福岡北九州高速道路公社
事故及び渋滞対策の取り組み
<目次>
1.福岡・北九州都市高速道路の現状・・・・・・・P1
1)はじめに
2)交通事故の現状
3)交通渋滞の現状
4)これまでの事故・渋滞の取り組み
2.事故・渋滞対策の取り組み・・・・・・・・・・P8
1)事故・渋滞の特性と取り組み方針
2)これからの主な対策メニュー
3.事故・渋滞に関する情報について・・・・・・・P12
追突 24% 施設接触 49% 車両接触 13% 車両損傷 1% その他 13% H26年度 北九州都市高速 事故件数 (N=291) 追突 50% 施設接触 20% 車両接触 18% 車両損傷 3% その他 9% H26年度 福岡都市高速 事故件数 (N=574) 584 650 716 722 640 538 547 571 503 532 636 574 1,5201,549 1,6051,6961,6841,6141,6291,6371,647 1,7101,7791,777 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800 2,000 0 250 500 750 1,000 1,250 1,500 1,750 2,000 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 事故発生件数(件) 交通量(百台/日) 事故発生件数(件) 交通量(百台/日) 年度 平成 480 441 458 405 371 372 310 284 273 265 287 291 993 973 973 968 926 881 841 854 854 858 884 879 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800 2,000 0 250 500 750 1,000 1,250 1,500 1,750 2,000 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 事故発生件数(件) 交通量(百台/日) 事故発生件数(件) 年度 平成 交通量(百台/日)
2)交通事故の現状
事故発生件数
1.福岡・北九州都市高速道路の現状
【事故発生件数の推移-福岡都市高速-】 【事故発生件数の推移-北九州都市高速-】 【事故形態別の発生割合-福岡都市高速(平成26年度)-】 【事故形態別の発生割合-北九州都市高速(平成26年度)-】事故発生形態
1)はじめに
当公社では、安全・安心かつ円滑な道路交通を確保し、お客様サービスの改善・向上を 図るために事故・渋滞対策に取り組んでいます。 ○H26年度の事故発生件数は、福岡都市高速で574回、北九州都市高速で291回発生して います。事故発生件数は福岡・北九州都市高速とも減少の傾向にありましたが、依然とし て多い状況です。 ○福岡都市高速では追突事故が最も多く約5割を占め、次いで施設接触事故が約2割を占め ます。 ○一方、北九州都市高速では施設接触事故が最も多く、約5割を占め、次いで追突事故が約 2割を占めております。 ○福岡・北九州都市高速において、追突事故・施設接触事故が2大多発事故となってます。7 1 8 4 6 2 3 5 4 1 7 3 6 2 5
主要な事故多発箇所
【追突事故多発箇所-福岡都市高速(平成24-26年度)-】 【施設接触事故多発箇所-福岡都市高速(平成24-26年度)-】 1 環状線 内回り 百道カーブ 2 環状線 内回り 豊カーブ 3 環状線 外回り 室見Sカーブ 4 環状線 内回り 下山門カーブ 5 粕屋線(4号線) 下り 福岡IC出口 6 環状線 内回り 千鳥橋JCT渡りカーブ 7 環状線 内回り 室見Sカーブ 施設接触事故の主要発生箇所 1 香椎線(1号線) 下り 貝塚JCT西-箱崎 2 環状線 内回り 月隈-半道橋 3 大宰府線(2号線) 下り 大野城-水城 4 環状線 内回り 博多駅東-千代 5 環状線 外回り 野多目東出口 6 大宰府線(2号線) 上り 月隈JCT南-月隈JCT北 7 香椎線(1号線) 上り 箱崎-貝塚JCT西 8 環状線 内回り 呉服町-千鳥橋JCT南 追突事故の主要発生箇所①福岡都市高速-施設接触事故
・環状線内回りの百道カーブや豊カーブなどで施設接触事故が多発しています。②福岡都市高速-追突事故
・香椎線(1号線)下りの貝塚JCT西-箱崎間や環状線内回りの月隈-半道橋間などで追突事故が多発 しています。1.福岡・北九州都市高速道路の現状
③北九州都市高速-施設接触事故
