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Studies on the Evaluation of Micro-Biomechanical Properties Based on the Improvement of TactileMapping System as the Basis of the Development ofIn Vivo Tissue-Engineered Cardiovascular Tissues

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Academic year: 2021

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博 士 ( 工 学 ) 大 家 智 憲

 Studies on the Evaluation of Micro‑Biomechanical    Properties Based on the Improvement of Tactile Mapping System as the Basis of the Development of In Vivo Tissue‑Engineered Cardiovascular Tissues

(生体内組織工学による循環系組織体の開発において 基 盤 と な る 弾 性 率 分 布 測 定 装 置 の 改 良 に 基づ く 精 密 バ イ オメ カ ニ ク ス 特性 の評 価に関 する 研究 )

学位論文内容の要旨

1990年代以降、循環器系組織(心臓、血管)において、自己組織による再生医療が本格化し、すでに 動物への移植実験 や臨床応用が報告されている。しかし、その工程は、自己の骨髄細胞や前駆細胞 を採取後、体外の 装置において細胞培養し、人工基材に播種後さらに培養するといった複雑を操作 が不可欠である。 我々の研究グループでは数年前より体内での組織カプセル化を利用した生体内組 織形成技術の開発 に取り組んできた。この技術は、免疫反応がをい、複雑を生体外工程がをい、移 植後の成長が期待 される等の利点を有している。これら生体内組織工学に基づぃて作製された組織 体を利用した再生 医療を実現するには、作製組織体の完成度をらぴに移植後の成熟度をカ学的を視 点からも精密に調 べる必要があると考えられる。一方、これまで組織のミクロ領域や細胞単体のバ イオ メカニ クス特性として弾性率を簡便 に計測できる、タクタイル マッピングシステム(TMS)が 開発 されて いる。そこで本研究では、TMSのポテンシャルを高める改 良について検討を行い、生 体内組織工学を用いて循環系組織体として血管(′ヾイオチューブ)や心臓弁(バイオバルプ)を作製 し、その移植前後 でのミクロ領域でのバイオメカニクス特性を精密に評価することを目的とした。

本論文は序論および総括を含む5章より構成されている。

第2章では、生体 内組織形成技術により、自己 組織からをる人工心臓弁の開発を目指した。目標と する心臓弁の形状 に成形した樹脂製基材を体内に埋め込んで組織カプセル化し、組織部分のみを分 離し て人工 弁としての機能を確認した。 第一段階においては、直径5mmの樹脂基材を組み合わせ た時 に 三葉 弁形 状に 隙 間(0.5mm〜0.8mm)が形成されるように加工し 、組織生着性に優れたスポ ンジ状のウレタン チュープに挿入後、ウサギ の背中に埋入し1カ月後に摘出した。基材は完全にウ サギの結合組織に より覆われ、得られた組織体を切開し内部の基材を除去するとチューブ内に三葉 から な る膜 状組 織(0.3mm〜0.5mm)が弁 状に均一に形成された。病理 組織学的所見では、ウレタ ンチュープの空洞 部分には生体組織が侵入しており、弁葉部も主としてコラーゲンと繊維芽細胞で 形成され、血管新 生も見られた。いずれにも炎症の痕跡や炎症細胞は見られをかった。得られた弁 葉組織の弁として の機能を拍動回路下で確認 した。Windkessel型の拍動回 路を使用し、弁葉組織

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を通る生理食塩水の流量および圧カをモニタするとともに高速のビデオカメラで弁の動作を記録確 認 した。 その結 果、作 製された弁葉組織が弁として機能していることが確認された。第2段階では 弁の形状をより生体弁の形状に近づけることと完全に自家組織だけで形成することを目標とした。

豚大動脈弁を基本形状としバルサルバ洞を模した膨らみを有すると同時にウレタンチュープによる 外 装を必 要とし 教いシ リコン 製基材 (直径14mm)を開発 した。 ビーグ ル犬に埋入し組織を作成し た。組織は、弁置換手術時に縫合に適する自立性があり、拍動回路による動作確認においてもポン プ 動作と 同期し た良好 を弁機能を確認した。これにより、生体内組織形成術による3次元構造の作 製が初めて実現した。

第3章では 、循環 器系組 織の細 胞外マ トリッ クス領域 での物 性評価 の実現 を目的 として 、TMSを 改 良し、 生体内 条件に 近い生 理食塩 水中で2ロm以下 の分解能 での弾 性率分 布像の 測定を 可能に し た 。TMSは 超 音 波 振 動 を 先 端 径 数pmか ら数 十pmの ガ ラ ス 製プ ロ ー プ に伝 播 さ せ 、プ ロ ー プ先端が試料に侵入した時の周波数変化で弾性率を測定している。従って、プロープが水に接する と振動インピーダンスが変化し、試料の弾性率を測定できをい欠点があった。生理的食塩水中で試 料 の弾性 率分布 が測定 できる ようにTMSの駆動 周波数 を最適 化した。 これにより、生体内と同じ 条 件 で 組 織 試 料 に カ 学 的 を 損 傷 を 与 え る こと を く500pmx500pm以 上の 広 範 囲 で測 定 が 可 能 に をった 。また 、光反 応性ゼ ラチン を使用し 、露光 技術に より弾 性率の異をる厚さ14此mのline and spaceテ ス トパ タ ーン を作製 し、TMSにより弾 性率分 布像を 計測で きるこ とと、2pm以下の 分解能で測定可能であることを初めて示した。

