理 学 蔓薬彳去学 第
33
巻 第4
号137
〜
146
頁 (2006
年)特 別 講 演
健
や
か
に
立
つ・
歩 く
メ カ
ニズ
ム
*森
茂 美
* * は じ めに 自分の 意 志で 目的とするとこ ろ まで 出 歩き,
四季お り お り に変わ る日然を愛でること は子ど も か ら 大 人 そ して高 齢 者ま で,
どの年齢の ヒ トにとっ ても大 き な楽しみ であ戳,
立つ・
歩 く動 作は,
筋・
関 節運動 器 系ば か りで なく,
脳・
神 経 系,
呼 吸・
循 環 器 系,
消 化・
代 謝 器 系,
内 分泌 系 など大 脳の皮 質 およ び皮 質 ドに備 えら れて いる ほ ぼ全て の生体 調 節 系の機 能 が 統 合 され ること に よっ て初めてロ∫能となるtt さら に認 識・
判 断・
記憶 など
“
cognitivefunc
[ion
”
と呼ば れる Ilr’
ti
次機 能 を 担 う認識 脳cognidvebrain
と,
情 動 など本 能 行 動を支 配 する皮 質 卜.
の 情 動 脳emotivebrain
が,
立つ・
歩 くメ カニ ズムを,
環 境の変 化に対しても速やかに対応で きるより巧みな 姿に換 えて い る。
こ の メカ= ズムを明ら かに し ようとする 試みは,
運 動 制 御 III{1)tor cエ,11trel の研 究 分 野の 中でも占い歴史を も ち,
イ ギリ ス のShet
’
ringLon はこ の研 究分 野にお け る偉 大 な 先 駆 者として知 られてい るU、
.
歩 行運 動 を 含めて運 動 制 御の理 解に必 要 な基 本 的 問 題は,
1
;何 が 制 御 されてい るのか (whatis
being
con・
trolled),
2
;その制 御プロ セ ス は どの よ うに作られてい る の か (h
〔}wthe processis
organized ),
3
;その運 動が どんな 口 的に役立って い る のか (whatpurpose
it
serves )の3
つ に集 約さ れ2;,
・
つ・
つ 問題に答える努 力 も国 内・
外の畊究 呂に よ って な さ れて き た,
,
最 近で は これら の研 究と平 行し て,
さまざ ま な 疾 患によって失わ れ,
ある い は阻害さ れ たヒ トの立つ・
歩 く機 能の1J−
iLVに貢 献でき る方 法 を 考 え 出すこと も,
私 た ちに与 え られた重 要 な研 究 課題として認 識 さ れる ようになっ てきてい る:t/’
。1
ら に高齢 化社 会 を 迎 えた今 日,
歩 行 運 動 をより豊 かに する高 次 脳 機 能の研 究 も学 際 的 な観 点か ら注 口さ れて い る、
、
脳 と身 体 そ し
て環 境 と
の関 わ
り 私た ちの7
か ら だ1
は頭 部・
頸 祁・
体 幹・
左 右の手 足 など 数 多 くの運 動 分 節motor segment の機 能 的 集 合 体と して作ら/
BNeu1・
onal Mec:hamisms Tiivolved in
tl
/c ElabQratien ofHca
[thv
Bipedal SLa[1ding a[1d WalkLIL9
/
k’
1/
自然 科学 研 究 機 構 生埋 学 研 究 所 名 誉 教 授 /ア
ー
カ ン ソー
ノく学 医 学 部招 聘教 授(〒0650041 札 幌 市 東 区 本 町 1 条 4 丁 冖
7
.
14〕Shigemi Mし〕ri
、
MD,
Pl1D:Natiol/a1丁1]s匸iturcs ofNatura
[Scicnces
〆NntU}1ial I冂sτitute f〔)r Physi〔,】Qgical
SciC
,
1]cCts,
,
’
Univer
・
sity of Ark;msas f⊂〕r MedicalSciellccs
キ
ー
ワー
ド:直」Z
二足 歩 行,
適 応 補 止,
r
・
測 補 止 れてい る3〕。 誕生時か らの」(脳 皮 質,
皮 質卜.
機 構 を含む脳と 『か ら だ」の成 長・
発 達,
そして立つ・
歩 く動 作の繰 り返し運 動 学 習motortearning
は,
環 境の変 化に対して運 動 分 節の動 きを 適応的reactive そして 予測 的anticipatory に変え,
全体 姿 勢を 制 御 する巧み な能 力を私たちに獲 得さ せ た4;.
こ の能 力を 生み 出 す 中 枢 神 経 系と筋・
骨 格 系との問には,
『脳が か ら だ を作る のか?」 そ れとも1
か らだが 脳 を作るの かpj
という疑 問に代 表 され るように,
切 りlij
/
tt
’
すことの出 来 ない関 係 が ある (図D5
丿。
これ ら二つ の系¢ )成 長・
発 達と共に歩 く環 境 は著 し く拡 が る,
、
新しい環 境か らの刺 激は脳と か ら だの発 達 を促し.
私たちはそ の環 境に対し て積 極 的に働 きかける,
す なわち注 意 を 向ける よ うになるtt こ の ような相互関 係の中か ら,
私たちは健や かに立 つ・
歩 くため に必要 な環 境 記 憶ellvironmelltal melnory と運 動 記 憶motor memory をぢ隻得 する 3」4 〕帆
..
.
・
方,
加 齢と共に か ら だの働 きを整える生体調 節 系の機 能は低 卜.
する:
旨
筋・
関節 運 動 器系に病 的 障害 が あると 自分の力で立っ て歩 くこと は難 し くな り,
環 境に対 する能 動 的 な働 きか け も出 来 な くなる,
.
こ の こと は環 境 記 憶や運 動 記 憶の保 全にも好 ま し くない 影 響 を 与 える。
筋・
関節 運 動 器 系の病 的 障 害は ない が,
高 次脳機 能い わ ゆ る”
cogni し
ive
funcLi
〔m”
に障 害のある患 者は,
どこをどの ように 歩い て きたのか ?何の 口的で歩いて い る のか ?などの質 問に 答 えられな くなる、
、
歩 く環 境が拡が ると,
外 界の状 況は空 間 的にも時 間 的にも 変化し,
新しい情 景や予 想 もしなかっ た障 害 物が眼 前に出てく る。
私 た ち は 眼や耳の遠 距 離 感覚 受 容 器distam
recePtor か ら 得 られる視 覚・
聴 覚 情 報に基づい て,
どこに何 が あるか な どの 情 景 を 想 像 し.
そ れ を環 境 記 憶の・
つ として脳の巾に蓄 えるtt 新しい環 境か ら得 られる視 覚・
聴 覚 情 報は環 境 記 憶や運 動 記憶 と照 合され てそ れら を絶 え ず 更 新 する、
、
私たちはそ れ らの記憶 に基づい て姿 勢の referenc {/framc
を作 り出して い る.
.
