平成29年3月27日(火) 平成29年度集団指導資料
居宅介護支援事業所
介護予防支援事業所
運営のポイント
保健福祉部保健福祉総務課
- 1 - 居宅介護支援事業所の運営に当たっては,介護保険法をはじめ,人員,設備及び運営に関す る基準条例等,関係法令を遵守しなければなりません。 1 法令の種類 種類 名称 法律 介護保険法 (平成9年12月 法律第123号) 政令 介護保険施行令 (平成10年12月 政令第412号) 省令 介護保険法施行規則 (平成11年3月 厚生省令第36号) 告示 指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準 (平成12年2月 厚生省令第20号) 指定介護予防支援に要する費用の額の算定に関する基準 (平成18年3月 厚生労働省告示第129号) 通知 ・指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(カッコ内略)及び指 定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の 留意事項について(平成12年3月 労企第36号) ・指定介護予防サービスに要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実 施上の留意事項について(平成18年3月 老計発第0317001号・老振 発第0317001号・老老発第0317001号:別紙1) 2 市の条例 宇都宮市指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準を定める条例 (平成27年3月市条例第9号)(以下,「条例」という。) 3 参考書籍 (1)介護報酬の解釈 1 単 位 数 表 編(平成27年4月版) 社会保険研究所 (2)介護報酬の解釈 2 指 定 基 準 編(平成27年4月版) 社会保険研究所 (3)介護報酬の解釈 3 QA・法令編(平成27年4月版) 社会保険研究所 4 介護支援専門員の義務(介護保険法第69条の34) ⑴ 介護支援専門員は,その相当する要介護者等の人格を尊重し,常に当該要介護者等の立場 に立って,当該要介護者等に提供される居宅サービス,地域密着型サービス,施設サービ ス,介護予防サービス若しくは地域密着型介護予防サービス又は特定介護予防・日常生活総 合事業が特定の種類又は特定の事業者若しくは施設に不当に偏ることのないよう,公正かつ 誠実にその業務を行わなくてはならない。 ⑵ 介護支援専門員は,厚生労働省令で定める基準に従って,介護支援専門員の業務を行わな ければならない。 法令遵守について
- 2 - ⑶ 介護支援専門員は,要介護者等が自立した日常生活を営むのに必要な援助に関する専門 的知識及び技術の水準を向上させ,その他その資質の向上を図るよう努めなければならな い。 5 居宅介護支援の基本方針(条例第2条) ⑴ 指定居宅介護支援の事業は,要介護状態となった場合においても,その利用者が可能な 限りその居宅において,その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう に配慮して行われるものでなければならない。 ⑵ 指定居宅介護支援の事業は,利用者の心身の状況,その置かれている環境等に応じて, 利用者の選択に基づき,適切な保健医療サービス及び福祉サービスが,多様な事業者か ら,総合的かつ効率的に提供されるよう配慮して行われるものでなければならない。 ⑶ 指定居宅介護支援事業者(カッコ内略)は,指定居宅介護支援の提供に当たっては,利 用者の意思及び人格を尊重し,常に利用者の立場に立って,利用者に提供される指定居宅 サービス等(カッコ内略)が特定の種類又は特定の居宅サービス事業者に不当に偏するこ とのないよう,公正中立に行われなければならない。 ⑷ 指定居宅介護支援事業者は,事業の運営に当たっては,保険者,法第115条の46第 1項に規定する地域包括支援センター,老人福祉法(昭和38年法律第133号)第20 条の7の2第1項に規定する老人介護支援センター,他の指定居宅介護支援事業者,指定 介護予防支援事業者(カッコ内略),介護保険施設等との連携に努めなければならない。