第4章では 、改良 したTMSを 使用し 、循環 器系組織の例として、豚および犬の動脈断面の弾性率分 布を測定し、従来のforce‑deformation法やtensile testerによる測定法と比較することにより、細胞 外マトリックスレベルでのミクロ領域弾性率測定が組織の物性評価に有効であることを示した。循 環器系組織の主を構成要素であるエラスチンとコラーゲンは、単体での弾性率はコラーゲンがェラ ス チンに 対して1000倍以上 大きを 弾性係 数を持っているが、動脈組織内では、組織染色像で同定 し たコラ ーゲン 領域は 逆に約1/3の弾性 率しか をいこ とをTMS弾 性率像 の解析 から見 出した。 大 動脈基部から大腿動脈にいたる動脈の縦方向部位のバルク弾性率の違いが、それぞれの組織染色像 か らは推 定でき 教かっ たが、TMS測定に より細 胞外マ トリッ クスレベ ルの弾性率変化により生じ ている可能性を見出した。コラーゲンと繊維芽細胞で構成され、エラスチンを持ってい顔い生体内 組織形成技術により作製した人工血管(´ヾイオチューブ)組織体や人工心臓弁(バイオバルブ)組織 体においても移植前後において組織染色像とは異をるカ学的ミクロ分布があることが確認された。

本 研究で は生体 内組織 形成技術を応用し、3次元構造である三葉弁とバルサルバ洞を持つ完全自家 組織の心臓弁を初めて開発し、拍動回路を用いて弁としての良好を動作を確認した。組織の微小領 域 で の 弾 性特 性 を 把 握す る た め にTMSを 生 理 食塩 水中で 計測で きるよ うに改 良し、2pm以下の 分 解能で 数百ルm角領域 の弾性 率分布 測定が 可能にな ったこ とを弾 性率テストパターンにより確 認 した。 生体動 脈や生 体心臓 弁のTMS測 定値と バルク 測定値 の比較や 再生組織の測定から、組織 染色像で解析される組織構造からは弾性率分布構造が推定できをいことを明らかにした。ミクロ領 域でのバイオメカニクス特性を精密に評価することは、再生医療での組織体開発おいて基盤とをる 工学技術として重要であることを示した。

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学位論文 審査の要旨 主査    客員教授中山泰秀 副 査    教 授    高 木    睦 副 査    教 授    棟 方 正 信

 Studies on the Evaluation of Micro‑Biomechanical    Properties Based on the Improvement of Tactile IVIapping System as the Basis of the Development of In Vivo Tissue‑Engineered Cardiovascular Tissues

(生体内組織工学による循環系組織体の開発において 基 盤 と な る 弾 性 率 分 布 測 定 装 置 の 改 良 に 基 づ く 精 密 バイ オ メカ ニ クス 特 性の 評 価に 関 する 研究 )

1990年代 以降、´醐蔵や血管教どの 循環系組織において、自己組織による再生医療が本格化し、す でに動物 への移植実験や臨床応用が 報告されている。しかし、その工程には、自己の骨髄細胞や前 駆細胞を 採取後、体外の装置におい て細胞培養し、人工基材に播種後、さらに培養するといった煩 雑顔操作 が不可欠である。著者の研 究グループでは数年前より、体内でのカプセル化反応を利用し た生体内 組織形成技術の開発に取り 組んでいる。この技術は、煩雑教生体外操作が必要誼い、免疫 拒絶反応 が教い、移植後の成長が期 待される等の利点を有している。これら生体内組織工学に基づ く再生医 療を実現するには、作製組 織体の完成度数らびに移植後の成熟度をカ学的教視点からも精 密に調べ る必要があると考えられる 。ー方、これまで組織のミクロ領域や細胞単体のバイオメカニ ク ス特 性と し て弾 性率 を簡 便 に計測できる、 タクタイルマッピングシス テム(TMS)が開発されて い る。 そこ で 本論 文で は、 先 ず、TMSのポテ ンシャルを高める改良につい て検討が行われ、生体 内組織工 学を用いて循環系組織体として血管(バイオチューブ)や心臓弁(バイオバルブ)が作製さ れ、それ らの移植前後でのミクロ領 域でのバイオメカニクス特性を精密に評価することを目的とし たもので 、以下に示す優れた研究成 果が得られている。

生体内組 織形成技術により、自己組織から教る人工´湖蔵弁の開発が行われた。組み合わされた時の 隙 間(0.5mm〜0.8mm)が三 葉弁 形状 に 教る よう に、 直 径Smmの2種類 の樹 脂 基材 が加 工さ れ、 組 織生着性 に優れたスポンジ状のウレ タンチューブ内に挿入された 後、ウサギの背中に埋入され、1 カ月後に 摘出された。基材は完全に 主としてコラーゲンと線維芽細胞から教るウサギの結合組織に より覆わ れた。得られた組織体を切 開して内部の基材を除去すると、チュープ内に三葉から教る膜 状 組織 体(0.3mm〜0.5mm)が 弁 形状 に均 一に 形成 さ れ、 新生血管も見られ た。ウレタンチューブ

