• 検索結果がありません。

ヤーボイについて この適正使用のお願いは看護師 薬剤師の方へ ヤーボイを適正に使用していただくため 投与前の観察項目 投与方法 発現する可能性のある副作用の詳細情報と対策について解説したものです ヤーボイは T 細胞上に発現する CTLA-4 を標的とするがん免疫療法の治療薬です 患者さん自身の免疫

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "ヤーボイについて この適正使用のお願いは看護師 薬剤師の方へ ヤーボイを適正に使用していただくため 投与前の観察項目 投与方法 発現する可能性のある副作用の詳細情報と対策について解説したものです ヤーボイは T 細胞上に発現する CTLA-4 を標的とするがん免疫療法の治療薬です 患者さん自身の免疫"

Copied!
32
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

2015年9月作成 YV/15-08/0044/17-07 YV-T004 〒163-1328 東京都新宿区西新宿6-5-1 〒541-8564 大阪市中央区久太郎町1丁目8番2号 資料請求先 ブリストル・マイヤーズ株式会社 メディカル情報部 TEL :0120-080-340(オプジーボ/ヤーボイ専用ダイヤル) (9:00~17:00/土日祝日および当社休業日を除く) FAX:03-6705-7954 プロモーション提携 製造販売元 監修 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 並川 健二郎 〔禁忌(次の患者には投与しないこと)〕 本剤の成分に対し重度の過敏症の既往歴のある患者 〔警告〕 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師 のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立 ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。 本剤投与により、重篤な下痢、大腸炎、消化管穿孔があらわれることがあり、本剤の投与終了から 数ヵ月後に発現し、死亡に至った例も報告されている。投与中だけでなく、投与終了後も観察を 十分に行い、異常が認められた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。 (「用法及び用量に関連する使用上の注意」、「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照) 1. 2. プロモーション提携 製造販売元 本剤の適正使用情報は、ホームページでもご確認いただけます。 http://www.yervoy.jp/

適 正使 用のお願い

看護師

薬剤師

の方へ

※:根治切除不能な悪性黒色腫 平成27年8月~平成28年2月

悪性黒色腫

特に注意を要する副作用

● 大腸炎、消化管穿孔

● 肝不全、肝機能障害

● 下垂体炎、下垂体機能低下症、甲状腺機能低下症、副腎機能不全

● 末梢神経障害

● 間質性肺疾患

● 重度の下痢

● 重度の皮膚障害

● 腎障害

● Infusion reaction

日本標準商品分類番号 874291

(2)

1 この適正使用のお願いは看護師、薬剤師の方へ、ヤーボイを適正に使用していただくため、投与前の観察項目、 投与方法、発現する可能性のある副作用の詳細情報と対策について解説したものです。 ●ヤーボイはT細胞上に発現するCTLA-4を標的とするがん免疫療法の治療薬です。患者さん自身の免疫に 作用し、がんに対する免疫反応を増強することで、抗腫瘍効果を発揮します。 ●本剤の作用機序により、免疫関連(炎症性)の副作用発現の可能性があります。海外では、悪性黒色腫の治療 として既に20,000例以上に使用されています。適正使用ガイド記載のアルゴリズムに基づき適切な対処を お願いします。 ●ヤーボイを含むがん免疫療法の効果発現は、従来の化学療法と異なることが示唆されています。効果発現ま でに時間を要したり、一時的な増大の後に効果が現れることがあります。その一方で、効果の継続、長期生存 が得られる可能性があります。

免疫機能と免疫逃避

免疫機能 → T細胞が活性化し、がん細胞を攻撃する(免疫監視機構)

免疫機能は、体の中に入った病原菌やウイルスを「異物」と認識して攻撃します。がん細胞も同様に「異常な細 胞」と認識されて、T細胞が司令塔となって攻撃します。この「がん細胞=異物」という情報をT細胞に伝えるのが 抗原提示細胞です。さらにT細胞上のCD28と抗原提示細胞上のCD80/86が結合することにより(これを共刺 激といいます)T細胞は活性化され、がん細胞を攻撃します。

免疫逃避 → CTLA-4の作用でT細胞は不活性化し、がん細胞を攻撃できなくなる

攻撃を開始したT細胞には、自ら攻撃を終了する機能もあります。その役割を担うのが、活性化したT細胞上に発 現するCTLA-4です。抗原提示細胞の表面にあるCD80/86とCTLA-4が結合すると、T細胞は不活性化します。 これが「免疫逃避(免疫機能へのブレーキ)」です。 CTLA-4 T 細胞 T 細胞が がん細胞を認識して攻撃 がん細胞死 MHC CD80/CD86 CD28 TCR 抗原提示細胞 抗原ペプチド T 細胞 がん細胞の増殖 T細胞の活性化を抑制 CD80/CD86 CD28 CTLA-4 抗原ペプチド MHC TCR 抗原提示細胞

ヤーボイについて

(3)

2

ヤーボイの作用機序

ヤーボイはがん微小環境

の「免疫機能へのブレーキ」を解除、免疫機能の活性化を持続

する

ヤーボイはCTLA-4に結合することで「免疫機能へのブレーキ」を解除します。その結果、がん抗原に特異的な T細胞が増殖・活性化して、がん細胞を攻撃します。 *がん微小環境:がん細胞を取りまく周囲の環境のこと(本ページではT細胞、抗原提示細胞など)

ヤーボイによる制御性T細胞の阻害

T細胞にはいくつかの種類があり、その一つに制御性T細胞(Treg)があります。Tregは免疫機能による攻撃が 過剰にならないように調整する役割があり、Treg表面にはCTLA-4が多く発現しています。 ヤーボイはTregの機能を低下させたり、がん組織中のTregの数を減らすことで、さらにがんに対する攻撃力を 高めると考えられています。 *腫瘍組織内にはマクロファージやNK細胞が多く存在します。また、腫瘍組織内のTreg表面には、末梢血Tregと比較して、CTLA-4が多く 発現しています。ヤーボイは腫瘍組織内のマクロファージやNK細胞に作用し、抗体依存性細胞傷害(ADCC)によって腫瘍組織内のTreg を選択的に減少させます。 監修:慶應義塾大学医学部 先端医科学研究所 所長 教授 河上 裕 T細胞の活性化状態を維持 がん細胞死 CD80/CD86 CD28 CTLA-4 抗原ペプチド ヤーボイは CTLA-4の作用を 阻害する 抗原提示細胞 T 細胞 ヤーボイ MHC TCR T 細胞 がん細胞 がん細胞死 ヤーボイ Treg Treg CTLA-4 CTLA-4 マクロファージ NK 細胞 ヤーボイによる Treg数の減少※ ヤーボイによる Tregの機能低下 ADCC活性 T 細胞による攻撃 ヤーボイによる腫瘍免疫の活性化 Treg による腫瘍免疫抑制 CTLA-4:細胞傷害性Tリンパ球抗原-4  MHC:主要組織適合遺伝子複合体  TCR:T細胞受容体

(4)

3

投与対象患者の選択

効能・効果

根治切除不能な悪性黒色腫

禁忌

ヤーボイの成分に対し重度の過敏症の既往歴のある患者さん

慎重投与

次の患者さんには慎重に投与してください。 ●重度の肝機能障害のある患者さん ●自己免疫疾患の合併または慢性的もしくは再発性の自己免疫疾患の既往歴のある患者さん

その他投与に際して注意が必要な患者さん

次の患者さんへの投与は注意が必要です。 ●高齢者 ●妊娠またはその可能性のある患者さん ●授乳中の患者さん ●小児の患者さん

その他に注意すべきこと

ヤーボイは単剤で使用します。他の抗がん剤とは併用しないでください。 なお、術後補助化学療法としての使用について、有効性および安全性は確立していません。

投与スケジュール

通常、成人にはイピリムマブ(遺伝子組換え)として1日1回3mg/kg(体重)を3週間間隔で4回点滴静注します。 3週間 3週間 3週間 1回目 2回目 3回目 4回目

ヤーボイの投与について

(5)

