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目 次 1 背景と目的 1 2 現状と課題 3 3 本計画の対象 6 4 公園等改修の基本方針 8 5 計画の期間 9 6 公園等改修計画 10 大規模公園改修予定表 13 緑道改修予定表 その他の公園等改修予定表 14 7 施設長寿命化更新計画 遊具等の長寿命化更新計画 16 トイレ等建築物の長寿

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世田谷区立公園等長寿命化改修計画

(案)

平成29年 月

世 田 谷 区

みどりとみず政策担当部 公園緑地課

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目 次

1 背景と目的 1 2 現状と課題 3 3 本計画の対象 6 4 公園等改修の基本方針 8 5 計画の期間 9 6 公園等改修計画 10 【大規模公園改修予定表】 13 【緑道改修予定表・その他の公園等改修予定表】 14 7 施設長寿命化更新計画 ●遊具等の長寿命化更新計画 16 ●トイレ等建築物の長寿命化更新計画 24 ●がけ・擁壁の長寿命化管理計画 34 ○公園照明灯LED化の取組み方針 38 8 実施効果の予測 41 9 その他の取組み(検討課題) 43 10 参考資料 (1)世田谷区の公園の歴史 44 (2)住民参加による維持管理の取り組み 49 (3)税外収入確保の取り組み 50

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1 背景と目的

(1)はじめに 世田谷区に初めて公園が誕生したのは、「世田谷新町公園」(桜新町二丁目)で 1937年(昭和12年)のことである。その後、現在に至るまで公園整備を積み 重ね、平成28年4月現在で開設している公園等は589箇所までになった。 初めての公園開設から約80年が経とうとするなか、老朽化している公園施設も 増えてきており、維持や改修等への対応が課題になってきている。 国土交通省は、公園施設長寿命化計画策定指針案(平成24年4月)(以下、長 寿命化指針)を示し、都市公園の維持管理を予防保全型へ転換し、さらなる安全性 を確保していくことを目指している。本区においても、老朽化していく公園施設に 対し、効率的かつ計画的な維持改修を進め、安全・安心な公園を維持していく必要 がある。 <世田谷新町公園> <世田谷公園> <二子玉川公園> (2)目的 本計画は、※世田谷区公共施設等総合管理計画の公園維持・改修分野の個別計画 として策定するもので、老朽化する公園施設に的確に対応するため、対症療法的な 維持管理から、調査点検に基づく優先度を設定した計画的な維持管理に転換してい くことを目的とする。 これにより、財政負担の平準化や公園施設の安全性・防犯性を向上させる。 ※公共施設等総合管理計画 平 成 2 5 年 1 1 月 に 国 が 策 定 し た イ ン フ ラ 長 寿 命 化 基 本 計 画 に 基 づ く 地 方 公 共 団 体 の 行 動 計 画 に 当 た る も の で 、 庁 舎 や 学 校 と い っ た 建 築 物 だ け で な く 、 道 路 や 橋 梁 、公 園 な ど も 対 象 に 、長 期 的 な 視 点 で 公 共 施 設 等 を 総 合 的 か つ 計 画 的 に 管 理 す る こ と を 目 的 に 策 定 す る も の 。

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- 2 - (3)本計画の位置づけ ※公園いきいき事業・・・公園を改修する際に、公園緑地の質の充実を図り、魅力を 高めることで、より利用される公園緑地を目指す取り組み。 新 設 維持改修 み ど り と み ず の 基 本 計 画 <事業> ●―公園緑地用地取得 ●―新たな公園緑地の整備 ●―開発行為等による公園緑地の整備 ●―基金による公園緑地の確保 ●―公園の健康・ユニバーサルデザイン に基づく取組みの推進 ●―公園の防災機能の強化 ●―※公園いきいき事業の推進 公 園 本計画の対象 公 共 施 設 等 総 合 管 理 計 画 建 築 物 道 路 橋 梁 みどりとみずの行動計画 都 市 基 盤 施 設

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2 現状と課題

(1)世田谷区立公園の現状 世田谷区が管理している公園等は、平成28年4月現在で589箇所(1,777,812 ㎡)あり、そのうち、※大規模公園は33箇所(1,130,812 ㎡)、緑道は16箇所 (153,665 ㎡)、その他の公園が540箇所(493,335 ㎡)である。 【世田谷区立の都市公園等面積総括表】 区 立 公 園 箇所数 面積(㎡) 基幹公園 ぽけっと公園 147 36,420.13 街区公園 176 253,182.39 近隣公園 5 77,216.25 地区公園 4 259,069.13 運動公園 4 361,647.61 計 336 987,535.51 特殊公園 風致公園 12 328,581.17 歴史公園 1 3,835.72 農業公園 2 6,819.28 計 15 339,236.17 都市林 1 932.81 都市緑地 42 111,405.82 緑道 16 153,665.54 計 410 1,592,775.85 身近な広場(条例別表) 125 133,364.89 身近な広場(規則別表) 54 51,537.43 合 計 589 1,777,678.17 (平成28年4月現在) 【世田谷区内の都立公園等面積総括表】 箇所数 面積(㎡) 都 立 公 園 4 920,915.55 ※大規模公園:近隣公園以上の基幹公園又は概ね5,000㎡以上の特殊公園、 地域を代表する街区公園、身近な広場等

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- 4 - (2)区立公園等の推移

<公園数> 9 15 22 35 40 59 120 151 177 203 287 337 374 381 385 392 399 9 46 41 39 57 78 84 100 114 163 130 135 131 128 128 128 124 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220 240 260 280 300 320 340 360 380 400 420 440 460 480 500 520 540 1950 (S25) 1955 (S30) 1960 (S35) 1965 (S40) 1970 (S45) 1975 (S50) 1980 (S55) 1985 (S60) 1990 (H2) 1995 (H7) 2000 (H12) 2005 (H17) 2010 (H22) 2012 (H24) 2013 (H25) 2014 (H26) 2015 (H27) (単位:個所) 身近な広場(条例別表)('94(H6)までは児童遊園) 区立都市公園 30 年前(251 箇所)1,120,679 ㎡ 40 年前(137 箇所)776,821 ㎡ 50 年前(74 箇所)321,118 ㎡ 20 年前(366 箇所)1,319,173 ㎡ 10 年前(472 箇所)1,538,945 ㎡

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- 5 - (3)課題 日本の都市公園は、設置されてから30年以上経過したものが約3割を占め、 20年後には約6割に達する見込みとなっている。 世田谷区においても、開園後40年を経過した公園は137箇所(※123%)あ り、10年後には251箇所(43%)、20年後には366箇所(62%)と現 在の2.6倍近い公園が 40年以上を経過する。 国土交通省が示す長寿命化指針では、公園を構成する各種施設の※2処分制限期間 は短いもので5年、長いもので60年としている。また、総務省が示す公園全体の 基本耐用年数は、40年となっている。 今後も、「※3世田谷みどり33」を目指し、公園数を増やしていく一方で、公園 施設の老朽化は進行していく。これまで以上に、新設と改修等のバランスを考えな がら、安全で快適な公園利用を確実に持続していかなければならない。 ◆老朽化する公園施設の増加に対応する改修計画の必要性 ◆公園を安全・安心に維持し続けるために必要となる財源の確保 ◆公園数が増えていくなかでの点検業務の質の確保 ◆予防保全型の施設管理への転換 ◆点検に基づく的確な修繕の実施 ※1 開園後40年を経過した公園数の割合(%) 割合は、平成28年4月時点の公園数(589箇所)から算出している。 ※2 処分制限期間 「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律施行令」(昭和30年政令255 号)第14条の規定に基づき、国土交通大臣が耐用年数を勘案して定めている処分(撤 去等)を制限する期間。施設の設置状況や利用状況によるが、この期間を超えた場合、 部分的な補修等の必要性が高まるとしている。 ※3 世田谷みどり33 世田谷みどりとみずの基本計画の長期目標で、世田谷区制100周年(2032年) にみどり率33%を目指すというもの。 <公園施設の長寿命化及び計画的な改修等を実現するための課題>