直立姿 勢を保 持 する際に,
私たちは牛きて きた経 験の 中か ら,
意 識さ れる こ となしに運 動 分 節 間の相a
:関 係 を調 節し,
か らだに最 も 負担のか からない姿 勢を作り出して い る。
私はその ような姿 勢 を生み出 す仲・
屈 筋の筋 トー
ヌ ス,
関 節 角 度 な ど筋・
骨 格 系の 最適パ ラメ ター
olコtimat
parameter
,
そ して環 境 記 憶や運 動 記 憶の全体 をreferenceframe
と考 えてい る。
新 しい 環 境の中で 姿 勢は絶 え閊 なく乱さ れ る が,
乱れの程 度は referellceframe
と比 較さ れ,
どん な乱れ にも 速や か に対 応で きる 最適 姿 勢 Qptirnalposture
が作 り出さ れてい る。
障 害 物 を避け ること が 必 要 な 場 合に は,
姿 勢 を予測 的に補 正 〔予測 補 正 >allticipatO一
A
B
環境
記憶
運 動
記憶
ce 立つ・
歩 く 運動能力 適 応能力 予 測能 力 心と身 体の発 達 発達lgrowth
加齢と身体機
能の 低 下91ng
体 機 能の低 下 図1
脳 とか らだ と,
そ して環 境 との相 互 関係A
:成 長 期に中枢 神 経 系 (脳 )と か ら だ (筋・
骨 格 系〕は相互 に干 渉し合いなが らほ ぼ並 行 して発 達し,
そ れ と共に働 きかける環 境 も拡がる.
環 境からの新しい刺 激 〔情 報 )は脳とか らだの発 達 を 促し,
それらの刺 激は環 境 記 憶・
運 動 記 憶とし て脳とか ら だに蓄え ら れる.
加 齢の進 行 と共に脳 とか らだ そ して環境 との相互 関 係 は 成 長 期 とは 逆の関 係になる.
B
:成 長 期には か らだ も心 も 発達 し,
予供 は環 境の変 化に対 する適 応 能 力・
予 測 能 力 を速や か に獲 得 する.
加 齢の進 行と共に身 体 機 能は緩や か に低下 して くるが,
獲 得した適 応 能 力・
予 測能 力 もほ ぼ同 じ時 間経 過で失わ れ て行 く.
ry adjuslment する能 力や,
障害 物に躓い た場 合に は,
転 倒し ない ように手 足 を 動かしてバ ラ ン ス をとり,
重 ノJ
に抗して姿 勢 を適 応 的に補 正 〔適 応 補E
)rcactivc /adjuslmellt する優れた 能JJ
も獲 得する。
脳やから だ が成 長・
発 達 中の こどもは姿 勢の 適 応 補下F
が速や か に川 来 ないため しばしば転 倒 する。
しか し転 倒 を繰 り返し てい る間に 『か らだ 』はバ ラン スを取る能 ノJ
,
言 い 換 えると 立 ち トが るため に必 要 な最 適パ ラメ ター
を獲 得し,
そ れ を 運 動E
己憶 と し て 脳 や 運 動 器の中 に蓄 える。
姿 勢の予 測・
適 応補 正 に 際 し て は,
遠 距 離感覚 受 容器 に加 えて,
運動 分 節の 筋・
関節,
皮 轡そ し て迷 路labyrinthine
のそ れ ぞ れ に組み込ま れ てい る 固有 感 覚 受 容器proprioceptor
,
外 感 覚 受 容 器extero−
ceptor,
重 力 受 容器graviceptor
な ど か ら 脳 に 送 ら れ る感 覚・
運動 情 報sensorimot 〔〕rinformation
が重要な働 き をする1}3 〕4.
大 脳 皮 質 の 感 覚・
運 動 地 図 と歩
行 運 動 学 習 モ ン ト リ オー
ル 神 経 研 究 所のPCIlfk
〕ld
は19
年間 に わ た る て ん か ん手術の 際 にヒ トの 大 脳 皮質を 注 意 深 く 電 気刺激 し,
脳の 刺 激 領 域 と誘発 さ れ た 運 動 分 節の 部 位,
そ し て その 動 き を多数 の 患 者 で 詳 細 に 調べ た、
、
共 同 研 究 者のRasmussell
は その 後二 年 間 に わ たっ てP
(:nfield の 記 録 を 詳 細 に 分 析 し た.
そ し て 研 究成果を 「ヒ トヴ)大脳皮
質
The
Ccrebral
Cortex
ofMal1
』の表
題 で
1950
年
に 出版し た t / t、
ほ と ん ど全ての専
門書
:
や textbook に引用 さ れ てい る脳の 運動・
感覚
地 図 (ホ モ ン ク ル スhOi
luiiCulus ) はこ の図書か ら 引 用 さ れてい る、
.
か ら だ を動か す 運動地 図 motor map は,
大脳 を前頭葉と 頭頂葉 に分け る 中 心溝の 前 方,
すな わ ち第一
一
次 運動野 (運動野)primary
m〔〕tor areaCM1
)に そっ て帯 状 に 広 が り,
足のつ ま さ き か ら 頭 そ し て舌の先 までが 細 か く描 き 込 ま れてい る。
この地 図 上 で と く に 広い 領 域 を 占 め てい るのがr
一
指 運 動 を 制 御 す る 領 域,
そ し て 顔・
日唇と舌の動 きを制 御 する領 域で ある。
中心 溝の後 方に ひ ろがる第一
次 感 覚 野 (感覚 野 )primary
sensory area 〔S
⊥)に は感覚 地 図sensory map が描 き 込 まれて い る。
こ の地 図上で は顔・
ll
唇と舌の領 域が特に大きい,
.
これ ら運 動・
感 覚 領域の 特 異 的 な 拡 が りはヒ トが 手 指 を使 う精 緻 な 運 動 能 力deXterity
を獲 得 したこと、
さ らに言 語に よ る高 度 な 会話 能 力 を獲 得 した こと と深 く関連 してい ると考 え られてい る、
.
ヒ トはこれ らの優 れ た能 力に加 え直立 し て歩 く能 力を持っ てい る が.
運動地 図の 上 で大腿部,
下 腿部そ して 足指 を支配する領域はr一
指 を支 配 す る領 域に比べて小さい。
こ の ことか ら立つ・
歩 く動 作は.
大 脳 皮 質とい うよりも,
皮 質下の神 経 機 構によっ
て より強 く制 御さ れ てい るの では ない か とい う考 え方 も 出さ れてきた、
、
しか し脳 の運動・
感 覚地図は1
個 人の脳か ら得ら れ たもの で はな く,
多 数のて ん か ん患 者か ら得ら れ た部 分 的 研 究 成果 を総 合して描か れ たもの であ り,
足 を 攴配 する脳 領 域の 大 きさ につ いても,
個 人 差がどれだ け あるのか ?足 を良 く使 う運 動 選 手でも小 さい の か ?い ま だ 明確な答え は得ら れ てい ない こと に 注意を払 う必 要 が あ る。
脳 イメー
ジング法 (SPECT
,
NIRS
)に よ る 最 近の研究は,
脳・
筋骨 格系に 障害の ない 大 人の 正 常歩 行に 際 し て,
皮 質 脊 髄 路 corticospinaltract
が始ま る第・
次 運動野M1
の足支配領 域 に 加 え て,
皮質
網様体
路cortic〔〕reticulartract
が始ま る補足運 動野 supplementary motor areaSMA
の 足支配領 域,
さ ら に 前運動野prefronta
⊥ areaPA
,
そ し て 脳幹か ら始ま る 運動下行 路m〔,tor
descending
pathways
(嗣司様 体 脊 骨直路reticulosPinal
tract
,
前 庭 脊 髄 路 vestibulospinaltract
,
赤 核 脊 髄 路 rubrospinaitract
)の働 き を 制 御 す る 小 脳 cerebellum な ど.