4

薬剤の準備と調製方法

《ヤーボイの性状》 無色~微黄色の澄明またはわずかに乳白光を 呈する液で、微粒子をわずかに認めることがあ ります。 必要なバイアル数をご準備ください。 調製前に、溶液を目視により確認してくだ さい。 →溶液が濁っている場合や明らかな変色がみられる 場合、または半透明~白色以外の微粒子がみられ た場合は、使用しないでください。

投与前の確認

1

100mL製剤では、薬液量に相当する量を含めて 適宜抜き取り、ヤーボイを注入し、静かに混和します。 体重×3mg×0.2mL/mg=投与量(mL) (例)体重60kgの患者さんの場合 ヤーボイの投与量 : 3mg×60kg=180mg=36mL

静脈内に90分かけて点滴投与

独立したラインにより投与してください。 インラインフィルターを必ず用い、 急速静注は行わないでください。 →0.2~1.2ミクロンのメンブランフィル ターを用いたインラインフィルターを ご使用ください。 急速静注 準備したインラインフィルター(0.2~ 1.2ミクロンのメンブランフィルター)を 用いて、静脈内に90分かけて点滴投与し てください。 明らかな変色 半透明~白色以外の 微粒子 濁り

ヤーボイの抜き取り→輸液バッグに注入

2

3

希釈して用いる場合は1~4mg/mLの濃 度になるように、適切なサイズの日局生理 食塩液または5%ブドウ糖注射液をご準備 ください。 バイアル(ヤーボイ)から1回投与量を抜 き取り、希釈する場合は日局生理食塩液 または5%ブドウ糖注射液に注入します。 ※輸液の適切なサイズは  100mLを目安とする。 用時調製し、調製後は速やかに使 用してください。 使用後の残液は廃棄してくださ い。

90分

かける

ヤーボイ溶液 (ヤーボイ投与量+ 日局生理食塩液または 5%ブドウ糖注射液) ■希釈濃度(1~4mg/mL)と滴下速度の目安 体重 (kg) 投与量 下記総液量における希釈濃度(mg/mL) mg mL 90mL 100mL 30 90 18 1.00 0.90 40 120 24 1.33 1.20 50 150 30 1.67 1.50 60 180 36 2.00 1.80 70 210 42 2.33 2.10 80 240 48 2.67 2.40 滴下速度 60mL/h 66.6mL/h

(6)

5

注意すべき副作用

ヤーボイによる副作用は、あらゆる器官に発現する可能性があります。副作用管理方法は、発現部位ごとに異な ることがありますので、各副作用の該当ページを参照して適切な対処をお願いします。 なお詳細についてはヤーボイ適正使用ガイドに記載していますので、必ずご参照ください。 ● 消化管障害 (下痢、大腸炎、消化管穿孔) 発熱の有無を問わない下痢 排便回数の増加 腹痛  血便 など ● 内分泌障害 (下垂体炎、下垂体機能低下症、 甲状腺機能低下症、副腎機能不全) 頭痛 倦怠感 視野欠損 行動変化  電解質異常 低血圧 など ● 過度の免疫反応 眼障害(ブドウ膜炎、虹彩毛様体炎など) など ● 肝障害 無症候性の肝機能検査値異常 (全身倦怠感、食欲不振、 黄疸などを伴う場合もある) ● 末梢神経障害 脱力感 感覚異常 知覚障害  感覚性あるいは運動性ニューロパチー 重症筋無力症様症状 など ● 腎障害 腎炎 など ● 間質性肺疾患Infusion reaction皮膚障害 発疹 そう痒 など P.9 P.15 P.17 P.19 P.20 P.21 P.23 P.11 P.13

副作用の発現時期

ヤーボイによる免疫関連の副作用は投与中から、治療終了数週間後あるいは数ヵ月後に発現する可能性があり ます。患者さんには、いつもと違う症状がみられた場合は、速やかに主治医に報告するよう指導してください。 有害事象 の 重症度 期間 0 2 4 6 8 10 12 14(週) 下痢、大腸炎 発疹、そう痒 下垂体炎 肝毒性 WeberJS,etal.JClinOncol2012;30:2691-2697

ヤーボイの副作用と対策

(7)

6

副作用の基本的対処法

副作用の重症度判定には、ヤーボイ治療開始前にベースラインの状態を確認することが大切です。ヤーボイ投 与後に注意すべき副作用がみられた場合は、下記のような対処をしてください。詳細につきましては、適正使用 ガイドをご参照ください。 なお、ヤーボイ投与が原因によるものか鑑別が難しい場合、アルゴリズムに基づいた治療の早期開始をご検討 ください。 重症度 対処法(概要) 軽度 ヤーボイの投与を継続、対症療法 中等度 ヤーボイの投与を延期中等量の副腎皮質ホルモン剤を投与 重度 ヤーボイの投与を中止高用量の副腎皮質ホルモン剤を投与 (症状が改善しない場合は、追加の免疫抑制療法が必要な場合もある) 回復後はステロイドを漸減してください。

副作用モニタリングのポイント

検査スケジュール(参考)

ヤーボイ投与前~投与終了後は、副作用の徴候、臨床検査値異常など適切に治療できるように、密に経過観察 を行うことが望ましいと考えられます。下記は、国内第2相試験の検査スケジュールに、間質性肺炎関連検査 を加えたものです。こちらも参考にして、患者さんの観察を行ってください。なお、副作用が発現した場合は、 重症度に応じて来院回数を増やしてモニタリングを行ってください。 スクリー ニング時 投与中 治療期間終了後 初回 投与前 28日 以内 1回目 (1週目) (4週目)2回目 (7週目)3回目 (10週目) 12週目4回目 18週目 24週目 バイタルサイン (血圧、脈拍、体温) ○ ○ ○ ○ ○ ECOGPerformanceStatus ○ ○ ○ ○ ○ 血液生化学検査・電解質検査 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 血液学的検査(分画を含む) ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 間質性肺炎関連検査 SpO2、胸部レントゲン、 KL-6、SP-A、SP-D ○ SpO

23) SpO23) SpO23) SpO23) SpO23) SpO23) SpO23)

肝機能検査1) AST、ALT、総ビリルビン ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 内分泌検査2) TSH、遊離T3(FT3)、 遊離T4(FT4)、 コルチゾール、早朝ACTH ○ TSH4) TSH4) TSH4) TSH4) TSH4) TSH4) TSH4) 1)ASTまたはALT:基準値上限の2.5倍超~5倍以下 または総ビリルビン:基準値上限の1.5倍超~3.0倍以下 ASTまたはALT:基準値上限の5倍超 または総ビリルビン:基準値上限の3倍超 2)症候性の内分泌障害がみられた場合:1~3週間ごとの臨床検査/1ヵ月ごとのMRIを繰り返す 3)SpO2以外の間質性肺炎関連検査:必要な場合に実施する 4)TSH以外の内分泌検査:必要な場合に実施する

3日に一度のモニタリング

1~3日に一度のモニタリング

(8)