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3 本計画の対象

本計画は、(1)老朽化する公園施設に対応するための優先度を設定した計画的な 改修〔公園全体〕と(2)特定の公園施設の予防保全的な維持・更新〔特定施設〕に 分けて検討する。 (1)公園等の計画的な改修〔公園全体〕 1)対象となる公園の分類 世田谷区が管理する公園を規模や特徴により3つに分けて計画する。 ① 大規模公園 33箇所(1,130,812 ㎡) ② 緑 道 16箇所( 153,665 ㎡) ③ その他の公園等 540箇所( 493,335 ㎡) 2)対象となる公園一覧(平成28年4月現在) ①大規模公園 近隣公園以上の基幹公園又は概ね5,000㎡以上の特殊公園、街区公園、 身近な広場等。 世田谷 小泉公園 こどものひろば公園 下馬中央公園 世田谷公園 若林公園 北沢 赤松公園 世田谷城阯公園 羽根木公園 玉川 上野毛自然公園 上用賀公園 駒沢緑泉公園 瀬田農業公園 瀬田四丁目旧小坂緑地 多摩川玉川公園 玉川野毛町公園 多摩川遊園 等々力渓谷公園 兵庫島公園 二子玉川公園 ぽかぽか広場 砧 宇奈根公園 大蔵運動公園 大蔵第二運動公園 大蔵三丁目公園 岡本公園 喜多見公園 希望丘公園 次大夫堀公園 多摩川二子橋公園 丸子川親水公園 きたみふれあい広場 野川緑地広場 烏山 将軍池広場 (計33箇所) ②緑 道 烏山川緑道、北沢川緑道、目黒川緑道、蛇崩川緑道、玉川上水緑道、玉川上 水第二緑道、九品仏川緑道、呑川緑道、谷川緑道、宇奈根下河原緑道、鎌田 前耕地緑道、喜多見緑道、喜多見まえこうち緑道、滝下橋緑道、野川緑道、 野川第二緑道 ③その他の公園等:大規模公園を除く小中規模の公園及び身近な広場

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- 7 - (2)特定公園施設の維持・更新〔特定施設〕 公園は、多種多様な施設で構成されており、その素材や構造、規模に違いがある ことから、全ての公園施設を一律に予防保全型の維持・更新に転換していくことは 現実的ではない。 国土交通省が示す公園施設の長寿命化指針のなかでは、遊具の安全確保は最優先 とし、予防保全型管理で行うとしている。 また、遊具以外の施設については、公園の安全で快適な機能を持続的に確保して いくため、安全性や防犯性の観点を重視して対象施設を次のとおり選定した。 <公園施設の選定> 公園施設の種類 施 設 例 園路・広場 園路(舗装・縁石)、橋 他 修景施設 樹木、噴水、花壇 他 休養施設 ベンチ、パーゴラ、野外卓 他 遊戯施設 遊具(ぶらんこ、すべり台等)、健康器具 他 便益施設 水飲み、トイレ、時計 他 教養・運動施設 モニュメント、邸宅、防球ネット、プール 他 管理施設 フェンス、擁壁、管理事務所 他 その他施設 備蓄倉庫 他 ≪特定公園施設(対象施設)≫ 安全性 防犯性 1、遊具・健康器具(以降遊具等) 2、トイレ 3、がけ、擁壁

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4 公園等改修の基本方針

≪公園等の計画的な更新≫ 公園は施設の集合体であり、各種施設を適正に維持管理することで公園施設全体 の長寿命化を図る。また、一定の改修目安を契機に※機能転換を含めた検討を行う。 ・職員による月1回の巡回点検などをもとに、優先度を設定した向こう10年間の 公園等の改修計画を立てる。 ・計画は老朽化の度合いを確認し、前倒しや先送りを検討し業務の平準化を図る。 ・施設の修繕等を適正に実施し、公園施設の長寿命化を図り、財政負担を軽減する。 なお、改修情報等は公園台帳により管理し、適正な進行管理を行う。 ≪特定の公園施設の維持・更新≫ 安全性や防犯性を確保すると共に専門点検に基づく予防保全型管理を実現する。 ・職員による巡回点検に加え、専門業者等による定期点検(遊具等とがけ・擁壁は 年1回、トイレは10年に1回を標準)を行う。 ・点検結果をもとにした適切な修繕等を実施することで、施設の長寿命化を図る。 ・老朽化が進み補修での改善が困難となった場合は、ライフサイクルコストや耐久 性の向上などを考慮した更新を行う。 ※公園機能の転換:社会情勢の変化に伴い、公園に求められる機能は変化している。例えば、高齢化 社会に伴い、広場や遊具中心の公園を緑地や健康器具中心の公園へ転換する検討 も必要である。 プールの廃止 テニスコート移転 健康器具ランド整備 (旧樹木園) スロープ改修 広場整備(災害施設整備) トイレの統廃合 (2箇所を集約) 多目的広場整備 迷路の遊び場改修 更衣室、管理棟 の改修 エントランス メインプロムナード整備 野球場 フェンス改修 遊び場改修 トイレ改修 <各所>公園内案内サイン整備 <全体>園路改修 災害用施設の整備やユニバーサ ルデザイン改修、老朽化施設の更新 のほか、樹木園を健康器具ランドへ の転換やテニスコートの移転、トイ レの統廃合など機能転換等を行っ ている。 検討は、ワークショップ形式の 「羽根木わくわく会議」(H13∼)や アンケートなどで意見聴取しなが ら進めている。 ●羽根木公園【約7.9ha】 開 園:1956 年(S31) 再整備:2005 年(H17∼21・23) <参考:機能転換の例> 羽根木公園再整備(平成17∼23年度)

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5 計画の期間

(1)期間の設定 計画の期間は、本計画で設定する公園の改修目安である60年とし、10年ご との見直しを基本とする。ただし、各種計画等との整合から見直しが必要となっ た場合は、適宜見直していく。 <検討期間60年> 2017 年 2077 年 第1期計画(10年) 第2期計画(10年) 第3期計画(10年) 以降も10年で計画を見直していく。 (2)計画の進行管理 計画の進行状況を確認し、見直しの基礎資料としていくため、毎年の点検、修 繕、改修の実績をまとめていく。 2027 2037 2047 <羽根木公園健康器具ランド>

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6 公園等改修計画

(1)改修目安の設定 開園から長い年月が経過し、公園施設の老朽化が進んでいく中、公園全体を改修 していくためには、財政負担を平準化しつつ、調査に基づく優先度を設定した効果 的な計画が必要となる。しかし、公園は、各種施設で構成されており、公園全体の 改修サイクルを一律に設定することは困難である。そのため、長期経費のシミュレ ーションを行う上では、総務省が示す公園の基本耐用年数の40年を参考に、これ まで、世田谷区が公園各種施設の管理を適正に実施してきた実態を踏まえ、50年 を現行の改修目安として設定した。 今後、本計画により、主要施設の長寿命化や維持管理の更なる効率化(一部予防 保全型による維持等)などを図ることで、改修目安を60年にしていく。なお、改 修や機能転換の際は、公園の現状を踏まえ適切に実施していく。 ただし、国交省の長寿命化指針にもあるように、利用状況等により適宜、安全確 保の視点から前倒し・先送り等の調整を行うものとする。 【使用見込み期間の設定例】(国交省長寿命化指針より抜粋<表―12>) 事後保全型管理におけ る使用見込み期間 予防保全型における 使用見込み期間 処分制限期間が20 年未満の施設 処分制限期間の2倍 事後保全の使用見込 み期間の1.2倍 20 年以上∼40 年未満の施設 1.5倍 40 年以上の施設 1倍 【使用見込み期間】(世田谷区立公園での設定) 40 年以上の施設 1.25倍 1.2倍 (改修目安の算定式) 40 年(基本耐用年数)×1.25 倍×1.2 倍=60年 ※基本耐用年数の考え方(改修目安) 仮に、A公園施設の処分制限期間 (事後保全型管理)が35 年であった 場合、上表の国交省長寿命化指針の表 に当てはめると35 年の 1.5 倍で 52 年 が使用見込み期間(基本耐用年数)となる。しかし、別の施設が処分制限期間の 40 年であった場合は、使用見込み期間の1倍で 40 年となり期間が逆転してしまう。 この逆転を緩和すると共に、世田谷区が適切に実施してきた管理実態を踏まえ、 本計画では、国土交通省の指針をそのまま適用せず、40 年に 1.25 倍した 50 年を 現行(本計画以前)の基本耐用年数(改修目安)として採用した。 公園施設の長寿命化等により、公園の改修目安は60年を原則とする。 1.5 倍 1 倍

