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JPEC レポート JJPEC レポート 2013 年度第 23 回 平成 25 年 12 月 26 日 マレーシア サバ沖とブルネイの大水深開発 マレーシアのサバ沖合大水深鉱区で発見された天然ガス田をフィードとする浮体式 LNG (FLNG) プロジェクトが 近く最終投資決定 (FID) に至る見

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平成 25 年 12 月 26 日

マレーシア・サバ沖とブルネイの大水深開発

マレーシアのサバ沖合大水深鉱区で発見され た天然ガス田をフィードとする浮体式 LNG (FLNG)プロジェクトが、近く最終投資決定 (FID)に至る見込みとなっており、順調に進 めば 2016 年から LNG 生産を開始する。ブルネ イ沖合からマレーシア・サバ沖合の大水深海域 では、すでにマレーシア側で大規模な油ガス田 が発見されており、ポテンシャルは大きい。 2013 年 12 月にはブルネイとマレーシアが深海 油田の共同開発に合意した。アジア大水深開発 のホットエリアの 1 つであるブルネイ~マレーシア・サバ沖合大水深海域の開発動向を 紹介する。 1. マレーシア マレーシアの石油生産は、1970-80 年代を通じて順調に拡大、1990 年代前半は日量 65 万 bbl 前後、90 年代後期からは同 70 万 bbl 前後で推移していた(BP 統計、以下同 様)。2004 年に 77.6 万 bbl とピーク生産を記録した後は減産基調に転じ、ここ数年は 65 万 bbl 前後まで落ちている(図 1 参照)。

80 近い油田が操業しており、Tapis、Labuan、Miri Light、Bintulu、Bunga Kekwa、 Bunga Orkid、MASA、Dulang、Kidurong、Penara、South Angsi、Cendor、Abu、Kikeh、 Sepad の 15 種の原油を生産している。

石油純輸入国へ転ずるマレーシアにとって、大水深での増産が大きな課題となる。ま た、経済改革プログラム(Economic Transformation Programme: ETP)に盛り込まれた 優遇措置を活用しての限界油田の開発も期待されている。 上流セクターへの外資導入促進においては、生産分与契約(production sharing contract: PSC)の条件緩和が図られている。これによりコントラクターはコスト回収期 間の短縮が可能になり、資金負担軽減が図れる。また、大水深の探鉱・開発を推進する ため、通常は 50%のコスト・オイルを水深 200-1,000m の鉱区では 70%、1,000m 以深 では 75%に設定している。 1.マレーシア p.1 1-1. Murphy Oil p.3 1-2. Shell p.5 1-3. その他企業 p.7 2.ブルネイ p.8 2-1. Shell p.10 2-2. Total p.11 2-3. その他企業 p.11

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図 1 マレーシアの石油生産と消費の推移 天然ガス生産は 1970 年代から開始されたが、Bintulu で LNG プラントが完成し、日 本向け輸出が開始された 1983 年以降急速に拡大、1996 年に 300 億 m3、1999 年に 400 億 m3、2003 年に 500 億 m3、2005 年に 600 億 m3を突破したが、2007 年以降は 650 億 m3でほぼ横這いで推移している(図 2 参照)。 図 2 マレーシアの天然ガス生産と消費の推移

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この間、埋蔵量は減少していたが、2011 年からは若干持ち直している。政府は天然ガ スに重点を置いており、当面の生産は維持できるが、中長期的には大水深での探鉱開発 の成否が鍵になる。マレーシアの未発見資源は100 億bbl と推定されているが、その65% が大水深海域に眠っているといわれる。 以下、各社の大水深開発動向を紹介する(鉱区は図 3 参照)。 図 3 マレーシアのサバ/サラワク沖合鉱区 1.1 Murphy Oil

マレーシアのサバ沖合大水深開発の立役者となったのが Murphy Oil である。Murphy Oil は、Shell、ExxonMobil といった古くからマレーシアでの探鉱開発に携わってきた伝 統的なプレーヤーに比べれば、比較的最近になって同国で鉱区を取得した米国 Arkansas 州 El Dorado に本拠を置く独立系石油会社である。米国においては Eagle Ford Shale の シェール開発とともにメキシコ湾大水深の油ガス田開発を中核事業としている。メキシ コ湾大水深では、Thunder Hawk、Front Runner、Medusa、Dalmatian の 4 油ガス田を オペレーターとして開発、他に Habanero、Tahoe、Mondo にも参加している。最近は アフリカの大水深開発にも進出、カメルーンの Ntem ブロック、赤道ギニアのブロック W、コンゴ共和国の Azurite 油田、カメルーンの Elombo ブロックにパートナーとして参 加している。南米でもスリナムのブロック 48 にオペレーターとして参加している。 また、同社は、マレーシアやブルネイのほか、アジア地域において、ベトナムでは Phu

