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(シンポジウム 抗生物質使用法の進歩)追加, 討論

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Academic year: 2021

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東京女子医科大学学会 第40回総会

シンポジウム「抗生物質使用法の進歩」

追加・討論

司会・鎮目 それでは一番はじめに,演者の方々で何かお話があり ますでしょうか.会場の方で何かご質闇なりご意見ござ いますでしょうか. 私,一番はじめにかわきりにpracticalなことを清水 先生におききしたいと思います.内科では,患者が熱が 出ており,白血球が増えている,CRPが陽性,血沈も 早い,感染症らしいと,一応尿と疾の培養をしても菌が みつからない,しかし,ことに老人の場合には割りに早 く化学療法をしなければならない,このような時に先生 は何をおえらびになるか,またその理由をおきかせねが えませんでしょうか. 清水:私か今まで使用していた方法を申し上げます前 に,この間9月中旬にアメリカの化学療法学会に出席し ましておどろいたことには,臨床家の間では今まさに鎮 目先生のご質問になられたCaseに使用している抗生剤 は,実にゲンタマイシンとクリンダマイシソの併用が流 行でございます.これは何ゆえにそういう薬剤の併用を 行うかということの意味は,クリソダマイシンは嫌気性 繭の感染ということをかなり重要視しているためであ p,ゲンタマイシンの使用は耐生菌が比較的一番少なく 広域スペクトルであると推定されている薬剤であるから であります.ゲンタマイシンの使用量は51㎎/㎏で,日本 で使われている量の2∼3倍近くの量が使われており, それにクリンダマイシンも1日900㎎ぐらいの大量に併 用されているのが現状のようであります.それで質闇が 出て一番問題になりますのは,それに対して一番抗菌 Spectrumでかかって来ないのは連鎖球菌が一番かから ないであろうという問題が出るわけであります,先程二 二の長田先生から問題が出たのでありますが,連鎖球菌 のマクロライド耐性はアメリカではそれ程出て来ないの で,この併用がかなり使われているということです.こ れは日本においてもこの点の追試はしてみなければなら ないであろうと思っております. 鎮目:それで先生は実際には何をお使いになります か. .. エ水:私はやはり最初に使うのは,患者さんの状態が よければ,まずグラム陽性菌,とくに耐性ブドー球菌を 中心とした薬剤にかえ,その場合に緑隈菌を含めての投 与にするのか,或いは緑膿菌をはずしてKlebsiellaを入 れた薬剤にするかという薬剤の撰択にし,最:後に緑膿菌 を考えて対緑膿菌用の抗生剤を使用する.これは時間的 に許されればそういう薬剤の使い方をします,もし時間 灼余裕がなければ,やはりかなりの範閉でその抗菌スペ クトルが入っている薬剤をやはり投与すべきと思いま す.その場合,投与量に関し最近大量療法がかなり強調 されています,広域の合成ペニシリンでは109,ときに は20∼309という大量投与する例があるのであります が,先程も申し上げましたように20∼309という大量投 与が必ずしも薬剤の有効性につながるとは考えておりま せん.やはりその適正量というものを投与すべきであろ うと考えております. 鎮目:急がない時には,グラム陽性とそれからグラム 陰性とは具体的にどんなものをおすすめになりますか, 清水:グラム陽性菌という事になるとやはり日本にお いては耐性ブドー球菌用の合成ペニシリン,Klebsiella を含めた広域範囲抗生剤となるとセファロスポリジン系 の薬剤,そのうちでもKlebsiellaに感受性のあるのは cepharalineですが,その順に選択をすることになり腎 す, 鎮目:アメリカでは,ゲンタマイシンとクリンダマイ シンの併用ということですが,臨床的に腎毒性の点で 今まで使っている量の2倍,3倍と使うことに対しては 如何でございますか. 清水:これはゲンタマイシンが発売されました時に, かなりこのゲンタマイシン自身その耳に対する障害,そ れから肝毒性,腎毒性が問題になって,日本で厚生省で 許可する時点においてかなり規制した許可の規定がなさ れていたわけであります.その後の投与量を増やした例 においては日本でも少しずつその知見を増やしておりま すが,それ程腎毒性,耳毒性が強くなく,現在その点に ついて検討がおこなわれており,近いうちに結果がえら れると思います.ご注意いただきたいのは,ゲンタマイ シソとセファロシンを併用すると腎毒性が出現するどい

