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住宅内におけるエネルギー消費の全国比較 [ PDF

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(1)住宅内におけるエネルギー消費の全国比較 宅間 1. はじめに. 表1. 住宅部門からの地球温暖化問題へのアプローチと. 康人. 測定対象住戸選定条件. 1.必須項目(全4戸/地域)  戸建住宅において、パターン別に各2戸を選定  ・パターン  (ⅰ)全電化          (ⅱ)それ以外(電気と都市ガス・灯油併用) (ⅰ)在来木造で、その地域の省エネ基準を満たす  ・条件   100∼150㎡程度の住宅          (ⅱ)家族構成は両親+子供の3∼4人 2.選択項目  ・必須項目とした4戸以外は、各地域の地域特性にあったもの  ・戸建住宅:集合住宅=2:1の割合で選定. しては、効果的な省エネ対策の立案や個別分散型電源 を利用した新しいエネルギー供給体制の整備などが挙 げられる。そのためには生活用途別、機器別等におけ る詳細なエネルギー消費の実態把握が必要不可欠であ る。日本建築学会内に設置された「住宅内のエネルギ ー消費に関する全国的調査研究委員会」 (現在は「住宅. 表2. 用エネルギー消費と温暖化対策検討委員会」)では、 電力 灯油. 2002 年 11 月から 2005 年 3 月にわたり全国規模で住宅. 2 次エネルギー換算値. 3.6MJ/kWh 都市ガス(4A∼7C) 20.4MJ/Nm3 36.7MJ/L 都市ガス(12A、13A) 45.9MJ/Nm3. 内のエネルギー消費に関する詳細な実測調査を実施し ており、現在そのデータベースを作成中である 1)。. 3. 年積算エネルギー消費量の全国比較 本章では有効なデータを取得できた 59 件(北海道. 本論文は得られたデータベースをもとに、全国の住 宅内におけるエネルギー消費構造を明らかにすること. 12 件、東北 11 件、北陸 13 件、関東 14 件、九州 9 件). を目的とする。. を対象に年積算エネルギー消費量の比較を行う。図 1. 2. 実測調査概要. に 2002 年 12 月∼2003 年 11 月の各住戸のエネルギー. 北海道、東北、北陸、関東、関西、九州の 6 地域で. 消費量と用途別割合を示す。図中では各地域、エネル. 計 80 件の住戸を対象に測定を行った。測定対象住戸の. ギー消費量の多い住戸順に列記している。. 選定条件を表 1 に示す。測定項目は住宅へ投入される. 年積算エネルギー消費量は各地域とも住戸差が大き. エネルギー、電力(1 分間隔)、ガス、灯油(5 分間隔). く、同一地域内でも最大の住戸と最小の住戸では 2 倍. と温湿度、水温(15 分間隔)である。測定結果の解析. ないしはそれ以上の差が見られる。地域間の比較を行. にあたり、測定結果はすべて 2 次エネルギーで熱量換. うと北海道が最も多く平均 84.3GJ/年を消費し、東北が. 2). 算している。表 2 に各エネルギーの換算値を示す 。. 70.2GJ/年、北陸が 60.2GJ/年と続き、関東が 39.2GJ/年、. 年積算エネルギー消費量の用途別割合. 年積算エネルギー消費量[GJ/年]. 160 140. 空調 給湯 厨房 冷蔵庫 娯楽情報 家事衛生 照明 その他. 120 100 80 60 40 20 0 100%. 80% 60% 40% 20% 0% 戸建 9 件. 集合 3 件. 戸建 8 件. 集合 3 件. 戸建 9 件. 集合 4 件. 戸建 9 件. 集合 5 件. 戸建 6 件. 集合 3 件.             北海道       東北        北陸           関東       九州 図 1 年積算エネルギー消費量と用途別割合(2002 年 12 月∼2003 年 11 月). 39- 1.