脳 の複 数 領 域 に おい て その活 動 が 有 意 に 亢 進 す ること を 明 ら か に し 始 め てい る鞍
,
これ らの研 究 成 果 で と く に 注 口 さ れ るの は,
健や かに立つ
・
歩 くメカニ ズム139
脳の複数領域 が歩 行運動に際してその機 能を 変化す ることである
.
、
パー
キン ソ ン氏 病の患 者でも左 側の補 足 運 動 野 や 小 脳L
卜球 cerebelllarhemispllere
で機 能の低 ドすること,
左 側の頭 頂 野 teinporal cor [ex そ して小 脳 山 部cerebellar >erlnis で機 能の亢 進する ことなど が観 察・
報 告され て い る9 〕、
補 足 運 動 野は基底 核 入力を受 ける ことから,
基 底核の機 能 低卜.
が補 足 運 動 野 機 能 の低 ドをもた ら し た とも 考 えら れて い る,
.
さら にCT
やfMRI
か ら得ら れる脳 画像は,
脳 機 能の障 害 部 位 ある いは機 能の低 下 部位と 立つ・
歩 く機 能の「;目害 様式と を 比較・
対 応させる こと を 可 能にし始めて い る。
し か し な が ら,
脳 障 害のある患 者では障 害後 速やかに,
その障 害に よっ て引 き起こされ た 運動 障 害 を補 止 し よ う とする脳 内メ カニ ズム compensatorybrain
mechu.
nis1τlsが 働 き だ す た め,
CT
やfMRI
画 像の みか ら どの脳 領 域 が歩 行運動の ど の制 御の側 面 を担っ て い る のか ?あるい は障 害補 正の メ カニ ズム と して働い てい る のか ?などの疑 問に答 える ことは難しい、
、
歩 行 運 動の 遂 行 中に運 動野 や補 足 運 動 野か らは
,
運 動 指 令 信7V
mo しor command sigエlal が皮 質 脊髄 路や皮 質 網様 体 路 を 介 して運 動ニ ュー
ロ ンmotoneuron に向かっ て送 り出 され,
運 動 分 節の動 きを 制 御 してい るtt 脳の感 覚 野は数 多 くの運 動 分 節か らフ ィー
ドバ ッ ク的に送 りこまれる運 動・
感 覚 情 報 を繰 り返 し 受 容 し,
そ れ らの情 報 を冉 び運 動 野や補 足 運 動 野に伝 達 してい る。
こ の ような信 号の流 れ に よってr一
足の動 きは ほ ぼ 同 じ運動 軌 跡trajectory
で繰 り返さ れ る1〔〕/’
111/。
歩 行運動の際に見ら れ る手足の繰 り返し 運動は,
運 動 分 節と感 覚野 そ し て運 動野をつ なぐ神 経 回路の 中で,
シナ プス部 位にお け る信 号伝達の効 率 synaptic efficacy を強 化 するtt
こ の こと をuse−
dependent
plas−
tic[ty とも呼ぶtt 運 動 記 憶の.
’
部は このよう なシ ナ プス機 序に 基づい てい る と考 えら れて い る。 こ どもが適応・
予 測 能 力を含 め て 左 人に匹敵 する歩 行運 動 能 力を獲 得 する まで に は生後7
年 もの繰 り返し歩 行 運 動 学 習が必要である.
こ の ことは運動 野・
感 覚 野におい て運 動 分 節の運 動・
感 覚地図が何 度 も描 き換え ら れ,
その某本 図が完 成 するまで に長い歳 月が 必要である こと を 示 唆して い る ⊥2).
,
これまで の研 究では,
幽
’
脳地図は遣 伝 的な要 因に基づ い て描きE
げ ら れ,
出来L
がっ た脳地図は書き換え が で きない,
別 な表 現 をする と,
大 人の脳 は機 能 的に変 化 し得 な い”
とG
’うのが.
・
般 的に受 け 入 れ られてきた考 え 方であっ たt
/
/
t
しか し最 近の研 究 か ら脳 地 図の描 き込 みには運 動 学 習に よっ て 獲 得した新しい 能 力 も重 要な役 割 を 果たすこと,
乎 足 を使 えば 使 うほ ど運 動地図 に おける手 足の 攴配 領 域が拡がる こと,
かな りの年 齢になっ て も新しい 描 き込み が口∫能であ り,
極 端 な 表現 をする と,
生きて きた その人の歴 史ある い は足 跡が運 動 記憶と し て脳 地 図に描 き込 まれる と考 えら れ る よ うになっ て きて い る ⊥3)。
立つ・
歩く
姿 勢の適応
補 正 と 予 測補
正 姿 勢の適 応 補 正 と予 測 補 止には皮 質 ドおよ び皮 質レベ ル に お け る幾つ もの神 経回路の多 重な働 きが 関与してい る、
、
第1
の 神 経回路は運 動 分 節 攴配の仔髄 神経回路segrnelltal SI)inal
IOOp
である (図L
),
,
運 動 分 節か ら始 まる運 動・
感 覚 情 報は.
そのA
:四足 歩 行B
:二 足 歩 行 運 動野 補 足 運 動 野CST
視床 核 基 底 核 鑼 魑 癰 CRτ 小 脳 脳 幹 小脳 核
RSTVSTRbST 脊 髄 SCT 蠱 軸 罍一
瀚 嬲 図2
運動 分 節の制 御に か か わ る神 経 機 構 と立つ・
歩 くメ カニ ズムA
:運 動 分 節の 動 きは脊髄.
脳 幹,
小 脳お よ び大 脳 を 介する多重 な 神 経回路の 仕 絹 み で 制 御 さ れ る 〔本 文 参 照 ).
自動 的 な 四 足 歩 行 運 動 は脊髄・
脳 幹・
小 脳 をつ な ぐ 伸 経 回 路の働 き で 制御さ れ る.
こ の神経 回 路 は 中 脳歩行誘発 野 や 小 脳歩行誘発 野 の刺 激で活 動 する ため,
ネコ は強 制的 な 四 足歩 行運動 を開始 する.
小脳一
視 床一
大 脳 をつ なぐ神 経回路 と大脳と 脊髄 をつ なぐ神 経回路の そ れ ぞ れ に はス イッ チ 回路が 組 み 込 ま れ てい る.
四 足 歩 行 は 小 脳 活 動 優 位 な 歩 行 運 動 で あ る.
B
:「足 歩 行 運 動の 制 御 に は 大 脳 が 小 脳 と 共 に 積 極 的 に参 加す る.
小 脳一
視床一
大 脳 をつ なぐ神
経回 路 と 大脳と脊
髄 をつ な ぐス イッチ 回 路 は閉じ てい る.
「足歩行 は脊
髄一
脳幹一
小 脳 をつ な ぐ神 経回 路 と脊髄 と大脳 をつ な ぐ神 経回路の働き に よっ て制 御さ れ る が,
大脳活 動優 位な歩 行運動である.
