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〔学
会〕
東京女子医・科大学学会第75回例会演説抄録
日 時 昭邸30年5月27日(金)午後2時半
場所 東京女子医大 臨床講堂
1.堕胎致死鑑定の2例
(法医)平瀬文子○阿部和枝 (慶大法医)堀口文
東京都監察医務院に於ける堕胎致死鑑定例中私達の
取扱う機会を得た2例について報告する。第一例は満
39才の女性で妊娠6ヵ月で中絶を希望して某医院に入
院したが3日目死亡したので検察庁の命によりその死
因,医師の操作と死因との因果関係等につき鑑定を行
った。解剖的所見よりその死因は子宮損傷による出血
死なるtとが判明し,妊娠6ヵ月のものには不適当な
る中絶法たる子宮内容除芸術を行ったtとがとの不幸
を招いたものと推定されその処置は責められるべきも
のと考察した。なお同病院より発見された離断胎児に
ついての胎児の月令と死因の鑑定を行い,胎生6ヵ月
たる本屍の胎児なるtとを確め,その堕胎方法の推定
は母死体よりの推鑑と一致するtとを認めた。
第二例は妊娠4ヵ月なる21才の女性で,子宮内容除
去術施行中に痙攣を起して死亡したものであるが,解
剖所見により子宮には何等損傷なく心臓の肥大が認め
られた。依って医師の施行したバンス’=注射が作用
し,手術が誘因となって血液循環の急変を起し死亡し
たものであると考察されだ。その作用に個入差の大き’
いパンスコ使用については更に細心なる注意を要する
tとを示していると思われる。
2.有機燐剤申毒死剖検:=例に就いて
(東岸医)平瀬:文子 ○(慶大法医)堀口文
最近有機燐酸農薬(パラチオン ホリドール等)に
よる申毒死が増加の傾向にあるが,私共は東京都監察
医務院に於いて本剤服用による自殺二例に就き,血
液,胃内容,胆汁及び諸臓器等から本剤を抽出し,そ
の他各方面から検索したので解剖所見を併せ報告す
る。
本剤は体組織のコリンエステラFゼと結合し種々の
・神経症状を起して死亡するといわれているが.第一例
ぽ18才の女工でホリドールを,第=:例は24才の農夫
でパラチオンを夫々服用したもので,病理醒剖学的に
は何れも急性中毒死の像を呈し,’血漿,血球及び諸臓
器のコリンエステラーゼ活性値(Myckel氏変法によ
る)は著:しく低下し,叉Ave11es Norris氏変法によ
り血液,胃内容,胆汁及び諸臓器から何れも多量のパ
ラニトロフェノールを抽出し,依って本剤中毒平なる
ととを証した。
5.心疾患々老の心臓形態に関するX線学的研究
(第1報)
(放射線)○石原純一 高岡真 後藤千代
近年心疾患に対するX線検査の重要1生が認識される
に至り,診断技術に格段の進歩性をもたらせた。tの
結果従来の心臓計測の方法に対しても再検討を行う要
を認める。我々は心疾患々者の心臓形態変化を種々な
観点から究明しつつあるが,今回は主として測定基準
等の基礎的事項に就いて検討してみた。
心臓のX線検査は,心臓を完全な生理的状態にて観
察出来る点で優れている。検査法を大別すれば透視法
と撮影フィルムによる法である。両者共に一長一短が
あるが,後者は特に記録性という点では勝っている。
心臓計測を行うには,そのX二三が実物大であるとい
う要が起る。健康人でも呼吸状態,撮影距離心搏動
位相,体位等によって像が異るものであるから,撮影
に際しては慎重な考慮を要するゴー般に焦点フィノレム
聞距離2米,焦点をas 5・V 6胸椎高に置き;安静な呼
吸状態で軽い吸気を行い停止せしめ,立腹方向撮影を
立位叉は一位で行う所謂遠距離撮影法が用いられる。
計測法にはMoritz法, Bordet法等がある。後者は
各房並に室径を直接現わし得る利点があるという。併
し心臓は立体的なものであるので以上の計測のみはで
不充分であり,側面よりの計測法としてFrayの法,
Ceballos etc.の法等が挙げられる。何れも室中隔の
位置を定める事により両心室の計測を行うものであ
る。斯くして得られた値が,標準として挙げてあるそ
れと多少の相違を来したからといって,直ちに病的で
あるとは言い得ない。要は心臓各径の絶対値そのもの
よりもむしろ相対的関係を考慮しつつ,疾病経過によ
り随時変化を追求する事に意義がある。
以上は静的な観察法と言えるが,∼これに対し動的に
観察する法としてレントゲンキモグラフィPがある。
細隙板移動法,フ4フレム移動法の各々の長所を活かす
事により充分な成果が得られる。更にエレクトロキモ
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