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木材の水分傾斜曲線及乾燥「スケジュール」

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木 材 の水 分 傾 斜 曲線 及 乾 燥 「ス ケ ジュ ー ル」(松 本)  315

木 材 の水 分 傾 斜 曲 線 及 乾 燥 「

ス ケ ジュール 」

Die Wassergefalleskurve von dem Holz and die Arbeitvorschriften der Trocknung.

(昭 和 九 年 二 月 十 二 日 受 理)

目 次 1. 緒 言 2. 木 材 の水 分 傾 斜 曲 線 3. 實 験 結 果 に よ る標 準 水 分 傾 斜 曲 線 4. 乾 燥 「ス ケ ジ ュー ル 」 5. 結 論 1. 緒 言 木 材 中の含水量 と大氣 中の温度 及濕 度 とが釣 合 は ざる時 、即 ち大 氣 の蒸發 力 と木材 中の水 分親和 力 とが平衡 せ ざる時 は、木 材 中の水分 は移動 す る もの に して 、其 結果水 分 の配列 に傾 斜 を生 ず るに到 るな り。而 して 此 の傾 斜 が大 な る程 、水分 の移動 も大 に して從 つて乾 燥速度 も大 となるべ き もの なれ共 、一 定傾斜 度 を超過 す る時 は外殻 の水 分減 少過 大 に して 、從つ て 外 殼 に於 ける各分子 の親和 力 を著 し く増 加 し膚鋼 を生 じて反 つ て水 分 の移 動 を小 な らしめ 、 或 な又壓縮 力緊張力 を著 し く増 加 し七木 材 に種 々の損 傷 を生 ず るに到 るな り。故 に木 材 の損 傷 を企業的觀 念の下 に最小 限度 に止 めて水分 の移動 を最 も大 な らしむ る爲 めに は、此 水分 傾 斜 曲線 に一定 の限界 を生 ず る もの に して 、此 限界 に於 け る水 分傾斜 曲線 を便 宜上標 準水分 傾 斜 曲線 と稱 するな り。 而 して外氣 の状 態 同一 な る時 は樹種 、厚 さ、含水 率 等 に よ りて 、水分 傾斜 曲線 は各 々果 な る もの なれ ば、樹 種 、厚 さ、含 水率 等 の異 な る木 材 をして標 準水 分傾 斜 曲線 を作 らせ る爲 め には、夫 等 の異 なる によ りて外 氣 の状態 「温 度及 濕度 」 を變化 せ しめ ざるべ か らず 。即 ち木 材が合理的 に乾燥 せ らる ゝ爲 め には標 準 水分 傾斜 曲線 を件 らしむ る事 を必 要 とし、此標 準水 分 傾斜 曲線 を作 らしむ る爲 めに は樹 種 、厚 さ、含水 率 等 に よ り、外 氣の 温度 及濕度 を適當 に 調 節せ ざるべ か らす 。乾燥 「ズ ケ ジ ュール 」 は 、此 の如 き標 準水分 傾斜 曲線 を基礎 とし て此 曲線 を作 る如 く樹種 、厚 さ、含水 率 に應 じて規 準 となるべ き外 氣 の温 度及 濕度 を指示 した る もの な らざ るべ か らず 。 夫 れ 若 し經 驗 の み に よ りて 「ス ケ ジ ュ ル 」を作 らん とす る 時 は 、一 走の標 準 な く徒 らに勞 多 くして長 年 月 を要 す る もの な り。 之れ標 準水分 傾斜 曲線 を決 定 し、 之れ たよ りて乾 燥 「スケ ジ ュール 」 を作製 せ ん とす る所以 に して 、比較 的僅 少 の實 驗 を以 て 如何 な る木 材 と雌 容易 に 「スケ ジ ュール」 を決 定 す る事 を得 る もの なれ ばな り。 似 下水分 傾斜 曲線 に就 て 少 しく論及 を試 み 、續 い て實 驗 に基 き標 準水 分傾 斜 曲線 を決定 し、

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316  林 學 會 雜 誌 第十六 卷 第 四 號 之 に基 く二 三 の 乾 燥 「ス ケ ジ ュ ー ル 」 を 發 表 せ ん とす 。 2. 木 材 の 水 分 傾 斜 曲 線 自然 界 に放 置 せ られ て 居 る一 般 市 場 の木 材 、或 は天 然 乾 燥 中の 木 材 等 は 、 外 氣 の状 態 が 一 定 な らざ る の み な らず 、水 分 移 動 速 度 の異 な る多 くの樹 種 が 、種 々の 厚 さ を以 て 、同 一外 氣 中 に て 取 扱 は る ゝ爲 め に 、之 等 の 木 材 の水 分 傾 斜 曲 線 は實 際上 、 千 差 萬 別 に して 殊 に 乾 燥 程 度 の 進 ま ざ る もの に於 て殊 に 甚 し き相 異 あ る は 、水 分 親 和 力 に 基 く水 分 移 動 速 度 の相 異 と、 水 分 絶 對 量 の 差 に 由 來 す る もの に して 、 蓋 し理 論 上 已 む を得 ざ る所 な り。 夫 故 に或 る氣 象 状 態 に於 て 、或 種 の 、或 厚 さの 木 材 は比 較 的順 調 な る乾 燥 の 經 路 を辿 りつ ゝあ る も、他 の 厚 さ の もの に 於 て は水 分 の 移 動 不 適 賞 な る 結 果 、 割 れ 膚 鋼 其 他 の 損 傷 を 生 じつ 玉あ る事 は 我 々の 常 に 目 撃 す る 所 な り。故 に 木 材 の損 傷 を して 最 小 な ら しむ る爲 め に は 、樹 種 、厚 さ 、含 水 量 等 に よ りて外 氣 の氣 象 状 態 を異 に せ ざ るべ か ら ざ る事 明 な り。 而 して 水 分 移 動 の 徐 々 な る時 は 、乾 燥 に よ る損 傷 も亦 一 般 に 小 な れ 共 、我 々 の欲 す る 所 は乾 燥 の 速 に して 且 つ 其 爲 に 生 じ 易 き被 害 の最 小 な る事 な り。 故 に木 材 の 損 傷 を最 小 に止 め且 つ 乾 燥 速 度 を出 來 る だ け速 か な ら しむ る に は 、 自 ら水 分 傾 斜 曲 線 に 一 定 の 限 界 を生 じ、 從 つ て外 氣 の 温 度 及濕 度 に も一 定 め 制 限 を生 す る事 とな るな り。此 温度 及濕 度 は樹 種 、厚 さ、含 水率 等 に よつて異 を る もの にし て 、即 ち樹種 、産地 、木材 の部分 等 に木材 の構 造殊 に密度 及 含有 物質 の 量に影 響 し、厚 さの 増 減 と共 に水分移 動 の 困難 度 に關係 す る もの な り。 又含水 率 は木材 分子 間 及木 材分 子 と水分 子 の親 和力に 影響 す る もの なれ ばな り。 水分 傾斜 曲線 に對 し次の假 定 は 、物 理學上 の理論 に よ り之 を認 む る事 を得 るな り。 1.) 水 分 傾斜度 大 な る時 は水 分 の移動 速度 大 に して 、之 に反す る時は移動速度小な り。 2.) 水 分 傾斜度 小 な る時 は木材 の損傷 小に して 、之 に反す る時は損傷大な り。 3.) 同一傾斜 度 な る時 に於 て は、曲線度小 にして直線に近 けれ ば、水分の移動量 大にして. 曲線 度 大 なれ ば移 動量 減少 す。 4.) 同 一傾 斜 度 な る時 に於 て は 、曲線度小なる時は木材の損傷小にして、曲線度大なる時 は損 傷天 な り。 故に木材 の損 傷 を して最 小 な らしめん とすれ ば、傾斜 度 を小 に し且 つ 曲線度 を も小にせ ざ るべ か らず 。而 して傾斜度 を小 な らしむ る時 は 、曲 線度 も亦小 とな りて 此 兩 者 は並 立す る事 を得れ 共 、此 場 合に於 て は水 分 の移動 は著 しく減 少す るな り。此移 動 を大 な らしめん とすれ ば傾斜 度 を大 な らしめ ざるべ か らす 、而 して此の傾斜度 を大な らしめて、曲線度 を小ならし む る事 を得 る時 は、水分 の移 動 は大 に して木 材 の損傷 を小 な らしむ る事 を得 れ 共 、此 場 合に 於 て は外 殼 に於 ける水分親 和 力 の増 加大 な る關係 上 、曲線度 も亦大 となるな り。從つて木材 の損 傷 も亦大 とな るな り。故 に傾斜 度 の大 と曲線度 の小 とを兩立 せ しめ る事 を得す して(多

