三重県防災航空隊
1 概 要
近年、社会経済の進展に伴う土地利用の変化や都市化社会の進行により、災害の態様も ますます複雑、多様化し、また大規模化する傾向にあります。 このような状況の中、県民の尊い生命と貴重な財産を守り、県民生活の安全と安定を確 保するためには、より質の高い広域的かつ迅速な消防防災活動を展開することが必要とな ってきています。 このため、本県においては、高速飛行、空中停止、垂直離着陸が可能な防災ヘリコプタ ーを平成5年4月に導入し、県内の消防防災機関と連携のもと、救急救助や消火活動、災 害時における被害状況調査、緊急物資の輸送等に活用することにより、県内消防防災体制 の充実強化を図っています。2 防災ヘリコプターの性能・諸元
(1)名称 三重県防災ヘリコプター「みえ」 機体のカラーは白地に三重県の頭文字が青と赤でデザインされています。青い色は 県内の美しい海を、赤い色は燃える情熱を表しています。 (2)主要諸元・性能(ベル・ヘリコプター・テキストロン社製) 形 式 ベル式412型HP 定 員 15名 最大速度 259km/h 巡航速度 204km/h 航続時間 約2時間20分 高度限界 6,096m 最大離陸重量 5,398kg 空虚重量 約3,600kg 使用燃料 JET A-1 タンク容量 1,249㍑ エンジン 双発タービンエンジン 最大出力 1,800SHP3 防災ヘリコプター緊急運航について
(1)緊急運航対応可能時間は、日の出から日没までとする。 ※大災害発生時、特に必要と認める場合は夜間の被害状況調査等に対応する。 (2)緊急運航の要請災害が発生した市町及び消防の一部事務組合の機関の長からの要請により出動する。 (3)緊急運航の要件 ※以下の要件を全て充たす場合に限る。
①公 共 性・・・地域並びに地域住民の生命、身体、財産を災害から保護すること を目的とすること。 ②緊 急 性・・・差し迫った必要があること。(緊急に活動を行わなければ、県民の 生命、身体、財産に重大な支障が生ずるおそれがある場合) ③非代替性・・・防災ヘリコプター以外に適切な手段がないこと。(既存の資機材、 人員では十分な活動が期待できない、又は活動ができない場合)
4 伊勢湾ヘリポート
5 防災ヘリコプターの用途
(1)救急活動 救急車で搬送するよりも病院搬送までの時間を短縮できる救急患者の搬送や傷病者発生地へ の医療資機材等の輸送 (2)救助活動 河川、海等での水難、山岳事故等における捜索・救助や災害被災地からの被災者の救出 三重県防災航空隊事務所 伊勢湾ヘリポート事務所 三重県警察航空隊ヘリ格納庫 ドクターヘリ・防災ヘリ格納庫(3)災害応急対策活動 地震、台風、豪雨等の自然災害・大規模事故等の状況把握、各種災害等における住民への避 難誘導及び警報の伝達及び被災地等への緊急物資・医薬品の輸送、医師等の搬送 (4)火災防御活動 林野火災等における上空からの消火活動や情報収集等 (5)災害予防対策活動 災害危険箇所等の調査、各種防災訓練への参加、各種の行政に関する広報、調査等
6 防災ヘリコプターの装備・資器材
エバックハーネス レスキュースリング サーバイバースリング 軽症の要救助者を座らせた 状態から救出できる。 意識状態が良好で軽症の要 救助者を立った状態で救出 する。 時間の余裕がなく、緊急に 救助する必要がある場合に 使用する。エンジェルハーネス ワイヤー担架 バーティカル担架 バ 身長100㎝以下の子供を 救出する場合に使用する。 頭部を守る保護カバー付。 重症の要救助者を安静に救 出する場合に使用する。 垂直方向にも吊り上げ可能 な担架で体をしっかりと包 み込むことが出来る。 バスケット担架 地上の救助隊が使用している 担架で、航空隊員が保有するス リングを取り付けて救助する。
救急資器材一式 水難救助資器材一式 R1ザック 消火バケット(バンビバケット) 消火タンク(アイソレーヤー) スリングネット(モッコ) ホイスト装置 カーゴフック 機外スピーカー カーゴフックで吊り下げ、 火災発生時に河川・湖、海、 等で給水を行い散水するた めのバケツ。 機 体 胴 体 下 部 面 に 取 り 付 け、河川、湖等から給水、 又は地上で水を補給し散水 するためのタンク。 機内に収容出来ない、救援 物資等の重量物をカーゴフ ックで吊り下げ搬送するた めのネット。 酸素、AED、毛布、吸引 器、バックボード、救急バ ックなど災害に応じて機内 に積載する。 ウエットスーツ、マスク、 シュノーケル等で水難救助 活動時に着装する。 応急処置が出来る資器材等が 収納してある。R1(一番目 の降下隊員)が背負うザック。 災害時の避難誘導、救助現 場での要救助者に対する呼 びかけ、広報等に使用する。 機内に収容出来ない重量物 を 吊 り 下 げ る た め の フ ッ ク。 隊員の降下、引き揚げ、要 救助者の救助を行う装置。 ケーブル長 78m