種類 modalily に依 存して
,
屈 曲反 射,
伸 張反射な ど さ ま ざ ま な 脊髄 反 射 を作 り出 す]第
2
の神 経 回 路は脊髄と脳 幹 そ して 小 脳 を 機 能的i
結びつ ける神 経 回路sphlo−
cercbellarleop
であ る。
小 脳は脊 髄 小 脳 路spil−〕〔erebe!!artract
を 介 して運 動 分 節 か らの感 覚・
運 動 情 報 を受 容 する、
,
その一
ノ∫で小 脳は,
脳 幹か ら始 まる3
つ の運 動.
卜.
行 路の起 始 細 胞 群 活 動 を小 脳か ら始 まる 遠 心 路を介して制 御して い る。
シナ ジー
synergy や姿 勢 反 射.
posturat re且ex,
さらに数 多 くの運 動 分 節 間にまたが る白動 運 動,
例え ば四足 歩 行運 動を作 り出 す 基 本 的 な神 経回路は,
脊 髄 と脳 幹そ して小 脳をつ なぐ神 経 同 路の中にある ⊥{”IJ’/’
,
第3
の 神 経 回 路 は 脊 髄と大 脳 を 機 能 的に結びつ ける神 経 回 路spino.
cerebralloop
である。
r一
指 な どか ら始 まる感 覚・
運 動 情 報 は,
L
行 性の感 覚 伝 達 路 〔後 柱.
内 側 縦 束 系dorsat
column.
mediallermliscal
system 〕を 介して 視 床thalamus
の感覚 中 継 核sen−
sory relay nudci に送られ る。
こ の情 報は次に視 床か ら大 脳の 感 覚 野L
,
そ して感覚 野から運動野 に送ら れる、
、
運 動 野から始 まる運 動 信 弓』
は,
皮 質 脊髄 路 を 介して感 覚・
運 動 情 報 を 送 り出 した手 指に送 り返されその手 指を屈 曲 するtt 俘髄 反 射に比べ て潜 時
latency
の少 し長い こ の よう な 反射は !ong.
loop
reflex あ るいはtranscortical
respDnse と 呼 ばれ る1{u。
第4
は小 脳 と 大 脳 を壮 びつ ける神 *1
’lul
路cerebetto
−
cerebralloop
である。
この回路 は 小 脳 が 受 容 した 感 覚
・
運 動 情 報の一
部 〔コ ピー,
affer−
ent copy ) を視 床 を 介し て大脳の感 覚・
運動野 に伝 達 する.
小 脳は その・
方で大脳 か ら脊 髄に送り出さ れ る 運動 指 令信号の・
部 (コ ピー,
efferent copy ) を脳幹の運動巾継 核 m〔〕tor
relaynuclei を介し て受 容 する
tt
そ してそ れ ら二つ の信 号 を比較し,
運動がH
的ど おり実 行さ れ てい る か どうかをチエ ッ クする誤 差 検 出e
: errordetector
とし ての役 割 も果 た し てい る.
脊髄 反 射の代 表は 屈曲 反射
ftexion
reflex と伸 張反射exten−
sion reflex が組み合わ さっ た交叉性 伸 張反射crossed exten
−
sion rcDeX である]1
匸
、
この 反 射は左 右下肢の 運動 分 節 を相互 に つ な ぎ 合 わ せ る 髄 節 性の神 経 回 路 scgmClltahlcural circuit と して 腰 髄 部 に 作 ら れ,
歩行時 に は 体 幹の荷 重 を 左 右 肢 に 交 互 に 移 し換 え る 神 経 回 路 と し ての 機 能 も 担っ てい る m。
歩い ている 際 に 侵害 刺 激110xious stirnt⊥
latiOn
が左側.
ド肢 に 加 わ る と,
その肢 は 屈 曲 し反対.
側の 右側 卜.
肢 は伸
展す るu 左 右肢 に 見 ら れ るこ の ような動き が 必 要 以 上 に 大 き く な る と姿 勢
は 乱 れ る.
そ の際に 屈曲した ド肢 お よ び仲展 し た ド肢 と対角線状 に あ る 上 肢 は そ れ ぞ れ 屈曲あ るい はf
中展する。
上肢の動き は ド肢 に お け る と1
司様に交叉性fll
脹反射に よって作ら れ,
その反射中枢は頸髄 の髄 節 レベ ル に あ る,
r
一
足 に 見 られ る この よ う な 動 き は,
姿 勢 の乱 れ を 少 な く す る 適 応 補 止メカニ ズ ム の・
部 と して働い てい る。
姿 勢の乱 れ が と くに 大 きい場 合 に,
ヒ トは 重力 に よっ て 前 方 に 倒 さ れ そ う に な る が,
その場 合 に 頭 部 は 前 屈 し左 右の上 肢 も伸 展 するt/
倒れ た時に は か ら だ を支え る こ と が出来る ように,
手も歩 行面 に向かって伸ば さ れ る.
.
頭 部の 前 屈は頸 部の伸 筋を 伸 展す るので固 有 感 覚受
容 器 〔筋
紡 錘musclc spilldlc)は刺激 さ れ 頁筋
は 反射的 に収縮する、
、
こ の収縮 は頭 部を背 屈dorsi
一
且〔:xion し,
その空間内
位 置を姿
勢の乱 れ が おこる前
の状態に 素匹7
く引 き戻 す.
左右の上肢も 頭部の動きに引 き 続い て元の位 置 に 戻 さ れ る。
上 肢 や ド1
伎 そ して浜部な どの運動 分 節に 見 られ るこれ ら一
連の動き は,
転 倒を防止する た めに必要な最 適 姿 勢,
す なわち 転 倒 防 御 姿OP
defcnse
pesture
を作 り出 して いる17 〕、
、
シナジー
の代 表 例は姿 勢 反 射として知 ら れてい る緊 張 性 頸 反 射toniC
neck rc刊ex であ る、
t 背 臥 位で頭 を右 側に向ける と右 側の ヒ肢・
下肢は伸 展し左 側の ヒ肢・
下肢は屈11
】i
する、
、
こ の姿 勢 反 射は頭 部,
唄 部,
体 幹そ して左 右の ヒ・
下肢 など幾つ もの 運 動 分 節の 協 調し た動 き を必 要とする多 分 節 運 動multi・
seg−
ment movemellt であ り,
皮 質 卜.
の神 経 機構,
とくに脊 髄・
脳 幹・
小脳 などに よっ て作ら れる神 経回路がその発 現に重 要 な 役 割を果た して い る.
緊 張 性 頸 反 射は脳 性 麻 痺cerebralpalsy
な どの患 者で比 較 的 容 易に観 察できると言 わ れる旨
:
.
その説 明 と し ては,
大 脳の抑 制 機 序に障 害 が あると,
大 脳 は皮 質 ド神 経 機 構 の 自動 的 な働 き を抑 制 出来 ない ことが 上 げ られる。
しか し中 枢 神 経 系に障 害のない 野球やサ ッ カー
の プ レイ ヤー
は,
口々 の運 動 学 習によって,
シナジー
形 成の神 経回路 を随 意 運 動の実 行に 必 要 な神 経回路の中に組み込み,
新しい スキルmotor skillを 獲 得してい る、
,
例 えば,
野球の プ レイ ヤー
は捕 球 する動 作に隙 して頭 部 を送 球 方 向に向ける、
、
その時に捕 球 側 (右 側)の [t下 肢は伸 展 するが左 側のL
下肢は屈 曲する、
、
こ の動 作は捕 球とい う運 動 日 的 を達 成 するための最 適 姿 勢oplimalposlure
である が,
野 球の プレイヤー
は左 有 ヒト.