7

ヤーボイ投与開始前チェック項目

ヤーボイ投与開始前に以下の事項を確認することで、投与開始後の症状の観察や、臨床検査値異常などへの 適切な治療介入につながります。 患者さんの身体状況・検査データ・常飲薬の確認 消化管障害に関する確認 ◦治療開始前の便の状態、排便回数 ◦徴候、症状の確認:下痢、排便回数の増加、血便、粘液便、腹痛、腹部の圧痛など 肝障害に関する確認 ◦肝炎、肝硬変、肝がん、胆のう炎、胆管炎、胆石、胆のうがんなどの肝・胆道障害の既往の有無 ◦肝炎ウイルスなどの感染の有無 ◦徴候、症状の確認:黄疸、全身倦怠感、食欲不振など ヤーボイ投与開始前および投与期間中は、定期的に肝機能検査値(AST、ALT、総ビリルビン)を確認してくだ さい。 皮膚障害に関する確認 ◦皮膚疾患の既往の有無 内分泌障害に関する確認 ◦下垂体炎、下垂体機能低下症、甲状腺機能低下症、副腎機能不全などの既往の有無 ◦レボチロキシン、抗甲状腺薬などの内服状況 ◦徴候、症状の確認:倦怠感、頭痛、視野欠損、行動変化、電解質異常、低血圧など ヤーボイ投与開始前および投与期間中は、定期的にTSH、FT3、FT4などの測定を実施してください。 また、副腎機能低下を併発する場合があるので、倦怠感などがみられた際には、ACTH、コルチゾールなども 測定してください。 末梢神経障害に関する確認 ◦末梢神経障害の既往の有無 腎障害に関する確認 ◦腎不全などの既往の有無 ◦徴候、症状の確認:検査値の異常、浮腫、疲労、悪心、暗色尿(赤褐色や褐色)など ヤーボイ投与開始前および投与期間中は、クレアチニン値を確認してください。 間質性肺疾患に関する確認 (日本呼吸器学会「薬剤性肺障害の診断・治療の手引き」参考) ◦間質性肺疾患、肺感染症、COPD、肺手術後、肺への放射線照射などの既往の有無 上記の既往がある場合は高リスクのため、注意が必要です。 ◦現状の呼吸状態(呼吸回数、呼吸音、肺雑音、痰の有無、SpO2、喫煙状況など)とともに自覚症状を確認 問題がある場合は医師に相談し、胸部レントゲン、CT、血液ガス分析、呼吸機能検査、間質性肺炎マーカー (KL-6、SP-A、SP-D)の測定を考慮してください。 Infusion reactionに関する確認 ◦異常を感じたらすぐに連絡するよう患者さんに指導してください。 患者さんは症状を訴えないことがあります。 咳や倦怠感、日常生活における変化などを家族に聴取することも重要です。

(9)

8

ヤーボイ投与期間中の症状チェック項目

投与期間中は以下の症状を確認し、症状がある場合は主治医へ報告をお願いします。また、26ページに「ヤーボイ 投与前チェックリスト」を掲載していますので、ご活用ください。 なお、副作用と思われる症状を市販薬や健康食品で対処した場合、症状を一時的に隠し、副作用を悪化させる可 能性があります。患者さん自身の判断で対処を行わず、主治医に連絡するように患者さんを指導してください。 消化管障害 □ 下痢(軟便)がある □ 排便の回数が増えた □ 血便 □ 便が黒い   □ 粘液便 □ 腹痛、腹部の圧痛がある P.9 内分泌障害 □ いつもより疲れやすい、眠くなりやすい □ 頭痛がある   □ 行動の変化 (性欲が減る、イライラする、物忘れ) □ 低血圧 P.15 神経障害 □ 手足・顔の筋力低下 □ 手足にしびれ、刺すような痛み □ めまい、失神がある □ 歩きにくい P.17 腎障害 □ 浮腫がある  □ 疲労がある □ 悪心がある □ 暗色尿(赤褐色や褐色)がでる P.19 間質性肺疾患 □ 息切れ、呼吸困難がある □ 咳嗽がある □ 疲労がある □ 発熱がある P.20 眼障害 □ 目が痛い、充血がある □ 視界がぼやける、物が二重に見える、視野欠損、いつもと 見え方が異なる P.23 その他 □ 吐き気、嘔吐がある □ いつもより出血しやすい、あざができやすい P.23 肝障害 □ 皮膚や白眼が黄色くなる (黄疸) □ いつもより疲れやすい □ 食欲不振 P.11 皮膚障害 □ かゆみがある □ 発疹がある □ 皮膚がむける □ 紅斑がある □ 口内炎ができる (口の中が痛む) P.13 Infusion reaction (点滴中や点滴後24時間以内の) □ 発熱がある □ 悪寒・ふるえがある □ かゆみ、発疹がある □ めまい・ふらつきがある □ 呼吸困難がある P.21

(10)

9 末梢神経障害 消化管障害 過度 の 免疫反応 Infusion reaction 間質性肺疾患 腎障害 内分泌障害 肝障害 皮膚障害

消化管障害

オピオイド剤/麻薬使用は消化管穿孔の徴候を隠す可能性があります。 腹痛、下痢が認められる患者さんへのオピオイド剤/麻薬使用は避けてください。

1)下痢、大腸炎

症状

発熱の有無を問わない下痢、排便回数の増加、血便、粘液便、腹痛、腹部の圧痛など

発現頻度

国内第2相試験20例と海外第3相試験(MDX010-20試験)のヤーボイ3mg/kg群131例の合計151例におい て、Grade3の大腸炎4.6%(7例)、Grade3の下痢4.0%(6例)が認められました。

治療前確認

便の状態、排便回数

診断・治療

重症度に応じて適切な対処が必要です(下記アルゴリズム参照)。Grade3では、内視鏡検査やCT検査を考慮く ださい。 原因の特定・鑑別診断が重要、下痢の回数・期間などの症状を確認してステロイドを投与 ◦ヤーボイ投与開始後に発現した下痢、大腸炎については、次の点を迅速に評価することが重要です。 →疾患の増悪、感染、併用薬、放射線療法などヤーボイ以外の原因によるものか? 下痢の回数・期間などの症状からヤーボイが原因と考えられる場合:ステロイド投与を開始する。 ヤーボイが原因ではない場合(非炎症性の原因の場合):それぞれに応じた対処を行い、ヤーボイの投与は 継続してください。 徴候・症状がみられた場合 ◦速やかに主治医へ報告するように患者さんに説明してください。 長期の観察が必要 ◦ヤーボイ投与終了後も外来時などで十分に観察を行ってください。また、在宅療養時に症状が発現した場合 は、ただちに受診するように患者さんへの説明をお願いします。 ・軽度(Grade 1)下痢:排便回数増加(ベースラインから4回未満/日)、大腸炎:症状なし(検査所見のみ)。対症療法を行い、 ヤーボイの投与は継続します。患者さんの状態をよく観察し、症状が悪化する場合には各Gradeに準じて対処してください。 中等度(Grade 2) 下 痢:排便回数増加(ベースラインから4~6回/日) 24時間未満の静脈内輸液を要する 日常生活に支障がない 大腸炎:腹痛、粘液便または血便が混入 ◦ヤーボイ投与を延期 ◦対症療法 症状が改善 1)した場合:ヤーボイ投与を再開(減量は行わないでください) 症状が持続2)した場合: ◦中~高用量のステロイド経口剤を投与(例:プレドニゾロン0.5~1mg/kg/日) ◦回復するまでヤーボイ投与を延期 ◦回復後1ヵ月以上かけてステロイドを漸減し、ヤーボイ投与を再開(減量は行わないでください) 症状が悪化した場合:重度(Grade3-4)として治療(下記参照) 重度(Grade 3* 下 痢:排便回数増加(ベースラインから7回以上/日)、便失禁、 24時間以上の静脈内輸液を要する、日常生活に支障あり 大腸炎:腹痛、発熱、イレウスを伴う腸管運動の変化、腹膜刺激の徴候 ◦ヤーボイ投与を中止 ◦高用量のステロイドを静脈内 投与(例:メチルプレドニゾロン 1~2mg/kg/日) ◦内視鏡検査を考慮 症状が改善1)した場合: ◦回復するまでステロイド投与(同用量)を継続 ◦回復後1ヵ月以上かけてステロイドを漸減 症状が持続3)した場合:インフリキシマブの1回追加投与(禁忌でない場合、消化管穿孔、敗血症などには使用しない) 重症度はNCI-CTCAEver.3に基づく *Grade4は生命を脅かす穿孔(Grade3に準じた対処法・フォローアップを行ってください) 1)Grade1以下になる、またはベースラインの状態に回復する 2)症状が5~7日を超えて持続、増悪、または再燃3)症状が3~5日間を超えて持続、または症状改善後に再発 †国内適応外〔国内で承認された効能または効果は「既存治療で効果不十分な下記疾患:関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)、ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜 炎、尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、強直性脊椎炎。次のいずれかの状態を示すクローン病の治療及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る):中 等度から重度の活動期にある患者、外瘻を有する患者、中等症から重症の潰瘍性大腸炎の治療(既存治療で効果不十分な場合に限る)」〕、2回目の投与が必要な場合もあります 重症度 対処法 フォローアップ

副作用管理アルゴリズム:下痢/大腸炎

(11)

