早 期 発 見 に 重 点 を 置 く と と も に 、 円 滑 な 職 場 復 帰 と 再 発 防 止 の た め の 環 境 を 整 え る な ど 、職 員 の 健 康 を 保 持 し て い く た め の 、 な お 一 層 の 取 組 が 求 め ら れ る と こ ろ で あ る 。

(26)

意 す べ き 事 項 等 に つ い て 情 報 提 供 を 行 う な ど 、 問 題 の 発 生 を 未 然 に 防 ぐ 取 組 が 求 め ら れ る 。

⑦ 高 齢 期 の 雇 用 問 題

平 成 25 年 度 か ら 、公 的 年 金 の 支 給 開 始 年 齢 が 60 歳 か ら 65 歳 へ と 段 階 的 に 引 き 上 げ ら れ る こ と に 伴 い 、60 歳 定 年 退 職 後 、年 金 受 給 ま で の 間 に 無 収 入 と な る 期 間 が 発 生 す る こ と に な る 。

こ う し た 年 金 制 度 の 変 更 を 前 に 、 雇 用 と 年 金 の 連 携 を 図 る こ と が 重 要 課 題 と な っ て お り 、高 年 齢 者 等 の 雇 用 の 安 定 等 に 関 す る 法 律 に お い て は 、 定 年 年 齢 の 65 歳 以 上 へ の 段 階 的 引 上 げ 、高 年 齢 者 が 希 望 す る と き は 定 年 後 も 引 き 続 い て 雇 用 す る 継 続 雇 用 制 度 の 導 入 、 ま た は 定 年 制 度 の 廃 止 の い ず れ か の 措 置 を 行 う こ と を 民 間 企 業 に 対 し て 義 務 付 け て い る 。

人 事 院 は 平 成 19 年 8 月 の 給 与 勧 告 時 の 報 告 に お い て 、公 務 に お け る 高 齢 期 雇 用 確 保 策 に つ い て 総 合 的 な 検 討 を 行 う 必 要 が あ る こ と を 指 摘 し 、 こ の 検 討 を 進 め る た め 、「 公 務 員 の 高 齢 期 の 雇 用 問 題 に 関 す る 研 究 会 」を 設 置 し た 。 本 年 7 月 、 同 研 究 会 は 、 国 家 公 務 員 の 定 年 年 齢 を 段 階 的 に 65 歳 に 引 き 上 げ る べ き こ と を 提 言 し た 「 最 終 報 告 」 を 取 り ま と め た と こ ろ で あ る 。

人 事 院 は こ の 最 終 報 告 を 踏 ま え 、 本 年 の 給 与 勧 告 時 の 報 告 の 中 で 、 年 金 支 給 年 齢 の 引 上 げ に 合 わ せ て 定 年 年 齢 を 段 階 的 に 65 歳 ま で 延 長 す る こ と が 適 当 で あ る と し 、 総 給 与 費 の 増 大 を 抑 制 す る た め の 給 与 制 度 の 見 直 し や 組 織 活 力 及 び 公 務 能 率 を 高 め る た め の 人 材 活 用 方 策 等 、 検 討 す べ き 諸 課 題 へ の 対 応 を 早 急 に 進 め て い く と し て い る 。

本 市 に お い て は 、 今 後 、 国 の 動 向 等 を 注 視 し 、 職 員 が 高 齢 期 の 生 活 に 不 安 を 覚 え る こ と な く 職 務 に 専 念 で き る よ う 図 る と と も に 、 長 年 の 職 務 を 通 じ て 得 た 知 識 や 経 験 、 技 術 等 を 十 分 に 活 か し な が ら 、 公 務 を 担 う 次 の 世 代 に ス ム ー ズ に 伝 え て い く こ と が で き る よ う 、 検 討 を 進 め て い く 必 要 が あ る 。