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- 11 - ≪改修目安年度の概念図≫ 【改修前】 【改修後】 <世田谷公園第4期改修工事(平成23年度):遊具広場の改修> 0 15 30 45 60 (年) A B C D 40年 経過期間   更新 50年 健 全 度 更新 60年 基本耐用年数(40年) 事後保全型管理の使用見込み期間(現行改修目安) (基本耐用年数の1.25 倍) 予防保全型管理の使用見込み期間(計画策定後改修目安) (基本耐用年数の1.2 倍) 事後保全型管理 予防保全型管理 凡例 全面改修 全面改修

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- 12 - (2)費用平準化の方針 公園新設のピークだった1965年から1980年に開園した公園が、開園後 50年を迎えている(P4 「区立公園等の推移」参照)。これまでは開園後50 年を超えるものが少なかったが、今後、改修時期を迎える公園が急増するなか、 これまでの事業規模では改修が滞ることが予想される。一方で、区の財政状況は、 生産人口が伸びず、税収、歳入の増加が見込めないことから、今後も、財源確保 は厳しい状況になると予想される。 このような状況のなか、適正に公園を維持管理していくためには、公園施設の 長寿命化を図ると共に、維持改修費用を平準化させなくてはならない。これによ り、耐用年数を大幅に超過する公園を無くし、公園の安全性を確保していく。 <50年を改修目安とした場合> <60年を改修目安とした場合> ◆1955年から65年までの公園新設は比較的少ない、改修目安を60年に設 定し、前倒し等を実施することにより、計画的な改修が実現可能となる。ただ し、改修目安を10年延長させるには、一定の維持管理費用の増額を要する。 0 500,000,000 1,000,000,000 1,500,000,000 2,000,000,000 2,500,000,000 2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 2055 2060 2065 0 500,000,000 1,000,000,000 1,500,000,000 2,000,000,000 2,500,000,000 2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 2055 2060 2065 2070 2075(年) (年) (円) (円) ←平準化 (※面積増は未想定) ←50年目安(平準化) ←60年目安(平準化) (※面積増は未想定) 前倒し 先送り 平準化前概算改修費用(5年平均経費) ■ 平準化後概算改修費用(5年平均経費):改修に要する経費の平均額 (H27)(H32) (H37)(H42) (H47) (H52)(H57)(H62)(H67)(H72)(H77) (H27)(H32) (H37)(H42)(H47) (H52)(H57)(H62)(H67)(H72)(H77)(H82)(H87)

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- 13 - H28 H29 H30 H31 H32 H33 H34 H35 H36 H37 H38 実施 予定 予定 予定 予定 予定 予定 予定 予定 予定 予定 1 希望丘公園 18,656 6000㎡ 6000㎡ 2 世田谷公園 78,957 5000㎡ 照明工事 3 赤松公園 6,921 6000㎡ 4 こどものひろば公園 19,239 6000㎡ 6000㎡ 5 玉川野毛町公園 38,051 7000㎡ 7000㎡ 7000㎡ 6 きたみふれあい広場 38,824 設備工事 7 次大夫堀公園 36,567 4000㎡ 4000㎡ 4000㎡ 8 瀬田農業公園 5,305 5300㎡ 9 喜多見公園 6,802 6800㎡ 10 駒沢緑泉公園 14,829 6000㎡ 5000㎡ 11 大蔵三丁目公園 15,223 5000㎡ 6000㎡ 12 岡本公園 12,431 13 等々力渓谷公園 30,210 14 世田谷城阯公園 3,835 15 若林公園 14,457 16 大蔵運動公園 112,816 17 丸子川親水公園 5,547 18 兵庫島公園 65,729 19 ぽかぽか広場 9,219 20 羽根木公園 79,650 21 上野毛自然公園 9,239 22 野川緑地広場 9,970 23 将軍池広場 5,030 24 小泉公園 5,289 25 二子玉川公園 62,410 26 下馬中央公園 11,410 27 瀬田四丁目旧小坂緑地 9,459 28 上用賀公園 10,033 29 多摩川玉川公園 28,706 30 多摩川遊園 117,152 31 宇奈根公園 32,893 32 大蔵第二運動公園 40,030 33 多摩川二子橋公園 175,908 優先度 公園名 面積 (小数点以下切捨て) (3)公園等の改修計画 1)大規模公園改修 大規模公園は、園路舗装や設備など延長、面積の大きい施設も多い。部分改修や長寿命化だけでは対処しきれない状況もある。全面改修を実施していくためには、調査点検に基づく優先度 を設定した計画的な改修を実施していかなければならない。改修目安の60年で、現状の大規模公園を改修していくには、年間約11,000㎡相当分の改修が必要となる。また、優先度に ついては、これまでの改修実施状況や巡回点検等を基に、老朽化の進行度合いなどを参考に順位を設定した。 <大規模公園改修予定表> 見直し

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- 14 - 2)緑道改修 緑道についても、園路舗装や設備など延長の長い施設が多い。大規模公園と同様に全面改修を実施していくためには、調査点検に基づく優先度を設定した計画的な改修を実施していかな ければならない。改修目安の60年で、現状の緑道を改修していくには、年間約340mの改修が必要となる。また、優先度については、これまでの改修実施状況や巡回点検等を基に、老 朽化の進行度合いなどを参考に順位を設定した。 <緑道改修予定表> 3)その他の公園等 その他の公園等(540箇所)については、中規模以上の公園(298箇所)を改修目安の60年で改修していく。その場合、年間約5,000㎡相当分の改修が必要となってくる。優先 度は、これまでの改修実施状況や巡回点検等を基に、老朽化の進行度合いなどを参考に次の予定表に示す数値を標準として順次実施していく。 なお、ぽけっと公園、都市林、遊び場などは、部分改修の積み重ねで全面改修していくこととする。 <その他の公園等改修予定表> H28 改修 H29 改修 H30 改修 H31 改修 H32 改修 H33 改修 H34 改修 H35 改修 H36 改修 H37 改修 H38 改修 実施 予定 予定 予定 予定 予定 予定 予定 予定 予定 予定 1 烏山川緑道 6989.9m 165m 2 北沢川緑道 4263m 185m 3 蛇崩川緑道 2990m 340m 200m 200m 190m 340m 350m 340m 350m 350m 250m 4 玉川上水緑道 499m 150m 5 滝下橋緑道 306m 150m 156m 6 玉川上水第二緑道 426m 100m 7 喜多見緑道 356m 8 目黒川緑道 506m 9 呑川緑道 1152.6m 10 谷川緑道 365m 11 宇奈根下河原緑道 235m 12 鎌田前耕地緑道 247m 13 喜多見まえこうち緑道 283m 14 野川緑道 718m 15 野川第二緑道 157m 16 九品仏川緑道 736m 合計 20229.5m 350m 340m 350m 350m 346m 340m 350m 340m 350m 350m 350m 累計 ― 350m 690m 1040m 1390m 1736m 2076m 2426m 2766m 3116m 3466m 3816m 緑道名称 延長 現時点 優先度 その他の公園数(全数) 対象公園数(中規模以上の公園) 改修予定公園数/年間 公園改修面積/1公園 必要改修面積計/年間 540箇所 298箇所 3∼5箇所 約1,000∼1,700㎡ 約5,000㎡ 見直し

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- 15 - (4)計画の前倒し・先送りの方針 現在、職員による日々の日常点検と月1回の定期点検により、公園施設の老朽 化や安全性の点検確認を行っている。また、今後、専門業者による定期点検を実 施する予定である。 これらの点検等により、公園施設の老朽化度合いや安全性の課題などが確認さ れた場合は、その結果を基に計画の前倒しや先送りを検討する。また、公園の新 設費用とのバランスを考慮し、先送りした場合でも、安全性が損なわれることの ないよう、施設の健全度や利用頻度などを十分に確認し、総合的に判断していく。 (5)整備改善に向けた視点 本計画の策定にあたり、改修費用の軽減や施設の長寿命化を実現するため、今 後、安全性等を勘案した上で、次の整備改善(費用軽減策)を検討し、公園や緑 道の改修整備に採用していく。 (6)その他の検討事項 ■植栽の検討 生物多様性や長期的な維持管理等を考慮した植栽計画の検討が必要である。 ■予防保全型管理の拡大 本計画で選定した3施設(遊具、トイレ等、がけ・擁壁)のほか、安全性や 防犯性の観点から、重要性が増す施設があれば、予防保全型の管理に切り替え るための調査研究を行う必要がある。

