児童ポルノ事件被害児童数
0
200
400
600
800
1,000
1,200
1,400
被害児童数 うち小学生 うち中学生 うち高校生
(人)
児童ポルノ事件の被害児童数は増加傾向。
特に中学生における被害の増加が著しい。
1,313
698
390
146
2
中学生
53.2%
高校生
29.7%
小学生
11.1%
未就学
3.0%
その他
3.0%
被害児童の学職別の割合(平成28年)
N=1,313
被害児童の被害態様別の割合(平成28年)
自画撮り被害
(※1)
36.6%
盗撮
32.4%
児童買春・淫行行為
(※2)
14.2%
強姦・強制わいせつ
7.8%
その他
9.0%
N=1,313
※1 「自画撮り被害」は、だまされたり、脅かされたりして児童が自分の裸体を撮影
させられた上、メール等で送らされる形態の被害をいう。
※2 「淫行行為」は、「青少年育成条例違反(淫行行為)」をいう。
児童ポルノ事件被害児童の学識別・被害態様別の割合
児童ポルノ事件の被害児童の学職別人数では中学生が半分以上を占める。
被害の態様としては、いわゆる「自画撮り被害」が最も多い。
3
0
100
200
300
400
500
H24 H25 H26 H27 H28
(人) 自画撮り被害児童数うちスマートフォン使用 うちコミュニティサイト起因
自画撮り被害に遭った児童数の推移(平成24~28年)
中学生
52.7%
高校生
39.2%
小学生
5.8%
その他
2.3%
N=480
自画撮り被害に遭った児童の学職別の割合(平成28年)
自画撮り被害児童数の推移と学識別割合
自画撮り被害は平成24年以降4年連続で増加。7割強がスマートフォンを使用してSNSにアクセスしたことに起因
自画撮り被害に遭った児童の学識別では、中学生が半分以上を占める。
4
面識なし
79.0%
友人・知人
13.8%
交際者(元交際者含む)
6.9%
教員
0.2% 親族
0.2%
N=480
コミュニティサイト
97.4%
通信ゲーム
1.6%
出会い系サイト
1.1%
N=379
被害児童と加害者との関係別の割合 被害児童が「面識のない者」と知り合った
方法別の割合
自画撮り被害児童と加害者との関係、接触のきっかけ
自画撮り被害に遭った児童の約8割が、面識のない者から要求されて画像を送っている。
被害児童が「面識のない者」と知り合うきっかけの大半がコミュニティサイトである。
5
792
1,136
1,239
1,085 1,076
1,293
1,421
1,652
1,736
796 856
889
847
1,278
1,085 1,061
1,153
1,100
724
453
254 282
218
159 152
93
42
48 45
22 20
0
200
400
600
800
1000
1200
1400
1600
1800
2000
コミュニティサイト 出会い系サイト
+458
6
コミュニティサイト及び出会い系サイトに起因する事犯の被害児童数の推移
出会い系サイトでの
過去最多の被害児童数
1,278人(H15)
コミュニティサイトにおける被害児童数は増加傾向が継続し、過去最多。
他方、出会い系サイトにおける被害児童数は更に減少し、過去最少。
約2.2倍増
出
会
い
系
サ
イ
ト
規
制
法
改
正
出
会
い
系
サ
イ
ト
規
制
法
施
行
罪種別の被害児童数の推移(コミュニティサイト)
罪種別の被害児童数の構成比(H28)
コミュニティサイトでは、児童買春及び児童ポルノの被害児童数が増加。他罪種はほぼ横ばい傾向。
662
563
425
43
43
0
100
200
300
400
500
600
700
800
900
青少年保護育成条例違反 児童ポルノ 児童買春 児童福祉法違反 重要犯罪
青少年保護育成
条例違反
662
38.1%
児童ポルノ
563
32.4%
児童買春
425
24.5%
児童福祉法違反
43
2.5%
重要犯罪
43
2.5%
(注)重要犯罪とは、殺人、
強盗、放火、強姦、略
取誘拐、強制わいせつ
を指す。
7
8
年齢別の被害児童数の推移(コミュニティサイト)
14歳以上の被害児童数が多い。特に16歳、17歳の被害児童数の増加傾向が顕著。学識別では高校生が最多。
18
53
168
304
323
450
420
0
50
100
150
200
250
300
350
400
450
500
11歳以下 12歳 13歳 14歳 15歳 16歳 17歳
11歳以下
18
1.0%
12歳
53
3.1%
13歳
168
9.7%
14歳
304
17.5%
15歳
323
18.6%
16歳
450
25.9%
17歳
420
24.2%
年齢別の被害児童数の構成比(H28)
高校生
886
51.0%
中学生
655
37.7%