・4号線紫川JCT-Bや1号線の勝山カーブ(上下線)などで施設接触事故が多発しています。 【施設接触事故多発箇所-北九州都市高速(平成24-26年度)-】 【追突事故多発箇所-北九州都市高速(平成24-26年度)-】 1 3 2 4 6 7 1 2 1 4号線 - 紫川JCT-B 2 1号線 下り 勝山カーブ 3 1号線 上り 勝山カーブ 4 4号線 - 紫川JCT-H 5 5号線 上り 春の町カーブ 6 5号線 上り 大谷JCT(ク)カーブ【K4上→K5上】 7 4号 - 紫川JCT-A 施設接触事故の主要発生箇所 1 4号線 上り 山路A-紫川B分岐 2 4号線 上り 大谷JCT合流-山路B 追突事故の主要発生箇所④北九州都市高速-追突事故
・4号線上りの山路A-紫川B分岐や大谷JCT合流-山路Bで追突事故が多発しています。交通集中 4% 交通事故 57% 故障車 13% 工事 17% その他 9% H26年度 北九州都市高速 渋滞件数 (N=46) 交通集中 70% 交通事故 16% 故障車 5% 工事 4% その他 5% H26年度 福岡都市高速 渋滞件数 (N=403) 587 551 450 508 360 277 492 447 281 372 470 403 1,5201,549 1,6051,6961,6841,6141,6291,6371,647 1,7101,7791,777 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800 2,000 0 250 500 750 1,000 1,250 1,500 1,750 2,000 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 渋滞発生回数(回) 交通量(百台/日) 平成 渋滞発生回数(回) 交通量(百台/日) 年度 交通量(百台/日) 113 175 132 76 132 77 23 44 40 49 46 46 993 973 973 968 926 881 841 854 854 858 884 879 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800 2,000 0 250 500 750 1,000 1,250 1,500 1,750 2,000 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 渋滞発生回数(回) 交通量(百台/日) 平成 渋滞発生回数(回) 交通量(百台/日) 年度 交通量(百台/日) 【渋滞発生回数の推移-福岡都市高速-】 【渋滞発生回数の推移-北九州都市高速-】 【渋滞発生要因の割合-福岡都市高速(平成26年度)-】
3)交通渋滞の現状
渋滞発生回数
渋滞発生要因
○福岡都市高速で発生する渋滞の7割は、交通集中によって発生しています。 ○北九州都市高速で発生する渋滞の約6割は、交通事故の発生に伴う交通規制等によって発 生しています。 【渋滞発生要因の割合-北九州都市高速(平成26年度)-】 ○H26年度の渋滞発生回数は、福岡都市高速で403回、北九州都市高速で46回発生してい ます。渋滞発生回数は福岡・北九州都市高速ともほぼ横ばいの傾向にあります。1.福岡・北九州都市高速道路の現状
①福岡都市高速-主な渋滞箇所
・香椎線(1号線)下りの貝塚JCT西-東浜間や環状線内回りの月隈-半道橋間などで渋滞が多発して おり、過去3年間においても概ね同様の傾向にあります。 渋滞件数、渋滞量、渋滞損失時間等の各指標を基に、主な渋滞箇所を抽出しました。主要な渋滞箇所
【主な渋滞発生箇所-福岡都市高速(平成26年度)-】 【主な渋滞発生箇所-北九州都市高速(平成26年度)-】 ① 1 4号線 上り 山路-紫川JCT-B分岐 主要渋滞箇所 1 香椎線(1号線) 下り 貝塚JCT西-東浜 2 環状線 内回り 月隈-半道橋 3 環状線 内回り 榎田-千代 4 環状線 外回り 千代-博多駅東 5 大宰府線(2号線) 下り 大野城-大宰府IC 主要渋滞箇所②北九州都市高速-主な渋滞箇所
・4号線上りの山路-紫川JCT-B分岐で交通事故の発生に伴う渋滞が多発しています。 ① ② ③ ④ ⑤ 主な渋滞箇所 主な渋滞箇所4)これまでの事故・渋滞対策の取り組み
(対策前) (対策後) ※1減速路面標示:車線の内側に一定間隔でマーキングを配置し、注意喚起したり、走行車線を一時的に 狭く見せたりすることで、運転者が無意識に速度を下げることに期待した対策です。 ※2グルービング:舗装面に浅い溝を複数・均等に切ることで、雨天時の水はけを良くし路面とタイヤの グリップ力を高める効果が期待されます。 (対策前) (対策後)【事故対策】カーブ区間での事故多発箇所における速度抑制対策