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Khanh Basin のブロック 144 & 145(水深 1,000–2,500m)、インドネシアでは Seram Trough の Semai II(0–2,000m)、Semai IV(40–2,100m)、Wokam II(50–200m)に いずれもオペレーターとして参加している。 マレーシアでは 2007 年 8 月よりサバ沖のブロック K で同国初となる深海油田の操業 を開始し、最近では深海ガス田で生産した天然ガスを液化する浮体式 LNG(FLNG)計 画を推進している。同社がマレーシア探鉱開発に参入したのは 1999 年で、サバ沖合大 水深のブロック K とサラワク沖合の SK309 および SK311 を取得、SK309 で West Patricia 油田の発見に成功して事業を拡大してきた。 (1) Kikeh 油田

Murphy Oil は、2002 年 4-10 月にかけての探査で、ブロック K の Kikeh 油田は可採埋 蔵量 4-7 億 bbl に達する有望な発見であることを確認、続いて 2003 年 8 月には可採埋 蔵量 1-3 億 bbl の Kikeh Kecil を発見した。同鉱区ではさらに探鉱作業を展開し、2004 年 4 月には Kakap でも石油の発見に成功した。Kakap は Shell の Gumusut と接してお り、共同開発を進めている。

Murphy Oil は 2004 年 9 月、Petronas から Kikeh 開発の承認を受けた。権益は Murphy Oil が 80%と Petronas Carigali が 20%。2007 年 2 月に、Petronas との間で Kikeh にお いて生産する随伴ガスに関して日量 1.2 億 cf の売買契約を交わした。

Kikeh は日量 2 万 bbl 程度から生産を開始し、最大 12 万 bbl の生産が可能とされてい るが、現在の生産は 7 万 bbl 前後とみられる。水深 1,330m で、可採埋蔵量は 4-7 億 bbl。 マレーシア初の本格的な大水深開発であり、円柱状の Spar 浮体式生産プラットホーム (ドライツリー・ユニット)を Technip が、日量 12 万 bbl の処理能力と 150 万 bbl の貯 蔵容量がある浮体式生産・貯蔵・積出設備(Floating Production, Storage and Offloading system: FPSO)を Malaysia International Shipping Corporation (MISC)が手掛けた。

石油生産のための最初のSparは、1996年にメキシコ湾のNeptune 開発でKerr McGee

(2006 年に Anadarko が買収)によって採用されて以降、次々とメキシコ湾の大水深開 発で使用されてきた。Kikeh Spar がメキシコ湾以外で設置された Spar としては第 1 号 となった。

(2) Siakap North-Petai(SNP)油田

Murphy Oil は 2009 年 6 月に、ブロック K の Siakap North で Kikeh と似た埋蔵を確認 した。2007 年に Shell は Siakap-North の西側に隣接するブロック G の Petai-1 井で油 田の発見に成功しており、両社は Siakap-North 油田と Petai 油田を一体のものとして開 発することに合意した。権益は、オペレーターの Murphy Oil が 32%、Petronas が 26%、 Shell と ConocoPhillips が各 21%である。

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する海底インフラの設計・調達・建設および輸送、据付、コミッショニング業務を McDermott International に発注した。発注内容には剛体フローライン、フレキシブルラ イザー、アンビリカル、海底機材および制御設備が含まれる。また、海底生産システム を Aker Solutions に発注した。