学識別の被害児童数の構成比(H28)
その他
152
8.8%
小学生
43
2.5%
主なコミュニティサイト種別の被害児童数の推移
複数交流系での被害児童数が大幅に増加し、チャット系に代わり最多。
複数交流系:広く情報発信や同時に
複数の友人等と交流する際に利用さ
れるサイト
( Twitter、LINE、Facebookなど)
チャット系:面識のない利用者同
士がチャットにより交流するサイト
(ぎゃるる、ひま部、友達作りTalk、
ひまチャットなど)
ID、QRコード交換系:IDやQRコード
を交換し、見知らぬ相手と交流するこ
とを目的としたサイト
(ひまトーークなど)
ブログ、掲示板系:趣味やカテゴ
リー別のコメント、日記等を掲載し、そ
れを閲覧した利用者と交流するサイト
ランダムマッチング系:ランダムに
他の利用者と結びつき、その利用者
と交流するサイト
(斉藤さんなど)
動画等投稿・配信系:動画や画像、
音声等を投稿、配信し、それを閲覧し
た利用者と交流するサイト
(ツイキャスなど)
ゲーム、アバター系:主にゲーム
等のキャラクターやアバターとして他
の利用者と交流するサイト
不明:サイトやアプリを特定するに至
らなかったもの
H25
上半期
H25
下半期
H26
上半期
H26
下半期
H27
上半期
H27
下半期
H28
上半期
H28
下半期
複数交流系 47 80 113 143 174 242 292 369
チャット系 62 83 109 201 328 331 351 285
ID、QRコード交換系 120 237 262 181 122 86 89 65
ブログ、掲示板系 120 114 77 64 43 55 46 34
ランダムマッチング系 16 23 24 20 32 32 27 31
動画等投稿・配信系 9 7 17 21 19 42 32 28
ゲーム、アバター系 149 84 44 45 31 27 23 23
不明 75 67 52 48 47 41 29 12
0
50
100
150
200
250
300
350
400
9
82.5%
68.4%
45.0%
23.2%
12.0%
10.2%
3.6%
0.9% 1.9% 2.0%
7.5%
21.5%
45.8%
67.2%
77.8% 79.5%
85.2% 87.5% 86.1% 87.8%
10.0% 10.1% 9.2% 9.6%
10.2% 10.2%
11.2% 11.6% 12.0%
10.2%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
携 帯 スマートフォン 携帯音楽プレイヤー、パソコン等
被害児童のコミュニティサイトへのアクセス手段(割合)の推移
被害児童のコミュニティサイトへのアクセス手段は、約9割がスマートフォン利用。
10
454(34.1%) 131(9.8%) 238(17.9%) 235(17.7%)
36(2.7%) 23(1.7%)
68(5.1%)
6(0.5%)
77(5.8%)
63(4.7%)
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
金品目的 性的関係目的 交遊目的
優しかった、相談にのってくれた 相手が好みのタイプだった 寂しかった
しつこく誘われた 脅された 暇つぶし
その他
コミュニティサイトにおける児童被害の現状
被害児童が被疑者と会った理由では、「金品目的」や「性的関係目的」といった援助交際に関連する理由が4割強。
インターネット利用等に関して、学校で「指導を受けたことはない」と回答した児童は1割未満。他方で「覚えていな
い」と回答した児童が約半数。
フィルタリングの利用の有無が判明した被害児童のうち、約9割がフィルタリングを利用せず。
【学校における指導状況】n=1,597
58(3.6%)
543(34.0%)
90(5.6%)
138(8.6%) 768(48.1%)
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
こまめに指導を受けていた 時々、指導を受けていた 指導を受けたことはない 不登校、怠学 わからない、覚えていない
利用あり
173(11.8%)
利用なし
1,292(88.2%)
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
【フィルタリングの利用状況】n=1,465
【被害児童が被疑者と会った理由】n=1,331
援助交際に関連 585(44.0%)
1
2
3
11
子供が被害に遭うきっかけ ―子供自身によるSNSへの書き込みー
子供自身がSNSへの書き込みを行い、それがきっかけで面識のない者と知り合うことが、犯罪被害のきっかけとな
るケースが多い。