10 末梢神経障害 消化管障害 過度 の 免疫反応 Infusion reaction 間質性肺疾患 腎障害 内分泌障害 肝障害 皮膚障害

患者さんへの指導、ケアのポイント

便の状態、排便回数を治療日記(25ページ)に記録するよう指導してください。 下痢によって脱水症状を起こす可能性があるため、水分補給に注意するよう指導してください。

2)消化管穿孔

症状

激しい痛み(胸痛、腹痛)、吐き気、嘔吐

発現頻度

海外第3相試験(MDX010-20試験)のヤーボイ3mg/kg群では消化管穿孔の発現は認められませんでしたが、 ヤーボイ3mg/kg+gp100*併用群380例において腸管穿孔2例、大腸穿孔2例、消化管穿孔1例が報告されて います。 *ペプチドワクチン、国内未承認

診断・治療

身体所見(腹痛、腹部膨満、嘔吐など)とともに画像診断(胸腹部単純X線、腹部CT、腹部エコー)を実施し、消化 管穿孔と確定した場合は、専門医と連携し、早急に穿孔部位の外科的切除、腹腔内洗浄を行ってください。

患者さんへの指導、ケアのポイント

上記症状がある場合、鎮痛薬の使用を避け、速やかに主治医に連絡するよう指導してください。 患者さん本人が連絡できない場合に備え、家族などのサポート体制も事前に確認してください。 生活全般 食 生 活 ・軽度(Grade 1)下痢:排便回数増加(ベースラインから4回未満/日)、大腸炎:症状なし(検査所見のみ)。対症療法を行い、 ヤーボイの投与は継続します。患者さんの状態をよく観察し、症状が悪化する場合には各Gradeに準じて対処してください。 中等度(Grade 2) 下 痢:排便回数増加(ベースラインから4~6回/日) 24時間未満の静脈内輸液を要する 日常生活に支障がない 大腸炎:腹痛、粘液便または血便が混入 ◦ヤーボイ投与を延期 ◦対症療法 症状が改善 1)した場合:ヤーボイ投与を再開(減量は行わないでください) 症状が持続2)した場合: ◦中~高用量のステロイド経口剤を投与(例:プレドニゾロン0.5~1mg/kg/日) ◦回復するまでヤーボイ投与を延期 ◦回復後1ヵ月以上かけてステロイドを漸減し、ヤーボイ投与を再開(減量は行わないでください) 症状が悪化した場合:重度(Grade3-4)として治療(下記参照) 重度(Grade 3* 下 痢:排便回数増加(ベースラインから7回以上/日)、便失禁、 24時間以上の静脈内輸液を要する、日常生活に支障あり 大腸炎:腹痛、発熱、イレウスを伴う腸管運動の変化、腹膜刺激の徴候 ◦ヤーボイ投与を中止 ◦高用量のステロイドを静脈内 投与(例:メチルプレドニゾロン 1~2mg/kg/日) ◦内視鏡検査を考慮 症状が改善1)した場合: ◦回復するまでステロイド投与(同用量)を継続 ◦回復後1ヵ月以上かけてステロイドを漸減 症状が持続3)した場合:インフリキシマブの1回追加投与(禁忌でない場合、消化管穿孔、敗血症などには使用しない) 重症度はNCI-CTCAEver.3に基づく *Grade4は生命を脅かす穿孔(Grade3に準じた対処法・フォローアップを行ってください) 1)Grade1以下になる、またはベースラインの状態に回復する 2)症状が5~7日を超えて持続、増悪、または再燃3)症状が3~5日間を超えて持続、または症状改善後に再発 †国内適応外〔国内で承認された効能または効果は「既存治療で効果不十分な下記疾患:関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)、ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜 炎、尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、強直性脊椎炎。次のいずれかの状態を示すクローン病の治療及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る):中 等度から重度の活動期にある患者、外瘻を有する患者、中等症から重症の潰瘍性大腸炎の治療(既存治療で効果不十分な場合に限る)」〕、2回目の投与が必要な場合もあります 重症度 対処法 フォローアップ

(12)

11 末梢神経障害 消化管障害 過度 の 免疫反応 Infusion reaction 間質性肺疾患 腎障害 内分泌障害 肝障害 皮膚障害

・ 軽度(Grade 1):ASTまたはALTが基準値上限の2.5倍以下または総ビリルビンが基準値上限の1.5倍以下。ヤーボイの 投与は継続可能です。ヤーボイ投与前の肝機能検査値のモニタリングを継続し、症状が悪化する場合には各Gradeに準じて 対処してください。 中等度(Grade 2) ASTまたはALT:ULNの2.5倍超~5.0倍以下 または 総ビリルビン:ULNの1.5倍超~3.0倍以下 ◦モニタリングの頻度を増やす(週2回) ◦ヤーボイ投与を延期し、他の病因を検査 症状が改善 1)した場合: ◦3週間ごとのモニタリングを再開 ◦ヤーボイ投与を再開(減量は行わないでください) 症状が持続2)した場合: ◦中~高用量のステロイド経口剤を投与(例:0.5~1mg/kg/日のプレドニゾロンまたは同等薬) ◦回復後1ヵ月以上かけてステロイドを漸減し、ヤーボイ投与を再開(減量は行わないでください) 重度(Grade 3-4) ASTまたはALT:ULNの5倍超 または 総ビリルビン:ULNの3倍超 ◦モニタリングの頻度を増やす(1~3日ごと) ◦ヤーボイ投与を中止* ◦高用量のステロイドを静脈内投与(例:メチ ルプレドニゾロン1~2mg/kg/日) ◦Grade4:メチルプレドニゾロンの開始用 量は2mg/kg/日 症状が回復3)した場合: ◦回復後1ヵ月以上かけてステロイドを漸減 症状が持続または増悪4)した場合: ◦ミコフェノール酸モフェチル(MMF)†1gを1日2回追加投与 ◦MMF投与3~5日以内に改善が認められない場合、他の免疫抑制療法を考慮 重症度はNCI-CTCAEver.3に基づく ULN:施設の基準値上限 *AST/ALTがULNの8倍以下および総ビリルビンがULNの5倍以下であれば投与中止ではなく延期可 1)Grade1以下になる、またはベースラインの状態に回復する 2)高値が5~7日を超えて持続する、または増悪するか、他の病因が特定されていない場合 3)AST/ALT/総ビリルビンがGrade2以下 4)臨床検査値が3~5日を超えても低下しない、増悪する、または再上昇した場合 †国内適応外〔国内で承認された効能または効果は「腎移植後の難治性拒絶反応の治療(既存の治療薬が無効又は副作用等のため投与できず、難治性拒絶反応と診断された 場合)」および「臓器移植における拒絶反応の抑制(腎移植、心移植、肝移植、肺移植、膵移植)」〕 重症度 対処法 フォローアップ

副作用管理アルゴリズム:肝障害

肝障害

症状

通常は肝機能値異常のみ(無症状)ですが、黄疸(皮膚・白目の部分が黄色になる、尿が黄色・黄褐 色になる)、全身倦怠感、食欲不振がみられる場合があります。重篤な肝障害がみられることもあり ます。

発現頻度

国内第2相試験20例と海外第3相試験(MDX010-20試験)のヤーボイ3mg/kg群131例の合計151例におい て、Grade5の肝不全、Grade3のALT上昇、Grade3のAST上昇が各0.7%(1例)認められました。

治療前確認

肝・胆道障害(肝炎、肝硬変、肝がん、胆のう炎、胆管炎、胆石、胆のうがんなど)の既往歴、感染(肝炎ウイルスな ど)、肝機能検査値(AST、ALT、総ビリルビン)を確認してください。

(13)