肢の動 きの一
つ一
つ を 左脳 皮 質の働 きで作 り出し てい るの で はな く,
皮 質.
卜.
の シ ナー
ジー
機 序を動 員す ること に よっ て,
目的と す る.
連の動き をつ く り 出 し てい るISIi。
運動 学習 に よっ て獲 得し たこ の ような 動作か らも理解出来る ように,
姿 勢の適応補正 は皮 質 機 構と皮 質 ド機 構 (脊 髄・
脳幹・
小 脳神 経回 路 )の働き を統合す ること に よっ
て初めて 可能と な る,
姿 勢の予測 補止 anticipatory adjustment に 際 し ても
,
適 応 補止 に際し て動 員さ れ る と 同様な神 経 機 序が働く と考
えて良 い。
これ ま で 説 明 し て き た ように,
適 応補止 に 際 し て は 運動 分 節か ら始 まる感 覚・
運 動 情 報が ト リ ガー
信 号 となっ て,
皮 質そ して 皮 質 下の神 経 機 序 を 働 か せ てい る。
歩 行のt
”i
!ll
]補 正 に 際 し て,
ヒトは 姿 勢 が 乱 さ れ る と 言 う 危 険 を 予 知 し て.
姿 勢 や 歩 幅 な ど を あ ら か じ め 変 え る。
前 方 に 障 害 物 が あ る 場 合 に,
ヒトは 障 害 物の 大 き さ や 形 を 過 去の 経 験 (環 境 己 憶 と運 動 記 憶)と 視覚
・
聴 覚 情報に よっ て推測 し,
その 情 報を 大脳 皮 質の 前運動 野 や 運動 野に伝達する、
,
この 推測情 報に 基づ いて,
前運動 野は 足 を どの よう
に 動 か し た ら 良い のか な どの mOLorplann
[llg に 関 わ り,
運 動 野 か ら ド行す る 随意的 な 運動 指令
信号
は歩 行 肢の 股・
膝・
足 関節
を 強く屈曲 する。
この動 作に よって,
足 は障 害 物の上 に 十 分 なスペー
スclearance space を 作 る と と も に,
歩 幅 も広 げ 障 害 物 を 楽々 と 踏 み 越 え る、
その 方 で反 対 側の歩 行 肢 は 姿 勢 が 乱 れ ない よ う に 体 除の荷 重 を しっ か り と 支 持 す る。
障 害 物 を 避 け るこ のよ う な 動 作 を繰 り 返 し 学 習 す る と,
障 害 物 か らの視 覚 情 報がな くても,
障 害 物を含む環 境 記 憶や運動 記 憶 を ト リ ガー
信 号と し て.
ヒ トは予 測 的に歩 行 肢の 動き を変え る こ とが 出来る ように な る、
tt
すな わ ち最 初は 運動 学 習を必要とす る 随意 的な姿 勢の予 測 補正機 序も,
学 習が進むにつ れて,
白動 的な 適 応補正機 序の中に組み込ま れる よう
になる]7 :2.
大脳 皮 質の中で も 運動 野は歩 行 肢の.
.
.
一
歩・
一
歩の制 御Stepby
Step control に,
補足 運動 野は 運動 野と協調して歩 行1i
寺の姿 勢と歩健 や か に 立つ
・
歩 くメカニ ズ ム141
行の統 合に 関 わっ
てい ると考 えられ てい る.
歩 行 運 動 の 制 御 系 と 小 脳 に 同 定 さ れ た歩
行 誘 発 野歩 行運 動の 側御 機 序 を明 ら か に し ようとする実験 的研究 は
,
脳の電気的 お よ び 化 学 的 微 小 刺 激,
微 小 破 壊,
ニ ュー
ロ ン活 動 の導出・
記 録 な ど多彩 な 解 析 手 法の 確 立,
新 しい動 物モ デ ル の 開発,
そ し て システム論 的 立 場 か らの 新 しい 考 え 方の導入 な ど に よっ
て 世 界各国 で進め ら れ て き た、
.
1960
年 代 に は 月i
:「栓 が 上位脳 か ら離断 さ れ た 除脳ネコ
decerebrare
cat が歩 行標 本loc
〔}.
molor
preparation
と し て使わ れ る ように なっ た。
そ し て巾 脳の特 定 部 位 〔中脳歩行誘発 野 lnidbraill
l
〔}cc)エnotor regi 〔川MLR
)に微小電 気刺 激を連 続して加 え る と
,
ネコが 流 れベ ル ト ヒで歩 き出 すこ と が観察
出 来る ように なっ た⊥4 )1/
,
)(図
3
>、
、
その後,
歩 行 標 本の左 右 前 肢 お よ び 後 肢 を律 動的 に動かす 神経回路について central
pattern
generat
〔,rCPG
と呼ば れ る概念 が提出 さ れ る よ う に なっ た 19、。
CPG
は 胎 生 期 か ら前肢 お よ び後 肢運動 を 攴 配 す る 頸 髄 お よ び 腰 髄 レベ ルに神 経回 路 と して形 成 さ れ,
生後nl.
くか ら その 活 動を冂 始 する・
t
CPG
は働 きの異 なるいく つ もの介在
細 胞lnlcrneuror1
が シ ナ プス接 続し た神 経 囘 路とし て作
ら れ,
あ る細 胞は脳 幹か ら送られ て歩 行 発 動 信 号を受 容 し,
別な 細胞
はCPG
か らの出力を 運動ニ ュー
ロ ン に伝 達して い る。 四 足歩行 運動は左E
の 前・
後 肢運動を支 配 する 四つ のCPG
の 働 き が 統 合 さ れ る事に よっ て作り 出 さ れ る、
、
CPG
の機 能 統 合 に 弔:要 な役割 を 果 たすのが 網様体 脊 髄 路であ る,
、
中脳 歩 行 誘 発 野MLR
を 刺 激 す る と,
脳幹か ら始ま る3
つ の運動 下 行 路の 巾 で.
網 様 体 脊 髄 路の起 始 細 胞 群 cellS of origin がシナ プス性に 活 動を開始し除脳 ネコは歩 き出 す。 除脳 ネコが 歩 きだすと,
残 左側 右側補
足 運 動 野補 足
運動 野
小 脳 歩 行誘
発野
小脳 歩
行誘
発 野R
V
V
R
脊髄 介 在 細胞 群 (
CPG
)
脊髄 介 在 細胞 群 {
CPG
}
脊 髄
運 動 細 胞 群脊 髄 運動 細 胞 群
▲
運 動 分 節 運 動 分節
分節
運動
歩 行 運 動 分節
運 動 図3
補足 運動野 と 小 脳 室頂
核
に よ る網 様 体 脊髄 路 細 胞の 多嶼 神 経 支配 脳幹の左あ るい は 右 側 に 位 置 してい る 網様 体 脊髄 路細 胞は,
左 右両 側の 小 脳 室 頂 核 か らのみ な ら ず 左 右 両 側の補 足 運動 野か ら神
経 支配 を受け てい る 〔四 電支 配〕,
前 庭 脊 髄 路 組 胞 も左 右 両 側の 小 脳室 頂核
か ら神 経攴 配 を受
けてい る (二 駐支 配)1
本 文 参 照).
