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アニュアル・レポート2008

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(2)

PERFORMANCE & STRATEGY 02 イベントハイライト 03 連結財務ハイライト 04 ステークホルダーの皆様へ 07 事業概況 09 ドラマティック リープ プラン&さらなる飛躍 17 “Eisai RD”の強化 「ドラマティック リープ プラン」の目標達成と 持続的成長に向けて、研究開発領域を集中 24 地域別の概況と戦略 28 hhcを実践する、ナレッジリーダーの育成 MANAGEMENT SYSTEM 29 社員一人ひとりのために 30 株式・株主還元の状況 31 企業の社会的責任(CSR)への取り組み 32 コーポレートガバナンス 36 役員一覧 FINANCIAL SECTION 40 ファイナンシャル・レビュー 44 連結貸借対照表 46 連結損益計算書 47 連結株主資本等変動計算書 48 連結キャッシュ・フロー計算書 49 連結財務諸表に関する注記 64 独立監査人の監査報告書 CONTENTS

1987/3

さらなる飛躍をめざして

エーザイグループは、患者様を主役として、世界の多様な医療ニーズを充足し、

「患者価値」

「株主価値」

「社員価値」の

向上をはかることで、企業価値の創出をめざしています。

現在、

2012

3

月期を最終年度とする

6

カ年の第Ⅴ期中期戦略計画「ドラマティック リープ プラン」に取り組み、今後

の成長をさらに確実にするため、積極的な企業買収を行ってきました。

「ドラマティック リープ プラン」で重点領域に

位置づけるオンコロジー(がん領域)への取り組みを一層強化するために、

2007

4

月、がん領域における抗体医薬の

創出で独自の技術を保有する米国バイオベンチャーのモルフォテック社を買収し、さらに

2008

1

月には、がん領域に

強みをもつ米国バイオファーマの

MGI

ファーマ社を買収しました。これにより、

20

年来のがん領域における研究によっ

てもたらされた豊富な自社パイプラインに加え、がん領域

の研究・販売体制が一段と充実し、がん領域への本格的な参

入をはたしました。

エーザイグループは、

「ドラマティック リープ プラン」の

目標達成に向けて積極的に事業を推進することで、いかなる

環境下でも存在意義のある、ヒューマン・ヘルスケア(hhc)

企業をめざしていきます。

Transformation

and Growth

7,343

億円 その他の分野 224億円 3.1% アリセプト 2,910億円 39.6% パリエット/ アシフェックス 1,759億円 24.0% その他の品目 2,674億円 36.4% 医薬品分野 7,118億円 96.9% 連結売上高の構成(2008年3月期)

(3)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 01 将来予想に関する記述とリスク要因 本冊子において提供される資料ならびに情報は、現在における予想、目標、評価、見通し、リスクを伴う想定などの不確実性に基づ くものを含んでいます。従って、さまざまな要因の変化により、将来予想などが実際の結果と大きく乖離する可能性があります。リスク や不確実性には、一般的な業界ならびに市場の状況、金利、通貨為替変動といった日本および国際的な経済状況が含まれています。 当社グループの連結業績を大幅に変動させる、あるいは投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクは、次のとおりで す。なお、これらのリスクは、本資料作成日現在において判断、予想したものです。 海外展開におけるリスク、新薬開発の不確実性、特定の製品への依存に関するリスク、他社とのアライアンスにおけるリスク、MGI PHARMA, INC.買収に関するリスク、医療費抑制策、後発医薬品に関する競合・訴訟、知的財産に関するリスク、副作用発現のリスク、 法規制に関するリスク、訴訟に関するリスク、工場の閉鎖または操業停止、使用原材料の安全性に関するリスク、外部への業務委託に 関するリスク、環境に関するリスク、ITセキュリティおよび情報管理に関するリスク、金融市況および為替の動向に関するリスク、 内部統制の整備等に係るリスク。 「環境・社会報告書」について

エーザイは、企業市民として「企業の社会的責任(Corporate Social Responsibility: CSR)」を実践し、広く社会の信頼を獲得して いくことが重要であると認識しており、その活動をまとめ「環境・社会報告書」を2001年より作成しています。 詳細については<http://www.eisai.co.jp/social/esreport/index.html>をご参照ください。 73ページに記載の窓口にご連絡いただければ、冊子を送付させていただきます。

第Ⅴ期

ドラマティック リープ プラン(

DLP

第Ⅵ期

さ ら な る 飛 躍

開発品

4

品目 への注力

MGI

の買収

世界本社構想

研究開発戦略

オンコロジー戦略

インディペンデント

マーケティング戦略

トランスフォーメーション

戦略

グローバルヒューマン

リソース戦略

DLP

の進捗状況

2017/3

2012/3

2006/3

売上高1.5兆円以上

CORPORATE INFORMATION 65 知的財産、リスク情報 67 会社沿革 68 国内・海外ネットワーク 70 国内主要製品一覧 72 組織図 73 会社概要 1987年3月期と比べて 売上高7倍 研究開発費11倍 営業利益8倍 当期純利益20倍にする計画

売上高

1

兆円

(4)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 02

イベントハイライト

2008年 7月 ●プロトンポンプ阻害型抗潰瘍剤「アシ フェックス」、米国で特許侵害訴訟の 控訴審で全面的に勝訴 ●制吐剤「Aloxi注射剤」、米国において 術後の悪心・嘔吐予防の効能・効果につ いて販促開始 6月 ●関節リウマチ治療剤(ヒト型抗ヒトTNFα モノクローナル抗体)「ヒュミラ(アダ リムマブ)」、日本において新発売 ●株式会社クリニカルサプライの全持株 をテルモ株式会社に譲渡 5月 ●医療用医薬品「バファリン 81mg錠」 「バファリン 330mg錠」の日本におけ る販売権をライオン株式会社から取得 ●中国に製薬用機械販売支援・メンテナン ス会社を設立 ●英国国立医療技術評価機構(NICE)の認 知症治療薬使用を制限するガイダンス の策定プロセスに関する控訴審におい て勝訴

4

●医薬部外品ドリンク剤「チョコラBB ローヤル2」を新発売 ●ワーファリン投与患者様向けPT-INR 易・迅速測定装置「コアグチェック XS シリーズの販売に関する契約を三光純 薬 株 式 会 社 、ロ シ ュ・ダ イ ア グ ノ ス ティック社、日本光電工業社と合意

3

●アルツハイマー型認知症治療剤「アリセ プト」、米国で特許侵害訴訟における仮 差止め請求で勝訴 ●三光純薬株式会社、「ルミパルス」シリー ズ用の間質性肺炎診断補助マーカー KL6測定試薬を新発売 ●株式会社エムズサイエンスとシグマ 受容体作動薬「SA4503」に関するオプ ション契約を締結