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7 施設長寿命化更新計画

遊具等の長寿命化更新計画

(1)はじめに 遊具は、子どもが楽しく遊べる環境をつくるための基本となる施設である。世 田谷区の公園等にも、約1,500基の遊具が設置されており、日々、多くの子 どもたちが利用している。また、健康増進を目的とした健康器具の設置も進めら れている。 その遊具等を安全に維持していくためには、構造や劣化などを要因とする物的 ハザードの発見・除去を目的とした安全点検や補修・更新などを計画的に行い、 維持管理の履歴を記録・保管することが必要である。 (2)施設の現状 平成27年度に実施した北沢地域の遊具等の専門点検では、約17%の遊具等 に大小何らかの問題点が確認されている。このデータ(割合)を全地域でも同率 で確認されると想定した場合、問題点のありそうな遊具等は、年間約250から 300基になる。 また、北沢地域で問題点が確認された遊具のうち、2割程度に劣化が確認され ている。これを全地域に当てはめると、年間50∼60基程度の遊具等の劣化が 確認されると推定される。 (3)遊具等長寿命化更新の方針 遊具等の重大事故を無くし、子どもが安全に楽しめる環境を確保するため、遊 具等の点検を強化し、適切な修繕を実施することで長寿命化や健全度の保持を図 る。また、計画的な更新を行うことで、施設が一斉に劣化することを防ぎ、使用 中止期間等を短くするなどサービスの低下を招かないように努める。 ◎年1回の専門点検を実施する。 ◎適正な修繕を行うことで、予防保全型の管理による長寿命化を図る。 ◎更新時には、耐用年数の長い遊具等の採用を検討する。

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- 17 - (4)標準耐用年数(使用見込み期間) 遊具の更新時期の検討や点検に活用するため、標準的な耐用年数を次表に示す。 なお、耐用年数は、「補助金等に係る予算の適正化に関する法律施行令」第14条 の規定に基づく処分制限期間をもとに使用見込み期間を設定する。ただし、この 標準耐用年数(使用見込み期間)はあくまで標準値であり、設置場所や使用頻度 で当然、劣化速度は異なってくる。 <標準耐用年数表> 施設分類 施設名称 処分制限期間 使用見込み期間 上下動系遊具 シーソー(木製) 10年 20年 揺動系遊具 ブランコ 15年 30年 振動系遊具 スプリング遊具、リンク遊具 10年 20年 滑走系遊具 すべり台 15年 30年 登はん運動系遊具 ジャングルジム 15年 30年 回転系遊具 グローブジャングル 15年 30年 懸垂運動系遊具 雲悌・鉄棒 15年 30年 砂場 砂場(コンクリート枠) 20年 30年 砂場(木製枠) 10年 30年 複合系遊具 複合遊具(コンクリート) 20年 30年 複合遊具(スチール) 15年 30年 複合遊具(木製) 10年 20年 平衡運動系遊具 平均台 10年 20年 ステップ遊具(木製) 10年 20年 ステップ遊具(合成樹脂) 15年 30年 木馬系遊具 置物(FRP) 10年 20年 置物(コンクリート) 20年 30年 その他遊具 ネット遊具 15年 30年 【国土交通省公園施設長寿命化計画策定指針案より抜粋】 使用見込み期間は、国交省の長寿命化指針によると処分制限年数が20年未満 であれば事後保全型で2倍、予防保全型で2.4倍、20年以上40年未満であ れば事後保全型で1.5倍、予防保全型で1.8倍と定められている。

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- 18 - (5)点検方法 安全点検は、維持管理全体の中で最も基本的な作業である。これまでは、職員 による毎月の点検と一斉定期点検を実施してきたが、より専門的な観点で遊具の 状況を把握するため、今後は、一斉定期点検を専門業者による点検に切り替えて いく。 <日常点検> 職員が目視や触診などを行い、部材の磨耗や脱落が無いかを確認するとと もに、ボルトの緩みを締め直すなどの対応を行う。 <一斉定期点検> ブランコやすべり台の支柱部分など、重要な部材についてテストハンマ ーによる打診を行うほか、点検調査票に基づく入念な点検を行う。 <専門点検> 『公園施設製品安全管理士』および『公園施設製品整備技士』と同等の資格を 有するものによる点検で専門業者への委託とする。 ※なお、いずれの点検も、『遊具の安全に関する基準』(社団法人日本公園施 設業協会)に基づき実施する。 <遊具点検実施状況 左:安全領域確認 右:挟み込み確認> ■点検技術の向上 遊具等の安全性を常に保っていくためには、職員による日々の巡回や日常 点検が基本となる。そのためにも、職員の技術力向上が的確な点検を実施す る上で重要となる。今後も引き続き、技術の継承や専門講習会への参加など を推進していく必要がある。

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- 19 - <日常点検票 様式> 平成 年 月 日 ∼ 年 月 日 1 2 3 4 5 6 S ・ H   年 月 ・不明 ・不明 重要度 A 1 2 3 4 5 6 ① 各 部 ◎ ◎ ② 基 礎 ◎ ③ 周 辺 ◎ 整理番号 身体に触れる部分に鋭利な状態はないか ※本票は、6回の日常点検に使用できます。実施記録欄の該当する数字“○”印を付け、横に実施した日付を記入してください。 特記事項(利用時の状況、人気度) 補修等履歴メモ ※チェック欄には、異常がなければ“○”を、異常があれば“×”印を記入し、備考欄もしくは写真欄に異常の状況を記入してください。 施設写真/略図 実施記録 1回目       / 6回目       / 2回目       / 3回目       / 4回目       / 点検者 公園等の名称 部位 点検内容 チェック欄 備考(気づいた点) 担当者        日  常  点  検  票       点検期間 遊具名/主材質 回数  金属・木質・樹脂・他 所長 5回目       / (遊具ごとに定められた)安全領域内に、大きな凹凸や石など はないか ( 世田谷 ・ 北沢 ・ 玉川 ・ 砧 ・ 烏山 ) 公園管理事務所 チェック欄 共 通 項 目 コンクリート基礎が露出していないか ①設置面にすり付けら れているか ②ひび割れしていないか 劣化や固定不良によるぐらつきや変形はないか 設置年月日/製造社名 備考

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- 20 - (6)修繕、更新、長寿命化の考え方 1)一般的な修繕内容 遊具等の素材等から、想定される修繕項目と参考更新目安を次表に例示した。 また、遊具の消耗部材の交換は、都市公園における遊具の安全確保に関する指 針(改訂版)を参考にしている。 なお、修繕は、遊具等の点検結果に基づき、次表や「遊具の安全に関する基 準」などを参考に実施するものとする。 <素材別修繕項目表> 素 材 主な修繕内容 参考更新目安 コンクリート 割れ、欠け部へのモルタル充填等 4∼5年 木材 割れ、欠け部へのパテ充填等 4∼5年 スチール タッチアップ塗装、構造部材以外の局 所的な修繕等 5年 アルミ ステンレス もらい錆の除去、防錆処理 5年 FRP 磨耗、欠損部の再造形等 2∼5年 <消耗部材交換表> 遊具名称 消耗部材 参考更新目安 ブランコ 吊り金具・チェーンなど 3∼5年 回転軸 3∼5年 スプリング遊具 スプリング 5∼7年 グローブジャングル 軸受け 5∼7年 ネット遊具 ネット 3∼5年 ロープ 3∼5年 ワイヤー入りロープ 7∼10年