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木 材 の水 分 傾 斜 曲線 及乾 燥 「スケ ジュ ー ル 」(松 本)  317 量 の遊離 水 を含 む場 合 を除 く)其 各 々に 一定 の限 界 を生 ぜ ざるべ か らず 、從 つ て木 材 の損傷 を出來 るだ け小 に し、水分 の移動 を出來 るだ け速 か な らしむ る爲 めに は、傾 斜度 と曲線 度 の 間 に於て 中間的水 分傾斜 曲線 を發 見 せ ざ るべ か らず 。標準 水分 傾斜 曲線 即 ち是 れ な り。 註.木 材 の外 殻が 未だ繊 維 飽和 點 に達 せず して 、多量 の水 分 を含 む間 は 、木 材 實質 に對 す る水分 親和 力 は小 に して且 つ 此 の親 和 力 は外 殼 も内部 も大差 な き を以 て水分 の移 動 は最 も容 易 に して 、此 場 合 に限 り傾斜 度 の大 と曲線 度 の小 とが略 兩立 す る事 を得 る な り。 水分 の傾斜 度 と曲線 度 は以上 の如 き關 係 を有 する ものに して 、木 材 の損 傷 は或 る含 水 率 に 於 て一定 の傾斜 度 を超過 した る時 に生す る もの なれば 、同一 傾斜度 に於 て も一定 曲線 度 を超 過 すれ ば損 傷 を生す るに到 るな り。如何 となれ ば曲線 度が大 なる時 は或 部分 に於 て は、部 分 酌 傾斜 度大 とな り、壓縮 力、緊 張 力 を急 激 な らしむ る を以 てな り。第 一圖 は此状 態 を圖解 し た る もの に しでa,b兩 曲線 共傾斜 度 は同 一 なれ 共 曲線度 が異 な る爲 、部分 的傾斜 度 を異 に し 、b曲 線 に あ りて は 、外 殻6.9mm が 繊 維 飽 和 點 以 下 に 低 下 して收 縮 を起 せ る も、a曲 線 に あ りて は外 部4.5mm が繊 維 飽 和 點 以 下 とな り 急 激 な る收 縮 を起 せ る を以 て 、a曲 線 はb曲 線 よ り も壓 縮 力 及 緊 張 力 大 な る事 明 な り。 從 つ て 木 材 は損 傷 を 生 す る 事 大 な らざ る べ か らず 。 次 に弱 度 の 膚 鋼 を生 じ、 或 は割 れ を 生 じ始 め た る時 に於 け る 、 水分 傾 斜 曲 線 の 實 驗 成 績 の 一 例 を表 記 せ ん とす 。 第 二 圖 は之 を圖 表 に て示 した る もの な り。 第 一 圖 表 面 よ りの厚 さ(mm.) 木材 に損傷 を生 じ始め たる時 に於 け る各部分 の含水率 此 實 驗 は同 一樹 種 に對 し各異 な る乾 燥 爐(ノ ー ス コ ー コ ス ト ・ ドライ キ ル ン ・カ ムパ ニ ー 製)運 用 中 に 於 て 其 櫨 内の 室 氣 の 循 環 最 も良 好 な る 場 所 に置 きた る もの に して 、 試 驗 材 は厚

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318  林 學 會 雜 誌 第十六卷 第 四 號 さ40mm,幅200mm.長 さ1米 の もの 各 三 個 を用 ひ其 中 最 も 好 結 果 を得 た る もの ゝみ を採 れ り。 膚 鋼 の 程 度 及 割 れ の程 度 は實 驗 者 に よ りて多 少 異 な る もの な れ ば 、正 確 を期 し難 けれ 共 一般 の 傾 向 を知 り得 らる ゝな り。 第 二 圖 以 上 の實驗 結果 に よる時 は、弱度 の膚鋼 を 生 じ或 は割れ を生 じ始 めた る時 は、各 木材 に よつ て含水 傘 は多 少異 なれ 共 、水分 傾斜線 は 大體 一様 なる事 を知 り得 らる 玉な り。 今 之 を理論 的 に考察 す るに 、生木 状態 の多 量 の遊離 水 を含 有せ る もの に於 て は、水分 の 親和 力 小 なる を以 て最 初 の間 は水分 の移動極 めて迅 速 に して 、殊 に外 殼 に於 け る移動 は頗 る大 な り。故 に外殻 が繊 維飽 和 點 に達 す る迄 は、水分 は甚 だ大 な る速 度 を以 て移動 する も のに して、水 分 の傾斜 度 は 中心 部 の水 分が移 動 を開始 した る時 に於 て最 大 となるな り。又 曲線 は最 初表 面近 くに於 て急激 なる部 分的曲 線 をな し、此 急 曲線 の部分 は女 第 に内部 に向 つ て移 動 す る もの に して之 が 中心 部 に達 する時 は 、最 も急傾 斜 に して最 も緩 な る曲線 となるな り。(但 し厚 さ極 めて大 なる もの を除 外す) 而 して此 の如 き繊 維飽 和 點以上 の多 量 の水 分 を有 す る部 分 が 、如 何 に大 な る傾斜 をな し、 又如 何 に急激 な る曲線 をなす と難 、木 材 の收縮 には關係 せ ざ るを以 て壓 縮 力及緊 張 力に は影 響 を生 ぜ ざ るな り。故 に外 殻が繊 維飽 和點 に達 す る迄 は 、水 分 の傾斜 は如何程 大 な る とも木 材 は損 傷 を生 ぜ ざる事 とな るな り。是 れ水 分 の移動 に よる木 材 の損傷 は壓 縮 力 、緊 張力 の關 係 に よる もの に して、此 の壓 縮 力及緊 張 力 は水 分傾 斜 に よ る部分 的 收縮 量 の差 に基 くものな れ共 、繊 維飽 和點以上 の部 分 に於 て は收縮 を起 さざ る を以 て 、從 つて壓縮 力及緊 張力 を生 ぜ ざ る爲 な り、然れ 共 、天然 に於 て は特 に薄 き もの ゝ外 、中心 の水分 が移 動 し始 めた る時 は外 殼 は既 に甚 し く繊 維飽 和點 以下 に低下 し居 る もの に して 、厚 さ大 な る もの に於 て特 に然 りと す 。而 して内部 に遊 離水 を含有 し外 殼 が繊 維飽 和點 よ り著 し く低 下 して一定 の水分 傾斜 曲線 を超過 す る時 は 、損 傷 を生 す るに到 る もの なれ ば、人工乾 燥 に於 て は此範 圍 内 に於 て水 分の 移 動 を最 も大 な らしむ る事 を必要 とす る な り。 而 して外 殻 が繊 維 飽和 點以下 に達 し、或 は亦 中心 部 が水分 の移 動 を開 始す る時 は 、其 後の 乾 燥進 行 と共 に此水 分 傾斜 線 は、傾 斜度 が徐 々に小 とな り曲線 度 が次第 に大 とな るべ き もの な り。如何 となれ ば外殼 は繊 維飽和 點以 下 に低下 せ る を以 て 、水分 の減 少 と共 に親和 力 を増