2

●シミ、そばかす対策の「チョコラBBルー セントC」「チョコラBBルーセントC リーム」を新発売 ●アクセンチュア株式会社とグローバル な業務委託契約に基づき、インドで臨 床データマネジメント業務を開始

1

●ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体 「アダリムマブ」、日本での新適応に関す るライセンス契約をアボット ジャパン 株式会社と締結 MGIファーマ社の買収手続きを完了

2007

12月 ●高度アルツハイマー型認知症治療に 対応する新製剤「アリセプト錠10mg」、 「アリセプトD10mg」を国内で新発売 ●肝臓疾患用剤・アレルギー用薬「強力ネ オミノファーゲンシー」「グリチロン錠」 のライセンス契約を株式会社ミノファー ゲン製薬と締結 ●米国バイオファーマMGIファーマ社を 買収 ●アルツハイマー病の原因因子に対する新 規モノクローナル抗体BAN2401のラ イセンス契約をバイオアークティック社 と締結

9

●ベルギーに医薬品販売子会社を設立 ●速効型インスリン分泌促進薬「グルファ スト」、中国でキッセイ薬品工業株式会 社とライセンス契約を締結

8

●英国高等裁判所がNICEに対し「アルツ ハイマー型認知症治療ガイダンス」の 改訂を命令

7

●睡眠導入剤「エスゾピクロン」の日本に おけるライセンス契約を米国セプラ コール社と締結 2008年 7月 ●「アシフェックス」、米国における青年 期胃食道逆流症の短期治療に係る適応 追加承認を取得

5

●非イオン性造影剤「イオメロン350」「イ オメロン350シリンジ」、肝臓領域の ダイナミックコンピューター断層撮影に おける造影に関する用法・用量・剤形の 追加承認を取得

4

●「ヒュミラ(アダリムマブ)」、日本におい て関節リウマチの効能・効果で製造販売 承認を取得

3

●「アリセプト」、日本でゼリー製剤に関す る剤形追加の製造販売承認申請を提出 ●「Aloxi注射剤」、米国において術後の悪 心・嘔吐予防の効能・効果追加の承認を 取得 ●虚血性心疾患治療剤「ワソラン錠」、日本 において心房細動・粗動、発作性上室性 頻拍の効能・効果追加承認を取得

2007

11月 ●肥満症治療剤「KES524」、国内において 製造販売承認を申請

9

●ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体 「アダリムマブ」、日本において乾癬に関 する効能・効果で製造販売承認をアボッ ト ジャパン株式会社と共同で申請

8

●「アリセプト」、国内における高度アルツ ハイマー型認知症の新効能・新用量追加 の承認を取得

ビジネストピックス

R&D

の主な動き

(5)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 03

連結財務ハイライト

億円 2004 2005 2006 2007 2008年 実業 3月期 3月期 3月期 3月期 3月期 ベース 売上高... ¥5,002 ¥5,330 ¥6,013 ¥6,741 ¥7,343 ¥7,343 営業利益... 831 868 957 1,053 177 1,108 当期純利益(損失)... 501 555 634 706 (170) 707 研究開発費... 690 783 932 1,083 2,254 1,378 自己資本... 4,195 4,596 5,192 5,525 4,489 総資産... 6,158 6,627 7,472 7,921 11,239 キャッシュ・インカム(※1)... 976 1,055 研究開発費率(%)... 13.8 14.7 15.5 16.1 30.7 自己資本利益率(ROE)(%)... 12.4 12.6 13.0 13.2 (3.4) 総資産利益率(ROA)(%)... 8.3 8.7 9.0 9.2 (1.8) 自己資本比率(%)(※2)... 68.1 69.4 69.5 69.7 39.9 純資産配当率(DOE)(%)... 2.6 3.7 5.3 6.4 7.4 1株当たり当期純利益(損失)(EPS... ¥172.11 ¥193.39 ¥221.86 ¥247.85 ¥(59.80) 潜在株式調整後1株当たり当期純利益... 172.11 193.34 221.61 247.47 (※3) 1株当たり配当金... 36.00 56.00 90.00 120.00 130.00 1株当たりキャッシュ・インカム(キャッシュEPS)(※4)... 342.6 370.8 (※1)キャッシュ・インカム 成長投資、事業開発、配当支払、借入返済等に使用可能なキャッシュの総額であり、キャッシュ創出力を表わすもの(企業の成長性・戦略を検証する尺度)であると考えています。 算式:当期純損益 + 有形・無形固定資産償却費 + インプロセス研究開発費 + のれん償却費+減損損失 (※2)自己資本=(純資産)ー(少数株主持分)ー(新株予約権) (※3)潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため記載していません。 (※4)1株当たりキャッシュ・インカム(キャッシュEPS) 算式:キャッシュ・インカム÷ 発行済株式数(自己株式控除後) 当社グループでは、企業評価において最も本質的な能力はキャッシュ創出力と考えています。この基本的考え方に基づき、真の収益力を反映することを目的として、企業買収などで発生す るのれん償却費や一括費用計上するインプロセス研究開発費、また、有形・無形固定資産の償却費、減損損失という非キャッシュ損益項目を調整した「キャッシュ・インカム」「1株当たり キャッシュ・インカム(キャッシュEPS)」を表示しています。 GAAPベースと実業ベース GAAPベース:現行の会計基準ベース 実業ベース:企業活動の実態を見るため、GAAPベースから買収に伴う企業結合会計特有の処理(非キャッシュ項目)を除き算出しています。 売上高 (単位:億円) 営業利益 (単位:億円) 当期純利益(損失) (単位:億円) 研究開発費/研究開発費率 (単位:億円) (単位:%) 1株当たり当期純利益(損失)(EPS) (単位:円) L研究開発費 L研究開発費率 1株当たり配当金/純資産配当率(DOE) (単位:円) (単位:%) L1株当たり配当金 L純資産配当率(DOE 8,000 6,000 4,000 2,000 0 ’04 ’05 ’06 ’07 ’08 %00 7,343 6,741 6,013 5,330 5,002 1,200 0 1,000 800 600 400 200 ’04 ’05 ’06 ’07 ’08 ’08実業 ベース %00 1,108 177 1,053 957 868 831 800 600 400 200 0 −200 ’04 ’05 ’06 ’07 ’08 ’08実業 ベース %00 707 −170 706 634 555 501 2,800 2,100 1,400 700 0 32 24 16 8 0 ’04 ’05 ’06 ’07 ’08 ’08実業 ベース %00 1,378 2,254 1,083 932 783 690 13.8 14.7 15.5 16.1 30.7 %01   300 200 100 0 −100 ’04 ’05 ’06 ’07 ’08 –59.80 247.85 221.86 193.39 172.11 %02 160 120 80 40 0 8 6 4 2 0 ’04 ’05 ’06 ’07 ’08 130 120 90 56 36 %00 2.6 3.7 5.3 6.4 7.4 %01 売 上 原 価5 5 円、研究開発費 876億円、法人 税ほか△53億円 など、企業結合 会計処理を除い た数値