(2) 九州が 37.0GJ/年とほぼ同程度となっている。全地域と. 戸建. エネルギー消費量[GJ/年]. 100. も空調用と給湯用の消費量が多い。用途別割合では北 海道、東北、北陸と関東、九州に違いが見られる。北 海道、東北、北陸では空調用が 40%以上を占め、給湯. 集合. 80 60 40 20 0. 用と合わせると住宅全体の 80%以上となる。一方関東、. 北海道. 東北. 図2. 九州では給湯用が平均 34%で最も多くの割合を占め、. 北陸. 関東. 九州. 空調用年積算エネルギー消費量 戸建. 空調用は平均 8.7%である。. 集合. エネルギー消費量[GJ/年]. 60. 図 2 に空調用、図 3 に給湯用、図 4 に空調、給湯以 外の用途の年積算エネルギー消費量を示す。いずれも 地域別に消費量の多い順に列記している。空調用では、. 50 40 30 20 10 0. 北海道、東北、北陸の寒冷地で消費量が多く、北海道. 北海道. 東北. 図3. の戸建、集合と東北の戸建で 40GJ/年、北陸の戸建で. 北陸. 関東. 九州. 給湯用年積算エネルギー消費量 戸建. 30 エネルギー消費量 [GJ/年]. 20GJ/年を越える住戸が多い。その他の住戸では平均 6.3GJ/年程度である。暖房用エネルギー消費量の差に 起因するものと考えられる。給湯用エネルギー消費量 の地域差は比較的小さく、全地域を通して 20GJ/年な. 20 15 10 5 0. 北海道. いしはそれを上回る程度となっている。空調、給湯以. 図4. 外の用途のエネルギー消費量に地域差は見られず、平. 東北. 所在地. 費量の地域差、住戸差の原因であることを明らかにし た。本章では用途別にエネルギー消費の分析を行う。. 4-1. 暖房用エネルギー消費. 2000. 78. 新潟市. 1996. 150. 2002 1995 1989 2001 2002. 131 149 82 106 105. 木造 +RC造 木造 木造 SRC造 木造 木造. 1994. 80. RC造. 3.9. 1.7. 電気 電気. 2001 1998 2001 1996. 156 133 82 73. S造 木造 RC造 RC造. 2.4 3.7 1.9 3.5. 4.5 4.5 1.2 2.4. 電気 ガス 電気 ガス. 千葉市. -. 0.5. 1.4. 0.8. 電気 電気. 2.2 2.7 2.4 3.2 3.3. 0.4 4.4 1.5 2.5 1.4. 灯油 灯油 ガス 電気 ガス. 空調室. 電気 電気 ガス 電気 電気. 電気 ガス 電気 電気. 3. 電気. 3. 灯油 灯油 灯油 電気 電気 電気+ 灯油 電気 電気 電気 電気. 4 4 4 4 4 4 5 4 4 6. 非空調室. 10.0. 70 60 50. 暖房期間日数. 30 20. 北海道. 22.4℃、20.4℃、19.7℃で九州が 19.6℃と寒冷地域の住. 図5. 戸の方が高く、非空調室との温度差も寒冷地域は平均. 東北. 北陸. 関東. 集合02. 集合01. 九州. 暖房用エネルギー消費量と暖房期間日数と 期間平均空気温度(2003 年度冬季). 39- 2. 戸建03. 戸建02. 集合01. 戸建03. 戸建02. 集合04. 戸建05. 戸建04. 戸建01. 集合02. 戸建07. 0. 戸建03. 10. 300 250 200 150 100 50 0. 暖房期間日数 [日]. 暖房用エネルギー消費量. 40. 戸建01. 10.2℃である。一方、空調室温度は北海道から順に. 電気 灯油 灯油 灯油 灯油 電気 電気+ ガス ガス 灯油. 15.0. 集合01. 均 4.0℃、東北 5.8℃、北陸 7.9℃に対し九州は平均で. 電気 電気 電気 電気 ガス 電気. 20.0. 戸建06. めである。期間平均空気温度は外気温度が北海道で平. 電気 灯油 灯油 灯油 灯油 電気. 25.0. 