環境別溜池泥土の研究 IX 平木大池の微細土粒-香川大学学術情報リポジトリ

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香川大学農学部学術報告 48 環境別溜池泥土の研究

Ⅸ 平木大池の微細土粒

玉 置 贋 彦,梅 田

裕 既報(34)の香川県木田郡三木町平木にある平木大池の泥ニヒ調査匿つづき,太報でほ泥土の微細上級について得た結 果を報告する. 1 試料の調製 泥ニヒは溜池内10個所より,コアを得た地点で,19る0年8月Ekman・BiIge採泥器により採取し,これを風乾後,径 2mmのふるいでふるいわけ,その風乾細土を供試した. Ⅱ 実験方法および実験結果 供試泥土の化学分析および微細土粒の顆径分析ほ既報(12)の方法によった得られた結果に閲し,化学分析につい て泥土の化学的組成を第1表に..また粗径分析についてほ風乾細土百分中粒倭10〃以下の粒子蔑を第2表に,分散液 50ml中の粒径10−2J轟,2〝以下の微細土粗鼠を第5表に示す 第2表 風乾細土眉分中粒径1恥以下粒子崖 第1表 泥土の化学的組成 有機部分l分散比(B/A) 無機部分 試 料 No… A I B

ABl無機部

7..25 1 5、79 2 る.20 5 る、55 4 るい90 5 る‖59 る るけ00 7 7.25 8 占.84 9 る.97 10 8い90 5い82 占.、49 5い95 4.70 8.占7 9…41 4い55 5い54 る.15 (註)Aは水分散,Bはアンモニヤ水加用分散 Ⅱ 考 察 第1表より供試泥土の強熱誠鼠ほ19い95−54.80%で,この溜他の中央部よりや・や北寄りの個所より得た試料No‖5 が最高値を示し,巌西端の個所より得た試料No.7が扱低値を示している..T・−Nは0り95−1−・57%の範甜に・あり, 溜地中央部よりやや東寄りの個所より得た試料No.9が最も多く,試料No−7が最も少ない.C,腐植はそれぞれ 5.、58−9.57%,9.占7・−1ム14%で,T−N同様試料No.、9が最高値をもち,試料No‖7が最低値を示している.また炭 素率ほ5.79−7.25の範囲にあり,試料No.8が最も広く,試料No・2が最も狭いが,大部分の試料は占台の数値で ある.これらのことからこの溜池でやや浅所より得た試料No.5が鼓高の強熱減鼠を示していることは,この部分

