2013年4月15日(月)
目 次
Ⅰ 日本の旅行業を取り巻く状況
Ⅰ-1.旅行市場の概況
Ⅰ-2.旅行業の概況
Ⅰ-3.観光産業の重要性
Ⅱ グローバルな旅行市場の動きと日本の国際競争力
Ⅱ-1.グローバル市場の動向
Ⅱ-2.外客誘致の国際競争力(日韓の旅行動向比較)
Ⅱ-3.日本の観光インフラの課題
Ⅱ-4.ツーウェイ・ツーリズムの重要性
Ⅱ-5.日本の公租公課の重さ
Ⅲ 旅行業の役割とJATAの取り組み
Ⅲ-1.「業」としての旅行業の変遷
Ⅲ-2.燃油サーチャージ
Ⅲ-3.訪日旅行の品質向上
Ⅲ-4.若年層の旅行需要喚起
Ⅲ-5.JATA旅博の開催
2資料:日本政府観光局(JNTO) (%) (万人) ○日本人の海外旅行者数は2012年に過去最高の1,849万人を記録。 ○一方、訪日外国人旅行者は2012年で836万人(暫定値)で日本からの海外旅行者の5割に満たない状況。 ○アウトバウンドとインバウンドのバランスが大きく崩れた状況が続いている。 3
Ⅰ-1.旅行市場の概況
資料1-1-2 諸外国の外国人旅行者受入数の比較(2010年)
資料:世界観光機関(UNWTO) 各国政府観光局 ○2010年、訪日外国人は過去最高の861万人を 記録したが、諸外国と比較すると第30位という ポジションにとどまっている。 ※2011年、日本は39位。 震災の影響が大きいため2010年データを使用。 4資料:(株)JTB総合研究所(2003年までは(財)日本交通公社)
○日本人の国内宿泊旅行は1980年代順調に伸びたが、1990年代は伸びが大きく鈍った。 ○2000年代に入ってからは一転して減少傾向を示している。
Ⅰ-1.旅行市場の概況
資料1-1-4 国内宿泊観光旅行の回数と宿泊数の推移
資料:観光庁「旅行・観光消費動向調査」
○国民一人当たりでみると、国内宿泊観光旅行の回数、宿泊数ともに徐々に減少する傾向。
資料:観光庁「旅行消費額の推移」
○国内旅行消費額についても同様に減少傾向である。
Ⅰ-2.旅行業の概況
資料1-2-1 旅行業者数の推移
資料:観光庁、国土交通省 第1種旅行業者 海外・国内の募集型企画旅行の企画・実施が可能 第2種旅行業者 国内の募集型企画旅行の企画・実施が可能 第3種旅行業者 受注型企画旅行ならびに限定区域内での募集型企画旅行の企画・実施が可能 ○日本の旅行業者は10,000社以上。 ○総数で見るとこの10年でやや減少する傾向。 89 他業界からの新規参入等も続き、旅行業界は多様化 【2000年代】 ○オンラインエージェントが躍進(楽天トラベルなど) ○大手旅行会社の事業再編進む 【1980年代】 ○格安チケット販売会社など新しい プレイヤー登場(後のエイチ・アイ・エス等) ○特定領域に特化した専門旅行会社が出現 (ビジネストラベル等の機能特化、富裕層向けなど 顧客層の特化、取り扱う旅行方面別の特化など) 【1900年前後】 ○旅行会社の前身となる組織設立、後に総合旅行会社として発展 (ジェイティービー、近畿日本ツーリスト、日本旅行など) (1964年) ・東京オリンピック開催にあわせ東海道新幹線、 名神高速道路が開通 ・海外旅行自由化、航空需要喚起策として 各航空会社がパッケージツアーを発売 (1970年) ・ジャンボジェットが就航、旅行会社各社の 海外パッケージツアーが誕生 (1950年代後半) ・戦後のベビーブーマーが中学進学し、空前の 修学旅行ブーム ・高度成長期突入により生活が安定し、 団体旅行が脚光を浴びる (2005年) ・原油価格高騰、燃油サーチャージを導入 (2007年) ・「観光立国推進基本法」施行、国が訪日 外国人旅行誘致の取組を本格化
旅行業界の動向(プレイヤーの動き)
社会と観光の動向
(1980年代後半) ・バブル経済による消費意欲の高まりとプラ ザ合意後の急速な円高から、海外旅行ブーム 資料:橋本亮一「よくわかる旅行業界」等をもとに作成Ⅰ-2.旅行業の概況
資料1-2-3 旅行部門別の旅行業取扱額の推移