12 末梢神経障害 消化管障害 過度 の 免疫反応 Infusion reaction 間質性肺疾患 腎障害 内分泌障害 肝障害 皮膚障害

診断・治療

重症度に応じて適切な対処が必要です(下記アルゴリズム参照)。 原因の特定・鑑別診断が重要 ◦ヤーボイ投与開始後の肝機能検査値異常については、次の点を迅速に評価することが重要です。 →既往の肝障害・他剤による肝障害、肝炎などの感染症の増悪、腫瘍の増悪、肝転移など、ヤーボイ以外の 原因によるものか? ヤーボイが原因ではない場合(非炎症性の原因の場合):それぞれに応じた対処を行い、ヤーボイの投与は 継続してください。 徴候・症状がみられた場合 ◦アルゴリズムに基づき、肝機能検査値のモニタリングを実施してください。 ◦患者さんには、速やかに主治医へ報告するように説明してください。 ◦必要に応じて専門医との連携を検討してください。 投与終了後も定期的なモニタリングが必要 ヤーボイ投与終了後も定期的に肝機能検査を実施し、十分に観察してください。

患者さんへの指導、ケアのポイント

症状発現の予防や軽減のために、患者さんに下記を指導してください。 睡眠や休息を十分にとる。 バランスの良い食事、たんぱく質を十分にとる、アルコール摂取を控える。 生活全般 食 生 活

・ 軽度(Grade 1):ASTまたはALTが基準値上限の2.5倍以下または総ビリルビンが基準値上限の1.5倍以下。ヤーボイの 投与は継続可能です。ヤーボイ投与前の肝機能検査値のモニタリングを継続し、症状が悪化する場合には各Gradeに準じて 対処してください。 中等度(Grade 2) ASTまたはALT:ULNの2.5倍超~5.0倍以下 または 総ビリルビン:ULNの1.5倍超~3.0倍以下 ◦モニタリングの頻度を増やす(週2回) ◦ヤーボイ投与を延期し、他の病因を検査 症状が改善 1)した場合: ◦3週間ごとのモニタリングを再開 ◦ヤーボイ投与を再開(減量は行わないでください) 症状が持続2)した場合: ◦中~高用量のステロイド経口剤を投与(例:0.5~1mg/kg/日のプレドニゾロンまたは同等薬) ◦回復後1ヵ月以上かけてステロイドを漸減し、ヤーボイ投与を再開(減量は行わないでください) 重度(Grade 3-4) ASTまたはALT:ULNの5倍超 または 総ビリルビン:ULNの3倍超 ◦モニタリングの頻度を増やす(1~3日ごと) ◦ヤーボイ投与を中止* ◦高用量のステロイドを静脈内投与(例:メチ ルプレドニゾロン1~2mg/kg/日) ◦Grade4:メチルプレドニゾロンの開始用 量は2mg/kg/日 症状が回復3)した場合: ◦回復後1ヵ月以上かけてステロイドを漸減 症状が持続または増悪4)した場合: ◦ミコフェノール酸モフェチル(MMF)†1gを1日2回追加投与 ◦MMF投与3~5日以内に改善が認められない場合、他の免疫抑制療法を考慮 重症度はNCI-CTCAEver.3に基づく ULN:施設の基準値上限 *AST/ALTがULNの8倍以下および総ビリルビンがULNの5倍以下であれば投与中止ではなく延期可 1)Grade1以下になる、またはベースラインの状態に回復する 2)高値が5~7日を超えて持続する、または増悪するか、他の病因が特定されていない場合 3)AST/ALT/総ビリルビンがGrade2以下 4)臨床検査値が3~5日を超えても低下しない、増悪する、または再上昇した場合 †国内適応外〔国内で承認された効能または効果は「腎移植後の難治性拒絶反応の治療(既存の治療薬が無効又は副作用等のため投与できず、難治性拒絶反応と診断された 場合)」および「臓器移植における拒絶反応の抑制(腎移植、心移植、肝移植、肺移植、膵移植)」〕 重症度 対処法 フォローアップ

(14)

13 末梢神経障害 消化管障害 過度 の 免疫反応 Infusion reaction 間質性肺疾患 腎障害 内分泌障害 肝障害 皮膚障害 ・Grade 1-2の場合:対症療法(例:抗ヒスタミン薬、ステロイド外用剤)を行い、ヤーボイの投与は継続します。症状が 1~2週間持続または再発した場合には、中~高用量ステロイドの使用を検討してください。 Grade 3 ◦全身性の皮疹(体表面積の≧50%の病変)など ◦ヤーボイ投与を延期 ◦皮膚生検を考慮する ◦皮膚科医と協議する ◦高用量のステロイドを静脈内投与(例:メチ ルプレドニゾロン1~2mg/kg/日) 症状が改善または回復*した場合: ◦回復後1ヵ月以上かけてステロイドを漸減 ◦ヤーボイ投与を再開(減量は行わないでください) Grade 4 ◦中毒性表皮壊死融解症 ◦真皮全層の潰瘍・壊死・水疱・出血によって悪化した 皮疹など ◦ヤーボイ投与を中止 ◦皮膚生検を考慮する ◦皮膚科医と協議する ◦高用量のステロイドを静脈内投与(例:メチ ルプレドニゾロン1~2mg/kg/日) 症状が改善または回復*した場合: ◦回復後1ヵ月以上かけてステロイドを漸減 重症度はNCI-CTCAEver.3に基づく *消失する、Grade1またはベースラインまで回復する 重症度 対処法 フォローアップ

副作用管理アルゴリズム:皮膚障害

皮膚障害

症状

発疹、そう痒、紅斑など

発現頻度

・国内第2相試験20例と海外第3相試験(MDX010-20試験)のヤーボイ3mg/kg群131例の合計151例にお いて、Grade1-2のそう痒症21.9%(33例)、発疹19.9%(30例)、紅斑4.6%(7例)などが認められました。 ・なお、海外第3相試験(MDX010-20試験)のヤーボイ3mg/kg+gp100*併用群380例において、Grade4 の中毒性表皮壊死症1例が報告されています。 *ペプチドワクチン、国内未承認

治療前確認

皮膚疾患の既往

(15)

14 末梢神経障害 消化管障害 過度 の 免疫反応 Infusion reaction 間質性肺疾患 腎障害 内分泌障害 肝障害 皮膚障害

診断・治療

重症度に応じて適切な対処が必要です(下記アルゴリズム参照)。 原因の特定・鑑別診断が重要 ◦ヤーボイ投与開始後に発現した皮膚障害については、迅速な鑑別診断が重要です。 ヤーボイが原因ではない場合(非炎症性の原因の場合):それぞれに応じた対処を行い、ヤーボイの投与は 継続してください。 徴候・症状がみられた場合 ◦速やかに主治医へ報告するように患者さんに説明してください。 ◦必要に応じて専門医との連携を検討してください。

患者さんへの指導、ケアのポイント

そう痒や皮疹などは自己判断せず、医療スタッフに相談するように指導をお願いします。 ・Grade 1-2の場合:対症療法(例:抗ヒスタミン薬、ステロイド外用剤)を行い、ヤーボイの投与は継続します。症状が 1~2週間持続または再発した場合には、中~高用量ステロイドの使用を検討してください。 Grade 3 ◦全身性の皮疹(体表面積の≧50%の病変)など ◦ヤーボイ投与を延期 ◦皮膚生検を考慮する ◦皮膚科医と協議する ◦高用量のステロイドを静脈内投与(例:メチ ルプレドニゾロン1~2mg/kg/日) 症状が改善または回復*した場合: ◦回復後1ヵ月以上かけてステロイドを漸減 ◦ヤーボイ投与を再開(減量は行わないでください) Grade 4 ◦中毒性表皮壊死融解症 ◦真皮全層の潰瘍・壊死・水疱・出血によって悪化した 皮疹など ◦ヤーボイ投与を中止 ◦皮膚生検を考慮する ◦皮膚科医と協議する ◦高用量のステロイドを静脈内投与(例:メチ ルプレドニゾロン1~2mg/kg/日) 症状が改善または回復*した場合: ◦回復後1ヵ月以上かけてステロイドを漸減 重症度はNCI-CTCAEver.3に基づく *消失する、Grade1またはベースラインまで回復する 重症度 対処法 フォローアップ

(16)