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- 21 - 2)更新の方法 遊具の耐用年数は、各遊具により異なるが、平成27年に実施した調査結果 から概ね年間50∼60基の更新等が必要になると予測される。 なお、遊具の更新に際しては、公園の規模、地域の年齢構成、遊び場の分布、 利用状況やニーズを踏まえた上で、利用対象の子どもの遊びを想定し、種類や 各部の寸法などを決定する必要がある。 3)遊具の長寿命化の考え方 公園の魅力を損なわないことを前提にしつつ、遊具の更新時には耐用年数の 長い遊具の採用や健康器具への機能転換なども検討する。 将来的には、遊具点検の結果に基づく、定期的な修繕等による長寿命化を図 ることで、年間40基程度更新していく。 <スプリング遊具> <リンク遊具> ※消耗部材の長寿命化(スプリングから無給油ベアリングへの変更) <健康器具>

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- 22 - (7)計画のフロー ■物的ハザードの発見から本格的な措置までの流れ 【評価】① 全体的に劣化がみられ危険。部分修理等での対応では安全が確保できない。(撤去・交換)使用停止 ② 部 分的に不具合があり危険。業者による部分修理が必要。(業者修理)使用停止  ③ 軽微な不具合があるが、事故に直 結するものではなく直営補修により安全が確保できる。(直営補修)一時使用停止 ④ 標準使用期間を超えており、経 過観察の必要がある。 ⑤異常なし。 使用再開 撤 去 継続使用 修 理 移 設 更 新 ※リスクとハザードに対する考え方を踏まえて 遊具の安全性、強度、経済性、利用状況 直営補修 使用停止/補修 (一部・全体) 異常あり ※数字は評価数値。 必要に応じて 精密点検 地域住民等 からの連絡 社会的な 耐用年数などを総合的に判断 標準使用期間を 超えている 全体的、部分的に劣化 ④ 不具合があり危険 ① ② 日常点検 定期点検 異常の有無 ボルトの増締めなど その場対応可能な措置 ③ ⑤  総合的な判断※ (本格的な措置の方針) 継続使用 異常の有無 経過観察 異常なし 異常あり 継続使用 異常なし 専門点検

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- 23 - (8)その他の検討課題 ■利用者、地域住民への普及啓発 遊具に関わる事故を未然に防ぐためには、遊具の利用状況を踏まえた上で、 公園管理者と利用者との間で、遊具の安全確保のための共通の認識を持つこ とが重要である。 遊具をより安全に管理するためには、安全で楽しい遊び方について普及啓 発を行う必要がある。なお、事故防止のための指導に当たっては、子どもの 遊びは本来自由で自発的なものであり、遊びの価値を十分に勘案し、過度に 制約的にならないように注意する。 ■遊具の適正利用表示 遊具の近くに、危険な利用方法や行動、服装など、子どもと保護者が正し い遊具の利用を知ることができる表示等を行うことが必要である。 <パンフレット:公園でたのしくあそぼう> ※区内小学校等に毎年夏休み前に約6,500 部配布している。

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トイレ等建築物の長寿命化更新計画

(1)はじめに 公園のトイレは、公園利用者の使用のほか地域の人が外出や散歩の際にも使 う利用頻度の高い施設である。一方、「安全・安心まちづくり推進要綱」(警察 庁)では、“危険の大きい場所になりがち”とされており、防犯のための見通し 確保や照度の基準などが示されている。 トイレを安全・快適に利用してもらうために も、老朽化が進むトイレを計画的に更新してい くとともに、現代的な課題である便器の洋式化 や照明の追加(LED化)などの修繕に取り組 んでいく必要がある。 (2)施設の現状 区立公園内のトイレは、平成28年4月現在で235基(河川敷の仮設トイ レ含む、茶室等の建物併設除く)あり、構造もFRP造や鉄筋コンクリート造 など様々である。 平成27年度に実施した公園トイレ調査では、41基が処分制限期限を過ぎ ており、現時点での劣化の状況を踏まえると今後10年以内に50から60基 程度の建替え等を検討する必要がある。 また、トイレ以外の建築物(二子玉川公園ビジターセンター等)についても、 定期的な点検調査が必要である。 <八幡山かまのくち緑地> <若林公園> ≪トイレ構造別一覧表≫ 平成27年度トイレ調査結果より 構 造 種 別 内 訳 数量 パネル系構造 Al/St サンドイッチ、GRC 合成 69 コンクリート系構造 PC 造、RC 造 89 鉄骨造 S 造 45 その他構造 FRP 造、木造 11 分類外 仮設、工事中 21 合計 235

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- 25 - (3)トイレ等建築物長寿命化更新の方針 トイレ等建築物の安心・安全な利用を確保していくため、点検結果に基づく 修繕を実施し、施設や設備の長寿命化を図る。また、建替え時には耐用年数の 長い構造を採用し、建替え目安を延長させる。 ◎10年に1回の健全度調査(トイレ)及び3年に1回の建築物定期点 検(対象5施設(P25))を実施する。 ◎適正な修繕による施設等の長寿命化を図る。 ◎照明設備のLED 化や灯具の追加、便器の洋式化に計画的に取り組む。 ◎トイレの建替え時には耐用年数の長いコンクリート系構造の採用を 検討する。また、ユニバーサルデザインに配慮する。 ◎小規模トイレのレンタル化(費用の平準化)を検討する。 (4)標準耐用年数 トイレの建替え時期を検討するため、標準的な耐用年数を次表に示す。なお、 標準耐用年数(使用見込み期間)は、長寿命化指針の処分制限期間等をもとに 設定する。ただし、この標準耐用年数は、あくまで標準値であり設置場所や使 用頻度などにより異なる。 <トイレ等建築物の標準耐用年数> 構 造 種 別 内 訳 処分制限 期間 使用見込み 期間 コンクリート系構造 PC 造、RC 造 50年 62年 ブロック造 ブロック 41年 51年 鉄骨造 S 造 30年 45∼54 年 パネル系構造 Al/St サンドイッチ、GRC 合成 24年 36年 プレハブ構造 プレハブ 22年 33年

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- 26 - (5)点検・調査方法 公園トイレは、毎日清掃(日常点検)を行っており、施設の不良箇所の確認は 随時行っている。また、職員による巡回点検も実施してきていることから、トイ レの健全度調査は、10年に1回を原則とする。また、建築物定期点検は、次の 5つの建築物が対象となり、建築基準法の規定から3年に1回の点検を実施する。 <建築物定期点検対象建築物> ・二子玉川公園ビジターセンター ・世田谷公園管理棟 ・羽根木公園管理棟 ・玉川野毛町公園管理棟 ・砧公園管理事務所 <日常点検> 清掃業者が清掃時に不具合を確認し、落書きや破損を見つけた場合は、 応急処置を行い、その後、不具合内容を通報し区が必要な修繕を実施して いる。 <巡回点検> 職員による巡回点検、設備の不具合や破損の有無を目視で点検している。 <健全度調査> 専門業者によるトイレの健全度調査で本計画の改訂時期に合わせ実施す る。劣化調査(壁面・壁、屋上、床、設備)、安全度調査(見通し等)、快 適度調査(落書き等)を専門的な視点で調査する。 <建築物定期点検> 建築基準法第12条第2項に基づき、建築物の損傷、腐食その他の劣化 の状況を定期的(3年に1回)に点検し記録する。点検者は建築士などの 資格を有したものが実施する。 ※詳細は、「公共施設保全の手引き」(施設営繕第一課)を参照 <トイレ健全度調査(平成27年報告書)>