り二つ の運 動 下 行路,
す なわち 前 庭 脊 髄 路 そ して赤 核 脊髄 路の 起始細 胞祥 も 足の律 動 的な動 きに対 応して群 発 射 活 動 を始め るMll51、
、
除 脳ネコで四足 歩 行が誘 発で きたことは,
四足 歩 行 の発動を含めてその制 御に関わる基 本 的 な 神 経 機 構が小 脳 脳 幹そ して 杼髄な どの皮 質下にある こと を示して い る.
除 脳 ネコ ば か りで なく.
中枢 無 傷ネコ も条 件付け運 動 学 習に よ・
:
)て流れ ベ ル トE
を 四 足歩 行す る能 力を獲 得するが,
こ の よう な ネコで は、
前 肢お よ び後 肢 支 配の運動ニ ュー
ロ ン活動を直 接 制 御 する 皮 質 脊 髄 路の起 始 細 胞 群 も,
足の律 動 的 な 動 きに対 応 して群 発 射.
活 動をする2〔,:3.
、
こ の ことは,
歩 行 運 動の制 御に皮 質および 皮 質 ド神 程 機 構の両 者が 関わっ てい ることを示 してい る,
皮 質 ド神 経 機 構に よっ て作ら れ る 四足 歩 行の基 本 的 制 御 系は
,
歩 行V
ズム解 発 系locernoLor
rhythrn releasing system,
歩 行位 相 制 御 系locomoLor
phase
contrel system,
筋 トー
ヌ ス 制御 系musc ⊥e t〔me control syslem などの下行 系と,
L
行 系の 感覚・
運動フ ィー
ドバ ック制 御 系fecdb
・
lck c〔,ntrol system で ある2D。
歩 行 運 動を制 御 する3
つ の下行 系のそ れ ぞ れ に は,
機能の異 なる網 様 体 脊髄 路が重 要 な構 成 要 素 とし て含 まれ てい る 軸 索 を腰 髄レベ ル まで投 射 する網 様 体 脊 髄 路の 起 始 細 胞は,
中脳,
橋,
延髄 な ど脳ll浄の内 側3
分の2
に拡が る網 様体relicu・
且arformation
の 中に数 多 く分布し てい る が,
分布領 域 に よっ て個々 の細 胞がもつ 機 能は飛な る.
し た がっ て,
そ れ らの 細 胞 か ら始 まる網 様 体 脊 髄 路の機 能 も.
様 では ない 2⊥)22)。
網 様 体 の中に は,
網 様 休 俘髄 路 細 胞に加 えて,
視床の中継核を介し て 大脳 皮 質の レベ ル にまで感 覚・
運 動 情 報 を[.
,行性に伝達 する網 様 体 細 胞reticular ccll も分 布してい る.
視 床の 中継 核は その 軸 索の終 末 線 維 を 大脳 皮 質の広い領 域に投 射し覚 醒 系diffuse
arousa ⊥system と しての機 能 を持っ てい る、
、
網 様 体 細 胞の 働 き につ い て み ると,
こ の細 胞は網 様 体 脊髄 路 細 胞の 軸索 側枝 とシ ナ プ ス接 続し,
受容 し た信号 を 視床細 胞 に 伝 達 す ること が 出 来 る、
、
こ の ようなシナ プス同 路 が働 くと,
網様 体 脊髄 路 を 介 し て 脊 髄に伝 達さ れ る歩 行 実 行 信 号の・
fi
’
1
≦は,
網 様 体一
視床一
皮質路 を介して大 脳 皮 質にも伝 達さ れ ること に な る231。
歩行 運 動 は 脳 活動の活性 化にも役立つ とい う考 え方 も出さ れ てい る が,
網 様 体細 胞がその よう な高 次 機 能の発現 に重要 な役 割 を担っ
てい るのか も知 れ ない。
延髄medulla oblOngata か ら下行 する網 様 体 俘 髄 路
,
そ し て 前 庭 脊.
liE
路 を構 成 する細 胞の軸 索 側 枝は,
頸 髄お よ び腰 髄レベ ルに おい て歩 行リ ズムを形 成す るCPG
の介在細 胞 と シ ナプ ス 接 続し.
歩 行リ ズム解 発 系と し ての機 能に加え て左 右歩 行 肢の 位 相 を協 調させ る位 相 制御 系 とし ての機 能 も果 た してい る21丿2屯
.
橋 pons か ら下行 する網 様 体 脊 髄 路の軸 索お よ び前庭脊髄 路の 軸 索は,
仲・
屈 筋 運 動ニ ュー
ロ ン と介 在 細 胞 を 介し て/ff
し,
それ らのニ ュー
ロ ン活 動レベ ルを制 御 すみ,
こ の下行系
は筋トー
ヌ ス の制 御 系 としての役 割 を担っ てい る 11、。
運動ニ ュー
ロ ンはこれ らの ド行 系お よびCPG
か ら伝 達さ れ る歩 行運動 実 行 信 号の全てを統 合 し,
歩 行 運 動1
[VJ
を運 動 分 節 攴配の伸・
屈 筋 群に送 り出す 最 終 出 力va
t
”
nal commonpaLh
と し ての機 能 を 果 たし てい る。
運動分節か ら始ま る感 覚・
運 動 情 報 はフ ィー
ドバ ック制 御 系 を 介し て 小 脳,
さ ら に網 様 体 脊髄 路 お よ び前庭 脊 髄 路の起 始 細 胞 祥にまで送り 返 さ れ る。
こ の系は背側 小 脳 脊 髄 路dorsal
spinocerebellar tract と腹イ則/1
、
脳脊
髄 路 ventrat spin−
ocerebettartract
で構成 さ れ,
背
側 小 脳脊
髄 路 は歩 行 肢の 運動 分 節か ら始ま る感 覚・
運動 情 報を,
腹側 小 脳脊
髄 路はCPG
の 活 動 状 態,
さ らに脊 髄におけるmu
奮性
の変化
を伝
達してい る15’
/
。
歩 行 運 動の基本 的 実 行 系は 小脳と脳幹そ して脊髄 を 機 能 的 に 接 続 する閉鎖 神 経回路closedloop
の巾 に 作 ら れ,
あ る 場 合 にこ の実 行 系は自動 性を持って いる が,
補 足 運 動 野 か ら始 ま る 皮 質 網 様 体 路は網 様 体 脊髄 路の起 始 細 胞 群 と機 能 的 に 接 続 し,
大 脳 皮 質の攴 配 下で こ の閉 鎖 神 経 同路を働か せ,
随 意 的な歩 行運動 も実 行 させてい るtt 自動 的 な歩 行 運 動の側 面に付いて み る と,
私た ち は 小脳が 運 動の最 高 中 枢となる歩 行 標 本 〔除 脳ネコdecerebrate
cat)
を用い,
小 脳の止中 部を連 続 微 小 霓 気 刺激すること に よっ て,
流れベ ル ト上で の 四足歩 行運動を誘発 す ることに成 功 した。
そ して こ の部 位を小 脳 歩 行 誘発野cerebellarlocomot
〔)r regionCLR
と呼ん で いる2肌tt
こ の部 位を刺激する と 中枢無 傷 ネコで も歩 行 運動を誘発すること が 出来るtt
小 脳 内 側核で あ る 室 頂 核fastigia
]nuclcus から は同 側 性にjJl
]えて対 側 性に脳 幹に向かっ て下 行 す る 遠 心 路 が 始 まるL’
2 〕. 小 脳 歩 行 誘 発 野は,
左右の 室 頂核 か ら始 まる対.