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66 う報告例があるということだけはご考慮いただきたいと 思います. 鎮目:どうもありがとうございました,今の問題に関 連しましてご意見,ご質問がございますでしょうか.或 いは何か他の問題について何かご質問,ご意見あります. でしょうか. 織畑:先程私の発表は術前に化学療法を行うという意 味で,将来おこるというものを予想しながら使うもので すが,滝田先生のお話の中で,肺炎で新生児と大きな子 供の場合とで薬の種類が違うようなことを聞いたのです が,新生児,乳児,さらに大きな子供に対する例えば肺 炎を対象とした場合に,薬を使いわける要領,その辺を もう一度おききしたい. 鎮目:それでは滝田先生おねがいします. 滝田:肺炎の原因としては,細菌,ウイルス,マイコ プラズマ等がありますが,細菌性肺炎に限っていえば, その起炎菌としては,4ヵ月以下の乳児では,肺炎球 菌,インフルエンザ菌,大腸菌および他のグラム陰性桿 菌,並びにブドウ球菌が見出されることが多く,年長乳 児および幼児ではインフルエンザ菌と肺炎球菌が最:も主 要な起炎菌となっています.したがって,起炎菌のまだ 分らない初期治療の段階では,4ヵ月以下の乳児では, Methlcilhn十Kanamycin,年長乳児および幼児ではAm− picillin,学童ではPenicillinで開始してよいと考えられ ます.これらの初期に撰択した抗生物質は,その後の臨 床経過,x線所見および各種臨床検査に従って,適宜変 更して行くことが必要です. 鎮目:他に何かございましようか. 清水:肥田野先生に少しお伺いしますが,フラジオマ イシンで感作された報告例が外国にありますが,日本で 報告例がないということはフラジオマイシン軟膏の使用 量が日本では比較的少ないということでしょうか.それ とも他の理由が考えられるのでしょうか. 肥田野:むずかしい事ですけどね.フラジオマイシン 過敏性というのは,フラジオマイシンはほとんど外用で しか使わないから,結局アレルギー一性の接触皮膚炎とい う形で表われて来るわけです.それを発見するにはpatch testでやります.例え.ば北欧などでは陽性老が20%で, 残り80%が陰性といいますが,こちらでやっているの はそんなに出ない.その理由として,一つは民族的な 皮膚の特性ということもあると思いますが,もう一つの 理由はpatch testの試薬が濃いのでないと出ないらし い.従来日本で普通の市販フラジオマイシン剤をそのま ま使っているが,そのくらいの濃さではpatch testとし て出にくい,しかし実際使用しているうちにいろいろと 障害を起こし得る.この濃度の問題のほか,あるいはそ ういうものが見逃がされている可能性もあります. 鎮目:他に何かございませんでしょうか. 河西:滝田先生にお伺いしたいんですが,さつき一寸 見おとしたんですが,Tetracyclinで歯牙が黄変するのは 乳歯だけ’だったでしょうか. 滝田:新生児および乳歯出現前の乳児に,Tetracyclin が投与された場合,歯の黄変は,より強く出るものと思 われます。 河西;あれは乳歯だけではなく永久歯にもおこるんで すが,訂正していただきたい.実際にTetracyclin.は今 さかんにっかわれてますでしょうか. 滝田:文献的にみますと,今の先生のお話の通り,永 久歯の石灰化が行われつつある2ヵ月から2才の間に, Tetracyclinが投与されますと,永久歯にも色素沈着がお こることがあると書いてあります. 河西:むしろ乳歯より永久歯の方が多いのではないか と思いますが,どうしてかといいますと,永久歯の形成 は大体出生後にはじまります.一番はじめに生える永久 歯の第一大臼歯が一寸出生時に痕跡程度にありますが, それ以後の歯は全部出生後に形成されます,大体前の歯 が目につきやすいので,犬歯ぐらいまでの形成でいいま すと,これらの形成は6才頃におわります.これは歯冠 の形成で根はもっとおくれます.そうしますと,±9カ 月6∼7才までで形成がおこなわれますから,その辺ぐ らいまでは気をつけないといけないと思います.それか ら同時にエナメル質の形成不全があるということがござ いましたが,これはTetracyclineのみでなく,あまり使 われないかもしれませんが,Oxytetracycrineや,硬組織 にエベルされるような抗生物質はやはり同じような事を おこします.他の目的でOxytetracyclineを犬に使って 実験したことがありますが,やは.りそれらと同じような 事がおこりました,要するに,硬組織にラベルされるよ うな抗生剤はこれから先も気をつけなければいけないと 思います.それから少し前後しますが,乳歯は入れ替り ますが,.永久歯は交換がございませんので∫.nめは黄色 から年令と共に褐色,最後に黒褐色に変化いたします. むしろ出生後の小児期の使用をさし控えた方がよいめ ではないかと思います. 鎮目:どうも有難うございました。 滝田:現在では日常診療上,小児科の方ではTetracy.

