• 検索結果がありません。

宇宙開発委員会 推進部会(第6回)議事録・配付資料 [推進6-1-2]

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "宇宙開発委員会 推進部会(第6回)議事録・配付資料 [推進6-1-2]"

Copied!
6
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

平成18年8月31日

宇宙航空研究開発機構

執行役(信頼性統括) 北原 弘志

JAXAにおける衛星用ホイールに関する

信頼性向上活動について

推進6-1-2

(2)

2

ホイール信頼性向上タスクフォースについて

„

ホイール信頼性向上タスクフォース設置の目的

新型ホイール開発等の業務を通して、ホイールの信頼性向上に取り組んできたが、 平成12年以降、国内外のホイールの軌道上及び地上における性能劣化/不具合が発生し、 更なる信頼性向上が必要とされた。そのために「ホイール信頼性向上タスクフォース」を、 平成17年12月に設置した。 ベアリング歩留まり悪化、等 (開発中) GOSAT 国産新型 ロストルクの増大→リアクションホイール停止 (RW-X:7月、RW-Y:10月) 平成17年 7月,10月 はやぶさ 国外 ホイール 約5日周期で生じる微少なロストルク増加(RW1のみ) 平成17年11月 きらり ミッション終了後ロストルク増大。(吸湿等による潤滑不良) 平成15年 1月,10月 はるか オイル潤滑不良によるピッチ軸/ヨー軸駆動信号増大 平成12年 1月,3月 きく7号 国産従来型 ホイール (参考)ロストルク・・・摩擦抵抗等によりホイールの角運動量を減少させるトルク RW・・・リアクションホイール(Reaction Wheel )

ホイールの不具合発生状況

(3)

„

ホイール信頼性向上タスクフォースの作業内容

①現在発生している不具合の原因を特定し、直近の衛星の打上げ(SELENE、PLANET-C等)

に影響が無いかを明らかにする。また改善すべき事項があれば提案する。

②現ホイールの開発(海外からの調達含む)に内在する信頼性劣化要因を洗い出し、信頼性を

向上するための方策及び体制を明らかにする。

„

ホイール信頼性向上タスクフォースの体制

JAXA総合技術研究本部 誘導・制御技術グループ長 鈴木秀人をリーダとし、JAXA内外の

専門家を集め、親委員会および以下の3ワーキンググループ(WG)を設置した。

ホイール信頼性向上タスクフォース親委員会 国産従来型ホイールWG ・国産従来型ホイール不具合 解析結果のレビュー ・国産新型ホイール設計への提案 ・国産ホイール新型設計への提案 ・ホイール軌道上運用への提案 国産新型ホイールWG ・国産新型ホイール設計・試験データ のレビュー ・国産新型ホイールの信頼性向上の ための改善策提案 国外ホイールWG ・はやぶさホイール不具合原因の特定 ・輸入ホイールに対する信頼性向上の ための改善策提案 国産従来ホイールを使用している 国産新型ホイールを使用する衛星: Ithaco社製ホイールを使用している又は使用する 予定の衛星: はやぶさ(Type-A)、だいち(Type-E)

ホイール信頼性向上タスクフォースについて(つづき)

(4)

4 ホイ ールハウジング ロータ ステータ( コ イ ル等) ベアリ ング 磁石 鉄輪 隙間

「はやぶさ」ホイール概要と軌道上不具合状況

Ithaco社Type-A ホイール

標準仕様

NEAR, SMART-1, Deep Impactなど

100台以上の軌道上実績 ①アキシャルスナバー ・ねじ止め固定 ③メタルキャップ ・接着と機械的はめ 込みによる固定 ④メタルライナー ・接着のみによる固定 ・円周状に巻いた薄いアルミ箔 (Ithaco社Type-A標準仕様 ・直径:20cm ・最大角運動量:4Nms ・最大トルク:35Nm ・重量:約3kg(駆動回路込み) ②ラジアルスナバー ・ベアリングに組込み ・類似ホイールで軌道 上実績あり 「はやぶさ」固有 の設計変更 (高振動環境に対応)