戸建02. は深夜電力を利用した蓄熱式暖房機を採用しているた. RC造. 0.4 0.6 0.7 1.2 0.8 0.7. 0.0 期間 暖房用エネルギ ー消費量 [ GJ/期間 ]. 量に相当する。これらの住戸が全日全室暖房、もしく. 1.5 1.7 1.7 2.3 1.7 1.1. 家族 人数 (人) 4 2 3 5 3 4. 5.0. 戸建 01、07、北陸戸建 01、04 の暖房用エネルギー消 倍となり、関東、九州の住戸の年積算エネルギー消費. 暖房. ( W/㎡・K) (c㎡/㎡). 木造 木造 SRC造 木造 木造 木造. 外気. 平均空気温度[℃]. が 162(117)日、九州が 126(111)日で、いずれも(). 費量は 31~64GJ/期間で、九州の平均 1.8GJ/期間の 17~36. 給湯 調理. 30.0. 日、東北が 185(158)日、北陸が 195(147)日、関東. 間 3)より長くなっている。北海道の 3 件、および東北. エネルギー源. 相当 隙間 面積. 郡山市. 地域ごとの暖房期間日数は、北海道が平均で 220(194). 内に示す暖房・冷房デグリーデーで定められる暖房期. 熱損失 係数. 戸建01. 戸建02 前原市 戸建03 北九州市 九州 集合01 福岡市  集合02 福岡市. 費量と暖房期間日数、および期間平均空気温度を示す。. 構造 工法. 集合02. 集合01. 図 5 に各住戸の 2003 年度冬季の暖房用エネルギー消. 建築年 延床 面積 (㎡) 1999 119 2000 128 2001 104 2002 159 1999 116 2000 140. 江別市 札幌市 札幌市 仙台市 仙台市 盛岡市. 北陸 戸建04 新潟市 戸建05 新潟市 集合04 新発田市 戸建02 足立区 関東 戸建03 練馬区. 選出した。表 3 に対象住戸の概要を示す。. 九州. 戸建02 北海道 戸建06 集合01 戸建01 戸建03 東北 戸建07. 分析にあたり、地域ごとに住戸形態、用途別のエネル ギー源、データの取得状況から分析対象住戸を 3~4 件. 関東. 用途別エネルギー消費分析対象住戸概要. 4. 用途別エネルギー消費の分析 給湯用の占める割合が大きく、これらがエネルギー消. 北陸. 空調・給湯以外の用途の年積算エネルギー. 表3. 均で 12.2~17.5GJ/年であり、住戸ごとの差が目立つ。 前章で住宅内におけるエネルギー消費では、暖房用、. 集合. 25.

(3) 図7 30 25 20 15 10 5 0 -5. 非空調室 灯油ボイラー (セントラル温水暖房システム). 3 2.5 2 1.5 1 0.5 0. 図 6、7 に 2003 年 11 月~2004 年 10 月の年間空調用エ ネルギー消費量を示す。東北戸建 01 の暖房期間総エネ ルギー消費量は 64GJ/年で九州戸建 03(2GJ/年)の 32 倍になる。期間平均エネルギー消費量は 255MJ/日で、. 関東. 03 は平均で 15MJ/日消費し、1 月 23 日に最大 77MJ/日. 戸建03 集合01 戸建01. を記録する。図 8、9 にそれぞれ 2003 年 12 月 15 日か. 九州. らの 1 週間の暖房機器の運転状況と温熱環境の推移を 示す。東北戸建 01 は全日、灯油ボイラーが稼働してお. 9月. 10月. 30 25 20 15 10 5 0 こたつ. 寝室エアコン. 戸建02 戸建03 集合01 集合02. 