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バイオマス/廃棄物炭化ガス化ガスエンジン発電システムの開発

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Academic year: 2021

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(1)主要な研究成果. バイオマス/廃棄物炭化ガス化ガスエンジン 発電システムの開発 背 景 バイオマス/廃棄物は、循環型社会における有望なエネルギー資源のひとつであり、高効率利用技術の開発 が求められている。一般に、バイオマス/廃棄物は、広く薄く分布しており、大量に収集することが困難なた め、大規模化により発電システムの効率向上を図ることが難しい。. 目 的 小規模ながら高効率な「炭化ガス化ガスエンジン発電システム」の実用化に向け、当研究所に設置したガス化 発電実証実験設備を用いて、木質バイオマスのガス化性能と発電性能を明らかにする(関西電力との共同研究)。. 主な成果 1.本発電システムの特徴 当研究所では、バイオマス/廃棄物を対象とした炭化ガス化炉を、また、関西電力では、都市ガスを燃料 とする小型高効率ガスエンジン発電装置をそれぞれ開発してきている。両者の技術を融合させることにより、 図 1 に示す小規模でも高効率な炭化ガス化ガスエンジン発電システムを考案した。本システムは、ガス化炉 の前処理として炭化機を用いることにより、様々な燃料種を使うことが可能となり、発電装置の排熱を炭化 機熱源として用いることにより高い熱効率を達成し、多様なバイオマスを有効に利用できるという特徴を有 している。 2.炭化ガス化炉の性能 代表的なバイオマスとして、表 1 に示す杉のガス化実験を行った結果、ガス化炉の空気比を 0.42 以下とす ることにより、ガスエンジンの要求する発熱量 1000kcal/m3N 以上の生成ガスが得られること、空気比 0.39 において、冷ガス効率 67.5%(生成ガス発熱量 1170kcal/m3N、炭素転換率 99%以上)の最高性能が得られる ことがわかった(図 2)。 3.ガスエンジン発電性能 都市ガスを燃料として開発された高効率パイロット着火ガスエンジン発電装置(都市ガス利用時:発電出 力 440kW)の燃料ガス供給系統等を低カロリーガス燃料仕様に改造した。炭化ガス化炉で製造された実ガ ス燃料(発熱量は都市ガスの約 1/10)で、定格出力 320kW を確認し、ガスエンジン単体発電効率 34%、 LHV を達成した。さらに、燃料ガス供給条件の最適化により、発熱量 850kcal/m3N の低カロリーガスでの 安定運転に成功し、発熱量の低下が予測される高含水バイオマスへの対応も可能であることを確認した。 図 3 にガスエンジンの運転実績例を示す。 4.発電システム性能 以上により、バイオマス/廃棄物炭化ガス化ガスエンジン発電システムにおいて、目標とするガス化性能 および発電性能をクリアするとともに(表 2)、総合発電効率 23%(LHV 基準)以上と、小規模ながら極め て高い発電効率を達成した(図 4)。. 今後の展開 当該発電システムの一層の高性能化に加え、ガスエンジン排ガスからの排熱回収特性、食品加工残さを燃料 とした場合のガス化性能および発電性能を把握し、実用システムのフィージビリティ・スタディを実施する。 主担当者. エネルギー技術研究所 燃料改質工学領域 主任研究員 大高 円. 関連報告書. 高効率炭化ガス化ガスエンジン発電システムの開発、コージェネレーション、Vol.23 No.1 (2008). 116.

(2) 7.新エネルギー/環境・革新技術 表1 木質バイオマス(杉)の性状. 排ガス. 項目. 都市ゴミ 木材等. 熱分解 ガス. カーボ ナ イ ザー ガス化炉 燃料 (炭化機)炭化物. 生成 ガス. 燃料 ガス. ガス精製. 発電装置 ガスエン ジ ン 、燃 料 電池等. 排ガス 補助燃料を使用 せず、排熱で、 廃棄物を高効率 に炭 化. 都市ゴミ・木質 バイオマス等を 炭化機へ供給. 1000℃ ℃ 以 上の 高 温 で可 燃性 ガ ス を製 造. 生成ガス中の不 純物を除去し、 燃料ガスを製造. ガスエンジン 等で発電。排 ガスの熱を炭 化に利用. 単位. 分析値. 工 業 分 析. 水分 灰分 揮発分 固定炭素. wt% wt%,db wt%,db wt%,db. 6.0∼7.3 0.2 84.5 15.3. 元 素 分 析. C H N O S. wt%,db wt%,db wt%,db wt%,db wt%,db. 50.30 6.21 0.06 43.21 0.02. MJ/kg kcal/kg. 19.84 4740. 高位発熱量. 350 300. 1000. 250. 800 0.30 100. 0.35. 0.40. 0.45. 発電機出力 kW. 1200. 1400. 3 N 1220kcal/m 12 20kcal/ Nm3. 1200 3 N 101060kcal/m 60kcal/ Nm3. 200. 800. 150. 600 発電機出力 燃料ガス流量 燃料ガス発熱量 機関回転速度. 100. 80. 50. 60. 0 17 :00 17:00. 40 0.30. 0.35. 0.40. 1000. 17:10. 0.45. 17:20. 17:30. 17:40. 17:50. 400. 機関回転速度 1 / miin 燃料ガス流量 m N3m 3h/ h N/ N3 燃料ガス発熱量 kc al/ m N3m. 1400. 冷ガス効率 %. ガス発熱量 kc al/ m3N. 図1 炭化ガス化発電システムの基本フロー. 200 0 18:00. 時刻. 空気比 -. 図2 木質バイオマスの炭化ガス化性能. 図3 ガスエンジンの運転実績例(燃料ガス発熱量低下の影響). 空気比を下げると発熱量は増加するが、0.39 未満で は未反応の炭素が増加し、冷ガス効率が低下する。 空気比 0.39 で最高性能が得られることがわかった。. 定格出力 320kW において、燃料ガス発熱量が低下しても、燃料ガス流量の 調整に より、安定運転が可能であった。. 単位. 目標. 実績. 生成ガス 発熱量. kcal/m3N. 1000. 冷ガス効率. %. 65以上. 67 .5. 炭素転換率. %. 90以上. 99 以上. ±15. ±10以内. 32. 34. 1000-1250. 循環型 流動床ボイラ. 40 発電端効率 %. 項目. ガス化炉 % 流量変動 ガスエンジン %,LHV 単体効率. 7. 50. 表2 目標性能と実証実績. 30. 炭化ガス化 発電システム. 気泡型 流動床ボイラ. 20 10. 全体発電効率 %,LHV 20以上. ストーカボイラ 0 100. 1,000. 10,000. 100,000. 1,000,000. 発電機出力 kW. 23 以上. 図4 バイオマス燃焼発電システムとの比較 実証試験の結果、炭化ガス化炉およびガスエンジンはいず れも目標値を上回る性能を示し、システム全体の総合発電 効率は世界最高レベルの 23%(LHV 基準)以上を達成した。. バイオマスを燃料とする既設の燃焼発電システムに比べ、当研究所 と関西電力が共同開発した炭化ガス化発電システムは、小規模なが ら非常に高い発電効率を得ることに成功した。. 117.

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参照

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