15 末梢神経障害 消化管障害 過度 の 免疫反応 Infusion reaction 間質性肺疾患 腎障害 内分泌障害 肝障害 皮膚障害

内分泌障害

症状

よくみられる症状:倦怠感、頭痛などの不定愁訴 その他の症状:気分や行動の変化(性欲が減る、イライラする、物忘れ)、視野欠損、電解質異常、 低血圧など

発現頻度

・国内第2相試験20例と海外第3相試験(MDX010-20試験)のヤーボイ3mg/kg群131例の合計151例にお いて、Grade3-4の下垂体機能低下症1.4%(2例)、Grade3の下垂体炎1.3%(2例)などが認められました。 ・国内第2相試験では下垂体炎、下垂体機能低下症、甲状腺機能低下症、副腎機能不全は認められませんでし たが、投与終了後90日超にGrade1の甲状腺機能低下症、Grade2の下垂体機能低下症が各1例認められ ました。

治療前確認

下垂体炎、下垂体機能低下症、甲状腺機能低下症、副腎機能不全などの内分泌障害の既往歴、レボチロキシン や抗甲状腺薬などの内服状況、内分泌機能検査値(TSH、FT3、FT4など)、内分泌障害の徴候および症状を確認 してください。 無症候性のTSH上昇の場合 ◦ヤーボイ投与は継続 ◦臨床検査値に異常が認められた場合*:次回投与時にFT4測定を実施、  また内分泌科医との協議を検討 症候性であり、臨床検査値異常/下垂体 画像の異常所見を伴う場合 ◦◦内分泌機能の評価下垂体の画像検査を考慮 ◦ヤーボイ投与を延期 ◦高用量のステロイドを静脈内投与(例:メチルプレドニゾロ ン1~2mg/kg/日) ◦適切なホルモン療法を開始 症状が回復した場合: ◦回復後1ヵ月以上かけてステロイドを漸減♮ ◦ヤーボイ投与を再開(減量は行わないでください) 症状が長期継続する場合: ◦ヤーボイの投与中止を検討 症候性であるが、臨床検査値/下垂体 画像の異常所見を認めない場合 ◦◦内分泌機能の評価下垂体の画像検査を考慮 ◦臨床検査(1~3週間ごと)、MRI(1ヵ月ごと)を繰り返す ‡ホルモン補充療法の有無にかかわらず、症状が消失、ベースラインまで回復 ♮副腎不全患者は、鉱質コルチコイド作用を有するステロイド投与継続が必要です 副腎クリーゼの疑い 例:現症と重症度が釣り合わない 高度の脱水 低血圧 ショック ◦敗血症は除外 ◦ステロイド†の静脈内投与 ◦静脈内輸液 ◦内分泌科医と協議 *TSHが基準値下限0.5倍未満、または基準値上限2.0倍超、または連続した2回の測定でいずれも範囲外である場合 †ストレス用量の、鉱質コルチコイド作用を有するステロイド 重症度 対処法 フォローアップ

副作用管理アルゴリズム:内分泌障害

(17)

16 末梢神経障害 消化管障害 過度 の 免疫反応 Infusion reaction 間質性肺疾患 腎障害 内分泌障害 肝障害 皮膚障害

診断・治療

症状の有無などを確認して適切な対処が必要です(下記アルゴリズム参照)。 症状や異常所見の有無にかかわらず、必要に応じて内分泌科医との協議を検討してください。 画像検査が必要な場合も ◦必要に応じて血中コルチゾール、ACTHなどの他の臨床検査、画像検査の実施も考慮してください。 原因の特定・鑑別診断が重要 ◦投与開始後に発現した内分泌障害については、迅速な鑑別診断が重要です。 ヤーボイが原因ではない場合(非炎症性の原因の場合):ヤーボイの投与は継続してください。 徴候・症状がみられた場合 ◦速やかに主治医へ報告するように患者さんに説明してください。 ◦必要に応じて専門医との連携を検討してください。 投与終了後も定期的に甲状腺機能検査を ◦ヤーボイ投与終了後から数ヵ月経過後に内分泌障害が発現した例も報告されています。長期の観察とともに、 投与終了後も定期的に甲状腺機能検査を実施してください。

患者さんへの指導、ケアのポイント

自覚症状は現れにくいこともあるので、定期的な検査が必要であることを患者さんに指導してください。 家族には、記憶や活動性の低下、気分の変化など、普段と異なる状態に気づいたら、医療スタッフに連絡するよう 指導してください。 無症候性のTSH上昇の場合 ◦ヤーボイ投与は継続 ◦臨床検査値に異常が認められた場合*:次回投与時にFT4測定を実施、  また内分泌科医との協議を検討 症候性であり、臨床検査値異常/下垂体 画像の異常所見を伴う場合 ◦◦内分泌機能の評価下垂体の画像検査を考慮 ◦ヤーボイ投与を延期 ◦高用量のステロイドを静脈内投与(例:メチルプレドニゾロ ン1~2mg/kg/日) ◦適切なホルモン療法を開始 症状が回復した場合: ◦回復後1ヵ月以上かけてステロイドを漸減♮ ◦ヤーボイ投与を再開(減量は行わないでください) 症状が長期継続する場合: ◦ヤーボイの投与中止を検討 症候性であるが、臨床検査値/下垂体 画像の異常所見を認めない場合 ◦◦内分泌機能の評価下垂体の画像検査を考慮 ◦臨床検査(1~3週間ごと)、MRI(1ヵ月ごと)を繰り返す ‡ホルモン補充療法の有無にかかわらず、症状が消失、ベースラインまで回復 ♮副腎不全患者は、鉱質コルチコイド作用を有するステロイド投与継続が必要です 副腎クリーゼの疑い 例:現症と重症度が釣り合わない 高度の脱水 低血圧 ショック ◦敗血症は除外 ◦ステロイド†の静脈内投与 ◦静脈内輸液 ◦内分泌科医と協議 *TSHが基準値下限0.5倍未満、または基準値上限2.0倍超、または連続した2回の測定でいずれも範囲外である場合 †ストレス用量の、鉱質コルチコイド作用を有するステロイド 重症度 対処法 フォローアップ

(18)

17 末梢神経障害 消化管障害 過度 の 免疫反応 Infusion reaction 間質性肺疾患 腎障害 内分泌障害 肝障害 皮膚障害

末梢神経障害

症状

日常生活では次のような徴候が現れます。障害部位の特定のために、具体的な確認を行ってください。 運動性ニューロパチーの障害 感覚性ニューロパチーの障害 ・物がつかめない、落とす ・指先に力が入らない(箸やペンを持つ、ボタンを留め る、ペットボトルのふたを開けるなどの動作が困難に なる) ・歩きにくい ・手足:しびれる、刺すような痛みがある ・舌:味覚が変わる

発現頻度

海外第3相試験(MDX010-20試験)のヤーボイ3mg/kg+gp100*併用群380例において、Grade5のギラ ン・バレー症候群1例が報告されています。 *ペプチドワクチン、国内未承認

治療前確認

末梢神経障害の既往 ・軽度の場合(Grade 1):ヤーボイの投与は継続します。患者さんの状態をよく観察し、症状が悪化する場合には各Grade に準じて対処してください。 中等度(Grade 2):日常生活に支障なし 【運動性】症状を伴う脱力 【感覚性】知覚変化・知覚異常(うずきを含む) ◦ヤーボイ投与を延期 症状が改善または回復*した場合: ◦ヤーボイ投与を再開(減量は行わないでください) 症状が悪化した場合: ◦各Gradeに準じて治療 重度(Grade 3):日常生活に支障あり 【運動性】 脱力;歩行時にバランスをとるため 杖・歩行器などの補助が必要 【感覚性】知覚変化・知覚異常 ◦ヤーボイ投与を中止 ◦神経科医と協議する ◦高用量のステロイドを静脈内投与(例:メチ ルプレドニゾロン1~2mg/kg/日) 【運動性】 症状がGrade 2以下まで回復した場合 ◦回復後1ヵ月以上かけてステロイドを漸減 症状が回復しないまたは進行した場合、非典型的症状の場合 ◦免疫グロブリン†の静脈内投与または他の免疫抑制療法の追加を考慮 【感覚性】 症状がGrade 2以下まで回復した場合 ◦回復後1ヵ月以上かけてステロイドを漸減 重症度はNCI-CTCAEver.3に基づく *消失する、Grade1またはベースラインまで回復する †国内適応外〔国内で承認された効能または効果は「低~無グロブリン血症、重症感染症に抗菌薬と併用、特発性血小板減少性紫斑病、川崎病の急性期(重症で冠動脈障害の危 険)、ギランバレー症候群:急性増悪期で歩行困難、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性ニューロパチーなど)の筋力低下の改善」〕 重症度 対処法 フォローアップ