■北九州都市高速-4号線-黒崎出入口における事例
・減速路面標示※1を設置し、カーブ区間の速度超過を抑制する対策を行いました。【事故対策】カーブ区間での事故多発箇所におけるスリップ対策
■北九州都市高速-5号線-枝光~大谷間における事例
・グルービング※2を設置し、グリップ力を向上させることでスリップしにくい走行環境を整備し ました。1.福岡・北九州都市高速道路の現状
(対策前) (対策前) (対策後) (対策後) 至 粕屋 【対策前-既存1車線-】 既存1車線 至 香椎 至 箱崎 至 粕屋 【対策後-2車線化】 2車線化 至 香椎 至 箱崎
【事故対策】追突事故多発箇所における注意喚起の強化
■福岡都市高速-環状線(外回り)-野多目東出口における事例
・減速路面標示を延長し、追突注意を促す対策を行いました。【渋滞対策】交通集中による渋滞多発箇所の容量確保
■福岡都市高速-粕屋線(4号線)-貝塚JCTにおける事例
・1車線から2車線に車線運用を変更し、交通容量を拡大することで渋滞を軽減する対策を行いま した。2.事故・渋滞対策の取り組み
●都市高速における2大事故は、「施設接触
」と「追突
」です。1)事故・渋滞の取り組み方針
事故対策
【対策の骨子】 対策の柱①:主要な事故多発カーブに対して事故要因別に対策してまいります。 対策の柱②:追突事故の多発箇所に対して注意喚起を強化します。 施設接触事故事故の発生特性
発生場所は、カーブ区間
に集中 しており、「雨天時スリップ」「速度超 過」「ハンドル・ブレーキの操作不適 当」によるものが多い傾向にあります。 追突事故渋滞時
に発生しやす く、「前方不注意」による ものが多い傾向にあります。事故対策の取り組み方針
渋滞対策
○福岡・北九州都市高速道路のネットワークについては、主要な骨格の整備が完了し ており、今後は既存の道路ネットワークを最大限に活用した利便性向上が課題です。 ○また、大規模な改築を伴う事業は対策期間やコストがかかるため迅速な対応が困難 です。 【対策の基本方針】 基本方針①:道路ネットワークの整備が概ね完了していることを踏まえ、区画線運用 の改善など既存構造の中で交通容量拡大を図ってまいります。 基本方針②:出口部など、接続する道路管理者との調整が必要なものについては、改 善に向けた検討・協議を進めてまいります。渋滞の発生特性
課題を踏まえた基本方針
●都市高速における渋滞箇所は、「特定箇所
」に集中しています。 渋滞要因 渋滞は、車線数減少箇所や入口合流箇所、出口部で本線に滞留す る車両が発生する箇所など、交通容量の不足によって発生してい ます。現状の課題
入口合流箇所2)これからの主な対策メニュー
・カーブ区間に対して、さまざまな安全対策を実施して事故の低減を図ってきました。 ・しかし、ドライバーの「慣れ」により注意喚起効果が薄れることもあることから、従来の 対策に加え、「それぞれの要因に合った」対策メニューを積極的に採用し、事故低減を図 ります。 ●事故の要因①「雨天時のスリップ」への対策 ・舗装面の改良(舗装の更新、すべり止め対策) 【舗装の更新】 ●事故の要因②「速度超過」への対策 ・速度抑制対策(減速マークの設置、視覚的心理を利用した対策※) ※路面標示の形状、設置間隔を段階的に変化させ、運転者が同一速度で走行していても加速していると感じる視覚的 心理を利用した新たな取り組みです。 【注意喚起看板の設置】 ●事故の要因③「ハンドル操作不適」への対策 ・注意喚起の強化(注意喚起看板の設置、視線誘導の強化) 【すべり止め対策】 【視線誘導の強化】 【シークエンスパターン】 【減速マーク】施設接触事故多発箇所(カーブ区間)における要因別の事故対策の推進
2.事故・渋滞対策の取り組み
【減速マーク】●「既存道路の有効活用」に向けた改善 ・車線運用の見直し(半道橋出口部ほか)を行い、既存道路において「利用率の低い車線の 有効活用」など、より効率的な車線運用への改善 【実施イメージ-車線運用の見直し-】 ・渋滞対策に対して、さまざまな対策を実施して渋滞の低減を図ってきました。 ・引き続き、「それぞれの渋滞要因に合った」対策メニューを積極的に採用し、渋滞の低減 を図ります。 ・また、渋滞時に発生しやすい「追突事故」に対しても注意喚起を強化し、事故の低減を図 ります。 出口 街路 出口 直進・右折車 左折車 直進・右折車 左折車 現状 対策案 ●「注意喚起の強化」に向けた改善 ・路面標示の設置、情報板による渋滞情報の事前提示、巡回車を活用した注意喚起等の 実施 【路面標示の設置】 【巡回車を活用した注意喚起】 街路