資料:観光庁「主要旅行業者の旅行取扱状況速報」および報道発表資料 ○旅行業取扱額は1996年に約10兆円を記録、その後大きく落ち込んで近年は6兆円台にとどまる。 ○1996年と2011年を比較すると、総取扱額は63.4%に縮小。(部門別では国内旅行で60.1%、海外旅行で67.5%) ○総額に対する訪日旅行の比率は、近年では1%前後。 1011
資料:(一社)日本旅行業協会「旅行業経営分析2013」、
(株)日本政策投資銀行「産業別財務データハンドブック2012
Ⅰ-2.旅行業の概況
資料1-2-5 旅行会社利用率及びインターネット予約の推移(観光目的の国内旅行)
資料:(公財)日本交通公社「旅行者動向調査」 12
○国内旅行では「旅行会社のWeb」を通した予約比率が大幅増。 ○逆に「旅行会社の店頭・電話」が減少。
資料:(公財)日本交通公社「旅行者動向調査」
○海外旅行ではもともと国内旅行に比して旅行会社の利用率が高い。
○近年旅行会社利用率はさらに増加、その中でオンライン比率が大きく伸びた。
Ⅰ-3.観光産業の重要性
資料1-3-1 観光の経済波及効果 -観光GDP・観光雇用・税収効果-
資料:観光庁「旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究」観光消費 23.8兆円(国内産業への直接効果22.7兆円)
■付加価値効果 11.5兆円(GDPの2.4%) ■雇用効果 229万人(全雇用の3.6%) ■税収効果 1.8兆円(全税収の2.3%) 直接効果 ■生産波及効果 49.4兆円 ■付加価値効果 25.2兆円 ■雇用効果 424万人 ■税収効果 4.0兆円波及効果
日本経済への貢献度* *生産波及効果:産出額(国民経済計算)905.1兆円への貢献度 *付加価値効果:名目GDP(国民経済計算)481.8兆円への貢献度 *雇用効果:就業者数(国民経済計算)6,392万人への貢献度 *税収効果:国税+地方税76.2兆円への貢献度 14資料:観光庁「旅行・観光消費動向調査」 ○食料品産業や農林水産業への生産 波及効果、小売業、農林水産業への 雇用効果など、観光に直接は関係しな い他産業への波及効果も大きい。 15
126
万人
112
万人
78
万人
Ⅰ-3.観光産業の重要性
資料1-3-3 地域の疲弊の現実 -秋田県の人口推移-
資料:秋田県資料、国勢調査資料、河北新報をもとに作成 16日帰り観光客
14,775円/人
うち土産等物品購入 4,841円
宿泊観光客
46,157円/人
うち土産等物品購入 8,620円
外国人観光客
118,000円/人
うち土産等物品購入 46,500円
地域経済ベースでの1人当たり消費額124万円(2008年の平均)
定住者<日帰り観光客<宿泊観光客<外国人観光客
旅行中支出で日帰り8人分
資料:観光庁「2008年度旅行・観光消費動向調査結果と経済効果の推計」 17Ⅰ-3.観光産業の重要性
資料:国土交通省「平成19年版 観光白書」資料1-3-5 地域経済への貢献度 -地域を対象としたシミュレーション-
シミュレーションの概要 経済効果 宿泊客数を10%増加させる ●生産波及効果 158億円 ●付加価値誘発効果 92億円 ●雇用誘発効果 1,650人 シミュレーションの概要 経済効果 観光客数を県目標値である 6,640万人(平成22年度、対平成 16年度比+9.3%)に増加させる ●生産波及効果 164億円 ●付加価値誘発効果 92億円 ●雇用誘発効果 1,750人 シミュレーションの概要 経済効果 農林水産業の移輸入率を 43%、食料品の移輸入率を 67%に下げる ●生産波及効果 221億円 ●付加価値誘発効果 119億円 ●雇用誘発効果 2,500人 さらに シミュレーションの概要 経済効果 観光客数を県目標値である 2,710万人(平成23年度、対平成 16年比+7.0%)に、観光消費額 を1,530億円(同+8.9%)に増加 させる ●生産波及効果 167億円 ●付加価値誘発効果 100億円 ●雇用誘発効果 1,550人 シミュレーションの概要 経済効果 日帰り客を宿泊客に転換し、宿 泊客数を4%(平成27年、対平 成16年比+31万人)増加させる ●生産波及効果 53億円 ●付加価値誘発効果 32億円 ●雇用誘発効果 600人 シミュレーションの概要 経済効果 日帰り客1人当たりの観光消費 額を10%(285円)増加させる ●生産波及効果 215億円 ●付加価値誘発効果 129億円 ●雇用誘発効果 2,400人 さらに ○観光客数の増加、日帰り客の宿泊客への転換等がさらなる経済効果を地域にもたらす。 18資料:日本銀行「銀行券および貨幣受払高(2012年分)」