子供が積極的に援助交際を募集する書き込みをSNSで行うケースのほか、子供の通常の書き込みに加害者がフォ
ローすることで知り合うケースもある。
被害に遭うきっかけとなった子供の書き込みの例(平成28年の例)
援助交際を積極的に募集する書き込み
「○○住み。JK3。」 ※JKは女子高校生、JCは女子中学生、JSは女子小学生を指す。
「○○〔行為名〕なら△△円、○○〔行為名〕なら△△円、○○〔行為名〕なら△△円。」
「援交できますか?」 「えん募集」「円募集」
自己紹介の書き込み
「○○〔児童のニックネーム〕。○○県。中学校○年生、○○〔音楽グループ名〕好き。○○〔部活名〕やってます。」
「○○〔マンガ名〕が好き。」
友達を募集する書き込み
「友達が欲しい。」
「○○〔ゲーム名〕とか○○〔アニメ名〕の話できる人募集」
家出中の書き込み
「家出先を探しています。」
「家出したいなー」
「家出したい。学校でいじめられている。」
13
子供が被害に遭うきっかけ ―加害者からの接触ー
SNSには様々な種類があるが、どのSNSでも被害は生じうる。
中にはGPS連動型や、利用者の動画をリアルタイムで配信するもの、ランダムに知らない者同士を引き合わせるも
のなど、面識のないものと簡単に知り合えるアプリがある。
中には女の子向けスマホオンラインゲームに男が入り込んで子供と接触するケースもあり注意が必要。
被害に遭うきっかけとなったSNSのタイプと接触態様
ランダムマッチング型
ログイン中の利用者から無作為に選ばれた相手とチャットをすることができるもの。
⇒ランダムにつながった相手のプロフィール画面が表示され、通話することを了承することで通話が開始する
動画配信型
動画の配信者に対し、視聴者がリアルタイムでコメントの投稿ができるもの
⇒ユーザーは配信者にコメントを書き、それに対し配信者がリアルタイムでコメントを返すことで接触が成立する
GPS連動型
スマートフォンに搭載されたGPSの位置情報が近い相手とチャットをすることができるもの
⇒GPSの位置情報に基づき、登録した写真を参照して相手を選択しチャットをすることで接触が成立する
オンラインゲーム
ゲームに参加するプレイヤーやアバターの間で、交流することができるもの。
⇒ ゲーム内の掲示板等への書き込みやメール機能の利用により接触が成立する
14
子供が自画撮り送信させられた手口
知り合いになった子供に児童ポルノ画像を自画撮り送信させる手口には、脅迫する、甘言を弄する、対償供与を申し
出る、なりすます、など様々である。
時には、これらの手段が複合使用され、子供が追いつめられて、周りにも相談できず画像を送ってしまうケースもあ
る。
脅迫型
「連絡先と顔写真をばらまく」と脅して裸の写真を送信させる。
※要求する画像を顔写真 ⇒ 服を着た写真 ⇒ 下着姿の写真 ⇒ 裸の写真、と徐々にエスカレートさせる。
甘言型
「かわいいよ」「好きだよ」などと甘言をろうし、「裸の写真が見たい。」等と言って写真を送らせる。
※仲の良い相手に嫌われたくないという心理に付けこむ。
対償供与型
対価の例: アイドルグループのコンサートチケット、LINEのスタンプなど
なりすまし型
イケメンモデルになりすます、芸能関係者になりすます、子供と同性で年齢の近い人物になりすます、など
各手口類型について
複合型(なりすまし+脅迫)
子供と同性の年齢の近い人物になりすます ⇒ 顔写真を送らせる ⇒ 上半身裸の写真を送らせる
⇒ 写真をばらまくと脅して更に裸の写真を送らせる
(この事例では加害者が態度を豹変させている。)
15
平成28年の検挙事例(自画撮り送信)
児童ポルノの自画撮り送信は、画像がネット上で公開される恐れがあり、一度公開されると、完全な削除が困難。
下記に掲げる事例は平成28年の検挙事例だが、特に2番目の事例は、道内外の女子中学生ら約1600人とSNS
でやりとりし、うち約130人から自画撮り送信をさせていたことが検挙後の捜査で判明した大規模ななりすまし事例
である。
女子高校生に対する児童ポルノ製造事件(京都)
平成27年12月、無職の男(30歳)は、インターネット上の掲示板で、アイドルグループのコンサートチケットを求
めていた女子高校生(当時16歳)に、同チケットの譲渡と引き換えなどと持ち掛け、同女に裸の画像を送信させ児
童ポルノを製造した。
28年5月、男を児童買春・児童ポルノ禁止法違反で検挙した。
女子中学生らに対する児童ポルノ製造事件(北海道)
平成27年5月から28年1月までの間、公務員の男(46歳)は、男性モデルの写真を使い、偽名で男子大学生に
なりすまし、コミュニティサイトで知り合った女子中学生(当時14歳)ら6人に裸の画像を送信させ児童ポルノを製造
した。
28年7月までに、男を児童買春・児童ポルノ禁止法違反で検挙した。
児童ポルノ自画撮り送信の検挙事例(平成28年)