(3) Rotan ガス田開発と FLNG プロジェクト

さらに Murphy Oil は、ExxonMobil が撤退した大水深鉱区のブロック H を 2001 年 3 月に取得した。同鉱区は、Shell が探査に成功したブロック J に隣接しており、2007 年 初めから2008年初めにかけて、RotanおよびBirisで有望な天然ガス資源の発見に成功、 2010 には Dolfin、2012 年には Bulu でもガス資源を発見した。また、ブロック P の権益 60%も保有している。 ブロック H の Rotan ガス田開発にあたっては、マレーシア 2 番目の FLNG プロジェ クト(FLNG-2、Rotan FLNG)とする計画。Rotan ガス田の水深は 1,128m である。す でに 2012 年 9 月、年産 150 万トンの FLNG プロジェクトに関する FEED 業務を、1) 三井海洋開発(Modec)/IHI/東洋エンジニアリング(Toyo)/CB&I Nederland(MITC コ ンソーシアム)、2)日揮(JGC)/韓国サムスン重工(SHI)の 2 グループに発注した。 MITC コンソーシアムは、Modec と Toyo が Air Products & Chemicals(APCI)の窒素エ キスパンダー液化技術(AP-N LNG Process)と臭化リチウム吸収冷凍装置(LiBro)を 組み合わせた LiBro FLNG コンセプトを採用、タンクに IHI の LNG 貯蔵技術(IHI-SPB タンク)を用いてオファーし、日揮/SHI コンソーシアムは、日揮がコンソーシアムリー ダーで液化装置を、SHI が船体を担当する。 (4) 旧ブロック L/M 2003 年 1 月、Murphy Oil はブロック K の西側にあるブロック L および M の生産分与 契約に調印したが、ブルネイとの紛争海域のため進展はなかった。現在、領海紛争は解 決しており、両鉱区ともブルネイに属し、ブルネイ-マレーシア共同開発に向けたコマー シャル協定(CA)エリアとし、マレーシアが 40 年にわたって開発に参画することにな った。これにより、Murphy Oil は改めて CA1 の権益 5%、CA2 の権益 30%を取得した (ブルネイの項を参照)。 1.2 Shell Shell はマレーシアにおける伝統的なプレーヤーであるとともに、隣接するブルネイに おいては最大の石油ガス生産者である。2012 年には。サラワクおよびサバ沖においては、 大規模な海洋でのケミカル攻法を含む 120 億ドル規模の増進回収(EOR)プロジェクト を 30 年間にわたって実施する契約に調印するなど意欲的な事業を展開しており、大水 深鉱区でも実績をあげている。

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(1) Gumusut-Kakap 開発

2004 年 2 月に、サバ州北西の大水深鉱区であるブロック J の Gumusut-1 井で油田を 発見した。同鉱区の権益は、Shell とConocoPhillipsが各40%、Petronas Carigali が20%。 隣接するブロック K では Murphy Oil が Gumusut の延伸となる Kakap を発見しており、 ユニタイゼーション契約に基づき Gumusut-Kakap 開発プロジェクトとして、Shell と ConocoPhillips が各 33%、Petronas Carigali が 20%、Murphy Oil が 14%の権益で共同

開発することになった。この地域で120年の歴史をもつShellだが、このGumusut-Kakap

が同社にとってマレーシア初の大水深開発となった。

水深は 1,220m で、オペレーターは Shell が務め、2008 年 1 月の最終投資決定(Final Investment Decision : FID)を経て開発に移行した。開発にあたっては日量 15 万 bbl の 能力をもつ浮体式生産システム(floating production system: FPS)を設置、日量最大 13 万 5,000bbl の生産を見込んでいる。生産した原油はパイプラインでサバ州 Kimanis の Sabah Oil and Gas Terminal(SOGT)に送られ、当初の随伴ガスは再圧入する。FPS 建 造は MISC が担当、FPS のトップサイドと船体は Malaysia Marine and Heavy

Engineeringが、コミッショニングまでのエンジニアリング業務はJP Kennyが受注した。

FPS のハルと係留システムの設計は INTECSEA が、トップサイドの詳細設計はTechnip

が実施した。海中生産システムは FMC Technologies が担当した。

2012 年 11 月に、FPS 完成前のアーリープロダクションがスタートした。FPS の完 成は 2013 年末の予定であり、計 19 の生産井のうち 2 井を Murphy Oil の Kikeh 生産シ ステムと連結することで、暫定的な生産開始を可能にした。