(6)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 04

ステークホルダーの

皆様へ

製薬産業をめぐる環境は世界的に大きく変容を遂げよ うとしております。特に顕著な事象は、中国、インド、ロシ アに代表されるエマージングエリアの重要性の増大であ ります。私どもは日・米・欧の先進エリアにおけるプレゼ ンスの向上とともに、エマージングエリアにおける事業 基盤の構築にもしっかりと取り組んでいかなければなら ないと考えております。その中で、変わらぬ私どもの使命 は、患者様価値の増大にあります。患者様価値は①未だ 満たされていない医療ニーズの充足、②高品質製品の安 定供給、③有用性情報の提供の三つによって向上すると 存じます。患者様価値の増大に成功すれば、結果として 売上や利益が向上していく、この順序を大切にすることこ そ、私どもの定款に記されたエーザイのビジネスの方法 であると信じております。 現代企業にとっての成長はどのように遂げられるべき かを考えてみますと、第一に理念を掲げその実現に日々 努力している、社員が理念を共有していることがあると 思います。第二に透明度の高い経営、すなわちコーポ レートガバナンスの確立が大切となります。これらの礎 のうえに世界の各地域の特性に合致した成長戦略が成り

内藤 晴夫

代表執行役社長兼最高経営責任者(CEO

(7)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 05 立つと考えております。「患者様とそのご家族の喜怒哀楽 を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献する」、 エーザイの

hhc

human health care

)理念であり、日々の

活動を通じて全世界

1

万人の社員一丸となり実現をめざ してまいります。ガバナンスの面においては「経営の監督 と執行の分離」を眼目に、既に確立された体制を一層強 化し持続してまいります。

がん領域への本格参入

2007

年度は成長をさらに確実にするために、積極的 な企業買収を行いました。この眼目は先進エリア、エマー ジングエリアともに重要度が増しているがん領域への参 入を一層強化することにあります。

2007

4

月に、がん 領域を含む抗体医薬創出において極めてユニークなアプ ローチや技術を保有する米国モルフォテック社を買収い たしました。これにより同社の豊富な臨床段階にある抗 体医薬候補品を得るとともに、継続的に新規の抗体医薬 を創製する技術基盤を獲得いたしました。続きまして

2008

1

月には米国

MGI

ファーマ社を

39

億ドルにて買収 いたしました。同社は米国における中堅のがん領域に特 化したバイオファーマ会社であり、

Aloxi

(制吐剤)をはじ めとする当該クラスを代表する薬剤を複数有し、さらに 研究開発面では

DNA

ワクチン等の世界最先端のがんに 対する治療用ワクチン創出の技術と医薬候補品を保有し ております。また、同社のがん領域におけるコマーシャル インフラストラクチャーも充実しており、エーザイのがん 領域への本格参入が本買収により成されたと考えており ます。

地域特性に合わせた成長戦略

現在エーザイは五つの地域本部を置いております。 日本事業本部(日本)、

Eisai Corporation of North

America

(米国)、

Eisai Europe Ltd.

(英国)、

Eisai

China Inc.

(中国)、

Eisai Asia Regional Services Pte

Ltd.

(シンガポール)の五本部で、各々の地域特性に合っ た成長戦略の実践を企図しております。日本においては 社のホームとして医療用医薬品、一般用医薬品、診断薬、 ジェネリック医薬品の四分野を日本事業本部としてまと め、統合された情報提供を志向し、診断、疾病管理、最 新治療の全領域への貢献をめざします。米国においては 探索研究、臨床研究、生産、販売の自社バリューチェーン の一層の充実をはかり、がん領域展開を踏まえたニュー バイオファーマ企業を志向します。欧州は多様性ある単 一市場との認識に基づき、現在建設中の研究、生産、マー

(8)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 06 ケティング等多機能集積型の欧州ナレッジ センター (英国)に機能を集中し、効率的な事業運営をめざします。 中国は近未来の大型市場化を見通し、疾病構造や所得構 造に合致した製品取り揃えを拡大してまいります。アジ ア、オセアニア、中東等におきましては急成長する市場を しっかりと掌中にすべく、韓国、台湾、インドネシア、タイ 等における

40

年余にわたる地域での実績の上に、新たに インドに焦点を当て、販売、

IT

、原薬製造、製剤研究の拠 点化を進めております。

主要開発品が申請に向け着実に進捗

社の成長にあまねく貢献する研究開発については主要 テーマが順調な進行を見せております。特に新規抗がん

E 7 3 8 9

、重 症 敗 血 症 治 療 剤

E 5 5 6 4

2 0 0 9

年 度、

AMPA

受容体拮抗剤

E2007

については

2010

年度までの 申請をめざしております。また低分子医薬に加え、抗体 やワクチン等の高分子医薬についても取り揃えが進んで おり、多彩な治療手段の創出が期待できる状況にありま す。現代においても増加する、いまだ満たされてない 医療ニーズに新薬をもって応える使命に果敢に挑戦いた す所存です。 「患者様を主役とし世界の多様な医療ニーズに対応 する」エーザイの企業理念を実現し、確たる成長を成すた めに、引き続き積極的な経営をしっかりとしたガバナン スの下に実践してまいります。 株主の皆様の変わらぬご支援、ご指導、ご鞭撻をお願 い申しあげまして、ごあいさつとさせていただきます。

2008

8

(9)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 07

事業概況

連結業績の概況

2008年3月期は、売上高7,343億円(前期比8.9%増)と9期

連続の過去最高実績を記録しました。一方、

MGIファーマ社買

収に伴うインプロセス研究開発費※1

874億円の計上などによっ

て、会計上の利益面は大幅な減益となり、当期純損失は170億 円となりました。これにより、

1株当たり当期純損失は59.8円

(前期は1株当たり当期純利益247.85円)となりました。 しかし、企業活動の実態を表すために、「GAAPベース」(現 行の会計基準ベース)からMGIファーマ社買収に伴う企業結合 会計特有の処理(非キャッシュ項目)※2を除いて算出した「実業 ベース」で見ると、当期純利益は707億円(同0.2%増)となりま した。また、「キャッシュ創出力」を表すキャッシュ・インカム※3 は、

1,055億円(同8.1%増)、

1株当たりキャッシュ・インカム

4 は370.82円(前期より28.19円増)となりました。 品目別には、アルツハイマー型認知症治療剤「アリセプト」が

2,910億円(同15.1%増)と伸長し、プロトンポンプ阻害型抗潰

瘍剤(PPI)「パリエット」(米国名「アシフェックス」)が1,759億円 (同0.9%増)と前年実績を上回りました。 研究開発費は2,254億円、

MGIファーマ社買収に伴う企業結

合会計特有の処理(非キャッシュ項目)を除いて算出した「実業 ベース」では1,378億円となり、売上高の18.8%を占めました。 また、日本を除く海外所在地別売上高の合計は4,216億円(同