側性の遠 心 路 線 維が,
小 脳 白質の正中部で 交 叉するその部 位に一
致 して い る. 室 頂 核はブイー
ドバ ック制御
系 を 介して運 動 分 節の活 動 状 況を知る ことに加えて,
視 覚 情 報 やバ ラ ン ス感 覚 情 報 なども受 容して い る.
これ らの情 報は 室頂 核で統 合 処 理 され歩 行 指 令 信 号に変 換さ れて いる と考え るこ と が出 来る。
こ の歩 行 指 令 信 号は 室頂核 網 様体 路や室頂核 前庭 路 に よっ て網 様 体 脊 髄 路や前庭脊 髄路の起始 細 胞群に伝達 さ れ る.
申一・
の網 様 体 脊 髄 路 細 胞に注 目する と,
そ れ らの細 胞は左 側 と右 側の室 頂 核 か ら一
重 支 配dual
innervalion
を 受 けてい る ことになる。
その神 新 支 配 様 式 は補 足 運 動 野 から始 まる皮 質 網 様体路 が網 様 体 脊 髄 路 細 胞 を二重 攴配 するその仕 組み と基本 的 に は 同 じである25 〕〔図3
〕、
、
中枢 神 経 系に は冗長 性redundancy をもっ た数 多 くのfi
:組みがあるが,
室 頂 核と網 様 体 脊髄 路 細 胞,
そ し て補 足 運 動野 と網 様 体 脊髄 路 細 胞との間に み ら れる神 経 支 配様 式はその代 表 例でもある。
こ の よう な仕 組み に よっ て,
室 頂核に障 害がある栃 合に は補 足 運 動 野が,
補 足 運動 野に障 害が ある場 合に は室 頂 核が,
失 われ た運 動 機 能のそ れ ぞ れ を代 償で きると考 えら れ る。
す な わ ちt
重 支 配 神 経 回路 は補 償 回路とし ての 機 能 を持っ てい ると考 えるこ とが 出 来る、
、
歩行 運動の研究 史に おい て,
室 頂 核が歩 行 運 動の 発 動・
制 御に 重 要 な役割 を 果 た し てい るこ とは,
室 頂 核に特 徴 的 な 入・
出〃様 式
input
.
outputpatterns
か ら示 峻さ れ,
室 頂 核の刺 激 あ るい は 破壊実 験 が 繰 り返 し行われてきた25〕26.
しか し これ ま での室頂核
の刺 激 実 験では歩 行 運 動 を誘 発 する こ とが 出来 な かっ た.
その理由は次のように説 明でき6
,
,
室 頂 核ニ ュー
ロ ン と月ll庭核
ニ ュー
ロ ンは,
小脳虫 部お よび傍 虫 部のプルキンエ 細 胞Purkinje
c.
eilか ら抑 制 性の 神 経 攴 配 を受 けてい る/
t プルキ ン エ 細 胞の軸 索は室 頂核の 中 を通 過 するため,
こ の核 を刺 激 す る と 室 頂 核の 遠 心 路ニ ュー
ロ ンと プルキンエ 細 胞の軸 索が 同時 に 刺 激 さ れ る.
.
し た がっ て,
網様 体 脊髄 路 や前 庭 脊 髄路の起 始 細 胞 に は.
促 通 効 果 に抑制効果の混 じ り合っ た信 号contami・
riated signal が 伝 達 さ れ る。
そのた め,
これ らの細 胞は受 け 取っ
た信 号が歩 行 発 動 信 号である と は読み取れず,
歩行 運 動の発 動に最 適な尹行 信 弓.
を作 り出 すことが 出 来 ない,
その結 果 歩 行 運動の制 御系 もその 機 能 を 発 現 するこ とが 出 来 ない。
しか し小 脳 歩 行 誘 発 野CLR
を刺 激 した 場 合には,
室 頂 核 か ら始 ま る 遠 心 性 下 行 路の み を 選 択 的 に活 動で き ること か ら,
プ ルキンエ 細 胞の軸 索 刺 激 に 基づ く抑 制 効果 を 収 り除 くこ とがで きる、
、
機 能 的観 点に 立つ と,
小脳歩 行 誘 発野の刺 激は脳 幹 支配の室 頂 核ニ ュー
ロ ンを 選択 的に活 動させたこと に相 当してい る、
,
小 脳 歩 行誘
発 野の刺 激は,
網 様 体 脊 髄 路と前 庭 脊髄 路の起 始 細 胞に最 適 な歩行発 動信 号 を伝 達し,
歩 行 運 動の制 御 系 を効 果 的に活 動さ せ る こ と に よっ て,
歩 行 運 動 を誘 発 出 来る ようになった と説 明 するこ と が 可能である。
歩 行運動は多 分 節 運 動の 代 表 例である がL’;’/
’
,
大 脳や小 脳に 病 変 が あ る と,
数多くの運 動 分節を 「茄調 さ せ て随 意 的に動かす こと,
す な わ ち 囗 的 と す る動 作を 正 し く遂 行することが難しく な る、
、
と く に 小 脳 正 中 部 に病 変が あ る と,
ヒ トは立っ て歩 くこ と が 出 来 な く な る26,。
小 脳 は 運動の タイミ ングを決め数 多 く の 分節運動を協
調 さ せ る機 能に加 えて,
H
的とする運動と実 際 に な され た 運動との誤左 を修 止 する機 能 も持っ
てい6
,
,
歩 行 運 動の発動 能 力を持っ てい る室 頂核 を 例に取ると,
室 頂 核一
視 床.
大 脳 皮
質
路fastigio
−
tha
⊥amo−
cortica ]tract
は室 頂 核で受 容 さ れ た 運 動 分節か らの感 覚・
運動 情 報 と,
室 頂 核から運 動分 節に送 り 出 す 歩 行 指 令 信 号の一
部 を 大 脳 皮質に伝達 し てい る。
大脳皮 質は 脊 髄 に 伝 達 す る 歩 行 指令信 写.
の一
部 を 小 脳 そ し て室 頂核に 送 り 返 し てい る。
室 頂 核 は 運 動 分 節 か らの 感 覚・
運 動情 報と大 脳 皮 質 か らの歩 行 指令信 号 を 比 較 し,
誤 差 が あ る 場合に は その 誤 差信 号を 大nrl
皮 質に送 り返 し て歩行
指令
信号
の 内容 を変 え,
あるい は 室頂核か ら 送 り出す 歩行
指令
信号
を変 えること に よっ
て歩 行運動を修正 し ている と考え ら れ るtt 人 脳皮 質か ら の歩 行 指 令信 号は皮 質 脊 髄路 に よっ て脊髄 レベ ル の運動ニ ュー
ロ ン ま で,
さ らに皮質網様
体路 と網様
体脊
髄路に よっ て 運動ニ ュー
ロ ン に まで運 ば れ る「一
ノi
小 脳の室 頂核か ら 始 ま る 歩 行 指令信 り』
は,
網 様 体 脊髄 路 と前 庭 脊 髄 路 を 介 し てCPG
そ し て 運 動ニ ュー
ロ ン に運 ば れ る.