「はやぶさ」ホイールは、Ithaco社(米)のType-Aホイール標準仕様を「はやぶさ」の高振動環境に

対応させるために、

「はやぶさ」固有の設計変更

(①アキシャルスナバー、②ラジアルスナバー、③メタルキャップ、

④メタルライナーの追加)を実施したものである。

「はやぶさ」の打上げ(平成15年5月打上げ)の約2年後に、搭載されているホイール

3台のうち、

2台が相次いで軌道上で停止する

不具合が発生した(平成17年7月及び10月)。

「はやぶさ」ホイール

はやぶさ固有 の設計変更 の部分

(5)

「はやぶさ」ホイール不具合原因究明結果

はやぶさ固有設計変更部位であるメタルライナーが剥がれた ことにより、ステータと接触し、最終的にロータとステータとの 間の隙間に噛み込み、ホイールの停止に至った。

(1)軌道上データ評価解析(FTA)

FTAを実施した結果、ホイール不具合 発生時に軌道上で得られたホイール摩 擦トルクの変化は、設計変更部位であ るメタルライナーの剥離以外の可能性 が否定された。

(2)有限要素法(FEM)による応力

解析

メタルライナーの剥離は、接着層が薄 い場合に、ホイール使用温度範囲内で も生じる可能性があることが判明した。

(3)EMホイールを用いた

メタルライナーの引き剥がし試験

メタルライナーの一部剥離が発生して いることをEMホイールの引き剥がし試 験により確認した。(接着層が薄い部分

„

原因究明作業

„

原因究明結果

<基本方針> ホイール搭載位置の振動環境が厳しく、実績のある標準品が使え ないので、ホイールに対し高振動対策の設計変更を実施した Æ標準品が使える振動環境となるよう、衛星システムの設計をする <設計変更時の対応策> (1)設計変更に対する信頼性解析評価が不十分 (メタルライナーが剥離し、隙間に噛み込む故障モードが事前に 識別できなかった) Æ信頼性解析評価の強化(詳細FMEA、FEMの実施) (2)設計上、致命的なリスクの内在 (メタルライナーのみ、接着剤だけで固定する設計とした) Æ今後メタルライナーは使用しない Æ高振動に割れない接着剤を使用し、十分な解析・試験を実施する (3)接着工程の不備Æ接着工程の改善 (4)ITARの制約ÆTAAの取得、第三者検証の実施によりJAXAで

„

問題点と対応方針

(6)

6

今後の小型ホイールの開発に関わる計画

„平成20年度から、国産小型ホイールの開発を開始することを検討している。 „ただし当面Ithaco社製Type-Aホイールの高振動対応型が必要になる場合を想定し、 前頁の対応方針に基づき、下記のスケジュールで、技術評価および技術実証等を進めている。 ~8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 高振動対応ホイールの設計確定のための作業項目 (1) 設計変更に対する信頼性解析評価の強化 (詳細FMEA、FEMの実施) 高振動対応の試験・検証 ・評価用フライホイール製作 ・評価試験(振動、温度サイクル、接着力評価) ・長時間評価試験(温度サイクル(700サイクル)) (3) 接着工程の改善 TAAの取得 第3者検証の活用 (2) (4) △高振動 対応ホイールの の設計確定

参照

関連したドキュメント

「フェンオール」 )は、 2013 年 9 月~ 2020 年 10 月に製造した火災感知器および通信 用の中継器(計

原子力・立地本部 広報グループ 03-6373-1111

○東京理科大学橘川座長

出典:第40回 広域系統整備委員会 資料1 出典:第50回 広域系統整備委員会 資料1.

2022.7.1 東京電力ホールディングス株式会社 東京電力ホールディングス株式会社 渡辺 沖

企業会計審議会による「固定資産の減損に係る会計基準」の対象となる。減損の兆 候が認められる場合は、

●大気汚染防止対策の推 進、大気汚染状況の監視測 定 ●悪臭、騒音・振動防止対 策の推進 ●土壌・地下水汚染防止対 策の推進

Screening test methods for efficacy of anti-fouling