10.4%増)、売上高に占める海外比率は57.4%(同0.8ポイント

増)となりました。 ※1:特定の研究活動の目的で利用され、将来、他の目的に使用できない資産。研究開発 費として一括計上される。 ※2:無形固定資産(販売権・技術資産)の償却費、インプロセス研究開発費、棚卸資産の 時価評価アップ額の売上原価計上分、のれん償却費等 ※3:キャッシュ・インカム=当期純損益+有形・無形固定資産償却費+インプロセス研究 開発費+のれん償却費+減損損失 ※4:1株当たりキャッシュ・インカム=キャッシュ・インカム÷発行済株式数(自己株式控 除後)

研究開発品の進捗状況

2008年3月期は、引き続き、積極的な研究開発活動を行い

ました。主な開発品の進捗状況は以下のとおりです。

グローバル開発品

E7389

(微小管伸長阻害剤)※5は、乳がんを対象としたフェー ズⅢ試験を欧米で実施し、日本でもフェーズⅡ試験が進行中で す。また、非小細胞肺がん(米国)、前立腺がん(欧米)、肉腫(欧 州)を対象としたフェーズⅡ試験が進行中です。米国で2007年

10月、他社の薬剤が乳がん3rdライン適応で承認されたこと

から、予定していた同適応でのフェーズⅡ試験結果によるサブ パートH申請※6が適用外となり、現在実施中のフェーズⅢ試験 終了後、

FDAへの申請をめざします。

E5564

(エンドトキシン拮抗剤)※7は、日本、米国、欧州で重 症敗血症を対象としたフェーズⅢ試験が進行中です。この試験 は、国際共同治験として取り組んでいます。

E2007

(AMPA受容体拮抗剤)※8は、神経因性疼痛とてんかん の2つの適応に集中し開発しています。欧米では、てんかんは フェーズⅡ試験を完了してフェーズⅢ試験を開始し、神経因性 疼痛はフェーズⅡ試験が進行中です。なお、パーキンソン病を 対象とした開発は中止しました。 ※5:カイメン由来の抗腫瘍活性天然物であるハリコンドリンBを基にした全合成誘導体 であり、微小管の構成成分となるチューブリンの重合を阻害して微小管の伸長を抑え、 細胞分裂を阻害することにより抗腫瘍活性を示す新規抗がん剤。 ※6:重症または生命に危険を及ぼす病気に対する新薬のうち、一定の要件を備えたもの に対して、FDAが条件付きで加速承認する申請制度。 ※7:Lipid Aの誘導体で、エンドトキシンに特異的に拮抗することにより、重症敗血症治 療に効果を発揮することが期待される化合物。 ※8:グルタミン酸受容体の1つであるAMPA受容体へのグルタミン酸の結合を選択的 に阻害し、カルシウムの細胞内への過剰な流入を防ぐことにより、神経細胞死を 抑制。

(10)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 08

E2012

(γセクレターゼ・モジュレーター)※9は、

2007年2月

より米国でフェーズⅠ試験を一時中断していましたが、

2008年

4月にFDAより試験再開の許可が得られたため、アルツハイ

マー型認知症を対象としたフェーズⅠ試験を再開しました。

E5555

(トロンビン受容体拮抗剤)※10は、欧米で急性冠症候 群、アテローム血栓症を対象としたフェーズⅡ試験を進行中で す。日本でもフェーズⅡ試験が開始されました。

MORAb-003

(モノクローナル抗体)※11は、米国で、卵巣がん を対象としたフェーズⅢ試験を準備中です。

2008年4月には、

欧州委員会でオーファンドラッグ※12(希少疾患治療薬)に指定 されました。

MGIファーマ社の完全子会社化により、がん、救急治療にお

けるパイプラインが充実しました。申請中の開発品には、 「fos-propofol」(鎮静剤)と化学療法による悪心・嘔吐の予防の適応 を持つ「Aloxi」(制吐剤)の経口剤があります。申請準備中には、

DNAメチル化阻害剤「Dacogen」の骨髄異形成症候群におけ

る5日間投与法、フェーズⅢ試験段階には同剤の急性骨髄性白 血病の効能効果、フェーズⅡ/Ⅲ試験段階には子宮頸部異形成を 対象とした「amolimogene」(治療用DNAワクチン)が加わり ました。

国内開発品

アボット ジャパン株式会社と共同開発を進めてきた、ヒト型 抗ヒトTNFαモノクローナル抗体※13「ヒュミラ(アダリムマブ)」 は、日本で、

2008年4月に関節リウマチの効能・効果で製造販

売承認を取得し、6月に発売しました。また2007年9月には、 尋常性乾癬および関節症性乾癬に関する効能・効果の追加承 認申請を行っています。クローン病についてはフェーズⅡ/Ⅲ 試験が進行中です。

主力製品の新効能・新剤形の追加

「アリセプト」は、日本で、

2007年8月に高度アルツハイマー

型認知症の効能・効果および用法・用量の追加、10mg錠の剤 形追加の承認を取得しました。2008年3月には、嚥下困難な 患者様にも飲みやすいゼリー製剤(内服薬)の剤形追加の承認 を申請しました。欧米では、徐放製剤のフェーズⅢ試験、日本 ではレビー小体型認知症を対象としたフェーズⅡ試験、米国で 小児における有用性に関する臨床試験を開始しました。 「パリエット」は、日本で、

2007年8月にアモキシシリン(一般

名)およびメトロニダゾール(一般名)との併用による、胃・十二 指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリの二次除菌療法にか かる用法・用量の追加承認を取得しました。米国では、

2008年

6月、青年期(12∼16歳)胃食道逆流症の短期治療(上限8週間)

に関する追加承認を取得しました。また、長時間作用型製剤 のフェーズⅢ試験も開始しました。 ※9:アルツハイマー病の発生原因の一つと考えられるβアミロイドの生成プロセスに着 目し、病態を改善することが期待される。 ※10:トロンビン受容体拮抗作用に基づき、血小板の凝集抑制、平滑筋の増殖抑制作用を 示す。 ※11:細胞表面の葉酸受容体αに対するヒト化IgG1抗体。 ※12:患者数の少ない希少疾患用医薬品の研究開発を促進するための制度。販売承認の 取得後にEU加盟国内で10年間の独占販売期間が与えられるなど、優遇措置が付与 される。 ※13:自己免疫疾患の炎症反応に関わる中心的なタンパク質 TNFα(腫瘍壊死因子α) を中和することによって抗炎症作用を示す。