家族 エネルギー 平均 平均 決定係数(R2値) エネルギー源 人数 消費量 外気温度 水温 外気 給湯 調理 (人) (GJ/年) (℃) (℃) 温度 水温 電気 電気 4 23.9 8.8 15.0 0.85 0.90 灯油 電気 2 22.4 8.8 14.3 0.62 0.57 灯油 電気 3 24.1 8.8 12.6 0.83 0.57 灯油 電気 5 27.2 11.7 16.1 0.81 0.81 灯油 ガス 3 8.8 11.7 15.6 0.53 0.60 電気 電気 4 18.1 17.3 19.8 0.79 0.72 ガス ガス 3 36.2 13.5 16.1 0.90 0.86 電気 電気 3 27.6 13.5 17.0 0.88 0.90 灯油 電気 4 21.6 13.5 16.6 0.88 0.88 灯油 電気 4 31.4 13.5 13.8 0.85 0.86 ガス ガス 4 18.8 13.5 15.4 0.86 0.88 電気 電気 4 1 2 .5 1 6 .6 1 7 .6 0 .9 2 0 .76 (CO2HP) ガス 電気 4 20.4 16.6 17.4 0.74 0.71 電気 電気 4 16.0 14.6 15.4 0.92 0.81 電気 2 7.0 17.6 19.1 0.83 0.76 (CO HP) 電気 2. 電気 ガス 電気 ガス. 電気 ガス 電気 電気. 5 4 4 6. 26.2 20.9 12.6 10.4. 外気温度. り常時約 5kW 消費している。外気温度が 0℃から 12℃. 8月. 給湯用エネルギーと外気温度・水温の相関関係. 戸建02. 1 月 15 日に最大 453MJ/日を消費している。九州戸建. 7月. 九州戸建 03 の暖房機器運転状況と温熱環境. 戸建02 北海道 戸建06 集合01 戸建01 戸建03 東北 戸建07 集合02 戸建01 戸建04 北陸 戸建05 集合04. り上げ、暖房機器の運転状況と温熱環境の分析を行う。. 6月. 0 6 12 18 0 6 12 18 0 6 12 18 0 6 12 18 0 6 12 18 0 6 12 18 0 6 12 18 0 12月15日(月) 12月16日(火) 12月17日(水) 12月18日(木) 12月19日(金) 12月20日(土) 12月21日(日). 表4. 房システム)と九州戸建 03(エアコン、こたつ)を取. 5月. 非空調室. 居間エアコン. よって実現されている室内環境に違いが見られる。 東北戸建 01(灯油ボイラーによるセントラル温水暖. 4月. 外気. 図9. 東北戸建 01 の暖房機器運転状況と温熱環境. 1.8K で九州の平均 4.9K と比較すると小さく、暖房に. 3月. 2月. 空調室. 0 6 12 18 0 6 12 18 0 6 12 18 0 6 12 18 0 6 12 18 0 6 12 18 0 6 12 18 0 12月15日(月) 12月16日(火) 12月17日(水) 12月18日(木) 12月19日(金) 12月20日(土) 12月21日(日). 18.3 16.9 17.8 19.0. 19.8 19.1 19.4 20.1. 0.89 0.91 0.86 0.89. 0.88 0.91 0.87 0.89. 水温. 25. の間で変動しているのに対し、空調室温度は 22~23℃ で安定し、非空調室も 21℃でほぼ一定である。一方、. 温度[℃]. 20 15 10 5. 九州戸建 03 はエアコン稼働時には空調室温度が 20℃. 0.  . 8 6 4. 北海道. も室内の快適性の向上の余地があると考えられる。 図 10. 4-2. 給湯用エネルギー消費. 東北. 北陸. 関東. 集合 02. 0. 言えず、暖房用エネルギー消費量の増加を伴うとして. 集合 01. 2 戸建 03. と、関東、九州地域の住戸の室内温熱環境は充分とは. 10. 戸建 02. まっている。寒冷地域の全日全室暖房住戸と比較する. 12. 集合 01. は 1~2kW で、一日の平均稼働時間は 2 時間程度にとど. 14. 戸建 06. 囲を外気に追従し変動している。エアコンの消費電力. 予測値(外気温度) 予測値(水温). 16. 戸建 02. 給湯用エネルギー消費量 [GJ/年・人]. 実測値 18. 戸建 01. 近くまで上昇するものの、非空調時には 10~15℃の範. 