○大都市圏では回収額(受入高)>発行額(支払高)、地方ではその逆であり、 地方から都市部への金の流入が明瞭である。
Ⅱ-1.グローバル市場の動向
資料:UNWTO資料2-1-1 新興国・途上国からの旅行者の増加
○かつては先進国を中心とする国々がツーリズムの需要創出国であった。 ○近年は新興国、途上国からの旅行者が増加している。 20資料:UNWTO「Tourism Highlights 2012」
○ツーリズム市場の伸びを地域別に見ると、中核を担うのは北東アジア地域だと考えられる。 ○2030年には地中海エリアを抜いて世界で最も多くの旅行者を受け入れると予想される。
資料2-1-3 中国の台頭(中国からアジア諸国への旅行者数の推移)
資料:各国政府統計局等資料より(公財)日本交通公社作成
○中国からアジア諸国への旅行者は、ここ数年急速な伸びを見せている。
22
資料:法務省統計、日本政府観光局、韓国観光公社 ○10年前に比して韓国はインバウンド、アウトバウンドともに伸びが大きく、特にインバウンドの伸びが著しい。 23 (対2003年比+39.0%) (対2003年比+60.7%) (対2003年比+93.9.0%) (対2003年比+134.5%)
資料2-2-2 日韓政府観光局の比較
資料:JNTO「国際交流基金と国際観光振興機構の統合あるいは連携強化の在り方に関する検討会議」資料 ○アジア諸国・地域において外客誘致のため熾烈な国際間競争。 ○日韓の観光局の体制の比較では、職員数で韓国が日本の約4.5倍、総予算で約10倍韓国
韓国観光公社日本
日本政府観光局台湾
交通部観光局 (財)台湾観光協会香港
香港政府観光局中国
中国国家観光局 613人 (2010年3月) 138人*2 (2010年4月1日) 606人 (2010年8月) 325人 (2009年3月末) (不明) 総職員数 27 13 11 19 22 海外事務所数 293億円*3 (2011年度) 31億円 (2011年度) 290億円 (2011年度) 65億円 (2011年度) (不明) NTO総予算*1 95億円 20億円 (不明) (不明) 58億円 国費のみ 198億円 11億円 (不明) (不明) 7億円 その他 880万人 (2010年) 861万人 (2010年) 557万人 (2010年) 2,009万人 (2010年) 5,567万人 (2010年) 外国人 訪問者数 *1 各年の平均レートより算出(ただし2011年度予算は2010年平均レートにて算出) *2 現地職員を含む *3 国の行政機関としての予算を含んだ総額 24Ⅱ-2.外客誘致の国際競争
-日韓の旅行動向比較-
資料:観光庁「外国人旅行者の日本の受入環境に対する不便・不満」 「外国人観光案内所を訪問した外国人旅行者アンケート調査」(2011年10月実施)
公共交通
両替・クレジットカード
利用環境
無料公衆
無線LAN環境
地図・パンフレット
WEBでの情報提供
飲食施設
コインロッカー
○フリーパスが充実していない ○Japan Rail Passを日本でも購入可能にして欲しい ○日本円への両替が困難 ○クレジットカード支払を希望したが利用できないところがあった ○海外発行のクレジットカードを利用できるATMを見つけにくい ○Wi‐Fiサービスが不十分 ○外国人旅行者にとって無料公衆無線LAN環境は重要 ○広域の地図を入手しづらい ○WEBサービスを充実させるべき ○Wi‐Fiスポットの情報提供の充実 ○飲食施設などでの英語情報が不足 ○コインロッカーは小さい規模の駅にも必要外国人旅行者の意見