副作用管理アルゴリズム:末梢神経障害

(19)

18 末梢神経障害 消化管障害 過度 の 免疫反応 Infusion reaction 間質性肺疾患 腎障害 内分泌障害 肝障害 皮膚障害

診断・治療

重症度に応じて適切な対処が必要です(下記アルゴリズム参照)。 Grade2であっても必要に応じて神経科医との協議を検討してください。 原因の特定・鑑別診断が重要 ◦投与開始後に発現した末梢神経障害については、次の点を迅速に評価することが重要です。 →疾患の増悪、脳転移、脊髄圧迫、感染、代謝症候群、併用薬の影響など、ヤーボイ以外の原因によるものか? ヤーボイが原因ではない場合(非炎症性の原因の場合):それぞれに応じた対処を行い、ヤーボイの投与は 継続してください。 徴候・症状がみられた場合 ◦速やかに主治医へ報告するように患者さんに説明してください。

患者さんへの指導、ケアのポイント

症状が出た場合には、速やかに連絡するよう患者さんに指導してください。 ・軽度の場合(Grade 1):ヤーボイの投与は継続します。患者さんの状態をよく観察し、症状が悪化する場合には各Grade に準じて対処してください。 中等度(Grade 2):日常生活に支障なし 【運動性】症状を伴う脱力 【感覚性】知覚変化・知覚異常(うずきを含む) ◦ヤーボイ投与を延期 症状が改善または回復*した場合: ◦ヤーボイ投与を再開(減量は行わないでください) 症状が悪化した場合: ◦各Gradeに準じて治療 重度(Grade 3):日常生活に支障あり 【運動性】 脱力;歩行時にバランスをとるため 杖・歩行器などの補助が必要 【感覚性】知覚変化・知覚異常 ◦ヤーボイ投与を中止 ◦神経科医と協議する ◦高用量のステロイドを静脈内投与(例:メチ ルプレドニゾロン1~2mg/kg/日) 【運動性】 症状がGrade 2以下まで回復した場合 ◦回復後1ヵ月以上かけてステロイドを漸減 症状が回復しないまたは進行した場合、非典型的症状の場合 ◦免疫グロブリン†の静脈内投与または他の免疫抑制療法の追加を考慮 【感覚性】 症状がGrade 2以下まで回復した場合 ◦回復後1ヵ月以上かけてステロイドを漸減 重症度はNCI-CTCAEver.3に基づく *消失する、Grade1またはベースラインまで回復する †国内適応外〔国内で承認された効能または効果は「低~無グロブリン血症、重症感染症に抗菌薬と併用、特発性血小板減少性紫斑病、川崎病の急性期(重症で冠動脈障害の危 険)、ギランバレー症候群:急性増悪期で歩行困難、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性ニューロパチーなど)の筋力低下の改善」〕 重症度 対処法 フォローアップ

(20)

19 過度 の 免疫反応 消化管障害 Infusion reaction 間質性肺疾患 腎障害 内分泌障害 肝障害 皮膚障害 末梢神経障害

腎障害

症状・徴候

症状:検査値の異常(クレアチニン上昇)、浮腫、疲労、悪心、暗色尿(赤褐色や褐色)など 徴候:尿量の減少(12時間以上排尿がない、尿量が非常に少ない)、尿の色が濃い、体重の増加

発現頻度

国内第2相試験20例と海外第3相試験(MDX010-20試験)のヤーボイ3mg/kg群131例の合計151例におい て、Grade4-5の腎不全1.3%(2例)、Grade2の血中クレアチニン増加0.7%(1例)が認められました。

治療前確認

ヤーボイ投与前に腎不全などの既往、腎機能検査(クレアチニンなど)を実施して状態を確認してください。

診断

原因の特定・鑑別診断が重要 ◦投与開始後に発現した腎障害については、次の点を迅速に評価することが重要です。 →感染症、疾患の増悪など、ヤーボイ以外の原因によるものか? ヤーボイが原因ではない場合(非炎症性の原因の場合):それぞれに応じた対処を行い、ヤーボイの投与は 継続してください。 腎機能検査を実施 ◦腎機能検査(クレアチニンなど)を実施し、腎障害の徴候および症状を確認してください。 徴候・症状がみられた場合 ◦回復するまで腎機能検査を実施してください。 ◦速やかに主治医へ報告するように患者さんに説明してください。 ◦必要に応じて専門医との連携を検討してください。

対処

クレアチニン増加の重症度に応じて適切な対処が必要です。フォローアップについては、適正使用ガイドをご参照 ください。 Grade2-3であっても必要に応じて腎臓専門医との連携を検討してください。 Grade 1 ベースラインの1~1.5倍未満 またはULNの1~1.5倍未満 ◦ヤーボイの投与は継続 ◦腎機能(クレアチニン値)のモニタリング ◦症状が悪化した場合、各Gradeに応じた対処 Grade 2-3 ベースラインの3倍超 またはULNの3倍超~6倍未満 ◦ヤーボイ投与を延期 ◦腎機能(クレアチニン値)のモニタリング(2~3日ごと) ◦0.5~1.0mg/kg/日の静注プレドニゾロンまたはその等価量の経口剤を投与 ◦腎生検の実施を検討 Grade 4 ULNの6倍超 ◦ヤーボイ投与を中止 ◦腎機能(クレアチニン値)のモニタリング(毎日) ◦1.0~2.0mg/kg/日の静注プレドニゾロンまたはその等価量の副腎皮質 ステロイドを静注 ◦腎生検の実施を検討する ◦腎臓専門医との連携を行う 重症度はNCI-CTCAEver.4に基づく ULN:施設の基準値上限

(21)

20 過度 の 免疫反応 消化管障害 Infusion reaction 間質性肺疾患 腎障害 内分泌障害 肝障害 皮膚障害 末梢神経障害

間質性肺疾患

症状

息切れ、呼吸困難、咳嗽、疲労、発熱、肺音の異常など

発現頻度

間質性肺疾患は海外第3相試験(MDX010-20試験)のヤーボイ3mg/kg+gp100*併用群380例において、 Grade5の急性呼吸窮迫症候群、Grade3の肺臓炎が各0.3%(1例)認められました。 *ペプチドワクチン、国内未承認

治療前確認

ヤーボイ投与前に間質性肺疾患、肺感染症、COPD、肺手術後、肺への放射線照射などの既往、現状の呼吸状態 (呼吸回数、呼吸音、肺雑音、痰の有無、SpO2、喫煙状況など)とともに自覚症状を確認してください。 問題がある場合は、胸部レントゲン、CT、血液ガス分析、呼吸機能検査、間質性肺炎マーカー(KL-6、SP-A、 SP-D)の測定を考慮してください。

診断

原因の特定・鑑別診断が重要 ◦投与開始後に発現した間質性肺疾患については、迅速な鑑別診断が重要です。 ヤーボイが原因ではない場合(非炎症性の原因の場合):ヤーボイの投与は継続してください。 徴候・症状がみられた場合 ◦速やかに主治医へ報告するように患者さんに説明してください。 ◦必要に応じて専門医との連携を検討してください。