(11)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 09

ドラマティック リープ プラン & さらなる飛躍

エーザイは、中期戦略計画に基づき着実に成長を遂げてきました。現在、

2012

3

月期を最終期とする

ドラマティック リープ プランの達成に向け、全社一丸となって取り組んでいます。

IV期(02-05 ミレニアム計画 10,000 V期(06-11 ドラマティック リープ プラン ※従来「販売費及び一般管理費」に含めていました事業税は、連結財務諸表規則の改正により1999年3月期以降「法人税、住民税及び事業税」に含めて表示しています。なお、 過年度実績についても遡及して組替表示しています。 売上高 研究開発費 営業利益 当期純利益 2012/3 (計画) 1,200 2,000 2,000 6,013 2006/3 634 957 932 III期(97-01 飛翔の時代 4,317 2002/3 365 727 550 II期(92-96 グローバリゼーション の時代 2,816 1997/3 194 438 383 I期(87-91 国内営業の時代 2,243 1992/3 150 303 302 1,505 1987/3 187 240 61

5

期にわたる中期戦略計画の推移 (単位:億円)

(12)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 10

「ドラマティック リープ プラン」の達成が視野に

エーザイは現在、第Ⅴ期中期戦略計画「ドラマティック リープ プラン(以下DLP)」(2007年3月期∼2012年3月期)で掲げた 戦略目標を着実に実践し、患者価値を創出することで持続的 な成長をめざしています。DLPの戦略大要は、世界本社構想 (「ベストな人のベストな場所でのベストなストラクチャーによ る価値創造」戦略)、研究開発戦略、オンコロジー(がん領域) 戦略、インディペンデントマーケティング戦略(新製品群につい て独立した販売体制を構築する)、トランスフォーメーション戦 略(優れた技術レベルを有し、コストパフォーマンスに秀でた エリアにオペレーションを移す)、グローバルヒューマンリソース 戦略の6項目で構成しています。

2年目となる2008年3月期には、抗体医薬の研究開発を専門

とする米国モルフォテック社と、がん・救急治療に強みを持つ 米国MGIファーマ社を買収し、がん領域における研究と販売 で基盤強化をはかりました。 売上高は、

DLPを上回る水準で推移する「アリセプト」を中

心にグローバルに伸長しています。今後も、

MGIファーマ社製

品をはじめとする戦略的に買収・導入した製品群なども売上 高に貢献することを期待しています。また、自社パイプライン も進捗し、

DLP期間中に複数の開発テーマが上市できる見通

しが高まってきました。米国物質特許が満了する「アリセプト」 の売上高は減少が見込まれますが、

DLPの諸戦略の実行と

MGIファーマ社などの買収により売上高目標1兆円達成が

視野に入ってきました。

ドラマティック リープ プラン

2

年間の進捗状況

研究開発戦略

エーザイ・アール・アンド・ディー・マネジメント株式会社を設立 ◆ モルフォテック社買収により抗体医薬創出のための基盤を獲得 ◆ アジア臨床開発拠点をシンガポールに設立

オンコロジー戦略

ライガンド社抗がん剤4品を製品買収、同時にオンコロジーエキスパートが移籍米国ノースカロライナ工場に抗がん剤の治験薬と製品の生産施設の建設を開始鹿島事業所の抗がん剤原薬プラント(P1棟)稼動 ◆ モルフォテック社買収で抗体医薬技術とパイプラインを獲得 MGIファーマ社買収によりがん領域への本格参入

インディペンデント

マーケティング戦略

グローバルに展開する製品のマーケティング戦略、ライフサイクルマネジメント策定などを担う Global Medical & Marketing Servicesを米国に設置

米国における受発注システムの完全内在化を実現 MR数:米国920名、日本1,250名、欧州500名、アジア965(083月末) MGIファーマ社買収に伴い、米国におけるコマーシャルインフラ強化

トランスフォーメーション

戦略

インドのバイザックに原薬研究・生産会社を設立し、0712月に着工 ◆ データマネジメントに関する戦略的パートナーシップ契約をアクセンチュア株式会社と締結し、082 より本格稼動(インド チェンナイ)

グローバルヒューマン

リソース戦略

グローバル人事戦略に基づいた人材の育成や交流を推進するため、グローバル・ヒューマン・リソース戦略 室を設置グローバル・ヒューマン・リソース・マネジメントおよび国際人材交流ポリシー策定/実行 ◆ グローバル・エグゼクティブ・リーダーシップ育成プログラム「E-GOLD」実施中 ◆は20083月期の実績

世界本社構想

グローバル戦略の検討を行うGlobal Policy & Strategy Councilを組織日本事業本部(JBHQ)の立ち上げ

欧州ナレッジセンターの投資開始

◆ 中国事業を独立した事業ユニットとした5リージョン体制確立(日、米、欧、中、アジア・大洋州・中東)

(13)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 11 ※2006年3月期から2012年3月期の年平均成長率 ■売上高:CAGR※ 9% 2007/3 6,741億円 7,343億円 2008/3 2012/3目標 1兆円 ■研究開発費:CAGR※ 14% 2007/3 1,083億円 2,254億円 GAAPベース) 2008/3 1,378億円(実業ベース) 2008/3 2012/3目標 2,000億円 ■営業利益:CAGR※ 13% 2007/3 1,053億円 177億円GAAPベース) 2008/3 1,108億円(実業ベース) 2008/3 2012/3目標 2,000億円 ■当期純利益:CAGR※ 11% 2007/3 706億円 △170億円(GAAPベース) 2008/3 707億円(実業ベース) 2008/3 2012/3目標 1,200億円 ■ROE 2007/3 13.2% △3.4% 2008/3 ■DOE 2007/3 6.4% 7.4% 2008/3 2012/3目標 8.0+% ■DPR 2007/3 48.4% 2008/3 ROE:自己資本利益率 DOE:純資産配当率 DPR:配当性向 ■米州 2007/3 3,034億円 3,394億円 2008/3 2012/3目標 4,300億円 ■日本 2007/3 2,922億円 3,127億円 2008/3 2012/3目標 4,200億円 ■欧州 2007/3 548億円 544億円 2008/3 2012/3目標 1,000億円 ■アジア 他 2007/3 237億円 278億円 2008/3 2012/3目標 500億円 ■海外合計 2007/3 3,819億円 4,216億円 2008/3 2012/3目標 5,800億円