25Ⅱ-4.ツーウェイ・ツーリズムの重要性
資料2-4-1 日本のインバウンド、アウトバウンドの目標値
資料:「観光立国推進基本計画」、観光庁「観光白書」 ○現状ではインバウンドとアウトバウンドのバランスが大きく崩れた状況。 ○将来的に両者のバランスを取るためには、引き続きアウトバウンドの推進を図るとともに、 インバウンドの大きな伸びが求められる。 26○現段階の日中韓の比較で最大の需要創出国は日本。
○韓国発の需要の伸びが著しく、中国発需要の伸びと相まって中韓間の旅行者が急増。 ○これらの状況は日本の国際的プレゼンスの低下にもつながることから、
インバウンド、アウトバウンド双方の更なる推進が重要である。
Ⅱ-5.日本の公租公課の重さ
資料2-5-1 日本とアジアの各空港の国際線着陸料の比較
資料:IATA Airport, ATC and Fuel Charges Monitor (2013年1月)をもとに作成 ■前提条件 機材:ボーイング767-300型機 最大離陸重量:182トン 座席数:214席 搭乗者数 (L/F):150人 (70%) ■為替レート (2012年平均値) 1CNY=12.67円 1KRW=0.071円 1SGD=63.91円 1HKD=10.29円 ○日本の空港は空港整備への利用者負担が重いこともあり、着陸料が高止まりしている。 ○近隣アジア諸国と比較して着陸料等が高いためにハブになりにくく、ネットワークが増えない要因となっている。 28「旅行あっ旋業法」から 「旅行業法」へ(1971年) 旅行業は国策による 外客誘致からスタート(1912年) 「旅行あっ旋業法」が 成立(1952年) ・日本の旅行業は、国策による 外客誘致、つまりインバウンド からスタート。 ・そのため、鉄道院が1912年に 「ジャパン・ツーリスト・ビューロー」 を設置した。 ・日本の旅行業は、国策による 外客誘致、つまりインバウンド からスタート。 ・そのため、鉄道院が1912年に 「ジャパン・ツーリスト・ビューロー」 を設置した。 ・「旅行あっ旋業法」が成立。 ・この時期の認識としては、 旅行業=運輸機関や宿泊施設に 代わり、その機能を旅行者に 「代理・媒介・取次」すること。 ・「旅行あっ旋業法」が成立。 ・この時期の認識としては、 旅行業=運輸機関や宿泊施設に 代わり、その機能を旅行者に 「代理・媒介・取次」すること。 ・大量輸送時代、海外渡航自由化、 高度成長とともに「パッケージ・ ツアー※」が台頭。 ・旅行業はインバウンドから アウトバウンドへ急速にシフト。 ・「旅行あっ旋業法」の名称は 「旅行業法」に改められた。 ・大量輸送時代、海外渡航自由化、 高度成長とともに「パッケージ・ ツアー※」が台頭。 ・旅行業はインバウンドから アウトバウンドへ急速にシフト。 ・「旅行あっ旋業法」の名称は 「旅行業法」に改められた。 ※パッケージ・ツアー 募集型企画旅行。 旅行会社があらかじめ旅行の目的地及び日程、 提供される運送、宿泊サービスの内容、 旅行代金を定めた計画を作成して実施する旅行。 29
Ⅲ-1.「業」としての旅行業の変遷
資料3-1-2 これからの旅行業
30Ⅰ.価値創造産業
への進化
・IT化の流れの中でかつての「代理」機能はほぼ不要に。 ・地域連携を進め、無形の素材を消費者目線のストーリーへと加工して提供。 ・旅行会社のお客様向けのセーフティネットの提供。Ⅱ.新しい需要
の喚起
・高度成長時代を支えた団塊世代のシニア化にともない、 求められるサービスは「広く浅く」から「狭く深く」へ。 ・地域とお客様に対するコンサルティング能力の深化。Ⅲ.観光立国
の推進
→資料3-1-3を参照ツーウェイツーリズムへ
~アウトバウンドのノウハウでインバウンド市場における「主役」へ~
ツーウェイツーリズムへ
~アウトバウンドのノウハウでインバウンド市場における「主役」へ~
~観光産業政策検討会提言~
世界最高・最先端の観光産業を目指して取組むべき課題・方針等
1
観光サービスの品質の維持・向上を通じた我が国観光産業のブランド確立