集合 01. 図8. 1月 2004年. 戸建 03. 外気. 12月. 九州戸建 03 の年間空調用エネルギー消費量. 九州. 1 人あたりの給湯用エネルギーと外気温度・水温. 表 4 に各住戸の年積算給湯用エネルギー消費量と年. 水温との決定係数に違いは見られない。図 10 に 1 人あ. 平均外気温度、水温、およびそれらの相関関係を示す。. たりの給湯用エネルギーと年平均外気温度、水温を示. 月積算エネルギー消費量と月平均温度から算出した決. す。北海道と九州を比較すると外気温度の差が 9.2K、. 2. 定係数(R 値)は給湯方式(貯湯槽の有無)を問わず、. 水温の差が 5.5K と地域間の違いが見られ、それらがエ. ほとんどの住戸で 0.8 以上の高い値を示し、自然冷媒. ネルギー消費量に影響を及ぼすと考えられる。そこで、. CO2 ヒートポンプ式給湯器採用住戸を除くと外気温度、. 外的要因の影響を無くすために外気温度、水温との単. 39- 3. 空気温度 [℃]. 11月 2003年. 10月. 戸建 02. 9月. 集合 04. 8月. 戸建 05. 7月. 戸建 04. 6月. 戸建 01. 5月. 東北戸建 01 の年間空調用エネルギー消費量. 空調室. 6 5 4 3 2 1 0. 4月. 集合 02. 3月. 寝室エアコン こたつ. 戸建 07. 2月. 居間エアコン. 戸建 03. 1月 2004年. 500 450 400 350 300 250 200 150 100 50 0. 戸建 01. 消費エネルギー[kW]. 図6. 12月. エアコン合計 (居間、寝室、子供室). 空気温度 [℃]. 11月 2003年. 日積算エネルギー消費量[MJ/日 ]. 暖房用灯油. 消費エネルギー[kW]. 日積算エネルギー 消費量[MJ/日 ]. 500 450 400 350 300 250 200 150 100 50 0.

(4) 2月. 3月. 5月. 6月. 空調 給湯. 6. 12. 18. 35 30 25 20 15 10 5 0. 24 [h]. 0. 空調. 6. 12. 18. 24 [h]. 0. 35 30 25 20 15 10 5 0. 蓄熱暖房合計. 電気温水器. 12. 18. 24 [h]. (a) 冬季(2003 年 2 月 24 日). 住宅全体 電気温水器 居間エアコン. 0. 6. 12. 2月. 3月. 4月. 5月. 6月. 7月. 18. 6. 12. 18. 0. 6. 12. 18. 24 [h]. (b) 夏季. 居間エアコン 電磁調理器 電気床暖房. 図 16. 10月. 12 10 8 6 4 2 0. 24 [h]. 6. 12. 18. 24[h]. (a) 冬季(2003 年 2 月 19 日). 東北戸建 07 の冬季・夏季の代表日の消費電力. 9月. 九州戸建 05 の日最大消費電力発生時刻分布 住宅全体. 0. 24 [h]. (b) 夏季(2003 年 7 月 25 日). 8月. 九州戸建 05 の日最大消費電力の年変動. (a) 冬季 12 10 8 6 4 2 0. 住宅全体. 1月 2003年. 12 10 8 6 4 2 0. 図 15. 6. 12月. 図 14. 給湯. 0. 11月 2002年. (b) 夏季. 消費電力[kW]. 消費電力[kW]. 2. 10月. 東北戸建 07 の日最大消費電力発生時刻分布. 35 30 25 20 15 10 5 0. 図 13. 9月. 住宅全体. (a) 冬季. 0. 8月. 日最大消費電力[kW]. 住宅全体. 図 12. 7月. 東北戸建 07 の日最大消費電力の年変動. 35 30 25 20 15 10 5 0 0. 4月. 4. 日最大消費電力[kW]. 1月 2003年. 6. 消費電力[kW]. 12月. 欠測. 8. 消費電力[kW]. 11月 2002年. 