連結損益

地域別売上高

GAAP

ベースと実業ベース GAAPベース: 現行の会計基準ベース 実 業 ベ ー ス: 企業活動の実態を見るため、GAAPベースから 買収に伴う企業結合会計特有の処理(非キャッ シュ項目)を除き算出しています。 ■キャッシュ・インカム 成長投資、事業開発、配当支払、借入返済等に使用可能なキャッ シュの総額であり、キャッシュ創出力を表わすもの(企業の 成長性・戦略を検証する尺度)であると考えています。 算式:当期純損益+有形・無形固定資産償却費+ インプロセス研究開発費+のれん償却費+減損損失■キャッシュ・インカム 2007/3 976億円 1,055億円 2008/3 ※ 2008年3月期は、MGIファーマ買収の結果、GAAPベースにおいて企業結合会計特有 の処理が発生したため、GAAPベースでの収益は大幅な減益となりました。しかし「実 業ベース」で見ると、営業利益は増益、当期純利益は微増となります。

(14)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 12

「がん領域」を得意領域に−

MGI

ファーマの貢献

エーザイは、世界最大の医薬品市場である米国で、アルツハイ マー型認知症治療剤「アリセプト」、プロトンポンプ阻害型抗 潰瘍剤「パリエット」(米国名「アシフェックス」)という2大 製品により、成功を収めてきました。しかし、どちらの製品も 成熟期を迎えた今、より成長が期待される製品や領域にビジ ネスを転換していきます。 先進国でも新興市場でも、医療ニーズが高い成長領域のひと つが「がん領域(オンコロジー)」です。エーザイが今後もさら なる成長を遂げるために、グローバルに重要性が増大するがん 領域への本格的な参入を果たしました。 エーザイは1987年からがん領域の研究を開始し、多くの 有力な低分子化合物を開発パイプラインに有しています。また 「ドラマティック リープ プラン」では、がん領域を最重点領域 と位置づけ、取り組んでいます。このような方針のもと、

2006年

10月には、ライガンド社(米国)から抗がん剤4品目を製品買

収し、同時にがん領域の専門スタッフを獲得しました。また、

2007年4月には、独自のヒト抗体技術を有するバイオベン

チャー企業のモルフォテック社(米国)を買収するなど、がん 領域の研究開発力と事業基盤の強化を進めてきました。

2008年1月のMGIファーマ社(米国)の買収は、エーザイが

取り組んできたオンコロジービジネスを本格化させるものです。

MGIファーマ社は、がん・救急治療に強みを持つ米国のバイ

オファーマ企業です。がん化学療法に伴う悪心・嘔吐の制吐剤 「Aloxi」をはじめ、カテゴリーリーダーとなる数多くの製品を 有しているほか、パイプラインには多様なテーマがあり、後期 ステージの開発品も複数保有しています。さらに、ユニークな 治療用DNAワクチンの創薬技術を持ち、その技術を用いた開 発品の臨床試験も進めています。

MGIファーマの製品、営業

がん領域の多くのニーズに応える、多様な治療アプローチが可能に

抗体医薬・ 毒素融合 タンパク モノクローナル抗体(

MORAb

003

MORAb

009

MORAb

004

MORAb

028

ジフテリア毒素製剤(

ONTAK

治療用 ワクチン

DNA

ワクチン(

amolimogene

ZYC300

ワクチンアジュバント(

E6020

支持療法 がん化学療法に伴う悪心・嘔吐(

Aloxi

口腔粘膜炎(

Saforis

血小板減少症(

AKR

501

がん化学療法に伴う神経障害(

GCP

Ⅱ阻害剤) 低分子薬 新規細胞分裂阻害(

E7389

E7974

細胞分化増殖制御(

E6201

Dacogen

Targretin

Panretin

Gliadel Wafer

Irofulven

新規作用機序(

E7070

E7107

血管新生阻害(

E7820

E7080

がん治療の増感作用(

GPI21016

ライガンド MGI モルフォテック

(15)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 13 体制、研究開発機能を得たことで、エーザイではがん領域に対 して、「低分子薬」「抗体医薬」「治療用ワクチン」「支持療法」の 広範な治療アプローチが可能となりました。がん領域におけ る多様なアンメット・メディカル・ニーズ(未だ満たされていな い医療ニーズ)の充足に、一層貢献することができます。 エーザイのグローバルな開発力と販売網を活用し、

MGI

ファーマの製品とパイプラインの持つ可能性を、最大限に引 き出してまいります。 こうしたエーザイとのシナジーによって、

MGIファーマ

ビジネスの収益の急速な拡大を企図しています。

2009年3月

期は、

MGIファーマのビジネスから、売上高5億9千万米ドル以

上を見込んでおり、

2012年3月期には売上高10∼11億米ドル

の貢献をめざしています。

MGI

ファーマのパイプラインの進捗

Aloxi

注射剤(がん化学療法による悪心・嘔吐)

Dacogen

注射剤(骨髄異形成症候群)

Gliadel Wafer

(神経膠腫)

Aloxi

注射剤(術後の悪心・嘔吐)

fospropofol disodium

注射剤(簡便な診断・治療の際の鎮静)

Aloxi

経口剤(がん化学療法による悪心・嘔吐)

Saforis

(口腔粘膜炎)

Dacogen

注射剤(

5

日間投与法)

Dacogen

注射剤(骨髄異形成症候群延命効果)

Dacogen

注射剤(急性骨髄性白血病)

amolimogene

(子宮頸部異形成)

AKR-501

(血小板減少症治療剤)

Irofulven

(前立腺がん)

ZYC300

(固形がん)

GPI21016

(がん治療の増感作用)

GCP

Ⅱ阻害剤(がん化学療法に伴う神経障害)

decitabine

誘導体 非臨床 フェーズⅠ フェーズⅡ フェーズⅢ 申請中 上市

MGI

主要製品の概要

Aloxi

[制吐剤(がん化学治療に伴う悪心・嘔吐、術後の悪心・嘔吐)] 20123月期売上高予測 55千万∼6億米ドル がん化学療法に伴う悪心・嘔吐を適応症とする、長時間作用型の5-HT3 受容体拮抗剤(注射剤)。上市されている悪心・嘔吐を適応症とした5-HT3 受容体拮抗剤の中で、唯一、急性と遅発性の悪心・嘔吐適応を有する優位性 の高い薬剤です。2008年2月に術後の悪心・嘔吐の新適応を取得し、7月よ りプロモーションを開始しています。

Dacogen

[DNAメチル化阻害剤(骨髄異形成症候群)] 20123月期売上高予測 3億∼35千万米ドル 骨髄異形成症候群(骨髄での血液細胞の生成に異常が生じる血液細胞が んの一種)を適応症とするDNAメチル化阻害剤(注射剤)。前治療の有無を 問わず、初発・二次性(化学療法後の発症など)の全サブタイプを適応症とし ます。急性骨髄性白血病の新適応、新用量・用法の追加などにより、今後も 有用性の拡大が期待されます。 (2008年8月現在) (承認)

(16)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 14

米国の事業基盤を磐石化−

“ニューバイオファーマカンパニー”