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- 27 - (6)修繕、更新、長寿命化の考え方 1)一般的な修繕内容 ①想定される修繕方法(劣化補修、設備劣化、再塗装) <躯体等の劣化補修> 劣化内容 修繕方法 コンクリートひび割れ(浅) エポキシ樹脂充填工法 外 (深) U カットエポキシ樹脂充填工法 外 屋根劣化 アスファルトシングル葺き、ウレタン系塗膜防水 外 パーティション劣化 部材交換 外 ドア劣化 部材交換 外 床劣化 床材交換、欠け部補修 外 <設備劣化> 劣化内容 修繕方法 屋内照度不足 照明交換(LED 化) 外 屋外照度不足 LED 照明追加、照明交換(LED 化) 外 給排水設備の破損等 部材交換 外 緊急装置(アラーム等)の不具合 部材交換 外 <再塗装> 劣化内容 修繕方法 外壁塗装(コンクリート面) 打放し仕上げ(落書対策処理) 外 内外壁塗装(その他壁面) 防水型複層塗装(落書対策処理) 外 ②便器の修繕(洋式化) 生活スタイルの変化から、特に若い年齢層が和式便器を使う機会が減っ てきている。かつては、衛生面の課題から屋外での洋式トイレの設置は控 えていたが、清掃回数の増量やきめ細かい維持管理の実践により、改善さ れてきた。また、ユニバーサルデザインの観点からも、便器の洋式化は望 ましい。 このような中、これまでも、新設、建替え時には 便器の洋式化に取り組んできているが、今後は、修 繕でも優先度を設定した計画的な対応を行ってい くことで、洋式化をスピードアップさせる。 <優先度設定の考え方> 便器の洋式化は、物理的な制約がある場合、車いす利用者用(洋式便器) の共用トイレが併設されている箇所及び建替え計画の有無などを考慮し、優 先的に修繕に取り組む箇所を設定する。

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- 28 - 【物理的な制約】 ・躯体と便器が一体構造(一体型成型トイレ等) ・ブース内外の空間不足(パーティション変更、ドアの内外開きの変更等の可否) 【建替え計画との整合】 今後、10年以内に建替えが必要とされているトイレは、便器の耐用年 数との関係から修繕対応とせず、建替えで対応する。また、新設間もない トイレについても、優先度を下げる。 <洋式化を推進する公園と対象個数> 前頁<優先度設定の考え方>を基に、次表に示す90基の便器の洋式化を 東京2020大会までに集中的に取り組む(利用状況や便器の劣化度合いな どを参考に年間30基程度の便器交換を目指す)。なお、優先交換箇所の完 了後は、年間9箇所程度の便器を洋式化することで、建て替えによる洋式化 と合わせ、概ね全ての便器を計画期間10年間で洋式化する。 <大規模公園> 公園名 数量 公園名 数量 1.小泉公園(東側) 1 6.大蔵運動公園 7 2.世田谷公園・更衣室下 2 7.岡本公園 2 3.若林公園 2 8.次大夫堀公園 3 4.瀬田農業公園 1 9.将軍池広場 1 5.等々力渓谷公園・庭園 2 大規模公園9 箇所 21 <世田谷地域> 1.上馬公園 2 8.南台公園 1 2.上馬東公園 1 9.山下公園 2 3.桜公園 1 10.山下西公園 2 4.桜丘こぶし公園 1 11.烏山川緑道 1 5.世田谷丸山公園 2 12.経堂児童遊園 2 6.西原公園 2 13.桜丘三丁目児童遊園 1 7.弁天公園 1 世田谷地域13 箇所 19 <北沢地域> 公園名 数量 公園名 数量 1.赤堤けやき公園 2 3.弁天児童遊園 2 2.北沢五丁目児童遊園 2 北沢地域3 箇所 6

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- 29 - <玉川地域> 1.奥沢西公園 1 8.深沢四丁目公園 1 2.奥沢二丁目公園 1 9.用賀公園 1 3.上用賀三丁目公園 1 10.用賀二丁目公園 1 4.世田谷新町公園 1 11.瀬田東広場 1 5.瀬田三丁目公園 1 12.玉川台広場 2 6.中町二丁目公園 1 13.はなみずき広場 1 7.東玉川公園 1 玉川地域13 箇所 14 <砧地域> 1.石井戸公園 1 11.成城さくら公園 1 2.宇奈根東部記念公園 1 12.西経堂第二児童遊園 1 3.宇奈根龍王公園 1 13.みやっぱら公園 1 4.宇奈根渡し場道公園 1 14.砧八丁目児童遊園 1 5.笠森公園 2 15.成城五丁目猪俣庭園 1 6.鎌田二丁目南公園 1 16.きたみふれあい広場 2 7.観音公園 1 17.成城八丁目広場 2 8.喜多見まちかど公園 1 18.祖師谷ぞうさん広場 1 9.砧町公園 1 19.鎌田1−6遊び場 1 10.草山公園 1 砧地域19 箇所 22 <烏山地域> 1.上祖師谷七丁目公園 1 4.希望丘東公園 1 2.北烏山えのき公園 1 5.八幡山西公園 1 3 北烏山九丁目公園 2 6.八幡山三丁目公園 2 烏山地域6 箇所 8 <合計> 対象箇所 数量 対象基数 数量 公園数 63 便器数 90 ③設備修繕(照度不足の解消) 「安全・安心まちづくり推進要綱」(警察庁)では、トイレの平均水平面照度 は概ね50Lux以上とされている。平成27年度に実施した健全度調査に 基づき、年間15箇所程度のトイレ照明の交換や追加を行っていく。また、 交換等に際しては、LED 化を推進する。

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- 30 - 2)トイレの建替え計画 ①公園トイレの標準タイプの設定 トイレを建替える際に採用するタイプは次を標準とする(規模の大きいト イレ除く)。 <建替トイレの分類> (A)男性+女性+車いす使用者用(RC 造・約17.5㎡) (B)男性(小)+車いす使用者用(RC 造・約9㎡) (C)車いす使用者用 (RC 造・約6㎡) (D)簡易型車いす使用者用 (S造・約3㎡)

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- 31 - ②建替え等の方法 公園トイレの建替え・改修は、長寿命化へ移行させる前段階として、今後1 0年は、年間で5∼6基の建替え等を目標に行っていく。対応方法としては、 〔Ⅰ〕トイレ単体の建替え・改修、〔Ⅱ〕公園改修に併せた建替え等、標準タ イプ(D)簡易型車いす使用者用トイレの〔Ⅲ〕リース化などとする。 今後10年で建替え・改修が必要なトイレ(公園名)一覧 【〔Ⅰ〕トイレ単体の建替え・改修又は〔Ⅱ〕公園改修時の建替え対象】 公 園 名 三軒茶屋公園 希望丘記念公園 八幡山かまのくち緑地 【世田谷地域】 石仏公園 小泉公園(西側) こどものひろば公園(野球場側) 駒繋公園 したのやばし公園 世田谷公園(野球場脇) 世田谷公園(どんぐり) 子の神公園 池尻北広場 世田谷天祖神社広場 【北沢地域】 赤松公園 北沢公園 桜上水公園 代田五丁目公園 代田北広場 【玉川地域】 奥沢公園 権蔵橋公園 新町南公園 玉川台公園 等々力渓谷公園 等々力八丁目公園 深沢西公園 奥沢六丁目緑地 馬事公苑前緑地 【砧地域】 大蔵運動公園(駐車場) おっこし記念公園 希望丘公園 希望丘南公園 成城さくら公園 田直公園 富士見公園 山野公園 【烏山地域】 上祖師谷神明公園 上祖師谷四丁目公園 上祖師谷五丁目公園 烏山公園 北烏山三丁目公園 北烏山九丁目公園 給田西公園 西之谷公園 八幡山公園 八幡山三丁目公園 松沢公園 松葉山公園 山下こども公園 計45箇所

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- 32 - 【〔Ⅲ〕リース対応による建替え検討対象】 地域 公 園 名 世田谷 上馬北公園 長島大榎公園 下馬公園 向天神橋公園 下馬二丁目広場 太子堂八幡広場 北沢 羽根木二丁目公園 松原つみき公園 玉川 奥沢子安公園 尾山台公園 天神公園 等々力七丁目公園 中町四丁目公園 深沢中村公園 用賀南公園 深沢7−14遊び場 砧 西山野公園 船橋二丁目公園 成城八丁目広場 祖師谷ぞうさん広場 鎌田1−6遊び場 烏山 南烏山りんれい広場 計22箇所 3)トイレの長寿命化の考え方 建替え時には、可能な限りコンクリート系構造(RC 造)にしていく。施設 の長寿命化や適切な修繕を行っていくことで更新目安を60年にしていき、将 来的には、年間3基程度の更新としていく。 (7)その他の検討課題 ■統廃合の検討 区の「公園設計の手引き」では、トイレは半径250mに1箇所あるこ とが望ましいとしている。近年では、トイレを一般開放するコンビニエン スストアなども増えてきており、公園トイレの公衆的な役割は小さくなっ ている。また、周辺環境の変化から、住宅地内の小規模公園では再建築が 難しい場合もある。今後は、次に示す公園トイレ位置図や利用実態なども 踏まえ、トイレの統廃合なども検討していく必要がある。 ■敷地の整理について 数十年前に設置された公園では、本来必要な道路後退等が済んでいない ものや権原が整理されていないものもある。建替えを促進するためにはこ れらの課題を整理する必要がある。 ■設計工事の効率化 公園の景観面に配慮しつつも、躯体や構造などをある程度標準化し、設計 費用及び建築関連手続きの作業手間を軽減させる必要がある。 ■見通しの確保 平成27年度調査に基づき、見通しに課題のある公園は、公園改修時や修 繕等で解消に努める。