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67 cline系薬剤はあまり使用してはおりません.ただTetra− cycline系薬剤の中でも,乳歯に対する色素沈着の程度に は,その種類により差があるように聞いておりますが如 何でしようか. 河西:はつぎりした事はわかりませんが,かなり差が あります. 鎮目:他になにかありませんか.受持っている患老さ んで,抗生物質の撰択について今困っているような方が おりましたら,肥田野先生におうかがいしますが,皮膚 化膿症で菌不明の時には,抗生物質軟膏で何をお使いに なりますか. 肥田野:テトラサイクリンです.感作をしにくいし, spectrumが広く,それから皮膚の表在性感染に関しては 耐性がそれ程多くはないからです. 鎮目:他になにかございますか. 吉岡(細菌):とくにどの演者というわけではござい ませんが,このシンポジウムと関係がありますので,皆さ んご承知のことでしょうが,蛇足として,追加します。 9月の初めには東京で微生物の国際学会が開かれました 時に知ったのですが,微生物の領域だけではなくgerm freeの無菌動物飼育装置が人間に応用されました実例 で,抗生物質をふんだんに使われていた例が2,3ヵ所 名古屋大学,北欧とアメリカのがmovieを使って紹介 されました.その一つはgerm freeの動物を飼うものと 同様に,人間を無菌のテントに入れて外からの感染を防 止してしまうわけです,人間は無菌の食事をして無菌の 空気をすって生活します.主としてLeucemiaの患者に 使っているようでした.患者自身が自分自身の微生物を 沢山もつておりますので,抗生物質でもつてどんどんへ らしていくという事で二次感染を徹底的に防ぐという事 をやっている例があります,それから手術例で術後の感 染あるいは手術中の感染を防ぐという意味で,患者をテ ントの中に入れて,医者,看護婦,麻酔の人達が,ビニ ールの外から間接にoperati・nをするというやり方で, これは大規模の装置ですが,それ程高いものではないと いう話しでした.これによって術後感染が1/、に減ったと 報告しておりました.単に抗生物質使用だけでなく,予 防ということにも力を力れていただけるとありがたいと 思います. 鎮目:他に何かございますか.なけれぽこれで終に致 します.どえもありがとうございました. 一117一

参照

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○杉田委員長 ありがとうございました。.

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○堀江座長

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