への進化・転換

エーザイが米国への本格的な投資を行ったのは、

1987年の

ボストン研究所設立が最初です。翌1988年には、ニュージャー ジー州に臨床開発を推進するエーザイ・アメリカ・インクを、

1995年には、ニュージャージー州に医薬品事業子会社エーザ

イ・インクを設立しました。このように、エーザイは過去20年 以上にわたって積極的な投資を進め、研究、開発、生産、物流、 マーケティング、市販後医薬品の安全性監視まで、自社でカバー するシームレス・バリュー・チェーンを作り上げてきました。 この自社の事業基盤にMGIファーマの資産と人材を統合し ていくことで、エーザイの米国事業は一層強固なものとなり ます。

MGIファーマを統合する意義は、米国において最も医療

ニーズの高いがん関連領域に向けて、事業基盤をさらに拡大 しうることにあります。エーザイの米国事業は、従来の低分子 薬に加え、バイオロジクス(生物学的製剤)が追加されたこと で、大きな事業拡大の可能性を手に入れました。

2008年1月より進めてきた事業統合により、6月1日から、

両社が一体となったオペレーションを開始しています。なお、

MGIファーマの本社機能は、

2009年3月期中にエーザイ・イン

クの本社に統合し、シナジー効果による効率的な事業運営を 進めていく予定です。 シームレス・バリュー・チェーンの強化により、機能間の連携 強化、意思決定の迅速化、責任の明確化をさらに進め、米国の 患者様にさらなる価値をお届けしたいと考えています。 営業体制としては、従来の「プライマリーケア&スペシャル ティ」と、病院販路担当MRとMGIファーマの人材からなる「オン コロジー&インスティテューショナルケア」の2グループとし ました。プライマリーケア&スペシャルティ(約800名)では、 アリセプトとアシフェックスを中心とする販売およびマーケ ティングを行い、オンコロジー&インスティテューショナル ケア(約400名)ではがん領域の医薬品を扱います。また、これら

■ 機能間の連携強化、意思決定の迅速化、責任の明確化

研 究 開 発 生 産 物 流 マーケティング 市販後 医薬品の 安全性監視 研究開発 コーポレート ニュージャージー州ウッドクリフレイク:米国事業本社経営陣、法務、財務、人事、ビジネスディベロップメントなど マサチューセッツ州アンドーバー ペンシルバニア州エクストン ニュージャージー州 リッジフィールドパーク ・創薬 ・前臨床 ・臨床開発 ・レギュラトリー 生 産 ノースカロライナ州リサーチトラ イアングルパーク メリーランド州ボルチモア ・医薬品の製造 ・治験薬の研究 ・製剤研究 物 流 テネシー州メンフィス 2003年よりアリセプトの物流 2004年よりアシフェックスの物流 販 売 ニュージャージー州ウッドクリフレイク ・販売管理とアドミニストレーション ・マーケティング ・マネージドケアマネジメント

(17)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 15

2つのグループを、マーケティングリサーチ、セールストレー

ニング、セールス&マーケティングオペレーションズなどの 面からサポートする「コマーシャル・オペレーションズ」(約

70名)を設置しました。

これによって、新製品の販売においても、適切な配置によっ て十分に対応できる営業体制が整備できました。 このように米国事業では、

MGIファーマ社、モルフォテック

社の買収、ライガンド製品買収により、研究から販売までの シームレス・バリュー・チェーンの強化をはかりました。また、 研究開発面においては、抗体医薬や治療用DNAワクチンと いったバイオロジクス分野まで充実させることができました。 エーザイは、こうした基盤によって、従来の低分子薬を中心と した製薬企業から、「ニューバイオファーマ」への進化・転換を めざしていきます。 低分子薬分野は、「アリセプト」と「アシフェックス」に加え て、制吐剤「Aloxi」、

DNAメチル化阻害剤「Dacogen」、悪性神経

膠腫を適応とする「Gliadel Wafer」など、

MGIファーマの優位

性の高い製品で補完しました。また、後期開発品として、神経 因性疼痛、てんかん治療剤(E2007)、乳がん治療剤(E7389)、 重症敗血症治療剤(E5564)、簡便な診断・治療の際の鎮静剤

fospropofol disodiumなどがあります。

バイオロジクスには、ライガンド社から獲得した抗がん剤 「ONTAK」のほか、開発品として、モルフォテック社の卵巣が んを対象とする「MORAb-003」や、子宮頸部異形成を対象とす るMGIファーマの治療用DNAワクチン「amolimogene」など が含まれています。 各領域の専門スタッフがそろい、製品群が充実したことで、 米国におけるエーザイのプレゼンスは大きく向上しました。 今後も、がん領域を中心に、成長が期待できる開発品の一日も 早い承認をめざし、日々研究開発にまい進していきます。

米国事業の進化・転換

■“ ニューバイオファーマ企業”への進化・転換

■ 成熟製品から成長製品と成長分野へのシフト

MGI

社の買収で「ドラマティック リープ プラン」米国売上目標

4,300

億円(

2011

年度)と

2012

年度以降の成長

が視野に入った

低分子薬

アリセプト、アシフェックス、ゾネグラン、 Targretin、Panretin、Aloxi、 Dacogen、Gliadel Wafer、 fospropofol disodium、E2007、 E7389、E5564・・・

生物学的製剤

(バイオロジクス) フラグミン、ONTAK、 MORAb-003、MORAb-009、 amolimogene、ZYC300

アリセプト

アシフェックス

がん/インスティテューショナル

E7389 E7820 MORAb-003

E7080 fospropofol disodium MORAb-009

Aloxi アルツハイマー病 E2012 E5555 新規抗血小板剤 Dacogene

amolimogene

成 熟 期 製 品

成 長 市 場 ・ 成 長 期 製 品

(18)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 16

持続的成長に向けた戦略

現在の「ドラマティック リープ プラン」完了後も、さらに成長 を企図し、次期中期戦略計画(2013年3月期∼2017年3月期) では、売上高1.5兆円以上をめざします。 「アリセプト」の物質特許満了(米国2011年3月期、日本

2012年3月期、欧州2013年3月期)後は、その売上高減少分を、

新製品群、導入品、新剤形・新効能の追加による売上高拡大で 補っていきます。「ドラマティック リープ プラン」期間も含め、 毎年の増収増益を見込んでいます。 成長分野の「がん領域」「脳・神経領域」「血管・免疫反応領域」 においては、ファーストインクラス(画期的新薬)、ベストイン クラス(優位性の高い薬剤)の製品を、着実に上市していき ます。 さらに究極の患者様志向に基づいたエーザイ独自の競合優 位性を活かし、新製品を早急に患者様にお届けします。また、 インディペンデント・マーケティング戦略により、収益構造の 一層の改善をはかるとともに、先進国と新興国それぞれの市場 に合致した戦略を展開し、海外売上高の年平均成長率で2桁増 をめざします。 キャッシュ・インカムをベースとした株主還元政策を維持・ 継続すると同時に、財務体質の強化をはかります。

Q

5

月にエーザイ・インクの新社長に 就任されましたが、エーザイの強み についてどのように考えますか?