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木 材 の水 分 傾 斜 曲線 及 乾 燥 「スケ ジュ ル」(松 本)  319 力 し、從 つ て外殼 の水分移 動 は釜 々徐 々 となれ共 内部 に到 るに從 ひ次第 に遊 離水 を増加 し居 る状態 なれば 、其水 分親 和 力は内 方 に到 るに從 ひ低 下 し居 れ ばな り。然 れ共 中心 が繊維 飽 和 點に達 した る後 は、内部 の水分移 動 も稍 々困難 とな る を以 て水分傾 斜度 は極 め て徐 々に小 と な らざるべか らず 。即 ち内部 が繊 維飽 和點 に達 すれ ば、内部 の親和 力 も其後 次第 に増加 す る 津以て水分移動 量 を減少 すれ ば な り。第 三圖 は之等 の 關係 を圖解 した る もの な り。 第 三 圖 説 明 ① 最初 の含水 率を 各部分 共80%、 繊 雌飽和 黙を便宜?30% と假 定す ② Cな る頭斜 曲線 は表 面40%以 下乾 燥 せ るも、内部24mm 以 内は未 だ水分 の移動 を開 始せず して、此 境界 に於 て急 激 なるカ ープを なす 事を示 す、a.b.曲 線 も同襟 な り ③ 中心 部が 水分移動 を開 始す る迄 は傾斜 を次 第に増加 す(a, b.c.d.) ④ 外殼 が織 維飽 鞭黙以 下 となれは傾 斜 度は次 第に減少 す、然 れ共 外殼 は收縮 して親 和力 を増加 し水分 の移動 困難 となる を以 て曲線度 は大 とな るな り(d.e.f.g.) ⑤ 中心 が勅 移動 を開 始 した る後 は傾斜度 は次 第に小 とな る 此の 現象は ④ に よ りて∼層 増加 す ⑥ 外殼 が外氣 との 平衡 に接近 す れ ほ傾斜度 、曲線 度共 に小 と な ろ(h,i,) 此の如 く外 殻が繊 維飽和 點以 下 に低 下 すれ ば 、外殻 の水 分親和 力 を増 加 して水分 傾斜 曲線 は緩 とな り、移動 量 を減 少す る を以て 、我 々は生木 の乾 燥 に際 しては 、多量 の水分 を含 む間 は出來 るだ け長 く外 殻 を繊 維飽 和 點 よ り餘 り低 下せ しめざ る様 に して 、多量 の水分 を容 易 に 移動 せ しめざ るべか らず 。 次 に内外 水分 の差 に よる壓縮 力、緊 張 力の關 係 は外 殻 が繊維 飽和點 に達 した る場 合 よ り生 す る もの に して 、中心が繊 維飽 和 點 に達 する迄 の間 は夫 が繊 維飽 和點 に達 した る後 よ りも局 部 的に著 し く大 なる壓 力及 張力 を生す るな り、之れ 中心が繊 維飽 和點 に達 した る後 に於 て は、 水分の減 少 に應 じて各部 分 は收 縮 す る事 を得 れ共 、達 せ ざる以前 に於て は繊 維飽 和點 の境 界 に於 て急激 な る曲線 を な し大 なる壓縮 力及緊 張 力 を生 すれ ばな り、例へ ば第三 圖 に於 て太線 の部分 を繊 維 飽和點 以下 に達 して收 縮 を起せ る部分 とす れ ば、壓 縮 力及緊 張力 の關係 は、9 曲線 に於 ては 、中心が繊 維 飽 和點 に達 し居 るを以 て水 分傾斜 曲線 と同 一 なるA'Cな る綾 曲

