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小塚義夫 論文内容の要旨

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Academic year: 2022

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小塚義夫 論文内容の要旨

主 論 文

B cells play an important role in LPS-induced bone resorption

(LPS 誘導型骨吸収における B 細胞の役割)

(小塚 義夫、尾崎 幸生、鵜飼 孝、金子 高士、原 宜興)

Calcified Tissue International、掲載時期は未定

〔ページ数未定〕

長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻

(主任指導教員:原 宜興 教授)

緒 言

歯周炎の病理学的特徴のひとつとして B 細胞の浸潤がある。しかし、今までの報告 では B 細胞が骨吸収に関与するかどうか、またはどう関与するかは意見のわかれると ころである。我々はこれまでに E.coli 由来 LPS による炎症性歯槽骨吸収モデルを作 成し、骨吸収における免疫系細胞の関与を検討してきた。そこで今回はそのモデルを 用いて、in vivo において、炎症性骨吸収における B 細胞の関与を検討した。さらに、

in vitro において、LPS で刺激した B 細胞が破骨細胞形成にどのように関与するかど うかを検討した。

対象と方法

実験群として、B 細胞・T 細胞機能が欠如している SCID マウスに、T 細胞及び B 細 胞が存在する正常な C.B-17 マウスから分離した B 細胞を移入した移入群を、対照群 として、C.B-17 マウス群及び SCID マウス群を用いた。そして各群のマウス左側下顎 臼歯歯肉に、E.coli由来 LPS を1日おきに 13 回投与した後屠殺し、固定、脱灰、パ ラフィン包埋後、下顎第一臼歯の近心頬側歯槽骨縦断面が観察できるような連続切片 を作成した。そしてこれらの切片を 10 枚ごとに用いて、病理組織学的所見を検討す るために H.E 染色を、B 細胞の同定のために CD20 の免疫染色を、破骨細胞同定のため 酒石酸耐性酸性ホスファターゼ(TRAP)染色を行った。

In vitro では、破骨細胞形成系にて B 細胞の共培養を行った。LPS を 13 回投与し た C.B-17 マウスより採取した脾臓から B 細胞を分離して、1μg/mlLPS にて 1 時間刺 激したものを LPS 刺激 B 細胞として使用した。C.B-17 マウスの bone marrow macrophage(BMM)を MCSF と RANKL の存在下で 3 日間培養し、単核の TRAP 陽性細胞を

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誘導できた段階で培地交換し、MCSF のみを入れた群、MCSF と RANKL を入れた群、MCSF と未刺激 B 細胞を入れた群、MCSF と LPS 刺激 B 細胞を入れた群、MCSF と LPS 刺激 B 細胞に anti-TNF-α 抗体を添加した群を作製し 1 日間培養した。培養後は TRAP 染色 を行い、3 核以上の TRAP 陽性細胞数をカウントした。

結 果

C.B-17 群においては骨面の不整が強く、骨面付近へ炎症性細胞の浸潤が多数観察

された。しかしSCID群では骨面の不整はほとんど観察されず、また骨面付近には少 数しか炎症性細胞の浸潤が認められなかった。一方移入群では骨面の不整は弱くでは あるが観察され、また骨面付近には多数の炎症性細胞の浸潤が認められた。脾臓およ び炎症部位における B 細胞は、C.B-17 群と移入群では観察されたが、SCID 群では観 察されなかった。破骨細胞形成においては、未刺激の B 細胞を用いて共培養をした場 合や、B 細胞を入れずに MCSF のみで培養した場合と比べて、LPS 刺激 B 細胞は、有意 に多核の TRAP 陽性細胞を誘導していた。さらに、anti-TNFα抗体によって、その LPS 刺激 B 細胞による破骨細胞形成促進作用は完全に抑制することができた。

考 察

SCID マウス群と比べて移入マウス群では吸収窩及び破骨細胞が多数認められた。こ れは B 細胞が炎症性骨吸収に対して促進的に働いていることを示している。また、

LPS 刺激 B 細胞が破骨細胞形成に促進的に関与し、その作用が anti-TNF-α抗体によ って抑制されることから、B 細胞は LPS によって刺激されて TNF-αを発現し、破骨 細胞生成に対して促進的に関与することが示唆された。

参照

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