A:

hhc

という企業理念、卓越した業 績、経営陣のリーダーシップなど、非 常にすばらしいと感じています。組織 体制もユニークで、ビジネスユニット と個々の企業(モルフォテックなど) が、共通したサービスの恩恵を受けな がら成長できる体制が構築されてい ます。エーザイは、多くのパートナー シップを有するグローバル企業で、成 長性の高いパイプラインもあります から、米国で成長するための基盤は 整っています。

Q

:特に力を入れたいことは?

A:各 ビ ジ ネ ス ユ ニットが 最 高 の パ

フォーマンスを発揮できるよう、まず、 リーダーの育成と組織の強化に取り 組みます。企業にとって、優れた才能 は最大の財産です。人材を育成・活用 することで、一流の“ニューバイオファー マ企業”をめざします。また、学会など での活動を強化し、がん領域における プレゼンスを高めていきます。

Q

:「ドラマティック リープ プラン」 達成のために、重要なことは?

A

:特長ある製品と強力なパイプライ ンによって、新規市場への参入を進め ます。また、既存の研究開発領域にも 引き続き集中し、持続的な成長をは かっていきます。未来を見据え、最良の チームを育成し、新たなバイオファー マの世界をリードしたいと考えてい ます。

“ニューバイオファーマ”への転換

米国エーザイ・インク社長 シンシア・シュワルム

(19)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 17

Eisai R

D

”の強化

「ドラマティック リープ プラン」の目標達成と

持続的成長に向けて、研究開発領域を集中

アンメット・メディカル・ニーズの新薬による充足

研 究 開 発 領 域 の 集 中

未だ十分な治療法が確立されていない疾病が多く存在する

神経

」、「

がん

」、「

血管・免疫反応

」の領域に特化

神 経 領 域

アルツハイマー病、多発性硬化症、

神経因性疼痛、てんかん、

うつ病など

が ん 領 域

抗がん剤治療

(がん縮小、増殖阻止、抗体など)

がん支持療法

(鎮痛、嘔吐治療など)

血管・免疫反応領域

急性冠症候群、アテローム血栓症、

敗血症、関節リウマチ、乾癬、

クローン病など

(20)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 18

研究開発体制が充実−

グローバルタレントが集う“エーザイの研究開発”

探索研究では、筑波研究所、ボストン研究所、ロンドン研究 所、カン研究所、モルフォテック(抗体医薬研究)から成る5拠 点体制に、がん・救急治療に強みを持つMGIファーマの研究 機能が加わり、低分子化合物研究とバイオロジクス(生物学的 製剤)研究の両面から幅広いアプローチの創薬研究を行ってい ます。 さらに、ロンドン研究所の機能を拡充するため、英国ハット フィールドに建設中の欧州ナレッジセンター内に、化合物最適 化研究の機能設置を予定しており、グローバルな創薬研究活動 の一層の充実をはかっています。 臨床研究では、米国に本部機能を設置し、統一されたリー ダーシップのもとに、日本、米国、欧州、アジアの4地域での臨床 研究が機能する体制を構築しています。ここでも、モルフォ テックとMGIファーマの臨床研究機能が加わったことで、一層 の充実をはかりました。また、シンガポールにアジア臨床研究 拠点を設置し、国際的な重要性の増すアジア地域で、臨床研究 活動への取り組みを強化しています。 創薬拠点 臨床拠点 創薬、臨床 つくば 東京 バイザッグ チェンナイ シンガポール ハットフィールド/ロンドン アンドーバー リッジフィールドパーク エクストン 神戸

グローバルタレントが集うエーザイの研究開発の構築

■ チャンピオンズ(フォーカス領域と創薬基盤技術)の顔がしっかりと見える組織構造

■ サイエンス/テクノロジーの競合優位性、トランスレーショナル・リサーチの充実

■ プロテオミクス、ゲノム科学・遺伝子技術、細胞生物学、画像解析などの強化によるバイオマーカー探索力の向上

■ 基礎研究との連携強化と早期POC

(Proof of Concept: 創薬概念の検証)達成のため、トランスレーショナル・

メディシングループを立ち上げ

(21)

E is a i C o ., L td . P E R F O R M A N C E & S T R A T E G Y 19

最優先の開発テーマを選定−

早期の上市をめざして

エーザイは、現在、最優先で進める4つの開発テーマを「エー ザイ コーポレート プログラム」として選定し、「ドラマティック リープ プラン」期間中の承認取得と早期の上市をめざし、臨床 試験を進めています。 これらの開発チームは、開発テーマに関する高い専門知識 を有した人材で構成されています。また、

CEOオフィスへ直接

報告する体制をとることによって、迅速な意思決定と臨床試験 のスピード化をはかり、新薬をいち早く患者様にお届けするた めの仕組みを整えています。 最優先開発テーマの4つとは、

E7389

(微小管伸長阻害剤)、

E5564

(エンドトキシン拮抗剤)、E2007(AMPA受容体拮抗

剤)、そして、「アリセプト」の小児有用性と新剤形の追加です。 これらの開発テーマの成功が、「ドラマティック リープ プラ ン」の目標達成に重要な役割を果たすとともに、その後の成長 を牽引することを期待しています。

「ドラマティック リープ プラン」

3

年目の決意

社の総力をあげて最優先で取り組む

4

項目

「エーザイ コーポレート プログラム」の選定

■ グローバル

4

テーマの

DLP

期間中の承認と早期の上市をめざす

・ベストなグローバルタレントの投入・集中

・最優先の資源投入

CEO

オフィスへの直接報告

E7389

:日・米・欧で乳がん

2nd

3rd

ライン の承認取得 エーザイ グローバル クリニカル プロジェクト

1

E5564

:日・米・欧で重症敗血症の承認取得

2

E2007

:欧米で神経因性疼痛、てんかんの 承認取得

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アリセプトの小児向け有用性追加、 新剤形(経皮吸収型テープ製剤、徐放性製剤) の承認取得

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エーザイ コーポレート プログラム オフィス

CEOオフィス

E2007 オフィス チェア 専任 スタッフ E7389 オフィス チェア 専任 スタッフ E5564 オフィス チェア 専任 スタッフ アリセプト オフィス チェア 専任 スタッフ CEOオフィス:中期戦略計画「ドラマティック リープ プラン」の 達成と、その後の継続的な成長に向けた重要課題である研究開発 テーマの推進、ならびにグローバル投資や企業提携、グローバル人事 戦略などの企業価値向上への戦略策定機能のさらなる強化を企図 して設置

参照

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