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49 第14巻第1号(1962) 第5表 分散液50ml中の微細土粒∴畠 (許) Aほ水分散,Bほアンモニヤ水加用分散 にほオニノ、スが繁茂しており,その枯死分解部分の腐植化が不十分であるため,これ把.よる有機物が泥土中に・多鼻混 在していることによるものと考えられる.またT−Nの含鼠ほ試料No・1およぴNo.7を除く他の試料はいずれも 1%以上であり,C鼠も試料NoりるおよぴNoい7を除いて,その他の試料はいずれも7%以上の値をもち,腐楠最 も試料No.7を除き,その他の試料はいずれも10%以上であることほ.,この溜池内での有機物の腐植化が,かなり進 行していることを示すもので,この点は供試泥土の大部分の炭素率が占台であることからも理解できるところであ る.しかしこれを野池紅屈する既報の国下地(3)の泥土がC鼠5‖0ト15.42%,腐植塩8…占小25.15%であることに比 較すれば,C,腐植いずれも少なく,この溜池内での泥土の滞積ほ滞泥作用によるものであるが,国下地の場合はど それが著しく進行しておらず,泥土はN,Cに閲し中栄養型あるいは届栄養塾に属するものである. つぎに第2表より粒径竹匹以下の微細土粒崖に関してほ.,無機部分について水分散の場合5..15−5.20%,アンモニ ヤ水加用分散の場合22.75−54.18%で,またその分散比ほ4‖55−9り41の範囲にある.アンモニヤ水加用分散の場合 の微細土粒崖匿比較して,水分散のそれが著しく少ないこと,および分散比の借が既報の国下地(3)のそれが192−2.85 の範囲にあることに比較して著しく大きいことは,この溜池の存在する環境が,洪積台地が沖積地へ移行する部分に あたっているため,台地よりの流入水の浮流作用によってこの溜池へ運びこまれる洪秩粘土が∴池底に沈屈して,泥 土の組成となることによるものであろうり また有機部分の微細土粗鼠は水分散の場合0い55−1.54%,アンモニヤ水加 用分散の場合1.90−5..22%の範囲にあり,その分散比は2.59−4..29で,国下地(3)のそれが2.占1−・7。79であること に比較すればやや低い..これほこの溜池内で有機微細士粒を生成する水底風化作用が国下地の場合はど著しくないこ と,すなわち滞泥作用の進石がやや緩慢に行われていることを示すものである.これらのことは第5表に掲げた分散 液50ml中に含まれている粗径10−2/‘1,2〟以下の各プラクジョンの微細土粒遠の分散比が,無機部分について10−2〝 部5い08−18‖47,2〃′以下郊2小59−9い占0の範囲にあることにたいして,有機部分は1D−2′上1部2.58−る.07,2/▲以下部 2.07−占.25の範囲にあり,無機部分の分散比では10−2/⊥ 部が特に高いこと,および有機部分の分散比が10−2〝と2/ム 以下部で大差のない試料が多いことからも理解できる. これを要するに,ふもと池に属するこの溜池で,その池庶に滞殺する泥ニヒは.既報の国下地(S)の泥二1二に比較して Gyttja の生成は劣るが,泥土のT−N,C,腐椿などの合嵐より考えると,その性貿はいくぷん野他の泥土のそれ に近い傾向が認められる.また浮流により滞砂作用を示すべき無機.−t‥料ほ主として洪砧粘土よりなるため,浮泥に混 入して,この溜池の滞泥作用の進行に加わっていることが知られるい

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香川大学農学部学術報告 50 1V 摘 要 杏川県木田郡三木町平木にある平水大池の泥1二について強熱減鼠,T−N,C,腐植,炭素率および微鮒十裾に関 して調査し,つぎの結果を得た. (1)供試泥土の強熱減嵐ほ19巾95−54.80%,T−N O…95−1…57%,C5”58−957%,腐植9..占7一−1占.14%,炭素率 5.79−7=25の穐躇である.. (2)柑径一10ル以下の微紳二1二料中無機部分の分散比は4..55一−9..41の稲畑で著しく大きく,この傾向は10−2/ん部に. 明かである.また有機部分の分散比は2.59−4.29の稚酎で,やや低い佃であり,これほ10欄2/上部と2〃以下部で大 差のない試網が多い. (3)以上のことからこの溜池内での泥土の滞粘についてGyttiaの生成はやや綬恨に行われ,また洪精髄止よりな る触機微郷土料は再拝泥作用の進行に加わっているが,泥土はN,Cに閲し中栄養型あるいは富栄養塾に.属す−るもので ある. 引 用 文 献 11)玉露贋彦,梅田 裕:香川大農学毒軌9,94(1957)= (3)−−,−・血 :同上,1る,58(19占1). (21一肌・−−−,.・”− :同上,11,20占(1959). (4)−−−“−・,一− :同上,15,174(19る2),

Studies on reservoir deposits

IX Fine paIticles of Oike−reSerVOir deposits

Takahiko TAMAKIand Yutaka UMEDA

Summary Purs11ing the former studies,the chemicalcomponents and the amo11nt Of 董ine particles (<10p)ofC)ikeIeSe工VOirdepositswe工e determinedandthefo1lowing results were obtained:

(1)The amount ofloss onignition ranges from19.95%to54“80%,tOtalnitrogen content from O.95% tol.57%,Carbon content from 5.58% to 9=57%,humus content from 9い67% to16.14% and caIbon

nitrogen ratio from5:79:1to7.25:1.

(2)The dispeISion coefficient ofinorganic fine particles(く10FL)ranges fIOm4.55 to 9、41and that of Organic fine particles(く10p)from2い59to4小29

(3)From upper results gyttja foIming processin thisIeServOiIis more orless slowly andinorganic fine particles have some relation to’◆organic deposit forming process”in this reservoir.These reservoir

deposits belong to meso−Or eut‡Ophic type with regard to nitrogen and caIbon content

(ReceivedJune15,1962)

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