また、ブルネイで Brunei Shell Petroleum(BSP)が 2011 年に発見した Geronggong 油田と共同開発する。

(2) Malikai 油田

ブロック G では 2004 年 8 月の Malikai-1 での発見に続き、2005 年に Ubah-2、2006 年に Pisagan-1A、2007 年に Petai-1 で石油ガス層を発見した。権益は、Shell と ConocoPhillips が各 35%、Petronas Carigali が 30%。Malikai の開発に向け FEED を実 施、Shell と ConocoPhillips、Petronas Carigali の合弁操業会社である Kebabangan Petroleum Operating Company の Kebabangan(KBB)Cluster とパイプラインで連結す る。2008 年から 2010 年にかけて Petai と Ubah の評価井も成功、Petai は前述のように Murphy Oil の Siakap North と共同開発が決まり、Siakap North-Petai プロジェクトとし て開発する。

このうち水深約500m のMalikai 油田については2013 年2 月に開発移行を最終決定し た。TLP Malikai Deepwater プロジェクトのテンションレグ(緊張係留式)プラットフ ォーム(TLP)は、設計・調達・建設(EPC)業務を Technip/MMHE に発注した。総重

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あり、2015 年に完成する予定である。 (3) ND6/ND7 鉱区 (紛争海域)

Shell は 2005 年 2 月、セレベス海側のサバ沖 Ambalat 海域 Tarakan Basin の大水深 鉱区であるND6 とND7 に関してPetronas と各50%の権益で生産分与契約に調印した。 水深は 200-4,000m で、面積は ND6 が 8,700km2と ND7 が 1.7 万 km2。しかし、インド ネシア政府は、この海域はインドネシア領海であり、契約はインドネシアの統治権に対 する違反行為であるとの抗議声明を発表、同年 3 月には問題の海域に戦艦を派遣した。 その後、両国政府は話し合いのテーブルに着き、当面の軍事的緊張は緩和された。 ND6 と ND7 は、Sipadan と Ligitan 島に近接しているが、両島とも 2002 年 12 月の 国際司法裁判所の裁定でマレーシアに帰属することが確定しており、マレーシアは自国 領海にあると主張している。これに対しインドネシアは、マレーシアの領海は両島から 12 マイルまでであり、ND6 と ND7 はインドネシアの領海にあると主張している。かつ て 1960 年代に、インドネシアはこの海域の鉱区を ENI と Unocal(現 Cnevron)に付与 している。 マレーシアはインドネシアに対し、Ambalat 海域を両国共同開発エリアとすることを 提案したこともあったが、インドネシアは拒否している。 1.3 その他企業 (1) ConocoPhillips マレーシアへの進出は 2000 年になってからで、サバ沖合 Kebabangan クラスター、 大水深のブロック G と J に参加している。いずれも Shell、Petronas との共同開発であ る。 (2) JX 日鉱日石開発 同社は 2012 年1 月にサバ沖合大水深鉱区であるブロックR の権益37.5%をオペレー ターとして取得、国際石油開発帝石(Inpex)および Petronas と共同で探査することに なった。Kota Kinabalu 西沖合 180km で、水深 100–1,400m、面積は 672km2。2014 年 頃に 3 坑の試掘井を掘削する予定。 また、2013 年 9 月、サラワク沖 Rajang Delta の 2F 鉱区に関する PSC を締結した。 面積5,500km2水深100-1,200m の大水深で、権益はJXとPetronas Carigaliが各40%、 GDF Suez E&P Malaysia が 20%。

なお、同社はマレーシアにおいて、サラワク沖 SK10 と SK8 を国際石油開発帝石およ び三菱商事の参加を得て、前者は Petronas と、後者は Shell および Petronas と共同開 発し、LNG プラント向けガスを供給しているほか、サラワク陸上の SK333、マレー半 島沖合 PM308A の探査を進めている。