図 11 日最大消費電力[kW]. 日最大消費電力[kW]. 蓄熱暖房機 給湯器. 12. を 10. 住宅全体. 日最大消費電力[kW]. 日最大消費電力[kW]. 35 30 25 20 15 10 5 0. 12 10 8 6 4 2 0. 電磁調理器. 住宅全体. 居間エアコン. 0. 6. 12. 18. 24 [h]. (b) 夏季(2003 年 8 月 19 日). 九州戸建 05 の冬季・夏季の代表日の消費電力. 回帰式を用い、各地域同一条件のもと算出した給湯用. 見ると、2 月 19 日には電磁調理器とエアコンの稼働が. エネルギー消費量の予測値を実測値と併せて示す。実. 重なった 7 時 30 分に最大値 9.7kW を、8 月 19 日には. 測値では消費量に地域ごとの傾向は見られるものの、. 電磁調理器とエアコンの使用した 19 時 34 分に最大値. 住戸間のバラツキが目立つ。また、予測値も実測値と. である 6.4kW を示す。. 比較すると北海道では減少し、九州では増加するなど. 給湯、暖房のエネルギー源が電力である住戸の日最. 地域間格差を小さくする結果が見られるが、依然住戸. 大消費電力は、それらの機器の稼働に大きく影響を受. 間の差が大きい。給湯用エネルギー消費量は、地域性. ける。それ以外の住戸では、朝、昼、夜の調理時間に. よりも住戸毎の温水の使い方に依るところが大きい。. 調理器や空調機の使用の集中が原因で発生している。. 4-3. 日最大消費電力とその発生要因. 5. おわりに. 図 11 に東北戸建 07(電気温水器、蓄熱暖房機使用). 本論文では実測調査によって作成された全国のデー. の日最大消費電力の年変動を示す。日最大消費電力は. タベースを比較することで住宅内におけるエネルギー. 冬季には約 30kW で蓄熱暖房機と電気温水器の稼働に. 消費構造を明らかにした。住宅内のエネルギー消費で. より、夏季には約 6kW で電気温水器の稼働によるもの. は空調用、とりわけ暖房用と給湯用の占める割合が大. である。図 12 に日最大消費電力の発生時間の分布、図. きい。暖房用は地域ごとにエネルギー消費量に差が見. 13 に代表日の消費電力を示す。日最大消費電力は冬季、. られ、住宅全体の消費量の違いの要因となっている。. 夏季ともに深夜電力を利用し電気温水器、蓄熱暖房機. 給湯用と空調、給湯以外の用途に関しては地域差より. を稼働する 1~5 時に集中している。2003 年 2 月 24 日. も住戸ごとのエネルギーの使い方の違いに依るところ. には 2 時 26 分に最大値 29.3kW を、7 月 25 日には 4. が大きい。今回用いたデータベースは詳細かつ長期間. 時 36 分に最大値 5.9kW を示す。図 14 に九州戸建 05. にわたるもので、今後の展開として個別分散型電源を. (灯油ボイラー使用)の日最大消費電力の年変動を示. 利用した新たなエネルギー供給体系整備へ向けたデー. す。日最大消費電力は冬季と春季は約 4~10kW、夏季. タの分析などが挙げられる。 【参考文献】. と秋季は 4~6kW である。図 15 に日最大消費電力発生. 1)社団法人 日本建築学会:「平成 16 年度 住宅用エネルギー消費と温. 時刻分布を、図 16 に代表日の消費電力を示す。日最大. 暖化対策に関する調査研究 報告書」 , 2005 年 3 月. 消費電力発生時刻は冬季、夏季とも 6~8 時、11~13 時、. 2)資源エネルギー庁長官官房総合政策課:『総合エネルギー統計〈平. 19~23 時に集中的に発生している。代表日の消費電力. 3)国立天文台:『理科年表 平成 11 年』 , 丸善 , 1998 年 11 月. 成 15 年度版〉』, 通商産業研究社 , 2004 年 2 月. 39- 4.

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