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がけ・擁壁の長寿命化管理計画

(1)はじめに 広島土砂災害(平成26年)など大規模な土砂災害により、住民の生命や財 産が失われる事態が発生している。広島での事例に限らず、集中豪雨や地震な どは、各地で発生しており、これまで安全と思われていた斜面においても、警 戒が必要となってきている。 世田谷区の公園等も、土砂災害(特別)警戒区域に指定される自然斜面(が け)や急傾斜地崩壊危険箇所の人工斜面(擁壁)がある。住宅に接する斜面等 も多く、公園に接する住民の安全・安心を確保していくためにも、維持管理を 徹底していかなければならない。 ■ 急傾斜地崩壊危険区域の指定の要件 ■ ■ 土砂災害警戒区域等の考え方 ■ 「東京都 平成 26 年度版 土砂災害防止法住民説明会用資料」より 斜面勾配 30度以上 高さ 5m以上 急傾斜地崩壊危険区域 急傾斜地 誘発助⻑区域 誘発助⻑区域

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- 35 - (2)現状 成城・大蔵・岡本など、国分寺崖線の自 然斜面にある公園が土砂災害(特別)警戒 区域に指定されている。手付かずの緑地も あり、樹木自体は健全なものが多いものの、 老木も多く存在する。 また、擁壁等の人工斜面については、各 地域に点在しており、整備後数十年が過ぎ る擁壁もある。これらの擁壁は職員による 日常点検は行ってきているが、継続的な専 門点検・検査等は実施してきていない。 <成城付近の土砂災害(特別)警戒区域> (3)対応の方針 「世田谷区がけ・擁壁等防災対策方針」に基づき、健全度調査等を実施する ことで、調査に基づく適切な維持管理を実践し施設の長寿命化を図る。 そのためには、土砂災害(特別)警戒区域及び急傾斜地崩壊危険箇所につい ては、毎年、専門点検を実施し、構造物の健全度や法面等の変化を点検する必 要がある。また、点検の結果、必要に応じて精密点検を適宜実施していく。 ◎日常点検に加え、年1回の専門点検を実施する。 ◎適正な修繕を行うことで、施設の長寿命化を図る。

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- 36 - (4)点検方法 がけや擁壁の崩壊を防ぎ区民の安全を確保するには、定期的な点検による微 妙な変状(予兆)を発見できるかがカギとなる。これまでは、職員による日常 点検を行ってきたが、これに加え専門業者による年1回の定期点検(健全度調 査)を行い、施設の安全確認をさらに強化する必要がある。また、点検結果は、 データベースに継続的に保存することで、経年変化を確認していくこととする。 <日常点検> 斜面地崩壊や倒木被害を予防するため、がけ崩れの発生の目安となる不自 然な樹木の傾きなどを職員が目視で巡回点検を行う。 <定期点検> 過去の斜面崩壊の履歴を調査し、崩壊の履歴があった場所は、要監視箇所 として点検を強化する。また、定期点検においては専門業者により次の各項 目を点検する。 なお、がけ・擁壁の周辺地域で土地開発があった場合などは、法面の安 定に影響を与える場合があることから点検に当たっては留意する。 【法面】植生変化・雑草木の繁茂、法面等のひび割れや湧水の濁りなど 【擁壁】ブロック目地の開き、壁面のクラックやハラミなど (5)補修・補強・長寿命化に関する考え方 がけ・擁壁については、更新に多額の費用がかかるため、点検と修繕を定期 的に実施することで長寿命化を図る必要がある。また、劣化の程度によっては、 補強工法の実施を検討する。 擁壁の修繕は、現地の立地や劣化状況などにより対応が異なるが、対応方法 を参考として次表にまとめる。また、がけ・擁壁の更新及び補強対策は、「道 路土工 擁壁工指針」及び「道路土工 切土工・斜面安定工指針」(共に(社) 日本道路協会)などに基づき、適切な工法選定を行わなければならない。

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- 37 - ≪擁壁補修例≫ 概 念 図 内 容 目 地 詰 め ・ 据 え 直 し 工 目地詰めは、軽微なクラックや目地の 開きの補修を目的とする。雨水の浸透 や鉄筋類の防錆などに効果がある。セ メントモルタルや樹脂系のものがあ る。また、据え直しはブロックのずれ の原因を解消し、ブロックを据え直す。 沿 え 打 ち 工 擁壁のクラックやハラミ等を押さえる ことを目的とする。目地詰めと格子枠 工との中間的なもの。表面を化粧型枠 等で修景することも可能。水抜きの確 保と沿え打ち部と既存擁壁の密着に留 意する。 格 子 枠 工 基礎が無事で擁壁が不安定である場合 の補強方法。グランドアンカーと併用 する場合もあり、吹付枠工と現場打ち コンクリート枠工がある。

<法面補強実施例∼狐塚古墳緑地(H26)∼>

■長繊維補強土工施工例■ ■施工3 ヶ月後■ (6)その他の検討課題 がけの多くが、国分寺崖線上にあることから、貴重な自然林の保全と両立する補 強工法を検討する必要がある。 ■ ブロックのずれ ■ 目地の開き 目地詰め ■ ■ ハラミ 沿え打ち ■ ■ ハラミ 格子枠 ■

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公園照明灯

LED 化の取組み方針

(1)はじめに 「水銀に関する水俣条約」への批准が決定されたことにより、2020年以降 は、水銀灯の製造や輸出入が原則禁止され、水銀ランプが確保できなくなる。一 方、区では「ECOステップせたがや」の取組みとして、環境負荷の軽減やエネ ルギー消費量の削減に努めており、環境に配慮した公共施設整備を推進している。 公園照明灯は、夜間の防犯性を高める基本的な設備であり、引き続き、公園灯 の適正配置や照度の確保と共に長期間の不点を起こすことない適正な維持更新 が必要となる。また、省エネルギー化や温室効果ガス削減のためにも、水銀灯か ら、高効率のLED灯への転換が必要となってきている。 (2)設備の現状 区立公園内にある照明灯は、平成28年4月現在で約2,800灯あり、次表 のとおり、そのほとんどで水銀ランプを使用している。 一般的に、水銀灯の期待寿命は12,000時間とされており、11時間程度 の点灯で換算すると約3年程度でランプ交換が必要となる。一方、LEDランプ の標準的な期待寿命は40,000時間(10年)∼60,000時間(15年) とされており、水銀灯と比較して4倍から5倍は長寿命と言われている。 <公園灯の現状> 【平成28年現在】 公園照明灯 総数 内 訳 割 合 2,841 水銀ランプ 2,010 71% LEDランプ 166 6% その他 665 23% 【LED化への課題】ランプをLEDにするには灯具や安定器等をLEDユニット に交換する必要があるため、現状の水銀灯のランプ交換のみ の事業費では、LED灯への交換が滞る可能性がある。 (3)LED 化の取組み方針 経費削減と省エネルギー化を実現するため、既存の水銀灯の全てをLEDの想 定交換サイクル(最大期待寿命)である15年を目安にLED灯に更新していく。 ◎期待寿命40,000時間以上のLEDランプを使用し長寿命化を図る。 ◎現状の照度分布を考慮し、灯具交換に伴い照度不足とならないよう努める。 ◎LED灯に交換した場合は、電力の契約変更を行い光熱水費の軽減を図る。 ◎トイレのある公園は、トイレ内照明も併せてLED化していく。 (4)維持点検 LED化した灯具は公園灯台帳に記録し、次の交換時期の参考としていく。ま た、照明の設備点検を定期的に実施するともに、照明器具の清掃を実施する。