- 3 - 実地指導において指摘の多かった内容を以下の通りまとめました。 関係法令及び条例を遵守するとともに,これらの内容を参考に事業所を運営してください。 変更届出 ○変更届出が必要な事項について届出を提出していない ・運営規程の変更 ・営業日,営業時間 ・役員変更 ※役員の住所や電話番号が変更となった場合でも届出が必要です。 ・介護支援専門員の氏名・生年月日・住所 ※氏名の変更,転居等も届出が必要です。 ⇒該当する項目を変更した場合には,10日以内に変更届を提出してください。 変更届出が必要な事項については,別紙1参照 ★介護支援専門員の退職の場合は,変更届出の余白に,現在の利用者数を要介護者 数と要支援者数それぞれ記載してください。 秘密保持 ・従業者に対して,業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らすことがないよう必要 な措置を講じていない。 ⇒従業者全員から,在職中に知り得た利用者の個人情報などの秘密を漏らさないことに ついて,誓約をしてもらうなどの必要があります。(在職中だけでなく退職後も漏らさ ないことを誓約してもらうことが重要です。) ・個人情報の利用の同意について,利用者からの同意のみで家族の同意を得ていない。 ⇒個人情報利用の同意書に,家族同意の欄を設け,家族の代表から同意を得てください。 代筆の欄に署名しているだけでは,家族から同意を得たことにはなりません。 苦情 ・居宅サービス計画に位置付けた指定居宅サービス等に対する苦情について,記録していな い。 ⇒事業所や介護支援専門員に対する苦情だけでなく,居宅サービス計画に位置付けた指定 居宅サービス等に対する利用者及びその家族からの苦情についても,迅速かつ適切に対 応するとともに,その内容を記録してください。 実地指導で指摘の多かった内容について
- 4 - 担当者会議 ※運営基準減算対象 ・介護支援専門員の都合により担当者会議を開催していない。 ・担当者会議の記録を作成していない。 ⇒居宅サービス計画の原案を作成した上で,居宅サービス計画に位置付けられた担当者を 召集し,担当者から専門的な見地からの意見を求めてください。また,担当者会議を開 催した際は,必ずサービス担当者会議の要点(第4表)を作成し,保管してください。 やむを得ない理由がある場合については,担当者に対する照会等により意見を求めるこ とができます。 ここでいうやむを得ない理由とは,開催の調整を行ったが,サービス担当者の事由によ り,サービス担当者会議への参加が得られなかった場合や,居宅サービス計画の変更で あって,利用者の状態に大きな変化が見られない等における軽微な変更の場合等が想定 されます。 居宅サービス計画の説明及び同意 ※運営基準減算対象 ・サービスの提供開始後に利用者の同意を得ている。 ⇒居宅サービス計画の原案の内容について,利用者又はその家族に対して説明し,文書に より利用者の同意を得なければなりません。 利用者又はその家族に対して説明し,同意を得たことが分かるよう,「利用者の署名の ある居宅サービス計画書」を保管してください。 居宅サービス計画の交付 ※運営基準減算対象 ・短期目標の期間が終了した後,目標期間を修正した居宅サービス計画をサービス担当者に 交付していない。 ・居宅サービス計画のうち第3表を交付していない。 ⇒居宅サービス計画は,遅滞なく利用者及び担当者に必ず交付してください。 短期目標の期間が終了した場合,サービス内容を変更せず期間を延長する場合は,各居 宅サービス事業者にその旨を書面で通知してください。 アセスメント (アセスメント=解決すべき課題の把握)※運営基準減算対象 ・居宅を訪問し,利用者及びその家族と面接してアセスメントしたことの記録がない。 ・利用者が入居している施設に併設の通所介護又は訪問介護を位置付ける場合の根拠が明確 に示されない。 ⇒居宅サービス計画は,利用者の意向を踏まえた上で,介護支援専門員によるアセスメン トの結果に基づいてサービスを位置づけるものであり,施設側の意向で作成されるべき ではありません。 介護支援専門員の公正中立な立場を十分認識した上で,利用者の希望やアセスメント結 果に基づく居宅サービス計画を作成してください。