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(3) 国際石油開発帝石 2012 年 1 月にサバ沖合大水深のブロック S の権益 75%をオペレーターとして取得し た。残る 25%は Petronas。Kota Kinabalu 北西沖合 120km にあり、水深 200–1,500m で面積は 574km2子会社のインペックス北西サバ沖石油を通じて 2014 年頃に 2 坑の試 掘を実施する。 これと同時にブロック R の権益 37.5%をインペックス南西サバ沖石油を通じて取得、 オペレーターの JX 日鉱日石開発および Petronas と共同探査を進める。 これにより同社は、経営統合以降、初のマレーシア進出を果たした。 (4) BHP Billiton 2007 年 3 月にサバ沖大水深鉱区に参入、ブロック N と Q の権益 60%を取得し、7 年 間の探査プログラムを実施することになった。残りの権益は Petronas が保有する。 ブロック N は 3,910km2 で Murphy のブロック K の東側、Shell のブロック G の北西 側に隣接している。ブロック Q は 4,748km2で Murphy のブロック H と P に接する。 (5) Hess 2000 年に水深 200-1,200m のブロック F を取得、2002 年 6 月に Total が参加するこ とになった。権益は、両者がともに 42.5%、Petronas が 15%。 (6) Total Hess の保有する大水深鉱区であるブロック F に参加した。2010 年 11 月にはサラワク 沖合の深海鉱区 SK317B の権益 85%を取得した。 ブルネイと共同開発する CA エリアでは、ブルネイと CA-1 の改定契約に調印してい る。 2. ブルネイ ブルネイの原油生産(BP 統計、以下同様)は、「温存政策」もあり、1979 年の日量 25 万 bbl を境に減少、1990 年代の 16-19 万 bbl から 2001 年以降は 20 万 bbl 以上に回 復していたが、2007 年以降は減少し、2012 年は 16 万 bbl を下回った(図 4 参照)。

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図 4 ブルネイの石油生産推移 天然ガスの本格的な生産は、海洋油ガス田の発見と LNG としての輸出が注目される ようになった1960年代後半以降で、生産量は1980年代初頭までは年間100億m3程度、 その後 1993 年までは 100 億 m3を若干下回っていたが、2003 年以降は、2007 年を除 き 120 億 m3台を維持している(図 5 参照)。 図 5 ブルネイの天然ガス生産推移

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2012 年末現在の原油の埋蔵量は 11 億 bbl で R/P は 19.0、天然ガスは 2,900 億 m3 R/P は 22.9。R/P は、極端に低いわけではないが世界平均を下回っており、長期的な安 定生産、さらに LNG プラント増強を可能にするには未開発の大水深が重要になる。 ブルネイが 2001 年 1 月に発表、同年 11 月 1 日に締め切った第 1 次鉱区国際入札で、 陸上の 2 鉱区とともに大水深のブロック J と K を提示し、2002 年 2 月に落札者を決定 した。深海鉱区は、LNG プラント増強に伴う増量分のソースとしても期待されていた。 しかし、ブルネイがブロック J および K として第 1 次入札の対象とした鉱区は、マレー シアがブロック L および M として鉱区設定し、自国領海であると主張していた。 ブルネイでは、2003 年 3 月に Total がブロック J の PS 契約に正式調印し、探鉱作業 に着手したが、同年 5 月、マレーシアの警備艇が Total の作業船に退去命令を出すとい う事態に発展、Total は作業中止を決定した。ブロック K を落札した Shell も同様の決定 をした。 マレーシア側では、Murphy がブロック L(ブルネイ側のブロック J)に隣接するブロ ック K で Kikeh や Kikeh Kecil を発見、ブロック L と M(ブルネイ側のブロック K)も 有望として 2003 年 1 月に契約、6 月にはブロック L で試掘井を掘削した。 この問題は、2009 年 3 月の両国首脳による公文書交換により解決、両鉱区はブルネ イに属し、両国共同開発に向けたコマーシャル協定(CA)エリアとしてマレーシアが 40 年にわたって開発に参画することになった。これにより、ブルネイは新たに CA1(旧 ブロック J)と CA2(旧ブロック K)を設定し、新たな契約を結んで開発を進めること になった(表 1 参照)。 表 1 ブルネイとマレーシアの共同開発鉱区 2.1 Shell ブルネイの石油ガス産業は Shell によって現在の繁栄がもたらされたといっても過言 ではなく、油ガス田の探鉱開発から LNG 事業、石油精製、石油製品販売に至るまでほ とんどの分野で主導的な役割を演じてきた。石油ガスの探鉱開発や生産は、1999 年 4 月に Total が Maharaja Lela/Jamalulalam ガスコンデンセート田の操業を開始するまで、

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Shell とブルネイが折半出資で設立した Brunei Shell Petroleum(BSP)の独占状態であ った。ブルネイの大水深開発においても Shell が先導しており、マレーシアでの開発事 業とジョイントする形で効率的な大水深開発を目指している。 Shellはブルネイの鉱区入札でブロックKを権益50%で落札していたが、新たな共同開発 鉱区CA2となり、12.5%の権益を確保している。 (1) Geronggong 油田