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320 林 學 會 雜 誌 第十 六卷 第 四 號 線 にて表 され得 れ共 、f曲 線 に於 てはABCな る曲線 にて表 され 、繊 維飽 和點 の境界 點 に於 て急 激 な るカ ーブ をな し、從 つ て後 者 に於 ては壓 縮 力及繁 張 力の關 係 は部 分 的 に著 しく大 と な るな り。故 に外殼 の割 れ等 は 中心 が纎維 飽和 點 に達 す る以 前 に於 て最 も多 く生 す るな り。 而 して木材 の 中心 が纎 維飽 和點 以下 に達 した る後 に於 て 、若 し も膚 鋼 を生 ぜす して木材 の 各 部分 が水分 の減 少 に應 ず る收 縮 をなす 時 は 、壓 縮 及緊 張の關 係 は水 分の傾 斜度 に比例 せ ざ るべか らず。然 れ共實 際上 に於 ては 、膚鋼 は特 に薄 き もの ゝ外之 を絶對 的 に防止 す る事 は困 難 な るを以 て 、壓 縮 及緊 張 と水分 傾斜 曲線 とが正 比例 を なす事 困難 なれ共 、此 の膚鋼 を一種 の損傷 と見做 し、其差 を訂正 す る時 は此 兩者 は正 しき比 例 をな すべ きな り。 次 に相 對的 含水率 は木 材實 質量 と含有 水分量 との比率 なる を以 て 、 岡 一含 水 率 に對 しては 蜜 度大 な る もの程含 有水分 の絶對 量 も亦大 な り。 故 に同 一水分 の傾 斜度 に對 して は密度 大な る もの程 壓縮 力及緊 張 力の絶 對量 は大 とな らざるべ か らず 、併 しな が ら之 に抵 抗す る木材分 子 間の親和 力 も亦密度 が大 なる程 、益 々大 なるべ きを以 て 、壓 締 力及緊張 力 と之 に對 抗す る 木材 分子 の親 和 力 との關係 は 、同一含水 率 に於 て は密度 の大 小 に關係 な く略 々同一比例 を保 つ もの と想定 し得 べ きな り。故 に同一含 水率 に於 て は木 材 の密度 に關係 な く、水 分傾斜度 が 或 一定の 限鼻 を超過 す る時 は 、茲 に割れ を生 ず る もの と考 へ得 るな り。 茲に於 て木 材 の外殼 が割 れ或 は其他 の損 傷 を生 す る時 の水分 傾斜 は、密 度 に關係 な く侮れ の木材 に於て も殆ん ど一様 な りと見徹 す事 を得 るな り、而 して木 材 は欄種 、厚 さ其他 の關係 に よ りて水分 の移 動速 度 を各 々異 にす る もの なれ ば、既損 傷 を生すべ き水 分 傾斜 曲線 に達す る爲 めに は自 ら外氣 の條 件 を異 にせ ざ るべか らず 。若 し外氣 の條 件 同一 な る時 は含水 李 、樹 種 、厚 さ等 の關係 に よ りて 、或 もの は損 傷 を生 じ、或 もの は之 を生 ぜ ず して種 々様 々の状態 とな るな り。之 れ標準 水分 傾斜 曲線 を作 らしむ る爲 に は、含水 率 、樹 種 、厚 さ等 に よ りて外 氣 の温 度 及濕 度 を異 にせ ざ るべ か らざる所 以 に して 、其温 度 及濕 度の組 合せ は經濟上 並 に技 術 上の考 慮 に於 て.即 ち最小 の經費 を以 て最 短時間 に而 も最 も少 き損傷 に於 て乾 燥すべ き温 度 及濕 度 は 自 ら一 定 せ られ ざ るべ か らず 。 而 して標 準水分 傾斜 曲線 は木材 の損傷 を最 小限 度 に 於て出來 るだけ水 分 傾斜慶 を大 に し曲 線 度 を小 に した る もの に して、損 傷の最 小隈界 内に於 ける最 大水 分移 動 の傾斜 曲線 な り。而 して木 材 の水 分移 動 に關 す る理 論 に於 て も亦 實驗 に於 て も、此 の傾斜 曲線 が直 線 をなす事 峰 困 難 に して 、 如 何 に傾 斜 度 の 小 な る時 と雖 或 指 數 曲 線 を な す 竜の な 参。 併 し な が ら理 想 的 の 場 合 を 想 定 して 今 便 宜上 之 をy=a+bxな る直 の 水 分 傾 斜 線 を假 定 す る な り。 此 直 線 傾 斜 線 は同 一 水 分 傾 斜 度 に於 て は 最 も水 分 の 移 動 大 な る場 合 な り。 然 れ 共 後 に示 す 實 驗結 果 に よ れ ば 、水 分 の 傾斜 度 が 増 加 す れ ば 曲 線 度 も益 々増 加 し(多 量 の遊 離 水 を 含 む 場 合 を除 く)、 y=axb+cな る抛 物 線 を なす 事 明 な り。 故 に 標 準 水 分 傾 斜 線 はy=axb+cに 於 て 、曲 線 度

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木 材 の水 分 傾 斜 曲線 及 乾 燥 「ス ケ ジュ ー ル 」(松 本)  321 の 出 來 る だ け小 に して 傾 斜 度 の 出 來 る だ け大 な る 場 合 な ら ざ るべ か らず 。 而 して 水 分 傾 斜 曲 線 は 同 一 外 氣 の 状 態 に 對 して は 、 水 分 の 移 動 速 度 に よ りて 異 な る もの に し て 、 此 移 動 速 度 ぼ 含 水 率 及 厚 さ の 同 一 な る時 に於 て は 、繊 維 の 種 類 、配 列 、 大 さ、 細 胞 壁 の 厚 さ 、含 有 物 質 等 に よ りて變 化 す る もの な れ ば 、從 つ て 同 一外 氣 の 温 度 及濕 度 に對 す る 水 分 傾斜 曲 線 は樹 種 、 産 地 、木 材 の部 分 等 に よ りて も變 化 す る 事 とな る な り。而 して 水 分 移 動 の 容 易 な る もの は 中 心部 の 水 分 移 動 の 開 始 早 き を 以 て 、 同 一 外 氣 の條 件 に對 して は大 な る傾 斜 を作 らず と も、又 大 な る 曲線 を作 らず と も、 速 に 移 動 す る 事 を得 る を以 て 、標 準 水 分 傾 斜 曲 線 に導 くに は比 較 的 高 温 低 温 を用 ひ ざ るべ か らず 、從 つ て 短 時 間 内 に 於 て乾 燥 し得 る な り。 然 れ 共 水 分 移 動 の 困難 な る もの に あ りて は 、表 面 の蒸 發 に 應 ず る 内 部 よ りの 水 分 移 動 が 甚 し く小 な る を以 て表 面 近 くの 水 分 は過 度 に減 少 し 、從 つ て水 分 の 傾 斜 度 、 曲線 度 は共 に 大 とな り易 し 、故 に 此 の 如 き木 材 を標 準 水 分 傾 斜 曲 線 に導 く爲 に は 、表 面 の 過 度 の蒸 發 を抑 制 し比 較 的 低 温 高 濕 の經 過 を辿 らざ る べ か らず。 又 木 材 の 厚 さ及 現 在 の含 水 率 に 對 して も同 様 の 關 係 あ る事 は 、 水 分 移 動 の 困難 度(厚 さ の 増 加 に 對 して_??_を 以 て増 加 す)及 水 分 親 和 力 の 關 係 に よ り自 ら明 か な る所 な り。 是 れ 木 材 の爐 乾 燥 に於 て實 用 上 、合 理 的 乾 燥 を な さん とす れ ば 、水 分 配 列 の経 過 を して標 準 水 分 傾 斜 曲線 を辿 ら しめ る必 要 あ るべ く 、之 が 爲 に は 樹 種 、 厚 さ.含 水 率 等 に 應 じて温 度 及 濕 度 を 變 更 せ ざ るべ か らざ る所 以 な り。 人 工乾 燥 は短 時 日に 於 て 、共 木 材 を使 用 に適 す る含 水 度 に 乾 燥 す る と共 に木 材 の 損 傷 を し て最 小 な ら しむ る もの なれ ば 、樹 種 、含 水 率 、 厚 さに 封 して 、標 準 水 分 傾 斜 曲 線 を作 る 爲 の 温 度 、温 度 の 標 準 を規 定 せ ざ るべ か らず 。 是 れ 即 ち 乾 燥 「ス ケ ジ ュ ール 」 に し て 或 木 材 に對 し 之 を決 定 す る に は 、其 木 材 の 密 度 其 他 の 解 剖 的 構 造 に基 く水 分 移 動 の 難 易 及 狂 ひ の程 度 を 調 査 し、 之 に よ りて 大 略 の 假 定 的 「ス ケ ジ ュー ル 」 を作 り、 之 を適 當 な る實 驗 装 置 或 は乾 燥 爐 に於 て 摘 用 し 、其 水 分 傾 斜 の經 過 と損 傷 の 程 度 を檢 す る な り。 若 し過 度 の 損 傷 を生 ず る時 は 、其 水 分 傾 斜 曲 線 は 必 ず 標 準 水 分 傾 斜 曲 線 よ り も急 傾 斜 と な る もの な り。 故 に假 定 的 「ス ケ ジ ュ ール」 を抑 制 せ ざ る べ か らず 。 若 し水 分 傾 斜 が 標 準 水 分 傾 斜 曲 線 よ り も小 な る 時 は 、 木 材 は 損 傷 を生 ぜ ざ るか 或 は之 を生 ず る事 極 め て 僅 少 に して 、 此 場 合 は水 分 の 移 動 を尚 大 と なす の 飴 地 を示 す もの な れ ば 、温 度 を上 昇 す る か 濕 度 を低 下 して 、 よ り大 な る水 分 移 動 をな さ しめ ざ るべ か らず 。 而 して 數 囘 の 實 驗 に よ りて 標 準 水 分 傾 斜 曲 線 を作 るべ き温 度 及濕 度 の 経過 を發 見 レ ー且つ 木 材 の 損 傷 も少 な く又乾 燥 速 度 も良 好 な る時 は 、更 に乾 燥 櫨 に 於 て 實 用 上 に 之 を摘 用 し 、好 結 結 を得 れ ば 之 を 「ス ケ ジ ュ ール 」 と して 決 定 す る な り。 實 驗 に於 て も、乾 燥 爐 運 用 に於 て も、其 木 材 の 水 分 移 動 能 力 に對 し移 動 速 度 の 過 大 な る時 、或 は 亦 過 小 な る時 は 、其 水 分 傾 斜 曲 線 は 標 準 水 分 傾 斜 曲 線 に 對 し開 き を生 ず る もの なれ ば 、其 開 き の程 度 に よ りて 温 度 及 濕 度 を調 節 す る もの な り。 若 し此 の 曲 線 を應 用 せ ず して 、單 に損 傷 の有 無 を觀 察 して 「ス ケ ジ ュ ール 」 を決 定 せ ん と