- 5 - モニタリング ※運営基準減算対象 (モニタリング=居宅サービス計画の実施状況の把握) ・モニタリングを実施したことを記録していない。 ・居宅を訪問し,利用者に面接を行ったことについて記録していない。 ・約30人を同日にモニタリングを行ったと記録されていた。 ・モニタリングを実施していない月がある。 ⇒特段の事情がない限り,少なくとも1月に1回は利用者の居宅で面接を行い,かつ,少 なくとも1月に1回はモニタリングの結果を記録してください。 ※特段の事情とは,利用者の事情により,利用者の居宅を訪問し,利用者に面接するこ とができない場合を主として指すものであり,介護支援専門員に起因する事情は含ま れません。 ※居宅を訪問し,利用者と面接したことを必ず記録してください。 特段の事情があり,居宅を訪問しなかった場合は,居宅以外のどこで利用者と面接し たのか,その理由等も記録してください。 医師の指示 ・訪問看護や通所リハビリテーション等の医療系サービスを位置付けている居宅サービス計 画について,主治の医師の指示を確認できる書類がない。 ⇒医師の指示がある場合に限って訪問看護等の医療系サービスを位置付けてください。 居宅サービス計画に基づいて,訪問看護を行うものであるため,訪問看護ステーション に対する医師の指示書ではなく,居宅サービス計画に訪問看護を位置付けるための医師 の指示が分かる書類を備えておくことが必要です。 福祉用具貸与を受ける必要性 ・居宅サービス計画に福祉用具が必要な理由が記載されていない。 ・サービス担当者会議において,福祉用具貸与を受ける必要性を検証した記録がない。 ⇒福祉用具は,その必要性を検討せずに選定された場合,利用者の自立支援を阻害するお それがあるとされています。必ず,必要性を検討し,その必要な理由を居宅サービス計 画に記載してください。 総合的な居宅サービス計画の作成 ・居宅サービス計画に位置付けられたものが介護サービスだけで,保健医療サービスや福祉 サービス等が記載されていない。 ⇒介護サービスだけでなく医療・保健・福祉サービス等総合的なサービスを位置付けてく ださい。
- 6 - 管理者要件の見直し ※居宅介護支援のみ 〇主任ケアマネジャーであることを管理者の要件とする。 ⇒3年間の経過措置期間が設けられます。 医療と介護の連携の強化 〇居宅介護支援又は介護予防支援の提供の開始に当たり,利用者等に対して,入院時に担当 ケアマネジャーの氏名等を入院先医療機関に提供することを義務づける。 〇利用者が医療系サービスの利用を希望している場合等は,利用者の同意を得て主治の医師 等の意見を求めることとされているが,この意見を求めた主治の医師等に対してケアプラ ンを交付することを義務づける。 〇訪問介護事業所等から伝達された利用者の口腔に関する問題や服薬状況,モニタリング等 の際にケアマネジャー自身が把握した利用者の状態等について,利用者の同意を得てケア マネジャーから主治の医師や歯科医師,薬剤師に必要な情報伝達を行うことを義務づけ る。 特定事業所加算 〇他法人が運営する居宅介護支援事業者と共同の事例検討会・研究会等の実施を要件に追加 ⇒(Ⅰ)~(Ⅲ)共通事項 〇地域包括支援センター等が実施する事例検討会等への参加を要件に追加 ⇒(Ⅱ),(Ⅲ)に追加 〇特定事業所加算(Ⅰ)~(Ⅲ)のいずれかを取得し,かつ,退院・退所加算の算定に係る 医療機関等との連携を年間35回以上行うとともに,新設のターミナルケアマネジメント 加算を年間5回以上算定している事業所に対し,特定事業所加算(Ⅳ)を新設する。 ⇒平成31年度から施行 特定事業所集中減算 【厚生労働大臣が定める基準】(大臣基準告示第83号) 正当な理由なく,指定居宅介護支援事業所において前6月間に作成した居宅サービス計画に 位置付けられた訪問介護サービス等の提供総数のうち,同一の訪問介護サービス等に係る事業 者によって提供されたものの占める割合が100 分の 80 を超えていること。 (平成30年4月1日から対象となるサービスは以下のとおり) ・訪問介護 ・通所介護 ・地域密着型通所介護 ・福祉用具貸与 ○提出期限 ※期限を過ぎての提出が散見されます。期日厳守でお願いします。 前期=9月15日まで 後期=3月15日まで 平成30年度介護報酬改定について