BSPは2011年3月に、同国沖合約100kmの大水深鉱区である3rd Offshore Acreage Area でGeronggong油田を発見した。Shellは、Geronggong油田の開発にあたって、マレーシア 側のGumusut-Kakapとの共同開発を検討してきた。ただ、国境を跨ぐプロジェクトとなる ため両国政府の合意が必要で、Shellは2013年後半に予定していたGeronggong油田開発の 最終投資決定を2014年前半まで延期した。2013年12月に開催された第17回両国首脳会談 において、両国石油ガス協力合意の一環として、マレーシアのGumusut-Kakap開発とブル ネイのGeronggongおよびCA1のJagus-East開発を共同で推進することに基本合意した。 2.2 Total

Total も 1980 年代からブルネイでの探鉱作業を続け、1999 年 4 月より Maharaja Lela /Jamalulalam ガスコンデンセート田で生産を開始した。2010 年 10 月に ML-5 井でガス を発見している。日量 100 万 cf のガスと 220bbl のコンデンセートの産出を確認した ML-5 井の深度は 5,664m に達しており、東南アジアでは最深の成功になるという。 CA1 の探査においても 54%の権益を取得してオペレーターを務めている。2013 年 12 月の両国合意に基づき、同鉱区の Jagus-East は Gumusut-Kakap と共同開発する。 2.3 その他企業

マレーシアとの共同開発鉱区に、Shell や Total のほか、Murphy Oil 、BHP Billiton、 Hess、ConocoPhillips、三菱商事、Petronas が参加している。

CA1 は5,850km2の鉱区で、ブルネイではブロックJ として、

Total が 60%、BHP Billiton が 25%、Hess が 15%の仏豪米コンソーシアムが落札、2003 年に契約した。CA1 とし ての契約では、Petronas とMurphy Oil に計10%の権益を渡し、Total が54%、BHP Billiton が 22.5%、Hess が 13.5%、Murphy と Petronas が各 5%のシェア構成となった。Baram Delta にある同ブロックは陸域からの距離が 100km で、水深は 1,000-2,750m。Ensco が掘削契約を交わしている。

CA2 は、ブロック K として、Shell が 50%、ConocoPhillips と三菱商事が各 25%のシ ェアで契約したが、CA2 としての新契約では、Petronas と Murphy に計 75%の権益を 渡し、Petronas が 45%、Murphy が 30%、Shell が 12.5%、ConocoPhillips と三菱商事

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ルを投じて探査を進め、LNG プラント増設分のガスソース確保を目指す。 参考

Shell, Gumusut-Kakap

http://www.shell.com/global/aboutshell/major-projects-2/gumusut.html

Murphy Oil, Southeast Asia

http://www.murphyoilcorp.com/Global-Operations/Southeast-Asia/

Statistical Review of World Energy 各年版(BP)

東アジアの石油産業と石油化学工業 2013 年版(東西貿易通信社) East & West Report 各号(東西貿易通信社)

本資料は、一般財団法人 石油エネルギー技術センターの情報探査で得られた情報を、整理、分析

したものです。無断転載、複製を禁止します。本資料に関するお問い合わせは[email protected]

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「中国の石油製品需給と精製設備の動向」 を予定しています。

図 1  マレーシアの石油生産と消費の推移    天然ガス生産は 1970 年代から開始されたが、Bintulu で LNG プラントが完成し、日 本向け輸出が開始された 1983 年以降急速に拡大、1996 年に 300 億 m 3 、1999 年に 400 億 m 3 、2003 年に 500 億 m 3 、2005 年に 600 億 m 3 を突破したが、2007 年以降は 650 億 m 3 でほぼ横這いで推移している(図 2 参照)。  図 2  マレーシアの天然ガス生産と消費の推移
図 4  ブルネイの石油生産推移    天然ガスの本格的な生産は、海洋油ガス田の発見と LNG としての輸出が注目される ようになった1960年代後半以降で、 生産量は1980年代初頭までは年間100億m 3 程度、 その後 1993 年までは 100 億 m 3 を若干下回っていたが、2003 年以降は、2007 年を除 き 120 億 m 3 台を維持している(図 5 参照)。  図 5  ブルネイの天然ガス生産推移

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