サーチライト 救急ストレッチャー 救命ボート 超大型テント (モンベル:ヘリオスドーム12型) 救急搬送時に使用する担架 で、台座を取り付けて固定 する。 夜間の捜索活動、地上隊の 活動支援に使用し、1㎞先 まで光が届く。 水難救助訓練時に、水面の航 空隊員の安全監視を行うた めに使用する。H25配備 大規模災害時、被災地にお いて自隊の活動拠点及び 宿泊場所等として使用す る。 最大12人が就寝可能/ 室内高268 ㎝
7 通信機器
航空無線 防災行政無線 消防無線 (防災ヘリ無線) (左デジタル・右アナログ) 衛星携帯電話 可搬型衛星系防災行政無線 防災行政無線 消防無線(基地:デジタル) 県内及び県外において、地 上の消防との連絡及び航空 隊員間で連絡を取るために 使用。 通信衛星を利用し通信が可 能で、災害等で電話回線が 損傷した場合における連絡 手段として有効である。 人工衛星を介して映像、データ、 音声の伝送が可能で、通信手段 のない災害現場へ投入し映像情 報等を送信することができる。 地上から航空機を支援する ための情報送信又は複数の 機体を統制する必要がある 場合に使用する。 防災ヘリコプターと航空隊 の基地間で連絡を取るため に使用する。 県内各地に設置された中継 局を経由し通信が可能。 防災ヘリコプターと航空隊 の基地間で連絡を取るため に使用する。8 災害出動時の服装
降下隊員
降下隊員(冬季)
ホイストオペレーター ホイストオペレーター(冬季)
ハーネス フラッシュライト 腕時計 ※コンパス付 皮手袋 ウエストポーチ ※ナイフ、スリング等個人 で必要な物を収納 降下用器具 登山用ブーツ 保温材入りパンツ 保温材入りジャケット ヘルメットカメラ 保護具 腕時計 ※コンパス付 皮手袋 ナイフ 降下用器具 保温材入りジャケット 保護具 携帯無線機 ヘルメット ※航空ヘルメットの 場合もあります 航空ヘルメット 冬山はスパッツ アイゼンを着装 フラッシュライト ヘルメット ハーネス ウエストポーチ ※デジカメ、携帯電 話、スリング等個人 で必要な物を収納 ホイスト オペレーター用皮手袋 保温材入りパンツ 登山用ブーツ
水難救助活動 救急活動
9 防災ヘリコプターの活動概要
(1) 防災ヘリの総活動実績件数 年 度 運航内訳 累計 (H5~H26) 年間平均 H23 H24 H25 H26 緊 急 運 航 1304 59 81 69 74 75 市町村等との合同訓 609 28 25 30 29 21 自 隊 訓 練 2962 134 120 135 116 112 新規隊員事前訓練 402 18 24 20 21 21 一般行政利用等 647 16 16 20 20 19 合 計 5924 255 266 274 260 248 感染防護衣 安全帯 救急手袋 ヘッドセット 水難ヘルメット ゴーグル シュノーケル ライフジャケット ウエットスーツ ハーネス ブーツ フィン 手袋 アポロキャップ(2) 防災ヘリの緊急運航実績件数(総活動件数の内数) 累計 (H5~H26) 年間平均 直近 3 ヵ年 H26 H23 H24 H25 救 急 転院搬送 272 20.9% 16.9 3 7 12 10 現場搬送 260 19.9% 17.3(*2) 21 21 20 23 救 助 山岳 365 28.0% 14.0 23 24 25 33 水難 193 14.8% 8.8 15 12 8 5 その他 6 0.4% 0.3 0 0 0 0 火災防御 109 8.4% 5.0 3 3 7 4 災害応急 99 7.6% 4.5 16 2 2 0 計 1304 100% 59.0 81 69 74 75 ※ 集計基準の変更により、H12~H26の12年間の平均
10 緊急運航・自隊訓練の様子
ページのトップへ戻る 問い合わせ先:三重県防災航空隊(三重県防災対策部 災害対策課 防災航空班) 〒514-8570 三重県津市雲出鋼管町 2-2(津市伊勢湾ヘリポート内) 電話:059-235-2555/ファックス:059-235-2557/E-mail:[email protected] 以上、防災ヘリコプターについての活動状況についてご紹介させていただきましたが、ヘ リコプターは気象状況に大きく左右され、原則として操縦士が有視界飛行することから見 通し距離が不足すると飛行することができません。また、定期的な点検整備が義務付けら れており、ある程度の期間、運航を休止しなければなりません。よって、災害対応に機動 力を発揮できるヘリコプターといえども万能ではないことをご理解願います。 また、ヘリコプターを安全かつ効果的な活動を行うには、日常的な訓練が不可欠であり、 訓練中における騒音等で、ご迷惑をおかけすることがありますが、ご理解、ご協力を賜り ますようお願いします。