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322  林 學 會 雜 誌 第十六卷 第 四 號 す る時 は 、試 驗 材 が損 傷 を生 ぜ ざ る 時 、 或 は過 度 の 損 傷 を生 じた る時 に 、據 るベ き標 準 な く 且 つ 其 の 後 の經 過 の 豫 定 に 就 て も 困難 を感 ず る に到 る な り。 然 れ ど も標 準 水 分 傾 斜 曲 線 を應 用 す る 時 は 、比 較 的 容 易 に調 整 す る こ と を得 て 短 時 日 を以 て 「ス ケ ジ ュ ール 」 を 決 定 す る こ と を得 る な り。 以 上 は 水 分 傾 斜 曲 線 に 關 し 、各 木 材 が 損 傷 を生 じ始 め る際 は 含 水 率 に 於 て は 多 少 の 差 あれ 共.傾 斜 曲 線 は 略 々 一 定 の 經 過(水 分 傾 斜 曲 線 は含 水 率 に應 じて 移 動 す 〉 に あ る事 を述 べ た る もの な り。 3. 實 驗 結 果 に よ る 標 準 水 分 傾 斜 曲 線 私 は從 來 米 國 に 於 て 發 表 せ られ た る 「ス ケ ジ ュール 」 を 參 考 と し 、 自 己 の 經 驗 に基 く 「ス ケ ジ ュー ル 」 を 操 用 せ し も 、實 驗 的 並 に理 論 的 研 究 の 結 果 、木 材 が 水 分 移 動 に まる損 傷 を生 じ始 め る 時 は 、 一 定 の 水 分 傾 斜 曲 線 の 經 過 を辿 り居 る事 を知 り、 爐 乾 燥 に於 け る 「ズ ゲ ジュ ール」 を此 傾 斜 曲 線 の輝 過 以 内 に 於 て、最 も水 分 移 動 の大 な る 温 度 及濕 度 に よ りて決 定 せ ん と し 、此 標準 水 分 傾 斜 曲線 を發 見 す る 爲 め 、昭 和 四 年 以 來 實 驗 に 着 手 し 、 目下 尚 實 驗 中 の も の もあれ 共 、 昭 和 七 年 末 迄 に 完 了 した る もの に 就 き 、 大 要 の 結 論 を得 て 實 地 に之 を應 用 し好 成 績 を得 つ ゝあれ ば 、他 日之 を假 令 修 正 す る と も 、僅 少 の 誤 差 に止 ま る 事 を確 信 し茲 に發 表 す る もの な り。 實 驗 は 種 々の 事 情 の 爲 め に連 續 的 に行 ふ 事 を得 ざ りし と 、 一度 に 多 數 の 實 驗 が 出 來 ざ り し 爲 長 年 月 を費 した れ 共 、 前 後 四 年 間 の 間 に十 種 四 十 四個 に就 て 、 實 驗 を な せ り。 實 驗 方 法  試 驗 材 は 出 來 る だ け 生 木 を選 び 長 さ1m.厚 さ 及 幅 各60mm.に 採 り木 口 の兩 端 こは 「パ ラ ィ フ ン」 を塗 り、之 を乾 濕 爐 内 に 置 き豫 定 せ る 温 度 及 濕 度 を 以 て乾 燥 を進 行 せ し め 、(温 度 及濕 度 は タイ コ ス 自記 乾 濕 球 計 に よつ て 記 録 せ しめ た)常 に 木 材 の 損 傷 と水 分 の 減 少 に注 意 し 、損 傷 を生 ぜ ざ る範 圍 に於 て 最 大 の水 分 傾 斜 を作 る如 く務 め 、之 が爲 温度 を 出 るだ け 昇 し濕 度 を 出來 る だ け 低 下 し、 此 の如 く し て木 材 の 損 傷 最 小 に して 水 分 の移 動 最 大 な る時 の 水 分 傾 斜 曲 線 を發 見 した る な り。 而 して 含 水 率 の 變 化 に よ る水 分 傾 弱 曲 線 の 經 過 に 就 て は 、大 略 平 均 含 水 率30%、20%、15%、10%、5%を 目標 と し 、各 場 合 の 水 分 傾 斜 を測 定 す る 爲 め 一 端 よ り100mm.の 所 よ り厚 さ4mm.の 試 驗 片 を採 り、之 を第 四 圖 の 如 く分 割 し同 一記 號 の もの を 一括 して 各 含 水 率 を決 定 せ り。 而 して 豫 定 温 度 或 は 豫 定 濕度 が適 當 な らざ り し爲 、進 行 中 に 於 て 失 敗 に 露 し た る もの は26 個 に して 全 數 量 の 六 割 に 相 當 し僅 に 四 割 が 成 功 した る もの な り。 然 れ 共 不 結 果 に終 りだ る も の と雖 比 較 的 僅 少 の 損 傷 或 は僅 に乾 燥 速 度 の遲 い と云 ふ 程 度 に止 り、 「ス ケ ジ ュ ール」作製 の 參 考 資 料 とな れ る こ と勿 論 な り。此 の乾 燥 進 行 豫 定 の 温 度 及濕 度 は私 の 過 去 十 年 の經 驗 を 主 と し、 チ ーマ ン の 乾 燥 曲線 、 ケ ー ラ ー の乾 燥 「ス ケ ジ ュー ル 」 等 を參 考 と した る もの に し