⑧ 非 常 勤 職 員 の 処 遇

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及 し て い る 。

本 市 に お い て も 、 複 雑 ・ 多 様 化 し 、 増 加 す る 市 民 ニ ー ズ や 社 会 情 勢 の 変 化 に 迅 速 に 対 応 す る た め 、 多 様 な 雇 用 形 態 が 導 入 さ れ て い る と こ ろ で あ る が 、非 常 勤 職 員 に つ い て も 適 正 な 処 遇 を 行 う こ と で そ の 志 気 を 高 め 、 市 民 サ ー ビ ス 提 供 の 担 い 手 と し て 、 職 務 に 対 す る や り が い を 感 じ つ つ 、 安 心 し て 職 務 に 精 励 す る こ と が で き る よ う 、 今 後 と も 検 討 を 進 め る 必 要 が あ る 。

8 お わ り に

本 委 員 会 と し て 初 め て と な る 職 員 の 給 与 等 に 関 す る 報 告 は 以 上 の と お り で あ る 。

冒 頭 で も 述 べ た と お り 、 人 事 委 員 会 の 勧 告 制 度 は 、 労 働 基 本 権 制 約 の 代 償 措 置 と し て 、 職 員 に 対 し 、 社 会 一 般 の 情 勢 に 適 応 し た 適 正 な 勤 務 条 件 を 確 保 す る こ と を 目 的 に 、 地 方 公 務 員 法 に 規 定 す る 諸 原 則 に 基 づ い て 、 地 域 の 民 間 給 与 水 準 と の 均 衡 を 図 る こ と を 基 本 と す る も の で あ り 、 長 期 的 な 視 点 に お い て 、 職 員 の 理 解 と 納 得 と と も に 、 広 く 市 民 の 理 解 が 得 ら れ る 方 法 で あ る と 考 え ら れ る 。

本 年 4 月 1 日 の 政 令 指 定 都 市 移 行 に よ り 、 以 前 に 増 し て 、 本 市 及 び 職 員 に 対 す る 市 民 の 期 待 が 高 ま っ て い る 。

職 員 に お い て は 、 複 雑 ・ 高 度 化 、 多 様 化 す る 行 政 ニ ー ズ に 応 え る た め 、 市 民 サ ー ビ ス の 最 前 線 に 立 っ て 、日 々 全 力 で 職 務 に 励 ん で い る と こ ろ で あ る が 、 な お 一 層 の 強 い 使 命 感 と 高 い 倫 理 観 を 持 っ て 職 務 に あ た る と と も に 、 市 民 か ら 寄 せ ら れ る 厚 い 信 頼 と 大 き な 期 待 に 応 え る べ く 、 厳 し い 時 代 に あ っ て も 未 来 を 見 据 え 、 引 き 続 き 、 行 政 サ ー ビ ス の 向 上 、 本 市 の 更 な る 発 展 の た め に 精 励 さ れ る よ う 、 大 い に 期 待 す る 。

本 委 員 会 と し て は 、 今 後 と も 、 地 域 の 民 間 給 与 を 的 確 に 反 映 さ せ た 勧 告 を 行 う と と も に 、 市 民 に 対 す る 説 明 責 任 を 果 た し て い く こ と で 、 公 正 か つ 中 立 な 第 三 者 機 関 と し て の 立 場 を 堅 持 し て い く も の で あ る 。

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(29)

別紙第2

本委員会は、別紙第1に述べた報告に基づき、本市職員の給与について、次の事 項を実現するため、所要の措置をとられるよう勧告する。

1 給料表及び諸手当の改定

( 1) 給料表

別紙第1報告のむすびで述べた事項を考慮して、本市職員の給与と民間給 与の較差を解消するため、給料表を改定すること。

( 2) 期末手当及び勤勉手当

期末手当及び勤勉手当の支給月数については、別紙第1報告のむすびで述 べたとおり改定すること。

2 改定の実施時期等

この改定は、本勧告を実施するための条例の公布の日の属する月の翌月の初 日(公布の日が月の初日であるときは、その日)から実施すること。

なお、本年 4 月からこの改定の実施の日の前日までの期間に係る公民較差相

当分を解消するため、12 月に支給される期末手当において、所要の調整措置を

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参照

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