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の空洞部分にも同結合組織が 侵入しており、いずれにも 炎症の痕跡や炎症細胞は見られをかった。

得られた弁様組織体の弁機能 が拍動回路下で確認された 。Windkessel型の拍動回路を使用して、弁 葉組織を通る生理食塩水の流 量および圧カのモニター、 をらびに高速のビデオカメラでの弁の動作 の観察によって、良好を弁機 能が確認された。続いて、 弁の形状をより生体弁に近づけること、さ らに完全に自家組織だけで形 成することが目標とされた 。豚大動脈弁が参考とされ、バルサルバ洞 を模 した 膨ら みを 有 する シリ コー ン製 基 材(直径14mm)が開発され た。ビーグル犬に埋入して得 られた組織体は、弁置換手術 時に縫合に適する自立性が あり、拍動回路による動作確認においてポ ンプ動作と同期した良好教弁 機能が確認された。これに より、生体内組織形成術による完全自家組 織から顔る心臓弁様組織体の 作製が初めて実現された。

循環 系組 織の 細胞 外 マト リッ クス レベ ル での物性評価の実現を目的 として、TMSを改良し、生体 内条 件に 近い 生理 食 塩水 中で2ルm以下 の 分解 能で の弾 性 率分 布像 の測 定が 行 われ た。TMSは超 音 波 振 動 を 先 端 径 数pmか ら 数十pmの ガラ ス製 プ ロー プに 伝播 さ せ、 プロ ープ 先端 が 試料 に侵 入した時の周波数変化で弾性 率を測定している。従って 、プロープが水に接すると振動インピーダ ンスが変化し、試料の弾性率 を測定できたい欠点があっ た。そこで生理的食塩水中で試料の弾性率 分布 が測 定で きる よ うにTMSの駆 動周 波数 が最適化された。これに より、生体内とほば同じ条件 で 組 織 試 料 に カ 学 的 を 損 傷 を 与 え る こ と 顔 く500pmx500pm以 上 の広 範囲 での 測定 を 可能 とし た。 また 、光 反応 性 ゼラ チン を使 用し 、 露光 技術 によ り 弾性 率の 異教 る厚 さ 約5umのline and spaceテス ト パタ ーン を作 製 し、2ルm以下 の高 分 解能 で測 定可 能で あ るこ とを 明ら か とした。

改良 したTMSを使 用し 、循 環 系組 織の 例と して、豚および犬の動脈 断面の弾性率分布を測定し、

従来のforceーdeformation法やtensile testerによる測定法と比較が行われ、細胞外マトリックスレ ベルでのミクロ領域弾性率測 定が組織の物性評価に有効 であることが示された。循環系組織の主教 構成 要素 であ るエ ラスチンとコラーゲン は、単体での弾性率はコラ ーゲンがェラスチンに対して 1000倍以 上大 きい が 、動 脈組 織内 では 、 組織染色像で同定したコラ ーゲン領域は逆に約1/3しか 教い こと をTMS弾 性率 像の 解 析か ら見 出さ れた。大動脈基部から大 腿動脈にいたる動脈の縦方向 部位 のバ ルク 弾性 率 の違 いが 、そ れぞ れ の組織染色像からは推定で きをかったが、TMS測定によ り細胞外マトリックスレベル の弾性率変化により生じて いる可能性が見出された。また、生体内組 織形成技術により作製した人工血管(バイオチューブ)組織体や人工心臓弁(バイオバルブ)組織体 は、 移植 前後 にお い て組 織染 色像 とは 異 顔る カ学 的ミ ク ロ分 布が あることが明らかにされた。

これを要するに、著者は、生 体内組織形成技術を応用し 、3次元構造である三葉弁と バルサルバ洞 を持つ完全自家組織の心臓弁 様組織体の開発に初めて成 功し、拍動回路を用いて弁としての良好顔 動作 を確 認し た。 組 織の 微小 領域 での 弾 性特性を把握するためにTMSを生理食塩水中で計測でき るよ うに 改良 し、2pm以下 の 分解 能で 数百pm角 領 域の 弾性 率分 布測 定 が可 能に をっ た ことを、

弾性 率テ スト パタ ー ンに より 確認 した 。 生体動脈や生体心臓弁のTMS測定値とバルク測定値の比 較や再生組織の測定から、組 織染色像で解析される組織 構造からは弾性率分布構造が推定でき教い ことを明らかにした。生体内 組織形成術を応用した循環 系移植用組織体の作製、をらびにミクロ領 域でのバイオメカニクス特性 の精密評価を通じて、再生 医療での組織体開発おける基盤技術として 新知見を得たものであり、再 生医療工学をらびに組織計 測工学に対して貢献するところが大をるも のがある。よって著者は、北 海道大学博士(工学)の学 位を授与される資格があるものと認める。

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