対処

肺臓炎の重症度に応じて適切な対処が必要です。フォローアップについては、適正使用ガイドをご参照ください。 軽度(Grade 1) 症状がなく、臨床所見または検査 所見のみ:治療を要さない ◦ヤーボイの投与延期を検討 ◦症状のモニタリング(2~3日ごと) ◦呼吸器および感染症専門医との連携を検討する 中等度(Grade 2) 症状があり、身の回り以外の日常 生活動作に制限がある:内科的 治療が必要 ◦ヤーボイ投与を延期 ◦呼吸器および感染症専門医と連携する ◦症状のモニタリングを毎日行い、入院を検討 ◦1.0mg/kg/日の静注プレドニゾロンまたはその等価量の経口剤を投与 ◦気管支鏡検査および肺生検を検討 重度(Grade 3) 高度な症状があり、身の回りの日 常生活動作に制限がある:酸素 が必要 ◦ヤーボイ投与を中止 ◦入院 ◦呼吸器および感染症専門医と連携する ◦2.0~4.0mg/kg/日の静注プレドニゾロンまたはその等価量の副腎皮質 ステロイドを静注 ◦日和見感染症に対する抗生剤の予防投与を追加 ◦気管支鏡検査および肺生検を検討 重症度はNCI-CTCAEver.4に基づく

(22)

21 過度 の 免疫反応 消化管障害 Infusion reaction 間質性肺疾患 腎障害 内分泌障害 肝障害 皮膚障害 末梢神経障害

Infusion reaction

症状

軽度~中等度:悪寒、発熱、浮動性めまいなどの症状 重度: 呼吸困難、気管支痙攣、蕁麻疹、低血圧、意識消失またはショックを症状としたアナフィラキ シー様症状、まれに心筋梗塞、心停止

発現頻度

国内第2相試験20例と海外第3相試験(MDX010-20試験)のヤーボイ3mg/kg群131例の合計151例におけ る発現率は、Grade1の過敏症、Grade1の注入に伴う反応が各0.7%(1例)に認められました。

治療前の注意

異常を感じたらすぐに連絡するよう患者さんに指導してください。

診断・対処

重症度に応じて適切な対処が必要です。 救急カート、除細動器などの緊急対応の準備をお願いします。 必須ではありませんが、H1受容体拮抗薬など(内服または点滴)を前投与することもあります。 軽度(Grade 1) 一過性の潮紅または発疹、38℃未満の薬剤熱 ◦ヤーボイの投与を継続(速度を50%に下げる) ◦状態の十分な観察 Grade 1-2 ヤーボイ投与終了後に遅発性の薬剤熱のみが 発現した場合 ◦以降のヤーボイの投与時にも用量と投与速度は維持する ◦禁忌でなければ、以降のヤーボイの投与前にアセトアミノ フェンまたは非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の投与を検 討する。薬剤の用量およびスケジュールは医師の判断で実施 する 中等度(Grade 2) 発疹、潮紅、蕁麻疹、呼吸困難、38℃以上の 薬剤熱 ◦ヤーボイ投与を中断 ◦気管支拡張剤投与や酸素吸入などを実施 ◦Infusion reactionが消失するかGrade1に回復した後、 これまでの50%の投与速度でヤーボイ投与を再開し、悪化 の有無を慎重に観察 重度(Grade 3-4) 蕁麻疹の有無にかかわらず医薬品の非経口投 与を必要とする症候性気管支痙攣、アレルギー 性浮腫/血管浮腫、低血圧、アナフィラキシー ◦ヤーボイ投与をただちに中止し、患者から投与ルートを外す ◦エピネフリン、気管支拡張剤、抗ヒスタミン剤、グルココルチ コイド製剤、静脈内輸液、昇圧剤、酸素などを投与 ◦以降のヤーボイ投与は中止する

(23)

22 過度 の 免疫反応 消化管障害 Infusion reaction 間質性肺疾患 腎障害 内分泌障害 肝障害 皮膚障害 末梢神経障害

厚生労働省 重篤副作用疾患別対応マニュアル「過敏症」

アナフィラキシーが疑われたら、直ちにABCDEアプローチを行い、以下のような手順で治療する。 A:気道、B:呼吸、C:循環、D:意識、E:脱衣 注意:β遮断薬内服時、アドレナリンの代わりにグルカゴン1~5mg(20~30μg/kg 5分以上)静注。以後、5~15μg/分で持続点滴する。 H1受容体拮抗薬内服または点滴 皮膚、消化器症状 ● 全身紅斑、じんま疹 ● 悪心、嘔吐、腹痛 ① 1. アドレナリン筋肉注射0.3~0.5mL(小児0.01mg/kg、最大0.3mg) 2. 酸素投与(マスク6-8/分) 3. ステロイド剤 点滴 ヒドロコルチゾン 100~200mg(小児:5mg/kg)または メチルプレドニゾロン 40mg(小児:1mg/kg)を6~8時間間隔 4. H1受容体拮抗薬点滴 5. ネブライザー(β2刺激薬) 6. 呼吸不全時、気管内挿管または気管切開 呼吸器症状 ● 喘鳴、嗄声 ①に加えて、 1. 急速輸液(最初の5分間は、生理食塩水5~10mL/kgで点滴静注)後、リンゲル液に変更。 収縮期血圧90mmHgを保つようにする。 2. 5~30分間隔でアドレナリン筋肉注射0.3~0.5mgまたは0.1mg/mLを5分以上かけて緩徐 に静注 3. ドパミン製剤(2~20μg/kg/分) 循環器症状 ● 動悸、冷汗 ● 血圧低下、意識障害

(24)

23 過度 の 免疫反応 消化管障害 Infusion reaction 間質性肺疾患 腎障害 内分泌障害 肝障害 皮膚障害 末梢神経障害

過度の免疫反応

1)眼障害(ブドウ膜炎、虹彩毛様体炎など)

臨床症状

眼痛、視力低下、充血、羞明、飛蚊症、流涙といった症状がみられます。

発現頻度

海外第3相試験(MDX010-20試験)のヤーボイ3mg/kg群131例においてGrade2のブドウ膜炎が2例に認 められました。

診断

眼に異常が認められた場合は、結膜、前眼房、後眼房および網膜の検査や視覚症状の評価が必要です。症状が 発現した場合には、速やかに主治医への報告や専門医を受診するよう、患者さんに説明してください。

対処

ヤーボイと関連するブドウ膜炎など:副腎皮質ホルモン剤の点眼による局所治療 局所的な免疫抑制療法が有効でない場合(Grade2以上の眼障害):ヤーボイの投与を中止してください。

2)その他の副作用

その他の主な副作用

血管障害、全身性炎症反応症候群、多臓器不全、重症筋無力症、腹膜炎、膵炎・リパーゼ増加、好酸球増加症な どが報告されています。このほかにも、あらゆる器官で過度の免疫反応による副作用が発現する可能性があり ます。

発現頻度

海外第3相試験(MDX010-20試験)のヤーボイ3mg/kg群131例において、Grade 4のリパーゼ増加が各 1例、好酸球増加症が2例(Grade1、Grade3で各1例)認められました。

診断・対処

中等度(Grade 2) ◦ヤーボイ投与を延期 ◦中用量の副腎皮質ホルモン剤投与を考慮 ◦症状が回復した場合:ヤーボイの投与再開が可能 回復後1ヵ月以上かけて副腎皮質ホルモン剤を漸減 重度(Grade 3-4)ヤーボイの投与を中止高用量の副腎皮質ホルモン剤を点滴静注

参照

関連したドキュメント

現行選挙制に内在する最大の欠陥は,最も深 刻な障害として,コミュニティ内の一分子だけ

免疫チェックポイント阻害薬に分類される抗PD-L1抗 体であるアテゾリズマブとVEGF阻害薬のベバシズマ

わが国の障害者雇用制度は、1960(昭和 35)年に身体障害者を対象とした「身体障害

在宅の病児や 自宅など病院・療育施設以 通年 病児や障 在宅の病児や 障害児に遊び 外で療養している病児や障 (月2回程度) 害児の自

  に関する対応要綱について ………8 6 障害者差別解消法施行に伴う北区の相談窓口について ……… 16 7 その他 ………

平成 支援法 へのき 制度改 ービス 児支援 供する 対する 環境整 設等が ービス また 及び市 類ごと 義務付 計画的 の見込 く障害 障害児 な量の るよう

既存の精神障害者通所施設の適応は、摂食障害者の繊細な感受性と病理の複雑さから通 所を継続することが難しくなることが多く、

これらの設備の正常な動作をさせるためには、機器相互間の干渉や電波などの障害に対す