これ らk
脳 お よ び 小 脳 か ら 始 ま る二つ の 歩 行 指 令 信 弓』
伝達系に おい て,
網 様 体 脊 髄 路 は 共 通 路 cOlnlnonpath
となっ てい る 鋤 25 〕 。 脊髄に おい て皮 質 脊 髄路 と赤
核脊
髄 路は白質の背 外 側 菁1
≦を通 過 すること か ら背 外側系
dorsolateral
sys τem,
網 様 体 脊 髄 路は前庭 脊髄路 と共に白貫
の腹 内側 部 を 通 過 する こ と か ら腹内
側系
x・
entromedial systenl と呼ば れ る。
背 外 側 系と腹 内側系は多
運動 分 節の動き を効
果 的 に制御 する た めの並列 制 御 系と して機 能し,
姿勢と歩 行運動の統 合 に 必 須 な 役 割を果た して い ると考え ら れて いるtt ニ ホ ンサ
ル の二足 歩 行
とそ
の高 次制 御 機 序
姿 勢や歩 行の適 応・
予 測 制 御 機 序、
そし て環 境 記 憶や歩 行 運動 記 憶の実態 を 脳の働 きと結び付 けてより良 く理解 する た め に は,
脳 機 能の実験 的 解析を可 能とする新しい観 点か らの研究 が必 要になる。 私 達の研 究グ ルー
プ は1
−
2
歳の若 齢ニ ホンサ ルに流れベ ル ト上で 「足 歩 行 する条件 付 け 歩 行 課題 を2
年
以lt
にもわ たっ て規 則 的に与え た。
サルは その問に中 枢 神 経 系・
筋 骨 格 系 など歩行 運 動の実 行 系を著しく成長さ せ,
静止 した 流 れ健や か に 立つ
・
歩くメカニ ズ ム143
ベ ル ト上で は, 股 関 節・
膝関節 を伸展 し,
ほ ぼ直
立 し た姿勢
を 保 持 出 来る ようになっ た、
、
流れベ ル トを 動かすと サルは安 定し た二足 歩 行bipedal
walking も始め た、
、
流れベ ル トの速 度 を速 くすると,
遊 脚 相swingphase
に要する時問 は変わ ら な か・
った が,
サ ルは歩 行肢の着 地 相Stancc
phase
の 時 間 を 短 縮 し たtt
そ し て 足 運 動の頻 度 s[eppingfrcqu
〔:ncy を [一
一
げ 速 く 歩 く よう に なっ た。
直 立 :足能 力を獲 得し たサ ルは その一
方 で 生 得 的 な 四足 歩 行 能 力 も保 持し てい る。
し た がっ て 流 れベ ル ト速 度 を 変 えることに よっ
て,
遊 脚相
と着
地相に要 する峙 間そ し て足運動 の頻 度がど の ように変わ るのか な ど,
その 相圧関係を二足歩 行 お よび四足 歩 行に際し て 比較 する こ とが出来 る ように なっ た、
この ような研 究か ら,
私た ち は サルが 遊 脚相,
着
地相,
足 運動 の頻 度 な どの 閊 で,
基 本 的に は ほ ぼ 同様
な相
勾1
関係を使っ て,
「足 歩 行 お よ び 四 足 歩 行 運 動 を してい る こ と を確認 出 来 た。
得 られ た 研 究 成 果 は,
サルは二足 歩 行 お よ び 四 足 歩 行 に 際 して同 じCPG
を 使っ て 足 運 動の頻 度 を 制 御 し てい る こ と を示唆 して い るtt さ ら に,
サルが 直 立二足 歩 行 を 完 成 させ た時,
歩行 肢の 股・
膝そ して 足 関節運動の軌 跡は,
同じ条件 下でヒ トを歩か せ た場 合に み られ る そ れ らの運動 軌 跡と多
くの類 似 点を持っ てい る こ とも確
認 出来た27,。
PET
法 を用い る と,
四 足・
二足歩 行の そ れ ぞ れに際して優i
’に働 く脳領域 を 同 じサル で比較す ること が 出来る、
、
私た ち は この 方 法 を 用い る こ と に よ り,
四 足 歩行は 小脳 活 動 優 位な歩 行 cercbe ]lar
dornillallt
locolnotk
〕n で あ る こ と,
「足歩 行は 大脳 活 動 優 位 な 歩 行 cerebraldominant
l
〔〕como τion
で あ る こ と を明ら か に す るこ と が 出 来 た 17:1 (凶
3
〕 四 足 歩 行 quadrupcdallocomotion
に際し て,
左右 両 側の運 動 野や補 足 運 動 野にお ける機
能 亢 進の桿 度 はごく軽 度で あっ た が,
小 脳で はその正中 部に 相 当す る 虫部vernlis,
さ ら に 左右の傍 虫 部paravermis,
そし て 小 脳半 球hemispherc
を含
む 小脳のほ ぼ 全 域で機 能が亢 進し た.
し か し二足 歩 行に な る と サルは脳 活 動の亢進 領域 を大 脳 活 動 優 位 に 変 え た。
二足 歩 行 に際して は,
左右の運動 野,
前運 動 野 そ し て 補 足 運 動 野 に おい て強い脳機 能亢 進像が観 察で き た が,
小 脳 に おい て は 小 脳 半 球 を 除 く 領 域 (虫部,
傍虫部)にお い てのみ 機 能 が 亢 進 し てい る こ と が 観察で き た。
サル の 「足歩行
時 に 脳活
動が 亢 進する領域 は,
大 脳お よ び小 脳に おい て,
ヒ トの.
.
:足 歩行
時に脳 活 動が 亢進 する領域 と良 く似てい た.
,私た ちの研究成果 は,
姿
勢を直立 さ せ た こ と と も 運動 野と補 足 運 動 野の機 能亢 進が 関 わってい ること,
サルが歩 行運動 学 習によっ て,
大 脳お よ び小 脳,
さ ら に は大脳 と 小脳を機
能 的につ なぐ神 経 回 路の シ ナ プス効率を 強 化 し,
ヒトが「足 歩行す る際に使っ てい るの と 良 く 似 た 神 経 回 路 を,
その巾枢 神 経 系の中に折しく 構 築し たこと を 示 唆 し てい る。
サルの四 足 お よ び「足歩 行に際 し て 小 脳 正 中 部 がPET
画 像 を 増 強 し た こ と につ い ては,
ネコ の四 足歩行
の場 合と同 様に,
左右の室頂 核がその機 能 を亢 進 し た と考
えれ ば その 説 明が 出来る。
し か しPET
脳 画像か らのみ で は,
活 動を 亢進し た脳 領 域が 歩 行に際し て 働 く幾つ もの制 御機
序のど れ と関わっ て い る のか