低品位炭利用促進事業可能性に関する検討
ビジネスモデル検討の評価指標及び価格設定
平成27年4月
国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構
New Energy and Industrial Technology Development Organization共通のアウトプットと評価の考え方
1. 案件評価のフレームワーク
カテゴリー 詳細 評価項目 (1) ビジネスモデル 最終製品コスト NEDOによる最終製品コストを達成できているかどうか 製品市場規模 潜在市場規模が大きく魅力的かどうか バリューチェーン プラントのユーザー、オペレーターが定まっており、最終製品の販売力が十分にあるなど、バリューチェーンの整備度合 ユーザーの組込み程度 想定されるユーザーの同意や意欲などの程度 サイト、インフラの選定 プラント立地サイトやインフラ整備の検討状況や実現可能性 政策適合性(相手国) 相手国の政策との整合度合い 政策適合性(日本) 我が国の政策との整合度合い 幹事企業の企業内認知度 企業としての取り組みの真剣度 技術のFS地点以外への展開 実証試験後の技術の市場の広がり (2) 開発項目・FS計画 開発・FS項目と目標値 開発項目を特定し、目標を設定できているかどうか。 実用化までの期間 開発後早期に実用化できるかどうか ビジネスモデルとの整合性 開発項目は上記ビジネスモデルからの要求と整合するかどうか 開発へのユーザーの関与 ユーザーの開発への意欲の程度(1)コスト目標の設定
プラントコスト目標の設定にあたり、原料(低品位炭)調達コストと最終製品価格の差の「付加価値」を評価。
客観的な価格設定が必要。
1. 案件評価のフレームワーク
付加価値 インフラコスト (XX/ton) OPEX (XX/ton) CAPEX (XX/ton) 人件費 原料調達原価 (XX/ton) 原料○○ton プ ラン ト コ ス ト ユーティリティ・ カタリストコスト その他 インフラコスト (XX/ton) OPEX (XX/ton) CAPEX (XX/ton) 人件費 原料調達原価 (XX/ton) 原料○○ton プ ラン ト コ ス ト ユーティリティ・ カタリストコスト その他 現状のコスト構成 あるべきコスト構成 付加価値 利益・ファイナン スコスト (IRR: 9.5%) 損失 製造原価(XX/ton) 最終製品価格(XX/ton) 追加的利益 (XX/ton) 最終製品価格(XX/ton) 利益・ファイナンスコスト (IRR: 9.5%) 製造原価(XX/ton)(2)バリューチェーン・体制の可視化
過去のプロジェクトでは、商用1号機を販売する際の、ビジネスモデルが構築しきれていないケースが目立っ
た。
そこで、権益取得状況、ファイナンス、EPC、機器供給、O&M及び製品オフテークに至るまでのバリューチェ
ーンの構築状況を、以下のフォーマットで可視化する。
バリューチェーンは広く押さえられる方がベター。特に、原料の供給元や、ファイナンス、製品のオフテーカー
が定まっているなど、バリューチェーンの要所を押さえられる体制を組んでいるかが評価ポイントになる。
1. 案件評価のフレームワーク
製品 オフテーク EPCが できる企業 は見つける 展開パターン A社 コンソ型 O&M Sasol operate themselves Sasol do by themselves Equity finance Bechtel(自社でEPC まで手掛け る必要はな し) 例 Sasol 垂直統合型 (炭鉱権益からガ ソリンステーショ ンの運営まで実 施) 機器 供給 EPC ファイ ナンス 上流 権益 案件 形成 上位 計画 JBIC等 ユーザー企業 がOMをしない 場合は、OMで きる企業をコ ンソに入れる 各メーカー 上位政策に 打ち込めて いればなお 良い NEDO FSも 活用しつつ 各メーカー が案件形成 メーカーが権益取得 できれば理想(Sasol型) 山元とプロフィット シェアする かつては 南ア政府 の方針とし てCTL を推進 Debt finance by commercial banks AngloAmerican, BHP, Exxaro Sasol themselves Sasol service stations Sasol by themselves 製品の流動性 次第では、オ フテークが必 要になる