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木 材 の水 分 傾 斜 曲線 及 乾 燥 「ス ケ ジュ ー ル 」(松 本)  323 て 、試驗材 の約 四割 が丁度 豫 定 の温 度濕 度 に適 合 した る も の な り。 今之 等 の試驗 の經過 を全部 記 載 す る事 は 、複 雜 に して到 底 煩 に堪 えざるのみ な らず 、 私 は之等 の實驗 成 績の 中 、最 も良好 の結 果 を示 した る次 の 七種 を選び て 、標準 水分 傾斜 曲線 を決 定 した る を以 て 、此 の七種 の水 分傾斜 の經過 及之 に基 く標準水 分傾斜 曲線 を示 さん とす。 1. 鹽 地  2. 楢  3. 欅  4. 滿 洲 胡 桃  5. 米 松  6. 蝦 夷 松  7. 杉 先づ 鹽 地 材 に就 て 計 算 方 法 を述 べ 、他 は 計 算 結 果 の み を記 載 せ ん とす 。 實 驗 表 中 のA.B.C.D等 は含 水 量 の 變 化 して 各 異 な る場 合 に於 け る水 分 傾 斜 を測 定 した る もの に して 、即 ち各 種 の 含 水 率 に於 け る傾 斜 な り。 以 上 の 實 驗 結 果 よ り 、木 材 の 厚 さ をX軸 に 取 り含 水 率 をY軸 と し て グ ラ フ を描 けば 第 五 圖 の 如 し。 而 して外 殼 が 繊 維 飽 和 點 以 上 の 多 量 の 水 分 を含 有 す るA曲 線 を除 い て は 、大 體y=ax_??_+cな る曲線 をな す 事 を想 像 し得 ら る ゝな り。而 してy=axb+cは10g(y-c)=loga+blogxに

して 、logx, log(y-c),を 以 て 描 け る グ ラ フ は略 直 線 とな る を以 てy=axb+cは 此 曲 線 に 適

合 せ る な り。 故 に木 材 の 厚 さ をDと し含 水 率 を甲 以 て 表 は す な らばW=aDb+cと な る な

り。

定 數 の 決 定 は次 の 如 き方 法 を採 用 せ り。E曲 線 に就 て 例 示 せ ば 、定 數cを 決 定 す る に は 、

第 四 圖

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324  林 學 會 雜 誌 第十 六卷 第 四 號 第五圖 鹽地 の水分傾斜 曲線 E曲 線 上 の 任 意 の 二 點P1, P2,を 取 り、x1=4.00y1= 6.77x2=12.00y2=9.36 と し次 に 既 曲 線 上 に 於 て 第 三 點P3を _??_ な ら し む る 様 にy3を 測 定 す れ ば 、 然 る 時 にy3=7.93を 得 る な り。 な る 式 に よ り。 次 に定 數a,b,は 實 驗結 果 に 基 く次 の 表 よ り干 均 法 を 用 ひ て 決 定 す る事 を得 る な り。 鹽 地 のE曲 線(平 均含水率9.49%) log(W-c) =loga+blog D‚È‚é‚ðˆÈ‚Ä 1.3508=2loga+1.0231b 1.8226=21oga+2.4034b

是 れ よ り b=0.3418 log a=0.5005 a=3.166 故 に Wc=3.166•~D0.3418+1.79

表中 のWcは 之 によ りて計算 した る ものな り。

以 下 同 様 の計 算 に よ り塵 地 材 の 他 の 含 水 率 に 於 け る 曲線A.B.C,Dの 定 數 を計 算 し、實

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木 材 の 水 分 傾 斜 曲 線 及 乾 燥 「スケ ジュ ー ル 」(松 本)  325 各 含水率 に於 け る鹽 地 の實 驗式 の定數 及夫に因 る各部分 の含水量 以下 順 次 他 の 六樹 種 に 就 き實 驗 結 果 、實 驗 式 の 定 數 及 夫 に 基 く修 正 後 の 傾 斜 、 並 に 傾 斜 曲 線 圖 を表 示 せ ん とす 。 (2) 楢 の部分 的含水量(實 驗番號A,6.) 各 含水率 に於 ける楢 の實 驗式の定數及夫 に基 く各 部分 の含水量

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329  林 學 會 雜 誌 第十 六卷 第 四 號

第六圖 楢 の水 分傾斜 曲線

(3) 欅 の 部 分 的 含 水 量(實 驗番號A,11.)

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木 材 の水 分 傾 斜 曲線 及 乾 燥 「ス ケ ジュ ー ル 」(松 本)  327

第 七圖 欅 の水分傾 斜曲線

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328  林 學 會 雜 誌 第十六卷 第 四 號

滿洲胡桃 の各異 な る含 水率 に於 ける實 驗式の定數 及夫 に基 く各 部分 の含 水量

第八圖 滿洲胡 桃 の水分傾斜 曲線

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木 材 の 水分 傾 斜 曲線 及 乾 燥 「スケ ジュ ー ル」(松 本)  329

来 松 の各異 な る含 水率 に於 ける實 驗式の定數 及夫 に基 く各部分 の含水最

第九 圖 米 松の水分 傾斜曲線

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330  林 學 會 雜 誌 第十六 卷 第 四 號

蝦夷 松の各 異 なる含 水率 に於 け る實驗 式の定數及夫 に基 く各 部分 の含 水量

第十圖 蝦夷 松 の水分 傾斜曲線

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木 材 の水 分 傾 斜 曲 線 及 乾 燥 「ス ケ ジュ ール 」(松 本) 331 杉 の各異 なる含 水率 に於 ける實 驗 式の定數及夫 に基 く各部翁 の含水量 第十一圖 杉の水分傾斜 曲線 以 上 の實驗結果 は比 較的 好成 績 を得 た る もののみ を 撰定 した る もの に して 、之 等 の曲線 は水分 の減 少 に應 じて殆 ん ど同一の經 過 を辿 り居 る事 を知 り得 るな り。 故 に乾燥 速度 の比較 的速 に して且 つ損傷 の小 な る場 合 に於 ける水 分傾 斜 曲線 は、 大 抵 の木 材 は殆ん ど同 一經 過 を辿 る事 を證 明 し得 らる るな り。此 一定 の水 分傾 斜 曲線 の經過 を辿 る爲 には樹 種 其他 水分移 動速 度 に關す る木材 の條 件 の異 な るに從 ひ 、各 々異 な りた る温度 及 濕 度 を經過 せ ざ る べ か ら ず。 而 してW=aDb+cに 於 て 、cが よ り大 な る時 はaDbは よ り小 とな り、 從 つ てa及bも 變 化 す る もの なれ ば 、 水 分 の減 少 に應 ず るcの 變 化 を規 整 す れ ばaDbの 變 化 も自 ら定 ま る もの に して 從 つ て 水 分 の減 少 に應 ず る 指 數a,bの 變 化 を も定 む る事 を得 る な り。