2
先進的な旅行産業への挑戦
3
宿泊産業におけるマネジメント・生産性等の改善・向上
4
旅行の安全の確保
5
IT技術の発展に対するニーズの高まり等新しい事象への対応
6
観光産業における優秀な人材の確保・育成
資料:観光庁「世界最高・最先端の観光産業を目指して(観光産業政策検討会提言)」2013年3月 31Ⅲ-2.訪日旅行の品質向上
資料3-2-1 訪日旅行の満足度
資料:観光庁「訪日外国人の消費動向 平成23年 年次報告書」 ○訪日旅行全体の満足度は「大変満足」43.5%、「満足」45.3%という結果。 ○米国では「大変満足」が72.9%に上る。 ○上記国籍以外では英国、フランス、オーストラリアで「大変満足」が7割以上。 32資料:観光庁「旅行業取扱実績等報告集計表(第1種)」
○日本の旅行会社が扱う訪日外国人旅行は全体の9.6%にとどまる。
【旅行者にとってのメリット】
・認証を受けたツアーオペレーターが扱う商品が多数提供されることにより、 訪日旅行者が安心・安全かつ良質な旅行を楽しめることになるⅢ-2.訪日旅行の品質向上
資料3-2-3 「ツアーオペレーター品質認証制度」
【制度概要】
・海外から日本を訪れる旅行客の宿泊や交通機関等の 手配を行うツアーオペレーターが対象 ・以下3つの視点の基準を満たす優れた事業者を認証 ①法令遵守 ②品質管理とサービス水準 ③企業の社会的責任や環境への配慮等のCSR【導入スケジュール】
・4月1日~ 認証を希望する事業者からの申請を受付 ・6月~ 審査委員会による審査を経て、基準を満たした 事業者を認定【間接的なメリット】
・安心・安全かつ良質な旅行を提供することで、認証事業者は顧客の支持を得やすくなる ・認証事業者が増加することによって業界全体の品質が向上し、訪日旅行者の増加とリピーター化につながる 34【目的】
・ツアーオペレーター業界の品質向上並びに旅行商品の質の向上により、訪日旅行者の拡大を図る1
消費者への配慮がなく分かりにくい、混乱を招く制度
○ 航空運賃と燃油サーチャージとの逆転現象が生じている ○ 修学旅行等申し込み時に金額が決まらない2
制度として存続させる合理性がない
○ 運賃の上限認可制も導入され運賃を柔軟に変動できる3
旅行業の生産性低下の要因となっている
○ 旅行会社が徴収している ○ 燃油サーチャージを含めて総額表示をした場合、 変動リスクを旅行会社が負っているJATAとして燃油サーチャージの本体航空運賃へ吸収・一本化を要望
JATAとして燃油サーチャージの本体航空運賃へ吸収・一本化を要望
35Ⅲ-3.燃油サーチャージ
資料3-3-2 燃油サーチャージが航空運賃に占める割合
資料:2013年4月24日東京(成田、羽田)発の往復航空運賃のうち、実際に購入可能な航空券について各社Webサイトで検索・見積。 ・直行便を優先し、空席のないロンドン線については経由便を記載、航空会社名の後の*は正規割引運賃であることを示す。 ・実際の購入時には諸税等が若干異なる場合がある。 36 ○運賃を100とすると燃油サーチャージは13.8(ソウル線全日空便)~188.0(ニューヨーク線アメリカン航空便)に相当。 ○上記に限り単純に平均すると運賃の83.8%に相当する燃油サーチャージが付加されている。○総泊数、一人当たりの宿泊数、どちらの数値を見ても20代の落ち込みが著しい。
(年)
1985 1990 1995 2000 2005 2009 1985 1990 1995 2000 2005 2009 (年)
総泊数
国民1人あたり年間宿泊数
出典: SUGANUMA, Y., HIBINO, N. and MORICHI, S.:Trend Analysis of Domestic Tourist Travel in Japan Based on Individual Data from Tourism Statistics,Journal of the Eastern Asia Society for Transportation Studies,Vol.9,pp.826-841,2011.