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- 39 - (5)更新の考え方 LED灯への更新方法として、【購入による更新】と【レンタルによる更新】 があるが、レンタルにより一斉更新する場合は、「15年後に大きな負担が掛か る」、「LEDに代わる器具が開発された場合、寿命に達するまでに新機種が使 用できない」などの弊害があることから、購入での更新を採用する。 なお、更新に当たっては次の考え方を踏まえ、優先度を設定しながら、順次 更新していく。 <優先度設定の考え方> 【夜間早朝の利用が多い場所】 ・通勤通学、散歩やランニングなどで利用が多い大規模な公園や緑道 ・その他、子どもの利用が多く、安全に配慮が必要な公園 など 【改修計画との整合】 ・大規模公園改修計画(P13)と緑道改修計画(P14)で向こう10年 以内に改修予定がある公園は改修工事でLED化を図っていく。 <想定年間LED更新個数> 年間必要更新個数(2,010(水銀灯数)÷15年=約134個/年) ■大規模公園、緑道等改修工事に伴う照明灯柱灯更新個数・・・60個 ■電気設備工事(照明灯柱等更新) ・・・・・・・・・・・・・・ 4個 ■灯具交換作業(年間契約)・・・・・・・・・・・・・・・・・ 70個 (6)LED化による想定コスト 全ての水銀灯をLED灯に更新すると電気料金(年額)は約1700万円の減 額になると想定される。なお、想定年間LED更新個数の134個を交換した場 合は、約115万円の電気料金(年額)の縮減が想定される。 <想定電気料金縮減表> ランプ種別 月額想定料金(円) 年額想定料金(円) 灯具数 (個) 縮減想定年額 電気料 縮減額 電気料 縮減額 HF300W 1,680 ▲550 20,160 ▲6,600 144 ▲950,400 LED120W 1,130 13,560 HF200W 1,480 ▲950 17,760 ▲11,400 1,254 ▲14,295,600 LED60W 530 6,360 HF100W 590 ▲330 7,080 ▲3,960 401 ▲1,587,960 LED35W 260 3,120 100W 未満 350 ▲170 4,200 ▲2,040 211 ▲430,440 LED20W 180 2,160 計 2010 ▲17,264,400

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- 40 - (7)その他の課題 ・LED灯の問題点は、器具を直視したときの眩しさ(グレア)が強く感じら れる点である。不要な光が近隣に照射されることのないよう灯具の工夫が必 要となる。 ・照明器具やランプの開発は年々進んでいることから、メーカーや他自治体等 の動向にも注視していく必要がある。 ≪公園照明灯LED化の試行結果≫ ●実施年:平成28年 ●箇所:烏山川緑道(若林2丁目) ●使用材料:【既存】水銀灯(HF200W):3個 【新規】LED 灯(60W):3個 ●照度分布:最大値(水銀)69.8 Lux (LED)72.1Lux 最小値(水銀) 1.1Lux (LED) 2.3Lux

(下図参照) ●電気料金比較 水銀灯電気料金(3個分):¥3,796(H28.7 東電請求額) LED 灯電気料金(3個分):¥841(H28.7 東電請求額) (¥2,955 減額(1 基:¥985)) <LED 化前後の照度分布表>

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8 実施効果の予測

(1)安全性の確保 公園は、幼児から高齢者まで様々な目的で日々利用する場所であり、施設の損 傷や劣化が進むと公園利用者の安全性を脅かす恐れがある。 各種施設の点検強化や修繕による長寿命化を図りつつ、公園を計画的に改修し ていくことで、サービス水準を下げずに安心・安全な公園利用を実現していく。 (2)コスト縮減効果 耐用年数の長い施設の採用や点検等に基づく的確な改修を実施することで公 園全体の改修目安を現状の50年から60年に設定する。これにより、ライフサ イクルコストの縮減が可能となる。縮減効果算出の考え方は次のとおり。 ・既存施設(平成28年4月現在)の改修に必要な費用をベースに長寿命化及 び平準化を図った際に縮減すると予測される費用を算出する。 ・長寿命化に伴う点検や修繕等の経費増のうち、数年に1度の費用(トイレ調 査等)のものは、1年単位に平均化して算出する。 ・清掃や剪定作業のほか、本計画の対象ではない維持経費は、公園維持の基本 となる経費であり、長寿命化等の対象とならないので、予測の対象としない。 <費用の算出> ■点検・修繕経費(増額):約4,500 万円 ・施設の適正管理による長寿命化を実現するために必要な点検・修繕等の費用 ・計画的な修繕や改修を実現する公園台帳等の効率化、電子化の費用 ※修繕経費は点検に基づく追加経費を指し、現に行っている修繕費用は含まない。 <遊具・健康器具> 作業名称 内 容 備考 遊具安全点検 年1回、専門点検 遊具修繕 点検で発見した不具合の修繕 ※ ※平成21年∼23年にかけて実施した集中更新費用の 10%を修繕費として想定した。 <トイレ等建築物> 作業名称 内 容 備考 健全度調査 10年に1回、専門点検 建築物定期点検 3年に1回、専門点検 便器の洋式化 集中交換:90箇所/3年 以降9箇所/年 灯具LED化 15箇所/年程度交換 部材等修繕 適宜実施 ※ ※トイレ建替え費用の5%∼10%を修繕費として想定した。

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- 42 - <がけ・擁壁> 作業名称 内 容 備考 専門点検 年1回、専門点検 擁壁等修繕 点検で発見した不具合の修繕 ※ ※修繕費用は、急激な変化が少ない施設であることから更新費用からの算出ではなく、 点検費用の10%を修繕費として想定した。 <その他> 作業名称 内 容 備考 灯具のLED化 省エネルギー、高効率化 134個/年 台帳整理 点検結果台帳化 初年度のみ 台帳更新 年1回、図面や資料更新 ■長寿命化に伴う経費(ライフサイクルコストの縮減額):▲1 億 6,500 万円 ・施設の長寿命化等による公園全体の耐用年数を延命化により、8 億 7,500 万 円(改修目安 50 年)の改修費用が 7 億 1,000 万円(改修目安 60 年)に縮減する。 対象公園 内 容 大規模公園改修 計画的な改修、各種施設の長寿命化、適切な修繕 他 緑道改修 計画的な改修、各種施設の長寿命化、施工法の検討 他 その他の公園等 計画的な改修、各種施設の長寿命化

■コスト縮減効果(年間)

:▲

1 億 2,000 万円

(1 億 6,500 万円―4,500 万円) <長寿命化及び平準化による縮減効果> 0 500,000,000 1,000,000,000 1,500,000,000 2,000,000,000 2,500,000,000 2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 2055 2060 2065 (円) (年) ■ 50年経費・平準化なし(5年平均経費) ■ 60年経費(長寿命化後)・平準化(5年平均経費) 最大で14億円の効果 (H27)(H32) (H37)(H42) (H47) (H52)(H57)(H62)(H67)(H72)(H77) コスト縮減効果(年間目標)

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9 その他の取組み(検討課題)

◆新たな税外収入の確保 これまでも大規模な公園では、売店の設置や自動販売機の設置などにより利用者 の利便性を考慮してきたが、さらなる公園の利用促進・魅力向上及び維持改修費用 の一部を確保するため、民間事業者と連携した新たな税外収入の確保に取り組む。 ◆多様な主体との協働の推進 エリアマネジメントや地元企業・商店街などと連携した公園の管理及び地域住民 参加型の公園の運営・管理の推進など、様々な主体との協働に向けた取組みを検討 していく。 ◆住民参加による維持管理作業の拡大 これまで、公園の清掃や除草などを住民参加で行う管理協定制度を進めてきたが、 住民参加による維持管理作業(低木等の軽剪定作業、ペンキの塗替え等)の拡大を 検討する。 <住民参加による軽剪定作業> <区民によるペンキ塗替え> 右写真:実施イメージ ●企業・区民と協働による コーヒー豆ガラ堆肥づくり ●大学と協働によるイベント運営 ●エリアマネジメントとの連携 ●事業者向けロケ地誘致HP の開設 ●移動販売車誘致の社会実験

参照

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