先づ實驗結果より含水率の變化に應ずるcの 變化を求むる爲、グラフを描けば第十二圖の

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332 林 學 會 雜 誌 第十六卷  第 四 號 第十二圖 平均 含水率 と定數 の關係 如 し。 而 して 此 曲線 はy=axbな る曲 線 式 に適 合 す る を以 てc=fWgな る 式 を 以 て 表 し得 る な り。 但 しWは 含 水 率 、 f,gは 定 數 とす 。 今 第 十 二 圖 に よ り、 圖 上 に て 干 均 せ られ た るcを 以 て 、 此f,gの 定 數 を 求 め ん とす 。 圖 上 よ り各 含 水 率 に應 ず るcを 求 めlogW及logcを 計 算 す れ ば 次 表 の 如 し。 之 よ りc=fWgの 指 數f,gを 計 算 す れ ば f=0.08662 g=1.4494 故 に c=0.08662•~W1.4494•¬ 次 の 表 は 〓式 を用 ひ て 各 含 水 率 に對 す る 修 正 後 のcを 示 し 、且 つ 實驗 上 のcと 對 照 し 、 又修 正 後 のcを 用 ひ てW=aDb+cな る 水 分 傾 斜 の 曲 線 式 のa及bを 計 算 した る もの な り。

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木 材 の 水 分 傾 斜 曲線 及 乾 燥 「スケ ジュー ル 」(松 本)  333

指 數aの 變 化

W=aD?+cな る實 驗 式 に於 て各 含 水 率 に對 す るaの 値 を求 め ん に 、前 表 のaを 用 ひ て グ

ラ フ を描 け ば 第 十 三 圖 の 如 くに して 、此 曲 線 は

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334  林 學 會 雜 誌 第 十六 卷 第 四 號 を以て表 はす事 を得 る な り。而 して計算 結果名指 數 は次 の如 し。 即 ち指 數aの 變 化 は此 計 算 式 に依 つ て 表 は さ る ゝな り但 し第 三 項1.003×10-18×W11.225は 含 水 率35%、 即 ちW=35以 下 に於 て は殆 ん ど零 に 近 い 値 な り。 指 數bの 變 化 含 水 率の 變 化 に應 ず る指 數bの 變 化 を グ ラ フ に て 表 せ ば第 十 四 圖 の如 く直 線 を な す な り。 故 にb=a'+b'.Wに て表 し得 る な り。 第十 四圖 含水率 と指 數の關係 此指 數 は計算結 果次 の如 し。 故 に 水分 の減 少 に よつ て水分 傾斜 曲線W=aDb+cが 最 も合理 的 に移 動 す る爲 に は、含 水率の 變 化 と共 に指數a,b,c,も 變 化 す る ものに して 、其 變 化 の實驗 式 は各 々次 の如 くな る事 を知 り得 た る な り。

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木 材 の水 分 傾 斜 曲 線 及 乾 燥 「スク ジュ ール 」(松 本)  335 aはy=a+bx-cxd+fx_??_な る 曲 線 式 を 以 て 變 化 し 、 a=(0.5578+0298W)-0.0136•~W1.7716+(1.003•~10-18)W11•E225 bはy=a+bxな る直 線 の 變 化 を な し 、 b=0.25259+0.011538W cばy=axbな る 曲 線 を 以 て 變 化 し 。 c =0.08662•~W1.4494 故 に之等 の實驗 式 に よ り各含水 率 に於 け る指 數 を決 定 し、各含 水率 に於 け る標準水 分 傾斜 曲線 を求 む る事 を得 るな り。 例 へば厚 さ50nm平 均含 水率30%の 時 の標 準水 分傾 斜 曲線 はW=aDb+cに 於 て a=(0.5578+0.298•~30)-0.0136•~301.7716+(1.003+10-18)•~3011,225=3.869 b=0.25259+0.011538•~30=0.5984 c=0.08662+301.4494=11.98 即 ち含 水 率30%の 時 はW=3.869+D0.5984+11.98 今 此 木 材 の表 面 よ りの 厚 さ5mm,10mm,15mm,20mm,及25mmの 各 部 分 の 含 水 率 を計 算 す れ ば 、次 の如 くに し て 、其 傾 斜 曲 線 は第 十 五 圖 の 如 し。 次 の 表 は 前 述 の 計 算 法 を 用 ひ て 、 各 含 水率 に 對 す る 指 數a,b,cの 數 値 を 計 算 し 、且 つW=a+Db+c に よ りて 表 面 よ り5㎜,15 mm,25mmの 各 部 分 の 含 水 率 を計 算 し た る も の な り。 標 準水分傾斜 曲線 第十五圖  平均含水率3 0 % の 時 に 於 け る 計算 上 の

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336  林 學 會 雜 誌 第十六  第 四 號 A.各 平均 含ホ率 に對 す る實 驗式 の指數 及厚 さ30mmの 各 部分 め含 水率 の一例 第十六圖 標準水分傾 斜曲線 第 十六 圖 は實驗 式 に よ り計算 した る標 準水 分 傾 斜 曲 線 に し て 、此 の如 き水 分 傾斜 曲線 をな す 時 は 、木 材 の損傷 比較 的小 に して水分 の移 動比 較朗 大 な り。 4.乾 燥 爐 に 於 け る乾 燥 「ス ケ ジュール 」 前述 の如 き、水 分 傾斜 曲線 を作 る爲 には水 分移動 に關す る木材 の 各種 の要 素に よ り、外 氣の温 度 及濕度 は異 な らざるべか らざ れ 共 、實 用上 の便 宜の 爲め其主 要 な る要素 を樹 種 及 厚 さ に 置 き、又含 水率 の變 化 に よつて標

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木 材 の 水 分 傾 斜 曲 線 及 乾 燥 「スケ ジュー ル 」(松 本)  337 準水分 傾 斜 曲 線 は變 化 す る もの な れ ば 、乾 燥 「スケ ジュー ル 」は 實 用 上 樹 種 、厚 さ 、含 水 率 に 對 して 使 用 す べ き温 度 及 濕 度 を 指 示 し 、其 他 の 微 細 な る點 は乾 燥 技 術 者 の 各 木 材 に 對 す る判 定 に よ りて 處 方 せ らる べ き もめ とす 。 「ス ケ ジュー ル」 作 製 の 基 礎 とな るべ き乾 燥 經 過 は永 年 を要 せ し多 數 の 實 驗 に於 て 、標 準 水 分 傾斜 曲 線 を作 る場 合 は同 一 樹 種 及 厚 さに 對 して は殆 ん ど一 定 に して 、 之 等 の 記 載 は數 千 頁 を要 す る を以 て 單 に 一例 と し て前 の實 驗 に よ る鹽 地 の 乾 燥 經 過 を表 記 せ ん とす 。