(3)サイトの特定・サプライチェーンの可視化
過去の実証試験では、商用1号機プラントのサイトを特定せずに実証試験を開始したものもあった。また、イン
フラコストが非常に高いサイトを選定し、融資対象にならなかったプロジェクトもあった。
そこで、実証試験に加え、商用1号機のサイトを特定し、原料の供給元、供給インフラ、サイトからの輸出イン
フラ等、サプライチェーンを地図上で可視化する。
サプライチェーンの整備実現可能性や、運営コスト(輸送費等)の妥当性を検証する。
1. 案件評価のフレームワーク
2. 原料調達価格とコスト目標設定
(1)原料調達価格の設定
低品位炭の種類・産炭国ごとについて、市場価格、ヒアリング及び採掘コスト推定等から設定。
炭鉱名 設定価格 原炭調達 価 格Loy Yang AUD 12.7/ton
Yallourn AUD 10.5/ton
Coal from new Victorian mine AUD 15/ton 以上 (単価設定の根拠 を示す) 熱量 剥土比 設定価格 原炭調達 価 格 3000kcal/kg 未満 3前後 (不明の場合、 原則3と想定) USD 16/ton 2前後 (2が妥当であ るエビデンス の提出必須) USD 13/ton 3000kcal/kg 以上 3前後と想定 (価格と剥土 比は基本的に 無関係)
FOB USD 25/tonから インフラコストを引いて 山元価格を設定 目安USD 20/ton 下限値はUSD 16/ton
2. 原料調達価格とコスト目標設定
(1)原料調達価格の設定
中国内モンゴル Hulun Buirにおける原炭コスト設定
Minemouthの石炭調達価格は概ねRMB 150/ton(24 USD/ton)。トラックと鉄道輸送費は炭鉱にもよるが
RMB 100/ton (16 USD/ton@200km超)。 従って、石炭調達価格はRMB 250/ton (40 USD/ton)と定める。
Minemouth RMB 150/ton
Plant site RMB 250/ton Truck and rail
RMB 100/ton (Depending on mine)
2. 原料調達価格とコスト目標設定
(2)最終製品価格の設定
最終製品ごとについて、市場価格、ヒアリング及び熱量換算等から設定。
最終製品 価 格 品目 設定価格 一般炭 80 USD/ton PCI炭 104 USD/ton 原料炭 144 USD/ton 天然ガス-米国 5 USD/MBTU LNG-日本 12 USD/MBTU 水素 16.71 US cents/Nm3 天然ガス -インドネシア 11 USD/MBTU 天然ガス -中国 内陸部 11 USD/MBTU2. 原料調達価格とコスト目標設定
(3)財務計算の条件設定
収益目標 財務計算 条 件 項目 数値 基本シナリオ:IRR 9.5% IRR=9.5% ブレークイーブン・シナリオ 20年のフリーキャッシュフロー がプラスマイナスゼロ 償却年数 20年 残存簿価 ゼロ プライス・エスカレーション 考慮しない 税金 考慮しない 借入金条件 IRR を求めるため、考慮不要 CO2制約 課税等は考えない その他バイプロ 実施者で設定 バ イ プ ロ2. 原料調達価格とコスト目標設定
(4)為替レートの設定
注)・2014年1月14日の為替相場 ・IDRは参考相場、100通貨単位につき円 ・CNYはオフショア人民元相場に基づく相場(2012年7月18日公表開始)。ただし法人のお客さまの取引に限定(一部制約あり)。 ・三菱東京UFJ銀行の最終公表相場による ・TTMは、TTS・TTBの平均値とした 出所)各種資料よりH25年度実施者作成JPY USD AUD CNY 100 IDR
日本・円 JPY 1.00 0.0097 0.0107 0.0583 1.16
米ドル USD 103.32 1.00 1.11 6.02 120.14
オーストラリア・ドル AUD 93.36 0.90 1.00 5.44 108.56
中国・人民元 CNY 17.15 0.17 0.18 1.00 19.94