女子小学生に対する児童ポルノ製造事件(兵庫)
平成28年2月、会社員の男(34歳)は、女子中学生になりすまし、コミュニティサイトで知り合った女子小学生(当
時12歳)に、悩みを相談するなどして年齢の近い同性と誤信させ、同女に裸の画像を送信させ児童ポルノを製造
した。
同年4月、男を児童買春・児童ポルノ禁止法違反で検挙した。
16
平成28年の検挙事例(SNSに起因するその他の事犯)
コミュニティサイトで知り合った相手と実際に会ってしまった場合は、児童買春・児童ポルノ・青少年保護条例違反の
ほか、一部は強姦・略取誘拐など重大な被害にも遭っている。(平成29年の検挙事例では中学3年時の児童買春
被害により妊娠、16歳で出産したケースもあり。)
3番目のケースでは、女子児童が犯行グループの監視下に置かれ、売春婦として稼働させられていた。こういうケー
スは他にも発生しており、組織的犯行グループが当初から売春婦とすることをもくろんで児童生徒をSNSで物色して
いる。
女子児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童買春、児童ポルノ製造)(奈良)
被疑者(地方公務員・男・26歳)は、コミュニティサイトで知り合った女子児童(15歳)が18歳に満たない児童で
あることを知りながら、対償として現金を供与する約束をしてカラオケ店の客室内で同児童と淫行し、その様子をひ
そかに撮影して児童ポルノを製造したもの。
児童福祉法違反(児童に淫行させる行為)、売春防止法違反(周旋)(福岡)
被疑者2名(アルバイト・男・23歳、飲食店従業員・男・24歳)は共謀して、コミュニティサイトで知り合った女子児
童(15歳)が18歳に満たない児童であることを知りながら、売春婦として雇い入れ、出会い系サイトを利用して募
集した男性客を相手にホテルの客室内で淫行させたもの。
SNSに起因する事犯の検挙事例(平成28年)
日本人児童等被害に係る人身取引事犯(大阪)
被疑者は、SNSを利用するなどして知り合った家出中の日本人女児等6人に売春に関する契約書を書かせた上
でマンションに居住させ、理由のない「罰金」を科しつつ、出会い系サイト等で募った客に売春をさせ、その代金を搾
取していたもので、被疑者(4人)を売春防止法違反等で逮捕(平成28年6月)
17
家庭における対応
・子供が安全にインターネットを利用できるよう、
1 携帯電話回線による接続
2 無線LAN回線による接続
3 アプリによる接続
の3つのフィルタリングを販売店でかけてもらう。
・子供にせがまれても安易にフィルタリングを解除
しないようにする。
・下着姿や裸の写真は撮らない、撮らせない。
・個人を特定される情報を書き込まない。
・知らない人と電話やメール、メッセージの交換をしない。
・困ったことがあれば、必ず保護者にすぐに相談する。
・・・ など、子供と話し合ってルールを作る。
フィルタリングを利用する
裸の写真を送信させられた場合、いかに早く加害者から写真を回収するかが重要となる。
警察では、子供や保護者からの相談を電話又はメールで受け付けている。
各都道府県警察の相談窓口については、下記URLから検索してください。
http://www.npa.go.jp/higaisya/shien/torikumi/madoguchi.htm
スマホ利用のルールを家庭で作る
被害を発見したらすぐに警察に相談する
19
学校における対応
・インターネットを用いて、子供自身が加害者(いじめや著作権法違反など)にも被害者(自画撮り送信や児童買春
など)にもならないよう、指導してほしい。
・指導に当たっては、具体的な手口や被害など、わかりやすい事例を示すのが効果的。
警察庁で「インターネット利用に係る児童の犯罪被害等防止啓発DVD」を作成し、動画
を警察協会のHPで公開しているので、ぜひ活用してください。
http://www.keisatukyoukai.or.jp/untitled29.html
・子供が受ける被害は多様化・深刻化している。本日紹介した事例のほか、関係省庁、国民生活センター、新聞社
などのサイトで必要な知識を得ることができるので、こうしたサイトをよく活用して知識習得に努めてほしい。
・上で紹介した警察庁作成動画は、今の時代の典型的な犯罪被害や非行の事例を題材にして作成しているので、
ぜひご覧ください。
情報モラル教育を徹底する
・裸の画像を送信させられた場合、いかに早く加害者から画像を回収するかが重要となるので、子供からの相談な
どで被害を把握したら、すぐに警察に連絡をお願いします。
・被害の相談は子供にとって勇気が必要なこと(大人に隠れて悪いことをしたという罪悪感があるため)。子供から
シグナルが出たら確実にキャッチすることをお願いします。
教員として必要な知識を得る
被害を発見したらすぐに警察に相談する
20