但 し實 驗 中 の 温 度 及 濕 度 はTycos recording thermometerに よる もの に し て 、華 氏 に て

記 録 せ る もの を撰 氏 に 校 正 した る もの な り。

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338  林 學 會 雜 誌 第 十六卷 第 四 號 次 に 此 の如 き標 準 水 分 傾 斜 曲 線 を作 る 場 合 の 、多 數 の 經 過 表 に 基 き作 製 し た る乾 燥 「スケ ジ ュー ル」 を表 記 せ ん とす 。 此 乾 燥 「ス ケ ジュー ル」 使 用 に就 い て の 注 意 1) 本 表 は 單 に 七樹 種 に就 て の み記 載 せ る も 、他 の樹 種 と難 、密 度 其 他 の 關 係 の類 似 せ る もの は 本 表 を規 準 と して 差 支 へ な き な り。 又 本 表 記 載 の樹 種 と難 、極 端 に密 度 の大 な る もの 或 は 小 な る もの は 多 少 の 手 加 減 を要 す べ き な り。 2) 厚 さ及 幅 は 各60mmを 標 準 と し て 示 した る もの に して 、他 の厚 さに對 して は厚 さ10 mmの 増 減 に 就 き温 度1∼1.5゜Cの 増 減 が適 當 な り。 而 し て乾 燥 日數 は 厚 さの増 加 に 對 して1.43乗 即 ち 約1.5乗 を以 て増 加 す る を以 てn=Daに 於 てn=D1.5と な る な り。(但しn=乾 燥 日數 、D=木 材 の 厚 さ)而 し て本 表 の 「ス ケ ジュー ル 」は厚 さ60mm に對 す る平 均 乾 燥 日數 を示 せ る な り。 故 に10mmを 單 位 と す る時 は61.5=1.47に し て 今 厚 さ60mmの もの を乾 燥 す る に25日 を要 す る木 材 は 、厚 さ50mm及300㎜ の 時 に於 て は 50mmの もの51.5=11.2な る を以 て 比 例 に よ り_??_日 30mmの もの31.5=5.2な る を以 て 〃_??_日 此 の 如 く概 算 日數 を 計 算 し得 る な り。 3) 本 表 は 角 材 の標 準 な る を以 て 幅 廣 き もの に 對 して は幾 分 多 くの 日數 を要 す る事 を考 慮 す べ き な り。

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木 材 の水 分 傾 斜 曲 線 及 乾 燥 「ス ケ ジュ ール」(松 本)  339

乾 燥 「ス ケ ジュー ル 」(其一)杉 厚 さ60mm  乾 燥 「スケ ジュー ル 」 其 二)蝦 夷 松 厚 さ60mm

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340  林 學 會 雜 誌 第十六 卷 第 四 號 乾 燥 「スケ ジ ュ ー ル 」(其 五) 鹽 地 厚 さ60mm 乾 燥 「ス ケ ジ ュ ー ル 」(其 六) 欅 厚 さ60mm 乾 燥 「ス ケ ジ ュー ル 」(其 七) 楢 厚 さ60mm 5. 結 論 以 上述 べ た る所 は木 材乾 燥 の立 場 に基 くも の に して之 を要 約 すれ ば次 の如 し。 1) 木 材 の損傷 は木材構 造 の如何 に も基 くも の なれ 共 、水 分 傾斜 の如何 が重要 なる要素 をなす もの に して 、此傾 斜が 一定 限界 を超 過 す る時 は、木 材 分子 の結 合 力に封す る相 對 的壓縮 力及緊 張 力 も一定 限 界 を超 過 する もの に して 、鼓 に木 材 の損 傷 を惹起 す るに 到 る もの な り。而 して此 損傷 を惹起 す る際 の氷 分 傾斜 の限 度 は、木材 の乾 燥程 度即 ち 平 均含水 率 によつ て異 な る ものな り。如何 となれ ば木材 分子 の親 和力 は含水 量 の多少 に よつ て異 なれ ばな り。 2) 併 しなが ら 水分 の 傾斜 が 餘 り小 な る時 は 、乾 燥速 度 は極 めて徐 々となる を以て 、

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木 材 の 水 分 傾斜 曲線 及 乾燥 「スケ ジュー ル」(松 本)  341 乾燥 速度 を出來 るだ け大 な ら しめ且 つ木材 の損 傷 を比較 的小 な らしむ る爲 には 、水分の傾 斜 に一 定 の 制 限 を生 す る もの に して 、 この 制 限 され た る水 分 傾 斜 曲 線 を標 準 とせ ざ る べ か らず 。 3) 標 準 水 分 傾 斜 曲 線 は 、 大 抵 の 木 材 に於 て 略 ξ近 似 せ る な り 4) 標 準 水 分 傾 斜 曲 線 は 實 驗 の 結 果W=a+Db+cな る曲 線 式 に て 表 され 、共 指 數 は 各 含 水 率 に よ りて異 な る もの に し て前 掲 の 第A表 の 如 くな るべ し。 又 各 含 水 率 に對 す る標 準 水分 傾 斜 曲 線 は 第 十 六 圖 の 如 し。 5) 標 準 水 分 傾 斜 曲線 を作 る爲 め に は、樹 種 、 厚 さ等 に よ りて 外 氣 の 温 度 及 濕 度 を異 に せ ざ るべ か らざ る もの に して 、前 掲 の乾 燥 「ス ケ ジ ュ ー ル」 は之 等 の理 論 に 基 く實 驗 結 果 よ り 生 れ た る もの な り。而 して 實 際 に之 を摘 用 して好 結 果 を納 め 得 る な り。 以 上 原 稿 の 簡 結 化 に 就 て 編 輯 室 よ り 本 會大會 の講演 原稿 、寄贈 原稿 、其 他本會 々報 に載せ ね ば な らぬ原稿 は最近 頓 に増 加 し其 數一 ケ年約120編 以 上 に達 し其 内容 も亦 日に増 し進歩 しつ ゝある は全 く會員 各 位 御精勵 の結 晶に外 な らぬ ことで此點 は會 員各 位 と共 に欣 快 に堪 へぬ次 第 であ ります 處が會 の財 政 に 自 ら限 度 があ る結果 各 位の原 稿 をその ま ゝ雜誌 に載 せ られ ぬ のが何 よ り殘念 な事 であ ります 、依 って此 れが對 策 と して 1. 各 自の原稿 は此 際 出來 る丈 け切 り詰 めて頂 く、表 も寫眞 も出來 る丈 け少 くする 2. 一定 の紙數 以上 の原稿 は超 過部分 に濁 す る印刷 費 を本 人に負擔 して頂 く 3. それ で も駄 目な ら現 在の會 費 を幾分上 げ る 以上の三 つ の 方法 に よる よ り外 ない と思 ひ ますが 、 そ こで過 日東大農 學部 に開 かれ た本會 春季總 會後 非公式 に御 協議 の結 果 此 際先づ 大會原 稿 を上 記(1)に よつ て出來 る丈 け切 り詰 めて頂 くことになつ た譯 で す。 依 つ て御氣 の毒 で はあ りますが其 他 の會員 各位 も右趣 旨 を御 諒承 の上 今後御 寄送 下 さる原稿 に就 ては之れ が記 述の方 法 に就 ては十二分 の御注 意 を頂 く様切 に御 願致 しま す 。(9,4,10日)

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