- 7 - 公正中立なケアマネジメントの確保 〇利用者やその家族に対して,利用者はケアプランに位置付ける居宅サービス事業所につい て, ・複数の事業所の紹介を求めることが可能であること ・当該事業所をケアプランに位置付けた理由を求めることが可能であること の説明を義務づける。 ⇒運営基準減算の対象となります。なお,例えば,集合住宅居住者において,特定の事業 者のサービス利用が入居条件とされ,利用者の意思,アセスメント等を勘案せずに,利 用者にとって適切なケアプランの作成が行われていない等の実態を踏まえ,利用者の意 思に反して,集合住宅と同一敷地内等の居宅サービス事業所のみをケアプランに位置付 けることは適切ではないことが明確化されます。 訪問回数の多い利用者への対応 〇ケアマネジャーが,統計的に見て通常のケアプランよりかけ離れた回数の訪問介護(生活 援助中心型)を位置付ける場合には,市町村にケアプランを届け出ることを義務づける。 ⇒回数の基準は平成30年4月に国が定め,6ヵ月の周知期間を設けて平成30年10月 から施行されます。 障害福祉制度の相談支援専門員との密接な連携 〇障害福祉サービスを利用してきた障がい者が介護保険サービスを利用する場合等におけ る,ケアマネジャーと障害福祉制度の相談支援専門員との密接な連携を促進するため,指 定居宅介護支援事業者が特定相談支援事業者との連携に努めること
- 8 - 従業者の員数について 市条例において,以下のとおり定められています。 第4条 指定居宅介護支援事業者は,当該指定に係る事業所(以下「指定居宅介護支援事業所」 という。)ごとに1以上の員数の指定居宅介護支援の提供に当たる介護支援専門員であって常 勤であるもの(以下次条第2項を除き,単に「介護支援専門員」という。)を置かなければな らない。 2 前項に規定する員数の基準は,利用者の数が35又はその端数を増すごとに1とする。 〇第2項でいう利用者の数が35とは,要介護者35人のことです。この35人に要支援 者又は総合事業の対象者は含みません。 居宅介護支援費について 介護報酬の解釈において,以下のとおり定められています。 居宅介護支援費(Ⅰ),(Ⅱ)又は(Ⅲ)の利用者ごとの割り当てに当たっては,利用者の契 約日が古いものから順に,1件目から39件目(常勤換算方法で1を超える数の介護支援専門 員がいる場合にあっては,40にその数を乗じた数から1を減じた件数まで)について居宅介 護支援費(Ⅰ)を算定し,40件目(常勤換算方法で1を超える数の介護支援専門員がいる場 合にあっては,40にその数を乗じた件数)以降については,取扱件数に応じ,それぞれ居宅 介護支援費(Ⅱ)又は(Ⅲ)を算定すること。 〇ここでいう取扱件数とは,要介護者数に,委託を受けている要支援者数の2分の1を乗じ た数を加えたものです。 なお,取扱件数の計算については,まず,介護予防支援の利用者を計算し,その後,居宅 介護支援の利用者を契約日が古いものから順に並べてください。 なお,管理者がケアマネジメント業務を兼ねている場合,管理者を常勤換算1のケアマネ ジャーとして取り扱います。 介護支援専門員一人当たりの利用者数について
- 9 - 定期巡回・随時対応型訪問介護 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護は,定期巡回サービス,随時対応サービス及び随時 訪問サービス並びに訪問看護サービスを適切に組み合わせて,利用者にとって必要なサービス を必要なタイミングで提供し,総合的に利用者の在宅生活の継続を支援するものです。 【宇都宮市指定地域密着型サービスの事業の人員,設備及び運営に関する基準を定める条例 (平成 24 宇都宮市条例第 37 号)第6条】 主なサービスの事例 ① 看取り期の在宅生活を支える 看取り期の在宅介護における利用者の支援を行う。 ② 排泄介助で在宅生活を可能にする 寝たきり状態の利用者の排泄を主とする身体介護を支援する。 ③ 服薬確認と生活の見守りで生活支える 認知症の進行に伴い,生活リズムが不規則となり,朝,夕の服薬ができず家族が確認する と残薬がいつも残っている利用者について,生活における見守りや服薬確認を支援する。 ④ 退院直後から,在宅生活のリズムつくりの支援をする 病院と生活環境が変わったことで,自宅内で生活動作が分からなくなってしまった利用者 について,在宅での利用者の生活リズムを作り,家族が介護技術を習得することを目的に定 期巡回・随時対応型訪問介護を利用した。2週間後,利用者は在宅での生活リズムが整い, 毎日の支援の必要がなくなったため,定期巡回・随時対応型訪問介護から訪問介護に移行さ れた。 定期巡回・随時対応型訪問介護看護の多様な位置づけについて